JP5208209B2 - ドネペジル含有貼付製剤およびその包装体 - Google Patents

ドネペジル含有貼付製剤およびその包装体 Download PDF

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Description

本発明は、ドネペジル含有貼付製剤およびその包装体に関する。
塩基性薬物であるドネペジルは、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有し、抗アルツハイマー型認知症薬として使用されている。アルツハイマー型認知症患者には、高齢者が多く、高齢者には経口剤の嚥下が困難な者も多い。また、アルツハイマー型認知症の症状が進行した患者でも、経口剤の服薬が困難となる場合がある。これらのような場合には、ドネペジルの経皮非経口投与が有用である。
かかるドネペジルの経皮非経口投与を実現するものとして、例えば、特開平11−315016号公報(特許文献1)、WO2003/032960号パンフレット(特許文献2)、およびWO2006/082728号パンフレット(特許文献3)などには、支持体上にドネペジルを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤が開示されている。
しかしながら、本発明者らの知見によれば、上記従来のドネペジル含有貼付製剤は、長期保存時に、粘着剤層の変色(色相、彩度、明度などの変化)が生じることが見出された。このような粘着剤層の変色は、その変化量がわずかであり貼付製剤の有効性に何ら悪影響を及ぼすものでなくても、患者に品質劣化を惹起させ、その使用を躊躇わせるなどの不都合を引き起こし得る。しかも、上記従来のドネペジル含有貼付製剤の粘着剤層は、通常、フレッシュな状態において肉眼で白色〜薄黄色(薄茶色)を呈し、粘着剤層の変色が患者に極めて鋭敏に認知され易い傾向にある。そのため、ドネペジルを含有する粘着剤層の経時的な変色を抑制する技術の確立が切望されていたものの、そのメカニズムについて未だ十分に解明されていなかった。
一方、貼付製剤の技術分野においては、長期保存時に粘着剤層の変色が生じ得ることが知られており、これを抑制する技術として、例えば、特許第3124069号(特許文献4)や特開平11−047233号公報(特許文献5)、特表2006−523637号公報(特許文献6)、特表2003−530422号公報(特許文献7)が知られている。しかしながら、これらは、ドネペジル含有貼付製剤の経時的な変色を何ら示唆しておらず、また、ドネペジル含有貼付製剤への適用を何ら示唆していない。
他方、特開平03−034923号公報(特許文献8)には、エストラジオールの経皮吸収性および長期安定性を高める目的で、貼付剤の粘着剤中の水分含有率を1.0質量%以下としたエストラジオール含有貼付剤が開示されている。さらに、WO1998/030210号パンフレット(特許文献9)には、硝酸イソソルビドの経皮吸収性を高める目的で、粘着性組成物中の水分含有率を0.5質量%以下とした硝酸イソソルビド貼付製剤が開示されている。しかしながら、これらは、ドネペジル含有貼付製剤の経時的な変色を何ら示唆しておらず、また、ドネペジル含有貼付製剤への適用を何ら示唆していない。
特開平11−315016号公報 WO2003/032960号パンフレット WO2006/082728号パンフレット 特許第3124069号 特開平11−047233号公報 特表2006−523637号公報 特表2003−530422号公報 特開平03−034923号公報 WO1998/030210号パンフレット
本発明は、粘着剤層の経時的な変色が抑制されたドネペジル含有貼付製剤、およびその包装体を提供することを目的とする。また、本発明は、粘着剤層からのドネペジルの放出性に優れるドネペジル含有貼付製剤、およびその包装体を提供することを目的とする。
本発明者らは、ドネペジル含有貼付製剤の粘着剤層における経時的な変色のメカニズムについて鋭意検討した結果、アクリル系粘着剤とドネペジルとを含む粘着剤層においては、その経時的な変色が粘着剤層の含水率と有意な相関関係にあることを見出し、かかる粘着剤層の含水率を適度にコントロールすることにより、粘着剤層の経時的な変色を抑制できることを見出し、さらには、粘着剤層からのドネペジルの放出性の劣化が抑制され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下(1)〜(7)を提供する。
(1)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有し、該粘着剤層の含水率が1000ppm以上である、ドネペジル含有貼付製剤。
(2)前記粘着剤層の含水率が、8000ppm以下である、上記(1)に記載のドネペジル含有貼付製剤。
(3)前記粘着剤層の含水率が、7000ppm以下である、上記(1)に記載のドネペジル含有貼付製剤。
(4)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤が透湿防止袋中に封入され、且つ、該粘着剤層の含水率が1000ppm以上にコントロールされた、包装体。
(5)前記粘着剤層の含水率が、8000ppm以下にコントロールされた、上記(4)に記載の包装体。
(6)前記粘着剤層の含水率が、7000ppm以下にコントロールされた、上記(4)に記載の包装体。
(7)前記透湿防止袋中に、前記貼付製剤および乾燥剤が封入された、上記(4)〜(6)のいずれか1項に記載の包装体。
また、本発明は、以下(8)〜(14)をも提供する。
(8)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤が透湿防止袋中に封入され、該粘着剤層の含水率が1000ppm以上である、包装体。
(9)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤と乾燥剤とが透湿防止袋中に封入され、該粘着剤層の含水率が1000ppm以上である、包装体。
(10)前記粘着剤層の含水率が、8000ppm以下である、上記(8)または(9)に記載の包装体。
(11)前記粘着剤層の含水率が、7000ppm以下である、上記(8)または(9)に記載の包装体
(12)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤を、該粘着剤層の含水率が1000ppm以上となるようにコントロールして、該粘着剤層の経時的な変色を抑制する方法。
(13)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤を、該粘着剤層の含水率が8000ppm以下となるようにコントロールして、該粘着剤層からのドネペジルの放出性の劣化を抑制する方法。
(14)支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤を、該粘着剤層の含水率が7000ppm以下となるようにコントロールして、該粘着剤層からのドネペジルの経時的な放出性の劣化を抑制する方法。
