JP4064229B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば複写機などの電子写真方式の画像形成装置に用いられる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置は、複写機だけでなく、近年需要の伸びの著しいコンピュータ等の出力手段であるプリンターなどにも広く利用されるに至っている。電子写真方式の画像形成装置では、装置に備わる電子写真感光体の感光層を、帯電器によって一様に帯電させ、画像情報に対応するたとえばレーザ光などによって露光し、露光によって形成される静電潜像に対してトナーと呼ばれる微粒子状の現像剤を現像器から供給してトナー画像を形成する。
【0003】
電子写真感光体の表面に現像剤の成分であるトナーが付着することによって形成されたトナー画像は、転写手段によって記録紙などの転写材に転写されるけれども、電子写真感光体表面のトナーがすべて記録紙に転写して移行されるのではなく、一部が電子写真感光体表面に残留する。また現像時に電子写真感光体と接触する記録紙の紙粉が、電子写真感光体に付着したまま残留することもある。
【0004】
このような電子写真感光体表面の残留トナーおよび付着紙粉は、形成される画像の品質に悪影響を及ぼすので、クリーニング装置によって除去したり、また近年ではクリーナーレス化技術が進み、独立したクリーニング手段を有することなく現像手段に付加されるクリーニング機能によって残留トナーを回収する、いわゆる現像兼クリーニングシステムで除去している。このように電子写真感光体には、帯電、露光、現像、転写、クリーニングおよび除電の動作が繰返し実行されるので、電気的および機械的外力に対する耐久性が求められる。具体的には、電子写真感光体表面が摺擦されることによる磨耗や傷の発生、また帯電器による帯電時に発生するオゾンやNOx等の活性物質の付着による表面層の劣化等に対する耐久性が要求される。
【0005】
電子写真方式の画像形成装置の低コスト化およびメンテナンスフリーを実現するためには、電子写真感光体が、充分な耐久性を有し、長期間安定して動作し得ることが重要となる。このような耐久性および動作の長期安定性を左右する要因の1つに、表面のクリーニング性すなわちクリーニングされ易さがあり、クリーニングされ易さには、電子写真感光体の表面状態が関係する。
【0006】
電子写真感光体のクリーニングとは、電子写真感光体表面と、付着している残留トナーや紙粉などとの間の付着力を超える力を、残留トナーや紙粉などに作用させて電子写真感光体の表面から付着物を除去することである。したがって、電子写真感光体表面の濡れ性が低いほどクリーニングし易いということができる。電子写真感光体表面の濡れ性すなわち付着力は、表面自由エネルギー(表面張力と同義)を指標として表すことができる。
【0007】
表面自由エネルギー(γ)とは、物質を構成する分子間に作用する力である分子間力が最表面において起こす現象である。
【0008】
電子写真感光体の表面にトナーが固着、融着して転写材に転写されずに残留したトナーが、帯電からクリーニングに至る工程を繰返し経ているうち、電子写真感光体の表面に被膜状に広がる現象は、濡れ性のうち「付着濡れ」に相当する。また紙粉、ロジン、タルクなどが固着し、その後電子写真感光体との接触面積が増大して強固な濡れになる現象も同様に「付着濡れ」に相当する。
【0009】
図6は、付着濡れの状態を例示する側面図である。図6に示す付着濡れにおいて、濡れ性と表面自由エネルギー(γ)との関係は、Youngの式(1)によって表される。
γ=γ・cosθ+γ12 …(1)
ここで、γ:物質1表面の表面自由エネルギー
γ:物質2表面の表面自由エネルギー
γ12:物質1と物質2との界面自由エネルギー
θ:物質1に対する物質2の接触角
【0010】
式(1)より、物質1に対する物質2の濡れ性の低減、すなわちθを大きくして濡れにくくすることは、電子写真感光体と異物との濡れ仕事に関連する界面自由エネルギーγ12を大きくし、各表面自由エネルギーγおよびγを小さくすることによって達成される。
【0011】
式(1)において、電子写真感光体の表面への異物や水分等の付着を考える場合、物質1を電子写真感光体、物質2を異物とすればよい。したがって、実際の電子写真感光体をクリーニングする場合、電子写真感光体の表面自由エネルギーγを制御することにより、式(1)右辺の濡れ性すなわち電子写真感光体に対する異物であるトナーや紙粉などの付着状態を制御することができる。
【0012】
そこで電子写真感光体の表面状態を規定する従来技術には、純水との接触角を用いるものがある(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、固体と液体の濡れに関しては、前述の図6に示すようにその接触角θを測定することができるけれども、電子写真感光体とトナーや紙粉などとのように、固体と固体との場合には、接触角θを測定することができない。したがって前述の従来技術は、電子写真感光体表面と純水との間における濡れ性については適用できるけれども、現像剤を構成するトナーや紙粉などの固体に対する濡れ性およびクリーニング性との関係については充分に説明することができない。
【0013】
固体と固体との間の濡れ性評価に必要とされる固体と固体との間の界面自由エネルギーについては、非極性な分子間力について述べたForkes理論を、さらに極性、または水素結合性の分子間力による成分まで拡張できるとされている(非特許文献1参照)。この拡張Forkes理論によれば、各物質の表面自由エネルギーは2〜3成分で求められる。前述の電子写真感光体表面に対するトナーや紙粉の付着に該当する付着濡れの場合における表面自由エネルギーについては、3成分で求めることができる。
【0014】
以下固体物質間における表面自由エネルギーについて説明する。拡張Forkes理論では、式(2)に示す表面自由エネルギーの加算則が成立つものと仮定する。
γ=γ+γ+γ …(2)
ここで、γ:双極子成分(極性による濡れ)
γ:分散成分(非極性の濡れ)
γ:水素結合成分(水素結合による濡れ)
【0015】
式(2)の加算則をForkes理論に適用すると、ともに固体である物質1と物質2との間の界面自由エネルギーγ12は、式(3)のように求められる。
γ12=γ+γ−{2√(γ ・γ )+2√(γ +γ )+2√(γ +γ )} …(3)
ここで、γ:物質1の表面自由エネルギー
γ:物質2の表面自由エネルギー
γ ,γ :物質1,物質2の双極子成分
γ ,γ :物質1,物質2の分散成分
γ ,γ :物質1,物質2の水素結合成分
【0016】
被測定対象の固体物質における前述の式(2)に示す各成分の表面自由エネルギー(γ,γ,γ)は、各成分の表面自由エネルギーが既知である試薬を使用し、その試薬との付着性を測定することによって算出できる。したがって、物質1および物質2のそれぞれについて、各成分の表面自由エネルギーを求め、さらに各成分の表面自由エネルギーから式(3)によって物質1と物質2との界面自由エネルギーを求めることができる。
