JP4068274B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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  • Color Electrophotography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置にかかり、特に中間転写体を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を形成できる画像形成装置であるカラープリンタなどには、感光体上に形成されたトナー像を予め中間転写体に転写した後に用紙などに転写する、中間転写体方式を採用したものがある。
【0003】
図20は、中間転写体を備えたカラープリンタの構成を示した図で、ベルト形状の中間転写体である中間転写ベルトBを採用している。図示した構成は、二つのローラRに巻き回され、図中aの方向に進む中間転写ベルトBと、中間転写ベルトBに沿って設けられた画像形成部F1、F2とを有している。
【0004】
上記した構成のうち、中間転写ベルトBの表面の一点にはマーカMが設けられていて、中間転写ベルトBの上方には、このマーカMを検出するためのベルトマークセンサSが設けられている。このようなマーカMとベルトマークセンサSとは、中間転写ベルトBの回転周期を観測するためのものである。
【0005】
一方、画像形成部F1、F2は、距離d隔てられていて、それぞれ、感光体ドラムD1、D2と、感光体ドラムD1、D2に静電潜像を書き込む露光部E1、E2と、書き込まれた静電潜像を現像してトナー像とする現像部d1、d2とを有している。この現像部d1は、A色とC色、現像部d2は、B色とD色のトナーをそれぞれ備えている。
【0006】
以上の構成を有するカラープリンタでは、現像部d1、d2でそれぞれA、B、C、Dの各色のトナー像を順つぎ形成し、これを転写ベルトB上に重ねて転写する。このとき、各色のトナー像は、カラープリンタ内部で発生する同期信号に基づいて転写されるようになっている。そして、4色すべてのトナー像の転写が終了した後、このトナー像を一度にプリント用紙に転写して4色のカラー画像を完成する。
【0007】
このようなカラープリンタでは、中間転写ベルトBの回転周期が、この同期信号の周期の整数倍になるように設計されていて、一定の周期の同期信号に応じてトナー像を中間転写ベルトBに転写するようにして、常に中間転写ベルト上の一定の位置からトナー像の転写が開始できるようにしている。このことによって、図示したカラープリンタは、中間転写ベルト上で各色のトナー像が位置ずれすることを防ぎ、ひいては、完成した画像が色ずれすることを防いでいる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際のカラープリンタでは、中間転写ベルトBの経時的な劣化やローラRの偏心等による回転ムラが発生することがある。中間転写ベルトBに回転ムラが発生すると、中間転写ベルトBの回転周期が回転のたびに相違する。このため、中間転写ベルトBの回転と画像形成部F1、F2とが非同期のカラープリンタでは、画像形成部F1、F2が、一定の周期の同期信号に応じてトナー像を中間転写ベルトBに転写しても、転写のたびに転写開始位置がずれてしまうことになる。
【0009】
このような転写開始位置のずれは、A、B、C、D各色のトナー像の色ずれとなり、カラープリンタで形成される画像の品質を低下させることにもなり得る。本発明は、上記の点に鑑みて行われたものであり、画像の転写位置のずれを防ぎ、より高品質の画像を形成できる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の手段によって解決される。すなわち、請求項1に記載の画像形成装置は、表面上に所定の位置を示すマークを備える中間転写体と、前記中間転写体上の前記マークを検出するとともに、当該マークの検出毎に検出信号を出力するマーク検出手段と、前記中間転写体上に少なくとも2色以上の画像形成が可能な画像形成手段と、クロック信号を発生するシステムクロックと、前記クロック信号をカウントし、前記検出信号が入力される毎に前記クロック信号のカウント値を初期化するとともに、当該カウント値が所定の値に達すると前記画像形成手段に対して、画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号を出力するタイミング指示信号発生手段と、前記タイミング指示信号に基づいて前記画像形成手段を制御する画像形成制御手段と、を有する画像形成装置において、前記画像形成制御手段は、前記タイミング指示信号が入力されてからの経過時間となる所定時間分の遅延量を調整することが可能な露光タイミング調整手段と、前記タイミング指示信号が入力されたタイミングで前記クロック信号をカウントし、前記遅延量に相当するカウント値に達すると、前記画像形成手段に露光の開始タイミングを示す露光信号を出力する露光信号出力手段と、を有することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2に記載の画像形成装置は、前記画像形成制御手段は、画像データを1ライン分蓄積可能な画像データメモリを有し、前記画像データを1ライン分ずつ前記画像形成手段に転送することを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項3に記載の画像形成装置は、表面上に所定の位置を示すマークを備える中間転写体と、前記中間転写体上の前記マークを検出するとともに、当該マークの検出毎に検出信号を出力するマーク検出手段と、前記中間転写体上に少なくとも2色以上の画像形成が可能であるとともに、二つの感光体を備える画像形成手段と、クロック信号を発生するシステムクロックと、前記クロック信号をカウントし、前記検出信号が入力される毎に前記クロック信号のカウント値を初期化するとともに、当該カウント値が所定の値に達すると前記画像形成手段に対して、画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号を出力するタイミング指示信号発生手段と、前記タイミング指示信号に基づいて前記画像形成手段を制御する画像形成制御手段と、を有する画像形成装置において、前記タイミング指示信号発生手段と、前記マークとをそれぞれ複数備え、前記画像形成手段は、連続して複数の画像を形成する場合、複数の画像のそれぞれを前記複数のタイミング指示信号発生手段のうちの何れか一つと対応させ、前記タイミング指示信号発生手段のタイミング信号にしたがって、前記各画像を表す色毎のトナー像を前記二つの感光体上に交互に形成することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1ないし実施の形態4について説明する。
本発明で用いられる画像の形成プロセスは、一般の静電気記録方式に準じたものである。すなわち、暗中において帯電器によって一様に帯電された感光体上に対し、書き込み手段によってある色に対応した静電潜像を書き込む。この静電潜像は、現像手段によって可視像化され、中間転写ベルトに転写される。
【0017】
この現像手段は、画像形成装置が備える第1の画像形成部、第2の画像形成部に備えられている。そして、それぞれ異なる2色のトナーによる可視像化機能を有するもので、合計4色のトナー像による可視像化機能を有している。なお、この4色とは、三原色(シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y))にブラック(K)を加えたものである。4色の各色による可視像化機能を各現像手段に2色ずつ分担させることにより、本発明の画像形成装置は、フルカラー画像を形成することができる。
【0018】
このような画像形成装置では、中間転写ベルトのうちの同一の画像転写領域が2つの画像形成部間を通過する間に、この転写領域にトナー像が1色ずつ順つぎ各画像形成部によって形成される。そして、この中間転写ベルトを再度各画像形成部間を通過させ、同一の転写領域に前回とは異なる色のトナー像を1色ずつ順つぎ各画像形成部で形成するようにする。このような動作によれば、同一の複写領域が2つの画像形成部をそれぞれ2回通過した時点でこの転写領域にフルカラートナー像が形成されることになる。
【0019】
そして、このフルカラートナー像をプリント用紙に転写すれば、フルカラーの画像がプリント用紙上に形成できる。プリント用紙上に形成されたフルカラー画像は、さらに定着手段によってプリント用紙に定着される。以上の処理により、この画像形成装置によって最終的に形成される画像が完成する。
【0020】
以下に、以上の画像形成プロセスを用いて画像を形成する、本発明の実施の形態の画像形成装置全体の構成およびその通常の動作について説明する。なお、以下に説明する画像形成装置全体構成および通常の動作は、後述する実施の形態1〜4に共通のものである。したがって、後述する実施の形態1〜4では、この画像形成装置の全体構成および通常の動作についての説明を略し、以下に説明する画像形成装置と相違する点について詳述するものとする。
【0021】
A 画像形成装置全体の構成
図1は、本発明の画像形成装置において、画像形成を実行する実行部の全体の構成を説明するための図である。図示した画像形成装置は、像坦持体としてドラム状の感光体(感光体ドラム)を用い、この感光体ドラムの周りに帯電器、書き込み手段、現像手段、クリーニング手段などを配置して第1の画像形成部10、第2の画像形成部20を構成している。第1の画像形成部10、第2の画像形成部20は、中間転写ベルト1の同一移動面に沿って、かつ所定の間隔を隔てて配置されている。
【0022】
第1の画像形成部10、第2の画像形成部20の上方には、中間転写ベルトユニット300が設けられている。中間転写ベルトユニット300は、駆動ローラ2aおよび従動ローラ2bと、この駆動ローラ2a、従動ローラ2b間に掛け渡される中間転写ベルト1を有している。中間転写ベルト1は、駆動ローラ2aによって矢印aの向きに走行するように駆動される。第1の画像形成部10、第2の画像形成部20は、このような中間転写ベルト1の下側走行面に沿って設けられるものである。
【0023】
また、中間転写ベルト1には、テンションローラ60によって最適な張力が与えられている。なお、中間転写ベルト1の長さは、本発明の実施の形態の画像形成装置で使用可能な最大サイズのプリント用紙の搬送方向の長さよりも非画像領域分だけ長く設定されている。
【0024】
第1の画像形成部10、第2の画像形成部20は、同様の構成を有しており、同様の姿勢で画像形成装置本体に着脱自在に装着されている。すなわち、第1の画像形成部10は、第1の感光体ドラム14と、第1の感光体ドラム14表面を一様に帯電するブラシ状の第1の帯電器13と、第1の帯電器13によって帯電した第1の感光体ドラム14に対し、所定の色に応じた静電潜像を書き込む第1の書き込み手段11と、この静電潜像を現像する第1の現像装置12とを有している。なお、この第1の現像装置12は、A色現像器12aと、C色現像器12bとで構成されている。そして、第1の感光体ドラム14には、第1の感光体ドラム14をクリーニングするクリーニング手段221が備えられている。
