JP4068240B2 - カード搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、販売機等に内蔵され、スタッカに積載したカード群のカードを1枚ずつ分離し搬送
するカード搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のカード搬送装置は、スタッカ内に積層されて収納されたカードを1枚づつ分離し、スタッカから、スタッカの繰出口を経て搬送する繰出ローラと、繰出ローラにより搬送されたカードをさらに利用者が入手可能な位置まで搬送する送出ローラと、繰出ローラ及び送出ローラを駆動する手段と、カードを検出する検出センサを備えていた。
【0003】
カードの搬送にあたっては、2枚連続送りを防止する、即ちカードを分離して1枚毎に搬送することを確実に行うために、繰出口に1枚のカードのみ通すようにストッパ(規制部位)が設けてあり、さらに繰出ローラ、及び送出ローラの回転によって、カードが検出センサまで搬送されて検出センサにより遮光されると、その時点でまず繰出ローラの回転を止め、次に一定時間の経過あるいはセンサの投光により送出ローラを停止し、停止したカードは利用者によって取出口から抜き取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなカード搬送装置によれば、ストッパのカード通過側先端には、カードの搬送をスムーズに行うためにテーパを設けてあり、このためテーパの直下には三角形状の空間が存在する(図1参照)。よって、カードをスタッカに乱雑に入れたり、カード搬送装置を組み込んだ自動販売機が列車内などで振動が比較的大きい場所に設置された場合には、スタッカの最下位から2枚目のカードが、最下位のカードよりストッパ側にずれ、上記のストッパ先端のテーパに食い込んで、この2枚目のカードはストッパ側の端部を下に、反ストッパ側の端部を上にして傾き乗り上げ状態となり、最下位のカードの繰り出しを妨害して、カードの詰まりが発生することがあった。
【0005】
また、利用者がカードの取出口から抜き取ったカードを、誤って又はいたずら目的でカード取出口に再び逆挿入し、カードガイド路内部に完全に入れた場合は、そのカードはカードガイド路内部で詰まってしまい、そのままでは抜き取ることはできない。
【0006】
そこで、スタッカの最下位から2枚目のカードによる詰まりが発生したとき、この詰まりを解消することができ、またカードの取出口からの逆挿入を防止し、これによる詰まりを防止することのでき、カードの詰まりの起こりにくいカード搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるカード搬送装置1は、図1に示すように、最上層のカードと最下層のカードとを含む積層されたカード群を収納し、前記最下層のカードが繰出方向に繰り出だされる繰出口30を有するスタッカ12と;正転及び逆転可能な第1のローラ27Aと;繰出口30のスタッカ12外部側の近傍に配置されたレバー40とを備え;第1のローラ27Aは、前記正転するときは前記カード群から分離され繰出口30を通して繰り出される前記最下層のカードを送り出し;前記最下層のカードより上にあるカードが繰出方向に移動し、スタッカ12から一部飛び出し、前記移動したカードが詰まりを起こした場合は、第1のローラ27Aは、逆回転しかつレバー40を繰出方向とは逆の方向に動かし、前記詰まったカードをスタッカ12内部に戻すように構成されたことを特徴とする。
【0008】
このように構成すると、最下層より上にあるカード、典型的には最下層から2枚目のカードが詰まった場合には、第1のローラを逆回転させ、レバーを逆回転された第1のローラと連動させて、詰まったカードをレバーによって逆搬送し、スタッカ内のほぼ元の収納位置に戻すことができる。スタッカからカードが一部飛び出すとは、少なくともスタッカの内壁の延長線を超えて飛び出すことをいい、スタッカの外壁の延長線からは飛び出さない場合をも含むものとする。即ち、カードの繰出方向の先端が繰出口の途中にある場合を含む。
【0009】
請求項2に係る発明によるカード搬送装置は、請求項1に記載のカード搬送装置において、前記レバーが前記繰出方向とは逆の方向に付勢されたものであり、前記逆の方向から搬送されたカードが、前記繰出口から前記スタッカへ進入するのを防止するよう構成されたことを特徴とする。
【0010】
このように構成すると、繰出口近傍に配置されたレバーが、繰出方向とは逆の方向に戻るよう
に付勢されているので、レバーをスタッカ外部の繰出口の近傍でカードの出入りと干渉するように配置し、カードがスタッカ内へ逆挿入されたときは、カードがレバーに当たり、カードの当たったレバーが動きを抑制されて一定以上は動かなくなるようにし、カードのスタッカ内への進入を防ぐことができる。さらに、通常時にカードが繰り出されるときは繰出力を付勢力より大きくして、カードと干渉しない位置にレバーを移動させることができるようにし、カードを繰り出し、繰り出されたカードがレバーを通過した後は、付勢力によってレバーが、元の繰出口のカードの出入りと干渉する状態に戻るようにすることができる。
【0011】
例えば、最下層から2枚目のカードが何らかの理由により、繰出口よりレバーに干渉する直前の位置まで飛び出し、最下層のカードの繰り出しを阻止した場合に、付勢力が掛けられたレバーが付勢力の方向にさらに動けるようにし、このレバーによって最下層から2枚目のカードを付勢力の方向に動かし、このカードを元の収納位置まで戻すようにすることができる。
【0012】
請求項3に係る発明によるカード搬送装置は、請求項1から請求項2に記載のカード搬送装置において、前記最下層のカードを前記カード群から分離させて、前記繰出口を通して繰り出す第2のローラを備え、前記第2のローラと接触する前記最下層のカードの接触部が、前記接触部が存在する前記最下層のカードの面の中央より、前記繰出口と反対側に位置することを特徴とする。
【0013】
