WO2021044793A1 - 複合積層体及び金属-樹脂接合体 - Google Patents

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Abstract

アルミニウム等の金属基材が、100℃を超える高温に曝されても、該金属基材と樹脂材との高い接合強度を保持することができる複合積層体及びその製造方法、並びに、100℃を超える高温に曝される環境下でも、金属基材と樹脂材との間で、高い接合強度が保持され、接合部の熱劣化が抑制された金属-樹脂接合体及びその製造方法を提供する。本発明の複合積層体1は、金属基材2と、金属基材2の表面上に積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層3とを有する複合積層体1であって、樹脂コーティング層3の少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、所定の化合物の組み合わせからなる組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる。

Description

複合積層体及び金属-樹脂接合体
 本発明は、金属基材を樹脂材と接合するのに適した、該金属基材を含む複合積層体、及び、該複合積層体を用いた金属-樹脂接合体に関する。
 自動車部品やOA機器等に関する軽量化が求められる分野では、アルミニウム等の金属基材と樹脂材とを強固に接合一体化させた複合材が多用されている。
 例えば、金属基材の表面に、射出成形により、樹脂材を直接接合させる方法においては、該金属基材の表面に微細な凹凸を形成する粗面化処理を施し、その凹部に樹脂を入り込ませて、アンカー効果を発現させることが一般的に行われている。
 前記粗面化処理としては、例えば、エッチング法、陽極酸化法、レーザー法等が知られている。
 また、例えば、特許文献1には、微細な凹凸を有する金属基材の表面に対して、熱可塑性樹脂を射出成形することにより、金属基材と樹脂材との接合強度をより高めることができることが記載されている。
 しかしながら、非晶性の樹脂材の場合、微細な凹凸の凹部(穴)の奥にまで樹脂を侵入させることが困難であり、十分なアンカー効果が発現されないこともあった。
 これに対しては、本発明者らは、より高い接合強度を得るべく、金属基材の表面にプライマー層を形成し、該プライマー層を介して、金属基材と樹脂材とを接合させる技術を提案している(特許文献2参照)。
特開2019-18547号公報 国際公開第2019/116879号
 上記特許文献2に記載されている技術によれば、結晶性樹脂はもとより、非晶性樹脂のポリカーボネートやポリエーテルイミド等の樹脂材でも、射出成形によって、金属基材と樹脂材との接合強度をより高めることができる。
 本発明者らは、さらに、100℃を超える高温に曝される環境下でも、金属基材と樹脂材との接合強度が低下することなく保持される技術を追求し、鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至った。
 すなわち、本発明は、アルミニウム等の金属基材が、100℃を超える高温に曝されても、該金属基材と樹脂材との高い接合強度を保持することができる複合積層体及びその製造方法を提供することを目的とする。
 また、本発明は、100℃を超える高温に曝される環境下でも、金属基材と樹脂材との間で、高い接合強度が保持され、接合部の熱劣化が抑制された金属-樹脂接合体及びその製造方法を提供することも目的とする。
 本発明は、金属基材の表面に、特定の材料で形成される樹脂コーティング層(プライマー層)を設けることにより、100℃を超える高温に曝されても、金属基材と樹脂材との接合強度を高めることができることを見出したことに基づくものである。
 すなわち、本発明は、以下の[1]~[15]を提供するものである。
 [1]金属基材と、前記金属基材の表面上に積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層とを備えた複合積層体であって、前記樹脂コーティング層の少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、前記組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含む、複合積層体。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
 [2]前記エポキシ樹脂組成物中の前記組成物(B)の含有量が、前記組成物(A)及び前記組成物(B)の含有量の合計100質量部に対して、10~80質量部である、上記[1]に記載の複合積層体。
 [3]前記金属基材の表面は、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上で表面処理された面を有する、上記[1]又は[2]に記載の複合積層体。
 [4]前記金属基材が、アルミニウム材からなる、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の複合積層体。
 [5]前記表面処理が、エッチング処理及びベーマイト処理から選ばれる1種以上である、上記[4]に記載の複合積層体。
 [6]前記金属基材が、鉄材、チタン材、マグネシウム材、ステンレス鋼材及び銅材から選ばれる1種以上からなる、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の複合積層体。
 [7]前記金属基材と前記樹脂コーティング層との間に、前記金属基材及び前記樹脂コーティング層に接して積層された官能基導入層を有し、前記官能基導入層が、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の複合積層体。
(C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
(C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
(C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
(C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
(C7)チオール化合物由来のメルカプト基
 [8]前記樹脂コーティング層が、複数層であり、さらに熱硬化性樹脂の硬化物からなる樹脂コーティング層を有し、前記熱硬化性樹脂が、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種以上である、上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の複合積層体。
 [9]上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の複合積層体の製造方法であって、前記金属基材の表面上で、前記組成物(A)と前記組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物を反応させて、前記樹脂コーティング層の1層又は複数層を形成する工程を有する、複合積層体の製造方法。
 [10]前記樹脂コーティング層を形成する前に、前記金属基材の表面に、下記(c1)~(c7)から選ばれる1種以上を用いた処理により官能基導入層を形成する、上記[9]に記載の複合積層体の製造方法。
(c1)アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基を有するシランカップリング剤
(c2)アミノ基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物との組み合わせ
(c3)メルカプト基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c4)(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤と、チオール化合物との組み合わせ
(c5)エポキシ基を有するシランカップリング剤と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c6)イソシアネート化合物
(c7)チオール化合物
 [11]前記(c2)~(c5)のそれぞれの処理は、前記金属基材の表面を前記シランカップリング剤で処理した後、該シランカップリング剤との組み合わせの対象である化合物で処理する、上記[10]に記載の複合積層体の製造方法。
 [12]前記官能基導入層を形成する前に、前記金属基材の表面に、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上の処理を施す、上記[10]又は[11]に記載の複合積層体の製造方法。
 [13]上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の複合積層体の樹脂コーティング層側の面と、樹脂材とが接合一体化された、金属-樹脂接合体。
 [14]上記[13]に記載の金属-樹脂接合体を製造する方法において、前記樹脂材を、射出成形、プレス成形、フィラメントワインディング成形及びハンドレイアップ成形から選ばれる1種以上の成形方法で成形する際に、前記複合積層体の樹脂コーティング層側の面と、前記樹脂材とを接合一体化させる、金属-樹脂接合体の製造方法。
 [15]上記[13]に記載の金属-樹脂接合体を製造する方法において、前記樹脂材を、前記複合積層体の樹脂コーティング層に接する面で溶着させることにより、前記樹脂材と前記複合積層体とを接合一体化させる、金属-樹脂接合体の製造方法。
 本発明によれば、アルミニウム等の金属基材が、100℃を超える高温に曝されても、該金属基材と樹脂材との高い接合強度を保持し得る複合積層体を提供することができる。
 また、前記複合積層体を用いることにより、100℃を超える高温に曝される環境下でも、金属基材と樹脂材との間で、高い接合強度が保持され、接合部の熱劣化が抑制された金属-樹脂接合体を提供することができる。
本発明の複合積層体の一実施形態を模式的に示した断面図である。 本発明の複合積層体の他の実施形態を模式的に示した断面図である。 本発明の金属-樹脂複合体の一実施形態を模式的に示した断面図である。
 以下、本実施形態の複合積層体及びその製造方法、並びに、前記複合積層体を用いた金属-樹脂接合体及びその製造方法について、図面を参照して説明する。
 なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル」との用語は、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。同様に、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味し、また、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
 また、本明細書において、「常温」とは、25±5℃の範囲内の一般的な室温を意味する。
[複合積層体及びその製造方法]
 図1に、本発明の複合積層体の一実施形態を示す。図1に示す複合積層体1は、金属基材2と、金属基材2の表面上に積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層3とを備えた複合積層体である。樹脂コーティング層3の少なくとも1層は、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる。そして、組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含むことを特徴としている。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
 本実施形態の複合積層体は、金属基材上に、上記のようなエポキシ樹脂組成物から形成されてなる樹脂コーティング層が積層されていることにより、100℃を超える高温に曝されても、樹脂材との高い接合強度を保持することができる。
<金属基材>
 本実施形態の複合積層体に適用される金属基材は、金属材の種類は特に限定されるものではない。前記金属材の種類としては、例えば、アルミニウム材、鉄材、チタン材、マグネシウム材、ステンレス鋼材、銅材等が挙げられる。これらの金属材は、金属単体であっても、合金であってもよい。これらのうち、軽量性及び加工容易性等の観点からは、アルミニウム材が好適に用いられる。
<樹脂コーティング層>
 前記複合積層体における樹脂コーティング層は、前記金属基材の表面上に積層されている。前記樹脂コーティング層は、1層で構成されていてもよく、2層以上の複数層から構成されていてもよい。
 前記金属基材は、その表面に前記樹脂コーティング層が形成されていることにより、樹脂材と高い接合強度で接合させることができる。また、前記樹脂コーティング層は、前記金属基材の表面上に、強固に接着されており、該金属基材の表面を汚れや酸化等の変質等から保護することもできる。
 前記樹脂コーティング層は、少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、下記に示す組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる層(以下、「エポキシ樹脂層」とも言う。)である。
 前記エポキシ樹脂組成物を現場重合で硬化させることにより、前記金属基材との接着性に優れ、かつ、100℃を超える高温に曝されても、樹脂材との高い接合強度が得られる樹脂コーティング層を構成することができる。
 前記組成物(A)は、いわゆる現場重合型熱可塑エポキシ樹脂を構成する樹脂組成物である。前記エポキシ樹脂層は、組成物(A)と組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の反応によって形成され、リニアポリマー構造、あるいはまた、熱可塑性樹脂との分子混和性を損なうことのない範囲で一部に架橋構造が形成されたリニアポリマー構造を有する。このため、前記エポキシ樹脂層は、全体的に架橋構造による3次元ネットワークで構成される熱硬化性樹脂とは異なり、熱可塑性樹脂との分子混和性に優れた前記樹脂コーティング層を形成することができる。
 前記エポキシ樹脂層は、1層のみであっても、2層以上の複数層形成されていてもよい。2層以上である場合の前記エポキシ樹脂層の各層は、同じエポキシ樹脂組成物の硬化物からなるものであってもよく、あるいはまた、異なるエポキシ樹脂組成物の硬化物からなるものであってもよい。
 なお、前記複合積層体のエポキシ樹脂層を形成するエポキシ樹脂組成物は、複数の化合物を組成成分としており、これらの複数の化合物の配合比率や反応条件等によって、複数の官能基が関与して様々な複雑な反応を生じ得ることは、当業者にとって技術常識である。このため、前記エポキシ樹脂層の具体的な化学構造又は特性を、直接特定して包括的に表現することは、不可能又は非実際的であると考える。よって、本発明においては、前記エポキシ樹脂層について、該エポキシ樹脂層を形成する組成物原料、すなわち、エポキシ樹脂組成物の組成により特定することとしている。
 また、本実施形態において、前記エポキシ樹脂組成物が、組成物(A)と組成物(B)を「含有している」とは、該エポキシ樹脂組成物の組成物原料として、組成物(A)と組成物(B)とが配合されていることを意味する。なお、組成物(A)及び組成物(B)のいずれにも該当し得る組成物は、組成物(B)とみなすものとする。
(組成物(A))
 前記エポキシ樹脂組成物を構成する組成物(A)は、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む。
 前記2官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂:「jER(登録商標;以下、同様。)828」、「jER 834」、「jER 1001」、「jER 1004」、「jER 1007」;ビフェニル型エポキシ樹脂:「jER YX4000」(以上、三菱ケミカル株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 前記2価フェノール化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の各種ビスフェノール化合物、各種ビフェノール化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 組成物(A)における2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物の組み合わせとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールS、ビフェニル型エポキシ樹脂と4,4’-ビフェノール等が挙げられる。また、例えば、ナガセケムテックス株式会社製の「EX-991L」と「WPE190」との併用も挙げられる。
 組成物(A)における2官能エポキシ樹脂と2価フェノール化合物との配合量比は、両者の反応性等を考慮して、水酸基に対するエポキシ基のモル当量比が、0.7~1.5となるように設定されることが好ましく、より好ましくは0.8~1.4、さらに好ましくは0.9~1.3とする。
(組成物(B))
 前記エポキシ樹脂組成物を構成する組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含むものである。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
 (B1)及び(B2)は、組成物(A)とは異なるエポキシ樹脂組成物を構成する組み合わせであり、また、(B3)は、アリル変性マレイミド樹脂を構成する組み合わせである。
 (B1)~(B3)は、いずれも、組成物(A)と併用して、前記エポキシ樹脂組成物を構成することにより、100℃を超える高温に曝されても、前記樹脂コーティング層が樹脂材との高い接合強度を発現し得るものとすることができる。すなわち、エポキシ樹脂の耐熱性を向上させる成分である。
 (B1)におけるエポキシ樹脂とフェノール化合物との配合量比は、両者の反応性等を考慮して、水酸基に対するエポキシ基のモル当量比が、0.7~1.5となるように設定されることが好ましく、より好ましくは0.8~1.4、さらに好ましくは0.9~1.3とする。
 (B2)におけるエポキシ樹脂とフェノール化合物との配合量比も、上記(B1)についてと同様である。
 (B3)におけるアリルフェノール化合物とビスマレイミド化合物との配合量比は、アリル基に対するマレイミド基のモル当量比が、0.7~1.5となるように設定されることが好ましく、より好ましくは0.8~1.4、さらに好ましくは0.9~1.3とする。
 前記エポキシ樹脂組成物中の組成物(B)の含有量は、組成物(A)及び組成物(B)の含有量の合計100質量部に対して、10~80質量部であることが好ましく、より好ましくは10~70質量部、さらに好ましくは20~65質量部である。
 組成物(B)が上記範囲内の含有量で前記エポキシ樹脂組成物中に含有されていることにより、熱可塑性樹脂との分子混和性を保持しつつ、良好な耐熱性を有する樹脂コーティング層を形成することができる。
 なお、本明細書において、組成物(A)及び/又は組成物(B)の含有量とは、組成物(A)及び/又は組成物(B)の配合量を指すものとし、また、後述する溶剤の量は含まないものとする。
 また、熱可塑性樹脂との分子混和性及び耐熱性を有するエポキシ樹脂層を形成する観点から、前記エポキシ樹脂組成物(ただし、溶剤を除く。)100質量%中、組成物(A)及び組成物(B)の含有量の合計は、50~100質量%であることが好ましく、より好ましくは60~100質量%、さらに好ましくは80~100質量%である。
