JP2000155867A - カード搬送装置 - Google Patents

カード搬送装置

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JP2000155867A
JP2000155867A JP10330883A JP33088398A JP2000155867A JP 2000155867 A JP2000155867 A JP 2000155867A JP 10330883 A JP10330883 A JP 10330883A JP 33088398 A JP33088398 A JP 33088398A JP 2000155867 A JP2000155867 A JP 2000155867A
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roller
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feeding
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豊明 小須田
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淳 小泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタッカの最下位から2枚目のカードによる
詰まりが発生したとき、この詰まりを解消し、またカー
ドの取出口からの逆挿入を防止し、これによる詰まりを
防止するカード運搬装置を提供する。 【解決手段】 最上層のカードと最下層のカードを含む
積層されたカード群を収納し、最下層のカードが繰出方
向に繰り出だされる繰出口を有するスタッカと;正転及
び逆転可能な第1のローラと;繰出口のスタッカ外部側
の近傍に配置されたレバーとを備え;第1のローラは、
正転するときはカード群から分離され繰出口を通して繰
り出される最下層のカードを送り出し;最下層のカード
より上にあるカードが繰出方向に移動し、スタッカから
一部飛び出し、移動したカードが詰まりを起こした場合
は、第1のローラは、逆回転しかつレバーを繰出方向と
は逆の方向に動かし、詰まったカードをスタッカ内部に
戻すように構成されたことを特徴とするカード搬送装置
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、販売機等に内蔵さ
れ、スタッカに積載したカード群のカードを1枚ずつ分
離し搬送するカード搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカード搬送装置は、スタッカ内に
積層されて収納されたカードを1枚づつ分離し、スタッ
カから、スタッカの繰出口を経て搬送する繰出ローラ
と、繰出ローラにより搬送されたカードをさらに利用者
が入手可能な位置まで搬送する送出ローラと、繰出ロー
ラ及び送出ローラを駆動する手段と、カードを検出する
検出センサを備えていた。
【0003】カードの搬送にあたっては、2枚連続送り
を防止する、即ちカードを分離して1枚毎に搬送するこ
とを確実に行うために、繰出口に1枚のカードのみ通す
ようにストッパ(規制部位)が設けてあり、さらに繰出
ローラ、及び送出ローラの回転によって、カードが検出
センサまで搬送されて検出センサにより遮光されると、
その時点でまず繰出ローラの回転を止め、次に一定時間
の経過あるいはセンサの投光により送出ローラを停止
し、停止したカードは利用者によって取出口から抜き取
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなカード搬
送装置によれば、ストッパのカード通過側先端には、カ
ードの搬送をスムーズに行うためにテーパを設けてあ
り、このためテーパの直下には三角形状の空間が存在す
る(図1参照)。よって、カードをスタッカに乱雑に入
れたり、カード搬送装置を組み込んだ自動販売機が列車
内などで振動が比較的大きい場所に設置された場合に
は、スタッカの最下位から2枚目のカードが、最下位の
カードよりストッパ側にずれ、上記のストッパ先端のテ
ーパに食い込んで、この2枚目のカードはストッパ側の
端部を下に、反ストッパ側の端部を上にして傾き乗り上
げ状態となり、最下位のカードの繰り出しを妨害して、
カードの詰まりが発生することがあった。
【0005】また、利用者がカードの取出口から抜き取
ったカードを、誤って又はいたずら目的でカード取出口
に再び逆挿入し、カードガイド路内部に完全に入れた場
合は、そのカードはカードガイド路内部で詰まってしま
い、そのままでは抜き取ることはできない。
【0006】そこで、スタッカの最下位から2枚目のカ
ードによる詰まりが発生したとき、この詰まりを解消す
ることができ、またカードの取出口からの逆挿入を防止
し、これによる詰まりを防止することのでき、カードの
詰まりの起こりにくいカード搬送装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明によるカード搬送装置1は、図
1に示すように、最上層のカードと最下層のカードとを
含む積層されたカード群を収納し、前記最下層のカード
が繰出方向に繰り出だされる繰出口30を有するスタッ
カ12と;正転及び逆転可能な第1のローラ27Aと;
繰出口30のスタッカ12外部側の近傍に配置されたレ
バー40とを備え;第1のローラ27Aは、前記正転す
るときは前記カード群から分離され繰出口30を通して
繰り出される前記最下層のカードを送り出し;前記最下
層のカードより上にあるカードが繰出方向に移動し、ス
タッカ12から一部飛び出し、前記移動したカードが詰
まりを起こした場合は、第1のローラ27Aは、逆回転
しかつレバー40を繰出方向とは逆の方向に動かし、前
記詰まったカードをスタッカ12内部に戻すように構成
されたことを特徴とする。
【0008】このように構成すると、最下層より上にあ
るカード、典型的には最下層から2枚目のカードが詰ま
った場合には、第1のローラを逆回転させ、レバーを逆
回転された第1のローラと連動させて、詰まったカード
をレバーによって逆搬送し、スタッカ内のほぼ元の収納
位置に戻すことができる。スタッカからカードが一部飛
び出すとは、少なくともスタッカの内壁の延長線を超え
て飛び出すことをいい、スタッカの外壁の延長線からは
飛び出さない場合をも含むものとする。即ち、カードの
繰出方向の先端が繰出口の途中にある場合を含む。
【0009】請求項2に係る発明によるカード搬送装置
は、請求項1に記載のカード搬送装置において、前記レ