このように構成すると、第2のローラのカードへの接触部が、カード面の中央より、繰出口とは反対側に配置されるので、第2のローラが繰出力を作用させるためにカードへ接したとき、カードの繰出口とは反対側の後端部が浮き上がり、一方繰出口側の先端部は浮き上がることがなく、繰り出されるカードの姿勢が安定し、繰り出されるカードが繰出口をスムーズに通過することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1を参照し、必要に応じ適宜図2〜図3を参照して本発明の実施の形態であるカード搬送装置1を説明する。図1は、本発明によるカード搬送装置1の左側面断面図、図2は正面図(図1のXA矢視図)、図3は平面図(図1のXB矢視図)である。カード搬送装置1は略箱状で薄板によって形成されたキャビネット11からなり、キャビネット11は、最上層のカードと最下層のカードを含むカード群(図示せず)を鉛直方向上下に積層して収納するスタッカ12と、スタッカ12の下部に配置されたローラ収納部13と、スタッカ12の繰出方向の端部に配置されたモータ収納部14を有する。
【0016】
すなわち、ローラ収納部13の鉛直方向上方にスタッカ12が配置され、さらにローラ収納部13の鉛直方向上方に、スタッカ12に水平方向に並んで、モータ収納部14が配置されている。カード群をスタッカ12に収納するにあたり最上層のカードの上に、カードの枚数が少なくなったときでも確実にカードを繰り出すために適当な重さの錘(図示せず)を乗せるとよい。
【0017】
ここで、最上層、最下層とは鉛直方向の上、下にかかわらず、第2のローラに最も近い層を最下層、それと反対側の層を最上層という。例えば、カード搬送装置が、カード群を第2のローラ側に向かってばね等によって付勢する手段を備えるときは、カードの長手方向の中心軸を水平になるようにカード自身を垂直の姿勢で並べ、カード群を水平方向に積層することも、あるいは上下逆さまに積層することもできる。また、カード群が1枚のカードのみになったときは、その1枚が最上層のカードであり、かつ最下層のカードでもある。
【0018】
スタッカ12の水平方向断面形状は収納されるカードの大きさにほぼ等しく、カードより僅かに大きくなるよう形成されている。スタッカ12は、上面開口部15と端壁開口部16(図3参照)を有し、すなわちスタッカ12の上面と、スタッカ12のカードの繰出方向とは反対側の端面を構成する後端壁12Bの一部が開口し、カードを収納しやすいようになっている。スタッカ12は底面を形成する底面壁17を有し、底面壁17と面一に接続され、板状の底面を有し、搬送されるカードを導くカードガイド路24を有する。ローラ収納部13の底面壁17の下側には繰出機構18が、またカードガイド路24の下側には送出機構25の一部が取り付けられている。
【0019】
スタッカ12は、後端壁12Bに垂直であって、スタッカ12の側面を構成する側壁12D、12E(前二者図3参照)を有する。スッタカ12の一方の側壁12Dは、底面壁17より下方に張り出しローラ収納部13の一方の側面をも構成している。
【0020】
スタッカ12の後端壁12Bの反対側には、カードが繰り出される方向のスタッカ12の端面を構成する前端壁12Aがあり、このスタッカ12の前端壁12Aは、スタッカ12の幅方向の一方に張り出す前端側壁12C(図2参照)を有している。なお、スタッカ12の側壁12D、12Eのうち、前端側壁12Cより遠い方が側壁12Dである。側壁12Dは側壁14Aを有し、側壁14Aは側壁12Dが前端壁12Aよりさらにカードが繰り出される方向に張り出した部分(図3参照)であって、ローラ収納部13の側壁12Dの上に位置した部分であり、モータ収納部14の一方の側面を構成している。
【0021】
次に、図2を参照して説明する。前端壁12Aのスタッカ部分(側壁12Dと側壁12Eとの間に相当する部分)の最下部には繰出口30が開口し、ここから後述のように最下層のカードとしての最下位のカードが繰り出される。スタッカ12の前端壁12Aのスタッカ12内部側にはストッパ31が前端壁12Aに密着して、前端壁12Aの下方に取り付けられている。ストッパ31の幅は前端壁12Aのスタッカ部分の幅より短く、ストッパ31の鉛直方向の中心線が前端壁12Aのスタッカ部分の鉛直方向の中心線に一致させて配置されている。ストッパ31の上部は一定の幅を有するが、カード側先端部において、先端に近づくに従って幅が短くなり所定の値に達した後は再度幅が一定となっている。
【0022】
一方、ストッパ31の先端の厚さ方向は、カードが搬送される方向に下がるテーパ形状をしている。ストッパ31は、繰出高さTK(スタッカ12の底面壁17からストッパ31の下側先端までの隙間(図6(B)参照))を、一度にカード1枚のみが繰出口30を通過する高さに規制している。
【0023】
次に、再び図1を参照して説明する。ローラ収納部13はスタッカ12の底面壁17が上面を構成し、前述の一方の側面を構成する側壁12Dと、側壁12Dに対向する他方の側面を構成する側壁13A(図2参照)と、底面を構成する底面壁13Bとを有し、繰出機構18と、送出機構25の一部を収納している。
【0024】
繰出機構18は、水平に軸支される繰出ローラシャフト20と、繰出ローラシャフト20の長手方向中央に取り付けられた第2のローラとしての繰出ローラ21とを有する。繰出ローラシャフト20は、一方の端部がローラ収納部13の側壁12Dを貫通し、ローラ収納部13の外部に所定の長さ突き出し、その突き出た端部にはプーリ22(図4参照)が取り付けられている。繰出ローラシャフト20は、繰出ローラ21の側面を中心部から偏心した位置で垂直に貫通している。底面壁17は開口部23を有し、繰出ローラ21は、回転した場合、サイクルの所定の一時期にこの開口部23からスタッカ12内部にその一部が突き出で、最下位のカードの下面に接触し、カードに繰出力を作用させカードを繰り出す。なお、繰出ローラ21がカードに繰出力をかけるときは、一般的には繰出ローラ21は回転しながらカードに接触している。
【0025】
