JP4064197B2 - 扉の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物などに付設される扉に設けられ、この扉の開閉を行う操作部分を改良した扉の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の開口部などに設けられる扉には、その開閉を行うためにノブやレバーハンドルが設けられる。これらノブやハンドルは、扉における戸先側の両面に配設され、この戸先側に内蔵される錠機構部を構成するラッチボルトの木口に対する進退を行う。
【0003】
ノブの場合、これを掴み持ち、回転させることでラッチボルトを木口より後退させ建物枠側のストライクから退かせ係合状態を解き、そして、ノブを掴み持った状態で扉に対して押す、或いは引く、という操作にて扉の開放を行う。
また、ハンドルの場合では、ハンドルを掴み持ち、扉面に対し、この扉面と平行な方向に所定角度揺動させることで、すなわち扉面に植設状態の軸部の回転にて、ラッチボルトの後退が行われ、そして、ハンドルを掴み持った状態で扉を押す、或いは引くことで扉の開放が行われる。
【0004】
そして、これらノブやハンドルに対する人の操作において、扉を押して開く場合に、ノブの場合は、掴み持ち回転させたノブ自体を押す方向に操作することで行い、また、ハンドルの場合も、掴み持ち揺動させたハンドル自体を押す方向に操作することで行う。
【0005】
ところが、これらノブやハンドルの場合に、扉を開放する「押す」という操作を行う直前に、「回転」或いは「揺動」という操作が必要なことから、障害者や高齢者など手が不自由である場合に、扉の開放操作を行いにくいことがある。
【0006】
このような不具合に対し、扉の開放方向と同方向に操作を行うことでラッチボルトを後退させる機構となるハンドル構造、所謂プッシュプル錠が下記特許文献1等にある。
このプッシュプル錠は、扉を開放する「押す」「引く」という操作方向と同方向に揺動するレバーで構成され、押すことで開放する扉の一方の面には扉面に対して近接する方向に揺動するレバーが設けられ、また、引くことで開放する扉の他方の面には扉面に対して離間する方向に揺動するレバーが設けられており、これらレバーの揺動、すなわち、「押す」或いは「引く」という操作にてラッチボルトが後退し、扉の開放が行える構造となっている。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2529263号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のプッシュプル錠を備えた扉では、扉の開閉動作が急激に行われないように制御するドアクローザーが設けられていない場合や、室内扉など扉自体が軽量に構成されている場合に、その扉の開放操作を行う際に、特に扉を押して開放する側では、開放操作を行う者が、扉とともに開放方向に勢いがつき、操作方向である前方に倒れ込んでしまったり、また、扉を勢いよく開けてしまうことで扉の向こう側にいる人に扉を衝突させてしまうことがあり、非常に危険であるという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、扉の開放操作方法、特に扉の押して開ける側での操作構造を改善し、開放する扉による事故を未然に防ぐことを可能とする扉の構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の扉の構造は、進退自在な係合杆5による係合にて閉鎖状態を維持され、押す方向が開放方向となる扉1であって、該扉1の押される面1dに配設され、扉1の開放方向と略同方向に揺動自在となる把手10を備え、該把手10を前記扉1の開放方向と同方向に揺動させることで、前記係合杆5による係合状態を解除し扉1の開放が行われる扉の構造において、
前記把手10の前記扉面1dに対向する裏面に配設され、基端22aが前記把手10の揺動端近傍に位置し、該把手10の裏面に近接する厚み方向に移動自在な操作片22と、
該操作片22の先端22b側に設けられ、前記扉面1dに向かって突設される係合片23と、