本発明によれば、粘着剤層の経時的な変色を抑制することができるので、経時安定性および信頼性が高められたドネペジル含有貼付製剤を実現することができる。また、より好ましい態様では、粘着剤層からのドネペジルの放出性に優れ、さらには、その経時的な劣化を抑制できる。したがって、薬物利用率が有効に高められ、これにより、QOL(クオリティー オブ ライフ)および経済性が高められる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して説明する。
本実施形態のドネペジル含有貼付製剤は、支持体と、支持体の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する。
(支持体)
支持体は、粘着剤層を安定して支持可能なものであれば、その素材や形状は特に限定されないが、粘着剤層中のドネペジルを透過させてその配合割合を低下させないもの(すなわち、ドネペジルに対して不透過性を有する材料)が好ましい。
支持体の具体例としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)など)、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、アイオノマー樹脂などの単独フィルム、金属箔、およびこれらの1種または2種以上の単独フィルムを積層したラミネートフィルムなどが挙げられるが、これらに特に限定されない。
粘着剤層との投錨性(密着性)を向上させる観点から、支持体として、多孔性フィルムや、多孔性フィルムを他のフィルムや金属箔にラミネートしたものを用いてもよい。多孔性フィルムの具体例としては、紙、織布、不織布(例えば、ポリエステル不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布など)の他、ポリエステル、ナイロン、サラン(商品名)、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、金属箔、ポリエチレンテレフタレートなどの単独フィルム、およびこれらの1種または2種以上のフィルムを積層したラミネートフィルムなどを、機械的に穿孔処理したものなどが挙げられる。これらのなかでも、支持体に柔軟性を付与する観点から、多孔性フィルムとしては、紙、織布、不織布(例えば、ポリエステル不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布など)が好ましい。このような多孔性フィルムを採用する場合、その厚みは、特に限定されないが、通常、10〜500μm程度が好ましく、プラスタータイプや粘着テープタイプのような薄手の貼付製剤の場合は、1〜200μm程度が好ましい。また、織布や不織布を用いる場合は、投錨力の向上の観点から、これらの目付量を5〜30g/mとすることが好ましい。
支持体の総厚みは、特に限定されないが、好ましくは2〜200μm、より好ましくは10〜50μmである。2μm未満であると、自己支持性などの取扱性が低下する傾向にあり、200μmを超えると、柔軟性や追従性が低下して使用時に違和感(ごわごわ感)を生じさせる傾向にある。
支持体と粘着剤層との投錨性を向上させるために、支持体を上記材質からなる無孔性フィルムと多孔性フィルムとのラミネートフィルムから構成し、その多孔性フィルム側に粘着剤層を形成することが好ましい。
(粘着剤層)
粘着剤層は、少なくとも、ドネペジルおよびアクリル系粘着剤を含むものである。この粘着剤層は、上述した支持体の少なくとも片面に設けられていればよく、例えば、支持体の両面に設けられていても構わない。
ここで、ドネペジルとは、2−[(1−ベンジル−4−ピペリジニル)メチル]−5,6−ジメトキシインダン−1−オン(フリー体)((±)-2-[(1-benzylpiperidin-4-yl)methyl]-5,6-dimethoxyindan-1-one)だけでなく、その薬学的に許容される塩およびエステルも含む概念である。すなわち、粘着剤層に含まれるドネペジルは、ドネペジル(フリー体)、その薬学的に許容される塩若しくはエステルのいずれであってもよい。経皮吸収性を高める観点からは、粘着剤層は、ドネペジル(フリー体)を含むことが好ましい。なお、以下においては、特に断わらない限り、ドネペジルおよび/または塩酸ドネペジルを総称して、「ドネペジル」という。
粘着剤層におけるドネペジルの含有割合は、特に限定されないが、粘着剤層の総量に対し、1〜30質量%の範囲が好ましく、より好ましくは3〜20質量%の範囲である。ドネペジルの含有割合が1質量%に満たないと、治療に有効な量の放出が期待できず、また、30質量%を超えると、治療効果に限界が生じるとともに、経済的に不利となる傾向にある。
粘着剤層中に含まれるアクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むものを意味する。ここで、「(メタ)アクリル」とは、アクリルまたはメタクリルを意味する。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸などの極性基(例えば、カルボキシル基)を有するモノマーを必須成分として共重合させた共重合体であることが好ましく、さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分(主たる構成単位)とするものがより好ましい。
アクリル系粘着剤は、架橋処理のし易さ、人間の皮膚への接着性、薬物溶解性などの観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分)と架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)との共重合体、或いは、この共重合体にさらに他のモノマー(第3モノマー成分)が共重合した共重合体が、好ましい。このように構成すると、共重合させるモノマーの種類や比率によって粘着特性や薬物溶解度などを制御できるので、設計の自由度を高めることができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分)の具体例としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18の直鎖状、分岐鎖状または環状アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルなど)である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらのなかでも、アルキル基の炭素数が4〜18の直鎖状、分岐鎖状または環状アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルなど)である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。