送出機構25は、水平に軸支される下側送出ローラシャフト26A及び下側送出ローラシャフト26Aの長手方向中央に取り付けられた第1のローラとしての下側送出ローラ27Aとを有し、下側送出ローラシャフト26A及び下側送出ローラ27Aはカードガイド路24の下側で、ローラ収納部13内に配置されている。送出機構25は、さらに水平に軸支される上側送出ローラシャフト26B及び上側送出ローラシャフト26Bの長手方向中央に取り付けられた上側送出ローラ27Bとを有し、上側送出ローラシャフト26B及び上側送出ローラ27Bはカードガイド路24の上側で、モータ収納部14内に配置されている。
【0026】
下側送出ローラシャフト26Aは、ローラ収納部13の側壁12Dを貫通してローラ収納部13の外部に突き出し、その突き出た部分の端部にはプーリ28Aが取り付けられている(図2参照)。下側送出ローラシャフト26Aは、下側送出ローラ27Aの中心部を垂直に貫通している。上側送出ローラシャフト26Bも、下側送出ローラシャフト26Aと同様に上側送出ローラ27Bの中心部を垂直に貫通している。上側送出ローラシャフト26Bは、駆動機には連結されておらず、上側送出ローラ27Bは自由回転を行う。
【0027】
カードガイド路24は、開口部29(図3参照)を有し、下側送出ローラ27Aはこの開口部29からその円周側面の一部が突き出て、繰り出されたカードの下面に接触し、カードに送出力を作用させカードを送り出す。カードガイド路24は、カードの繰出方向に対し、徐々に鉛直方向下に下がっており、下側送出ローラ27Aの上面(円周側面の最上部)とスタッカ12の底面壁17とが水平な一平面上にあるように設置されている。送出ローラ27(下側送出ローラ27Aと上側送出ローラ27B)がカードに送出力をかけるときは、一般的には送出ローラ27は回転しながらカードに接触している。
【0028】
モータ収納部14は、プーリ22、28Aが取り付けられている側壁14Aが一つの側面を形成し、スタッカの前端壁12Aが一つの側面を形成し、カードガイド路24が底面を形成している。モータ収納部14の上面、前端壁12Aに対向する面、側壁14Aに対向する面は開口している(図2参照)。側壁14Aのほぼ中央に切欠き部14Bがあり、切欠き部14Bの位置に駆動機としてのモータ32がその中心線を側壁14Aの面に垂直に配置して水平に取り付けられている(図2参照)。モータ32のシャフト33は切欠き部14Bを貫通し側壁14Aの反対側に突き出し、その端部にはプーリ34が取り付けられている。プーリ34にはベルト35が掛けられ、このベルト35は前述のプーリ22、プーリ28Aを結合し、それぞれ繰出ローラシャフト20、下側送出ローラシャフト26Aを駆動する(図4参照)。
【0029】
上側送出ローラシャフト26Bは、図1中逆「く」の字形で板状の上側送出ローラ支持板53の一方の先端部53Aに取り付けられており、上側送出ローラ27Bを回転可能に取り付けている。上側送出ローラシャフト26Bが取り付けられている上側送出ローラ支持板53は、側壁14Aに対して垂直に固定されて取り付けられ、水平に配置された上側送出ローラ支持ピン54に、その中央部53Bを貫通して回転可能に取り付けられており、前端部53Aの他方の先端部53Cにはバネ用ピン55が、その取り付け面に垂直に取り付けられている(図2参照)。
【0030】
収縮方向に付勢されたバネ56が一端をバネ用ピン55に、他端を、前端壁12Aに直角に、前端壁12Aから繰出方向に突き出した突起板47Aの上側部分に取り付けられたバネ用ピン57に繋がれて配置されている。このバネ56の収縮力により上側送出ローラ支持板53が図1上で反時計方向に上側送出ローラ支持ピン54回りに回転し、上側送出ローラ27Bを下側送出ローラ27Aの方向に押し付ける。下側送出ローラ27Aと上側送出ローラ27Bの間をカードが通過するときは、上側送出ローラ27Bが略カードの厚さ分だけ上側に移動する。この上側送出ローラ27Bの動きが上側送出ローラ支持板53を介してバネ56を引張る方向に働き、バネ56はその長さを増す。カードが通過した後は上側送出ローラ27Bはバネ56の収縮力により下方向に移動し、下側送出ローラ27Aに接触し、下側送出ローラ27Aに押し付けられる。
【0031】
繰出ローラ21によって繰出口30から繰り出された最下位のカードは、カードガイド路24に沿って搬送され、下側送出ローラ27Aによって送り出されて、搬送される。一度に繰出口30を通過できるカードは前述のようにスタッカ12の底面壁17から1カード1枚が通過可能な間隔に調整されたストッパ31があるので1枚のみである。
【0032】
確認センサS1、S2(図3参照)は、側壁13Aの上部側付近で、カードガイド路24に沿って繰り出されるカードを上下に挟み込む位置に、繰出口30に近い方から確認センサS1、確認センサS2の順序で設けられており、カードガイド路24上側の受光部36B、37Bと、カードガイド路24下側の発光部36A、37Aとを有する(図3参照)。受光部36Bと発光部36A、受光部37Bと発光部37Aはそれぞれ鉛直方向に配置(図2参照)されており、受光部36B、37Bと発光部36A、37Aの間に相当するカードガイド路24には光を通過させるためにそれぞれ孔(図示せず)が加工されている。
【0033】
繰り出されたカードの搬送方向の先端部が、送出ローラ27に挟み込まれる直前に第1の検出センサとしての確認センサS1を遮光することによって検出され、次に送出ローラ27によって送り出されたカードの送出方向の先端部が第2の検出センサとしての確認センサS2を遮光することによって検出される。さらに、カードの後端部(搬送方向とは反対側の先端部)が確認センサS1を通り過ぎることによって確認センサS1が投光されカードが非検出となる。この状態でモータ32は停止するので、カードは搬送停止され、カードはその位置で待機し、次に利用者がカードを抜き取るとカードの後端部が確認センサS2を通り過ぎ、確認センサS2が投光され、カードは非検出となる。
【0034】