前記把手10の揺動基端に枢軸を介して揺動自在に設けられ、前記係合杆5を備える錠機構部4内に延出し、該錠機構部4に開放操作の出力を行う作動片25と、
該作動片25と一体に設けられ前記把手10の裏面に向かって延出し該作動片25とともに揺動自在とされ、前記係合片23に対し係脱自在とされるとともに、前記把手10の当接部14dに対して係脱自在とされる連動片27と、
を具備し、
前記把手10を前記扉1の開放方向に押圧し揺動させることで、前記当接部14dが前記連動片27と係合し、該連動片27を揺動させるとともに前記作動片25を揺動させて、該作動片25にて前記把手10の揺動操作を前記錠機構部4に伝達し、
前記把手10とともに前記操作片22を掴み持つことで、前記係合片23が前記連動片27と係合し、前記把手10の揺動操作とともに前記作動片25が揺動して前記錠機構部4に伝達し、前記扉1の開放が行われることを特徴とする。
【0011】
このような扉の構造によれば、押すことで開放する扉1に対する開放操作において、押すことで揺動し係合杆5を後退させる把手10に、操作片22を設け、この操作片22とともに把手10を握持することで操作し、錠機構部4内に直接操作力が伝わる作動片25を把手10と略一体となるように係合片23と連動片27とを係合状態として、扉の開放操作を行えるように構成したので、扉1に対する「押す」という開放操作に、操作片22を掴み持つ前段操作を必要とすることから、開放方向への扉1の急激な開放が抑止され、扉1の向こう側にいる人に扉1を衝突させるような事故等、扉1を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0012】
また、操作片22を掴むことなく、把手10を押圧させるのみの開放操作となっても、この把手10の揺動を、さらに押し込むように押圧操作することで、すなわち、把手10を2段階で押圧するような操作を行うことによって、作動片25が把手10と略一体となるように当接部14dと係合片23とを係合状態とされる構成としたので、扉1に対する「押す」という開放操作を、単純に押圧するのみでなく、さらに押し込むような操作を必要とすることから、開放方向への扉1の急激な開放操作を行っても、扉1はすぐには開放されずに抑止され、上記同様に扉1の向こう側にいる人に扉1を衝突させるような事故等、扉1を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0013】
請求項2記載の扉の構造によれば、前記把手10は、略板状に形成され、前記扉面1dに対向する裏面に、該裏面に直交して突出形成する腕部14を備え、該腕部14先端を前記揺動基端とされて前記扉面1d側に枢着され、該腕部14内に長手方向に形成される管状の中空部14b内に前記係合片23と連動片27及び当接部14dが配置されることを特徴とする。
【0014】
このような扉の構造によれば、把手10の腕部14内に係合片23と連動片27及び当接部14dとが外部に表出することなく、機構部分を隠すことととなり、見栄えを低下させることがない。
【0015】
請求項3記載の扉の構造によれば、前記枢軸は、前記把手10の揺動中心軸18を兼ねることを特徴とする。
【0016】
このような扉の構造によれば、把手10の揺動中心と作動片25の揺動中心とを1つの部材で構成でき、簡素な構造で得ることが可能となる。
【0017】
請求項4記載の扉の構造によれば、前記操作片22には、前記把手10の裏面から離脱する方向に付勢する付勢部材24が備えられることを特徴とする。
【0018】
このような扉の構造によれば、操作片22は、把手10の裏面において常に離脱方向に付勢されており、係合片23の移動が行われず、連動片27を介する作動片25の揺動を行わない状態、すなわち係合片23と連動片27との係合状態とならない状態を保ち、把手10を勢いよく押すことでの扉1の開放操作を、上記したように押圧操作を単なる押圧操作ではなく、さらに押し込むような操作を必要な状態に維持することとなり、急な押し開け操作で簡単に扉1が開放しない状態を保つこととなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、扉1は、吊元1aとなる一側縁に、蝶番3などを介して建物開口部2の一方の縁部2a等に連結される。