【0025】
一方、第2の画像形成部20は、第2の感光体ドラム24と、第2の感光体ドラム24表面を一様に帯電するブラシ状の第2の帯電器23と、第2の帯電器23によって帯電した第2の感光体ドラム24に対し、所定の色に応じた静電潜像を書き込む第2の書き込み手段21と、この静電潜像を現像する第2の現像装置22とを有している。なお、この第2の現像装置22は、B色現像器22aと、D色現像器22bとで構成されている。そして、第2の感光体ドラム24には、第2の感光体ドラム24をクリーニングするクリーニング手段231が備えられている。
【0026】
第1の画像形成部10、第2の画像形成部20に設けられた第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24は、中間転写ベルト1の回転に同期して回転するように制御されていて、その周速は、中間転写ベルト1の走行速度と厳密に一致する。また、第1の帯電器13、第2の帯電器23に代えて、コロナ放電器やローラ式の帯電手段を採用することも可能である。
【0027】
さらに、第1の現像装置12、第2の現像装置22では、2成分現像剤を使用するものとし、各現像器12a、12b、22a、22bには、いずれも各色のトナーとキャリア(両者を合わせて現像剤と記す)とが収容されている。
【0028】
このような第1の現像装置12、第2の現像装置22は、第1の帯電器13、第2の帯電器23および第1の書き込み手段11、第2の書き込み手段21によって第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24上に形成された静電潜像を各々が備える現像ローラ232、233、234、235を用いて現像する。この現像ローラ232、233、234、235は、各々が現像手段として機能する。本発明の実施の形態では、このような現像ローラ232、233、234、235として、固定磁石の周りを非磁性のスリーブを回転させる、いわゆる、磁気ブラシ現像形式のものを採用している。
【0029】
さらに、4個の現像器12a、12b、22a、22bは、それぞれ現像剤攪拌器であるパドル202M、202C、202Y、202Bやトナーの補給器である搬送スクリュー204M、204C、204Y、204Bなどを備えている。パドル202M、202C、202Y、202Bは、現像剤の攪拌と搬送のため、螺旋状の羽1Cと、8枚の放射状の板を有している。また、搬送スクリュー204M、204C、204Y、204Bでは、各羽が螺旋状に巻かれたように配置されている。
【0030】
現像器12aを例にして説明すると、パドル202Mと搬送スクリュー204Mとは、回転する際、この回転軸の構成から現像剤を互いに反対の方向に搬送する。この結果、現像剤は、現像ローラ232の軸長手方向に均等に分布することになる。なお、以上述べた現像器としては、たとえば、特開平8−160697号公報に記載された周知のカラー現像器を採用することができる。
【0031】
また、第1の感光体ドラム14には、転写用のバイアス電圧が印加される転写ブラシ241が、第2の感光体ドラム24には、転写用のバイアス電圧が印加される転写ブラシ242が、中間転写ベルト1を挟んでそれぞれ接離自在に設けられている。また、従動ローラ2bには、転写用のバイアス電圧が印加される転写ローラ211が中間転写ベルト1を介して接離自在に設けられている。
【0032】
第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24は、転写を行わないときには中間転写ベルト1の下方において中間転写ベルト1からわずかに離れている。そして、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24上のトナー画像を中間転写ベルト1に転写する転写工程において、転写ブラシ241および転写ブラシ242が、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24と中間転写ベルト1とを接触させる。
【0033】
ここで、転写ブラシ241、242およびその周囲の構成について、より詳細に説明する。転写ブラシ241は、揺動体237に固定されており、揺動体237は、不動部材に支持された軸238を支点にして揺動する。転写ブラシ241は、このような揺動体237の自由端側に位置している。揺動体237の自由端には、さらに転写ローラ239が設けられている。
【0034】
以上の構成においては、転写ブラシ241と中間転写ベルト1とが常時接触するように構成することも可能である。ただし、本発明の実施の形態では、第1の感光体ドラム14上のトナー像を中間転写ベルト1に転写する転写工程でのみ転写ブラシ241と中間転写ベルト1とが接触するように揺動体237の揺動角を制御している。このような制御により、転写工程以外では転写ブラシ241、転写ローラ239が中間転写ベルト1と離れるようになり、転写ブラシ241が中間転写ベルト1と接触することによって摩耗することを避けることができる。
【0035】
転写ブラシ242およびその周囲の構成は、揺動体237’、軸238’、転写ローラ239’によって構成されている。このような構成は、先に述べた転写ブラシ241およびその周囲と同様のものであるから、これ以上の説明を略すものとする。転写ブラシ241と転写ブラシ242とは、中間転写ベルト1に対する離接のタイミングを異にする。図1には、転写ブラシ241および転写ローラ239が中間転写ベルト1から離れ、転写ブラシ242および転写ローラ239’が中間転写ベルト1に接触している状態が示されている。
【0036】
図示したように、転写ブラシ242と転写ローラ239’とが間隔をおいて中間転写ベルト1を介して第2の感光体ドラム24に接触することにより、中間転写ベルト1を所定のニップ幅を持って第2の感光体ドラム24に接触させ、第2の感光体ドラム24における転写性を高めることができる。また、転写ブラシ241および転写ローラ239も、同様に、第1の感光体ドラム14における転写性を高めることができる。
【0037】
なお、以上述べた転写ローラ239、転写ローラ239’、転写ブラシ241、242、さらにこれらの付帯部材をも含む構成が、図1の紙面に垂直な方向に中間転写ベルト1の幅に合わせた奥行きを有していることはもちろんである。また、本発明の画像形成装置としては、このような転写ブラシ241、242に代えて転写ローラまたはコロナ放電器を使用することも可能である。
【0038】
また、従動ローラ2bと転写ローラ211とにより、転写部245が構成されている。なお、本発明の画像形成装置では、この転写ローラ211に代えてコロナ放電器または転写ブラシとして構成された転写手段を用いることも可能である。
【0039】
一方、従動ローラ2bには、クリーニング装置61が接離自在に設けられ、中間転写ベルト1の表面に残存するトナーを除去している。なお、クリーニング装置61の従動ローラ2bに対する接離の動作は、図示しない中間転写体用クリーニング装置の接離駆動手段によって行われる。
【0040】
ここで、クリーニング装置61の構成について、より具体的に説明する。クリーニング装置61は、中間転写ベルト1に接離自在なブレード61aと、ブレード61aを支持する揺動体61cと、揺動体61cを支持している軸61dと、ブレード61aが中間転写ベルト1に押しつけられる方向に揺動体61cを付勢するバネからなる弾性部材61b、ブレード61aにより掻き取られたトナーや紙粉などを下方に案内するガイド61i、ガイド61iの下部に設けられた卍形の回転体61g、回転体61gにその自由端が接するように設けられた板バネ61e、板バネ61eを挟んで回転体61gの反対側に設けられた収容箱61fを有している。
【0041】
以上の構成のうち、回転体61gは、その中心軸61hを中心に回転駆動する。また、板バネ61eの基端側はフレーム92に支持されている。さらに、軸61dは、図示しない駆動手段に連結され、この駆動手段を制御する。このことにより、揺動体61cは、ブレード61aを弾性部材61bの付勢力に抗して中間転写ベルト1から離れた状態になるように回動し、その状態に保つことができる。また、図示したように、この回動力を解除してブレード61aを弾性部材61bの付勢力により中間転写ベルト1に当接した状態にすることができる。
【0042】
ブレード61aには、中間転写ベルト1上のトナー像を乱さないことが要求される。このため、ブレード61aは、通常は中間転写ベルト1から離れていて、転写ローラ211においてプリント用紙Pに対する転写を終了した中間転写ベルト1に対して所定のタイミングでのみ当接し、付着した残留トナーや紙粉などを掻き取る。掻き取られた残留トナーおよび紙粉は、自重でガイド61iに沿って回転体61gまで混合廃剤として送られる。回転体61gは、その回転状態に応じて板バネ61eを間欠的にたわませ、混合廃剤を収容箱61fに送り出す。なお、以上のブレード61a、ガイド61i、回転体61g、収容箱61fおよびこれらの付帯部材をも含めた構成が、図1の紙面に垂直な方向に中間転写ベルト1の幅に合わせた奥行きを有していることはもちろんである。
【0043】
また、転写工程の終了後、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24も、それぞれクリーニング手段221、クリーニング手段231によってクリーニングされる。クリーニング手段221は、第1の感光体ドラム14の回転軸方向の長さ(幅)を有するクリーニングブレード221aおよび、断面がU字形状を持つ軸支持部64とを有している。そして、クリーニングブレード221aによって掻き取られた残留トナーは、軸支持部64内に回収され、さらにオーガ270の回転によって図示しない箱状の残留トナー取り出し部(図示せず)に送り出されて回収される。
【0044】
また、クリーニング手段231も、第2の感光体ドラム24の回転軸方向の長さ(幅)を有するクリーニングブレード、断面がU字形状を持つ軸支持部を有している。このようなクリーニング手段231は、先に述べたクリーニング手段221と同様に構成されたものであるから、ここでは説明を省くものとする。
【0045】
また、第1の画像形成部10、第2の画像形成部20の下方には、積載されたプリント用紙Pを図中の右方向に一枚ずつ送り出す給紙装置255が設けられている。給紙装置255から送り出されたプリント用紙Pは、給紙コロ91、一対のレジストローラ44によって転写部245に供給される。給紙コロ91は、不動部材(図示せず)に軸支されながら駆動系(図示せず)に連結され、給紙に際して回転する構成である。積載されたプリント用紙P(以下、用紙束という)は、図示しないガイドによって整列されて底板上に置かれ、用紙束の上にあるプリント用紙Pから順に給紙コロ91によって送り出される。