スタッカ12中のカードが繰出ローラ21により繰り出され、さらに送出ローラ27により送り出される一連の動作において、繰出ローラ21による繰出速度より送出ローラ27による送出速度を早くすることで、カードが連続して繰り出されたとしても1枚目の終端(搬送方向反対側)と2枚目の先端(搬送方向側)とでは間隔を形成する。
【0035】
ここで繰出ローラによる繰出速度とは繰出ローラによる回転速度に、繰出ローラの回転中心と繰出ローラのカードへの接触部までの距離を掛けたものいう。送出ローラによる送出速度とは下側送出ローラによる回転速度に、下側送出ローラの回転中心と下側送出ローラのカードへの接触部までの距離を掛けたものいう。
【0036】
次に図1を参照して、繰出ローラ21の駆動機構を説明する。前述のように、繰出ローラ21は繰出ローラシャフト20に回転可能に取り付けられている。繰出ローラシャフト20には、1本の駆動ピン39がその長手方向中心線に垂直に立てられている。
繰出ローラ21の一つの側面には、駆動ピン39に接する位置に、2本の被駆動ピン38が中心から等配されている。
【0037】
プーリ22(図4参照)により駆動された繰出ローラシャフト20が回転し、繰出ローラ21を駆動しているときは、駆動ピン39は側壁14A側に突き出た搬送方向側の被駆動ピン38に当接し、繰出ローラ21は回転する。この状態でカードが送出ローラ27まで移動し挟み込まれると、繰出ローラ21は、今までの繰出速度からそれより早い送出速度で、カードと繰出ローラ21の間に滑りがないと仮定すれば、カードに伴い回転する。繰出ローラ21の被駆動ピン38はカードに伴う繰出ローラ21の回転により、繰出ローラシャフト20の被駆動ピン38はカードに伴う繰出ローラ21の回転により、繰出ローラシャフト20の被駆動ピン38はカードに伴う繰出ローラ21の回転により、繰出ローラシャフト20の駆動ピン39から離れる方向に駆動と関係なく移動することになる。
【0038】
さらに図1を参照して、下側送出ローラ27Aの駆動機構を説明する。前述のように、下側送出ローラ27Aが送出ローラシャフト26Aに取り付けられているが、下側送出ローラ27Aは繰出ローラシャフト26Aに対して回転可能となっている。下側送出ローラシャフト26Aの側壁14A側には1本の駆動ピン58が下側送出ローラシャフト26Aを垂直に貫通して立てられている。駆動ピン58の長手方向軸の中心は、下側送出ローラシャフト26Aの回転中心軸を通る。
【0039】
下側送出ローラ27Aの側面には角度60度おきに、下側送出ローラ27Aの中心から等距離に、下側送出ローラ27Aを貫通し、下側送出ローラ27Aの側面にローラピン50A〜Fが等配されている。ローラピン50Aとローラピン50Dは互いに180度離れて取り付けられ、下側送出ローラ27A両側面から突出し、両側面の突出長さは互いに等しい(図2参照)。ローラピン50B、C、E、Fは、駆動ピン58とは反対側の下側送出ローラ27Aの側面からのみ突出している(図2参照)。
【0040】
プーリ28A(図2参照)により駆動された下側送出ローラシャフト26Aが回転し、下側送出ローラ27Aを駆動しているときは、駆動ピン58の両先端部は側壁14A側に突き出たローラピン50A、Dに当接し、このローラピン50A、Dの回転により駆動されて下側送出ローラ27Aは回転する。
【0041】
下側送出ローラ27Aが正転(図中時計方向)しているときは、駆動ピン58はローラピン50Aのローラピン50B側、ローラピン50Dのローラピン50E側に当接しているが、逆転の場合は、ローラピン50Aのローラピン50F側、ローラピン50Dのローラピン50C側に当接する。
【0042】
この構造であると、カードの送り出しが終了して送出ローラ27が停止し、カードの一方の先端部が取出口(図示せず)から一部飛び出た状態で他方の先端部近傍が送出ローラ27に挟まれているとき、利用者がカードを抜き取った場合、このカードの抜き取りにより下側送出ローラシャフト26Aが停止したままで下側送出ローラ27Aが図中時計方向に回転する。このとき駆動ピン58はローラピン50A、Dから離れ、駆動ピン58が略180度回転する前に、すなわち一方の駆動ピン58の先端部に当接していたローラピン50A、Dが、互いに他方の駆動ピン58の先端部に当接する前に、カードの抜き取りは終了する。
【0043】
次に、図5(A)、図5(B)を参照してレバー40単体の構造を説明する。図5(B)は、図5(A)のYY矢視図である。レバー40は平行に並んで配置された2枚のレバー板40Aを有し、レバー板40Aの図5(A)上、レバー板上部側面40Bには、2枚のレバー板40Aの各々の端部をつなぐ長方形形状のつなぎ板43が、各レバー板40Aに垂直に配置されて取り付けられている。レバー板上部側面40Bのつなぎ板43の取り付け部近傍にはレバー支持ピン用孔42が加工され、ここをレバー支持ピン45(図6(A)参照)が通り、レバー40はこのレバー支持ピン45を中心として回転できるようになっている。レバー板40Aのレバー支持ピン用孔42が加工されている側とは反対側の先端部40Cは円弧形状であり、先端部40C側の半分は図5(A)上ほぼ逆「く」の字形状をしている。
【0044】
次に、図6(A)を参照してレバー40の取り付け、及び動作を述べる。図中、最下位から2枚目のカード102は、ずれることなく最下位のカード2の上に乗っている。
【0045】
レバー支持ピン45を支持するための突起板47A、突起板47B(図2参照)がそれぞれ前端壁12Aの外部側の下部から前端壁12Aに対して直角に突出して取り付けられている。突起板47A、47Bは、繰出口30の上部に位置し、底面壁17から同じ高さにある。突起板47A、47Bにはそれぞれレバー支持ピン45用の孔が加工されており、これらの孔とレバー支持ピン用孔42(図5(A)参照)を貫通してレバー支持ピン45を水平に配置して通し、レバー40が突起板47A、47Bに取り付けられる。なお、突起板47Aの上部には前述のように、バネ用ピン57も取り付けられている。
【0046】