 (B1)におけるフルオレン構造を有するエポキシ樹脂は、2官能エポキシ樹脂であることが好ましい。フルオレン構造を有するエポキシ樹脂としては、例えば、「OGSOL(登録商標;以下、同様。)PG-100」、「OGSOL CG-500」、「OGSOL EG-200」、「OGSOL EG-280」(以上、大阪ガスケミカル株式会社製)等が挙げられる。前記フルオレン構造を有するエポキシ樹脂は、これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B1)及び(B2)におけるフルオレン構造を有するフェノール化合物は、2価のフェノール化合物であることが好ましい。フルオレン構造を有するフェノール化合物としては、例えば、「BPF」(ビスフェノールフルオレン;9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン)、「BPEF」(ビスフェノキシエタノールフルオレン;9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン)、「BCF」(ビスクレゾールフルオレン);9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン(以上、大阪ガスケミカル株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B1)及び(B2)におけるイミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂である「TAM-005」等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B1)及び(B2)におけるアミノトリアジン骨格を有するフェノール化合物としては、例えば、メラミンやベンゾグアナミン等で変性されたノボラック型フェノール樹脂である「フェノライト(登録商標;以下、同様。)LA-7052」、「フェノライト LA-7054」、「フェノライト LA-7751」、「フェノライト LA-1356」、「フェノライト LA-3018-50P」(以上、DIC株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B2)におけるビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば、「jER(登録商標;以下、同様。)YX-4000」、「jER YX-4000H」、「jER YL6121HA」、「jER YL6677」(以上、三菱ケミカル株式会社製)や、「NC-3000」、「NC-3000-L」、「NC-3000-H」、「NC-3000-FH-75M」、「NC-3100」、「CER-3000-L」(以上、日本化薬株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B3)におけるアリルフェノール化合物としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂である「APG 低粘度アリルフェノール樹脂」、「LVA 低揮発性アリルフェノール樹脂」、「FTC-AE低極性アリルエーテルフェノール樹脂」、「FATC 低極性多官能アリルフェノール樹脂」(以上、群栄化学工業株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 (B3)におけるビスマレイミド化合物としては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド:「BMI-1000」、「BMI-1000H」、「BMI-1100」、「BMI-1100H」;m-フェニレンビスマレイミド:「BMI-3000」、「BMI-3000H」;ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド:「BMI-4000」、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド:「BMI-5000」;「1,6’-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン」:「BMI-TMH」(以上、大和化成工業株式会社製)等がある。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 前記エポキシ樹脂組成物には、重付加反応を促進させるための触媒を添加してもよい。前記触媒としては、例えば、トリエチルアミン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第三級アミン;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が好適に用いられる。
 前記触媒は、組成物(A)及び組成物(B)のいずれか一方、又は、組成物(A)及び組成物(B)の両方に含まれていてもよい。
 前記触媒を添加する場合、該触媒の使用量は、重付加反応の適度な促進の観点から、前記エポキシ樹脂を形成する原料化合物の合計100質量部に対して、好ましくは0.01~5質量部、より好ましくは0.05~3質量部、さらに好ましくは0.1~2質量部である。
 なお、組成物(A)及び/又は組成物(B)には、これらの組成物の混合容易性及び該エポキシ樹脂組成物のコーティング容易性等の観点から、溶剤を含んでいてもよい。前記溶剤は、組成物(A)及び/又は組成物(B)の溶解性や、前記エポキシ樹脂組成物の重付加反応後の残留の抑制等の観点から、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、エタノール、メタノール等が好適に用いられる。
 また、組成物(A)及び/又は組成物(B)には、所望の樹脂コーティング層を形成させるために、必要に応じて着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。この場合、前記エポキシ樹脂組成物(ただし、溶剤は除く。)100質量%中、エポキシ樹脂を形成する原料化合物の合計が、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
 本実施形態の複合積層体は、前記金属基材の表面上で、組成物(A)と組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物を反応させて、樹脂コーティング層の1層又は複数層を形成する工程を経ることにより製造されることが好ましい。
 金属基材の表面上で、前記エポキシ樹脂組成物を反応させたエポキシ樹脂層を形成することにより、該金属基材の表面上に樹脂コーティング層が強固に接着した複合積層体を得ることができる。
 金属基材の表面上への前記エポキシ樹脂組成物のコーティング方法は、特に限定されるものではないが、例えば、スプレー塗布法、浸漬法等が挙げられる。
 コーティングした前記エポキシ樹脂組成物を反応させて、エポキシ樹脂層を形成する際の加熱温度は、反応させる化合物等の種類にもよるが、現場重合での操作容易性及び複合積層体の製造効率等の観点から、好ましくは120~200℃、より好ましくは120~180℃、さらに好ましくは130~170℃である。また、同様の観点から、加熱時間は、好ましくは5~90分間、より好ましくは10~80分間、さらに好ましくは15~60分間である。
 なお、前記エポキシ樹脂組成物が溶剤を含む場合には、該エポキシ樹脂組成物をコーティング後、適宜、溶剤の揮発のために乾燥させた後、加熱して反応させることが好ましい。
(熱硬化性樹脂)
 前記樹脂コーティング層は、複数層からなる場合、前記エポキシ樹脂層に加え、さらに熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物からなる樹脂コーティング層(以下、「熱硬化性樹脂層」とも言う。)を有していることも好ましい。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。
 前記熱硬化性樹脂層の各層は、これらの樹脂のうちの1種単独で形成されていてもよく、2種以上が混合されて形成されていてもよい。あるいはまた、2層以上の各層が異なる種類の熱硬化性樹脂層であってもよい。
 前記樹脂コーティング層が、前記エポキシ樹脂層と、前記熱硬化性樹脂層との積層構成であることにより、該樹脂コーティング層に、熱硬化性樹脂に基づく強度や耐衝撃性等の種々の特性を付与することができる。
 なお、前記熱硬化性樹脂層と、前記エポキシ樹脂層との積層順序は、特に限定されるものではないが、該複合積層体と樹脂材とを高い接合強度で接合させる観点から、前記樹脂コーティング層の最表面が前記エポキシ樹脂層となるように積層することが好ましい。
 前記熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物をコーティングする方法は、特に限定されるものではないが、例えば、スプレー塗布法、浸漬法等のコーティング方法が挙げられる。
 なお、前記樹脂組成物は、混合容易性及びコーティング容易性等の観点から、溶剤を含んでいてもよい。また、前記樹脂組成物には、所望の樹脂コーティング層を形成させるために、必要に応じて着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。この場合、前記樹脂組成物(ただし、溶剤は除く。)100質量%中、熱硬化性樹脂を形成する原料化合物の合計が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
 本実施形態で言う熱硬化性樹脂は、広く、架橋硬化する樹脂を指し、加熱硬化タイプに限られず、常温硬化タイプや光硬化タイプも含むものとする。光硬化タイプは、可視光や紫外線の照射によって短時間での硬化も可能である。光硬化タイプを、加熱硬化タイプ及び/又は常温硬化タイプと併用してもよい。光硬化タイプとしては、例えば、「リポキシ(登録商標;以下、同様。)LC-760」、「リポキシ LC-720」(以上、昭和電工株式会社製)等のビニルエステル樹脂が挙げられる。
〔アリル変性マレイミド樹脂〕
 前記アリル変性マレイミド樹脂は、アリル化合物とビスマレイミド化合物との組み合わせによって得られる反応生成物である。アリル変性マレイミド樹脂は、高耐熱性熱硬化樹脂として知られており、ガラス転移温度が250℃以上のものもある。このため、該複合積層体の樹脂コーティング層の耐熱性を高める上で有効である。
 前記アリル化合物としては、例えば、上述した(B3)におけるアリルフェノール化合物と同様のものが挙げられる。前記ビスマレイミド化合物も、例えば、上述した(B3)におけるビスマレイミド化合物と同様のものが挙げられる。これらのアリル化合物とビスマレイミド化合物との組み合わせを含む組成物を、例えば、過酸化物触媒を用いて、完全に硬化させることにより熱硬化性樹脂層を形成することができる。
〔ウレタン樹脂〕
 前記ウレタン樹脂は、通常、イソシアナト基と水酸基との反応によって得られる樹脂であり、ASTM D16において、「ビヒクル不揮発成分10wt%以上のポリイソシアネートを含む塗料」と定義されるものに該当するウレタン樹脂が好ましい。前記ウレタン樹脂は、一液型であっても、二液型であってもよい。
 一液型ウレタン樹脂としては、例えば、油変性タイプ(不飽和脂肪酸基の酸化重合により硬化するもの)、湿気硬化タイプ(イソシアナト基と空気中の水との反応により硬化するもの)、ブロックタイプ(ブロック剤が加熱により解離し再生したイソシアナト基と水酸基が反応して硬化するもの)、ラッカータイプ(溶剤が揮発して乾燥することにより硬化するもの)等が挙げられる。これらの中でも、取り扱い容易性等の観点から、湿気硬化タイプ一液型ウレタン樹脂が好適に用いられる。具体的には、「UM-50P」(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。