【0046】
用紙束が置かれた底板は、プリント用紙Pが給紙コロ91により送り出されることによって用紙束の高さが減少すると、この減少分だけ上昇するように公知の手段によって制御されている。この制御により、用紙束の最上位にあるプリント用紙Pは、給紙コロ91に対して常に適当な圧接力で接触する。なお、本発明の実施の形態の画像形成装置では、送りローラ対などを必要に応じて設けることも可能である。
【0047】
転写部245の斜め上方には、矢印bの方向に回転する加熱ローラ247と、加熱ローラ247に圧接しながら回転する加圧ローラ48とからなる定着装置250が設けられている。また、加熱ローラ247には、その表面にオフセット防止液を塗布する塗布ローラ251が必要に応じて当接する。さらに、加熱ローラ247の表面にはプリント用紙Pを剥離するための剥離用爪52も接触している。
【0048】
また、本発明の実施の形態の画像形成装置では、この画像形成装置を構成する各構成物が所要な構成単位のグループで区画される、あるいはユニット化されている。たとえば、前記した給紙装置255は、この画像形成装置の最下部に位置していて、第1の画像形成部10、第2の画像形成部20との間を仕切り板98によって仕切られている。仕切り板98の直上には、第1の現像装置12や第2の現像装置22があって、これらの現像装置からは現像装置で扱われるトナーが落下してくる虞がある。しかし、図示した構成によれば、仕切り板98がプリント用紙Pを覆っていることから、落下したトナーがプリント用紙Pを汚染することを防ぐことができる。
【0049】
仕切り板98と中間転写ベルト1とで囲まれた空間内には、第1の書き込み手段11および第2の書き込み手段21、第1の現像装置12および第2の現像装置22、第1の感光体ドラム14と第1の感光体ドラム14の周辺の第1の帯電器13やクリーニング手段221(このような構成はユニット化されており、感光体ユニットともいう)、第2の感光体ドラム24と第2の感光体ドラム24の周辺の第2の帯電器23やクリーニング手段231(このような構成はユニット化されており、感光体ユニットともいう)などが収容されている。
【0050】
以上の構成のうち、前記したように、第1の書き込み手段11、第2の書き込み手段21と感光体ユニットとは装置本体に着脱自在に取り付けられている。また、A色現像器12a、C色現像器12b、B色現像器22a、D色現像器22b内において、それぞれ符号120M、120C、120Y、120Bを付して示した円は、各現像器内にトナーを補給するための補給開口である。各色のトナーは、この補給開口から各現像器内に補給される。
【0051】
定着装置250の下流側には、定着装置250から送り出されるプリント用紙Pを排紙トレイ53上に送り出す排紙ローラ対54が設けられている。さらに排紙トレイ53の図中左には廃熱用の排気ファン55があって、排紙トレイ53の下方に収納されている電装部品が定着装置250が発生する熱によって加熱されることを防いでいる。
【0052】
また、以上述べた本発明の実施の形態の画像形成装置では、第1の画像形成部10の第1の感光体ドラム14と第2の画像形成部20の第2の感光体ドラム24とが、形状、大きさ、材質などにおいて全く同じに構成されている。また、このような第1の感光体ドラム14と第2の感光体ドラム24とは、同じ線速度で回転する必要がある。このため、図示した画像形成装置では、第1の感光体ドラム14と同軸、かつ一体的なウォーム歯車からなるギヤ(図示せず)、および第2の感光体ドラム24と同軸、かつ一体的なウォーム歯車からなるギヤ(図示せず)を設けている。
【0053】
そして、第1の感光体ドラム14のギヤにはウォームを、また、第2の感光体ドラム24のギヤには共通のウォーム軸に設けられた2つのウォームをそれぞれかみ合わせ、この共通のウォーム軸をモータによって駆動している。このような構成により、このウォーム軸を駆動するモータの回転速度を制御することによって第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24の線速度を共に中間転写ベルト1の線速度に合わせることができる。
【0054】
さらに、中間転写ベルト1およびその付属物である駆動ローラ2a、従動ローラ2b、転写ローラ211、転写ブラシ241、242、転写ローラ239、239’、クリーニング装置61などは、フレーム92、プリント用紙のガイドを兼ねるフレーム93、ガイド61i、ガイド94などを骨組みとした箱状のケースに収納され、中間転写ベルトユニット300を構成している。この中間転写ベルトユニット300は、仕切り板95の下に設けられた図示しないガイドに支持されており、画像形成装置の本体に対して着脱自在に取り付けられている。
【0055】
駆動ローラ2aの上方には、中間転写ベルト1に付されたマークを検出するベルトマークセンサ5が設けられている。このベルトマークセンサ5は、中間転写ベルト1における駆動ローラ2aの回転軸の長さ(幅)方向の端部に設けられたマークを検知するためのセンサである。ベルトマークセンサ5の読み取り情報からは、中間転写ベルト1の回転回数をも算出することができる。画像形成装置の画像形成プロセスにおける諸タイミングは、このベルトマークセンサ5の読み取り情報に基づいて決定される。なお、本願発明の要部は、このベルトマークセンサ5に基づくタイミング決定にかかるものであり、この点については、後に詳述するものとする。
【0056】
このようなベルトマークセンサ5は、電装基板96に直接、あるいはソケットを介して取り付けられている。電装基板96の上の空間97には、図示した画像形成装置を駆動、制御する電装系が搭載されている。この電装系から発生した熱で熱せられた空気は、排気ファン55を介して排出される。
【0057】
なお、以上述べた画像形成装置は、中間転写ベルト1の回転に同期して高速にプリント用紙上に画像を出力することができ、像坦持体としての感光ドラム、書き込み手段としてLEDおよび集光性光電送体とを組み合わせたものを用いている。ただし、本発明の画像形成装置は、以上述べた構成に限定されるものではない。たとえば、このような画像形成装置の変形例として、像坦持体に無端ベルト状のものを使用しても良い。また、書き込み手段としてレーザを光源とするものを用いても良い。さらに、像坦持体は、感光体に限られるものでなく、光以外の作用だけで潜像を形成し得る部材であっても良い。なお、このような部材を用いる場合には、この像坦持体に光以外の作用によって電磁的な変化を与え得る書き込み手段が使用される。
【0058】
B 画像形成プロセス
つぎに、以上説明した画像形成装置で行われる画像形成のプロセスについて説明する。
以下に説明する画像形成プロセスの例は、感光体ドラムや感光体ベルトといった像坦持体に対し、少なくともA色、B色、C色の三原色のトナーでトナー画像を形成し、これを中間転写体となる中間転写ベルト1上に重ねて転写するものである。そして、転写手段を用い、中間転写ベルト1上のトナー画像をプリント用紙に転写する画像形成方法によってカラー画像を得るものである。
【0059】
図2および図3は、このような画像形成のプロセスを説明するための図であって、図1中の中間転写ベルトユニット300にかかる構成をより簡略化して示したものである。このうち、図2の(a)ないし(f)は、中間転写ベルト1の全長をL、プリント用紙Pの転写時の移動量に相当する長さをmとしたとき、全長Lが、L=m+αと表されるときの動作を説明する図である。また、図3(a)ないし(h)は、全長LがL=2(m+α)(すなわち、中間転写ベルトが図2に示した中間転写ベルトの2倍の長さを持つ)と表されるときの動作を説明する図である。
【0060】
なお、上記した式中のαは、中間転写ベルト1上にある非画像領域(画像が形成されない領域)の移動方向に沿う長さであり、図2、図3では、α<mであるものとする。ただし、αの長さは、中間転写ベルト1の画像領域(画像が形成される領域)の長さ、あるいは使用されるプリント用紙の長さによっても変化する。このため、このような条件によっては、α>mといった場合も存在し得る。
【0061】
図2で説明する動作によれば、
(a)先ず、第1の画像形成部10が、中間転写ベルト1にA色トナー画像を転写する。
【0062】
(b)つぎに、第2の画像形成部20は、A色トナー画像に重なるようにB色トナー画像を中間転写ベルト1上に転写する。そして、第1の画像形成部10は、さらに、A、B色トナー画像にC色トナー画像を重ねて転写し、A、B、C色トナー画像を中間転写ベルト1上に転写する。なお、中間転写ベルト1は、この時点で略1回転している。
【0063】
(c)つぎに、第2の画像形成部20は、図2(b)で説明した工程で得られたA、B、C色トナー画像にD色(黒色)トナー画像を重ねて転写する。以上の動作により、A、B、C、D色(フルカラー)トナー画像が完成する。このフルカラートナー画像は、転写ローラ211によってプリント用紙P(1枚目)に転写される。このプリント用紙Pへの転写は、中間転写ベルト1の2回目の回転中に行われる。
【0064】
(d)以上述べた画像形成プロセスでさらに複数枚のフルカラープリントを得る場合には、前記した(c)の工程における第2の画像形成部20によるD色トナー画像の転写と同時に第1の画像形成部10で中間転写ベルト1にA色トナー画像を転写する。そして、さらにこのA色トナー画像に第2の画像形成部20でB色トナー画像を重ねて転写し、A、B色トナー画像を形成する。
【0065】
(e)つぎに、第2の画像形成部20は、(d)で説明した工程で形成されたA、B色トナー画像に対してC色トナー画像を転写する。そして、さらに第1の画像形成部10が、A、B、C色トナー画像に対してD色トナー画像を転写する。以上の工程で得られたフルカラートナー画像は、プリント用紙P(2枚目)に転写される。2枚目のプリント用紙Pへの転写は、中間転写ベルト1の4回目の回転中に行われる。
【0066】
(f)3枚目以降のプリント用紙へのフルカラートナー画像の転写は、(c)で説明した工程を繰り返すことにより、中間転写ベルト1の6回目以降の回転で得られる。
【0067】
つぎに、図3に示したL=2(m+α)、すなわち、中間転写ベルトが図2に示した中間転写ベルトの2倍の長さを持つときの動作を説明する。
図3で説明する動作によれば、
(a)先ず、第1の画像形成部10が、中間転写ベルト1にA色トナー画像を転写する。
【0068】
(b)第1の画像形成部10は、さらに中間転写ベルト1に後続のA色トナー画像を転写する。このとき、第2の画像形成部20は、先行して転写されたA色トナー画像に重ねてB色トナー画像を転写する。この動作により、先行して転写されたトナー画像は、A、B色トナー画像となる。中間転写ベルト1は、この時点で略1回転することになる。