レバー40はレバー支持ピン45を中心として回転可能であるが、レバー支持ピン45にかぶせてコイルバネ49(一部破線で表示)を取り付け、レバー40の先端部40Cがカードの搬送方向とは反対の方向に向かうように、即ちレバー40を図中時計方向に回転するよう付勢している。レバー40はカードの搬送方向に対して繰出口30のすぐ下流側に位置し、レバー板40Aはカードガイド路24の表面に対して、ほぼ垂直に配置され、レバー板40Aはカードガイド路24に設けられたレバー用溝51を貫通して、ローラ収納部13の内部に突出し、レバー板40Aの先端部40Cは下側送出ローラ27Aのすぐ脇に位置する。
【0047】
以下、レバーの位置とローラピン50A〜Fの位置の関連を説明する。ローラピン50Aが繰出口30から遠い位置でレバー40に接し、下側送出ローラ27Aが少しでも正転すると、ローラピン50Aがレバー40から離れてしまうときの、レバー40の位置をBB(二点鎖線で表示)、ローラピン50Aの位置をFFとする。下側送出ローラ27Aがわずかに正転すると、レバー40とローラピン50Aとは係合しなくなり、レバー40は付勢力によって繰出口30の方向に移動し、ローラピン50Aは位置FFから同じ角度正転したある位置GG(二点鎖線で表示)に来る。
【0048】
ローラピン50Aの正転方向とは反対の逆転方向側の隣にあるローラピン50Bが繰出口30から近い位置でレバー40に接し、下側送出ローラ27Aが少しでも逆転すると、ローラピン50Bがレバー40から離れてしまうときの、レバー40の位置をDD(二点鎖線で表示)、ローラピン50Bの位置(二点鎖線で表示)をJJとする。下側送出ローラ27Aがわずかにある角度正転し、ローラピン50Bが位置JJから同じある角度正転したある位置HHに来れば、レバー40の先端部40Cが繰出方向にわずかに移動した位置CC(二点鎖線で表示)に来る。
【0049】
カードが送出ローラ27によって送り出されてある距離搬送されると、レバー40がカードのカードガイド路24に接している面とは反対の面の上に乗っている状態になり、位置AAにくる。
【0050】
レバー40の先端部がカードガイド路24より下にあり、レバー40がローラピン50A〜Fに係止していなときは、コイルバネ49の付勢力によりレバー40は背面部40Dが、前端壁12Aの下部に当接した状態にあり、位置EE(二点鎖線で表示)にある。レバー40が位置EEにある状態は、下側送出ローラ27Aが正転しながらカードを送り出している場合は原則として起こらず、後述のように下側送出ローラ27Aが、逆転したときのみ起こる。
【0051】
なお、下側送出ローラ27Aはレバー40がローラピン50A〜Fに当接していても、レバー40の付勢力のみによっては回転を起こさない。
【0052】
次に、レバー40にカードが当たる前であって、下側送出ローラ27Aが正転している場合の、レバー40とローラピン50A〜Fの係合の変化について説明する。正転する下側送出ローラ27Aの各ローラピン50A〜Fと係合するレバー40の位置は、利用客が一枚前に送り出されたカードをどう抜き取ったかの違いや、カードの状態の違いによっては搬送時にスリップ等を起こして繰出ローラと送出ローラとの位置関係が常に同じではないので一義的には決まらない。しかし、レバー40は、カード搬出方向側繰出口30から最も遠い位置は、図中のローラピン50Aに接する位置BBである。レバー40の、カード搬出方向側繰出口30から最も近い位置は、ローラピン50Aが位置GGにある場合に、ローラピン50Bに接する繰出口30側に近い位置DDである。レバー40は位置BBから位置DDまでの間のいずれかに位置する。
【0053】
なぜならレバー40は、その先端部40Cが最初に接していたローラピンをローラピン50Bであるとすれば、下側送出ローラ27Aが正転すればローラピン50Bによりレバー支持ピン45を中心にして反時計回りに回転され、繰出口30から遠ざかる位置に移動し、位置BBに達する。下側送出ローラ27Aがさらに正転し最初のローラピン50Bがさらに移動すると、レバー40は、その先端部40Cがローラピン50Bから離れ、付勢力により時計回りに速やかに回転し、次のローラピン50Cに接する。下側送出ローラ27Aが正転している場合は以上の動作を繰り返すからである。
【0054】
さらに、図6(A)を参照して、繰出ローラ21(図6(A)に不図示)によりカード2が繰出口30から繰り出された場合のレバー40の動作を説明する。カード102は、ずれることなくカード2の上に乗っているとする。繰出ローラ21が正転しカード2を繰り出しているので、送出ローラ27も正転している。レバー40は前述のように、位置BBと位置CCの間のいずれかの位置にある。繰出口30から繰り出されたカード2の先端2Aはレバー40の下部背面部52に当接し、さらにカード2は繰出方向に進むので、レバー40の先端部40Cは図中反時計方向に回転し、レバー40の先端部40Cは繰出口30から遠ざかる方向に移動する。即ち、繰出ローラ21による繰出力は、レバー40とカード2との接触点におけるレバー40へのコイルバネ49の付勢力に打ち勝つように設定されている。
【0055】
レバー40の前述の回転によりレバー40の先端部40Cはレバー用溝51の中を繰出口30に近い側から繰出口30に遠い方向に移動し、レバー用溝51より上にでて、カード2の上部表面に接する状態になる。この状態でレバー40は繰出口30から離れる繰出方向には、カード2に押されることがなくなり、これ以上は移動しない。レバー40の移動の際に、ローラピン50A〜Fの動きとレバー40の動きが互いに干渉しないようにローラピン50A〜F、レバー40を構成する。このカード2の上部表面に接する状態がしばらく維持され、その間レバー40の直下をカードが搬送され、カード2がレバー40を完全に通過した後は、レバー40に作用する付勢力により、レバー40は今までとは逆の動きをして、レバー40の先端部40Cはレバー用溝51の下側に戻り、レバー40の先端部40Cがローラピン50B(このとき状態のローラピン50B)と係合する。
【0056】
