JP4071493B2 - 押しボタン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は押しボタン装置に関し、詳しくはハウジング内に設けられたスイッチをハウジング外から押圧操作可能な操作部材を備えた押しボタン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハウジング内に設けられたスイッチをハウジング外から操作部材で押圧操作する押しボタン装置としては、例えば実開昭63−153434号公報等に開示された押しボタン装置が知られている。
【0003】
この様な押しボタン装置は、図4に示したように、ケース(ハウジング)1内のプリント基板6に載置されたスイッチ2と、該スイッチ2と相対応してケース1内に設けられて押圧操作可能な操作部材4と、該操作部材4をケース1内で押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内する支持穴5aが設けられた一対の支持板5,5とを備えている。
【0004】
前記操作部材4は、下端部が前記スイッチ2に対して所定間隔をもって対向すると共に、上端部が前面パネル7の透孔7aからケース1外へ突出させられている。
前記一対の支持板5,5間には、前記操作部材4のフランジ4aと下側の支持板5との間に介装された圧縮コイルばね3が配設されている。
【0005】
そこで、操作部材4の上端部を圧縮コイルばね3の反発力に抗してケース1外から押圧操作すると、該操作部材4の下端部によってスイッチ2が押されてON動作し、操作部材4の押圧を解除すると、圧縮コイルばね3の反発力によって押圧部材4が元の位置に復帰するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如き従来の押しボタン装置においては、各支持板5の支持穴5aによって、操作部材4が往復動自在に支持案内されている。
そこで、操作部材4をスムースに往復動させる為には、前記支持穴5aに対してある程度のクリアランスが必要であるが、これは支持板5に対する操作部材4のガタつきを招くこととなる。
【0007】
特に、広い取付スペースが確保できない等の理由でケース1の薄型化が要求される場合には、一対の支持板5,5の間隔を狭くしなければならないが、間隔の狭い一対の支持板5,5の各支持穴5aで操作部材4を支持案内した場合には、同程度のクリアランスでもこれら支持板5に対する操作部材4の振れやガタつきが更に大きくなるという問題があった。
【0008】
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、ハウジングを薄型化した際にも操作部材の振れやガタつきを抑制することができる良好な押しボタン装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、ハウジング内に設けられたスイッチと、該スイッチと相対応して設けられ、バネ部材の反発力に抗して前記ハウジング外から押圧操作可能な操作部材と、該操作部材を押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内するガイド部とを備え、押圧操作された前記操作部材によって前記スイッチが押される押しボタン装置であって、前記操作部材が、押圧操作方向に垂直な板状部と、前記板状部の両端から押圧操作方向に略平行に延設された一対の板状の弾性接触部と、をハウジング内に有し、前記弾性接触部が、押圧操作方向に対して略直交する方向に弾性変形可能であり、前記ガイド部が、前記操作部材の前記弾性接触部のそれぞれを挟むようにハウジング内で対向するガイド壁の対を有し、
前記操作部材は、前記弾性接触部が、対向する前記ガイド壁の間を前記ガイド壁に常に弾性接触した状態で摺動することにより、押圧操作方向への往復動が案内されることを特徴とする押しボタン装置により達成される。
【0010】
上記構成によれば、操作部材の摺動部が、ガイド部との間で弾性接触した状態で押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内されるため、押圧操作方向に対して略直交する方向への操作部材の移動が規制される。そこで、前記操作部材は、ガイド部に対する振れやガタつきが抑制される。
【0011】
又、好ましくは前記バネ部材が、前記操作部材と前記ハウジングの底壁との間に介装されると共に、前記一対の弾性接触部の間で前記スイッチを囲むように前記スイッチと同軸上に配置される圧縮コイルばねからなる。