【0017】
このようにして求められる固体と固体と間の界面自由エネルギーの考え方に基づいて、もう一つの従来技術では、電子写真感光体の表面自由エネルギーを指標として電子写真感光体表面とトナーなどとの濡れ性の制御をおこなっている(特許文献2参照)。もう一つの従来技術は、表面自由エネルギーを35乃至65mN/mの範囲に規定することによって、電子写真感光体表面のクリーニング性を向上し、長寿命化の実現されることを開示する。
【0018】
しかしながら、本発明者らの調査によれば、もう一つの従来技術に開示される範囲の表面自由エネルギーを有する電子写真感光体を用いて、たとえば記録紙に対して実際に画像形成する実写性能試験を行ったところ、電子写真感光体表面において、紙粉などの異物との接触によると思われる傷の発生が確認された。またその傷に起因するクリーニング不良によって、記録紙に転写した画像上に黒スジが発生することを確認した。前述のような電子写真感光体表面に発生する傷は、表面自由エネルギーが大きくなるのにともなって顕著になる傾向があった。
【0019】
さらに、もう一つの従来技術においては、電子写真感光体の耐久にともなう表面自由エネルギーの変化量(Δγ)を規定しているけれども、電子写真感光体の初期特性たとえば表面自由エネルギーを規定することによっては変化量Δγを定められないこと、また画像形成する際の環境や転写材の材質などの諸条件に依存して変動量Δγが変化することを考慮すると、実際の電子写真感光体の設計において、変動量Δγは不確定な要素を多分に含み設計基準として適さないという問題がある。
【0020】
【特許文献1】
特開昭60−22131号公報
【非特許文献1】
北崎寧昭、畑敏雄外;「Forkes式の拡張と高分子固体の表面張力の評価」、日本接着協会誌、日本接着協会、1972年、Vol.8、No.3、p.131−141
【特許文献2】
特開平11−311875号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、表面の特性、より詳しくは表面自由エネルギーを制御することにより、長期の使用においても表面傷を発生しにくく、形成される画像に画質低下を生じることのないクリーニング性に優れる電子写真感光体を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電性支持体と導電性支持体上に設けられる感光層とを備え、一様に帯電される感光層が画像情報に応じた光で露光されることによって静電潜像の形成される電子写真感光体において、
前記感光層の表面の表面自由エネルギー(γ)が、20mN/m以上、34.80mN/m以下、好ましくは28mN/m以上、34.80mN/m以下であり、
前記感光層は、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に、電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成され
前記電荷輸送物質は、下記構造式(1)で示されるブタジエン系化合物を含むことを特徴とする電子写真感光体である。
【化2】
Figure 0004064229
【0023】
本発明に従えば、感光層が、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成され、電荷輸送物質が、構造式(1)で示されるブタジエン系化合物を含む電子写真感光体表面の表面エネルギーが、20mN/m以上、34.80mN/m以下、好ましくは28mN/m以上、34.80mN/m以下になるように設定される。ここで言う電子写真感光体の表面自由エネルギーは、前述したForkesの拡張理論により算出導き出したものである。電子写真感光体表面の表面自由エネルギーは、電子写真感光体の表面に対するたとえば現像剤や紙粉などの濡れ性すなわち付着力の指標である。表面自由エネルギーを前記好適な範囲に設定することによって、特に現像剤に対しては現像に必要な程度の付着力を発現するにも関らず過度の付着力を抑制し、また紙粉等の異物に対する付着力を抑制することができるので、電子写真感光体表面から過剰の現像剤や異物が除去され易くなる。このようにして、現像性能を低下させることなく、クリーニング性能を向上させることが可能になる。したがって、表面に付着する異物による傷が発生しにくいので寿命が長く、長期間安定して形成画像に品質低下を生じさせることのない耐久性に優れる電子写真感光体が実現される。
また電子写真感光体の感光層は、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に、電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成される。このように感光層を複数層が積層されるタイプにすることによって、各層を構成する材料およびその組合せの自由度が増すので、電子写真感光体表面の表面自由エネルギー値を所望の範囲に設定することが容易になる。
【0026】
また本発明は、前記導電性支持体の内部には、防振部材が設けられることを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、導電性支持体の内部には、防振部材が設けられるので、画像形成するべく電子写真感光体が使用されるに際し、異常音や振動の発生が抑制される。したがって、静謐性に優れる電子写真感光体が実現される。
【0028】
また本発明は、前記いずれかに記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
本発明に従えば、画像形成装置には、クリーニング性能に優れる前記いずれかの電子写真感光体が備えられる。したがって、長期間に亘り安定して画質低下のない画像形成が可能であり、かつ低コストでメンテナンス頻度の少ない画像形成装置が提供される。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態である電子写真感光体1の構成を簡略化して示す部分断面図であり、図2は図1に示す電子写真感光体1を備える本発明の実施の他の形態である画像形成装置2の構成を簡略化して示す配置側面図である。
【0031】
電子写真感光体1(以後、感光体と略称する)は、導電性素材からなる導電性支持体3と、導電性支持体3上に積層される下引層4と、下引層4上に積層される層であって電荷生成物質を含む電荷発生層5と、電荷発生層5の上にさらに積層される層であって電荷輸送物質を含む電荷輸送層6とを含む。電荷発生層5と電荷輸送層6とは、感光層7を構成する。
【0032】