次にさらに図6(A)を参照して、装置の待機中にカードを手にした利用者によって、カードが取出口(不図示)から逆挿入され逆搬送された場合を説明する。前述と同様にカード102は、ずれることなくカード2の上に乗っている。レバー40は通常は位置CCと位置BBの間にあり、ローラピン50Aまたはローラピン50Bに当接している。または、後述のように、レバー40がカードをスッタッカ12内に押し戻した直後であれば、レバー40は位置EEにある。これらの場合は、逆搬送されたカードがまずレバー40にぶつかる。レバー40は位置BBであれば位置FFにあるローラピン50A、位置CCにあれば位置HHにあるローラピン50B、または位置EEにあれば前端壁12Aの最下部によって、繰出口30へ近づく方向の動きが規制されている。
【0057】
レバー40が位置BBから位置CCの間にある場合は、通常の人間の力でカードを押して、カードがレバー40を押し、レバー40がローラピン50Aまたは50Bを押しても、下側送出ローラ27Aは回転せず、レバー40は繰出口30方向へ動かない。レバー40が位置EEにある場合は前端壁12Aに規制され、レバー40はスタッカ12内部方向へ動かない。
【0058】
よって、カードはレバー40から先へは進めず、カードのスタッカ12内部への進入は阻止される。また、カードが最も奥まで逆挿入された状態、即ちレバー40が位置EEにあるときでも、カードはカード取出口内部へ完全に埋没せず、取出口から挿入した端部とは反対の端部が突き出し、利用者がこのカードの反対の端部を掴み、抜き取れる状態にある。レバー40に付勢力を掛けてあるので、レバー40は送出ローラの停止時に、位置BBから位置CCの間に、または位置EEに保持される。よって、逆挿入されたカードがレバー40にぶつかる状態に、レバー40を保つことができ、カードのスタッカ12内への逆挿入を防止することができる。
【0059】
次に図7を参照して、レバー40のカードの詰まり解除機能について説明する。スタッカ12に取り付けられたストッパ31のカード側先端はテーパ部になっており、スタッカ12内側からスタッカ12外側に向かうにしたがって、下側に下がるテーパ形状をしている。よって、カードがスタッカ12内に積層されている場合、テーパ部の真下には略三角形の空間が存在する。例えば本発明のカード繰出装置を組み込んだ自動カード販売機が、列車内部の振動の激しい場所に設置された場合、スタッカ内部に積層されたカードの内最下位から2枚目のカード102が繰出方向にずれ、前記空間に入り込み、さらに繰出口30からカードの搬送方向の端部102Aが飛び出し、最下位のカード2が繰り出ることができなくなり、カードの詰まりが発生する。
【0060】
このときの最下位から2枚目のカード102は、通常は確認センサS1(図7に不図示、位置のみ図示)を遮光する位置には達しない。後述のように、モータ32(図7に不図示)の回転開始後、所定時間内に確認センサS1が遮光されない場合は、モータ32は逆転されるので、繰出ローラ21(図7に不図示)と下側送出ローラ27Aは、このモータによって所定時間逆転される。図中駆動ピン58の位置は正転の場合を示し、前述のようにローラピン50Aのローラピン50B側、ローラピン50Dのローラピン50E側に当接しているが、逆転の場合は、ローラピン50Aのローラピン50F側、ローラピン50Dのローラピン50C側に当接する。この逆転の場合、繰出ローラ21は最下位から2枚目のカード102に接していないので、繰出ローラ21の逆転は詰まり解消にはほとんど貢献しないが、下側送出ローラ27Aの逆転は以下に説明するように詰まり解消に貢献する。
【0061】
下側送出ローラ27Aが逆転する直前には、レバー40は位置BBと位置CCの間にある。前述のようにレバー40が位置BBにある場合は、位置FFにあるローラピン50Aに当接し、位置CCにある場合は、位置HHにあるローラピン50Bに当接している。下側送出ローラシャフト26Aが逆転し、下側送出ローラ27Aが逆転した場合、駆動ピンが180度逆転方向に回転し、ローラピン50A、ローラピン50Bの反対側に当接し、ローラピン50A、ローラピン50Bも逆転するので、繰出口方向に付勢されているレバー40は繰出口方向に動き出す。ここで、ローラピン50A、ローラピン50Bの動きの方が、レバー40の動きよりも遅いとすれば、レバー40はカードの先端にぶつかるまではローラピン50A、ローラピン50Bに当接したままで移動する。
【0062】
レバー40が最下位から2枚目のカード102の繰出方向側の先端102Aにぶつかったあとは、カード102の抵抗が比較的小さい場合はレバー40はローラピン50A、50Bに接したままで、付勢力によりカード102を押し戻す。レバー40が位置DDに来て、ローラピン50A、ローラピン50Bが図に示すようにローラピン50Bの位置JJにて示す位置に来たときに、レバー40とローラピン50A、ローラピン50Bとの係合がはずれ、レバー40は引き続き付勢力によってカード102を押し戻す。レバー40が位置EEに来るまでカード102はレバー40によって押し戻され、カード102はスタッカ12内に再び収納される。すなわち、最下位から2枚目のカード102は、再び、ずれることなく最下位のカード2の上に乗り、最下位のカード2が繰り出せる状態になり、詰まりを解消する。
【0063】
モータ32の逆転時間はタイマにて管理し、最下位から2枚目のカード102がスタッカ12内に戻るのに十分な時間を確保するので、最下位から2枚目のカード102がスタッカ12内に戻ってから最下位のカード2の繰り出しが始まる。
【0064】
図8を参照にして、下側送出ローラ27Aが逆転されたとき、レバー40が付勢力によりスタッカ12の内部の方向に戻る動きの方が、ローラピン50A、ローラピン50Bの動きより遅い場合について説明する。なお、図8は逆転中を表す図であり、この逆転の場合、駆動ピン58は、前述のようにローラピン50Aのローラピン50F側、ローラピン50Dのローラピン50C側に当接している。下側送出ローラ27Aが逆転を開始した場合、図7の位置BBにあったレバー40が繰出口30へ向かって動くより速く、ローラピン50Aが逆転するので、ローラピン50Aはレバー40から離れ、この離れた元ローラピン50Aであったローラピンが接していたレバー40の側とは反対側に、元ローラピン50Fであったローラピンが当接する。このときの、レバー40の位置を位置KK、現在当接しているローラピン50A(元ローラピン50F)の位置を位置MMとする。
