JP2007254423A - シート状パック材及びシート状パック材の品質保持方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】化合物[I]とポリアクリル酸及び/又はその誘導体とを含有する水性ゲル組成物を支持シートに配置するシート状パック材を酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装することによって化合物[I]を酸性領域での変性反応に対し安定化することによってシート状パック材の品質保持を図る。
【選択図】 なし
Description
また、特定マトリックスにおいて発生する臭気と着色を防止するシート状パック材と、その品質保持方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装されてなるシート状パック材と、その品質保持方法に関する。
しかしながら、これらの物質は、抗酸化剤と位置づけられ、自身が容易に酸化されることから長期保存が難しく、元来有する性能が低下し易いことから、色素斑の改善、さらに消去性能の点では不十分であった。
次いで、生体内でエネルギー代謝に係わる物質でもあるが、強力な活性酸素捕捉能に伴う抗酸化作用と、メラニン産生抑制作用を有するα―リポ酸を色素沈着の予防用として使用する試みが特開平11-79934号公報(特許文献1)に開示されている。また、色素沈着障害の治療剤として、α―リポ酸を紫外線吸収剤とともに使用する技術が特表2004-525186号公報(特許文献2)に開示されている。
しかしながら、α―リポ酸は水系媒体中において溶存酸素の影響を受け易く不安定であり、水系基材を使用する化粧品分野への適用には限界があった。また、α―リポ酸を非水系基材に配合した外用剤でもメラニンの色素沈着によるシミ、ソバカスを消去できるほどの顕著な薬効は有していなかった。
そこで、水系基材系での安定化と、メラニン凝集色素の沈着物に対する消去機能増進と、生体安全性を企図した、α―リポ酸の2個の硫黄原子を金属原子でマスキングするとともに、カルボキシル末端をヒスチジンでアミド化した構造の物質(リポ酸誘導体)と、応用例についてWO2004/024139号公報(特許文献3)に開示されている。
ところが予想に反して、ポリアクリル酸及び/又はその誘導体を水性ゲル基材とするマトリックス系において、該リポ酸誘導体を配合すると、該化合物が元来有するはずのメラニン色素消去能が、保存状態で短期間に損なわれる現象、水性組成物の調合直後から含硫化合物様の異臭が発生し、包材封入後、経時保存でも消失しないという現象、ゲル組成物が着色する現象等のリポ酸誘導体固有の変性反応が認められた。
さらに研究を進めた結果、かかる変性反応は、酸化反応及び/又は分解反応と考えられ、酸性領域、殊にPH値4〜6.5の弱酸性領域で著しく加速されることを見出した。
(1)下記化合物[I]とポリアクリル酸及び/又はその誘導体とを必須成分として含有する水性ゲル組成物を支持シート上に配置したシート状パック材が、酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装されてなり、前記化合物[I]が酸性領域での変性反応に対し安定化されてなることを特徴とするシート状パック材。
(3)前記パック材が、ポイントケア用であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のシート状パック材。
(4)前記化合物[I]の含有量が、0.01〜5重量%(水性ゲル組成物基準)であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状パック材。
(5)前記包装袋が、ガスバリア性を有する袋内に、鉄系酸素吸収剤を含有するシート体が同封された袋であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のシート状パック材。
(6)前記包装袋が、(a)ガスバリア層と、(b)鉄系酸素吸収剤を含有する吸収層を有する積層フィルムから形成されてなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のシート状パック材。
(7)化合物[I]とポリアクリル酸及び/又はその誘導体とを必須成分として含有する水性ゲル組成物が、支持シートに配置されてなるシート状パック材を、酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装することにより、化合物[I]を酸性領域での変性反応に対し安定化することを特徴とするシート状パック材の品質保持方法。
(9)前記方法が、変色防止、メラニン沈着色素消去性能、又は臭気抑制から選ばれる少なくとも一つ以上に関するものであることを特徴とする上記(7)又は(8)に記載のシート状パック材の品質保持方法。
(10)前記包装袋が、ガスバリア性を有する袋内に、鉄系酸素吸収剤を含有するシート体が同封された袋であることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに記載のシート状パック材の品質保持方法。
(11)前記包装袋が、(a)ガスバリア層と、(b)鉄系酸素吸収剤を含有する吸収層を有する積層フィルムから形成されてなることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに記載のシート状パック材の品質保持方法。
時や場所を選ばず、就寝時であっても本発明のシート剤を簡便に使用することが出来る。肌に接するゲル組成物層は、肌に優しい弱酸性領域に調整されているので、皮膚刺激もなく、常用しても皮膚障害が発生することはなく、効率的にメラニンの凝集沈着色素の消去処置が可能である。