導電性支持体3は、円筒形状を有し、(a)アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケルなどの金属材料、(b)ポリエステルフィルム、フェノール樹脂パイプ、紙管などの絶縁性物質の表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化錫、酸化インジウムなどの導電性層を設けたものが好適に用いられ、その体積抵抗が1010Ω・cm以下の導電性を有するものが好ましい。導電性支持体3には、前述の体積抵抗を調整する目的で表面に酸化処理が施されてもよい。導電性支持体3は、感光体1の電極としての役割を果たすとともに他の各層4,5,6の支持部材としても機能する。なお導電性支持体3の形状は、円筒形に限定されることなく、板状、フイルム状およびベルト状のいずれであってもよい。
【0033】
下引層4は、たとえば、ポリアミド、ポリウレタン、セルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アルミニウム陽極酸化被膜、ゼラチン、でんぷん、カゼイン、N-メトキシメチル化ナイロンなどによって形成される。また酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウムなどの粒子を下引層4中に分散させてもよい。下引層4の膜厚は、約0.1〜10μmに形成される。この下引層4は、導電性支持体3と感光層7との接着層としての役割を果たすとともに、導電性支持体3から電荷が感光層7へ流込むのを抑制するバリア層としても機能する。このように下引層4は感光体1の帯電特性を維持するように作用するので、感光体1の寿命を延ばすことができる。
【0034】
電荷発生層5は、公知の電荷発生物質を含んで構成することができる。電荷発生物質には、可視光を吸収してフリー電荷を発生するものであれば、無機顔料、有機顔料および有機染料のいずれをも用いることができる。無機顔料としては、セレンおよびその合金、ヒ素-セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、その他の無機光導電体が挙げられる。有機顔料としては、フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、キナクリドン系化合物、多環キノン系化合物、ペリレン系化合物などが挙げられる。有機染料としては、チアピリリウム塩、スクアリリウム塩などが挙げられる。前述の電荷発生物質の中でもフタロシアニン系化合物が好適に用いられ、特にチタニルフタロシアニン化合物を用いることが最適であり、ブタジエン系化合物と組合せて用いることによって、特に良好な感度特性、帯電特性および再現性が得られる。
【0035】
前述の列挙した顔料および染料の他に、電荷発生層5には、化学増感剤または光学増感剤を添加してもよい。化学増感剤として、電子受容性物質、たとえば、テトラシアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンなどのシアノ化合物、アントラキノン、p−ベンゾキノンなどのキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノンなどのニトロ化合物が挙げられる。光学増感剤として、キサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン系色素などの色素が挙げられる。
【0036】
電荷発生層5は、前述の電荷発生物質をバインダ樹脂とともに、適当な溶媒中に分散させ、下引層4上に積層し、乾燥または硬化させて成膜する。バインダ樹脂としては、具体的に、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン、ポリアクリレートなどが挙げられる。溶媒としては、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、エチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロルベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
【0037】
なお溶媒は、前述のものに限定されることなく、アルコール系、ケトン系、アミド系、エステル系、エーテル系、炭化水素系、塩素化炭化水素系、芳香族系のうちから選択されるいずれかの溶媒系を、単独または混合して用いてもよい。ただし、電荷発生物質の粉砕およびミリング時の結晶転移に基づく感度低下、およびポットライフによる特性低下を考慮した場合、無機や有機顔料において結晶転移を起こしにくいシクロヘキサノン、1,2−ジメトキシエタン、メチルエチルケトン、テトラヒドロキノンのいずれかを用いることが好ましい。
【0038】
電荷発生層5の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などの気相堆積法や塗布方法などを適用することができる。塗布方法を用いる場合、電荷発生物質をボールミル、サンドグラインダ、ペイントシェイカ、超音波分散機などによって粉砕して溶剤に分散し、必要に応じてバインダ樹脂を加えた塗布液を、公知の塗布法によって下引層4上に塗布する。下引層4の形成される導電性支持体3が円筒状の場合、塗布法にはスプレイ法、垂直型リング法、浸漬塗布法などを用いることができる。電荷発生層5の膜厚は、約0.05〜5μmであることが好ましく、より好ましくは約0.1〜1μmである。
【0039】
なお下引層4の形成されている導電性支持体3の形状がシートの場合、塗布法にはベーカアプリケータ、バーコータ、キャスティング、スピンコートなどを用いることができる。
【0040】
電荷輸送層6は、公知の電荷輸送物質と結着樹脂とを含んで構成することができる。電荷発生層5に含まれる電荷発生物質で発生した電荷を受け入れ、これを輸送する能力を有するものであればよい。電荷輸送物質としては、たとえばポリ-N-ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ-g-カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9-(p-ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1-ビス(4-ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン系化合物、テトラフェニルジアミン系化合物、スチルベン系化合物、3-メチル-2-ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物等の電子供与性物質が挙げられる。
【0041】
電荷輸送層6を構成する結着樹脂としては、電荷輸送物質と相溶性を有するものであればよく、たとえば、ポリカーボネートおよび共重合ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリケトン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂およびポリスルホン樹脂、それらの共重合樹脂などが挙げられる。これらの樹脂を単独または2種以上混合して用いてもよい。前述の結着樹脂の中でもポリスチレン、ポリカーボネートおよび共重合ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルなどの樹脂は、1013Ω以上の体積抵抗率を有し、成膜性や電位特性などにも優れている。
