JP4060387B2 - パチンコ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者にとって有利となる状態を発生させるパチンコ機に係り、詳細には、所定の条件の成立により特定入賞口を開放し、該特定入賞口内の特定入賞領域を遊技球が通過したことにより遊技者にとって有利となる権利状態を発生するパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ある種のパチンコ機では、遊技盤中央の中央ゲートを遊技球が通過したときに、可変表示部の変動表示を開始させ、変動表示の停止時に表示された図柄の組み合わせにより、例えば777等の特定の組み合わせの場合を大当たりとしていた。
【0003】
そして、この大当たりが発生した状態で特定入賞口を所定時間だけ開放させ、特定入賞口の出口側に設けられた振り分け装置に入球した遊技球を複数の経路に振り分け、遊技球がそのうちの特定領域を通った場合に権利発生状態としていた。この権利発生状態で所定の始動口に遊技球が入球すると、大入賞口が開放される。なお、上記所定の始動口は、権利が発生していない通常の状態では、遊技球が入球しても無効状態とされ、大入賞口は開放されない。
【0004】
また、上記のパチンコ機では、初回の大当たり発生後、次回の可変表示部による特定の組み合わせの発生確率を高め、特定入賞口が開放されることとなる確率を変動させること(所謂確率変動)により、遊技に変化を与え、遊技者に楽しみを与えるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパチンコ機は、特定入賞口が開放することとなる確率の変動回数が2回までと定められているので、2又は3回の権利状態を持つ権利非権利の状態遷移を1パッケージとし、該パッケージを繰り返し実行させる必要があった。このため、1パッケージ毎の権利状態の発生回数が最大2回の場合(図12(a)参照)、と最大3回の場合(図12(b)参照)しかなく、大当たり遊技のパターンが限定され、遊技者にとって大当たりへの期待感が減じるものである、という問題が生じる。
【0006】
また、常に、2又は3回の権利状態が集中して発生してしまうと、初回の大当たり表示の発生確率を低い値に留めなければならず、遊技者の大当たり発生頻度に対する不安感も増幅していた。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、確率の変動回数が所定回数(例えば1回、2回)に制限されたパチンコ機において、遊技者が大当たりの発生に対して無限の可能性を期待できるパチンコ機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定の条件の成立により特定入賞口を開放し、該特定入賞口に入賞した遊技球が特定入賞領域を通過したことにより遊技者にとって有利となる権利状態を発生するパチンコ機において、前記特定入賞口への所定の入賞により、図柄を所定時間変動させる図柄表示部と、前記図柄表示部の停止時の表示が第1の表示に属する場合には、前記特定入賞口に入賞した遊技球のうち第1の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行い、第2の表示に属する場合には、第2の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行う特定入賞手段と、前記特定入賞手段により特定入賞領域に入球された遊技球の個数に応じて、1回の権利状態又は非権利状態を挟んで2若しくは3回の権利状態の状態遷移からなるパッケージの生成又は移行を制御する第1の制御手段と、各々のパッケージにおいて、2又は3回の権利状態に挟まれる非権利状態での前記所定の条件の成立する確率を該状態でない時に比べて高確率とする第2の制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明では、所定の条件の成立により特定入賞口を開放する。次に、図柄表示部は、特定入賞口への所定の入賞により図柄を所定時間変動させる。そして、特定入賞手段は、図柄表示部の停止時の表示が第1の表示に属する場合には、特定入賞口に入賞した遊技球のうち第1の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行い、第2の表示に属する場合には、第2の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行う。
【0010】
