JP4064330B2 - 自動車用鋼板補強材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、自動車のボディに連結されるドアパネル等の自動車用鋼板を補強する自動車用鋼板補強材を製造する方法に関する。
地球環境保護の観点から、自動車の燃費を向上させて排気ガスの排出量を抑制するべく、従来より、自動車の構成部材の軽量化が行われている。具体的には、ドアパネル等の自動車用鋼板の板厚を薄くすることが挙げられる。
しかしながら、板厚が薄い部材は、剛性が小さい。そこで、剛性を確保するべく、図4に示すように、ドアパネル(自動車用鋼板)1の所定の部位に補強材2を設けることが広汎に実施されている。この種の補強材2は、例えば、ゴム系、瀝青系、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂等の合成樹脂を、鋼製ワークをプレス成形することによって得られた予備成形体の所定の部位に塗布し、該予備成形体に対して化成処理及び電着塗装を行った後、電着された塗料を乾燥する際に樹脂を加熱して硬化させることによって作製される。なお、必要に応じ、樹脂に対して充填材、添加剤が混合されることもある。
ところで、上記のようにしてドアパネル1に補強材2を設ける場合、化成処理の前処理として行われるシャワー水洗浄で樹脂が変形したり、脱落したりするという不具合がある。この不具合を回避するため、シャワー水洗浄を行う前に樹脂を予め硬化させるべく加熱してしまうと、予備成形体の防錆用に予め塗布された油分が焼き付くので、化成処理を行っても油分を除去することが困難となってしまう。
この方策として、硬化剤を添加することによって硬化可能な二液硬化型樹脂を使用することが想起される。この場合、加熱を要することなく二液硬化型樹脂を硬化させることができ、従って、油分が焼き付くことを回避することができるからである。
しかしながら、二液硬化型樹脂は、主剤と硬化剤とを混合した直後に硬化が開始するので、混合物を塗布するためのチューブや塗装ガンが閉塞することを回避しなければならないことから管理が困難であり、また、主剤と硬化剤との混合物の余剰分を保管しておくことができないために廃棄する必要があるのでコスト的に不利である等の不具合が顕在化している。
そこで、特許文献1において、エポキシ樹脂に熱活性型硬化剤を混合したものに特定の可塑剤とアクリル粒子を配合した組成物と、この組成物を鋼板に塗布した後、予備加熱してエポキシ樹脂とアクリルとを物理的に膨潤させてゲル化させることで、補強材を得ることとが提案されている。
特開平8−302278号公報
本発明は上記した技術に関連してなされたもので、樹脂が変形ないし脱離することを回避することが可能であり、このために所定の部位に所定の形状の補強材を設けることが可能な自動車用鋼板補強材の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、発泡剤を含有する一液硬化型樹脂を自動車用鋼板に塗布する工程と、
加熱されることに伴う硬化反応によって硬化する加熱硬化型の樹脂を前記一液硬化型樹脂上に塗布する第1工程と、
前記一液硬化型樹脂及び前記樹脂を加熱することによって、該一液硬化型樹脂及び該樹脂の内部の流動性を保持する一方、該一液硬化型樹脂及び該樹脂の表層の流動性が消失するまで硬化させる第2工程と、
前記自動車用鋼板に対して化成処理と電着塗装とを施した後、電着された塗料を乾燥するとともに前記一液硬化型樹脂及び前記樹脂の内部を硬化させ且つ前記一液硬化型樹脂を発泡させることによって、中間層と、前記中間層よりも幅狭の自動車用鋼板補強材を形成する第3工程と、
を有し、
前記樹脂として、一液硬化型樹脂を使用し、
前記中間層の原材料である前記一液硬化型樹脂を前記自動車用鋼板に塗布する際、及び前記自動車用鋼板補強材の原材料である前記樹脂を前記一液硬化型樹脂上に塗布する際に吐出管を回転動作させ、前記両樹脂の端部を湾曲させることを特徴とする。
本発明においては、第2工程で表層の流動性が消失するまで硬化させるので、その後に自動車用鋼板に対して施される水洗浄に際し、塗布された樹脂が位置ずれを起こしたり、拡散したりすることを回避することができる。従って、第3工程で樹脂を内部まで硬化させることにより、自動車用鋼板補強材を、確実に所定の部位に設けることができる。