【0042】
またこれらの材料を溶解させる溶剤は、メタノールやエタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンやシクロヘキサノンなどのケトン類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンやジオキソランなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタンやジクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、クロロベンゼンやトルエンなどの芳香族類などを用いることができる。
【0043】
電荷輸送層6を形成するための電荷輸送層用塗布液は、結着樹脂溶液中へ電荷輸送物質を溶解して調製される。電荷輸送層6に占める電荷輸送物質の割合は、30〜80重量%の範囲が好ましい。電荷発生層5上への電荷輸送層6の形成は、前述の下引層4上に電荷発生層5を形成したのと同様にして行われる。電荷輸送層6の膜厚は、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜40μmである。
【0044】
また、電荷輸送層6には、1種以上の電子受容性物質や色素を含有させることによって、感度の向上を図り繰返し使用時の残留電位の上昇や疲労などを抑えるようにしてもよい。電子受容性物質としては、たとえば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリルなどのシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、アントラキノン、1−ニトロアントラキノンなどのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノンなどの多環または複素環ニトロ化合物が挙げられ、これらを化学増感剤として用いることができる。
【0045】
色素としては、たとえば、キサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン系顔料、銅フタロシアニンなどの有機光導電性化合物が挙げられ、これらを光学増感剤として用いることができる。
【0046】
さらに、電荷輸送層6には、公知の可塑剤を含有させることによって、成形性、可撓性および機械的強度を向上させるようにしてもよい。可塑剤としては、二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステル、塩素化パラフィン、エポキシ型可塑剤などが挙げられる。また、感光層7には、必要に応じてポリシロキサンなどのゆず肌防止のためのレベリング剤、耐久性向上のためフェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物、アミン系化合物などの酸化防止剤、紫外線吸収剤などを含有してもよい。
【0047】
前述のように構成される感光体1の表面、すなわち感光層7表面の表面自由エネルギー(γ)は、拡張Forkes理論によって算出される値が、20mN/m以上、35mN/m以下、好ましくは28mN/m以上、35mN/m以下になるように制御設定される。
【0048】
表面自由エネルギーが20mN/m未満では、トナー等の感光体への付着力の減少による弊害が顕著になる。一つは、トナー等の感光体への付着力の減少に伴い、転写率が向上して、クリーニングブレードへ向かう残留トナーが減少する。この結果、ブレードの反転や、ブレードスキップマークが感光体に発生して、画質の低下を招く。また、付着力の減少に伴いトナー飛散が加速され、記録紙表面あるいは裏面に飛散トナーによる影響が見られるようになる。
【0049】
表面自由エネルギーが35mN/mを超えると、トナーや紙粉などの感光体表面に対する付着力が増大するので感光体表面が傷付き易くなり、この表面傷に起因してクリーニング性が悪化する。したがって、表面自由エネルギーを20〜35mN/mとした。
【0050】
感光体1表面の表面自由エネルギーの前述範囲への制御設定は、以下のようにして行われる。比較的低い表面自由エネルギー値を有する、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を代表とするフッ素系材料、ポリシロキサン系材料などを、感光層7に導入し、その含有量を調整することによって実現できる。また感光層7に含まれる電荷発生物質、電荷輸送物質および結着樹脂の種類、これらの組成比を変化させることによっても実現できる。また感光層7を形成する際の乾燥温度を調整することによっても実現できる。
【0051】
このようにして制御設定される感光体1表面の表面自由エネルギーは、前述のように表面自由エネルギーの双極子成分、分散成分および水素結合成分が既知である試薬を使用し、その試薬との付着性を測定することによって求められる。具体的には、試薬に純水、ヨウ化メチレン、α−ブロモナフタレンを使用し、接触角計CA−X(商品名;協和界面株式会社製)を用いて、感光体1表面に対する接触角を測定し、測定結果に基づき表面自由エネルギー解析ソフトEG−11(商品名;協和界面株式会社製)を用いて各成分の表面自由エネルギーを算出することができる。なお試薬は、前述の純水、ヨウ化メチレン、α−ブロモナフタレンに限定されるものではなく、双極子成分、分散成分、水素結合成分が適宜な組合せの試薬を用いてもよい。また測定方法も、前述の方法に限定されるものではなく、たとえばウィルヘルミ法(つり板法)やドゥ・ヌイ法などが用いられてもよい。
【0052】
以下感光体1における静電潜像形成動作について簡単に説明する。感光体1に形成される感光層7は、帯電器などでたとえば負に一様に帯電され、帯電された状態で電荷発生層5に吸収波長を有する光が照射されると、電荷発生層5中に電子および正孔の電荷が発生する。正孔は、電荷輸送層6に含まれる電荷輸送材料によって感光体1表面に移動されて表面の負電荷を中和し、電荷発生層5中の電子は、正電荷が誘起された導電性支持体3の側に移動し、正電荷を中和する。このように、感光層7には、露光された部位の帯電量と露光されなかった部位の帯電量とに差異が生じて静電潜像が形成される。
【0053】
次に図2を参照し、前述の感光体1を備える画像形成装置2の構成および画像形成動作について説明する。本実施の形態として例示する画像形成装置2は、デジタル複写機2である。
【0054】