また、常温で粘着性を与えるためには、重合体のガラス転移温度を低下させるモノマー成分の使用がより好ましく、そのようなものとしては、例えば、アルキル基の炭素数が4〜8の直鎖状、分岐鎖状または環状アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシルなど、好ましくは、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、特に好ましくは2−エチルヘキシル)である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらのなかでも、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸シクロへキシルが特に好ましく、アクリル酸2−エチルへキシルが最も好ましい。なお、第1モノマー成分は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)において、架橋反応に関与できる官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、ビニル基が挙げられ、これらのなかでも、水酸基およびカルボキシル基が好ましい。第2モノマー成分の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸が挙げられる。これらのなかでも、入手容易性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチルエステル(特に、アクリル酸2−ヒドロキシエチル)が好ましく、アクリル酸が最も好ましい。なお、第2モノマー成分は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の他のモノマー(第3モノマー成分)は、主として、粘着剤層の凝集力調整やドネペジルの溶解性・放出性の調整などのために使用される。このような第3モノマー成分の具体例として、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニルアミド類;(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシエステル;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー(第3モノマー成分としての使用なので架橋点とはしない);(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのアミド基を有する(メタ)アクリル酸誘導体;(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルエステルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコールエステル;(メタ)アクリロニトリル;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルスルホン酸などのスルホン酸を有するモノマー;ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリンなどのビニル基含有モノマーが挙げられる。これらのなかでも、ビニルエステル類、ビニルアミド類が好ましく、より具体的には、ビニルエステル類としては酢酸ビニルが好ましく、ビニルアミド類としてはN−ビニル−2−ピロリドンが好ましい。なお、第3モノマー成分は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのなかでも、アクリル系粘着剤は、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸/N−ビニル−2−ピロリドンの共重合体、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル/酢酸ビニルの共重合体、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸の共重合体が好ましく、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸/N−ビニル−2−ピロリドンの共重合体がより好ましい。
アクリル系粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分)と、架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)との共重合体である場合、その共重合割合は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分):架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)=99〜85:1〜15の質量比であることが好ましく、99〜90:1〜10の質量比であることがより好ましい。
また、アクリル系粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分)と、架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)と、これら以外の他のモノマー(第3モノマー成分)との共重合体である場合、その共重合割合は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1モノマー成分):架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分):これら以外の他のモノマー(第3モノマー成分)=40〜94:1〜15:5〜50の質量比であることが好ましく、50〜89:1〜10:10〜40の質量比であることがより好ましい。
アクリル系粘着剤のガラス転移温度は、共重合組成によっても異なるが、貼付製剤としての粘着性の観点から、通常、−100〜−10℃であることが好ましく、−90〜−20℃がより好ましい。
粘着剤層におけるアクリル系粘着剤の含有割合は、特に限定されないが、粘着剤層の総量に対し、10〜90質量%の範囲が好ましく、より好ましくは20〜80質量%の範囲であり、さらに好ましく30〜70質量%の範囲である。
上記のアクリル系粘着剤は、常法にしたがい、従来公知の手法を適宜採用して製造することができる。アクリル系粘着剤の重合方法としては、特に限定されないが、例えば、上記の各種モノマーを、重合開始剤(例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなど)を添加した溶媒(例えば、酢酸エチルなど)中で、50〜70℃で5〜48時間反応させる方法が挙げられる。
粘着剤層は、上記のアクリル系粘着剤以外に、他の粘着剤を含有していてもよい。他の粘着剤としては、例えば、シリコーンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴムなどのゴム系粘着剤;シリコーン系粘着剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ酢酸ビニルなどのビニル系高分子粘着剤などが挙げられるが、これらに特に限定されない。ゴム系粘着剤としては、ポリイソブチレン、スチレン・ジエン・スチレンブロック共重合体(例えば、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)など)が好ましい。これらの他の粘着剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘着剤層は、使用時におけるソフト感の付与、皮膚から剥離する際の皮膚接着力に起因する痛みや皮膚刺激性の軽減などの観点から、液状成分を含有していてもよい。ドネペジルの経皮吸収性、保存安定性を向上させる目的で、或いは、粘着剤に対するドネペジルの溶解性を高める目的で、液状成分を配合してもよい。液状成分は、それ自体室温で液状であれば、特に制限なく使用できるが、可塑化作用を示し、上記の粘着剤を構成する粘着性ポリマーと相溶するものが好ましい。