そして建物開口2に対して吊元1aの蝶番3を中心として建物開口部2の一方側、例えば屋外側や廊下側などの隔てられた空間のいずれか側の方向に揺動し、開閉する。扉1の戸先1bには、錠機構部4が内蔵される。錠機構部4は、係合杆としてのラッチボルト5を具備し、後述するレバーハンドル10が連結されている。ラッチボルト5は、戸先1bの木口1cに対して進退自在に設けられ、扉1が建物開口部2を閉鎖している際に、木口1cから突出した状態で、建物開口部2の他方の縁部2bに設けられるストライク板の係合穴6に嵌入する。そして、ラッチボルト5が係合穴6に嵌入し係合した状態では、扉1は閉鎖状態を保たれる。
なお、このラッチボルト5は、例えば閂状のラッチとして構成してもよく、可倒ラッチなどで構成されてもよい。
【0020】
扉1の戸先1b側の表裏両面には、把手としてのレバーハンドル10が配設される。なお、以下に説明する本実施の形態では、扉1の一方の面1dである押して開放する側のレバーハンドル10について説明し、引いて開放させる側である他方の面に配設されるレバーハンドルについては図示を省略しその詳述を行わない。
【0021】
図1に示すように、扉1の一方の面1d、すなわち、押すことで開放方向へと揺動させる操作の行われる扉の押される面1dにおける戸先1b側には、レバーハンドル10が配設される。
【0022】
レバーハンドル10は、図2に示すように、押圧部11と腕部14とが略直交した略L字状に形成される。
押圧部11は、本実施の形態では、扉面1dと略平行となる矩形板状に形成される。押圧部11には、扉面1dに対向する裏面に凹部12が形成される。この凹部12は、略矩形状に形成され、押圧部11の裏面において周囲の端縁部分を突条形状とするように形成されており、レバーハンドル10としての重量軽減を兼ねるとともに、後述する操作片22の作動領域となる。また、この押圧部11の先端縁部は、レバーハンドル10としての揺動端となり、握持部13とされる。
【0023】
腕部14は、押圧部11の裏面における握持部13と反対の側縁近傍に位置し、この裏面に直交して突出形成されるように、押圧部11と一体に設けられる。本実施の形態の腕部14は、略円柱状に形成される。腕部14の先端14aは、レバーハンドル10としての揺動基端となり、軸支部15を構成している。この軸支部15は、腕部14と一体に構成される連結部16と、扉面1d側に固定されるベース部17とで構成され、略垂直方向を軸線方向とした揺動軸18を介して互いが連結され、この軸支部15によりレバーハンドル10が揺動自在となっている。なお、この軸支部15の連結部16と腕部14とは、ネジやボルトなどの固定手段20にて固定され、また、ベース部17は、扉1および戸先1bに内蔵される錠機構部4に対して、図に示す取付杆19や、ネジ,ボルトなどにて固定される。
【0024】
本実施の形態では、軸支部15に対して延出する腕部14及び押圧部11が、図1に示すように、通常の状態において、押圧部11の板面が扉面1dと略平行となり、この押圧部11が腕部14から吊元1aに向いて延出している。
【0025】
また、腕部14には、長手方向である軸線方向に沿う略管状の中空部14bが形成されている。本実施の形態では、図2に示すように、腕部14の先端14a側に略円筒形状に形成され連結部16と一体となる支持筒21が挿着され、軸線方向に貫通した穴部とともに中空部14bを構成している。中空部14bの一端は、図3に示すように、連結部16を貫通し腕部14の先端略中央にスリット状に開口している。
【0026】
さらに、この腕部14は、握持部13側の側部に、略溝状の開口部14cを有している。この開口部14cは、凹部12及び中空部14bと連通しており、後述する操作片22の先端22b側及び連動片27の一側が配置されるようになっている。また、この腕部14の開口部14cに対する奥方位置となる中空部14b内面は、後述する連動片27が係合する当接部14dとなっている。
【0027】
なお、図示しないが、揺動軸14bには、捩じりコイルバネなどの付勢部材が巻装され、この捩じりコイルバネの付勢力により、通常の状態で扉面1dに対して腕部14が略直交となる状態を維持する構成としても良い。