また、この場合、表層の流動性が消失するまで硬化させる程度であるので、自動車用鋼板補強材に油分が焼き付くことを回避することもできる。
さらに、樹脂に充填材や体質顔料が含まれている場合であっても、該樹脂では、表層の流動性が消失するまで硬化されているので、自動車用鋼板補強材を化成処理液に浸漬する際、これら充填材や体質顔料が化成処理液に溶出することが回避される。換言すれば、化成処理液が汚染されることを回避することができる。
その上、本発明においては、加熱によって硬化する一液硬化型樹脂を使用するので、二液硬化型樹脂を使用する場合に比して管理が容易であり、余剰分を廃棄する必要がないので、コストを低廉化することもできる。
なお、上記特許文献1に記載された技術は、該特許文献1の段落[0028]に記載されているように、エポキシ樹脂を硬化させるのではなく、エポキシ樹脂とアクリル系粉末粒子の物理的な膨潤を惹起させるものである。これに対し、本発明の第2工程は、エポキシ樹脂等の一液硬化型樹脂の表層のみを硬化させるものであり、物理的に膨潤させるものではない。この点で、本発明は、特許文献1に記載された技術と相違する。
ここで、第2工程では、例えば、ヒータを使用して160℃以上の温度を少なくとも3分間保持することによって、一液硬化型樹脂を、表面の流動性が消失し且つ内部が流動性を保った状態に硬化することができる。又は、第2工程で、赤外線を照射して300℃以上の温度を少なくとも2分間保持するようにしてもよい。
そして、本発明では、中間層を設けるようにしているので、補強材を単独で設ける場合に比して補強効果が著しく向上するようになる。
中間層の原材料である一液硬化型樹脂の好適な例としては、エポキシ樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂を挙げることができる。
中間層の原材料である一液硬化型樹脂を自動車用鋼板に塗布する際には、吐出管を回転動作させることが好ましい。これにより、樹脂は、端部が湾曲された状態で自動車用鋼板に塗布される。このように端部が湾曲した樹脂を硬化させる場合、該樹脂が硬化に伴って収縮する際に自動車用鋼板が引きつけられることが抑制される。このため、自動車用鋼板に歪が生じることを回避することができる。
自動車用鋼板補強材の原材料である一液硬化型樹脂の好適な例としては、エポキシ樹脂を挙げることができる。
上記した理由から、補強材の原材料である一液硬化型樹脂を自動車用鋼板に塗布する際にも、吐出管を回転動作させることが好ましい。勿論、中間層を設けない場合においても同様である。
本発明によれば、補強材の原材料として一液硬化型樹脂を使用するので、管理が容易となるとともにコストを低廉化することができる。また、第2工程で表層の流動性が消失するまで硬化させることにより、その後の水洗浄に際して該樹脂が位置ずれを起こしたり拡散したりすることを回避することができるので、自動車用鋼板補強材を確実に所定の部位に設けることができる。しかも、この場合、自動車用鋼板の表面に存在する油分が焼き付くことを回避することもできる。
以下、本発明に係る自動車用鋼板補強材の製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る自動車用鋼板補強材の製造方法は、樹脂を自動車用鋼板に塗布する第1工程と、前記樹脂を加熱して表層のみを硬化させる第2工程と、前記樹脂を内部まで硬化させる第3工程とを有する。
図1に、第1工程を実施するための塗布装置10の概略全体図を示す。スワール方式を採用したこの塗布装置10は、後述するエポキシ/ウレタン中間層の原材料であるエポキシ樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂のゾルSOL1を貯留した第1タンク12と、補強材であるエポキシ補強層の原材料であるエポキシ樹脂のゾルSOL2を貯留した第2タンク14と、これら第1タンク12、第2タンク14からゾル状態の一液硬化型樹脂をそれぞれ吸引するための第1ポンプ16、第2ポンプ18と、塗布圧力を上昇させるためのブースタ20と、前記ゾルSOL1、SOL2を吐出するための吐出管22を具備する塗布ロボット24とを有する。なお、第1ポンプ16、第2ポンプ18とブースタ20との間、及びブースタ20と塗布ロボット24との間には、配管26、28、30が橋架されており、このうち配管26、28との間には切換弁32が配設されている。