【0069】
(c)つぎに、第1の画像形成部10は、(b)で説明した工程で得られたA、B色トナー画像に重ねてC色トナー画像を転写する。そして、第2の画像形成部20は、このようにして得られたA、B、C色トナー画像に重ねてD色トナー画像を転写する。この結果、先行して転写されたトナー画像は、フルカラートナー画像となる。このフルカラートナー画像は、転写ローラ211によってプリント用紙P(1枚目)に転写される。この1枚目のプリント用紙に対する転写は、中間転写ベルト1の略1.5回転目から開始される。
【0070】
(d)以上述べた画像形成プロセスでさらに複数枚のフルカラープリントを得る場合には、(c)で説明した工程において、第1の画像形成部10で後続のA、B、C色トナー画像を転写する。そして、この後、第1の画像形成部10でさらに後続のA色トナー画像を転写しながら第2の画像形成部20でA、B、C色トナー画像に重ねてD色トナー画像を転写し、中間転写ベルト1上にフルカラートナー画像を形成する。このフルカラートナー画像は、プリント用紙P(2枚目)に転写される。この転写は、中間転写ベルト1の略2.5回転目に開始される。
【0071】
(e)つぎに、第2の画像形成部20は、(d)で説明した工程において、第1の画像形成部10によって転写されたA色トナー画像にB色トナー画像を重ねて転写する。
【0072】
(f)そして、第2の画像形成部20は、第1の画像形成部が中間転写ベルト1に後続のA色トナー画像を転写している間、(d)で説明した工程で転写されたA色トナー画像にB色トナー画像を転写し、中間転写ベルト1にA、B色トナー画像を形成する。
【0073】
(g)つぎに、第1の画像形成部10は、(d)で説明した工程で得られたA、B色トナー画像に重ねてC色トナー画像を転写し、A、B、C色トナー画像を中間転写ベルト1上に形成する。第2の画像形成部20は、このA、B、C色トナー画像に重ねてD色トナー画像を転写して中間転写ベルト1上にフルカラートナー画像を形成する。このフルカラートナー画像は、プリント用紙P(3枚目)に転写される。3枚目のプリント用紙に対する転写は、中間転写ベルト1の略3.5回転目から開始される。
【0074】
(h)さらに、第1の画像形成部10は、中間転写ベルト1にさらに後続のA色トナー画像を転写する。この間、第2の画像形成部20は、(f)で説明した工程で得られたA、B、C色トナー画像にD色トナー画像を転写してフルカラートナー画像を中間転写ベルト1上に形成する。このフルカラートナー画像は、プリント用紙P(4枚目)に転写される。4枚目のプリント用紙に対する転写は、中間転写ベルト1の略4.5回転目から開始される。
【0075】
以上説明したように、中間転写ベルト1がプリント用紙Pの2倍以上の長さを持つ場合、フルカラー画像が転写された1枚目のプリント用紙Pは、中間転写ベルト1が2回回転することによって得られる。また、フルカラー画像が転写された2枚目のプリント用紙Pは、中間転写ベルト1の3回転で、3枚目のプリント用紙Pは、中間転写ベルト1の4回転で、4枚目のプリント用紙Pは、中間転写ベルト1の5回転でそれぞれ得られる。すなわち、フルカラー画像が転写された各プリント用紙Pは、プリントされる順番に0.5を加えた数値に等しい数の分だけ中間転写ベルト1が回転した時点で開始し、プリントされる順番に1を加えた数値に等しい数の分だけ中間転写ベルト1が回転した時点で得られることになる。
【0076】
つぎに、図面を参照し、本発明の要部に係る構成を詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、いずれも本発明の画像形成装置をカラープリンタ(以下、単にプリンタとも記す)として構成したものである。
【0077】
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1を説明するための図である。また、図5および図6は、実施の形態1のプリンタで授受される信号を説明する図で、いずれも縦軸に信号の出力を、横軸には時間を示してある。
【0078】
図4に示した構成は、画像形成を実行する実行部100と、実行部100を制御する制御部200に大別される。実行部100は、ベルト型の中間転写体である中間転写ベルト1を備えている。この中間転写ベルト1は、図示しないモータと接続される一対の駆動ローラ2a、従動ローラ2bに巻き回され、図中、aで示す方向に回転する。中間転写ベルト1の表面には、所定の位置を示すマーク3が設けられていて、さらに中間転写ベルト1の上方には、マーク3を検出するためのベルトマークセンサ5が設けられており、マーク3を検出するたびに検出信号を出力する。なお、このような図4は、先に説明した図1の画像形成装置のうち、その一部を模式的に示したものである。
【0079】
また、この中間転写ベルト1の表面に沿うように第1の画像形成部10と第2の画像形成部20とが距離dを隔てて設けられている。このうち、第1の画像形成部10は、第1の感光体ドラム14と、第1の感光体ドラム14を帯電させる第1の帯電器13と、第1の感光体ドラム14に静電潜像を書き込む第1の書込み手段11と、書き込まれた静電潜像を現像してトナー像とする第1の現像装置12とを有している。なお、第1の現像装置12は、A色およびC色のトナーを備え、A色のトナー像とC色のトナー像とを形成するものである。
【0080】
また、第2の画像形成部20は、第1の画像形成部10と同様の構成を有しており、すなわち、第2の感光体ドラム24と、第2の帯電器23と、第2の書込み手段21と、第2の現像装置22とを有している。ただし、第2の現像装置22は、B色およびD色のトナーを備え、B色のトナー像とD色のトナー像とを形成する点が、第1の画像形成部10と相違する。
【0081】
以上述べた構成では、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24の回転と、中間転写ベルト1の走行とは同期していて、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24の回転速度と中間転写ベルト1の走行速度とは、一致するように設定されている。また、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24とは、通常中間転写ベルト1とわずかに離れており、第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24が、中間転写ベルト1に対して画像を転写する工程にだけ中間転写ベルト1と接触するよう構成されている。
【0082】
一方、制御部200は、前述した第1の画像形成部10および第2の画像形成部20に対して、画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号である同期信号を発生する信号発生部17と、信号発生部17が発生する同期信号に基づいて第1の画像形成部10、第2の画像形成部20を制御する画像形成制御部15とを有している。
【0083】
信号発生部17には、プリンタに内蔵されている図示しないシステムクロックのクロック信号と、ベルトマークセンサ5から出力される検出信号とが入力されている。信号発生部17は、このクロック信号をカウントし、このカウント値が所定の値に達すると同期信号を発生する。このとき、実施の形態1の信号発生部17では、検出信号が入力されるたびにクロック信号のカウント値を初期化、すなわち0にもどすようにイニシャライズしている。
【0084】
すなわち、図5で示すように、信号発生部17には、検出信号Smと、クロック信号Scとが入力する。クロック信号Scは、一定のパルス幅を持ち、常に一定の周期で発生する。信号発生部17は、クロック信号Scをカウントし、検出信号Smが入力されない限り、このカウント値が、たとえば6に達するたびに時間t0が経過したとして同期信号LSyncを出力している。そして、検出信号Smが入力すると、カウント値に関わりなくこれをイニシャライズし、つぎに入力したクロック信号Scを1とカウントして再びカウント値が6に達すると同期信号LSyncを出力する。
【0085】
また、画像形成制御部15は、図6に示すように同期信号LSyncを入力し、この入力のタイミングから時間t1が経過した時点で第1の画像形成部10、第2の画像形成部20に露光の開始タイミングを指示する露光信号LEDEnを出力する。この露光信号LEDEnは、第1の書込み手段11、第2の書込み手段21の動作タイミングを指示するもので、パルス幅Lwは、形成する画像の濃度に応じて予め設定されている。なお、図4に示したように、クロック信号Scが画像形成制御部15にも入力していることから、画像形成制御部15では、時間t1の経過をこれに相当するだけクロック信号Scをカウントすることによって判定している。
【0086】
さらに画像形成制御部15では、露光信号LEDEnに応じて第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24に対して露光を行い静電潜像を形成した後、以降、所定のタイミングで現像、転写を指示する信号を、第1の画像形成部10、第2の画像形成部20に出力し、カラー画像の形成を制御する。図4のプリンタで、A色、B色、C色、D色を使用するカラー画像を形成する場合には、上述した露光、現像、転写を合計4回繰り返し、各色のトナー像を形成しては中間転写ベルト1に重ね合わせて転写する。
【0087】
すなわち、以上述べたように実施の形態1では、マーク3が検出される度に同期信号LSyncがイニシャライズされることになる。このため、中間転写ベルト1の回転ムラなどによってマーク3の検出周期が変化しても、同期信号LSyncは、常にマーク3の検出と同期して発生することになる。言い換えれば、同期信号LSyncは、中間転写ベルト1が、常に一定の走行位置にあるときに発生することになる。
【0088】
したがって、この同期信号LSyncと同期してトナー像の形成、転写を行えば、常にトナー像が中間転写ベルト1の所定の位置に転写され、A色、B色、C色、D色のすべてのトナー像が、位置ずれすることなく中間転写ベルト1上で重ね合わされることになる。そして、中間転写ベルト1上で重ね合わされた各色のトナー像を一度にプリント用紙に転写することにより、位置ずれのない高品質のカラー画像が形成できる。
【0089】
ところで、中間転写ベルト1の長さが変化した場合にもカラー画像の色ずれを防ぐための他の構成として、たとえば、中間転写ベルト上にマークを設け、このマークを検出することによって中間転写ベルトが1回転するのにかかる時間を求め、この時間が、当所設定された時間に合うように中間転写ベルトの走行速度を調整するものが考えられる。しかしながら、このような構成によれば、感光体ドラムから中間転写ベルトへの転写のプロセスにも影響を及ぼすことになる。このため、高精度で当初の転写条件を維持するためには、中間転写ベルトの走行速度と共に転写のプロセス条件をも変更することが必要になる。