【0065】
レバー40はローラピン50A(元ローラピン50F)によって、繰出口の方向へ動かされ、レバー40は、図中位置LL(二点鎖線で表示)で示す位置に来たとき、ローラピン50A(元ローラピン50F)は図中位置NN(二点鎖線で表示)に来る。この位置はレバー40を押す逆転中のローラピン50A(元ローラピン50F)が、レバー40からまさに離れようとして接している位置である。ローラピン50A(元ローラピン50F)が位置NNからさらに逆転すると、ローラピン50A(元ローラピン50F)とレバー40との係合がはずれ、ローラピン50A(元のローラピン50F)との係合がはずれたレバー40は付勢力によって位置EEに来る。
【0066】
レバー40が上述のように位置KKから位置EEに来るまでの間に、カード102にぶつかり、カード102の抵抗が比較的小さい場合は、レバー40はカード102をスタッカ12の内部に
押し戻す。
【0067】
下側送出ローラ27Aが逆転されたとき、レバー40の付勢力によるスタッカ12内部方向への動きがローラピン50A等の動きより速い場合であっても、カード102にぶつかった後に、カード102の抵抗力が比較的大きくレバー40の動きがレバー40に当接していたローラピン50Aより遅くなった場合は、ローラピン50Aはレバー40から離れ、この離れたローラピン50Aの次のローラピン50Fが、ローラピン50Aが接していたレバー40の側とは反対側に当接し、前述のようにレバー40がカード102をスタッカ12内部に押し戻す。
【0068】
レバー40がローラピン50Fに押されて位置LLに来るまでカード102を押し戻し、位置LLにおいてローラピン50Fとの係合がはずれると、レバー40は付勢力でカード102を押し戻そうとする。このときにカード102の抵抗が大きくカード102がスタッカ内部方向に動かず、ローラピン50Fの押す力によってカード102が撓んでいた場合は、このカードの撓みが元の真っ直ぐな状態に戻ろうとする力によって、レバー40を繰出方向に動かす場合がある。
【0069】
この場合、繰出方向に動かされたレバー40は、逆転してきた次のローラピン50Eにぶつかり、さらにローラピン50Eに押されてスタッカ12内部にカード102を押し戻そうとする。カード102が再び撓みスタッカ12内部に戻らない場合は、カード102には繰り返し6本のローラピン50A〜Fによって押し戻そうとする力が働き、カード102は振動を与えられた状態になり、この振動によって、レバー40に与えられた付勢力によって戻らない場合でもカード102をスタッカ12内部に戻すことができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、レバー40に接するローラピン50を6本としているが、その数は6本に限定されるものではない。本実施の形態の装置でローラピンが1本の場合、レバー40は、ローラピンが接する場合にはローラピン50Aへ接する位置BBから、ローラピン50Aが位置GGである場合に、ローラピン50Bに接する繰出ローラ30側の近い位置DDの間の何れかに位置し、ローラピンと接しない場合は位置EEに位置することになる。
【0071】
次に繰出機構18、送出機構25と各確認センサS1、S2の関係を説明する。モータの回転開始後、カードの搬送が正常になされると、カードは確認センサS1、確認センサS2の順に遮光するが、各確認センサが所定時間内に遮光されない場合は、カードの詰まりが発生していると判断し、モータを所定時間逆転させて、詰まりを解消させる。この詰まり中で、最下位から2枚目のカードによる詰まりは、前述した構成によりレバー40によりカードをカードが後退され詰まりが解除される。なお、モータを所定回数逆転させても、詰まりが解消しない場合は装置異常停止とする。
【0072】
確認センサS2を遮光したカードは、次に確認センサS1を投光させるが、ここでモータを停止し、カードを停止させる。このときカードは利用者が抜き取り可能な位置にある。次にカードが所定時間内に利用者に抜き取られれば確認センサS2投光され、動作は終了する。所定時間内に確認センサS2が投光されなければ、利用者のカード抜き取り忘れと判断して装置異常停止とする。
【0073】
確認センサS2の遮光後、所定時間内に確認センサS1が投光されないときは、モータを停止しカードを停止させる。さらに、所定時間経過しても確認センサS2が投光されない場合は、利用者がカードを抜き取れない詰まり、又は詰まったカードを利用者が抜き取れるのに拘わらず抜き取り忘れたと判断して、装置異常停止とする。しかし、所定時間経過前に確認センサS2が投光されれば、次に確認センサS1が投光された場合は、利用者が抜き取れる位置での詰まりで利用者が抜き取った場合と判断し動作を終了し、次に確認センサS1が投光されない場合は、1枚目のカードが利用者が抜き取れる位置での詰まり、2枚目のカードが利用者が抜き取れない位置で詰まったと判断し、所定時間モータを逆転し、確認センサS1が投光されれば、2枚目のカードはスタッカに戻ったとして、動作を終了させる。しかし、確認センサS1が投光されなければ2枚目のカードの詰まりが解消できないと判断して装置を異常停止する。
【0074】
図9に示すように本発明のカード搬送装置は、以下のように構成されていてもよい。すなわち、前述のカード搬送装置に相当し、駆動機7と二つの確認センサ8A、8Bを有するカード搬送機構6と利用者がカードを購入するために操作する接客部3と制御部4とを備え、接客部3の操作による指示信号3Aと、カード(図9に不図示)を検出する確認センサ8Aからの信号1Aと、確認センサ8Bからの信号1Bとを制御部4が受け、制御部4から駆動機7へ駆動信号4Aを発し、駆動機7を駆動しカードを搬送するカード処理装置であってもよい。また、さらに貨幣処理装置5を備え、制御部4が貨幣処理装置5からの料金支払信号5Aを受ける自動カード販売機であってもよい。なお、図9は、自動カード販売機の場合を示している。