なお、以下においては、第1タンク12に貯留されたエポキシ樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂のゾルSOL1を中間層用一液硬化型樹脂SOL1、第2タンク14に貯留されたエポキシ樹脂のゾルSOL2を補強材用一液硬化型樹脂SOL2とそれぞれ指称する。また、中間層用一液硬化型樹脂SOL1及び補強材用一液硬化型樹脂SOL2は、双方とも加熱によって硬化する一液硬化型樹脂である。
ここで、エポキシ樹脂の好適な例としては、ビスフェノールA型のものを挙げることができる。また、ウレタン樹脂の好適な例としては、公知物質である一液型ブロックウレタン樹脂を挙げることができる。このウレタン樹脂は、イソシアネートを予め重合させたプレポリマーの末端基を、アミン、オキシム系化合物、ラクタム系化合物等のブロック化剤でブロックしたものであり、加熱された際、このブロック化剤が離脱して活性水素化合物と反応し、ウレタン結合を形成するものである。なお、イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添化メチレンジフェニルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示される。
この場合、中間層用一液硬化型樹脂SOL1には、例えば、ジアゾアミノベンール、アゾイソブチルニトリル、ベンゾールスルホヒドラジド、アゾジカルボンアミド、P−P’−オキシベンゾールスルホヒドラジド、ベンジルモノヒドラゾール等の有機発泡剤、熱膨張性カプセル等の発泡剤が添加される。発泡剤の添加量は、0.2〜3重量%が好ましい。また、必要に応じ、ユリア及びその誘導体、亜鉛華、亜鉛化合物等の発泡助剤を添加するようにしてもよい。
さらに、中間層用一液硬化型樹脂SOL1に対し、充填材や添加剤等を配合するようにしてもよい。充填材の好適な例としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、マイカ、亜鉛華、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、プラスチックバルーン、ガラスバルーン等の、低比重、すなわち、軽量である物質が挙げられる。特に、マイカ等の鱗片状のものや、ガラス繊維等の繊維系充填材は、剛性に優れるエポキシ/ウレタン中間層を構成できるので一層好適である。
一方、添加剤の好適な例としては、体質顔料、脱水剤、吸湿剤、タレ防止剤、チクソトロピー添加剤、分散剤、反応触媒、紫外線吸収剤、塗装作業性向上のための高沸点溶剤、エポキシ反応性希釈剤、可塑剤、油面接着効果増大のためのパウダーゴム、ゼオライト、針状カルシウムメタシリケート、鋼板補強効果増大のためのアクリル樹脂等が挙げられる。これら充填材、添加剤の配合量は、最大でも10質量%とすることが好ましい。
そして、補強材用一液硬化型樹脂SOL2の好適な例としては、上記と同様にビスフェノールA型のエポキシ樹脂を挙げることができる。また、この補強材用一液硬化型樹脂SOL2にも、上記したような充填材や添加剤を配合するようにしてもよい。
第1工程においては、図1に示すように、支持盤Sの所定位置に位置決めされたドアパネル等の自動車用鋼板Wに対し、先ず、第1タンク12に貯留された中間層用一液硬化型樹脂SOL1が塗布される。すなわち、中間層用一液硬化型樹脂SOL1が第1ポンプ16の作用下に吸引され、ブースタ20によって吐出圧力が上昇された後、塗布ロボット24の吐出管22から吐出される。
この塗布の際、スワール方式の塗布装置10では、吐出管22が螺旋状に回転動作する。この回転動作により、中間層用一液硬化型樹脂SOL1は、図2に示すように、端部が湾曲した状態で自動車用鋼板Wに塗布される。
吐出管22が上記のように回転動作しながら直線的に変位することにより、自動車用鋼板Wの所定の範囲内に中間層用一液硬化型樹脂SOLが塗布される。