バーが前記繰出方向とは逆の方向に付勢されたものであ
り、前記逆の方向から搬送されたカードが、前記繰出口
から前記スタッカへ進入するのを防止するよう構成され
たことを特徴とする。
【0010】このように構成すると、繰出口近傍に配置
されたレバーが、繰出方向とは逆の方向に戻るように付
勢されているので、レバーをスタッカ外部の繰出口の近
傍でカードの出入りと干渉するように配置し、カードが
スタッカ内へ逆挿入されたときは、カードがレバーに当
たり、カードの当たったレバーが動きを抑制されて一定
以上は動かなくなるようにし、カードのスタッカ内への
進入を防ぐことができる。さらに、通常時にカードが繰
り出されるときは繰出力を付勢力より大きくして、カー
ドと干渉しない位置にレバーを移動させることができる
ようにし、カードを繰り出し、繰り出されたカードがレ
バーを通過した後は、付勢力によってレバーが、元の繰
出口のカードの出入りと干渉する状態に戻るようにする
ことができる。
【0011】例えば、最下層から2枚目のカードが何ら
かの理由により、繰出口よりレバーに干渉する直前の位
置まで飛び出し、最下層のカードの繰り出しを阻止した
場合に、付勢力が掛けられたレバーが付勢力の方向にさ
らに動けるようにし、このレバーによって最下層から2
枚目のカードを付勢力の方向に動かし、このカードを元
の収納位置まで戻すようにすることができる。
【0012】請求項3に係る発明によるカード搬送装置
は、請求項1から請求項2に記載のカード搬送装置にお
いて、前記最下層のカードを前記カード群から分離させ
て、前記繰出口を通して繰り出す第2のローラを備え、
前記第2のローラと接触する前記最下層のカードの接触
部が、前記接触部が存在する前記最下層のカードの面の
中央より、前記繰出口と反対側に位置することを特徴と
する。
【0013】このように構成すると、第2のローラのカ
ードへの接触部が、カード面の中央より、繰出口とは反
対側に配置されるので、第2のローラが繰出力を作用さ
せるためにカードへ接したとき、カードの繰出口とは反
対側の後端部が浮き上がり、一方繰出口側の先端部は浮
き上がることがなく、繰り出されるカードの姿勢が安定
し、繰り出されるカードが繰出口をスムーズに通過する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0015】図1を参照し、必要に応じ適宜図2〜図3
を参照して本発明の実施の形態であるカード搬送装置1
を説明する。図1は、本発明によるカード搬送装置1の
左側面断面図、図2は正面図(図1のXA矢視図)、図
3は平面図(図1のXB矢視図)である。カード搬送装
置1は略箱状で薄板によって形成されたキャビネット1
1からなり、キャビネット11は、最上層のカードと最
下層のカードを含むカード群(図示せず)を鉛直方向上
下に積層して収納するスタッカ12と、スタッカ12の
下部に配置されたローラ収納部13と、スタッカ12の
繰出方向の端部に配置されたモータ収納部14を有す
る。
【0016】すなわち、ローラ収納部13の鉛直方向上
方にスタッカ12が配置され、さらにローラ収納部13
の鉛直方向上方に、スタッカ12に水平方向に並んで、
モータ収納部14が配置されている。カード群をスタッ
カ12に収納するにあたり最上層のカードの上に、カー
ドの枚数が少なくなったときでも確実にカードを繰り出
すために適当な重さの錘(図示せず)を乗せるとよい。
【0017】ここで、最上層、最下層とは鉛直方向の
上、下にかかわらず、第2のローラに最も近い層を最下
層、それと反対側の層を最上層という。例えば、カード
搬送装置が、カード群を第2のローラ側に向かってばね
等によって付勢する手段を備えるときは、カードの長手
方向の中心軸を水平になるようにカード自身を垂直の姿
勢で並べ、カード群を水平方向に積層することも、ある
いは上下逆さまに積層することもできる。また、カード
群が1枚のカードのみになったときは、その1枚が最上
層のカードであり、かつ最下層のカードでもある。
【0018】スタッカ12の水平方向断面形状は収納さ
れるカードの大きさにほぼ等しく、カードより僅かに大
きくなるよう形成されている。スタッカ12は、上面開
口部15と端壁開口部16(図3参照)を有し、すなわ
ちスタッカ12の上面と、スタッカ12のカードの繰出
方向とは反対側の端面を構成する後端壁12Bの一部が
開口し、カードを収納しやすいようになっている。スタ
ッカ12は底面を形成する底面壁17を有し、底面壁1
7と面一に接続され、板状の底面を有し、搬送されるカ
ードを導くカードガイド路24を有する。ローラ収納部
13の底面壁17の下側には繰出機構18が、またカー
ドガイド路24の下側には送出機構25の一部が取り付
けられている。
【0019】スタッカ12は、後端壁12Bに垂直であ
って、スタッカ12の側面を構成する側壁12D、12
E(前二者図3参照)を有する。スッタカ12の一方の
側壁12Dは、底面壁17より下方に張り出しローラ収
納部13の一方の側面をも構成している。
【0020】スタッカ12の後端壁12Bの反対側に
は、カードが繰り出される方向のスタッカ12の端面を
構成する前端壁12Aがあり、このスタッカ12の前端
壁12Aは、スタッカ12の幅方向の一方に張り出す前
端側壁12C(図2参照)を有している。なお、スタッ
カ12の側壁12D、12Eのうち、前端側壁12Cよ
り遠い方が側壁12Dである。側壁12Dは側壁14A
を有し、側壁14Aは側壁12Dが前端壁12Aよりさ
らにカードが繰り出される方向に張り出した部分(図3
参照)であって、ローラ収納部13の側壁12Dの上に
位置した部分であり、モータ収納部14の一方の側面を
構成している。
【0021】次に、図2を参照して説明する。前端壁1
2Aのスタッカ部分(側壁12Dと側壁12Eとの間に
相当する部分)の最下部には繰出口30が開口し、ここ
から後述のように最下層のカードとしての最下位のカー
ドが繰り出される。スタッカ12の前端壁12Aのスタ
ッカ12内部側にはストッパ31が前端壁12Aに密着
して、前端壁12Aの下方に取り付けられている。スト
ッパ31の幅は前端壁12Aのスタッカ部分の幅より短
く、ストッパ31の鉛直方向の中心線が前端壁12Aの
スタッカ部分の鉛直方向の中心線に一致させて配置され
ている。ストッパ31の上部は一定の幅を有するが、カ
ード側先端部において、先端に近づくに従って幅が短く
なり所定の値に達した後は再度幅が一定となっている。
【0022】一方、ストッパ31の先端の厚さ方向は、
カードが搬送される方向に下がるテーパ形状をしてい