【0028】
次に、操作片22は、レバーハンドル10の押圧部11裏面に配設される。この操作片22は、図2,図3に示すように、上述した押圧部11裏面の凹部12の内寸法に対応した略矩形板状の部材とされ、この凹部12に対し、押圧部11の厚み方向に進退自在とされる。本実施の形態では、押圧部11の凹部12内にて揺動することで厚み方向に進退するようになっており、揺動中心を基端22aとし、押圧部11の揺動端における凹部12内とされ、先端22bが腕部14に近接し、先端22bが揺動端となっている。なお、操作片22の基端22aは、押圧部11に対して、軸部などを設け、例えば基端22aにおける両端縁と押圧部11の凹部12内における握持部13側の両内側とを軸と軸受で構成して連結し、押圧部11に対して操作片22を揺動自在とする構成としても良い。
【0029】
また、この操作片22の腕部14に近接した先端側には、係合片23が突設されている。この係合片23は、図2に示すように、先端23aが図中上向きに湾曲し略J字形のフック状に形成され、腕部14の側部に形成された開口部14cより中空部14b内に挿入状態で延設される。
【0030】
操作片22の押圧部11側となる一方の面には、支持凹部22cが設けられており、これに対向して凹部12内に形成される取付凹部11aとの間に、付勢部材としての圧縮コイルバネ24が介装され、操作片22をレバーハンドル10裏面から離脱する方向となるように常に付勢している。
【0031】
次に、作動片25は、レバーハンドル10の揺動基端である腕部14の先端14aに設けられる。この作動片25は、本実施の形態では、図2に示すように、略短冊板状に形成されており、腕部先端14aの連結部16とベース部17とを貫通し連結する揺動軸18が基部25aを貫通し、揺動自在とされて取り付けられる。なお、この揺動軸18は、作動片25の枢軸を兼ねている。
【0032】
作動片25は、先端25bが腕部14の軸線方向に略沿って延出しており、その先端25bが戸先1bに内蔵される錠機構部4内に位置するようになっている。この作動片25は、錠機構部4内にて、ラッチボルト5の進退動作を行う機構に係合するようになっている。なお、図2には、その機構の一部である連動部26を示している。
【0033】
次に、連動片27は、作動片25と一体に設けられ、すなわち、作動片25の基部25aを中途部分とした長尺体とされて、基部25aより一方の略半部を作動片25とされ他方の略半部を連動片27として構成されている。そして、中途部分の基部25aを貫通した揺動軸18により腕部14の中空部14b内で揺動自在とされている。この連動片27は、本実施の形態では、図2に示すように、先端27aが図中下向きに湾曲し略逆J字形のフック状に形成されている。この先端27aは、図2に示すように、操作片22の係合片先端23aと対向する。そして、この連動片27は、腕部14の中空部14b内で、先端27aが係合片23の先端23aと当接部14dとの間を揺動自在とされる。また、この連動片27の一側には、閉塞部27bが突出形成されている。この閉塞部27bは、腕部14の開口部14cに位置する。
【0034】
なお、係合片23の先端23aと連動片27の先端27aとは、図2に示すように、通常の状態で互いに係合することなく向き合い、連動片27の閉塞部27bの上縁とで形成される空間に係合片23の先端23aが位置している。
【0035】
次に、上記のように構成された扉の構造の操作について説明する。
扉1が建物開口2を閉塞した状態では、図1に示すように、錠機構部4のラッチボルト5先端が突出しており、係合穴6に進入し、扉1の閉塞状態が保たれる。
【0036】
また、この閉塞状態においては、図2に示すように、押圧部11の握持部13裏面に位置している操作片22が、圧縮コイルバネ24の付勢力により、押圧部11裏面の凹部12より突出しており、この操作片22と略一体構造とされる係合片23と、連動片27とは互いに係合することなく対向した状態とされる。なお、この状態では、作動片25の先端25bは、錠機構部4の連動部26に接触している状態となっている。
【0037】