【0090】
これに対して実施の形態1は、同期信号LSyncのイニシャライズという簡易な処理だけで中間転写ベルト1と第1の画像形成部10、第2の画像形成部20とを同期させることができる。したがって、実施の形態1は、上述した構成よりも簡易に実施でき、また、カラー画像の色ずれを抑えながらもプリンタの当初の転写条件を維持して設計された通りの画質を実現することができるものであると言える。
【0091】
つぎに、以上述べた実施の形態1のプリンタで4色のカラー画像を形成する処理を説明する。図7は、実施の形態1で行う、カラー画像形成の一連の処理を説明するフローチャートである。なお、ここでは、形成されたカラー画像が転写されるプリント用紙の長さを1とした場合、中間転写ベルト1の全長Lが、L=2(1+α)で求められる、すなわち、中間転写ベルト1の全長Lが、プリント用紙の2倍以上であるものとする。
【0092】
図示したフローチャートは、たとえば、操作者がプリンタのスタートボタンをオンし、プリンタにプリント動作の指示を与えた時点でスタートする。この場合、プリント動作を開始したプリンタでは、中間転写ベルト1の走行が開始され、プリンタ内部のシステムクロックも同時にオンしてクロック信号Scの出力を開始する。クロック信号Scは、信号発生部17に入力し、同期信号LSyncを発生する。この処理により、マーク3の検出が開始できるようになる。
【0093】
また、このようなクロック信号Scの出力開始から同期信号LSyncを発生までの処理には、プログラム処理を用いることもできる。このプログラム処理のフローチャートを、図8として例示する。図8のフローチャートでは、信号発生部17は、クロック信号Scが入力すると(S21:Yes)これをカウントし(S22)、このカウント値が所定の数Cに達すると(S23:Yes)、同期信号LSyncを出力するようにしている(S24)。
【0094】
以上の処理の後、中間転写ベルト1の走行が安定し、マーク3がベルトマークセンサ5に検出されると(S1)、信号発生部17の同期信号LSyncを発生するためのカウント値がイニシャライズされる(S2)。このイニシャライズは、具体的には、図8に示したフローチャートに対してカウント値を0に戻すよう指示する割り込み信号を発生することによって行われる。
【0095】
このイニシャライズから再度クロック信号Scがカウントされ、信号発生部17から同期信号LSyncが出力される。画像形成制御部15では、この同期信号LSyncが出力したか否か判断し(S3)、同期信号LSyncを所定数カウントした後、副走査方向の書込み信号であるFGateの期間、同期信号LSyncが出力したと判断した場合には、この同期信号LSyncに基づいて露光信号LEDEnを出力して第1の画像形成部10にA色のトナー像の形成を指示する。露光信号LEDEnを入力した第1の画像形成部10は、第1の帯電器13と書込み手段11とを用いて第1の感光体ドラム14上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、A色のトナーで現像されてA色のトナー像となり、中間転写ベルト1上に転写される(S4)。
【0096】
続いて信号発生部17は、A色のトナー像が第2の画像形成部20に近づく間に第2の画像形成部20にもFGateの期間露光信号LEDEnを出力する。この露光信号LEDEnは、ステップS3で述べた同期信号LSyncに基づく第1の画像形成部10のFGate信号発生から、A色のトナー像が距離d搬送されてくるのにかかる時間に相当するLSync信号がカウントされた時点で発生するものである。第2の画像形成部20では、この露光信号LEDEnを入力してステップS4で説明したのと同様に、第2の帯電器23と書込み手段21とを用いて第2の感光体ドラム24上にB色のトナー像を形成し、中間転写ベルト1上に先に形成されたA色のトナー像に重ねて転写する(S5)。
【0097】
中間転写ベルト1が一回転し、再度マーク3がベルトマークセンサ5に検出されると(S6:Yes)、再度同期信号LSyncがイニシャライズされる(S7)。この後に同期信号LSyncが出力したと判断されると(S8:Yes)、第1の画像形成部10でC色のトナー像が第1の感光体ドラム14上に形成され、同期信号LSyncを所定数カウントして所定時間経過後に第1の画像形成部10でC色のトナー像が第1の感光体ドラム14上に形成され、中間転写ベルト1上のA色、B色のトナー像の上に重ねて転写される(S9)。
【0098】
中間転写ベルト1上に重ねて転写されたトナー像が、中間転写ベルト1が走行することによって第2の画像形成部20に近づく間、第2の画像形成部20では、第2の感光体ドラム24上にD色のトナー像が形成される。このトナー像は、中間転写ベルト1上のA色、B色、C色のトナー像の上にさらに重ねて転写される(S10)。以上の処理により、中間転写ベルト1上でのトナー像の形成が完了する。
【0099】
また、ステップS10でD色のトナー像が中間転写ベルト1に転写されるのとほぼ同時に、プリンタの図示しない給紙装置からプリント用紙が送出される。重ねられたA色、B色、C色、D色のトナー像は、このプリント用紙に一度の転写で転写され(S11)、続いて図示しない定着部で定着される。プリント用紙へのトナー像定着後、中間転写ベルト1は、図示しないクリーニング装置で残存するトナーを除去される。
【0100】
そして、プリント処理がすべて終了したか判断し(S12)、つぎのプリント用紙に対してカラー画像をプリントする場合には、ステップS1にもどって以上述べた処理を繰り返す(S12:No)。また、プリントが終了した場合には、すべての処理を終了する(S12:Yes)。
【0101】
なお、以上述べた書込み手段の露光光源は、非走査型のLEDアレイである。また、本発明は、以上述べた実施の形態1に限定されるものではない。たとえば、実施の形態1では、本発明の画像形成装置をカラープリンタとして構成した例を示したが、本発明の画像形成装置は、たとえば、カラーコピー機などの他の画像形成装置にも適用することが可能である。
【0102】
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、実施の形態2のプリンタの構成を説明するための図である。また、図10は、図9のプリンタで授受される信号を説明する図である。なお、実施の形態2のプリンタは、実施の形態1で説明したマークと、マークによってイニシャライズされる信号発生部とをそれぞれ複数設けた点だけが実施の形態1のプリンタと相違する。このため、図9に示したプリンタのうち、図4に示したプリンタと同様の構成については同じ符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0103】
図9のプリンタは、画像形成を実行する実行部101と、実行部101を制御する制御部201に大別される。実行部101は、第1のマーク3と第2のマーク30の二つのマークが設けられた中間転写ベルト4を有している。中間転写ベルト4の上方には第1のマーク3および第2のマーク30を検出するためのベルトマークセンサ5が設けられている。ベルトマークセンサ5は、第1のマーク3、第2のマーク30を検出するたびに検出信号を出力する。
【0104】
また、この中間転写ベルト4の表面に沿うように第1の画像形成部10と第2の画像形成部20とが距離dを隔てて設けられている。この第1の画像形成部10、第2の画像形成部20は、実施の形態1で説明した構成と同様のもので、第1の画像形成部10では、A色のトナー像とC色のトナー像とが形成される。また、第2の画像形成部20では、B色のトナー像とD色のトナー像とが形成される。
【0105】
制御部201は、二つの信号発生部、すなわち第1の信号発生部17と第2の信号発生部27とを有している。第1の信号発生部17は、第1のマーク3が検出される度にイニシャライズされ、第2の信号発生部27は、第2のマーク30が検出される度にイニシャライズされるものである。さらに制御部201には、第1の信号発生部17、第2の信号発生部27が発生する同期信号に基づいて第1の画像形成部10、第2の画像形成部20を制御する画像形成制御部15を有している。
【0106】
第1の信号発生部17、第2の信号発生部27には、プリンタに内蔵されている図示しないシステムクロックのクロック信号と、ベルトマークセンサ5から出力される第1のマーク3、第2のマーク30の検出信号Smとが入力されている。なお、実施の形態2のプリンタでは、さらに第1のマーク3の検出信号Sm、第2のマーク30の検出信号Smを分別する分別手段18を有していて、第1のマーク3の検出信号Smが第1の信号発生部17に、また、第2のマーク30の検出信号Smが第2の信号発生部27に出力されるようにしている。
【0107】
つぎに、図10を用いて実施の形態2のプリンタで授受される、同期信号LSync、書込み期間信号FGateについて説明する。図10中aないしgでは、縦軸に信号の出力を示し、横軸に時間を示している。このうち、aは、検出信号Smを説明するための図で、第1のマーク3が検出されたことを示す検出信号Sである信号M1、第2のマーク30が検出されたことを示す検出信号Sである信号M2が出力されるタイミングを示している。また、bは、信号M1にイニシャライズされる第1の信号発生部17の同期信号LSync1、cは、信号M2にイニシャライズされる第2の信号発生部27の同期信号LSync2を示すものである。なお、当然のことながら、中間転写ベルト4上の第1のマーク3と第2のマーク30との間隔は、トナーを他の色のものに切り替える時間などを考慮して設定されている。
【0108】
さらに、dは、同期信号LSync1に基づいて第1の画像形成部10に向けて出力される書込み期間信号FGate1.1、eは、同期信号LSync1に基づいて第2の画像形成部20に向けて出力される書込み期間信号FGate2.1を示している。また、fは、同期信号LSync2に基づいて第1の画像形成部10に向けて出力される書込み期間信号FGate1.2、gは、同期信号LSync2に基づいて第2の画像形成部20に向けて出力される書込み期間信号FGate2.2を示すものである。
【0109】
実施の形態2では、システムクロックから発生するクロック信号(実施の形態2では図示せず)を第1の信号発生部17、第2の信号発生部27で所定の数カウントとしてはbの同期信号LSync1とcの同期信号LSync2とを発生する。同期信号LSync1は、aに示した検出信号Smのうち、第1のマーク3の検出信号である信号M1の入力によってイニシャライズされ、同期信号LSync2は、第2のマーク30の検出信号である信号M2の入力によってイニシャライズされる。
【0110】