 二液型ウレタン樹脂としては、例えば、触媒硬化タイプ(イソシアナト基と空気中の水等とが触媒存在下で反応して硬化するもの)、ポリオール硬化タイプ(イソシアナト基とポリオール化合物の水酸基との反応により硬化するもの)等が挙げられる。
 前記ポリオール硬化タイプにおけるポリオール化合物としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、フェノール樹脂等が挙げられる。
 また、前記ポリオール硬化タイプにおけるイソシアナト基を有するイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;2,4-もしくは2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)又はその混合物、p-フェニレンジシソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)やその多核体混合物であるポリメリックMDI等の芳香族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環族イソシアネート等が挙げられる。
 前記ポリオール硬化タイプ二液型ウレタン樹脂における前記ポリオール化合物と前記イソシアネート化合物との配合量比は、イソシアナト基に対する水酸基のモル当量比が、0.7~1.5となるように設定されることが好ましい。
 二液型ウレタン樹脂の場合に用いられるウレタン化触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサン-1,6-ジアミン、ジメチルエーテルアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジプロピレン-トリアミン、N-メチルモルフォリン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリエチルアミン等のアミン系触媒;ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレエート等の有機錫系触媒等が挙げられる。
 前記ポリオール硬化タイプにおいては、一般に、ポリオール化合物100質量部に対して、ウレタン化触媒が0.01~10質量部配合されることが好ましい。
〔エポキシ樹脂〕
 前記エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂である。
 前記エポキシ樹脂の硬化前のプレポリマーとしては、例えば、エーテル系ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、エステル系の芳香族エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エーテル・エステル系エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好適に用いられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
 ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、「jER 828」、「jER 1001」(以上、三菱ケミカル株式会社製)等が挙げられる。
 ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、「D.E.N.(登録商標)438(登録商標)」(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製)等が挙げられる。
 前記エポキシ樹脂に使用される硬化剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、酸無水物、フェノール樹脂、チオール類、イミダゾール類、カチオン触媒等の公知の硬化剤が挙げられる。前記硬化剤は、長鎖脂肪族アミン及び/又はチオール類との併用により、伸び率が大きく、耐衝撃性に優れるという効果が得られる。
 前記硬化剤におけるチオール類としては、後述する官能基導入層の形成に用いられるチオール化合物として例示するものと同様の化合物が挙げられる。これらの中でも、伸び率及び耐衝撃性の観点から、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート):「カレンズMT(登録商標;以下、同様。) PE1」(昭和電工株式会社製)が好ましい。
〔ビニルエステル樹脂〕
 前記ビニルエステル樹脂は、ビニルエステル化合物を、スチレン等の重合性モノマーに溶解したものである。エポキシ(メタ)アクリレート樹脂とも呼ばれるが、ここで言うビニルエステル樹脂には、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂も含むものとする。
 前記ビニルエステル樹脂としては、例えば、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)、「塗料用語辞典」(色材協会、1993年発行)等に記載されているものも使用することができる。また、例えば、「リポキシ R-802」、「リポキシ R-804」、「リポキシ R-806」(以上、昭和電工株式会社製)等が挙げられる。
 前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、イソシアネート化合物と、ポリオール化合物とを反応させた後、水酸基含有(メタ)アクリルモノマーと、必要に応じて、さらに水酸基含有アリルエーテルモノマーとを反応させて得られるラジカル重合性不飽和基含有オリゴマーが挙げられる。具体的には、「リポキシ R-6545」(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。
 前記ビニルエステル樹脂は、有機過酸化物等の触媒存在下での加熱によるラジカル重合で硬化させることができる。
 前記有機過酸化物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアリルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、パーオキシジカーボネート類等が挙げられる。これらをコバルト金属塩等と組み合わせることにより、常温での硬化も可能となる。
 前記コバルト金属塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、水酸化コバルト等が挙げられる。これらの中でも、ナフテン酸コバルト又は/及びオクチル酸コバルトが好ましい。
〔不飽和ポリエステル樹脂〕
 前記不飽和ポリエステル樹脂は、ポリオール化合物と不飽和多塩基酸と、必要に応じて、さらに飽和多塩基酸とのエステル化反応による縮合生成物である不飽和ポリエステルを、スチレン等の重合性モノマーに溶解したものである。
 前記不飽和ポリエステル樹脂としては、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)、「塗料用語辞典」(色材協会、1993年発行)等に記載されているものも使用することができ、また、具体的には、「リゴラック(登録商標)」(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。
 前記不飽和ポリエステル樹脂は、前記ビニルエステル樹脂についてと同様の触媒存在下での加熱によるラジカル重合で硬化させることができる。
<表面処理>
 前記金属基材の表面は、表面処理された面を有していることが好ましい。
 前記樹脂コーティング層は、金属基材の表面処理された面上に形成されていることにより、該金属基材と強固に接着しやすくなる。
 前記表面処理としては、例えば、溶剤等による洗浄又は脱脂処理、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理、化成処理等が挙げられる。これらの処理は、1種のみであっても、2種以上が併用されていてもよい。これらの中でも、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理又は化成処理による表面処理が施されていることが好ましい。
 前記表面処理は、金属基材の表面の清浄化、該表面に水酸基を生じさせることによって、又は、該表面に微細な凹凸形成(粗面化)によるアンカー効果によって、該金属基材の表面に対する前記樹脂コーティング層の接着性を向上させることを目的として行われる。
 なお、上記のような方法で表面処理された金属基材の表面の性状は、表面処理された面上に樹脂コーティング層等が形成されることにより、表面処理直後とは変化している場合もある。このため、当該複合積層体において、表面処理された金属基材の表面の性状を特定して表現することは、不可能又は非実際的であると考える。よって、本発明においては、表面処理された金属基材の表面について、表面処理の方法によって特定することとしている。
 前記表面処理の各種処理は、公知の方法で行うことができる。具体的な処理方法としては、例えば、以下に示す方法により行うことができる。
〔洗浄・脱脂処理〕
 溶剤等による洗浄又は脱脂処理としては、例えば、金属基材の表面を、アセトン、トルエン等の有機溶剤を用いて、洗浄したり、拭くことにより脱脂する等の方法が挙げられる。
〔ブラスト処理〕
 前記ブラスト処理としては、例えば、ショットブラストやサンドブラスト等が挙げられる。
〔研磨処理〕
 前記研磨処理としては、例えば、研磨布を用いたバフ研磨や、研磨紙(サンドペーパー)を用いたロール研磨、電解研磨等が挙げられる。
〔エッチング処理〕
 前記エッチング処理としては、例えば、アルカリ法、リン酸-硫酸法、フッ化物法、クロム酸-硫酸法、塩鉄法等の化学的エッチング処理、また、電解エッチング法等の電気化学的エッチング処理等が挙げられる。
 金属基材がアルミニウムである場合のエッチング処理は、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いたアルカリ法が好ましく、特に、水酸化ナトリウム水溶液を用いた苛性ソーダ法が好ましい。
 前記アルカリ法としては、例えば、アルミニウム基材を濃度3~20質量%の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液に、20~70℃で1~15分間浸漬させることにより行うことができる。添加剤として、キレート剤、酸化剤、リン酸塩等を添加してもよい。前記浸漬後、5~20質量%の硝酸水溶液等で中和(脱スマット)し、水洗、乾燥を行うことが好ましい。
〔化成処理〕
 前記化成処理とは、主として金属基材の表面に、化成皮膜を形成するものである。