本発明のパック材は、メラニン色素消去能が著しく高い成分を配合しており、該消去活性は、シート状パック材として好ましい酸性領域において、有効成分のリポ酸誘導体の変性反応が防止され、粘着部を形成するポリアクリル酸及び/又はその誘導体に不可避的に残存する微量の不純物が存在する場合であっても、安定化剤や、ラジカルトラップ剤等を配合せずとも、失活せずに高レベル状態で保持される。このように簡便なパック材でありながら、高性能のメラニン色素消去能を持続し、これまでの美白系パック材にない効果を発揮する。
本発明のシート状パック材は、下記化合物[I]と、ポリアクリル酸及び/又はその誘導体を必須成分として含有する水性ゲル組成物を支持シートに配置した構造を有する。
化合物[I]は、例えば、WO2004/024139号公報に記載される方法で製造することができる。メラニン産生抑制効果や、チロシナーゼ活性阻害効果に代表される美白効果に優れることは勿論であるが、凝集メラニンによる沈着色素の消去活性に著しく優れる点が特徴である。化合物[I]の含有量は、0.01〜5重量%の範囲内が好ましい。0.01重量%を下回ると、沈着色素の消去能が小さくなり、シミ、アザ、ホクロ、ソバカス等の凝集色素斑を消去することが困難となる。一方、5重量%を越えると、該消去能が飽和し経済的に不利となりやすい。
増粘性或いは粘着性成分として使用するポリアクリル酸及び/又はその誘導体の例として、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の塩類、ポリアクリル酸の部分中和物、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリルアミド、あるいは、これらの共重合体、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、又はアクリル酸(又はその塩)・デンプングラフト重合体等がある。
かかる重合開始剤の例として、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド化合物、1−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等のアルキルパーエステル化合物、過酸化水素等の過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、4,4′−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物、その他、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類又はベンゾイン、ベンジル、ベンゾフエノン等の芳香族オキシケトン類や芳香族ケトン類等のラジカル開始剤を挙げることが出来る。
水性ゲル組成物中において、上記不純物は、化合物[I]と水相で反応して変性反応を招来し、プロトンが該変性反応の触媒作用を有すると考えられるが、水相組成物中に安定剤、ラジカル捕捉剤(スカベンジャー)等を配合せずとも、酸素吸収機能を有する包装袋で物理的に気密包装する簡便な包装操作のみで、予想外の効果があった。
一方、かかる変性反応を抑制するべくPH値が6.5を越え、中性ないしアルカリ性サイトになるように調整すると、ゲル化が難しく実用的なパック材は得られなくなる。また、PH値が4を下回ると、皮膚への刺激が強くなりやすく好ましくない。
該水性ゲル組成物を、支持シート上に、展膏、塗布、流延等の手段で配置する。支持シートは、水性ゲル組成物を保持できるシート体であればよく、織物、編物、不織布、フィルム、多孔シート、発泡シートから選ばれるシートの1種を使用しても良く、または、2種以上のシートを組み合わせて使用しても良い。
支持シートが液体浸透性の繊維性又は多孔性基材である場合には、水性ゲル組成物と支持シートが一体化した構造となり、支持シートがフィルムのように液体非浸透性の基材である場合には、水性ゲル組成物と支持シートが分離できる両面使用型の構造となる。両面使用型では、一面を使用後、裏返して反対面も使用できるので、使用上好適である。
該水性ゲル組成物のシートとしての形状安定化のために、架橋剤として、硫酸アルミニウムカリウム、塩化アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム又は水酸化鉄等の多価金属塩を配合することができる。
これら物質による架橋反応の制御のためや、得られる架橋物のゲル強度を保持するために、さらにコハク酸、乳酸、蓚酸、リンゴ酸、又は酒石酸などの各種の有機酸類を添加することができる。
本発明のシート状パック材は、打ち抜き加工等の手段によって、任意の形状に成型することができる。顔面に沿うような、全顔形状でもよいが、シミ、ソバカス等の沈着色素斑は、通常では局所に限られるので、円形、楕円形、方形、勾玉形、その他任意の幾何学的形状に成形したポイントケア用として使用することが好ましい。
かかるシート状パック材を、酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装する。
該包装袋の好ましい態様として、次の(ア)、(イ)の2つの方法がある。
(ア)ガスバリア性を有する袋内に、鉄系酸素吸収剤を含有するシート体が同封された袋。
(イ)ガスバリア層と、鉄系酸素吸収剤を含有する吸収層を具備する積層フィルムから形成されてなる袋。
上記(イ)の方法における積層フィルムは、外側層がガスバリア性層であり、内側に鉄系酸素吸収剤を配合した吸収層を配したものであり、外界との遮断機能と、内容物側の酸素吸収機能を有しておれば、積層構成は特に限定されるものではない。
かかる積層フィルムを被包材として、シート状パック材を収容し、シールする。
かくして、気密に包装することによって、パック材の水性ゲル組成物に安定化剤や、ラジカル捕捉剤を配合しなくても、化合物[I]の活性を有効に保持する目的と、化合物[I]に起因する臭気を抑止するという目的を初めて達成することが出来る。
以下、実施例によってさらに詳しく本発明を説明する。