デジタル複写機2は、大略スキャナ部11と、レーザー記録部12とを含む構成である。スキャナ部11は、透明ガラスからなる原稿載置台13と、原稿載置台13上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置(RADF)14と、原稿載置台13上に載置された原稿の画像を走査して読取るための原稿画像読取りユニットであるスキャナユニット15とを含む。このスキャナ部11にて読取られた原稿画像は、画像データとして後述する画像データ入力部へと送られ、画像データに対して所定の画像処理が施される。RADF14には、RADF14に備わる図示しない原稿トレイ上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セットされた原稿を1枚ずつ自動的に原稿載置台13上へ給送する装置である。またRADF14は、オペレーターの選択に応じて原稿の片面または両面をスキャナユニット15に読取らせるように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するセンサー群、制御部などを含んで構成される。
【0055】
スキャナユニット15は、原稿面上を露光するランプリフレクターアセンブリ16と、原稿からの反射光像を光電変換素子(略称CCD)23に導くために原稿からの反射光を反射する第1反射ミラー17を搭載する第1走査ユニット18と、第1反射ミラー17からの反射光像をCCD23に導くための第2および第3反射ミラー19,20を搭載する第2走査ユニット21と、原稿からの反射光像を前述の各反射ミラー17,19,20を介して電気的画像信号に変換するCCD23上に結像させるための光学レンズ22と、前記CCD23とを含む構成である。
【0056】
スキャナ部11は、RADF14とスキャナユニット15との関連動作によって、原稿載置台13上に読取るべき原稿を順次給送載置させるとともに、原稿載置台13の下面に沿ってスキャナユニット15を移動させて原稿画像を読取るように構成される。第1走査ユニット18は、原稿載置台13に沿って原稿画像の読取り方向(図2では紙面に向って左から右)に一定速度Vで走査され、また第2走査ユニット21は、その速度Vに対して2分の1(V/2)の速度で同一方向に平行に走査される。この第1および第2走査ユニット18,21の動作によって、原稿載置台13上に載置された原稿画像を1ライン毎に順次CCD23へ結像させて画像を読取ることができる。
【0057】
原稿画像をスキャナユニット15で読取って得られた画像データは、後述する画像処理部へ送られ、各種画像処理が施された後、画像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像を読出してレーザー記録部12に転送して記録媒体である記録紙上に画像を形成させる。
【0058】
レーザー記録部12は、記録紙の搬送系33と、レーザー書込みユニット26と、画像を形成するための電子写真プロセス部27とを備える。レーザー書込みユニット26は、前述のスキャナユニット15にて読取られてメモリに記憶された後にメモリから読出される画像データ、または外部の装置から転送される画像データに応じてレーザー光を出射する半導体レーザー光源と、レーザー光を等角速度偏向するポリゴンミラーと、等角速度で偏向されたレーザー光が電子写真プロセス部27に備えられる感光体1上で等角速度で偏向されるように補正するf−θレンズなどを含む。
【0059】
電子写真プロセス部27は、前述の感光体1の周囲に帯電器28、現像器29、転写器30、クリーニング器31が、矢符32で示す感光体1の回転方向の上流側から下流側に向ってこの順番に備えられる。前述のように感光体1は、帯電器28によって一様に帯電され、帯電された状態でレーザ書込みユニット26から出射される原稿画像データに対応するレーザー光によって露光される。露光されることによって感光体1表面に形成される静電潜像は、現像器29から供給されるトナーによって現像され、可視像であるトナー画像となる。感光体1表面に形成されたトナー画像は、後述する搬送系33によって供給される記録紙上に転写器30によって転写される。
【0060】
このとき、感光体1表面の表面自由エネルギーが、好適な範囲に設定されているので、トナー画像を形成するトナーは、感光体1表面から記録紙上へ容易に移行転写されて残留トナーが発生しにくく、また転写時に接触する記録紙の紙粉なども感光体1表面に付着しにくい。したがって、転写後の感光体1表面を清掃するために設けられるクリーニング器31のクリーニングブレードの研磨能力を弱く設定することができ、またクリーニングブレードの感光体1表面に対する当接圧力も小さく設定することができるので、感光体1の寿命が延長される。さらに感光体1表面にトナーや異物の付着が無く、常に清浄な状態に保たれるので、画質の良好な画像を長期間安定して形成することが可能になる。
【0061】
記録紙の搬送系33は、画像形成を行う電子写真プロセス部27の特に転写器30の配置される転写位置へ記録紙を搬送する搬送部34と、搬送部34へ記録紙を送込むための第1〜第3カセット給紙装置35,36,37と、所望の寸法の記録紙を適宜給紙するための手差給紙装置38と、感光体1から記録紙に転写された画像、特にトナー画像を定着する定着器39と、トナー画像定着後の記録紙の裏面(トナー画像の形成された表面の反対側の面)に、さらに画像を形成するために記録紙を再供給するための再供給経路40とを含む。この搬送系33の搬送経路上には、多数の搬送ローラ41が設けられ、記録紙は搬送ローラ41によって搬送系33内の所定の位置に搬送される。
【0062】
定着器39によってトナー画像を定着処理された記録紙は、裏面に画像形成するべく再供給経路40に送給されるか、または排紙ローラ42によって後処理装置43へ給送される。再供給経路40に給送された記録紙には、前述の動作が繰返し実行されて裏面に画像形成される。後処理装置43に給送された記録紙は、後処理が施された後、後処理工程に応じて定められる排紙先である第1または第2排紙カセット44,45のいずれかに排紙されて、デジタル複写機2における一連の画像形成動作が終了する。
【0063】
このデジタル複写機2には、トナーが過度に付着することなく、また異物が付着しにくく、クリーニング器31によって容易にクリーニングすることのできるクリーニング性に優れる感光体1が備えられるので、長期間に亘り安定して画質低下のない画像形成が可能であり、かつ感光体1の寿命が長くクリーニング器31も簡易なものですむことから低コストでメンテナンス頻度の少ない装置の提供が実現される。
【0064】
図3は、本発明の実施の第2の形態である感光体51の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施の形態の感光体51は、実施の第1形態の感光体1に類似し、第1形態の感光体1の導電性支持体3内部に防振部材52がさらに設けられることを特徴とする。図3(a)には、導電性支持体3の内部に防振部材52が1つ設けられる場合を例示し、図3(b)には、導電性支持体3の内部に防振部材52が2つ設けられる場合を例示する。なお、感光体51を構成する感光層7および下引層4は、層厚が薄いので、図3では図示を省略した。
【0065】