 金属基材がアルミニウム材からなる場合に施される化成処理としては、例えば、ベーマイト処理、ジルコニウム処理等が挙げられ、特に、ベーマイト処理が好ましい。
 化成処理は、前記エッチング処理の後に行うことも好ましい。
 ベーマイト処理では、例えば、アルミニウム基材を90~100℃程度の熱水で処理することにより行われ、該基材表面にベーマイト(アルミニウム水和酸化物)皮膜が形成される。反応促進剤として、アンモニアやトリエタノールアミン等を水に添加してもよい。例えば、アルミニウム基材を、濃度0.1~5.0質量%でトリエタノールアミンを含む90~100℃の熱水中に3秒~5分間浸漬することにより、ベーマイト処理を行うこともできる。
 ベーマイト処理においては、良好なベーマイト皮膜を形成させるため、前記熱水等での処理後、ベーキングすることが好ましい。
 ジルコニウム処理では、例えば、アルミニウム基材を、リン酸ジルコニウム等のジルコニウム塩含有液に浸漬することにより行われ、該基材表面にジルコニウム化合物の皮膜が形成される。例えば、アルミニウム基材を、「パルコート3762」、「パルコート3796」(以上、日本パーカライジング株式会社製)等のジルコニウム処理用の化成剤の45~70℃の液中に0.5~3分間浸漬することにより、ジルコニウム処理を行うこともできる。
 アルミニウム材からなる金属基材に表面処理を施す場合には、前記表面処理としては、エッチング処理及びベーマイト処理から選ばれる1種以上であることが好ましい。
<官能基導入層>
 図2に、本発明の複合積層体の好ましい他の実施形態を示す。図2に示す複合積層体1は、金属基材2と樹脂コーティング層3との間に、両者に接して積層された官能基導入層4を有している。前記官能基導入層は、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する。
(C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
(C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
(C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
(C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
(C7)チオール化合物由来のメルカプト基
 前記官能基導入層における官能基由来の構造が、該官能基導入層に接して積層されている前記金属基材及び前記樹脂コーティング層のそれぞれと化学結合することにより、該金属基材と該樹脂コーティング層とが、強固に接着しやすくなる。また、前記官能基導入層は、当該複合積層体の前記樹脂コーティング層側の表面と樹脂材との接合強度の向上にも寄与し得るものと考えられる。
 なお、前記官能基導入層が(C1)~(C7)の官能基由来の構造を有していることは、金属基材の表面上に該官能基導入層を形成した直後は、分析により確認できる場合もあるが、得られた複合積層体においては、これらの官能基由来の構造は、前記樹脂コーティング層と化学結合して変化しており、前記官能基導入層における該基又は構造の存在を確認することは、不可能又は非実際的である。このため、本発明においては、(C1)~(C7)の官能基由来の構造を生成させ得るシランカップリング剤及び/又はそれ以外の化合物が有する官能基に基づいて、前記官能基導入層の構成を特定することとしている。
 前記官能基導入層は、上述した表面処理が施された金属基材の表面に積層されていることが好ましい。すなわち、前記金属基材は、前記官能基導入層を形成する前に、前記表面処理を施しておくことが好ましい。これにより、前記表面処理及び前記官能基導入層がもたらす化学結合との相乗効果によって、該金属基材と該樹脂コーティング層とが、強固に接着しやすくなる。また、当該複合積層体の前記樹脂コーティング層側の表面と樹脂材との接合強度も向上し得る。
 前記官能基導入層は、前記樹脂コーティング層を形成する前に、金属基材の表面に、下記(c1)~(c7)から選ばれる1種以上を用いた処理により官能基導入層を形成することができる。
(c1)アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基を有するシランカップリング剤
(c2)アミノ基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物との組み合わせ
(c3)メルカプト基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c4)(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤と、チオール化合物との組み合わせ
(c5)エポキシ基を有するシランカップリング剤と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c6)イソシアネート化合物
(c7)チオール化合物
 なお、(c1)~(c7)は、順に、それぞれから形成される上記(C1)~(C7)のそれぞれの官能基に対応している。すなわち、(c1)による処理は、(C1)の官能基を導入する官能基導入層を形成するものであり、また、(c2)による処理は、(C2)の官能基を導入する官能基導入層を形成するものである。(c3)~(c7)による各処理についても同様である。
 例えば、(c2)による処理で、アミノ基に2官能エポキシ化合物を反応させた場合、該2官能エポキシ化合物が有する官能基であるエポキシ基が末端に導入される。同様に、(c3)による処理で、メルカプト基に多官能イソシアネート化合物を反応させた場合、該多官能イソシアネート化合物が有する官能基であるイソシアナト基が末端に導入される。
 前記官能基導入層の形成方法は、特に限定されるものではないが、(c1)~(c7)に示すシランカップリング剤及び/又はそれ以外の各種化合物を、スプレー塗布法、浸漬法等の公知のコーティング方法で、金属基材表面をコーティングすることにより形成することができる。例えば、金属基材を、濃度5~50質量%のシランカップリング剤等の常温~100℃の溶液中に1分~5日間浸漬した後、常温~100℃で1分~5時間乾燥させる等の方法が挙げられる。
〔シランカップリング剤〕
 (c1)~(c5)におけるシランカップリング剤としては、例えば、ガラス繊維の表面処理等において使用される公知のものを適用することができる。シランカップリング剤の加水分解により生成したシラノール基、又はこれがオリゴマー化したシラノール基が、金属基材の表面、特に、表面処理によって生じた水酸基と結合しやすく、該シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基又はイソシアナト基等の官能基を、金属基材の表面に導入しやすい。これらの官能基は、前記樹脂コーティング層を形成する化合物と化学結合を生じやすい。
 また、これらの官能基は、前記官能基導入層の形成に用いられる前記シランカップリング剤以外の化合物の官能基との反応により、前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。このため、(c2)~(c5)のそれぞれの処理は、金属基材の表面を前記シランカップリング剤で処理した後、該シランカップリング剤との組み合わせの対象である化合物で処理することが好ましい。
 このように、シリコンカップリング剤は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記シランカップリング剤としては、官能基としてアミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上を有するものが用いられる。これらのシランカップリング剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
 アミノ基を有するものとしては、例えば、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等が挙げられる。
 メルカプト基を有するものとしては、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
 (メタ)アクリロイル基を有するものとしては、例えば、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
 エポキシ基を有するものとしては、例えば、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
 イソシアナト基を有するものとしては、例えば、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
〔チオール化合物〕
 (c4)、(c5)又は(c7)におけるチオール化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物である。前記チオール化合物のメルカプト基が、金属基材の表面、特に、表面処理によって生じた水酸基と結合しやすい。また、前記シリコンカップリング剤と組み合わせて用いられる場合は、該記シランカップリング剤由来の、(メタ)アクリロイル基又はエポキシ基等の官能基と反応し、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、チオール化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記チオール化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート):「jERキュア(登録商標)QX40」(三菱ケミカル株式会社製)、「ポリチオール(登録商標)QE-340M」(東レ・ファインケミカル株式会社製);エーテル系第一級チオール化合物:「カップキュア(登録商標)3-800」(コグニス社製);1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン:「カレンズMT BD1」(昭和電工株式会社製)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート):「カレンズMT PE1」(昭和電工株式会社製);1,3,5-トリス(3-メルカプトブチルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン:「カレンズMT NR1」(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。これらのチオール化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔イソシアネート化合物〕