なお、本発明の扉の構造では、レバーハンドル10を掴み持って押圧し扉1を開放させる方法と、レバーハンドル10の押圧部11を押圧するのみで扉1を開放させる方法との2種類の操作方法がある。
【0038】
まず、レバーハンドル10を掴み持ち、扉1を開放する操作手順を説明する。
この扉1を開放するには、まず、レバーハンドル10の握持部13側を、開放しようとする操作者が握持する。握持部13側を掴むことで、この握持部13の裏面に位置する操作片22は、押圧部11に対する押圧方向とは反対の引く方向の操作となり、圧縮コイルバネ24の付勢力に抗して押圧部11裏面の凹部12内に進入する。このとき、掴む際の指先側が操作片22の揺動端(先端22b)側であることから容易に操作片22は揺動されることとなる。
【0039】
図4に示すように、操作片22の凹部12内への進入とともに、係合片23が連動片27と互いに係合状態となる。
【0040】
次に、操作者は、レバーハンドル10の押圧部11を押圧して軸支部15を中心に揺動させる。この揺動操作の際、操作片22の係合片23が連動片27と係合状態であることから、この連動片27は揺動軸18を中心に揺動することとなり、すなわち、レバーハンドル10,操作片22,係合片23,連動片27,作動片25が略一体となって、この作動片25が揺動軸18に対して揺動して、レバーハンドル10の揺動とともに錠機構部4内を揺動されることとなる。これにより図5に示すように作動片25は所定角度(図5中α)揺動して連動部26を押圧し、この連動部26に連動連結されるラッチボルト5が後退となる。すなわち、扉1はラッチボルト5による係止維持状態を解かれる。
【0041】
係止状態を解かれた扉1は、レバーハンドル10を掴み持ち、レバーハンドル10に対して押圧力を加えている操作者の開放操作、すなわち押圧している操作により、開放方向へと吊元1aの蝶番3を中心として揺動する。
そして、そのまま扉1を開放方向に押すことにより、扉1が開放となる。
【0042】
次に、この扉1を開放させる際に、レバーハンドル10の握持部13を掴み持つことなく開放操作を行う操作手順について説明する。
まず、扉1を開放させようとする操作者は、レバーハンドル10の押圧部11を正面から押圧する。
【0043】
レバーハンドル10は、その押圧操作によって、軸支部15を中心に揺動する。操作片22は、操作者により握持されないことから移動せず、係合片23と連動片27とが係合しない状態のままである。すなわち、このレバーハンドル10の揺動の際に、連動片27及び作動片25に対して揺動自在な状態となっている。このレバーハンドル10の揺動によって、係合片23は連動片27との対向位置から離脱し移動することとなる。すなわち、連動片27は揺動せず、腕部14の中空部14bにより、連動片27に対して腕部14が揺動することとなる。
【0044】
レバーハンドル10が揺動し、所定角度(図6中β)まで揺動すると、中空部14b内にて、連動片27の先端27aは当接部14dと係合状態となる。
【0045】
そして、さらに、レバーハンドル10を押圧して揺動させると、図7に示すように、当接部14dに係合した連動片27がレバーハンドル10の揺動とともに揺動する。これにより作動片25が所定角度(図7中γ)揺動して、錠機構部4の連動部26を押圧し、この連動部26に連動連結されるラッチボルト5が後退となる。すなわち、レバーハンドル10を通常の操作よりも大きく揺動操作(図7中矢線P)させることで、扉1はラッチボルト5による係止維持状態を解かれる。
【0046】
係止状態を解かれた扉1は、レバーハンドル10に対して押圧力を加えている操作者の開放操作、すなわち押圧している操作により、開放方向へと吊元1aの蝶番3を中心として揺動する。
そして、そのまま扉1を開放方向に押すことにより、扉1が開放となる。
【0047】