る。ストッパ31は、繰出高さTK(スタッカ12の底
面壁17からストッパ31の下側先端までの隙間(図6
(B)参照))を、一度にカード1枚のみが繰出口30
を通過する高さに規制している。
【0023】次に、再び図1を参照して説明する。ロー
ラ収納部13はスタッカ12の底面壁17が上面を構成
し、前述の一方の側面を構成する側壁12Dと、側壁1
2Dに対向する他方の側面を構成する側壁13A(図2
参照)と、底面を構成する底面壁13Bとを有し、繰出
機構18と、送出機構25の一部を収納している。
【0024】繰出機構18は、水平に軸支される繰出ロ
ーラシャフト20と、繰出ローラシャフト20の長手方
向中央に取り付けられた第2のローラとしての繰出ロー
ラ21とを有する。繰出ローラシャフト20は、一方の
端部がローラ収納部13の側壁12Dを貫通し、ローラ
収納部13の外部に所定の長さ突き出し、その突き出た
端部にはプーリ22(図4参照)が取り付けられてい
る。繰出ローラシャフト20は、繰出ローラ21の側面
を中心部から偏心した位置で垂直に貫通している。底面
壁17は開口部23を有し、繰出ローラ21は、回転し
た場合、サイクルの所定の一時期にこの開口部23から
スタッカ12内部にその一部が突き出で、最下位のカー
ドの下面に接触し、カードに繰出力を作用させカードを
繰り出す。なお、繰出ローラ21がカードに繰出力をか
けるときは、一般的には繰出ローラ21は回転しながら
カードに接触している。
【0025】送出機構25は、水平に軸支される下側送
出ローラシャフト26A及び下側送出ローラシャフト2
6Aの長手方向中央に取り付けられた第1のローラとし
ての下側送出ローラ27Aとを有し、下側送出ローラシ
ャフト26A及び下側送出ローラ27Aはカードガイド
路24の下側で、ローラ収納部13内に配置されてい
る。送出機構25は、さらに水平に軸支される上側送出
ローラシャフト26B及び上側送出ローラシャフト26
Bの長手方向中央に取り付けられた上側送出ローラ27
Bとを有し、上側送出ローラシャフト26B及び上側送
出ローラ27Bはカードガイド路24の上側で、モータ
収納部14内に配置されている。
【0026】下側送出ローラシャフト26Aは、ローラ
収納部13の側壁12Dを貫通してローラ収納部13の
外部に突き出し、その突き出た部分の端部にはプーリ2
8Aが取り付けられている(図2参照)。下側送出ロー
ラシャフト26Aは、下側送出ローラ27Aの中心部を
垂直に貫通している。上側送出ローラシャフト26B
も、下側送出ローラシャフト26Aと同様に上側送出ロ
ーラ27Bの中心部を垂直に貫通している。上側送出ロ
ーラシャフト26Bは、駆動機には連結されておらず、
上側送出ローラ27Bは自由回転を行う。
【0027】カードガイド路24は、開口部29(図3
参照)を有し、下側送出ローラ27Aはこの開口部29
からその円周側面の一部が突き出て、繰り出されたカー
ドの下面に接触し、カードに送出力を作用させカードを
送り出す。カードガイド路24は、カードの繰出方向に
対し、徐々に鉛直方向下に下がっており、下側送出ロー
ラ27Aの上面(円周側面の最上部)とスタッカ12の
底面壁17とが水平な一平面上にあるように設置されて
いる。送出ローラ27(下側送出ローラ27Aと上側送
出ローラ27B)がカードに送出力をかけるときは、一
般的には送出ローラ27は回転しながらカードに接触し
ている。
【0028】モータ収納部14は、プーリ22、28A
が取り付けられている側壁14Aが一つの側面を形成
し、スタッカの前端壁12Aが一つの側面を形成し、カ
ードガイド路24が底面を形成している。モータ収納部
14の上面、前端壁12Aに対向する面、側壁14Aに
対向する面は開口している(図2参照)。側壁14Aの
ほぼ中央に切欠き部14Bがあり、切欠き部14Bの位
置に駆動機としてのモータ32がその中心線を側壁14
Aの面に垂直に配置して水平に取り付けられている(図
2参照)。モータ32のシャフト33は切欠き部14B
を貫通し側壁14Aの反対側に突き出し、その端部には
プーリ34が取り付けられている。プーリ34にはベル
ト35が掛けられ、このベルト35は前述のプーリ2
2、プーリ28Aを結合し、それぞれ繰出ローラシャフ
ト20、下側送出ローラシャフト26Aを駆動する(図
4参照)。
【0029】上側送出ローラシャフト26Bは、図1中
逆「く」の字形で板状の上側送出ローラ支持板53の一
方の先端部53Aに取り付けられており、上側送出ロー
ラ27Bを回転可能に取り付けている。上側送出ローラ
シャフト26Bが取り付けられている上側送出ローラ支
持板53は、側壁14Aに対して垂直に固定されて取り
付けられ、水平に配置された上側送出ローラ支持ピン5
4に、その中央部53Bを貫通して回転可能に取り付け
られており、前端部53Aの他方の先端部53Cにはバ
ネ用ピン55が、その取り付け面に垂直に取り付けられ
ている(図2参照)。
【0030】収縮方向に付勢されたバネ56が一端をバ
ネ用ピン55に、他端を、前端壁12Aに直角に、前端
壁12Aから繰出方向に突き出した突起板47Aの上側
部分に取り付けられたバネ用ピン57に繋がれて配置さ
れている。このバネ56の収縮力により上側送出ローラ
支持板53が図1上で反時計方向に上側送出ローラ支持
ピン54回りに回転し、上側送出ローラ27Bを下側送
出ローラ27Aの方向に押し付ける。下側送出ローラ2
7Aと上側送出ローラ27Bの間をカードが通過すると
きは、上側送出ローラ27Bが略カードの厚さ分だけ上
側に移動する。この上側送出ローラ27Bの動きが上側
送出ローラ支持板53を介してバネ56を引張る方向に
働き、バネ56はその長さを増す。カードが通過した後
は上側送出ローラ27Bはバネ56の収縮力により下方
向に移動し、下側送出ローラ27Aに接触し、下側送出
ローラ27Aに押し付けられる。
【0031】繰出ローラ21によって繰出口30から繰
り出された最下位のカードは、カードガイド路24に沿
って搬送され、下側送出ローラ27Aによって送り出さ
れて、搬送される。一度に繰出口30を通過できるカー
ドは前述のようにスタッカ12の底面壁17から1カー
ド1枚が通過可能な間隔に調整されたストッパ31があ
るので1枚のみである。
【0032】確認センサS1、S2(図3参照)は、側
壁13Aの上部側付近で、カードガイド路24に沿って
繰り出されるカードを上下に挟み込む位置に、繰出口3
0に近い方から確認センサS1、確認センサS2の順序
で設けられており、カードガイド路24上側の受光部3
6B、37Bと、カードガイド路24下側の発光部36
A、37Aとを有する(図3参照)。受光部36Bと発