液状成分は、粘着剤層との相溶性の観点から、有機液状成分であることが好ましい。有機液状成分の具体例としては、例えば、脂肪酸アルキルエステル(例えば、炭素数1〜4の低級1価アルコールと炭素数12〜16の飽和または不飽和の脂肪酸とのエステルなど); 炭素数8〜10の飽和または不飽和の脂肪酸(例えば、カプリル酸(オクタン酸、C8)、ペラルゴン酸(ノナン酸、C9)、カプリン酸(デカン酸、C10)、ラウリン酸(C12)など);エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類;オリーブ油、ヒマシ油、スクアレン、ラノリンなどの油脂類;酢酸エチル、エチルアルコール、ジメチルデシルスルホキシド、デシルメチルスルホキシド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルラウリルアミド、ドデシルピロリドン、イソソルビトール、オレイルアルコールなどの有機溶剤;液状の界面活性剤;ジイソプロピルアジぺ−ト、フタル酸エステル、ジエチルセバケートなどの可塑剤類;流動パラフィンなどの炭化水素類が挙げられる。また、これらの他に、エトキシ化ステアリルアルコール、グリセリンエステル(室温で液状のもの)、ミリスチン酸イソトリデシル、N−メチルピロリドン、オレイン酸エチル、オレイン酸、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸オクチル、1,3−プロパンジオール、グリセリンなども挙げられる。これらのなかでも、製剤の安定性などの観点から、脂肪酸アルキルエステル、飽和脂肪酸、炭化水素類、有機溶剤が好ましく、より好ましくは脂肪酸アルキルエステルである。これらの有機液状成分は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機液状成分は、アクリル系粘着剤との相溶性などの観点から、脂肪酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4の低級1価アルコールと炭素数12〜16の飽和または不飽和の脂肪酸とのエステルである。ここで、炭素数12〜16の飽和または不飽和の脂肪酸は飽和脂肪酸が好ましく、また、炭素数1〜4の低級1価アルコールは直鎖でも分岐鎖でもよい。炭素数12〜16の脂肪酸の好適な例としては、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)などが挙げられ、炭素数1〜4の低級1価アルコールの好適な例としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルアルコールなどが挙げられる。特に好ましい脂肪酸アルキルエステルの具体例としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸エチル、パルミチン酸イソプロピルが挙げられる。
なお、脂肪酸アルキルエステルを使用する場合、ドネペジルの経皮吸収性向上の観点から、脂肪酸アルキルエステルとともに炭素数8〜10の脂肪酸および/またはグリセリンを併用してもよい。
粘着剤層における液状成分の含有割合は、特に限定されないが、粘着剤層の総量に対し、10〜80質量%が好ましく、より好ましくは20〜70質量%であり、さらに好ましくは30〜60質量%である。配合量が10質量%未満であると、粘着剤層の可塑化が不充分なために良好なソフト感が得られず、皮膚刺激性の低減効果が十分に得られない場合があり、逆に80質量%であると、粘着剤が有する凝集力によっても液状成分を粘着剤中に保持できず、粘着剤層表面にブルーミングして粘着力が弱くなり過ぎて、貼付使用中に皮膚面から製剤が脱落する可能性が高くなる。
粘着剤層は、金属塩化物を含有していてもよい。粘着剤層が金属塩化物を含むことで、貼付製剤をヒト皮膚に貼付した状態で、粘着剤層の凝集力の低下が軽減され、粘着剤層を剥離する際の凝集破壊が生じ難いものとなる。
金属塩化物の具体例としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の塩化物;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩化物;塩化アルミニウム、塩化第一スズ、塩化第二鉄などが挙げられるが、これらに特に限定されない。安全性および粘着剤層の凝集力低下抑制能に優れる観点から、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化第一スズ、塩化第二鉄が好ましく、塩化ナトリウム、塩化カルシウムがより好ましく、塩化ナトリウムが特に好ましい。これらの金属塩化物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘着剤層における金属塩化物の含有割合は、特に限定されないが、粘着剤層の総量に対し、0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%、最も好ましくは1〜10質量%である。この配合量が0.1質量%未満であると、粘着剤層の凝集力低下を抑制する効果が不充分となる場合があり、逆に20質量%部を超えると、抑制効果はあるものの粘着剤(粘着性ポリマー)中に均一に分散出来ず、製剤が外観不良を引き起こすことがある。
上記の金属塩化物は、粘着剤層の形成過程で、金属を含有する無機塩基で塩酸ドネペジルを溶媒中で混合攪拌して中和することによって生じさせてもよい。これにより金属塩化物を添加しなくても金属塩化物を含む薬物含有液を調製することができ、このような金属塩化物を含む薬物含有液を使用することで、最終的な粘着剤層中に金属塩化物とドネペジルが共存する。かかる金属を含有する無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアリカリ金属やアルカリ土類金属の無機塩基などが挙げられるが、これらに特に限定されない。副生成物を生じ難いという観点から、アリカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物が好ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムであり、水酸化ナトリウムが特に好ましい。なお、金属を含有する無機塩基で塩酸ドネペジルを中和して金属塩化物を生成させた後、こうして得られた薬物(ドネペジル)含有液にさらに金属塩化物を添加してもよい。