また、同期信号LSync1、同期信号LSync2を入力する画像形成制御部15では、イニシャライズされた同期信号LSync1に基づいて書込み期間信号FGate1.1を第1の画像形成部10に出力する。そして、同期信号LSync1のイニシャライズから時間tosに相当する数をカウントし、書込み期間信号FGate2.1を第2の画像形成部20に出力する。
【0111】
また、画像形成制御部15では、イニシャライズされた同期信号LSync2に基づいて書込み期間信号FGate1.2を第2の画像形成部20に出力する。そして、同期信号LSync2の時間tosに相当する数をカウントし、書込み期間信号FGate2.2を第2の画像形成部20に出力する。
【0112】
以上述べた実施の形態2は、中間転写ベルト4に二つのマークを設けている。このため、1回の露光動作が終了した後、短時間でつぎのマークが検出され、短時間でつぎの露光動作に入ることができる。したがって、より高速度でカラー画像をプリントするプリンタを提供することができる。
【0113】
つぎに、以上述べた実施の形態2のプリンタで4色のカラー画像を形成する処理を説明する。図11および図12は、実施の形態2で行う、カラー画像形成の一連の処理を説明するフローチャートである。なお、図11、図12のフローチャートでも、形成されたカラー画像が転写されるプリント用紙の長さを1とした場合、中間転写ベルト1の全長Lが、L=2(1+α)で求められる、すなわち、中間転写ベルト1の全長Lが、プリント用紙の2倍以上であるものとする。
【0114】
図示したフローチャートは、たとえば、操作者がプリンタのスタートボタンをオンし、プリンタにプリント動作の指示を与えた時点でスタートする。プリント動作を開始したプリンタでは、中間転写ベルト4の走行を開始すると共に、プリントの処理枚数nを1とする(S31)。この処理は、連続して複数のプリント用紙に対してカラー画像を形成するために必要な処理である。なお、本フローチャートでは、このプリント用紙の総枚数をNで表し、nは、総枚数Nのうち、何枚目のプリント用紙に対して行われた処理であるかを表すものとする。
【0115】
また、このとき、プリンタ内部のシステムクロックも同時にオンしてクロック信号の出力を開始する。クロック信号は第1の信号発生部17、第2の信号発生部27に入力してカウントされると共に、第1の信号発生部17からは同期信号LSync1、第2の信号発生部27からは同期信号LSync2が出力される。
【0116】
中間転写ベルト1の走行が安定し、第1のマーク3がベルトマークセンサ5に検出されると(S32)、第1の信号発生部17で同期信号LSync1がイニシャライズされる(S33)。画像形成制御部15は、イニシャライズされた同期信号LSync1に基づいて第1の画像形成部10に書込み期間信号FGate1.1を出力する。書込み期間信号FGate1.1を入力した第1の画像形成部10は、第1の感光体ドラム14上にA色のトナー像を形成し、形成されたトナー像が、中間転写ベルト4上の転写開始位置に到達したところで中間転写ベルト4上に転写する(S34)。
【0117】
続いて、画像形成制御部15は、A色のトナー像が第2の画像形成部20に近づく間に第2の画像形成部20にも書込み期間信号FGate2.1を出力する。この書込み期間信号FGate2.1は、第1のマーク3の検出と同時に出力された書込み期間信号FGate1.1から、A色のトナー像が距離d搬送されてくるのにかかる時間に相当する数のLSync信号がカウントされた時点で発生するものである。第2の画像形成部20では、この書込み期間信号FGate2.1を入力し、第2の感光体ドラム24上にB色のトナー像を形成する。そして、中間転写ベルト4上に先に形成されたA色のトナー像に重ねて転写する(S35)。
【0118】
つぎに、実施の形態2では、今回プリントされるプリント用紙の枚数nと、プリントすべきプリント用紙の総枚数Nとを比較し、両者が等しいか否かを判断する(S36)。この結果、nとNとが異なる場合には(S36:No)、第2のマーク30が検出されたか否か判断し(S37)、第2のマークが検出された場合には(S37:Yes)、第2の信号発生部27の同期信号LSync2がイニシャライズされる(S38)。
【0119】
第2の信号発生部27で同期信号LSync2がイニシャライズされると、画像形成制御部15は、イニシャライズされたLSync2に基づいたFGate1.2を出力する。この書込み期間信号FGate1.2は、第1の画像形成部10につぎのプリント用紙にプリントされるカラー画像のA色のトナー像を形成するように指示するものである。なお、以降、つぎのプリント用紙にプリントされるカラー画像のトナー像を、n+1番目のトナー像というものとする。
【0120】
書込み期間信号FGate1.2を入力した第1の画像形成部10は、第1の感光体ドラム14上にA色のトナー像を形成し、これを中間転写ベルト4上に転写する(S39)。続いて画像形成制御部15は、n+1番目のA色のトナー像が第2の画像形成部20に近づく間に第2の画像形成部20にも書込み期間信号FGate2.2を出力する。この書込み期間信号FGate2.2は、書込み期間信号FGate1.2から、A色のトナー像が距離d搬送されてくるのにかかる時間に相当する数のLSync信号がカウントされた時点で発生するものである。第2の画像形成部20では、この書込み期間信号FGate2.2を入力し、B色のトナー像を形成して中間転写ベルト4上に先に形成されたA色のトナー像に重ねて転写する(S40)。
【0121】
また、ステップS36の判断で、nがNに等しい、すなわち今回の処理でプリントが終了すると判断された場合(S36:Yes)、以上述べたステップS37からステップS40の処理を省き、以降の処理に進む。
【0122】
つぎに、第1のマーク3が、再びベルトマークセンサ5に検出されると(S41)、再び、第1の信号発生部17で同期信号LSync1がイニシャライズされる(S42)。そして、画像形成制御部15から第1の画像形成部10に書込み期間信号FGate1.1が出力される。書込み期間信号FGate1.1を入力した第1の画像形成部10は、C色のトナー像を形成して中間転写ベルト4上に先に形成されているA色、B色のトナー像に重ねて転写する(S43)。
【0123】
続いて、画像形成制御部15は、C色のトナー像が第2の画像形成部20に近づく間に第2の画像形成部20にも書込み期間信号FGate2.1を出力する。この書込み期間信号FGate2.1は、書込み期間信号FGate1.1の出力から、C色のトナー像が距離d搬送されてくるのにかかる時間に相当する数のLSync信号がカウントされた時点で発生するものである。書込み期間信号FGate2.1を入力した第2の画像形成部20では、第2の感光体ドラム24上にD色のトナー像を形成する。そして、中間転写ベルト4上に先に形成されているA色、B色、C色のトナー像に重ねて転写する(S44)。
【0124】
そして、再びnがNと等しいか判断し(S45)、この結果、nとNとが異なる場合には(S45:No)、第2のマーク30が検出されたか否か判断し(S46)、第2のマークが検出された場合には(S46:Yes)、第2の信号発生部27の同期信号LSync2をイニシャライズする(S47)。また、画像形成制御部15では、イニシャライズされたLSync2に基づいたFGate1.2を第1の画像形成部10に出力する。書込み期間信号FGate1.2を入力した第1の画像形成部10は、n+1番目のC色のトナー像を形成し、これを中間転写ベルト4上に先に形成されているA色、B色のトナー像に重ねて転写する(S48)。
【0125】
続いて画像形成制御部15は、n+1番目のC色のトナー像が第2の画像形成部20に近づく間に第2の画像形成部20にも書込み期間信号FGate2.2を出力する。第2の画像形成部20は、この書込み期間信号FGate2.2を入力し、n+1番目のD色のトナー像を形成して中間転写ベルト4上に先に形成されているA色、B色、C色、のトナー像に重ねて転写する(S49)。
【0126】
この後、以上の処理によって中間転写ベルト4上に重ねて転写された、n+1番目のA色、B色、C色、D色のトナー像を一度の処理でプリント用紙に転写する(S50)。そして、nをn+2と置き換えた後(S51)、再びこのnとNとでどちらが大きいか判断し(S52)、この判断の結果、nがNよりも大きくない、すなわち、プリントすべきプリント用紙がまだある場合には(S52:No)、ステップS32に戻って以上の処理を繰り返す。
【0127】
一方、ステップS52の判断で、nがNよりも大きい(S52:Yes)、すなわち、プリントすべきプリント用紙がもう無い場合には、プリントの処理が終了したと判断して処理を終了する。
【0128】
また、ステップS45の判断で、nとNとが等しいと判断された場合には、以上述べたステップS46からステップS49の処理を省き、ステップS50で中間転写ベルト4上に重ねて転写されたn番目のA色、B色、C色、D色のトナー像を一度の処理でプリント用紙に転写する(S50)。そして、この後、ステップS51、ステップS52の判断に進むが、このとき、ステップS52の判断で当然Yesと判断されることからすべての処理が終了される。
【0129】
なお、本発明は、以上述べた実施の形態2に限定されるものでない。すなわち、実施の形態2では、説明の簡単のために中間転写ベルト4上にマークを二つ設け、この検出によってイニシャライズされる信号発生部も二つ設けるようにしているが、マーク、信号発生部は、必要に応じていくつ設けても良い。
【0130】
(実施の形態3)
以下に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3は、非走査型の露光光源を用いた複数の画像形成部と、この画像形成部によってトナー像が転写される中間転写体とを有するカラープリンタにおいて、画像形成部が画像を形成するタイミングを必要に応じて調整することができるようにしたものである。また、この調整を行うタイミング調整部を独立に設け、ユーザでも、プリンタの状態に応じてこの調整を簡易に行えるようにしたものである。
【0131】
図13は、実施の形態3のプリンタの構成を説明するための図である。また、図14ないし図17は、図13のプリンタで授受される信号を説明する図である。図4のプリンタとほぼ同様のものを用いているため、図13に示したプリンタのうち、図4に示したプリンタと同様の構成については同じ符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0132】
図13のプリンタは、画像形成を実行する実行部102と、実行部102を制御する制御部202に大別される。実行部102は、中間転写ベルト1と、中間転写ベルト1の表面に沿うように設けられた第1の画像形成部40と第2の画像形成部50と有している。
【0133】