この場合、押しボタン装置の押圧操作方向の寸法を従来に比べて大幅に小さくすることができ、押しボタン装置をコンパクトにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態に係る押しボタン装置を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る押しボタン装置の分解斜視図、図2及び図3は図1に示した押しボタン装置の縦断面図である。
【0013】
図1乃至図3に示したように、本実施形態のトリップノブ装置30は、自動車のメータパネルに取り付けられる押しボタン装置であり、メータハウジング(ハウジング)13内に設けられたトリップスイッチ(スイッチ)12と、該トリップスイッチ12と相対応して設けられ、バネ部材である圧縮コイルばね22の反発力に抗して前記メータハウジング13外から押圧操作可能なトリップノブ(操作部材)15と、該トリップノブ15を押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内するガイド部23とを備えている。
【0014】
前記トリップスイッチ12は、前記メータハウジング13の裏面側(図中、下面側)に配置されて裏カバー10に覆われる絶縁回路基板11に、電気的に接続された状態で取り付けられており、該メータハウジング13の底壁13aに形成された挿通穴14を挿通して該メータハウジング13内に突出配置されている。
【0015】
前記メータハウジング13の上方には、トリップノブ15の操作棒16がスイッチ12と略同心に相対応して配置されており、該操作棒16はベゼル17および文字板18の各挿通穴17a,18aを挿通し、メータハウジング13外に突出している。
【0016】
前記操作棒16のスイッチ12側を向く先端(図2中、下端)には、該スイッチ12に当接する突出部19が設けられており、該突出部19と操作棒16の先端との間には、該操作棒16の直径方向に延びる板状部20が設けられている。前記板状部20の両端部には、前記操作棒16の先端から所定間隔をもって押圧操作方向へ略平行に延設された摺動部である一対の平板状の弾性接触部21,21が、前記メータハウジング13の底壁13a側に向けて延設されている。
【0017】
前記一対の弾性接触部21,21は、先端側が互いに接近するように傾斜して形成されて撓み変形可能な一対の平板状の摺動部を構成しており、前記トリップノブ15の押圧操作方向に対して略直交する方向に弾性変形可能である。
そして、前記突出部19及び前記スイッチ12にそれぞれ両端部が外挿された圧縮コイルばね22を前記板状部20と前記底壁13aとの間に介装した状態で、前記操作棒16の軸線方向に沿って前記ガイド部23に往復動自在に支持案内されるようになっている。
【0018】
前記ガイド部23は、図1乃至図3に示したように、前記トリップノブ15の各弾性接触部21をそれぞれ挟んで対向する一対のガイド壁23a,23bからなる。即ち、前記一対のガイド壁23a,23aは、前記圧縮コイルばね22の両側位置で一対の弾性接触部21,21の内側に略平行に配置されており、前記一対のガイド壁23b,23bは、一対の弾性接触部21,21の外側に配置されている。
【0019】
更に、前記一対のガイド壁23a,23aの各外側面間の寸法は、前記一対の弾性接触部21,21の各内側面間の寸法より、若干広くなっている。
従って、前記一対の弾性接触部21,21は、先端部が外側に若干撓んだ状態で一対のガイド壁23a,23aを弾性的に挟み込み、この状態でそれぞれガイド壁23a,23bとの間を前記トリップノブ15の押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内される。又、前記トリップノブ15に作用する圧縮コイルばね22の反発力は、前記板状部20がベゼル17の内面に当接して受け止められるようになっている(図2、参照)。
【0020】
そして、図2の状態からトリップノブ15の操作棒16を圧縮コイルばね22の反発力に抗してメータハウジング13外から押圧操作すると、図3に示したように、突出部19によってスイッチ12が押されてON動作し、操作棒16の押圧操作を解除すると、圧縮コイルばね22の反発力によってトリップノブ15が元の位置に復帰するようになっている。
【0021】
即ち、本実施形態のトリップノブ装置30によれば、前記トリップノブ15の一対の弾性接触部21,21が、前記メータハウジング13のガイド部23との間で弾性接触した状態で押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内される。
そこで、押圧操作方向に対して略直交する方向への前記トリップノブ15の移動が規制され、前記トリップノブ15は前記ガイド部23に対する振れやガタつきが抑制される。
【0022】