光部36A、受光部37Bと発光部37Aはそれぞれ鉛
直方向に配置(図2参照)されており、受光部36B、
37Bと発光部36A、37Aの間に相当するカードガ
イド路24には光を通過させるためにそれぞれ孔(図示
せず)が加工されている。
【0033】繰り出されたカードの搬送方向の先端部
が、送出ローラ27に挟み込まれる直前に第1の検出セ
ンサとしての確認センサS1を遮光することによって検
出され、次に送出ローラ27によって送り出されたカー
ドの送出方向の先端部が第2の検出センサとしての確認
センサS2を遮光することによって検出される。さら
に、カードの後端部(搬送方向とは反対側の先端部)が
確認センサS1を通り過ぎることによって確認センサS
1が投光されカードが非検出となる。この状態でモータ
32は停止するので、カードは搬送停止され、カードは
その位置で待機し、次に利用者がカードを抜き取るとカ
ードの後端部が確認センサS2を通り過ぎ、確認センサ
S2が投光され、カードは非検出となる。
【0034】スタッカ12中のカードが繰出ローラ21
により繰り出され、さらに送出ローラ27により送り出
される一連の動作において、繰出ローラ21による繰出
速度より送出ローラ27による送出速度を早くすること
で、カードが連続して繰り出されたとしても1枚目の終
端(搬送方向反対側)と2枚目の先端(搬送方向側)と
では間隔を形成する。
【0035】ここで繰出ローラによる繰出速度とは繰出
ローラによる回転速度に、繰出ローラの回転中心と繰出
ローラのカードへの接触部までの距離を掛けたものい
う。送出ローラによる送出速度とは下側送出ローラによ
る回転速度に、下側送出ローラの回転中心と下側送出ロ
ーラのカードへの接触部までの距離を掛けたものいう。
【0036】次に図1を参照して、繰出ローラ21の駆
動機構を説明する。前述のように、繰出ローラ21は繰
出ローラシャフト20に回転可能に取り付けられてい
る。繰出ローラシャフト20には、1本の駆動ピン39
がその長手方向中心線に垂直に立てられている。繰出ロ
ーラ21の一つの側面には、駆動ピン39に接する位置
に、2本の被駆動ピン38が中心から等配されている。
【0037】プーリ22(図4参照)により駆動された
繰出ローラシャフト20が回転し、繰出ローラ21を駆
動しているときは、駆動ピン39は側壁14A側に突き
出た搬送方向側の被駆動ピン38に当接し、繰出ローラ
21は回転する。この状態でカードが送出ローラ27ま
で移動し挟み込まれると、繰出ローラ21は、今までの
繰出速度からそれより早い送出速度で、カードと繰出ロ
ーラ21の間に滑りがないと仮定すれば、カードに伴い
回転する。繰出ローラ21の被駆動ピン38はカードに
伴う繰出ローラ21の回転により、繰出ローラシャフト
20の被駆動ピン38はカードに伴う繰出ローラ21の
回転により、繰出ローラシャフト20の被駆動ピン38
はカードに伴う繰出ローラ21の回転により、繰出ロー
ラシャフト20の駆動ピン39から離れる方向に駆動と
関係なく移動することになる。
【0038】さらに図1を参照して、下側送出ローラ2
7Aの駆動機構を説明する。前述のように、下側送出ロ
ーラ27Aが送出ローラシャフト26Aに取り付けられ
ているが、下側送出ローラ27Aは繰出ローラシャフト
26Aに対して回転可能となっている。下側送出ローラ
シャフト26Aの側壁14A側には1本の駆動ピン58
が下側送出ローラシャフト26Aを垂直に貫通して立て
られている。駆動ピン58の長手方向軸の中心は、下側
送出ローラシャフト26Aの回転中心軸を通る。
【0039】下側送出ローラ27Aの側面には角度60
度おきに、下側送出ローラ27Aの中心から等距離に、
下側送出ローラ27Aを貫通し、下側送出ローラ27A
の側面にローラピン50A〜Fが等配されている。ロー
ラピン50Aとローラピン50Dは互いに180度離れ
て取り付けられ、下側送出ローラ27A両側面から突出
し、両側面の突出長さは互いに等しい(図2参照)。ロ
ーラピン50B、C、E、Fは、駆動ピン58とは反対
側の下側送出ローラ27Aの側面からのみ突出している
(図2参照)。
【0040】プーリ28A(図2参照)により駆動され
た下側送出ローラシャフト26Aが回転し、下側送出ロ
ーラ27Aを駆動しているときは、駆動ピン58の両先
端部は側壁14A側に突き出たローラピン50A、Dに
当接し、このローラピン50A、Dの回転により駆動さ
れて下側送出ローラ27Aは回転する。
【0041】下側送出ローラ27Aが正転(図中時計方
向)しているときは、駆動ピン58はローラピン50A
のローラピン50B側、ローラピン50Dのローラピン
50E側に当接しているが、逆転の場合は、ローラピン
50Aのローラピン50F側、ローラピン50Dのロー
ラピン50C側に当接する。
【0042】この構造であると、カードの送り出しが終
了して送出ローラ27が停止し、カードの一方の先端部
が取出口(図示せず)から一部飛び出た状態で他方の先
端部近傍が送出ローラ27に挟まれているとき、利用者
がカードを抜き取った場合、このカードの抜き取りによ
り下側送出ローラシャフト26Aが停止したままで下側
送出ローラ27Aが図中時計方向に回転する。このとき
駆動ピン58はローラピン50A、Dから離れ、駆動ピ
ン58が略180度回転する前に、すなわち一方の駆動
ピン58の先端部に当接していたローラピン50A、D
が、互いに他方の駆動ピン58の先端部に当接する前
に、カードの抜き取りは終了する。
【0043】次に、図5(A)、図5(B)を参照して
レバー40単体の構造を説明する。図5(B)は、図5
(A)のYY矢視図である。レバー40は平行に並んで
配置された2枚のレバー板40Aを有し、レバー板40
Aの図5(A)上、レバー板上部側面40Bには、2枚
のレバー板40Aの各々の端部をつなぐ長方形形状のつ
なぎ板43が、各レバー板40Aに垂直に配置されて取
り付けられている。レバー板上部側面40Bのつなぎ板
43の取り付け部近傍にはレバー支持ピン用孔42が加
工され、ここをレバー支持ピン45(図6(A)参照)
が通り、レバー40はこのレバー支持ピン45を中心と
して回転できるようになっている。レバー板40Aのレ
バー支持ピン用孔42が加工されている側とは反対側の
先端部40Cは円弧形状であり、先端部40C側の半分
は図5(A)上ほぼ逆「く」の字形状をしている。
【0044】次に、図6(A)を参照してレバー40の
取り付け、及び動作を述べる。図中、最下位から2枚目
のカード102は、ずれることなく最下位のカード2の
上に乗っている。
【0045】レバー支持ピン45を支持するための突起