従って、このように構成された扉の構造によれば、押すことで開放する扉1に対する開放操作において、押すことで揺動しラッチボルト5を後退させるレバーハンドル10に、操作片22を設け、この操作片22をレバーハンドル10の握持部13を握持することで操作し、錠機構部4内の連動部26に直接操作力が伝わる作動片25をレバーハンドル10と略一体となるように係合片23と連動片27とを互いに係合させた状態として、扉の開放操作を行えるように構成したので、扉1に対する「押す」という開放操作に、操作片22を掴み持つ前段操作を必要とすることから、開放方向への扉1の急激な開放が抑止され、扉1の向こう側にいる人に扉1を衝突させるような事故等、扉1を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。
特に、操作片22の揺動基端を、握持部13側に配置したことで、レバーハンドル10を掴む際の指先側が揺動端(22b)となり、手指の動きに対応していることから、操作片22を揺動させるという意識を抑えることが可能となる。
【0048】
また、操作片22を掴むことなく、レバーハンドル10を押圧させるのみの開放操作となっても、このレバーハンドル10の揺動を、さらに押し込むように押圧操作することで、すなわち、レバーハンドル10を2段階で押圧するような操作を行うことによって、作動片25がレバーハンドル10と略一体となるように規制状態とされる構成としたので、扉1に対する「押す」という開放操作を、単純に押圧するのみでなく、さらに押し込むような操作を必要とすることから、開放方向への扉1の急激な開放操作を行っても、扉1はすぐには開放されずに抑止され、上記同様に扉1の向こう側にいる人に扉1を衝突させるような事故等、扉1を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。また、このさらに押し込むような操作を行うことで扉を開放できる構成であることから、例えば、操作片22を掴み持つことができない場合や、掴み持つことが行えない場合、すなわち握力のない人や荷物を両手に持った状態の人などに対応でき、このような人たちの開放操作においても従来のような扉が急激に開放してしまうなどの不具合を解消することができて、なおかつ扉1の開放操作が行えることとなる。
【0049】
なお、上述した実施の形態では、レバーハンドル10における押圧される部分である押圧部11を略矩形板状とした例について説明したが、レバーハンドル10としての形状については、これに限定されるものではなく、円形や楕円形、多角形など、その他の形状としてもよく、また、板状ではなく、例えば枠状に形成されることとしても良く、揺動先端側を握持部13とする形状であれば上記形状に限定されるものではない。
また、レバーハンドル10を構成する腕部14の形状についても、上記実施の形態における形状に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上述した実施の形態では、レバーハンドル10の揺動先端である握持部13の軸支部15に対する向きが、扉1の戸先1bから吊元1aに向くよう構成した例について説明したが、このレバーハンドル10の扉1への取り付け状態については、軸支部17に対する握持部13の延出方向が吊元1aから戸先1b側として構成されてもよく、また、その他の方向とされて構成されていても、上記同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明による扉の構造では、押すことで開放する扉に対する開放操作において、押すことで揺動し係合杆を後退させる把手に、操作片を設け、この操作片を把手とともに握持することで操作し、錠機構部内に直接操作力を伝える作動片を把手と略一体となるように係合片の連結片とを係合状態として、扉の開放操作を行えるように構成したので、扉に対する「押す」という開放操作に、操作片を掴み持つ前段操作を必要とすることから、開放方向への扉の急激な開放が抑止され、扉の向こう側にいる人に扉を衝突させるような事故等、扉を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0052】
特に、操作片の基端を、把手の揺動端側に配置したことで、把手を掴む際の指先側が操作片の移動端側となり、手指の動きに対応していることから、操作片を移動させるという意識を抑えることが可能となる。
【0053】