次に、第1の制御手段が、1回の権利状態又は2若しくは3回の権利状態を持つ権利非権利の状態遷移を1パッケージとし、該パッケージを繰り返し実行する。このパッケージの実行の際に、第1の制御手段は、前記特定入賞手段により特定入賞領域に入球された遊技球の個数に応じて権利状態の生成又は移行を制御する。ここで、権利状態とは、入賞球1個につき通常の入賞口よりも多数の遊技球が獲得できる大入賞口を開放させるための始動口等が開放される状態をいう。ここで、第2の制御手段は、各々のパッケージにおいて、2又は3回の権利状態に挟まれる非権利状態での所定の条件の成立する確率を該状態でない時に比べて高確率とするように制御する。
【0011】
このように権利状態の生成又は移行を変動後の図柄に応じて制御することにより、結果的な確率変動の連続回数が、各パッケージ毎に変化に富むこととなるので、遊技者は大当たりに対して大きな期待感を持つことができる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の前記第1の制御手段が、前記パッケージ実行前の低確率状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には1回の権利状態を実行し、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、2又は3回の権利状態の状態遷移を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明では、第1の制御手段が、パッケージ実行前の低確率状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には1回の権利状態を実行する。これに対し、低確率状態において特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、2又は3回の権利状態の状態遷移を行う。このように、権利状態を単発でも発生させられるので、初回の大当たり図柄の発生確率を適度な値に保つことができ、遊技者の初回大当たりまでの不安感を和らげることができる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の前記第1の制御手段が、前記高確率の非権利状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には、次の権利状態に移行させ、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、前記非権利状態からパッケージの最終権利状態以外の権利状態へ移行させることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明では、高確率の非権利状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には、次の権利状態に移行させ、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、前記非権利状態からパッケージの最終権利状態以外の権利状態へ移行させる。このように高確率の非権利状態において最終権利状態以外の権利状態へ移行し、再び高確率状態に移行する可能性があるので、遊技者に無限の大当たりの可能性への期待感を満足させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係るパチンコ機を説明する。
【0017】
まず、本実施の形態に係るパチンコ機の遊技盤の正面図を図1に示す。図1に示すように、本遊技盤10は、図示しない発射装置により発射された遊技球を所定のラインに沿って導くためのガイドレール12と、該ガイドレールにより囲まれた遊技部11と、入球により遊技球を獲得できる入賞口に入球しなかった遊技球が最終的に入球するアウト口24と、から構成されている。
【0018】
遊技部11には、該遊技部のほぼ中央部付近に普通図柄作動ゲート1が配置されており、該ゲート1の上方には、例えば3桁の図柄2A、2B、2C(左、中、右)を図示する可変表示部2が配置されている。この可変表示部2は、例えば上記所定桁の数字をデジタルディスプレイ等で表示する装置により構成され、複数種類の図柄を各々別個に表示することができる。
【0019】
また、遊技球が普通図柄作動ゲート1を通過すると、可変表示部2に表示された3つの図柄(左、中、右)が変動を開始し、所定時間T1 (例えば約5.7秒)経過後に左、中、右の順序で図柄の変動が停止する。この停止した状態の可変表示部2の図柄の組み合わせが所定の大当たり表示(例えば「777」、「横綱・横綱・横綱」等)のいずれかに一致した場合に遊技者が所定の遊技を行うことにより大入賞が可能となる。