この組成物を、ポリエステル製不織布(目付50g/m2)からなる支持シート上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み80μm)を積層した。
このシートの支持シートと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、円形(25mmφ)に成型し、ポイントケア用のシート状パック材を製造した。
このパック材を、ガスバリア層と酸素吸収層を積層したシート包材“エージレス・オーマック”(三菱ガス化学(株)製)を使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後、一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後においても、ゲル組成物の変色は認められず、臭気も全くなかった。
また、本発明のパック材を、頸部に発生していたメラニン沈着色素のシミ部分に、就寝時毎晩貼付して、3ヶ月間常用することにより試験開始前に約10mmの大きさであった斑点状の“シミ”が完全に消失した。
このように、酸性領域でも、化合物[I]は変性反応の影響を全く受けなかった。
この組成物を、ポリアミド製トリコット編物とポリウレタンフィルムとの積層シート(目付70g/m2)からなる支持シート上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み75μm)を積層した。
このシートの支持シートと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、勾玉形状に成型し、目元ケア用のシート状パック材を製造した。
このパック材を、脱酸素剤“エージレス” (三菱ガス化学(株)製)とともにガスバリアフィルムを使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、また、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後においても、ゲル組成物の変色は認められず、臭気もほとんどなかった。
また、本発明のパック材を、眼下に発生したメラニン沈着色素のアザ部分に、就寝時毎晩貼付して、3ヶ月間常用することにより試験開始前に約7mmの大きさであった斑点状の“アザ”が完全に消失した。
このように、酸性領域でも化合物[I]は変性反応の影響を全く受けなかった。
この組成物を、ポリエチレンフィルム(厚み20μm)上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み80μm)を積層した。
このポリエチレンフィルムと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、目、鼻、口部を有する全顔形状に成型し、シート状パック材を製造した。
このパック材を、ガスバリア層と酸素吸収層を積層したシート包材“エージレス・オーマック”(三菱ガス化学(株)製)を使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後、一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、また、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後においても、ゲル組成物の変色は認められず、臭気も全くなかった。
また、本発明のパック材を、顔面に、就寝時毎晩貼付して、表裏の両面を活用しながら、2ヶ月間常用することにより試験開始前に顔面に散在していた沈着色素の斑点状“シミ”や“ソバカス”が完全に消失した。
このように、酸性領域でも化合物[I]は変性反応の影響を全く受けなかった。
メラニン沈着色素消去のための有効成分として、前記化合物[I]を1.5重量%と、ゲル組成物の増粘成分として、ポリアクリル酸ナトリウム(60モル%部分中和物)9重量%とデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフトポリマー3重量%、架橋剤成分として塩化アルミニウム0.10重量%を配合した水性組成物を製造した(PH値5.6)。
この組成物を、ナイロン製不織布(目付40g/m2)からなる支持シート上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み75μm)を積層した。
このシートの支持シートと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、楕円形状に成型し、ポイントケア用のシート状パック材を製造した。
このパック材を、脱酸素剤を封入せず、ポリプロピレンフィルム(厚み250μm)を使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後、一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、また、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後、ゲル組成物は黄色ないし褐色に変色しており、硫黄臭が顕著に認められた。
また、このパック材を、頬部に発生していたメラニン沈着色素の“シミ”部分に、就寝時毎晩貼付して、3ヶ月間常用したが、改善効果は全くなかった。
このように、化合物[I]は著しく変性反応の影響を受けた。
メラニン沈着色素消去のための有効成分として、前記化合物[I]を1.5重量%と、ゲル組成物の増粘成分として、ポリアクリル酸ナトリウム(60モル%部分中和物)9重量%とデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフトポリマー3重量%、架橋剤成分として塩化アルミニウム0.10重量%、さらに封鎖剤(スカベンジャー)としてEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を配合した水性組成物を製造した(PH値5.8)。