防振部材52の素材には、粘弾性材料、たとえばポリオレフィン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、ポリ塩化ビニール発泡体、フッ素ゴム発泡体などの合成樹脂発泡体が好適に用いられる。本実施の形態では、防振部材52は、平板状に形成され、平板状の防振部材52を円筒形状になるように丸めた後、導電性支持体3の内部に挿入する。導電性支持体3内に挿入された防振部材52は、元の平板状に復元しようとし、その復元力によって導電性支持体3内に固定される。このように防振部材52が設けられることによって、画像形成するべく感光体51が使用されるに際し、異常音や振動の発生が抑制されるので、静謐性に優れる感光体51が実現される。
【0066】
ここでは、感光体51に設けられる防振部材52が、1つまたは2つの場合について例示するけれども、これに限定されることなく、さらに多数の防振部材が導電性支持体内に挿入されるものであってもよい。また防振部材は、平板状のものを丸めて挿入することに限定されることなく、初めから円筒状や円柱状に形成されたものを挿入してもよい。また導電性支持体内に発泡材料と発泡剤とを装入し、発泡させて導電性支持体内を防振部材によって充填するようにしてもよく、本発明の目的の範囲内において種々の変形が許される。
【0067】
図4は、感光体53の構成を簡略化して示す部分断面図である。感光体53は、実施の第1形態の感光体1に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。感光体53において注目すべきは、導電性支持体3上に単層からなる感光層54が形成されることである。
【0068】
感光層54は、実施の第1形態の感光体1に用いるのと同様の電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂などを用いて形成される。結着樹脂中に電荷発生物質および電荷輸送物質を分散したり、電荷輸送物質を含む感光層中に電荷発生物質を顔料粒子の形で分散させたりして調製した感光層用塗布液を用い、実施の第1形態の感光体1における電荷発生層5を形成するのと同様の方法によって単層の感光層が導電性支持体3上に形成される。単層型感光体53は、オゾン発生が少ない正帯電型画像形成装置用の感光体として好適であり、また塗布されるべき感光層54が一層のみであるので、製造原価および歩留が電荷発生層および電荷輸送層の積層して構成される積層型に比べて優れている。
【0069】
(実施例)
以下本発明の実施例について説明する。
まず、直径:30mm、長さ:326.3mmのアルミニウム製導電性支持体上に種々の条件にて感光層を形成し、実施例および比較例として準備した感光体について説明する。
【0070】
(実施例S1〜S
(実施例S1);酸化チタン(TTO55A:石原産業社製)7重量部および共重合ナイロン(CM8000:東レ社製)13重量部を、メチルアルコール159重量部と1,3−ジオキソラン106重量部との混合溶剤に加え、ペイントシェーカーにて8時間分散処理して下引層用塗布液を調整した。この塗布液を塗布槽に満たし、導電性支持体を浸漬後引上げ、自然乾燥して層厚1μmの下引層を形成した。
【0071】
オキソチタニルフタロシアニン3重量部とブチラール樹脂(BL−1:積水化学社製)2重量部とを、メチルエチルケトン245重量部に混合し、ペイントシェーカーにて分散して電荷発生層用塗布液を調整した。この塗布液を、下引層の場合と同様の浸漬塗布法にて前述の下引層上に塗布し、 自然乾燥して層厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0074】
いで電荷輸送物質として下記構造式()で示されるブタジエン系化合物を5重量部、4種類のポリカーボネート樹脂、J500(出光興産株式会社製)2.4重量部、G400(出光興産株式会社製)1.6重量部、GH503(出光興産株式会社製)1.6重量部、TS2020(帝人化成株式会社製)2.4重量部、さらにスミライザーBHT(住友化学株式会社製)0.25重量部を混合し、テトラヒドロフラン49重量部を溶剤として電荷輸送層用塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。このようにして実施例Sの感光体を作製した。
【0075】
【化3】
Figure 0004064229
【0076】
(実施例S);実施例Sと同様にして感光体を作製した。作製後、厚み:5mm、幅:70mm、長さ:150mmの寸法を有し、ポリウレタン発泡体からなる防振部材を、円筒状に丸めて、感光体を構成する導電性支持体の内部に挿入した。このようにして、防振部材の設けられた実施例Sの感光体を作製した。
【0078】
(実施例S);実施例S1と同様にして下引層および電荷発生層を形成した。次いで電荷輸送物質として前記構造式()で示されるブタジエン系化合物を3.5重量部、下記構造式()で示されるスチリル系化合物を1.5重量部、4種類のポリカーボネート樹脂、J500(出光興産株式会社製)2.2重量部、G400(出光興産株式会社製)2.2重量部、GH503(出光興産株式会社製)1.8重量部、TS2020(帝人化成株式会社製)1.8重量部、さらにスミライザーBHT(住友化学株式会社製)1.5重量部を混合し、テトラヒドロフラン55重量部を溶剤として電荷輸送層用塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。このようにして実施例Sの感光体を作製した。
【0079】
【化4】
Figure 0004064229
【0080】
(実施例S,S);実施例S1と同様にして下引層および電荷発生層を形成した。次いで、電荷輸送層形成に際し、ポリカーボネート樹脂の一部に代えて、表面自由エネルギー(γ)の低い樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いた以外は、実施例Sと同様にして塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。なお電荷輸送層形成用の塗布液中に占めるPTFEの含有比率は、実施例Sの方が実施例Sよりも大きくなるようにして、実施例Sの感光体のγが、実施例Sの感光体のγよりも小さくなるようにそれぞれ作製した。
【0081】
(比較例P1);実施例S1と同様にして下引層および電荷発生層を形成した。次いで電荷輸送物質として前記構造式()で示されるブタジエン系化合物を5重量部、3種類のポリカーボネート樹脂、G400(出光興産株式会社製)2.4重量部、TS2020(帝人化成株式会社製)4重量部、Vylon290(東洋紡株式会社製)1.6重量部、さらにスミライザーBHT(住友化学株式会社製)0.25重量部を混合し、テトラヒドロフラン49重量部を溶剤として電荷輸送層用塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。このようにして比較例P1の感光体を作製した。
【0082】