板47A、突起板47B(図2参照)がそれぞれ前端壁
12Aの外部側の下部から前端壁12Aに対して直角に
突出して取り付けられている。突起板47A、47B
は、繰出口30の上部に位置し、底面壁17から同じ高
さにある。突起板47A、47Bにはそれぞれレバー支
持ピン45用の孔が加工されており、これらの孔とレバ
ー支持ピン用孔42(図5(A)参照)を貫通してレバ
ー支持ピン45を水平に配置して通し、レバー40が突
起板47A、47Bに取り付けられる。なお、突起板4
7Aの上部には前述のように、バネ用ピン57も取り付
けられている。
【0046】レバー40はレバー支持ピン45を中心と
して回転可能であるが、レバー支持ピン45にかぶせて
コイルバネ49(一部破線で表示)を取り付け、レバー
40の先端部40Cがカードの搬送方向とは反対の方向
に向かうように、即ちレバー40を図中時計方向に回転
するよう付勢している。レバー40はカードの搬送方向
に対して繰出口30のすぐ下流側に位置し、レバー板4
0Aはカードガイド路24の表面に対して、ほぼ垂直に
配置され、レバー板40Aはカードガイド路24に設け
られたレバー用溝51を貫通して、ローラ収納部13の
内部に突出し、レバー板40Aの先端部40Cは下側送
出ローラ27Aのすぐ脇に位置する。
【0047】以下、レバーの位置とローラピン50A〜
Fの位置の関連を説明する。ローラピン50Aが繰出口
30から遠い位置でレバー40に接し、下側送出ローラ
27Aが少しでも正転すると、ローラピン50Aがレバ
ー40から離れてしまうときの、レバー40の位置をB
B(二点鎖線で表示)、ローラピン50Aの位置をFF
とする。下側送出ローラ27Aがわずかに正転すると、
レバー40とローラピン50Aとは係合しなくなり、レ
バー40は付勢力によって繰出口30の方向に移動し、
ローラピン50Aは位置FFから同じ角度正転したある
位置GG(二点鎖線で表示)に来る。
【0048】ローラピン50Aの正転方向とは反対の逆
転方向側の隣にあるローラピン50Bが繰出口30から
近い位置でレバー40に接し、下側送出ローラ27Aが
少しでも逆転すると、ローラピン50Bがレバー40か
ら離れてしまうときの、レバー40の位置をDD(二点
鎖線で表示)、ローラピン50Bの位置(二点鎖線で表
示)をJJとする。下側送出ローラ27Aがわずかにあ
る角度正転し、ローラピン50Bが位置JJから同じあ
る角度正転したある位置HHに来れば、レバー40の先
端部40Cが繰出方向にわずかに移動した位置CC(二
点鎖線で表示)に来る。
【0049】カードが送出ローラ27によって送り出さ
れてある距離搬送されると、レバー40がカードのカー
ドガイド路24に接している面とは反対の面の上に乗っ
ている状態になり、位置AAにくる。
【0050】レバー40の先端部がカードガイド路24
より下にあり、レバー40がローラピン50A〜Fに係
止していなときは、コイルバネ49の付勢力によりレバ
ー40は背面部40Dが、前端壁12Aの下部に当接し
た状態にあり、位置EE(二点鎖線で表示)にある。レ
バー40が位置EEにある状態は、下側送出ローラ27
Aが正転しながらカードを送り出している場合は原則と
して起こらず、後述のように下側送出ローラ27Aが、
逆転したときのみ起こる。
【0051】なお、下側送出ローラ27Aはレバー40
がローラピン50A〜Fに当接していても、レバー40
の付勢力のみによっては回転を起こさない。
【0052】次に、レバー40にカードが当たる前であ
って、下側送出ローラ27Aが正転している場合の、レ
バー40とローラピン50A〜Fの係合の変化について
説明する。正転する下側送出ローラ27Aの各ローラピ
ン50A〜Fと係合するレバー40の位置は、利用客が
一枚前に送り出されたカードをどう抜き取ったかの違い
や、カードの状態の違いによっては搬送時にスリップ等
を起こして繰出ローラと送出ローラとの位置関係が常に
同じではないので一義的には決まらない。しかし、レバ
ー40は、カード搬出方向側繰出口30から最も遠い位
置は、図中のローラピン50Aに接する位置BBであ
る。レバー40の、カード搬出方向側繰出口30から最
も近い位置は、ローラピン50Aが位置GGにある場合
に、ローラピン50Bに接する繰出口30側に近い位置
DDである。レバー40は位置BBから位置DDまでの
間のいずれかに位置する。
【0053】なぜならレバー40は、その先端部40C
が最初に接していたローラピンをローラピン50Bであ
るとすれば、下側送出ローラ27Aが正転すればローラ
ピン50Bによりレバー支持ピン45を中心にして反時
計回りに回転され、繰出口30から遠ざかる位置に移動
し、位置BBに達する。下側送出ローラ27Aがさらに
正転し最初のローラピン50Bがさらに移動すると、レ
バー40は、その先端部40Cがローラピン50Bから
離れ、付勢力により時計回りに速やかに回転し、次のロ
ーラピン50Cに接する。下側送出ローラ27Aが正転
している場合は以上の動作を繰り返すからである。
【0054】さらに、図6(A)を参照して、繰出ロー
ラ21(図6(A)に不図示)によりカード2が繰出口
30から繰り出された場合のレバー40の動作を説明す
る。カード102は、ずれることなくカード2の上に乗
っているとする。繰出ローラ21が正転しカード2を繰
り出しているので、送出ローラ27も正転している。レ
バー40は前述のように、位置BBと位置CCの間のい
ずれかの位置にある。繰出口30から繰り出されたカー
ド2の先端2Aはレバー40の下部背面部52に当接
し、さらにカード2は繰出方向に進むので、レバー40
の先端部40Cは図中反時計方向に回転し、レバー40
の先端部40Cは繰出口30から遠ざかる方向に移動す
る。即ち、繰出ローラ21による繰出力は、レバー40
とカード2との接触点におけるレバー40へのコイルバ
ネ49の付勢力に打ち勝つように設定されている。
【0055】レバー40の前述の回転によりレバー40
の先端部40Cはレバー用溝51の中を繰出口30に近
い側から繰出口30に遠い方向に移動し、レバー用溝5
1より上にでて、カード2の上部表面に接する状態にな
る。この状態でレバー40は繰出口30から離れる繰出
方向には、カード2に押されることがなくなり、これ以
上は移動しない。レバー40の移動の際に、ローラピン
50A〜Fの動きとレバー40の動きが互いに干渉しな
いようにローラピン50A〜F、レバー40を構成す
る。このカード2の上部表面に接する状態がしばらく維
持され、その間レバー40の直下をカードが搬送され、
カード2がレバー40を完全に通過した後は、レバー4