この組成物を、ポリプロピレン製不織布(目付40g/m2)からなる支持シート上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み85μm)を積層した。
このシートの支持シートと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、楕円形状に成型し、ポイントケア用のシート状パック材を製造した。
このパック材を、脱酸素剤を封入せず、ガスバリア性フィルムを使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後、一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、また、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後、ゲル組成物は黄色に変色しており、硫黄臭が気になるレベルであった。
また、このパック材を、頬部に発生していたメラニン沈着色素の“シミ”部分に、就寝時毎晩貼付して、3ヶ月間常用したところ、“シミ”が多少縮小したものの大きな改善効果はなかった。
このように、化合物[I]は変性反応の影響を受けた。
メラニン沈着色素消去のための有効成分として、α−リポ酸を1.5重量%と、ゲル組成物の増粘成分として、ポリアクリル酸ナトリウム(60モル%部分中和物)9重量%とデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフトポリマー3重量%、架橋剤成分として塩化アルミニウム0.10重量%を配合した水性組成物を製造した。
この組成物を、ポリエステル製不織布(目付50g/m2)からなる支持シート上に流延した後、該組成物面上に、セパレータシートとしてPETフィルム(厚み80μm)を積層した。
このシートの支持シートと、ゲル組成物層部分を打ち抜き加工により、楕円形状に成型し、ポイントケア用のシート状パック材を製造した。
このパック材を、脱酸素剤として、“エージレス” (三菱ガス化学(株)製)を封入し、包材として、ガスバリア層と酸素吸収層を積層したシート包材“エージレス・オーマック”(三菱ガス化学(株)製)を使用したパウチ包装袋内に封入し、気密シールを行った後、一晩熟成した。
かくして得られた包装袋入りシート状パック材を、品質安定性の加速試験として40℃で2ヶ月保存し、保存後のゲル組成物の着色性(目視判定)と、日焼けに伴って発生したメラニン沈着色素消去性能、また、開封時の臭気(嗅覚判定)を評価した。
評価結果を表1に示す。
該加速試験実施後、ゲル組成物の変色、および異臭は認められなかった。しかし、このパック材を、額部に発生していたメラニン沈着色素の“シミ”部分に、就寝時毎晩貼付して、3ヶ月間常用したが、改善効果は全くなかった。
Claims (11)
- 下記化合物[I]とポリアクリル酸及び/又はその誘導体とを必須成分として含有する水性ゲル組成物を支持シート上に配置したシート状パック材が、酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装されてなり、前記化合物[I]が酸性領域での変性反応に対し安定化されてなることを特徴とするシート状パック材。
- 前記変性反応が、ポリアクリル酸及び/又はその誘導体が含有する不純物に起因する反応であることを特徴とする請求項1に記載のシート状パック材。
- 前記パック材が、ポイントケア用であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート状パック材。
- 前記化合物[I]の含有量が、0.01〜5重量%(水性ゲル組成物基準)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート状パック材。
- 前記包装袋が、ガスバリア性を有する袋内に、鉄系酸素吸収剤を含有するシート体が同封された袋であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状パック材。
- 前記包装袋が、(a)ガスバリア層と、(b)鉄系酸素吸収剤を含有する吸収層を有する積層フィルムから形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状パック材。
- 化合物[I]とポリアクリル酸及び/又はその誘導体とを必須成分として含有する水性ゲル組成物が、支持シートに配置されてなるシート状パック材を、酸素吸収機能を有する包装袋内に気密包装することにより、化合物[I]を酸性領域での変性反応に対し安定化することを特徴とするシート状パック材の品質保持方法。
- 前記変性反応が、ポリアクリル酸及び/又はその誘導体が含有する不純物に起因するものであることを特徴とする請求項7に記載のシート状パック材の品質保持方法。
- 前記方法が、変色防止、メラニン沈着色素消去性能、又は臭気抑制から選ばれる少なくとも一つ以上に関するものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のシート状パック材の品質保持方法。
- 前記包装袋が、ガスバリア性を有する袋内に、鉄系酸素吸収剤を含有するシート体が同封された袋であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のシート状パック材の品質保持方法。
- 前記包装袋が、(a)ガスバリア層と、(b)鉄系酸素吸収剤とを含有する吸収層を有する積層フィルムから形成されてなることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のシート状パック材の品質保持方法。
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