(比較例P2);比較例P1と同様にして下引層および電荷発生層を形成した。次いで、電荷輸送物質として前記構造式()で示されるブタジエン系化合物を5重量部、2種類のポリカーボネート樹脂、J500(出光興産株式会社製)4.4重量部、TS2020(帝人化成株式会社製)3.6重量部、さらにスミライザーBHT(住友化学株式会社製)0.25重量部を混合し、テトラヒドロフラン49重量部を溶剤として電荷輸送層用塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。このようにして比較例P2の感光体を作製した。
【0083】
(比較例P3);電荷輸送層形成に際し、ポリカーボネート樹脂として、J500(出光興産株式会社製)4.4重量部を、G400(出光興産株式会社製)に置換えた以外は、比較例P2と同様にして比較例P3の感光体を作製した。
【0084】
(比較例P4);比較例P1と同様にして下引層および電荷発生層を形成した。次いで、電荷輸送層形成に際し、ポリカーボネート樹脂の一部に代えて、γの低い樹脂であるPTFEを用いた以外は、比較例P1と同様にして塗布液を調整した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成した。このようにして、比較例P4の感光体を作製した。
【0085】
以上のように、実施例S1〜Sおよび比較例P1〜P4の各感光体作製において、電荷輸送層用塗布液に含まれる樹脂の種類および含有比率を変化させるとともに、塗布後の乾燥温度を変化させることによって、感光体表面の表面自由エネルギー(γ)が所望の値になるように調整した。これら実施例S1〜Sおよび比較例P1〜P4の感光体表面のγは、接触角測定機CA−X(協和界面株式会社製)および解析ソフトEG−11(協和界面株式会社製)によって求めた。
【0086】
実施例S1〜Sおよび比較例P1〜P4の各感光体を、試験用に改造したデジタル複写機AR−450(シャープ株式会社製)に装着し、画像形成することによって、クリーニング性、画質安定性、静謐性および表面粗さの評価試験を行った。次に、各性能の評価方法について説明する。
【0087】
[クリーニング性];前述のデジタル複写機AR−450に備わるクリーニング器のクリーニングブレードが、感光体に当接する当接圧力、いわゆるクリーニングブレード圧を初期線圧で21gf/cm(2.06×10−1N/cm:に調整した。温度:25℃、相対湿度:50%の常温/常湿(N/N:Normal Temperature/Normal Humidity)環境中で、前記複写機を用いて、シャープ株式会社製文字テストチャートを、記録紙SF−4AM3(シャープ株式会社製)10万枚に形成した。
【0088】
なお本実施例では、後述する他の評価試験においても、この文字テストチャートおよび記録紙を共通して用いた。画像形成前(0k)、25,000(25k)枚、50,000(50k)枚および100,000(100k)枚の各段階において、形成された画像を目視することによって、黒白2色の境界部の鮮明度、感光体回転方向へのトナー漏れによる黒すじの有無を試験し、さらに後述の測定器によってかぶり量Wkを求めて、クリーニング性を評価した。形成画像のかぶり量Wkは、日本電色工業株式会社製Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEMを用いて反射濃度を測定して求めた。まず画像形成前の記録紙の反射平均濃度Wrを測定した。次にその記録紙に対して画像形成し、画像形成後、記録紙の白地部分各所の反射濃度を測定した。最もかぶりの多いと判断された部分、すなわち白地部でありながら濃度の最も濃い部分の反射濃度Wsと、前記Wrとから以下の式{100×(Wr−Ws)/Wr}で求められるWkをかぶり量と定義した。
【0089】
クリーニング性の評価基準は以下のようである。
◎:非常に良好。鮮明度良く黒すじ無し。かぶり量Wkが3%未満。
○:良好。鮮明度良く黒すじ無し。かぶり量Wkが3%以上5%未満。
△:実用上問題無し。鮮明度実用上問題のないレベルであり黒すじの長さが2.0mm以下かつ5個以下。かぶり量Wkが5%以上10%未満。
×:実用不可。鮮明度実用上問題あり。黒すじの上記△の範囲を超えるもの。かぶり量Wkが10%以上。
【0090】
[画質安定性]
前述のクリーニング性を評価するのと同様にして100k枚の文字テストチャートを形成し、画像形成前(0k)、25k枚、50k枚および100k枚の各段階において、画像形成前の記録紙の反射濃度Drと、画像形成後の記録紙の反射濃度Dsとを、サカタインクス株式会社製Machbes RD918を用いて測定することによって、画質安定性の評価試験を行った。反射濃度Dr,Dsから以下の式{100×(Dr−Ds)/Dr=ΔD}で求められるΔDを画像濃度低下レベルと定義し、画像濃度低下レベルΔDによって画質安定性を評価した。
【0091】
画質安定性の評価基準は以下のようである。
◎:非常に良好。ΔDが5%未満。
○:良好。ΔDが5%以上10%未満。
△:やや不良。ΔDが10%以上20%未満。
×:不良。ΔDが20%以上。
【0092】
[静謐性]
前述のクリーニング性を評価するのと同様のクリーニングブレード圧に初期設定された複写機を用い、温度:35℃、相対湿度:85%の高温/高湿(H/H:High Temperature/High Humidity)環境中で、文字テストチャートを、記録紙10万枚に形成した。画像形成前(0k)、25k枚、50k枚および100k枚の各段階において、感光体とクリーニングブレードとの摩擦によって生じる異常振動音、いわゆる「鳴き」の有無を操作者の聞取りによって検出した。
【0093】
静謐性の評価基準は以下のようである。
◎:非常に良好。鳴き無し。
○:良好。感光体の回転始動または終了のいずれか一方でのみ鳴き有り。
△:やや不良。感光体の回転始動および終了の両方で鳴き有り。
×:不良。感光体の回転中に連続した鳴き有り。
【0094】
[表面粗さ]
前述のクリーニング性の評価試験と同様の条件にて、100k枚の画像形成を行い、画像形成終了後、株式会社東京精密社製SurfCom570Aを用いて、感光体表面の日本工業規格(JIS)B0601に規定される最大高さRmaxを測定した。画像形成終了後における最大高さRmaxの小さい方が、耐久性に優れるものと評価した。
【0095】
[評価結果]
クリーニング性評価結果を表1に合わせて示す。なお表1および後述の表に示す評価試験結果において、各評価試験を行った各段階の画像形成枚数(0k,25k,50k,100k)を、その段階において実用上不適になる現象が発生した場合には、耐久寿命枚数と言っても良いことから、耐久枚数として表記した。
【0096】
表面自由エネルギー(γ)が本発明範囲内にある実施例S1〜Sの感光体は、クリーニング性がすべて良好(○)以上の評価結果であった。特にγが、28〜35mN/mの範囲内にある実施例S1〜Sの感光体は、非常に良好(◎)なクリーニング性を発現する。
【0097】