第1の画像形成部40は、実施の形態1の画像形成部10と同様に、第1の感光体ドラム14と、第1の感光体ドラム14を帯電させる第1の帯電器13とを有している。そして、第1の感光体ドラム14に静電潜像を書き込む露光光源としての第1のLEDアレイ41と、書き込まれた静電潜像を現像してトナー像とする第1の現像装置12とを有している。なお、第1の現像装置12は、A色およびC色のトナーを備え、A色のトナー像とC色のトナー像とを形成するものである。
【0134】
また、第2の画像形成部50は、第1の画像形成部40と同様の構成を有しており、すなわち、第2の感光体ドラム24と、第2の感光体ドラム24を帯電させる第2の帯電器23とを有している。そして、第2の感光体ドラム24に静電潜像を書き込む露光光源としての第2のLEDアレイ51と、書き込まれた静電潜像を現像してトナー像とする第1の現像装置12とを有している。ただし、第2の現像装置22は、B色およびD色のトナーを備え、B色のトナー像とD色のトナー像とを形成する点が、第1の画像形成部40と相違する。このような第1の画像形成部40と第2の画像形成部50とは、距離dを隔てて設けられていて、中間転写ベルト1は、図中、aで示す方向に走行しながら第1の感光体ドラム14、第2の感光体ドラム24と接触する。
【0135】
一方、制御部202は、前述した第1の画像形成部40および第2の画像形成部50に対して、画像形成のタイミングを指示する同期信号を発生する信号発生部37と、信号発生部37が発生する同期信号に基づいて第1の画像形成部40、第2の画像形成部50を制御する画像形成制御部35とを有している。
【0136】
信号発生部37は、実施の形態1の信号発生部17と同様にクロック信号をカウントしては同期信号LSyncを出力する。また、画像形成制御部35も、信号発生部37が発生する同期信号LSyncに基づいて、第1の画像形成部40、第2の画像形成部50に露光信号を出力する点で実施の形態1の画像形成制御部15と同様の構成のものである。
【0137】
ただし、実施の形態3の画像形成制御部35では、第1の画像形成部40、第2の画像形成部50を制御する制御プログラムのうち、この露光信号の出力のタイミングを決定するプログラムだけをたとえば、RAMなどの書き換え可能なタイミングメモリ36に記憶させている。そして、さらに、このタイミングメモリ36の内容を書き換えることができる露光タイミング調整部38を備えている。この露光タイミング調整部38は、たとえば、プリンタの操作パネルに一体的に組み込むよう構成された操作盤であって、ユーザが、プリンタの状態に応じて簡単に操作し、適宣にタイミングメモリ36の内容のうち、第2の画像形成部50に対する露光信号LEDEnのタイミングを変更することができるようになっている。
【0138】
また、実施の形態3では、前述したように第1の画像形成部40、第2の画像形成部50の露光光源として第1のLEDアレイ41、第2のLEDアレイ51を採用している。このLEDアレイは、1ライン分の画像データを一度に露光するものである。
【0139】
このために図13のプリンタには、画像データを1ライン分蓄積する画像データメモリが必要である。実施の形態3では、この画像データメモリ39を画像形成制御部35に内蔵するよう構成している。そして、画像データを画像データメモリ39に蓄積し、1ライン分ずつ第1の画像形成部40、第2の画像形成部50に転送するものとする。また、マーク3が検出されるたびに同期信号LSyncをイニシャライズするようにしても良い。なお、プリンタは、一般的に画像データを蓄積するメモリを備えていることから、このメモリを画像データメモリ39として使用することも可能である。
【0140】
画像データが4色のカラー画像である場合、画像データは、1ラインについて4色ずつあることになる。図13のプリンタでは、4色の画像データのうち、先ず、第1のLEDアレイ41でA色の画像データを全ライン分トナー像として完成し、中間転写ベルト1に転写する。つぎに、第2のLEDアレイ51でB色の画像データを全ライン分トナー像として完成し、A色のトナー像に重ねて中間転写ベルト1に転写する。以下、同様に第1のLEDアレイ41でC色のトナー像を完成してA色、B色のトナー像に重ねて転写し、第2のLEDアレイ51でD色のトナー像を完成してA色、B色、C色のトナー像に重ねて転写して4色のカラー画像を形成する。
【0141】
つぎに、図14を用いて、実施の形態3のプリンタで通常授受される、各信号について説明する。図14中、aないしdでは、縦軸に信号の出力を示し、横軸に時間を示している。そして、aは、同期信号LSyncを説明するための図、bは、データクロック信号Sdcを説明するための図、cは、LEDアレイに1ライン分の画像データがすべて転送されたことを示すデータセット信号Sdsを説明するための図、dは、第1のLEDアレイ41の露光タイミング、すなわち点灯時間を示す露光信号LEDEnを説明するための図である。なお、ここで、データクロック信号Sdcとは、画像形成制御部35から、第1のLEDアレイ41に画像データを転送する際のタイミングを示す信号で、クロック信号に基づいて発生するものである。
【0142】
先ず、信号発生部37は、クロック信号(実施の形態3では図示せず)をカウントし、このカウント値が所定の数に達するたびに同期信号LSyncを画像形成制御部35に出力する。なお、ここでいう所定数とは、図示したように時間t0に相当するクロック信号の数である。図14の例では、1ライン分の画像データが、同期信号LSyncの1周期の間に第1のLEDアレイ41に転送される。図14、aは、第n番目のラインの画像データが転送される周期と、第n+1番目のラインの画像データが転送される周期とを示すものである。
【0143】
このとき、第n番目のラインの画像データ、第n+1番目のラインの画像データは、転送の最小単位ずつ、主走査方向に配列された順番で第1のLEDアレイ41にあるヘッド部分のレジスタに転送される。この転送のタイミングは、データクロック信号Sdcと同期している。また、実施の形態3では、偶数番目に当たるドットと奇数番目に当たるドットとを分けて転送しており、主走査方向の1ラインが、nドットで構成されている画像を、半分のn/2のクロック数で転送することができる。また、LEDアレイが多階調を有する場合には、複数ビットのデータをパラレルで転送することができる。
【0144】
また、画像形成制御部35は、第1のLEDアレイ41にデータセット信号Sdsを出力する。このデータセット信号Sdsは、図示したように同期信号LSyncと同期して発生しているから、1ライン分の画像データが転送し終わったことを示す信号として利用できる。そして、データセット信号Sds発生からクロック信号を所定の数カウントし、第1のLEDアレイ41に向けて露光信号LEDEnを出力する。露光信号LEDEnを受けた第1のLEDアレイ41は、露光信号LEDEnのパルス幅Lwに相当する時間点灯し、画像データを第1の感光体ドラム14に露光して静電潜像を形成する。
【0145】
このとき、第1のLEDアレイ41では、直前に転送を完了したラインの画像データを露光することになる。したがって、図14、dでは、第n−1番目のラインの画像データ、第n番目のラインの画像データが露光されるタイミングが示されている。
【0146】
なお、データクロック信号Sdcをさらに高速にすることが可能であれば、図15のようにして同期信号LSyncの1周期の間に画像データの転送と露光とを行うことも可能である。
【0147】
また、以上説明した信号は、第1のLED41に画像形成制御部35から出力されるものである。したがって、連続して複数のカラー画像を形成する場合、画像形成制御部35は、図14に示した信号を第1のLEDアレイ41に出力すると共に、図14の同期信号LSyncから、転写画像が距離d搬送される時間に相当する数のクロック信号をカウントして、第1のLEDアレイ同様、第2のLEDアレイへの露光信号LEDEnを発生している。
【0148】
実施の形態3では、前出の露光タイミング調整部38を備えていることから、第1のLEDアレイ41に同期信号LSyncが出力されてから、第2のLEDアレイ51に露光信号LEDEnが出力されるまでの時間を調整することが可能である。このような構成によって、ユーザは、プリントアウトされたカラー画像を見て、この画像が色ずれしていた場合には、この色ずれが改善される方向に第2の画像形成部20の露光信号LEDEnの出力されるタイミングを変更することができる。
【0149】
図16、図17は、このような同期信号LSyncの調整を具体的に説明する図であって、図16は、第2の画像形成部50の画像形成が、第1の画像形成部40で形成された画像に対して遅れたときの調整を、また、図17は、第2の画像形成部の画像形成部50が、第1の画像形成部40で形成された画像に対して進んだときの調整を示す図である。図16、図17は、いずれも縦軸に信号の出力タイミングを、横軸に時間を示していて、aに同期信号LSyncを、bに第1の画像形成部40が画像を形成するときの露光信号LEDEn1、cに第2の画像形成部50が画像を形成するときの露光信号LEDEn2を示したものである。
【0150】
図16では、第1の画像形成部40が形成した画像に対して第2の画像形成部50で形成された画像が中間転写ベルト1の走行方向に対して遅れて転写された場合、cの露光信号LEDEn2の出力タイミングをbの露光信号LEDEn1に対して早めることで色ずれが解消されることがわかる。
【0151】
また、反対に、図17では、第1の画像形成部40が形成した画像に対して第2の画像形成部50で形成された画像が中間転写ベルト1の走行方向に対して進んで転写された場合には、cの露光信号LEDEn2の出力タイミングをbの露光信号LEDEn1に対して遅らせることで色ずれが解消されることがわかる。
【0152】
以上述べた実施の形態3は、プリンタで形成されたカラー画像の状態を見ながら、ユーザが、カラー画像の色ずれを修正することができる。したがって、よりプリンタの状態に即した色ずれの修正ができるようになる。
【0153】
(実施の形態4)
ところで、ビットマップフォントで画像を形成した場合、副走査方向に延びる線があると、この線の輪郭にいわゆるジャギーと呼ばれるギザギザが生じることが知られている。実施の形態4は、画像データを蓄積する画像データメモリをさらに有し、ここに蓄積された画像データに応じて画像形成部が画像を形成するタイミングを調整することができるようにし、このようなジャギーを緩和してより画像の品質を高めるものである。
【0154】
図18は、実施の形態4のプリンタの構成を説明するための図である。また、図19は、図18のプリンタで授受される信号を説明する図である。なお、実施の形態4のプリンタは、実施の形態3で説明した図13のプリンタとほぼ同様のものを用いている。このため、図18に示したプリンタのうち、図13に示したプリンタと同様の構成については同じ符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0155】