 (c3)又は(c6)におけるイソシアネート化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物である。前記イソシアネート化合物のイソシアナト基が、金属基材の表面、特に、表面処理によって生じた水酸基と結合しやすい。また、前記シリコンカップリング剤と組み合わせて用いられる場合は、該記シランカップリング剤由来の、メルカプト基等の官能基と反応し、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、イソシアネート化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記イソシアネート化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の多官能イソシアネート;2-イソシアネートエチルメタクリレート:「カレンズMOI(登録商標)」、2-イソシアネートエチルアクリレート:「カレンズAOI(登録商標)」及び「AOI-VM(登録商標)」、1,1-(ビスアクリロイルオキシエチル)エチルイソシアネート:「カレンズBEI(登録商標)」(以上、昭和電工株式会社製)等のラジカル反応性基を有するイソシアネート化合物等が挙げられる。前記イソシアネート化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔エポキシ化合物〕
 (c2)又は(c3)におけるエポキシ化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物である。前記エポキシ化合物のエポキシ基が、前記シランカップリング剤由来の、アミノ基又はメルカプト基等の官能基と反応し、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、エポキシ化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記エポキシ化合物としては、公知のエポキシ化合物を用いることができ、多官能エポキシ化合物や、エポキシ基以外にアルケニル基を有する化合物が好ましい。前記エポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、2官能エポキシ樹脂等が挙げられる。また、脂環式エポキシ化合物でもよく、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン:「セロキサイド(登録商標;以下、同様。)2000」、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:「セロキサイド 2021P」(以上、株式会社ダイセル製)等が挙げられる。これらのエポキシ化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔アミノ化合物〕
 (c5)におけるアミノ化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物である。前記アミノ化合物のアミノ基が、前記シランカップリング剤由来の、エポキシ基等の官能基と反応し、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、アミノ化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記アミノ化合物としては、公知のアミノ化合物等を用いることができ、1分子中に2個以上のアミノ基を有するアミノ化合物や、アミノ基(アミド基を含む。)以外にアルケニル基を有する化合物が好ましい。前記アミノ化合物としては、例えば、エチレンジアミン、1,2-プロパンジアミン、1,3-プロパンジアミン、1,4-ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、4-アミノメチルオクタメチレンジアミン、3,3’-イミノビス(プロピルアミン)、3,3’-メチルイミノビス(プロピルアミン)、ビス(3-アミノプロピル)エーテル、1,2-ビス(3-アミノプロピルオキシ)エタン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビスアミノメチルノルボルナン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、アミノエチルピペラジン等が挙げられる。これらのアミノ化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物〕
 (c3)におけるエポキシ変性(メタ)アクリレート化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物であり、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有している。このため、前記シランカップリング剤由来のメルカプト基等の官能基との反応により、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートや、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート:「サイクロマー(登録商標)M100」、また、上述した(c2)及び(c3)における多官能エポキシ化合物の一部を(メタ)アクリロイル化した化合物等が挙げられる。これらのエポキシ変性(メタ)アクリレート化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔アミノ基含有(メタ)アクリレート化合物〕
 (c3)又は(c5)におけるアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物は、前記シランカップリング剤以外の化合物であり、アミノ基及び(メタ)アクリロイル基を有している。このため、前記シランカップリング剤由来のメルカプト基又はエポキシ基等の官能基との反応により、金属基材の表面に前記樹脂コーティング層を形成する化合物と馴染みやすい官能基を生じさせ得る。
 このため、アミノ基含有(メタ)アクリレート化合物は、官能基導入層を介して、金属基材と前記樹脂コーティング層とを強固に接着させるために、該官能基導入層を形成する化合物として好適に用いられる。
 前記アミノ基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、また、上述した(c5)における1分子中に2個以上のアミノ基を有するアミノ化合物の一部を(メタ)アクリロイル化した化合物等が挙げられる。これらのアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
[金属-樹脂接合体]
 図3に、本発明の金属-樹脂接合体の一実施形態を示す。図3に示す金属-樹脂接合体は、複合積層体1の樹脂コーティング層側の面と、樹脂材5とが、接合一体化されたものである。すなわち、金属基材2と樹脂材5とが、樹脂コーティング層3を介して、接合一体化されている。
 複合積層体の表面の樹脂コーティング層は、100℃を超える高温に曝されても、樹脂材との高い接合強度を発現し得るため、本実施形態の複合積層体と樹脂材とを接合一体化した本実施形態の金属-樹脂接合体は、強固に接合されており、接合部の熱劣化が抑制され、特に、耐熱性に優れた樹脂材と接合一体化させた場合には、耐熱性に優れた金属-樹脂接合体を得ることができる。
 前記複合積層体と接合される樹脂材は、特に限定されるものではなく、一般的な合成樹脂でよい。前記複合積層体の樹脂コーティング層は、100℃を超える高温に曝されても、樹脂材との高い接合強度を発現し、金属基材と樹脂材との接合部の熱劣化が抑制されることから、特に、強固な接合強度を保持した耐熱性に優れた金属-樹脂接合体を得るためには、耐熱性樹脂が好適に用いられる。
 前記耐熱性樹脂としては、例えば、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンスルホン樹脂、ガラス繊維強化ポリフェニレンテレフタレート、ガラス繊維強化ナイロン等の自動車部品等に用いられものが挙げられる。また、例えば、炭素繊維を用いたシートモールディングコンパウンド(SMC)、バルクモールディングコンパウンド(BMC)等のプレス成形体等の炭素繊維強化樹脂(CFRP)や、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)等も挙げられる。なお、SMCとは、例えば、不飽和ポリエステル樹脂及び/又はビニルエステル樹脂、重合性不飽和単量体、硬化剤、低収縮剤及び充填剤等を混合したものを、炭素繊維等の補強繊維に含浸させることによって得られるシート状成形体である。
 前記金属-樹脂接合体における樹脂コーティング層の厚さは、該樹脂コーティング層と接合される樹脂材の材質や接合部分の接触面積にもよるが、十分な接合強度及び耐熱性の観点から、好ましくは1μm~10mm、より好ましくは10μm~2mm、さらに好ましくは20μm~500μmである。
 前記樹脂コーティング層は、100℃を超える高温に曝されても、金属基材と樹脂材との熱膨張係数の差に起因して、金属-樹脂接合体が熱変形したり、金属基材と樹脂材とが分離したりすることを抑制する応力緩和作用を奏するものであり、金属-樹脂接合体の接合部の熱劣化が抑制される。
[金属-樹脂接合体の製造方法]
 前記金属-樹脂接合体は、前記樹脂材を成形するのと同時に、前記複合積層体と接合一体化させることにより得ることができる。具体的には、前記樹脂材を、例えば、射出成形、プレス成形、フィラメントワインディング成形、ハンドレイアップ成形、トランスファー成形等の成形方法で成形する際に、前記複合積層体の樹脂コーティング層側の面と、前記樹脂材とを接合一体化させることにより、金属-樹脂接合体を製造することができる。これらの成形方法のうち、射出成形、プレス成形、フィラメントワインディング成形、ハンドレイアップ成形が好ましい。
 また、前記複合積層体、及び前記樹脂材の成形体をそれぞれ別個に製造し、該樹脂材を、該複合積層体の樹脂コーティング層に接する面で溶着させることにより、該複合積層体と該樹脂材とを接合一体化させて、本実施形態の金属-樹脂接合体を製造することもできる。
 例えば、アルミニウムを基材とする複合積層体と炭素繊維強化樹脂(CFRP)、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)等とを接合一体化させる場合、CFRPやGFRPに熱可塑性樹脂が含まれていれば、前記溶着により、強固に接合一体化された金属-樹脂接合体を得ることができる。