0に作用する付勢力により、レバー40は今までとは逆
の動きをして、レバー40の先端部40Cはレバー用溝
51の下側に戻り、レバー40の先端部40Cがローラ
ピン50B(このとき状態のローラピン50B)と係合
する。
【0056】次にさらに図6(A)を参照して、装置の
待機中にカードを手にした利用者によって、カードが取
出口(不図示)から逆挿入され逆搬送された場合を説明
する。前述と同様にカード102は、ずれることなくカ
ード2の上に乗っている。レバー40は通常は位置CC
と位置BBの間にあり、ローラピン50Aまたはローラ
ピン50Bに当接している。または、後述のように、レ
バー40がカードをスッタッカ12内に押し戻した直後
であれば、レバー40は位置EEにある。これらの場合
は、逆搬送されたカードがまずレバー40にぶつかる。
レバー40は位置BBであれば位置FFにあるローラピ
ン50A、位置CCにあれば位置HHにあるローラピン
50B、または位置EEにあれば前端壁12Aの最下部
によって、繰出口30へ近づく方向の動きが規制されて
いる。
【0057】レバー40が位置BBから位置CCの間に
ある場合は、通常の人間の力でカードを押して、カード
がレバー40を押し、レバー40がローラピン50Aま
たは50Bを押しても、下側送出ローラ27Aは回転せ
ず、レバー40は繰出口30方向へ動かない。レバー4
0が位置EEにある場合は前端壁12Aに規制され、レ
バー40はスタッカ12内部方向へ動かない。
【0058】よって、カードはレバー40から先へは進
めず、カードのスタッカ12内部への進入は阻止され
る。また、カードが最も奥まで逆挿入された状態、即ち
レバー40が位置EEにあるときでも、カードはカード
取出口内部へ完全に埋没せず、取出口から挿入した端部
とは反対の端部が突き出し、利用者がこのカードの反対
の端部を掴み、抜き取れる状態にある。レバー40に付
勢力を掛けてあるので、レバー40は送出ローラの停止
時に、位置BBから位置CCの間に、または位置EEに
保持される。よって、逆挿入されたカードがレバー40
にぶつかる状態に、レバー40を保つことができ、カー
ドのスタッカ12内への逆挿入を防止することができ
る。
【0059】次に図7を参照して、レバー40のカード
の詰まり解除機能について説明する。スタッカ12に取
り付けられたストッパ31のカード側先端はテーパ部に
なっており、スタッカ12内側からスタッカ12外側に
向かうにしたがって、下側に下がるテーパ形状をしてい
る。よって、カードがスタッカ12内に積層されている
場合、テーパ部の真下には略三角形の空間が存在する。
例えば本発明のカード繰出装置を組み込んだ自動カード
販売機が、列車内部の振動の激しい場所に設置された場
合、スタッカ内部に積層されたカードの内最下位から2
枚目のカード102が繰出方向にずれ、前記空間に入り
込み、さらに繰出口30からカードの搬送方向の端部1
02Aが飛び出し、最下位のカード2が繰り出ることが
できなくなり、カードの詰まりが発生する。
【0060】このときの最下位から2枚目のカード10
2は、通常は確認センサS1(図7に不図示、位置のみ
図示)を遮光する位置には達しない。後述のように、モ
ータ32(図7に不図示)の回転開始後、所定時間内に
確認センサS1が遮光されない場合は、モータ32は逆
転されるので、繰出ローラ21(図7に不図示)と下側
送出ローラ27Aは、このモータによって所定時間逆転
される。図中駆動ピン58の位置は正転の場合を示し、
前述のようにローラピン50Aのローラピン50B側、
ローラピン50Dのローラピン50E側に当接している
が、逆転の場合は、ローラピン50Aのローラピン50
F側、ローラピン50Dのローラピン50C側に当接す
る。この逆転の場合、繰出ローラ21は最下位から2枚
目のカード102に接していないので、繰出ローラ21
の逆転は詰まり解消にはほとんど貢献しないが、下側送
出ローラ27Aの逆転は以下に説明するように詰まり解
消に貢献する。
【0061】下側送出ローラ27Aが逆転する直前に
は、レバー40は位置BBと位置CCの間にある。前述
のようにレバー40が位置BBにある場合は、位置FF
にあるローラピン50Aに当接し、位置CCにある場合
は、位置HHにあるローラピン50Bに当接している。
下側送出ローラシャフト26Aが逆転し、下側送出ロー
ラ27Aが逆転した場合、駆動ピンが180度逆転方向
に回転し、ローラピン50A、ローラピン50Bの反対
側に当接し、ローラピン50A、ローラピン50Bも逆
転するので、繰出口方向に付勢されているレバー40は
繰出口方向に動き出す。ここで、ローラピン50A、ロ
ーラピン50Bの動きの方が、レバー40の動きよりも
遅いとすれば、レバー40はカードの先端にぶつかるま
ではローラピン50A、ローラピン50Bに当接したま
まで移動する。
【0062】レバー40が最下位から2枚目のカード1
02の繰出方向側の先端102Aにぶつかったあとは、
カード102の抵抗が比較的小さい場合はレバー40は
ローラピン50A、50Bに接したままで、付勢力によ
りカード102を押し戻す。レバー40が位置DDに来
て、ローラピン50A、ローラピン50Bが図に示すよ
うにローラピン50Bの位置JJにて示す位置に来たと
きに、レバー40とローラピン50A、ローラピン50
Bとの係合がはずれ、レバー40は引き続き付勢力によ
ってカード102を押し戻す。レバー40が位置EEに
来るまでカード102はレバー40によって押し戻さ
れ、カード102はスタッカ12内に再び収納される。
すなわち、最下位から2枚目のカード102は、再び、
ずれることなく最下位のカード2の上に乗り、最下位の
カード2が繰り出せる状態になり、詰まりを解消する。
【0063】モータ32の逆転時間はタイマにて管理
し、最下位から2枚目のカード102がスタッカ12内
に戻るのに十分な時間を確保するので、最下位から2枚
目のカード102がスタッカ12内に戻ってから最下位
のカード2の繰り出しが始まる。
【0064】図8を参照にして、下側送出ローラ27A
が逆転されたとき、レバー40が付勢力によりスタッカ
12の内部の方向に戻る動きの方が、ローラピン50
A、ローラピン50Bの動きより遅い場合について説明
する。なお、図8は逆転中を表す図であり、この逆転の
場合、駆動ピン58は、前述のようにローラピン50A
のローラピン50F側、ローラピン50Dのローラピン
50C側に当接している。下側送出ローラ27Aが逆転
を開始した場合、図7の位置BBにあったレバー40が
繰出口30へ向かって動くより速く、ローラピン50A
が逆転するので、ローラピン50Aはレバー40から離