粘着剤層は、必要に応じて、架橋剤を含有していてもよい。架橋剤の具体例としては、例えば、過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル(BPO))、金属酸化物(例えば、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム)、多官能性イソシアネート化合物、有機金属化合物(例えば、ジルコニウムアラニネート、亜鉛アラニネート、酢酸亜鉛、グリシンアンモニウム亜鉛、チタン化合物)、金属アルコラート(例えば、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、アルミニウムイソプレピレート、アルミニウムsec−ブチレート)、および金属キレート化合物(例えば、ジプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、テトラオクチレングリコールチタン、アルミニウムイソプロピレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート))などが挙げられるが、これらに特に限定されない。これらのなかでも、ドネペジルの存在下で効率的に架橋を形成し得るという観点から、過酸化物、金属酸化物、有機金属化合物、金属アルコラート、金属キレート化合物が好ましく、より好ましくは金属アルコラート、金属キレート化合物である。適度な架橋密度の架橋構造が得られ易いという観点から、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどの金属キレート化合物が特に好ましい。これらの架橋剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘着剤層における架橋剤の含有割合は、使用する架橋剤や粘着剤の種類および配合量によって異なり、特に限定されないが、一般に、粘着剤100質量部に対し、0.1〜1.0質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜0.6質量部であり、さらに好ましくは0.2〜0.5質量部である。0.1質量部より少ないと、架橋点が少なすぎて粘着剤層に充分な凝集力が付与できず、剥離時に凝集破壊に起因する糊残りや強い皮膚刺激が発現するおそれがあり、1.0質量部より多いと、凝集力は大きいが充分な皮膚接着力が得られなくなる場合があり、また、未反応の架橋剤の残留によって皮膚刺激がおこるおそれがある。
粘着剤層は、必要に応じて、抗酸化剤や各種顔料、各種充填剤、安定化剤、薬物溶解補助剤、薬物溶解抑制剤などの添加剤を含有していてもよい。そのような安定化剤または抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸またはその金属塩もしくはエステル、イソアスコルビン酸またはその金属塩、エチレンジアミン四酢酸またはその金属塩、システイン、アセチルシステイン、2−メルカプトベンズイミダゾール、3(2)−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ルチン、クエルセチン、ヒドロキノン、ヒドロキシメタンスルフィン酸金属塩、次亜リン酸、メタ重亜硫酸金属塩、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸金属塩およびチオ硫酸金属塩などが挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。かかる安定化剤または抗酸化剤の総含有量は、粘着剤層の総量に対し、0.0005〜5質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.001〜3質量%の範囲であり、さらに好ましくは0.01〜1質量%の範囲である。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、20〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜300μmであり、さらに好ましくは50〜300μmである。粘着剤層の厚みが20μm未満であると、十分な粘着力を得ること、および有効量のドネペジルを含有させることが困難になる傾向にあり、一方、粘着剤層の厚みが300μmを超えると、塗工困難になる傾向にある。
粘着剤層は、経時的な変色を抑制して経時安定性および信頼性を高めるためには、含水率が1000ppm以上であることが好ましい。ここで、粘着剤層の含水率とは、カールフィッシャー電量滴定法により測定される、粘着剤層中に含まれる水の質量割合(粘着剤層の総質量に対する水の質量の割合)を意味し、本明細書においては、後述する実施例に記載の測定条件で測定される値である。
本実施形態のドネペジル含有貼付製剤においては、アクリル系粘着剤を主成分として含む粘着剤層を採用しているところ、この粘着剤層に含まれるアクリル系粘着剤は、粘着剤層の含水率を容易に1000ppm以上にコントロール可能とする役割を有する。その理由は定かではないが、アクリル系粘着剤が、基本骨格に極性基−COO−を有するので、ゴム系粘着剤を主成分とする粘着剤層などに比して水分に対する親和性が高いからであると推察される。そして、本発明者らの知見によれば、このような粘着剤層の含水率の変化が、その経時的な変色と相関関係にあることが新たに見出され、かかる粘着剤層の含水率を1000ppm以上にコントロールすることにより、粘着剤層の経時的な変色を抑制できることが確認された。また、アクリル系粘着剤は、前述の架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2モノマー成分)や他のモノマー(第3モノマー成分)の官能基が他の粘着剤層成分と反応する等して、粘着剤層の着色を生じさせる可能性があるが、そのような粘着剤層の着色を容易に抑制できる点で、このようなアクリル系粘着剤を含む粘着剤を用いた場合に、特に有利である。
粘着剤層の含水率の上限は、特に限定されないが、粘着剤層からのドネペジルの放出性に優れる貼付製剤を実現する観点から、8000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは7000ppm以下である。粘着剤層からのドネペジルの放出性は、粘着剤層の含水率がある範囲では明確な傾向は認められないが、予期せぬことに、粘着剤層の含水率を8000ppm以下にコントロールすることにより、ドネペジルの放出率が特に高い高性能な貼付製剤を実現することができる。また、粘着剤層からのドネペジルの放出性が経時的に劣化する理由は明らかでなかったが、予期せぬことに、粘着剤層の含水率を7000ppm以下にコントロールすることにより、その経時的な劣化を抑制することができ、長期保管後においてもドネペジルの放出性に優れる貼付製剤を実現することができる。