【0020】
なお、可変表示部2の表示が大当たり表示に一致する確率Pは、例えば左図柄が16種類、中図柄と右図柄が15種類、大当たり表示が30通り有る場合には、
P= 1/16×1/15×1/15×30=30/3600=1/120
で与えられる。
【0021】
また、この普通図柄作動ゲート1には該ゲートに入賞した遊技球を記憶する機能が備えられており、この記憶可能な最高球数は所定個数(例えば最高4個)に限定されている。例えば、入賞した遊技球の記憶があれば、全図柄が停止して役確認後、はずれの場合は、更に0.503 秒〜0.565 秒後、また当たりの場合は後述する特定入賞装置3の動作終了から33.497秒後(但し、後述する特別装置が作動しなかった時は3.497 秒後)、引き続き図柄が変動表示を開始する。
【0022】
また、普通図柄作動ゲート1の下方には、その入賞により権利状態の生成消滅を規定する特別作動領域を有する特定入賞装置3が配置されている。特定入賞装置3の詳細な構成は後述する。
【0023】
また、遊技盤10に向かって可変表示部2の右側には、第3種始動口5が設けられており、この始動口は切り欠きを有する回転体により構成され、電源投入時より回転動作を開始する。
【0024】
また、第3種始動口5の下方には、大入賞口6が設けられている。上記特別装置が作動中に第3種始動口5に遊技球が入球すると、所定時間、大入賞口6が開放される。この大入賞口6は、通常の入賞口が入賞球1個につき6個の遊技球が獲得できるのに対し、1個につき13個の遊技球が獲得できる。
【0025】
さらに、遊技部11には、遊技球を振り分けるための風車14、遊技部を照明するための表示灯16、上記以外の一般入賞口である上部入賞口18、下部入賞口20、及び下方入賞口22が適宜配設されている。また、これらの入賞口への入球ルートを定めたり、入球の確率を変化させるための障害釘等が適宜配設されている。 次に、本実施の形態に係るパチンコ機の裏面側の要部の概略構成を図2に示す。
【0026】
図2に示すように、本パチンコ機の裏面側の要部には、パチンコ機全体を制御・管理するためのマイクロコンピュータ30が備えられている。このマイクロコンピュータ30は、所定のプログラムに従って各構成要素を制御・管理するCPU32と、上記プログラムを格納するプログラムメモリ34と、CPU32の作業域として用いられるRAM36と、可変表示部2の表示をランダムに発生させるための乱数や各種のパラメータを格納するパラメータメモリ38と、が備えられており、各々がデータやコマンドを通過させるシステムバス40に接続されている。
【0027】
また、システムバス40には、外部機器とマイクロコンピュータ30との入出力インターフェイスを制御する入出力インターフェイス回路42と、CPU32の指示に従い各装置の制御を独立に担当する制御コントローラ46と、が接続されている。
【0028】
入出力インターフェイス42には、可変表示部2と、上記の各入賞口に入球した遊技球の球数を検出する球数検出器44と、が接続されている。球数検出機44は、各入賞口毎に設けられており、例えば遊技球が通過する際の光の遮断等により、遊技球の入球を検出するフォトトランジスタとカウンタ等から構成することができる。
【0029】
また、可変表示部2は、例えば予めパラメータメモリ38に記憶されている乱数を入出力インターフェイス回路42を介して読み出し、普通図柄作動ゲート1に入球があったという信号が入力されると、この乱数に基づいて、ある規則に従って図柄表示を変動させる。なお、図柄表示を機械的に変動させる構成としても良い。
【0030】
また、制御コントローラ46には、図示しない遊技球発射装置を制御する発射制御装置48と、入賞口の開閉を制御する入賞口開閉装置50と、その他の駆動装置と、が接続されている。
【0031】
ここで、可変表示部2が大当たり表示に一致し、特定入賞装置3が開放されることとなる確率の変動回数は2回までと定められているので、本パチンコ機では、2又は3回の権利状態を持つ権利状態非権利状態の状態遷移を1パッケージとし、該パッケージを繰り返し実行するようにマイクロコンピュータ30により制御されている。
【0032】
このため、1パッケージ毎の権利状態の発生回数が最大2回の場合と最大3回の場合とに分かれており、各々の場合について権利状態の時間的変化を示すと図12(a)、(b)のようになる。なお、図12(a)、(b)において、横軸は時間を、縦軸は権利状態のオン・オフ若しくは可変表示部2の大当たり表示の発生確率を各々示している。
【0033】