 前記溶着の方法としては、例えば、熱風溶着、熱板溶着、高周波溶着、誘導加熱溶着、超音波溶着、振動溶着、スピン溶着等の種々の溶着方法が挙げられる。
 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
 下記の実施例及び比較例で用いた主な原材料の詳細を、以下に示す。
[金属基材]
 ・アルミニウム板:アルミニウム合金;Al-Mg-Si系 A6063、18mm×45mm、厚さ1.5mm
 ・鉄板;18mm×45mm、厚さ1.5mm
 ・SUS304板:ステンレス鋼SUS304(Cr-Ni系)、18mm×45mm、厚さ1.5mm
 ・銅板;18mm×45mm、厚さ1.5mm
[シランカップリング剤]
 ・KBM-903:3-アミノプロピルトリメトキシシラン;信越シリコーン株式会社製、「KBM-903」
 ・KBM-503:3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;信越シリコーン株式会社製、「KBM-503」
[組成物(A)]
<2官能エポキシ樹脂>
 ・jER1007;三菱ケミカル株式会社製、「jER 1007」
<2価フェノール化合物>
 ・BPS:ビスフェノールS
[組成物(B)]
 ・PG-100:フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂;大阪ガスケミカル株式会社製、「OGSOL PG-100」
 ・TAM-005:イミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物;アイカ工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂「TAM-005」
 ・NC-3000:ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂;日本化薬株式会社製、「NC-3000」
 ・APG:アリルフェノール化合物;群栄化学工業株式会社製、「APG 低粘度アリルフェノール樹脂」
 ・BMI-1000:4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド;大和化成工業株式会社製、「BMI-1000」
 ・BPEF:ビスフェノキシエタノールフルオレン;大阪ガスケミカル株式会社製、「BPEF」
[複合積層体の製造]
 下記の各実施例及び比較例に示す各工程を経ることにより、金属基材の表面上に樹脂コーティング層が積層された各複合積層体を製造した。
<実施例1-1>
(表面処理工程)
 アルミニウム板を、濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に1.5分間浸漬した後、濃度5質量%の硝酸水溶液で中和し、水洗、乾燥させることによりエッチング処理した。
 前記エッチング処理後のアルミニウム板を、純水中で10分間煮沸した後、250℃で10分間ベーキングすることによりベーマイト処理した。
(官能基導入層形成工程)
 シランカップリング剤KBM-903 2gを、工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、これに、前記ベーマイト処理後のアルミニウム板を20分間浸漬した。浸漬したアルミニウム板を取り出して、常温で1時間乾燥させ、ベーマイト処理した表面に官能基導入層を形成した。
(樹脂コーティング層形成工程)
 エポキシ樹脂jER1007 100g、ビスフェノールS 6.2g、及びトリエチルアミン0.4gを、アセトン197gに溶解し、組成物(A)を得た。
 また、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂PG-100 100g、イミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物TAM-005 61.9g、及びトリエチルアミン1.3gを、アセトン300gに溶解し、組成物(B1)(1)を得た。
 前記組成物(A)と前記組成物(B1)(1)とを、アセトンを除く質量比で40/60で配合した樹脂組成物を、前記アルミニウム板上の官能基導入層の表面に、乾燥後の厚さが70μmになるように、スプレー塗布した。空気中(相対湿度50%;以下、同様。)、常温で、30分間放置して溶剤を揮発させた後、150℃の炉内に30分間放置して反応させ、常温まで放冷して、樹脂コーティング層を形成し、複合積層体1-1を得た。
<比較例1-1>
 樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、実施例1-1と同様の操作を行い、比較複合積層体1-1を製造した。
<実施例2-1>
(表面処理工程)
 鉄板を、#100のサンドペーパーで研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
(樹脂コーティング層形成工程)
 ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂NC-3000 100g、イミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物TAM-005 91.9g、及びトリエチルアミン1.54gを、アセトン356.5gに溶解し、組成物(B2)を得た。
 実施例1-1で調製した組成物(A)と前記組成物(B2)とを、アセトンを除く質量比で50/50で配合した樹脂組成物を、前記鉄板の研磨処理面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、スプレー塗布した。空気中、常温で、30分間放置して溶剤を揮発させた後、150℃の炉内に30分間放置して反応させ、常温まで放冷して、樹脂コーティング層を形成し、複合積層体1-2を得た。
<比較例2-1>
 樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、実施例2-1と同様の操作を行い、比較複合積層体2-1を製造した。
<実施例3-1>
(表面処理工程)
 SUS304板を、#100のサンドペーパーで研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
(官能基導入層形成工程)
 シランカップリング剤KBM-503 2gを、工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、これに、前記研磨処理後のSUS304板を20分間浸漬した。浸漬したSUS304板を取り出して、常温で1時間乾燥させ、SUS304板の表面に官能基導入層を形成した。
(樹脂コーティング層形成工程)
 アリルフェノール化合物APG 100gと、ビスマレイミド化合物BMI-1000 100gを、アセトン371gに溶解し、組成物(B3)を得た。
 実施例1-1で調製した組成物(A)と前記組成物(B3)とを、アセトンを除く質量比で70/30で配合した樹脂組成物を、前記SUS304板上の官能基導入層の表面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、スプレー塗布した。空気中、常温で、30分間放置して溶剤を揮発させた後、150℃の炉内に30分間放置して反応させ、常温まで放冷して、樹脂コーティング層を形成し、複合積層体3-1を得た。
<比較例3-1>
 樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、実施例3-1と同様の操作を行い、比較複合積層体3-1を製造した。
<実施例4-1>
(表面処理工程)
 銅板を、#1000のサンドペーパーで研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
(官能基導入層形成工程)
 シランカップリング剤KBM-903 2gを、工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、これに、前記研磨処理後の銅板を20分間浸漬した後、取り出して乾燥させ、銅板の表面に官能基導入層を形成した。
(樹脂コーティング層形成工程)
 フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂PG-100 100g、フルオレン骨格を有するフェノール化合物BPEF 84.3g、及びトリエチルアミン1.4gを、アセトン342gに溶解し、組成物(B1)(2)を得た。
 実施例1-1で調製した組成物(A)と前記組成物(B1)(2)とを、アセトンを除く質量比で60/40で配合した樹脂組成物を、前記銅板上の官能基導入層の表面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、スプレー塗布した。空気中、常温で、30分間放置して溶剤を揮発させた後、150℃の炉内に30分間放置して反応させ、常温まで放冷して、樹脂コーティング層を形成し、複合積層体4-1を得た。
[金属-樹脂接合体の製造]
 上記にて製造した各複合積層体又は各比較複合積層体と、各種樹脂材とを、下記の各実施例及び比較例に示す方法で接合させ、複合樹脂積層体の樹脂コーティング層側の面と、樹脂材とが接合された各金属-樹脂接合体を製造した。
 なお、金属-樹脂接合体は、後述する接合強度評価試験に供するため、ISO19095に準拠した試験片(10mm×45mm×3mm、接合部長さ5mm)として製造した。
 下記の実施例及び比較例で用いた樹脂材の詳細を、以下に示す。
[樹脂材]
 ・PEI:ポリエーテルイミド樹脂;SABICジャパン合同会社製、「ウルテム(登録商標)1000」
 ・PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂;SABICジャパン合同会社製、「バロックス(登録商標)507」、ガラス繊維30質量%含有
 ・PPS:ポリフェニレンエーテル樹脂;DIC株式会社製、「FZ-2140」、ガラス繊維40質量%含有
<実施例1-2>
 実施例1-1で製造した複合積層体1-1の樹脂コーティング層側の表面に、PEIを、射出成形し(射出成型機:住友重機械工業株式会社製、「SE100V」;シリンダー温度370℃、ツール温度150℃、インジェクションスピード14mm/sec、ピーク/ホールディング圧力160/140[MPa/MPa])、金属-樹脂接合体を作製した。
<比較例1-2>