れ、この離れた元ローラピン50Aであったローラピン
が接していたレバー40の側とは反対側に、元ローラピ
ン50Fであったローラピンが当接する。このときの、
レバー40の位置を位置KK、現在当接しているローラ
ピン50A(元ローラピン50F)の位置を位置MMと
する。
【0065】レバー40はローラピン50A(元ローラ
ピン50F)によって、繰出口の方向へ動かされ、レバ
ー40は、図中位置LL(二点鎖線で表示)で示す位置
に来たとき、ローラピン50A(元ローラピン50F)
は図中位置NN(二点鎖線で表示)に来る。この位置は
レバー40を押す逆転中のローラピン50A(元ローラ
ピン50F)が、レバー40からまさに離れようとして
接している位置である。ローラピン50A(元ローラピ
ン50F)が位置NNからさらに逆転すると、ローラピ
ン50A(元ローラピン50F)とレバー40との係合
がはずれ、ローラピン50A(元のローラピン50F)
との係合がはずれたレバー40は付勢力によって位置E
Eに来る。
【0066】レバー40が上述のように位置KKから位
置EEに来るまでの間に、カード102にぶつかり、カ
ード102の抵抗が比較的小さい場合は、レバー40は
カード102をスタッカ12の内部に押し戻す。
【0067】下側送出ローラ27Aが逆転されたとき、
レバー40の付勢力によるスタッカ12内部方向への動
きがローラピン50A等の動きより速い場合であって
も、カード102にぶつかった後に、カード102の抵
抗力が比較的大きくレバー40の動きがレバー40に当
接していたローラピン50Aより遅くなった場合は、ロ
ーラピン50Aはレバー40から離れ、この離れたロー
ラピン50Aの次のローラピン50Fが、ローラピン5
0Aが接していたレバー40の側とは反対側に当接し、
前述のようにレバー40がカード102をスタッカ12
内部に押し戻す。
【0068】レバー40がローラピン50Fに押されて
位置LLに来るまでカード102を押し戻し、位置LL
においてローラピン50Fとの係合がはずれると、レバ
ー40は付勢力でカード102を押し戻そうとする。こ
のときにカード102の抵抗が大きくカード102がス
タッカ内部方向に動かず、ローラピン50Fの押す力に
よってカード102が撓んでいた場合は、このカードの
撓みが元の真っ直ぐな状態に戻ろうとする力によって、
レバー40を繰出方向に動かす場合がある。
【0069】この場合、繰出方向に動かされたレバー4
0は、逆転してきた次のローラピン50Eにぶつかり、
さらにローラピン50Eに押されてスタッカ12内部に
カード102を押し戻そうとする。カード102が再び
撓みスタッカ12内部に戻らない場合は、カード102
には繰り返し6本のローラピン50A〜Fによって押し
戻そうとする力が働き、カード102は振動を与えられ
た状態になり、この振動によって、レバー40に与えら
れた付勢力によって戻らない場合でもカード102をス
タッカ12内部に戻すことができる。
【0070】なお、本実施の形態では、レバー40に接
するローラピン50を6本としているが、その数は6本
に限定されるものではない。本実施の形態の装置でロー
ラピンが1本の場合、レバー40は、ローラピンが接す
る場合にはローラピン50Aへ接する位置BBから、ロ
ーラピン50Aが位置GGである場合に、ローラピン5
0Bに接する繰出ローラ30側の近い位置DDの間の何
れかに位置し、ローラピンと接しない場合は位置EEに
位置することになる。
【0071】次に繰出機構18、送出機構25と各確認
センサS1、S2の関係を説明する。モータの回転開始
後、カードの搬送が正常になされると、カードは確認セ
ンサS1、確認センサS2の順に遮光するが、各確認セ
ンサが所定時間内に遮光されない場合は、カードの詰ま
りが発生していると判断し、モータを所定時間逆転させ
て、詰まりを解消させる。この詰まり中で、最下位から
2枚目のカードによる詰まりは、前述した構成によりレ
バー40によりカードをカードが後退され詰まりが解除
される。なお、モータを所定回数逆転させても、詰まり
が解消しない場合は装置異常停止とする。
【0072】確認センサS2を遮光したカードは、次に
確認センサS1を投光させるが、ここでモータを停止
し、カードを停止させる。このときカードは利用者が抜
き取り可能な位置にある。次にカードが所定時間内に利
用者に抜き取られれば確認センサS2投光され、動作は
終了する。所定時間内に確認センサS2が投光されなけ
れば、利用者のカード抜き取り忘れと判断して装置異常
停止とする。
【0073】確認センサS2の遮光後、所定時間内に確
認センサS1が投光されないときは、モータを停止しカ
ードを停止させる。さらに、所定時間経過しても確認セ
ンサS2が投光されない場合は、利用者がカードを抜き
取れない詰まり、又は詰まったカードを利用者が抜き取
れるのに拘わらず抜き取り忘れたと判断して、装置異常
停止とする。しかし、所定時間経過前に確認センサS2
が投光されれば、次に確認センサS1が投光された場合
は、利用者が抜き取れる位置での詰まりで利用者が抜き
取った場合と判断し動作を終了し、次に確認センサS1
が投光されない場合は、1枚目のカードが利用者が抜き
取れる位置での詰まり、2枚目のカードが利用者が抜き
取れない位置で詰まったと判断し、所定時間モータを逆
転し、確認センサS1が投光されれば、2枚目のカード
はスタッカに戻ったとして、動作を終了させる。しか
し、確認センサS1が投光されなければ2枚目のカード
の詰まりが解消できないと判断して装置を異常停止す
る。
【0074】図9に示すように本発明のカード搬送装置
は、以下のように構成されていてもよい。すなわち、前
述のカード搬送装置に相当し、駆動機7と二つの確認セ
ンサ8A、8Bを有するカード搬送機構6と利用者がカ
ードを購入するために操作する接客部3と制御部4とを
備え、接客部3の操作による指示信号3Aと、カード
(図9に不図示)を検出する確認センサ8Aからの信号
1Aと、確認センサ8Bからの信号1Bとを制御部4が
受け、制御部4から駆動機7へ駆動信号4Aを発し、駆
動機7を駆動しカードを搬送するカード処理装置であっ
てもよい。また、さらに貨幣処理装置5を備え、制御部
4が貨幣処理装置5からの料金支払信号5Aを受ける自
動カード販売機であってもよい。なお、図9は、自動カ
ード販売機の場合を示している。
【0075】自動カード販売機の場合は、最下位から2
枚目のカードによる詰まりは、装置内部で発生し、利用
者は何が起きたか判らなく不安となり、ユーザーはカー
ド搬送機構を自動カード販売機から外し詰まりを解除す