図12(a)に示すように、1パッケージにおける権利状態の発生回数が2回の場合、可変表示部2では、権利状態▲1▼と▲2▼に挟まれる非権利状態での大当たり表示の発生確率P2 を、該状態でない通常時の大当たり表示の発生確率P1 に比べて高確率とする(例えばP2 /P1 =10)。
【0034】
同様に、権利状態の発生回数が3回の場合も、図12(b)に示すように、権利状態▲1▼と▲2▼、及び▲2▼と▲3▼に挟まれる非権利状態での大当たり表示の発生確率P2 、P3 を、該状態でない通常時の大当たり表示の発生確率P1 に比べて高確率とする。なお、P2 とP3 を同じ発生確率としても良い。
【0035】
次に、特定入賞装置3の詳細な構成を図3、図4を用いて説明する。
まず、特定入賞装置3の正面図を図3に示す。図3に示すように、特定入賞装置3は、遊技盤11に取り付けるための取付基板52と、遊技盤11を流下する遊技球を本装置内に入賞させるための開閉可能な特定入賞口3a(図では開状態)と、特定入賞口3aに入賞した遊技球を検出する入賞球検出センサー3bと、該検出センサーを通過した遊技球を左右方向のいずれか(図の例では左)に振り分ける山形の形状とされた誘導板54と、入賞した複数の遊技球を受け止める板面を備え、この板面を左右いずれかの回転方向に回転可能なように構成された回転体3cと、該回転体の回転方向を決定するための回転方向決定図柄(数値)3dを表示する表示部56と、を備えている。
【0036】
また、取付基板52には、該基板の遊技盤11への取付け面に対して前方に突出されたガイド曲板55が誘導板54を覆うように設けられ、遊技球を案内するための案内路の外壁をなしている。誘導板54により左右のいずれかに振り分けられた遊技球は、このガイド曲板に沿って落下し、ガイド曲板55内側の底部に至る。
【0037】
さらに、誘導板54の下部には、取付基板52の開口部54a(図4参照)が設けられており、ガイド曲板55の内側の底部に至った遊技球は、図3(a)に示すように開口部54aの付近に集められる。
【0038】
表示部56は、前記入出力インターフェイス回路42(図2参照)に接続されており、CPU32の指令に基づいて、3種類の図柄「3」、「5」、「7」が各々1/3の等確率で表示されるように所定時間、制御される。表示部56の停止時の図柄が回転方向決定図柄3dとされ、後述するように、該決定図柄に基づいてCPU32は回転体3cの回転方向を決定する。
【0039】
特定入賞口3aは、図3(a)、図4に示す基軸51a’、51b’を中心に各々所定角度回転する2つの対称的な誘導リブ51a、51bから構成されている。誘導リブ51aは、特定入賞口3aが閉から開になる時、図3(a)のP1 方向に回動し、開から閉になる時は図3(a)のP1 ’方向に回動する。また、誘導リブ51bは、特定入賞口3aが閉から開になる時、図3(a)のP2 方向に回動し、開から閉になる時は図3(a)のP2 ’方向に回動する。
【0040】
また、特定入賞口3aへ遊技球が流下する直前の位置(誘導リブ51a、51bの閉状態で先端が対向する位置)には釘49が配置されており、特定入賞口3aが開状態の場合、この釘49によって進路を変更された遊技球は誘導リブ51a、bのいずれかの内側を沿って入賞し、閉状態の場合は、釘49により特定入賞口3aへの遊技球の入賞が防止される。
【0041】
なお、誘導リブ51a、bの基軸付近を覆うように前飾り板57が取り付けられており、また、表示部56の周囲には、前飾り板53が取り付けられている。
【0042】
次に、特定入賞装置3の内部の構成を図3(b)の断面図及び図4の分解図を用いて説明する。
【0043】
図3(b)及び図4に示すように、取付基板52の裏側には、誘導リブ51a、51bの開閉の駆動源となるソレノイド58が取り付けられている。このソレノイド58の円筒状コイルの内方には、軸62が収められており、この軸62は、ソレノイド58の電源がオフからオンになるとソレノイド内部に発生した磁場により、該内部に引き込まれて図3(b)のQ方向に所定距離だけ移動する。また、軸62のソレノイド58の外部における軸62の外周には、ばね59が取り付けられており、ソレノイドの電源がオンからオフになると、このばね59の延びる方向の力により軸62は図3(b)のQ’方向に所定の距離だけ移動する。すなわち、ソレノイド58のオン、オフに従い軸62は図3(b)のQ又はQ’方向に所定距離移動する。
【0044】
また、軸62の外部の先端には、連結体62aを介して一対の直角状の連結アーム60が取り付けられている。この連結アーム60には、直角に折れ曲がっている部分に中心軸61が取り付けられており、連結アーム60は、軸62が図3(b)のQ又はQ’方向に所定距離移動することに対応して、中心軸61の回りに図3(b)のR又はR’方向に各々所定角度だけ回転する。