一方、γが本発明範囲よりも小さい比較例P4の感光体では、トナー等の感光体への付着力の減少による弊害が顕著になる。一つは、トナー等の感光体への付着力の減少に伴い、転写率が向上して、クリーニングブレードへ向かう残留トナーが減少する。この結果、ブレードの反転や、ブレードスキップマークが感光体に発生して、画質の低下を招いた。また、付着力の減少に伴いトナー飛散が加速され、記録紙表面あるいは裏面に飛散トナーによる影響が見られた。この結果、黒すじやかぶりが発生し易く、画像形成枚数が25k枚の段階で、実用不可(×)であった。またγが本発明範囲よりも大きい比較例P1〜P3の感光体では、γの大きくなるのに伴って、トナーや紙粉などがクリーニングブレードに引掛ることによって感光体表面を傷付けるので、感光体表面に発生する傷に起因してクリーニング性が悪化した。
【0098】
【表1】
Figure 0004064229
【0099】
画質安定性すなわち画像濃度低下レベルΔDの評価結果を表2に合わせて示す。実施例S1〜Sの感光体と比較例P1〜P4の感光体との間に画像濃度低下レベルΔDにおける差異は無く、いずれも非常に良好(◎:ΔD<5%)の評価であった。したがって、感光体の表面自由エネルギー(γ)と画像濃度低下レベルΔDとの相関は、特に認められなかった。
【0100】
【表2】
Figure 0004064229
【0101】
静謐性すなわち鳴きの検出評価結果を表3に合わせて示す。実施例S1〜Sの感光体および比較例P1〜P4の感光体において、表面自由エネルギー(γ)の増加に伴って「鳴き」の発生が増加する傾向にあり静謐性が悪化する。しかしながら、実施例SとSとの感光体を比較すると、γが同一値であるけれども、防振部材の設けられた実施例Sの感光体は、耐久枚数の各段階のいずれにおいても「鳴き」の発生が全く検出されず、静謐性に対する防振部材の優れた効果が確認された。
【0102】
【表3】
Figure 0004064229
【0103】
100k枚の画像形成終了後における実施例および比較例の感光体表面について、最大高さRmaxを測定した結果を表4に合わせて示す。また図5は、感光体表面の表面自由エネルギー(γ)とRmaxとの関係を示す図である。表4および図5から、実施例S1〜Sの感光体に比べて比較例P1〜P3の感光体は、表面粗さの粗いことが判る。γ値の大きい比較例P1〜P3の感光体では、γの増大に伴って、表面粗さの粗くなる傾向が顕著であった。このことから、γの増大に伴って、感光体表面に対する異物の付着力が増大し、付着した異物により発生する傷等によって表面粗さの粗くなることが確認された。
【0104】
【表4】
Figure 0004064229
【0105】
【発明の効果】
本発明によれば、感光層が、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成され、電荷輸送物質が、構造式(1)で示されるブタジエン系化合物を含む電子写真感光体表面の表面エネルギーが、20mN/m以上、34.80mN/m以下、好ましくは28mN/m以上、34.80mN/m以下になるように設定される。電子写真感光体表面の表面自由エネルギーは、電子写真感光体の表面に対するたとえば現像剤や紙粉などの濡れ性すなわち付着力の指標である。表面自由エネルギーを前記好適な範囲に設定することによって、特に現像剤に対しては現像に必要な程度の付着力を発現するにも関らず過度の付着力を抑制し、また紙粉等の異物に対する付着力を抑制することができるので、電子写真感光体表面から過剰の現像剤や異物が除去され易くなる。このようにして、現像性能を低下させることなく、クリーニング性能を向上させることが可能になる。したがって、表面に付着する異物による傷が発生しにくいので寿命が長く、長期間安定して形成画像に品質低下を生じさせることのない耐久性に優れる電子写真感光体が実現される。
【0106】
た電子写真感光体の感光層は、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に、電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成される。このように感光層を複数層が積層されるタイプにすることによって、各層を構成する材料およびその組合せの自由度が増すので、電子写真感光体表面の表面自由エネルギー値を所望の範囲に設定することが容易になる。
【0107】
また本発明によれば、導電性支持体の内部には、防振部材が設けられるので、画像形成するべく電子写真感光体が使用されるに際し、異常音や振動の発生が抑制される。したがって、静謐性に優れる電子写真感光体が実現される。
【0108】
また本発明によれば、画像形成装置には、クリーニング性能に優れる前記いずれかの電子写真感光体が備えられる。したがって、長期間に亘り安定して画質低下のない画像形成が可能であり、かつ低コストでメンテナンス頻度の少ない画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である電子写真感光体1の構成を簡略化して示す部分断面図である。
【図2】図1に示す電子写真感光体1を備える本発明の他の実施の形態である画像形成装置2の構成を簡略化して示す配置側面図である。
【図3】本発明の実施の第2の形態である感光体51の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図4】 光体53の構成を簡略化して示す部分断面図である。
【図5】感光体表面の表面自由エネルギー(γ)と最大高さ(Rmax)との関係を示す図である。
【図6】付着濡れの状態を例示する側面図である。
【符号の説明】
1,51,53 電子写真感光体
2 画像形成装置
3 導電性支持体
4 下引層
5 電荷発生層
6 電荷輸送層
7,54 感光層
52 防振部材

Claims (4)

  1. 導電性支持体と導電性支持体上に設けられる感光層とを備え、一様に帯電される感光層が画像情報に応じた光で露光されることによって静電潜像の形成される電子写真感光体において、
    前記感光層の表面の表面自由エネルギー(γ)が、20mN/m以上、34.80mN/m以下であり、
    前記感光層は、電荷生成物質を含む電荷発生層の上に、電荷輸送物質および4種類のポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層が積層されて構成され
    前記電荷輸送物質は、下記構造式(1)で示されるブタジエン系化合物を含むことを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0004064229
  2. 前記表面自由エネルギー(γ)が、
    28mN/m以上、34.80mN/m以下であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 前記導電性支持体の内部には、
    防振部材が設けられることを特徴とする請求項1または2記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置。
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