図18のプリンタは、画像形成を実行する実行部102と、実行部102を制御する制御部203に大別される。実行部102は、中間転写ベルト1と、中間転写ベルト1の表面に沿うように設けられた第1の画像形成部40と第2の画像形成部50とを有している。
【0156】
一方、制御部203は、前述した第1の画像形成部40および第2の画像形成部50に対して、画像形成のタイミングを指示する同期信号LSyncを発生する信号発生部47と、信号発生部47が発生する同期信号LSyncに基づいて第1の画像形成部40、第2の画像形成部50を制御する画像形成制御部45とを有している。
【0157】
このような実施の形態4の信号発生部47は、画像データを蓄積する画像データメモリ70と接続していて、画像データメモリ70に蓄積された画像データを認識する。そして、この画像データに副走査方向に延びる線がある場合、すなわち、副走査方向に連続して同一のデータがある場合、連続するデータの開始端および終了端で露光のタイミングを変化させている。なお、プリンタは、一般的に画像データを蓄積するメモリを備えていることから、このメモリを画像データメモリ70として使用することも可能である。
【0158】
このような処理を、図19でより具体的に説明する。図19は、縦軸に信号の出力タイミングを、横軸に時間を示しており、また、aは同期信号LSync、bは露光信号LEDEnを示したものである。なお、図19中に示したtmは、通常の露光信号LEDEnを出力するときの同期信号LSyncからの経過時間、tsは、開始端で露光の信号LEDEnを出力するときの同期信号LSyncからの経過時間、tfは、終了端で露光の信号LEDEnを出力するときの同期信号LSyncからの経過時間をそれぞれ示している。このとき、tm、ts、tfの関係は、tf<tm<tsとする。
【0159】
すなわち、信号発生部47は、連続するデータの開始端では、露光信号LEDEnを他の箇所よりも遅れて出力し、また、連続するデータの終了端では、露光信号LEDEnを他の箇所よりも早く出力するようにする。このことによって副走査方向に延びる線の輪郭では、画像を構成するビットが他の部分よりも近接して配置されることになり、ジャギーの発生が緩和されるようになる。
【0160】
以上述べた実施の形態4は、ビットフォントマップで画像データを出力するとき、出力された画像データの輪郭に発生するジャギーを緩和し、より高品質の画像を形成することができる、いわゆるRET(Resolution Enhancement Technology)効果を得ることができる。
【0161】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、以下の効果を有する。すなわち、本発明にかかる画像形成装置は、少なくとも2色以上の画像形成が可能な画像形成手段に対して画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号の出力タイミングを計るカウント値を、中間転写体の所定位置を示すマークが検出するたびに初期化する。このため、タイミング指示信号は、中間転写ベルトの所定の位置が所定の位置を通過するたびに新たにカウントされることになる。したがって、例え中間転写体の長さが設計時から変化したとしても、この変化が画像形成のタイミングに与える影響が小さくなる。このため、画像の転写位置のずれを防ぎ、より高品質の画像を形成できる。
【0162】
また、請求項2にかかる画像形成装置は、タイミング指示信号発生手段と、マークとをそれぞれ複数備え、連続して複数の画像を形成する場合、複数の画像のそれぞれをタイミング指示信号発生手段のうちのいずれか一つと対応させ、対応する前記タイミング指示信号発生手段が発生するタイミング指示信号にしたがって各画像を形成する。このため、連続してカラー画像を形成する場合にも、中間転写体の長さの変化が画像形成のタイミングに与える影響を抑え、転写位置のずれが少ない高品質の画像をより高速度で形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の画像形成装置において、画像形成を実行する実行部の全体の構成を説明するための図である
【図2】図1に示した構成で行われる一般的な画像形成プロセスを説明するための図である。
【図3】図1に示した画像形成装置で行われる一般的な画像形成プロセスを説明するための他の図である。
【図4】本発明の実施の形態1の画像形成装置を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1の画像形成装置で授受される信号を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態1の画像形成装置で授受される信号を説明する他の図である。
【図7】本発明の実施の形態1で行われる、カラー画像形成の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図8】図7に示したフローチャートを開始する際の同期信号を発生する処理を例示するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2の画像形成装置を説明するためのブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態2の画像形成装置で授受される信号を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態2で行われる、カラー画像形成の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態2で行われる、カラー画像形成の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3の画像形成装置を説明するためのブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態3の画像形成装置で授受される信号を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態3の画像形成装置で授受される信号を説明する他の図である。
【図16】本発明の実施の形態3の画像形成装置で授受される信号を説明する他の図である。
【図17】本発明の実施の形態3の画像形成装置で授受される信号を説明する他の図である。
【図18】本発明の実施の形態4の画像形成装置を説明するためのブロック図である。
【図19】本発明の実施の形態4の画像形成装置で授受される信号を説明する図である。
【図20】中間転写体を備えたカラープリンタの一般的な構成を示した図である。
【符号の説明】
1、4 中間転写ベルト
2a 駆動ローラ
2b 駆動ローラ
3、30 マーク
5 ベルトマークセンサ
10、40 第1の画像形成部
11 第1の書き込み手段
12 第1の現像装置
13 第1の帯電器
14 第1の感光体ドラム
15、35、45 画像形成制御部
17、27、37、47 信号発生部
18 分別手段
20、50 第2の画像形成部
21 第2の書き込み手段
22 第2の現像装置
23 第2の帯電器
24 第2の感光体ドラム
36 タイミングメモリ
38 露光タイミング調整部
39 画像データメモリ
41、51 アレイ
44 レジストローラ
48 加圧ローラ
52 剥離用爪
53 排紙トレイ
54 排紙ローラ対
55 排気ファン
60 テンションローラ
61 クリーニング装置
70 画像データメモリ
91 給紙コロ
96 電装基板
100 実行部
200、201、202、203 制御部
211、239、239’ 転写ローラ
221、231 クリーニング手段
232、233、234、235 現像ローラ
237 揺動体
241、242 転写ブラシ
245 転写部
247 加熱ローラ
250 定着装置
251 塗布ローラ
255 給紙装置
300 中間転写ベルトユニット

Claims (3)

  1. 表面上に所定の位置を示すマークを備える中間転写体と、
    前記中間転写体上の前記マークを検出するとともに、当該マークの検出毎に検出信号を出力するマーク検出手段と、
    前記中間転写体上に少なくとも2色以上の画像形成が可能な画像形成手段と、
    クロック信号を発生するシステムクロックと、
    前記クロック信号をカウントし、前記検出信号が入力される毎に前記クロック信号のカウント値を初期化するとともに、当該カウント値が所定の値に達すると前記画像形成手段に対して、画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号を出力するタイミング指示信号発生手段と、
    前記タイミング指示信号に基づいて前記画像形成手段を制御する画像形成制御手段と、を有する画像形成装置において、
    前記画像形成制御手段は、
    前記タイミング指示信号が入力されてからの経過時間となる所定時間分の遅延量を調整することが可能な露光タイミング調整手段と、
    前記タイミング指示信号が入力されたタイミングで前記クロック信号をカウントし、前記遅延量に相当するカウント値に達すると、前記画像形成手段に露光の開始タイミングを示す露光信号を出力する露光信号出力手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成制御手段は、画像データを1ライン分蓄積可能な画像データメモリを有し、前記画像データを1ライン分ずつ前記画像形成手段に転送することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 表面上に所定の位置を示すマークを備える中間転写体と、
    前記中間転写体上の前記マークを検出するとともに、当該マークの検出毎に検出信号を出力するマーク検出手段と、
    前記中間転写体上に少なくとも2色以上の画像形成が可能であるとともに、二つの感光体を備える画像形成手段と、
    クロック信号を発生するシステムクロックと、
    前記クロック信号をカウントし、前記検出信号が入力される毎に前記クロック信号のカウント値を初期化するとともに、当該カウント値が所定の値に達すると前記画像形成手段に対して、画像形成のタイミングを指示するタイミング指示信号を出力するタイミング指示信号発生手段と、
    前記タイミング指示信号に基づいて前記画像形成手段を制御する画像形成制御手段と、を有する画像形成装置において、
    前記タイミング指示信号発生手段と、前記マークとをそれぞれ複数備え、
    前記画像形成手段は、連続して複数の画像を形成する場合、複数の画像のそれぞれを前記複数のタイミング指示信号発生手段のうちの何れか一つと対応させ、前記タイミング指示信号発生手段のタイミング信号にしたがって、前記各画像を表す色毎のトナー像を前記二つの感光体上に交互に形成することを特徴とする画像形成装置。
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