そして、切換弁32が動作し、配管26が閉止されるとともに配管28が開放され、これに伴って第2ポンプ18の吸引作用下に第2タンク14からブースタ20に補強材用一液硬化型樹脂SOL2が移送される。最終的に、補強材用一液硬化型樹脂SOL2は、上記と同様の過程を経て塗布ロボット24の吐出管22から吐出され、前記中間層用一液硬化型樹脂SOL1に積層するように塗布される。勿論、この塗布の際にも、吐出管22が螺旋状に回転動作しながら直線状に変位する。従って、補強材用一液硬化型樹脂SOL2は、端部が湾曲した状態で前記中間層用一液硬化型樹脂SOL1に積層される。
このようにして塗布された中間層用一液硬化型樹脂SOL1と、補強材用一液硬化型樹脂SOL2とを、次に、第2工程において加熱する。
この加熱は、両樹脂SOL1、SOL2の表層が流動性を消失する一方、内部が流動性を維持した状態となるように硬化されるまで行う。具体的には、開口径が13.5mmの吐出口から40℃の水道水をおよそ7000g/分で30秒間吐出させ、前記吐出口の下方に400mm離間して配置された両樹脂SOL1、SOL2が拡散しない程度とすればよい。
両樹脂SOL1、SOL2をこのような程度に硬化させることが可能な加熱条件は、加熱方法によって異なる。例えば、両樹脂SOL1、SOL2に対して温風を供給するようにしたヒータでは、160℃以上の温度を少なくとも3分間保持することが好ましい。なお、加熱源はガスであってもよいし、電気であってもよい。また、遠赤外線を照射する遠赤外線装置で両樹脂SOL1、SOL2を加熱する場合、300℃以上の温度を少なくとも2分間保持することが好ましい。
いずれの場合においても、自動車用鋼板Wの全体を加熱する必要は特になく、塗布された両樹脂SOL1、SOL2のみを加熱するようにすればよい。このため、加熱装置としては、小型且つ省電力のものを使用することができ、従って、設備を簡素化することができるとともに、省エネルギを図ることができる。
このようにして、両樹脂SOL1、SOL2を、表面が流動性を消失する程度に硬化させた後、自動車用鋼板Wをシャワー水洗浄する。この際、シャワー水の温度や吐出量、吐出時間を上記のように設定すれば、両樹脂SOL1、SOL2が拡散したり位置ずれを起こしたりすることを確実に回避することができる。
そして、化成処理液が貯留された槽内に自動車用鋼板Wを浸漬する。上記したように、両樹脂SOL1、SOL2は表面が流動性を消失する程度に硬化しているので、両樹脂SOL1、SOL2に充填材や体質顔料が含まれている場合であっても、この浸漬時にこれら充填材や体質顔料が溶出することはない。従って、化成処理液が汚染されることを確実に回避することができる。
この化成処理によって防錆油やプレス成形潤滑油等の油分を除去した後、自動車用鋼板Wに対して電着塗装を施す。すなわち、塗料を電着させる。
その後、第3工程において、電着させた塗料を乾燥固化させ、塗膜を設ける。具体的には、自動車用鋼板Wを、180℃程度のオーブン内に20〜30分程度かけて通過させる。この乾燥工程において、塗料とともに、中間層用一液硬化型樹脂SOL1及び補強材用一液硬化型樹脂SOL2の双方も内部まで硬化し、その結果、図3に示すように、エポキシ/ウレタン中間層40とエポキシ補強層42とが形成される。ここで、エポキシ補強層42は、エポキシ/ウレタン中間層40に比して収縮量が若干大きい。
なお、上記したように、中間層用一液硬化型樹脂SOL1は、端部が湾曲した状態で自動車用鋼板Wに塗布されている。この場合、塗布された樹脂SOL1が硬化する際、硬化して収縮する該樹脂SOL1に自動車用鋼板Wが引きつけられることが抑制される。このため、自動車用鋼板Wに歪が生じることを回避することができる。
また、本実施の形態においては、中間層用一液硬化型樹脂SOL1に発泡剤及び発泡助剤を混合しているので、該樹脂SOL1の硬化途中で気泡が発生する。このため、形成されたエポキシ/ウレタン中間層40の内部には、多数の気泡44が存在する。このように樹脂SOL1の硬化途中で気泡44を発生させることによっても、自動車用鋼板Wに歪が生じることが回避される。