粘着剤層の含水率を、上記範囲内に調整する方法は、特に限定されず、公知の手法を適宜選択することができる。粘着剤層の含水率は、外部環境(雰囲気)の相対湿度に依存して変動し、時間の経過とともに、その温湿度における平衡含水率に収束する。すなわち、外部環境(雰囲気)の相対湿度が高いと、粘着剤層が水分を吸収・吸着するなどして、粘着剤層の含水率が上昇する。逆に、外部環境(雰囲気)の相対湿度が低いと、粘着剤層への水分の吸着が抑制されるとともに粘着剤層から水分が放出されるなどして、粘着剤層の含水率が減少する。したがって、外部環境(雰囲気)の温度および/または相対湿度を調整することにより、粘着剤層の含水率をコントロールすることができる。なお、外部環境(雰囲気)の温度および相対湿度の調整は、公知の空調設備で適宜行うことができる。
例えば、ドネペジル含有貼付製剤の製造工程において、打ち抜き加工や包装段階の雰囲気を温度20±10℃および相対湿度30±10%RHに保ち、このような環境下で30分〜48時間保持することにより、粘着剤層の含水率を約1000ppm以上、好ましくは約1000〜8000ppm、より好ましくは約1000〜7000ppm、もっとも好ましくは約2000〜5000ppm程度にコントロールすることができる。
(剥離ライナー)
ドネペジル含有貼付製剤は、粘着剤層の粘着面を使用直前まで保護する観点から、粘着剤層上に剥離ライナーを有することが好ましい。すなわち、上記のドネペジル含有貼付製剤は、支持体の少なくとも片面に粘着剤層が積層され、且つ、その粘着剤層の粘着面(支持体に積層した面と反対の面)上に剥離ライナーが積層された構成であることが好ましい。
剥離ライナーは、公知のものを適宜選択して用いることができる。剥離ライナーの具体例としては、例えば、それ自体が剥離性の高いプラスチックフィルムや、剥離ライナー用の基材の表面に剥離処理剤からなる剥離層が積層されたもの、剥離ライナー用の基材の表面に前記剥離性の高いプラスチックフィルムが剥離層として積層されたものなどが挙げられるが、これらに特に限定されない。前記の剥離層は、例えば、前記剥離ライナー用の基材上に、前記剥離処理剤または前記剥離性の高いプラスチックフィルムの素材をコーティングまたはラミネートすることにより形成することができる。なお、剥離ライナーの剥離面は、剥離ライナー用の基材の片面のみに形成されていても、両面に形成されていてもよい。
剥離ライナー用の基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステル(PETを除く)フィルムなどのプラスチックフィルムや、これらのフィルムに金属を蒸着した金属蒸着プラスチックフィルム;和紙、洋紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙などの紙類;不織布、布などの繊維質材料による基材;金属箔などが挙げられるが、これらに特に限定されない。
剥離処理剤としては、例えば、長鎖アルキル基含有ポリマー、シリコーンポリマー(シリコーン系剥離剤)、フッ素系ポリマー(フッ素系剥離剤)などが挙げられるが、これらに特に制限されない。
それ自体が剥離性の高いプラスチックフィルムの具体例としては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重合体(ブロック共重合体またはランダム共重合体)の他、これらの混合物からなるポリオレフィン系樹脂によるポリオレフィン系フィルム;テフロン(登録商標)製フィルムなどが挙げられるが、これらに特に限定されない。
剥離ライナーの総厚みは、特に限定されないが、通常、200μm以下が好ましく、より好ましくは25〜100μmである。
なお、剥離ライナーを用いずに、ドネペジル含有貼付製剤の支持体の裏面にシリコーン系ポリマー、フッ素系ポリマーまたはワックスなどの背面処理剤を塗布し、これを巻き取ってロール状の形態とすることもできる。
(製造方法)
ドネペジル含有貼付製剤の製造方法は、特に限定されないが、例えば、少なくともドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む調合物を調製し、この調合物を支持体上に塗布して成膜する方法が簡便である。
より具体的には、ドネペジル、アクリル系粘着剤および必要に応じて金属塩化物や安定化剤、架橋剤などを溶媒に溶解または分散させて調合物(溶液または分散液)を調製し、このようにして得られた調合物を、支持体の少なくとも片面上に塗布し乾燥して成膜することにより、粘着剤層を支持体の表面上に形成した後、必要に応じ、上述した保護用の剥離ライナーを粘着剤層上に設けることにより、製造することができる。また、上記の調合物を、上述した保護用の剥離ライナーの少なくとも片面上に塗布し、乾燥して成膜することにより粘着剤層を剥離ライナーの表面上に形成した後、剥離ライナーの粘着剤層上に支持体を接着させることにより、製造することもできる。
上記の調合物の調製時に使用する溶媒としては、例えば、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、2−プロパノール、メタノール、エタノール、水などが挙げられるが、これらに限定されない。なお、架橋剤を添加した後、これらの溶媒を粘度調整のために使用することもできる。
必要に応じて、粘着剤層に架橋処理を施してもよい。粘着剤層の架橋処理は、例えば、化学的架橋処理(例えば、架橋剤を用いた架橋処理)や物理的架橋処理(例えば、γ線のような電子線照射や紫外線照射による架橋処理)などが知られており、当該技術分野で一般的に行われている手法により行うことができる。なお、粘着剤層の架橋処理は、ドネペジルに悪影響を及ぼし難いという観点から、架橋剤を用いた化学的架橋処理が好ましい。
架橋剤を用いた化学的架橋処理を施す場合、粘着剤層に、水酸基、カルボキシル基、ビニル基などの架橋反応に関与できる官能基が導入されていることが好ましい。架橋反応に関与できる官能基の導入は、それ自体公知の方法で行うことができる。例えば、上記アクリル系粘着剤への導入は、アクリル系粘着剤の合成の際に、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有するモノマー、アクリル酸やマレイン酸などのカルボキシル基を有するモノマーなどを添加して共重合させるなどで行うことができる。なお、粘着剤層の化学的架橋処理は、アクリル系粘着剤の合成の際に、ジビニルベンゼンやジメタクリル酸エチレングリコールなどの2以上のビニル基を有するモノマーなどを添加して共重合させることで、共重合反応時に分子間または分子内架橋を生じさせる方法で行ってもよい。
架橋剤を用いた化学的架橋処理を施す場合、成膜後の粘着剤層に架橋を促進するために、架橋反応温度以上に加熱して保管する工程、すなわち、エージング処理(熟成工程)を行うことが好ましい。このときの温度条件および処理時間は、架橋剤の種類などに応じて適宜選択され、特に限定されないが、通常、60〜90℃程度で12〜96時間程度であり、より好ましくは60〜80℃程度で24〜72時間程度である。
(ドネペジル含有貼付製剤)
本実施形態のドネペジル含有貼付製剤は、抗アルツハイマー型認知症薬として用いることができる。また、その他の用途としては、抗脳血管性認知症、片頭痛予防などが挙げられるが、これらに特に限定されない。
ドネペジル含有貼付製剤の投与量および投与方法としては、患者の年齢、体重、症状などにより異なるが、通常、成人に対して、ドネペジルまたは塩酸ドネペジル2〜150mgを含有する貼付製剤を、皮膚5〜120cmに1〜7日間程度貼り付けるのが好ましい。