る必要があった。しかし、本願構成を用いることにより
その詰まりの解除が可能となり、利用者への不安やユー
ザへの負担を少しでも減らすことができる。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、カード搬
送装置はレバーを備え、スタッカ内の最下層より上のカ
ード、例えば最下層より2枚目のカードが、カードガイ
ド路上で詰まりを起こした場合は、逆回転する第1のロ
ーラとレバーとを連動させ、このレバーによって、詰ま
ったカードを逆搬送するので、このカードをスタッカ内
部の所定の位置に戻し、詰まりを解消し、最下層のカー
ドがスタッカから繰り出せる状況にすることができる。
【0077】また、レバーが繰出方向とは逆の方向に付
勢された場合は、レバーの付勢力によっても詰まったカ
ードを逆搬送することができるので、さらに確実にこの
詰まったカードをスタッカ内の所定の位置に戻すことが
できる。
【0078】さらに、レバーが繰出方向とは逆の方向に
付勢された場合は、カードがスタッカ内へ逆搬送された
ときに、レバーによって、このカードがスタッカへ進入
するのを防ぐようにすることができ、このカードによる
詰まりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカード搬送装置の左
側面断面図である。
【図2】カード搬送装置の正面図であり、図1のXA矢
視図である。
【図3】カード搬送装置の平面図であり、図1のXB矢
視図である。
【図4】カード搬送装置の概略左側面図である。
【図5】図5(A)、図5(B)は、図1のカード搬送
装置のレバーの図面である。図5(B)は、図5(A)
のYY矢視図である。
【図6】図6(A)はレバーと送出ローラのローラピン
の係合を説明するための図面である。図6(B)繰出高
さTKを説明するための部分拡大断面図である。
【図7】カードがスタッカ内に戻されるときの、レバー
と送出ローラのローラピンの係合を説明するための図面
である。
【図8】カードがスタッカ内に戻されるときの、レバー
と送出ローラのローラピンの係合を説明するための図面
である。
【図9】本発明のカード搬送機構を備えた自動カード販
売機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カード搬送装置 1A、 1B 信号 2 カード 2A 端部 3 接客部 3A 指示信号 4 制御部 4A 駆動信号 5 貨幣処理装置 5A 料金支払信号 6 カード搬送機構 7 駆動機 8A、B 確認センサ 11 キャビネット 12 スタッカ 12A 前端壁 12B 後端壁 12C 前端側壁 12D、E 側壁 13 ローラ収納部 13A 側壁 13B 底面壁 14 モータ収納部 14A 側壁 14B 切欠き部 15 上面開口部 16 端壁開口部 17 底面壁 18 繰出機構 20 繰出ローラシャフト 21 繰出ローラ 22 プーリ 23 開口部 24 カードガイド路 25 送出機構 26A 下側送出ローラシャフト 26B 上側送出ローラシャフト 27 送出ローラ 27A 下側送出ローラ 27B 上側送出ローラ 28A プーリ 29 開口部 30 繰出口 31 ストッパ 32 モータ 33 シャフト 34 プーリ 35 ベルト 36A、37A 発光部 36B、37B 受光部 38 被駆動ピン 39 駆動ピン 40 レバー 40A レバー板 40B レバー板上部側面 40C 先端部 40D 背面部 42 レバー支持ピン用孔 43 つなぎ板 45 レバー支持ピン 47A、B 突起板 49 コイルバネ 50A〜F ローラピン 51 レバー用溝 52 下部背面部 53 上側送出ローラ支持板 53A 先端部 53B 中央部 53C 先端部 54 上側送出ローラ支持ピン 55 バネ用ピン 56 バネ 57 バネ用ピン 58 駆動ピン 102 カード 102A 端部 S1、 S2 確認センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 淳 東京都中野区中央2丁目48番5号 中野平 和ビル 株式会社高見沢サイバネティック ス内 (72)発明者 下 健一 東京都中野区中央2丁目48番5号 中野平 和ビル 株式会社高見沢サイバネティック ス内 Fターム(参考) 3E044 AA02 DD05 DE07 FB05 FB07 FB09 3F343 FA15 FB09 FC01 FC06 GA01 GB02 GC01 GD01 HA12 HB04 HD02 JA06 JD03 JD09 LA04 LA15 LA16 LC19 LC22 LD04 LD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最上層のカードと最下層のカードとを含む
    積層されたカード群を収納し、前記最下層のカードが繰
    出方向に繰り出だされる繰出口を有するスタッカと;正
    転及び逆転可能な第1のローラと;前記繰出口の前記ス
    タッカ外部側の近傍に配置されたレバーとを備え;前記
    第1のローラは、前記正転するときは前記カード群から
    分離され前記繰出口を通して繰り出される前記最下層の
    カードを送り出し;前記最下層のカードより上にあるカ
    ードが繰出方向に移動し、前記スタッカから一部飛び出
    し、前記移動したカードが詰まりを起こした場合は、前
    記第1のローラは、逆回転しかつ前記レバーを繰出方向
    とは逆の方向に動かし、前記詰まったカードを前記スタ
    ッカ内部に戻すように構成されたことを特徴とする;カ
    ード搬送装置。
  2. 【請求項2】前記レバーが前記繰出方向とは逆の方向に
    付勢されたものであり、前記逆の方向から搬送されたカ
    ードが、前記繰出口から前記スタッカへ進入するのを防
    止するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載
    のカード搬送装置。
  3. 【請求項3】前記最下層のカードを前記カード群から分
    離させて、前記繰出口を通して繰り出す第2のローラを
    備え、前記第2のローラと接触する前記最下層のカード
    の接触部が、前記接触部が存在する前記最下層のカード
    の面の中央より、前記繰出口と反対側に位置することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカード搬送装
    置。
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