従って、上記構成のトリップノブ装置30によれば、前記スイッチ12のオン・オフの操作性の向上を図ることができると共に、車両走行時の振動等により、前記トリップノブ15が前記ガイド部23に対してガタつきを生じ、異音を発生する等の不具合を防止することができる。
【0023】
又、本実施形態のトリップノブ装置30は、前記トリップノブ15の一対の弾性接触部21,21が、前記トリップノブ15の先端から所定間隔をもって押圧操作方向へ略平行に延設された一対の平板状の弾性接触部からなると共に、前記ガイド部23が、前記各弾性接触部21をそれぞれ挟んで対向する一対のガイド壁23a,23bからなり、前記圧縮コイルばね22が、前記板状部20と前記底壁13aとの間に介装されると共に、前記一対の弾性接触部21,21の間で前記スイッチ12を囲むように同軸上に配置されている。
【0024】
従って、上記構成のトリップノブ装置30によれば、図4に示した従来の押しボタン装置に比べて押圧操作方向の寸法を大幅に小さくすることができるので、メータハウジング13の薄型化を図り、該トリップノブ装置30をコンパクトにすることができる。
【0025】
尚、本発明の押しボタン装置におけるハウジング、スイッチ、バネ部材、操作部材、摺動部及びガイド部等の構成は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、トリップノブ15の摺動部を一対の弾性接触部21,21とした場合を例に採ったが、これに代えて、ガイド部23、又はガイド部23及び摺動部の両方を弾性接触部として構成してもよい。
【0026】
又、例えば操作部材の摺動部が、円弧状断面を備えた一対の湾曲板状の弾性接触部により構成されると共に、該操作部材の摺動部を押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内するガイド部が、前記各弾性接触部をそれぞれ挟んで対向する円弧状スリット溝を備えた一対の湾曲ガイド壁から構成されることにより、前記操作部材をハウジング外から押圧操作可能、且つ回転操作可能とすることもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上、上述した本発明の押しボタン装置によれば、操作部材の摺動部が、ガイド部との間で弾性接触した状態で押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内されるため、押圧操作方向に対して略直交する方向への操作部材の移動が規制される。そこで、前記操作部材は、ガイド部に対する振れやガタつきが抑制される。従って、ハウジングを薄型化した際にも操作部材の振れやガタつきを抑制することができる良好な押しボタン装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る押しボタン装置の分解斜視図である。
【図2】図1に示した押しボタン装置の縦断面図である。
【図3】図2に示した押しボタン装置の押圧操作状態を示す縦断面図である。
【図4】従来の押しボタン装置を説明するための縦断面図である。
【符号の説明】
12 トリップスイッチ(スイッチ)
13 メータハウジング(ハウジング)
13a ハウジング底壁
15 トリップノブ(操作部材)
21 弾性接触部
22 圧縮コイルばね(バネ部材)
23 ガイド部
23a,23b ガイド壁
30 トリップノブ装置(押しボタン装置)
Claims (2)
- ハウジング内に設けられたスイッチと、該スイッチと相対応して設けられ、バネ部材の反発力に抗して前記ハウジング外から押圧操作可能な操作部材と、該操作部材を押圧操作方向に沿って往復動自在に支持案内するガイド部とを備え、押圧操作された前記操作部材によって前記スイッチが押される押しボタン装置であって、
前記操作部材が、押圧操作方向に垂直な板状部と、前記板状部の両端から押圧操作方向に略平行に延設された一対の板状の弾性接触部と、をハウジング内に有し、前記弾性接触部が、押圧操作方向に対して略直交する方向に弾性変形可能であり、
前記ガイド部が、前記操作部材の前記弾性接触部のそれぞれを挟むようにハウジング内で対向するガイド壁の対を有し、
前記操作部材は、前記弾性接触部が、対向する前記ガイド壁の間を前記ガイド壁に常に弾性接触した状態で摺動することにより、押圧操作方向への往復動が案内されることを特徴とする押しボタン装置。 - 前記バネ部材が、前記操作部材と前記ハウジングの底壁との間に介装されると共に、前記一対の弾性接触部の間で前記スイッチを囲むように前記スイッチと同軸上に配置される圧縮コイルばねからなることを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
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