なお、ドネペジル含有貼付製剤の形状は、皮膚に貼り付け可能なものであれば、特に限定されない。すなわち、貼付製剤とは、例えば、テープ状、シート状、マトリックス型、リザーバー型、膜放出制御型などが含まれる概念である。
(ドネペジル含有貼付製剤が封入された包装体)
本実施形態の包装体は、上記のドネペジル含有貼付製剤を透湿防止袋中に封入することにより粘着剤層の含水率が約1000ppm以上,好ましくは約1000〜8000ppm,より好ましくは約1000〜7000ppmにコントロールされたものである。
透湿防止袋は、水分の透過を抑制して袋内の湿度を略一定に維持するものであり、一般に広く使用されているもののなかから、適宜選択して用いることができる。以下、透湿防止袋の具体例として、(A)物理的強度を付与する層/(B)水分を遮断する層/(C)シーラント層の層構成を有する積層フィルムについて説明する。
(A)物理的強度を付与する層の具体例としては、例えば、ポリエステル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、塩化ビニルなどが挙げられる。この(A)物理的強度を付与する層の厚みは、好ましくは、10〜100μm程度である。
(B)水分を遮断する層の具体例としては、例えば、アルミ箔などの金属箔が挙げられる。この(B)水分を遮断する層の厚みは、好ましくは、5〜90μm程度である。
(C)シーラント層の具体例としては、例えば、メチルアクリレート・ブタジエン・アクリロニトリルの共重合体などのポリアクリロニトリル系樹脂、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体などが挙げられる。ポリアクリロニトリル系樹脂は、ドネペジルに対して低吸着性であるため、ドネペジルの製剤中の含有量の安定化に有効である。(C)シーラント層の厚みは、好ましくは、10〜100μm程度である。上記の厚みは、ドネペジル含有経皮吸収製剤を安定に保存するため特に好ましいものである。
透湿防止袋の好ましい態様は、(A)物理的強度を付与する層/(B)水分を遮断する層/(C)シーラント層が、PETフィルム/アルミニウム箔/ポリアクリロニトリル系樹脂フィルムである積層フィルムであり、厚みが6μm以上のアルミニウム箔を採用することが所望の防湿効果が発揮される。このような透湿防止袋を用い、ポリアクリロニトリル系樹脂フィルムを内側にしてドネペジル含有貼付製剤を封入することにより、長期保管しても、製造直後の粘着剤層の含水率を略一定に維持することができる。
そして、粘着剤層の含水率が約1000ppm以上、好ましくは約1000〜8000ppm、より好ましくは約1000〜7000ppm程度に調整されたドネペジル含有貼付製剤を、上記の透湿防止袋中に封入することにより、粘着剤層の含水率を長期に亘って略一定にコントロールすることが可能となる。
また、透湿防止袋中に硫酸マグネシウムやシリカ、ゼオライトなどの乾燥剤を同封することによって、粘着剤層の含水率を封入前よりも低くコントロールすることもできる。例えば、粘着剤層の含水率が1000ppm以上に調整されたドネペジル含有貼付製剤を、上記の透湿防止袋中に乾燥剤と同封することにより、粘着剤層の含水率を1000〜8000ppmにコントロールすることも可能である。但し、透湿防止袋中の粘着剤層の含水率が極端に低下すると、粘着剤層の変色が生じ得るので、使用する乾燥剤の性能に応じてその使用量を適宜調整することが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更して実施可能である。なお、以下においては、別段の断りがない限り、「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を各々意味する。
以下、実施例および比較例における各種物性の測定方法、及び、実施例および比較例にて使用する塗工原反の製造例を記す。
<ドネペジルの放出率>
日本薬局方一般試験法 溶出試験法第2法(パドル法)に基づき、下記の条件下で、ドネペジルの放出率(%;試験片に含まれるドネペジル総質量に対する、溶出したドネペジルの質量割合)を測定した。
試験液 :pH4.0 酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液
(0.05mol/L)
(酢酸ナトリウム三水和物54.44gを蒸留水3000m
Lに溶解させ,さらに酢酸を加えてpH3.95〜4.0
4とした後、蒸留水で全量を8000mLとした。)
試験液量 :900mL
温度 :32℃
パドル回転数:50rpm
溶出時間 :4時間
HPLC条件:カラム Inertsil(登録商標) ODS−2
(GLサイエンス社製)
(4.6mmI.D.×15cm、5μm)
移動相 :10mM 1−デカンスルホン酸ナトリウム水溶液/アセ
トニトリル/70%過塩素酸=650/350/1(体積
比)
(1−デカンスルホン酸ナトリウム濃度は移動相全体に対
して10mMとした。)
カラム温度 :35℃
検出波長 :UV(271nm)
試料注入量 :50μL
流速 :1.4mL/min
保持時間 :11.0分
<粘着剤層の含水率>
未包装のものについては、製造(調温調湿)直後のドネペジル含有貼付製剤を速やかに温度23±2℃および相対湿度40±5%RHに制御された環境下に置き、7.5cm2に打ち抜き加工して、試験片を作製した。その後、試験片から剥離ライナーを除去して水分気化装置へ投入した。なお、上記の処理は、製造(調温調湿)後から1分以内に完了させた。
一方、包装体については、温度23±2℃および相対湿度40±5%RHに制御された環境下で、包装体を開封し、取り出したドネペジル含有貼付製剤を同様に7.5cm2に打ち抜いて、試験片を作製した。その後、試験片から剥離ライナーを除去して水分気化装置へ投入した。なお、上記の処理は、包装体の開封から1分以内に完了させた。
そして、水分気化装置内で試験片を140℃で加熱し、これにより発生した水分を、窒素をキャリヤーとして滴定フラスコへと導入し、カールフィッシャー電量滴定法により、粘着剤層の含水率(ppm;粘着剤層の総質量に対する、水分の質量割合)を測定した。
<塗工原反の製造例>
まず、不活性ガス雰囲気下、アクリル酸2−エチルへキシル75部、N−ビニル−2−ピロリドン22部、アクリル酸3部およびアゾビスイソブチロニトリル0.2部を、酢酸エチル中60℃にて溶液重合させてアクリル系粘着剤の酢酸エチル溶液(粘着剤固形分:28%)を得た。次に、このアクリル系粘着剤とドネペジルとを下記の配合組成で混合し、酢酸エチルで粘度調整して塗工液を得た。
配合組成
ドネペジル(フリー塩基) 7.57質量%
アクリル系粘着剤 40.53質量%
ミリスチン酸イソプロピル 50.00質量%
塩化ナトリウム 1.16質量%
水酸化ナトリウム 0.01質量%
メタ重亜硫酸ナトリウム 0.50質量%
アスコルビン酸 0.05質量%
エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート0.18質量%
(合計 100質量%)