 比較例1-1で製造した比較複合積層体1-1を用いて、実施例1-2と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
<実施例2-2>
 実施例2-1で製造した複合積層体2-1の樹脂コーティング層側の表面に、PBTを、射出成形し(射出成型機:同上;シリンダー温度245℃、ツール温度80℃、インジェクションスピード10mm/sec、ピーク/ホールディング圧力100/80[MPa/MPa])、金属-樹脂接合体を製造した。
<比較例2-2>
 比較例2-1で製造した比較複合積層体2-1を用いて、実施例2-2と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
<実施例3-2>
 実施例3-1で製造した複合積層体3-1の樹脂コーティング層側の表面に、PPSを、射出成形し(射出成型機:同上;シリンダー温度310℃、ツール温度150℃、インジェクションスピード14mm/sec、ピーク/ホールディング圧力160/140[MPa/MPa])にて射出成形し、金属-樹脂接合体を製造した。
<比較例3-2>
 比較例3-1で製造した比較複合積層体3-1を用いて、実施例3-2と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
<実施例4-2>
 実施例4-1で製造した複合積層体4-1の樹脂コーティング層側の表面に、PEIを、実施例1-2と同様にして射出成形し、金属-樹脂接合体を製造した。
[接合強度評価]
 上記実施例及び比較例で製造した各金属-樹脂接合体の試験片について、23~160℃の範囲内の下記表1に示す各温度で1日間放置後、ISO 19095-1~4に準拠した方法により、引張試験機(株式会社島津製作所製、万能試験機オートグラフ「AG-IS」;ロードセル10kN、引張速度10mm/min、測定温度23℃、50%RH)にて、引張せん断強度(接合強度)を測定した。
 これらの測定結果を下記表1に示す。なお、130℃を超える高温曝露中に試験片の接合部が剥離し、測定不可であった場合は、表1の引張せん断強度の欄に「-」と示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1から明らかなように、複合積層体の樹脂コーティング層が、組成物(A)と組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物で形成されていることにより、金属-樹脂接合体を、100℃を超える高温曝露後でも、より高い引張せん断強度(接合強度)が保持され、金属基材と樹脂材との接合部の熱劣化が抑制されていることが認められた。特に、実施例1-2及び4-2においては、150℃でも引張せん断強度が15MPa以上と高いことが確認された。
 こられの結果から、本実施形態の樹脂コーティング層によれば、金属-樹脂接合体の接合部の熱劣化が抑制され、耐熱性を向上させることができると言える。
 本発明の複合積層体は、例えば、鋼材、アルミニウム材、CFRP等の他の材料又は部品等と接合一体化されて、例えば、ドアサイドパネル、ボンネット、ルーフ、テールゲート、ステアリングハンガー、Aピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラー、クラッシュボックス、パワーコントロールユニット(PCU)ハウジング、電動コンプレッサー部材(内壁部、吸入ポート部、エキゾーストコントロールバルブ(ECV)挿入部、マウントボス部等)、リチウムイオン電池(LIB)スペーサー、電池ケース、LEDヘッドランプ等の各種自動車用部品として用いることができる。
 また、前記複合積層体は、例えば、ポリエーテルイミド成形体等の樹脂材と接合一体化させることによって、金属-樹脂接合体について、より耐熱性が求められる、自動車部品、電気部品、航空宇宙用部品等の分野での活用も期待される。ただし、前記複合積層体の用途は、これらの例示される用途に限定されるものではない。
 1  複合積層体
 2  金属基材
 3  樹脂コーティング層
 4  官能基導入層
 5  樹脂材
 10 金属-樹脂接合体

Claims (15)

  1.  金属基材と、前記金属基材の表面上に積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層とを備えた複合積層体であって、
     前記樹脂コーティング層の少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、
     前記組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含む、複合積層体。
    (B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
    (B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
    (B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
  2.  前記エポキシ樹脂組成物中の前記組成物(B)の含有量が、前記組成物(A)及び前記組成物(B)の含有量の合計100質量部に対して、10~80質量部である、請求項1に記載の複合積層体。
  3.  前記金属基材の表面は、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上で表面処理された面を有する、請求項1又は2に記載の複合積層体。
  4.  前記金属基材が、アルミニウム材からなる、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合積層体。
  5.  前記表面処理が、エッチング処理及びベーマイト処理から選ばれる1種以上である、請求項4に記載の複合積層体。
  6.  前記金属基材が、鉄材、チタン材、マグネシウム材、ステンレス鋼材及び銅材から選ばれる1種以上からなる、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合積層体。
  7.  前記金属基材と前記樹脂コーティング層との間に、前記金属基材及び前記樹脂コーティング層に接して積層された官能基導入層を有し、
     前記官能基導入層が、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合積層体。
    (C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
    (C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
    (C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
    (C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
    (C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
    (C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
    (C7)チオール化合物由来のメルカプト基
  8.  前記樹脂コーティング層が、複数層であり、さらに熱硬化性樹脂の硬化物からなる樹脂コーティング層を有し、
     前記熱硬化性樹脂が、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の複合積層体。
  9.  請求項1~8のいずれか1項に記載の複合積層体の製造方法であって、
     前記金属基材の表面上で、前記組成物(A)と前記組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物を反応させて、前記樹脂コーティング層の1層又は複数層を形成する工程を有する、複合積層体の製造方法。
  10.  前記樹脂コーティング層を形成する前に、前記金属基材の表面に、下記(c1)~(c7)から選ばれる1種以上を用いた処理により官能基導入層を形成する、請求項9に記載の複合積層体の製造方法。
    (c1)アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基を有するシランカップリング剤
    (c2)アミノ基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物との組み合わせ
    (c3)メルカプト基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
    (c4)(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤と、チオール化合物との組み合わせ
    (c5)エポキシ基を有するシランカップリング剤と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
    (c6)イソシアネート化合物
    (c7)チオール化合物
  11.  前記(c2)~(c5)のそれぞれの処理は、前記金属基材の表面を前記シランカップリング剤で処理した後、該シランカップリング剤との組み合わせの対象である化合物で処理する、請求項10に記載の複合積層体の製造方法。
  12.  前記官能基導入層を形成する前に、前記金属基材の表面に、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上の処理を施す、請求項10又は11に記載の複合積層体の製造方法。
  13.  請求項1~8のいずれか1項に記載の複合積層体の樹脂コーティング層側の面と、樹脂材とが接合一体化された、金属-樹脂接合体。
  14.  請求項13に記載の金属-樹脂接合体を製造する方法において、
     前記樹脂材を、射出成形、プレス成形、フィラメントワインディング成形及びハンドレイアップ成形から選ばれる1種以上の成形方法で成形する際に、前記複合積層体の樹脂コーティング層側の面と、前記樹脂材とを接合一体化させる、金属-樹脂接合体の製造方法。
  15.  請求項13に記載の金属-樹脂接合体を製造する方法において、
     前記樹脂材を、前記複合積層体の樹脂コーティング層に接する面で溶着させることにより、前記樹脂材と前記複合積層体とを接合一体化させる、金属-樹脂接合体の製造方法。
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