このように、エポキシ/ウレタン中間層40を設けることによって、自動車用鋼板Wに歪が生じることを回避することができる。しかも、この場合、エポキシ補強層42単層に比して補強力が著しく大きくなるという利点がある。
さらに、本実施の形態によれば、加熱によって硬化する一液硬化型樹脂を使用するので、二液硬化型樹脂を使用する場合に比して管理が容易であり、余剰分を廃棄する必要がないのでコスト的に有利である。
エポキシ/ウレタン中間層40及びエポキシ補強層42は、中間層用一液硬化型樹脂SOL1及び補強材用一液硬化型樹脂SOL2がシャワー水洗浄によって拡散されることがないので、自動車用鋼板Wの所定の部位に設けられる。すなわち、本実施の形態によれば、両樹脂SOL1、SOL2を、表面の流動性が消失する程度に硬化させることにより、堅強なエポキシ補強層42を所定の部位に確実に設けることができる。しかも、油分の焼き付きを回避することもできる。
なお、中間層及び補強層の材質は、エポキシ樹脂/ウレタン樹脂、エポキシ樹脂に特に限定されるものではなく、油分が焼き付くより前に硬化させることが可能な一液硬化型樹脂であればよい。
さらに、吐出管22を螺旋状に回転動作させることなく樹脂を吐出させるようにしてもよい。
本実施の形態に係る自動車用鋼板補強材の製造方法を実施するための塗布装置の概略全体図である。 図1の塗布装置によって塗布された樹脂の形状を示す概略平面説明図である。 自動車用鋼板の表面にエポキシ/ウレタン中間層とエポキシ補強層とが形成された状態を示す概略縦断面説明図である。 所定の部位に補強材が形成されたドアパネルの要部拡大説明図である。
符号の説明
1…ドアパネル(自動車用鋼板) 2…補強材
10…塗布装置 12、14…タンク
16、18…ポンプ 22…吐出管
24…塗布ロボット 40…エポキシ/ウレタン中間層
42…エポキシ補強層 44…気泡
SOL1…中間層用一液硬化型樹脂 SOL2…補強材用一液硬化型樹脂

Claims (5)

  1. 発泡剤を含有する一液硬化型樹脂を自動車用鋼板に塗布する工程と、
    加熱されることに伴う硬化反応によって硬化する加熱硬化型の樹脂を前記一液硬化型樹脂上に塗布する第1工程と、
    前記一液硬化型樹脂及び前記樹脂を加熱することによって、該一液硬化型樹脂及び該樹脂の内部の流動性を保持する一方、該一液硬化型樹脂及び該樹脂の表層の流動性が消失するまで硬化させる第2工程と、
    前記自動車用鋼板に対して化成処理と電着塗装とを施した後、電着された塗料を乾燥するとともに前記一液硬化型樹脂及び前記樹脂の内部を硬化させ且つ前記一液硬化型樹脂を発泡させることによって、中間層と、前記中間層よりも幅狭の自動車用鋼板補強材を形成する第3工程と、
    を有し、
    前記樹脂として、一液硬化型樹脂を使用し、
    前記中間層の原材料である前記一液硬化型樹脂を前記自動車用鋼板に塗布する際、及び前記自動車用鋼板補強材の原材料である前記樹脂を前記一液硬化型樹脂上に塗布する際に吐出管を回転動作させ、前記両樹脂の端部を湾曲させることを特徴とする自動車用鋼板補強材の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、前記第2工程で、ヒータを使用して160℃3分間保持することを特徴とする自動車用鋼板補強材の製造方法。
  3. 請求項1記載の製造方法において、前記第2工程で、赤外線を照射して300℃2分間保持することを特徴とする自動車用鋼板補強材の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法において、発泡剤を含有する前記一液硬化型樹脂として、エポキシ樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂を使用することを特徴とする自動車用鋼板補強材の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法において、前記自動車用鋼板補強材とする前記樹脂として、エポキシ樹脂を使用することを特徴とする自動車用鋼板補強材の製造方法。
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