【0075】
自動カード販売機の場合は、最下位から2枚目のカードによる詰まりは、装置内部で発生し、利用者は何が起きたか判らなく不安となり、ユーザーはカード搬送機構を自動カード販売機から外し詰まりを解除する必要があった。しかし、本願構成を用いることによりその詰まりの解除が可能となり、利用者への不安やユーザへの負担を少しでも減らすことができる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、カード搬送装置はレバーを備え、スタッカ内の最下層より上のカード、例えば最下層より2枚目のカードが、カードガイド路上で詰まりを起こした場合は、逆回転する第1のローラとレバーとを連動させ、このレバーによって、詰まったカードを逆搬送するので、このカードをスタッカ内部の所定の位置に戻し、詰まりを解消し、最下層のカードがスタッカから繰り出せる状況にすることができる。
【0077】
また、レバーが繰出方向とは逆の方向に付勢された場合は、レバーの付勢力によっても詰まったカードを逆搬送することができるので、さらに確実にこの詰まったカードをスタッカ内の所定の位置に戻すことができる。
【0078】
さらに、レバーが繰出方向とは逆の方向に付勢された場合は、カードがスタッカ内へ逆搬送されたときに、レバーによって、このカードがスタッカへ進入するのを防ぐようにすることができ、このカードによる詰まりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカード搬送装置の左側面断面図である。
【図2】カード搬送装置の正面図であり、図1のXA矢視図である。
【図3】カード搬送装置の平面図であり、図1のXB矢視図である。
【図4】カード搬送装置の概略左側面図である。
【図5】図5(A)、図5(B)は、図1のカード搬送装置のレバーの図面である。図5(B)は、図5(A)のYY矢視図である。
【図6】図6(A)はレバーと送出ローラのローラピンの係合を説明するための図面である。図6(B)繰出高さTKを説明するための部分拡大断面図である。
【図7】カードがスタッカ内に戻されるときの、レバーと送出ローラのローラピンの係合を説明するための図面である。
【図8】カードがスタッカ内に戻されるときの、レバーと送出ローラのローラピンの係合を説明するための図面である。
【図9】本発明のカード搬送機構を備えた自動カード販売機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カード搬送装置
1A、 1B 信号
2 カード
2A 端部
3 接客部
3A 指示信号
4 制御部
4A 駆動信号
5 貨幣処理装置
5A 料金支払信号
6 カード搬送機構
7 駆動機
8A、B 確認センサ
11 キャビネット
12 スタッカ
12A 前端壁
12B 後端壁
12C 前端側壁
12D、E 側壁
13 ローラ収納部
13A 側壁
13B 底面壁
14 モータ収納部
14A 側壁
14B 切欠き部
15 上面開口部
16 端壁開口部
17 底面壁
18 繰出機構
20 繰出ローラシャフト
21 繰出ローラ
22 プーリ
23 開口部
24 カードガイド路
25 送出機構
26A 下側送出ローラシャフト
26B 上側送出ローラシャフト
27 送出ローラ
27A 下側送出ローラ
27B 上側送出ローラ
28A プーリ
29 開口部
30 繰出口
31 ストッパ
32 モータ
33 シャフト
34 プーリ
35 ベルト
36A、37A 発光部
36B、37B 受光部
38 被駆動ピン
39 駆動ピン
40 レバー
40A レバー板
40B レバー板上部側面
40C 先端部
40D 背面部
42 レバー支持ピン用孔
43 つなぎ板
45 レバー支持ピン
47A、B 突起板
49 コイルバネ
50A〜F ローラピン
51 レバー用溝
52 下部背面部
53 上側送出ローラ支持板
53A 先端部
53B 中央部
53C 先端部
54 上側送出ローラ支持ピン
55 バネ用ピン
56 バネ
57 バネ用ピン
58 駆動ピン
102 カード
102A 端部
S1、 S2 確認センサ

Claims (3)

  1. 最上層のカードと最下層のカードとを含む積層されたカード群を収納し、前記最下層のカードが繰出方向に繰り出だされる繰出口を有するスタッカと;
    正転及び逆転可能な第1のローラと;
    前記繰出口の前記スタッカ外部側の近傍に配置されたレバーとを備え;
    前記第1のローラは、前記正転するときは前記カード群から分離され前記繰出口を通して繰り出される前記最下層のカードを送り出し;
    前記最下層のカードより上にあるカードが繰出方向に移動し、前記スタッカから一部飛び出し、前記移動したカードが詰まりを起こした場合は、前記第1のローラは、逆回転しかつ前記レバーを繰出方向とは逆の方向に動かし、前記詰まったカードを前記スタッカ内部に戻すように構成されたことを特徴とする;
    カード搬送装置。
  2. 前記レバーが前記繰出方向とは逆の方向に付勢されたものであり、前記逆の方向から搬送されたカードが、前記繰出口から前記スタッカへ進入するのを防止するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカード搬送装置。
  3. 前記最下層のカードを前記カード群から分離させて、前記繰出口を通して繰り出す第2のローラを備え、前記第2のローラと接触する前記最下層のカードの接触部が、前記接触部が存在する前記最下層のカードの面の中央より、前記繰出口と反対側に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカード搬送装置。
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