得られた塗工液を、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の剥離ライナー上に乾燥後の厚みが150μmとなるように塗布した後、乾燥して、剥離ライナー上に粘着剤層を成膜した。次いで、PET不織布とPETフィルムの積層フィルムからなるPET支持体のPET不織布面に、剥離ライナーの粘着剤層を貼り合わせ、その後、70℃48時間保管することにより、PETフィルム/粘着剤層/PET不織布・PETフィルムの3層構成の塗工原反を得た。
実施例1および比較例1
上記の塗工原反を、23℃30%RHに制御された環境下に3時間以上放置した後、40cmに打ち抜いて実施例1のドネペジル含有貼付製剤を製造した。また、23℃75%RHで制御された環境下に放置すること以外は、実施例1と同様にして、比較例1のドネペジル含有貼付製剤を製造した。得られた実施例1および比較例1のドネペジル含有貼付製剤について、製造直後の粘着剤層の含水率およびドネペジルの放出率を測定した。表1に、結果を示す。
Figure 0005208209
表1に示す通り、外部環境の相対湿度により粘着剤層の含水率が変動することが確認された。また、ドネペジルの放出性が粘着剤層の含水率に影響し、具体的には、粘着剤層の含水率が高いと、ドネペジルの放出性が低くなることが確認された。
実施例2〜5および比較例2〜5
実施例1のドネペジル含有貼付製剤を、40℃75%RHの恒温器で一定時間加湿することにより、実施例2〜5および比較例2〜5のドネペジル含有貼付製剤を製造した。得られた実施例2〜5および比較例2〜5のドネペジル含有貼付製剤について、製造直後の粘着剤層の含水率および粘着剤層のドネペジルの放出率を測定した。表2に、結果を示す。
Figure 0005208209
表2に示す通り、粘着剤層の含水率が8000ppm以下である実施例2〜5のドネペジル含有貼付製剤は、ドネペジルの放出率が80%を超えるものであり、粘着剤層の含水率が8000ppmを超える比較例2〜5のドネペジル含有貼付製剤に比して、ドネペジルの放出性に優れることが確認された。
実施例6〜9および比較例6〜9
PETフィルム(厚み12μm)/アルミニウム箔(厚み7μm)/ポリアクリロニトリル系樹脂フィルム(厚み30μm)の3層積層フィルムを用い、ポリアクリロニトリル系樹脂フィルム層を内側にして、上記の実施例2〜5および比較例2〜5のドネペジル含有貼付製剤を封入(包装)し、さらに長期保管(40℃、2ヶ月間)して、透湿防止袋中にドネペジル含有貼付製剤が封入された、実施例6〜9および比較例6〜9の包装体を製造した。その後、得られた実施例6〜9および比較例6〜9の包装体を開封してドネペジル含有貼付製剤を取り出し、長期保管後の粘着剤層の含水率および粘着剤層のドネペジルの放出率を測定した。表3に、結果を示す。
Figure 0005208209
表3に示す通り、実施例6〜9および比較例6〜9の包装体においては、いずれもドネペジル含有貼付製剤の粘着剤層の含水率が、略一定に(±20%程度の増減幅の範囲に)コントロールされていた。
また、粘着剤層の含水率が7000ppm以下である実施例6〜9のドネペジル含有貼付製剤は、長期保管後もドネペジルの放出率が80%を超えるものであり、粘着剤層の含水率が7000ppmを超える比較例6〜9のドネペジル含有貼付製剤に比して、ドネペジルの放出性に優れることが確認された。
しかも、粘着剤層の含水率が7000ppm以下にコントロールされた実施例6〜9のドネペジル含有貼付製剤は、比較例6〜9のドネペジル含有貼付製剤に比して、ドネペジルの放出性の経時的な劣化が抑制されていることが確認された。
参考例1、実施例10および11、ならびに比較例10
上記の塗工原反を、実施例1と同様に処理して、粘着剤層の含水率が3195ppmである参考例1のドネペジル貼付製剤を製造した。
次に、実施例6と同じ3層積層フィルムを用い、参考例1のドネペジル貼付製剤と乾燥剤である硫酸マグネシウム5gとを同様に封入(包装)し、さらに長期保管(40℃、1ヶ月間)して、透湿防止袋中にドネペジル含有貼付製剤が封入された、実施例10の包装体を製造した。その後、得られた実施例10の包装体を開封してドネペジル含有貼付製剤を取り出し、長期保管後の粘着剤層の含水率を測定したところ、2580ppmであった。
次いで、乾燥剤を使用しないこと以外は実施例10と同様にして、実施例11の包装体を製造した。実施例10と同様に長期保管後の粘着剤層の含水率を測定したところ、3333ppmであった。
さらに、乾燥剤としてゼオライト5gを使用すること以外は実施例10と同様にして、比較例10の包装体を製造した。実施例10と同様に長期保管後の粘着剤層の含水率を測定したところ、415ppmであった。
次に、各々のドネペジル含有貼付製剤につき、CIE1976(L*a*b*)表色系(エルスター・エースター・ビースター表色系 JIS Z 8729)により表される色彩値(L*,a*,b*)を測定した。そして、参考例1のドネペジル含有貼付製剤の色彩値(L*s,a*s,b*s)を基準点として、実施例10および11ならびに比較例10のドネペジル含有貼付製剤の色彩値(L*1,a*1,b*1)との色差(△E*ab1)を、下記式1にしたがって算出した。表4に、結果を示す。
△E*ab1={(L*1-L*s) 2+(a*1-a*s) 2+(b*1-b*s) 2}1/2 ・・・ (式1)
Figure 0005208209
表4に示す通り、粘着剤層の含水率が1000ppm以上である実施例10および11のドネペジル含有貼付製剤は、肉眼で白色に近い色合いの外観が実現でき、しかも、比較例10のドネペジル含有貼付製剤に比して、経時的な変色が抑制されていることが確認された。
本発明のドネペジル含有貼付製剤および包装体は、品質安定性、経時安定性、薬物利用率及び経済性に優れ、QOL(クオリティー オブ ライフ)を高めることができるので、非経口投与、特に経皮投与による抗アルツハイマー型認知症、抗脳血管性認知症、片頭痛予防等の医薬用途において、広く且つ有効に利用可能である。

Claims (5)

  1. 支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有し、該粘着剤層の含水率が2000〜5000ppmである、
    ドネペジル含有貼付製剤。
  2. 外部環境を温度20±10℃および相対湿度30±10%RHに調整することにより、前記粘着剤層の含水率が2000〜5000ppmに調整されてなる、
    請求項1に記載のドネペジル含有貼付製剤。
  3. 支持体の少なくとも片面にドネペジルとアクリル系粘着剤とを含む粘着剤層を有するドネペジル含有貼付製剤が透湿防止袋中に封入され、且つ、該粘着剤層の含水率が2000〜5000ppmにコントロールされた、
    包装体。
  4. 前記透湿防止袋中に、前記貼付製剤および乾燥剤が封入された、
    請求項3に記載の包装体。
  5. 前記ドネペジル含有貼付製剤の外部環境を温度20±10℃および相対湿度30±10%RHに調整することにより、前記粘着剤層の含水率が2000〜5000ppmにコントロールされてなる、
    請求項3又は4に記載の包装体。
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