また、操作片を掴むことなく、把手を押圧させるのみの開放操作となっても、この把手の揺動を、さらに押し込むように押圧操作することで、すなわち、把手を2段階で押圧するような操作を行うことによって、作動片が把手と略一体となるように当接部と連動片とが係合状態とされる構成としたので、扉に対する「押す」という開放操作を、単純に押圧するのみでなく、さらに押し込むような操作を必要とすることから、上記同様に開放方向への扉の急激な開放が抑止され、扉の向こう側にいる人に扉を衝突させるような事故等、扉を勢いよく開放してしまうことで発生する事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0054】
さらに、このさらに押し込むような操作を行うことで扉を開放できる構成であることから、例えば、操作片を掴み持つことができない場合や、掴み持つことが行えない場合などに対応でき、従来のような扉が急激に開放してしまうなどの不具合を解消することが可能であって、扉の開放が行えることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による扉の構造一実施の形態を示す平断面図である。
【図2】同扉の構造における要部の平断面図である。
【図3】同背面図である。
【図4】同扉の構造における動作を説明する平断面図である。
【図5】同扉の構造における動作を説明する平断面図である。
【図6】同扉の構造における動作を説明する平断面図である。
【図7】同扉の構造における動作を説明する平断面図である。
【符号の説明】
1…扉
1d…扉面
4…錠機構部
5…係合杆(ラッチボルト)
10…把手(レバーハンドル)
14…腕部
14b…中空部
14d…当接部
22…操作片
22a…基端
22b…先端
24…付勢部材(コイルバネ)
25…作動片
27…連動片

Claims (4)

  1. 進退自在な係合杆による係合にて閉鎖状態を維持され、押す方向が開放方向となる扉であって、該扉の押される面に配設され、扉の開放方向と略同方向に揺動自在となる把手を備え、該把手を前記扉の開放方向と同方向に揺動させることで、前記係合杆による係合状態を解除し扉の開放が行われる扉の構造において、
    前記把手の前記扉面に対向する裏面に配設され、該把手の先端縁部であり握持部となる揺動端近傍に揺動中心となる基端が配設されて、該基端から前記裏面に沿って延設され先端側が前記把手の裏面に近接する厚み方向に揺動自在とされる操作片と、
    該操作片の前記先端側に設けられ、前記扉面に向かって突設される係合片と、
    前記揺動自在な把手の揺動の中心となる揺動基端に、枢軸を介して揺動自在に設けられ、先端が前記係合杆を備える錠機構部内に延出して係合し、該錠機構部に開放操作の出力を行う作動片と、
    該作動片と一体に設けられ前記枢軸の位置から前記把手の裏面に向かって延出し該作動片とともに揺動自在とされ、前記係合片に対し係脱自在とされるとともに、前記把手の当接部に対して係脱自在とされる連動片と、
    を具備し、
    前記操作片を掴むことなく前記把手を前記扉の開放方向に押圧し揺動させた場合には、前記当接部が前記連動片と係合し、該連動片を揺動させるとともに前記作動片を揺動させて、該作動片にて前記把手の揺動操作を前記錠機構部に伝達し、
    且つ、
    前記把手とともに操作片を掴み、前記把手を前記扉の開放方向に押圧し揺動させた場合には、前記係合片が前記連動片と係合し、前記把手の揺動操作とともに前記作動片が揺動して前記錠機構部に伝達し、
    前記扉の開放が行われることを特徴とする扉の構造。
  2. 前記把手は、略板状に形成され、前記扉面に対向する裏面に、該裏面に直交して突出形成する腕部を備え、該腕部先端を前記把手の揺動の中心となる前記揺動基端とされて前記扉面側に枢着され、該腕部内に長手方向に形成される管状の中空部内に前記係合片と連動片及び当接部が配置されることを特徴とする請求項1記載の扉の構造。
  3. 前記枢軸は、前記把手の揺動中心軸を兼ねることを特徴とする請求項1または2記載の扉の構造。
  4. 前記操作片には、前記把手の裏面から離脱する方向に付勢する付勢部材が備えられることを特徴とする請求項1または2または3記載の扉の構造。
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