【0045】
この連結アーム60の他の先端は、側面から見て略コ字形の形状とされ(カム60a)、このカム60aは、孔70を通って取付け基板52に直角方向に突出された誘導リブ51a、51bに各々取り付けられた連動軸(図示しない)を挟むように配置されている。なお、孔70は、基軸51a’、51b’の取付け軸71の周囲に軸71を中心とする円弧状に開けられている。連結アーム60が図3(b)のR、R’方向に回転し、カム60aが上下方向に運動すると、当該カムに挟まれた連動軸も孔70に沿って取付け軸71の回りに回転し、誘導リブ51a、51bが開閉運動を行う。すなわち、ソレノイド58のオン、オフにより、誘導リブ51a、51bが開閉動作を行う。
【0046】
また、ソレノイド58の下方には、例えば、光の遮断等により通過した遊技球を検出する入賞球検出センサー3bが配置されており、この入賞球検出センサー3bは、入出力インターフェイス回路42(図2参照)に接続されており、CPU32が入賞球検出センサー3bが検出した信号に基づいて特定入賞口3aに入賞した遊技球をカウントする。なお、CPU32は、カウントした遊技球が所定数(以下、この所定数を7個として以下に説明する)に達するか、又は特定入賞口3aの開放から所定時間が経過すると、特定入賞口3aを閉じる制御を行う、すなわち、特定入賞口3aへ入賞する遊技球の個数は、最大で7個となる。
【0047】
また、入賞球検出センサー3bの下方で取付け基板52の裏側には、その上面部が誘導板54と同一形状とされた回転体ケース72が配置されており、この回転体ケース72の内部には、回転体3cが配置されている。
【0048】
回転体3cは、外縁が円状とされた回転円盤63を備えている。この回転円盤63は、外縁の円と同心円状に直立された縁を有する内円部81と、この内円部81の回りに設けられた所定の切り欠きや孔からなる外円部82と、から構成されており、回転軸80の回りに回転可能とされている。この外円部82の切り欠きや孔は、後述するように、回転円盤63の回転によって、外円部82が受け止めた遊技球のうち所定数の遊技球を特別装置作動領域を通過させ、残りの遊技球をアウト口に落下させるように設定されている。
【0049】
また、回転円盤63の内円部81には、幅の狭い切り欠き65aを有するエンコーダ65が取り付けられている。エンコーダ65には、このエンコーダの外縁を挟むように回転センサー66が取り付けられており、このセンサーはエンコーダ65の外円部における光の遮断及び通過を検出する。この回転センサー66は、マイクロコンピュータ30の入出力インターフェイス回路42に接続されており、当該センサーが発する光の遮断及び通過の検出信号を当該回路を介してCPU32に伝達する。
【0050】
回転体65が1回転する際に切り欠き65a以外の外縁がセンサーを横切った場合には該センサーからの光は遮断され、切り欠き65aが回転センサー66を横切った場合には光が通過するので、この検出信号に基づいてCPU32は、回転円盤63が1回転したか否か、或いは回転円盤63の回転位置を検知することができる。
【0051】
回転円盤63の下部には、この回転円盤を回転させる駆動源としてのモータ67が配置されており、回転軸80にモータの回転軸64が連結されている。なお、モータ67は、制御コントローラ46に接続されており、CPU32の指令により回転軸80を介して回転円盤63に回転のためのトルクを与える。
【0052】
なお、回転体3cは、回転円盤63の板面がやや前面を向くように、その回転軸80が鉛直方向に対して所定の角度をなすように斜めに傾けられて配置されており、さらに回転円盤63の外円部82が、開口部54aを通って取付け基板52の基板面よりも前面に出るように配置されている(図3(b))。このような配置により、特定入賞口3aに入賞し、誘導板54を落下した遊技球は回転体の外円部82付近に収まることとなる(図3(a))。
【0053】
また、回転円盤63の底部には、回転円盤63を底面から保持すると共に回転円盤の側面を覆うための底板73がはめ込まれており、この底板73には、アウト口24への図示しない通路に連結されるアウト孔76と、特別装置作動領域に至る図示しない通路に連結される側部通路77と、モータ67を配置させるためのモータ孔78と、が設けられている。なお、側部通路77では、回転円盤63を覆う側面に切り欠きが設けられると共に回転円盤63から離れるほど高さが低くなる傾斜が付けられている。
【0054】
また、回転円盤63の背面には、特別入賞装置3の制御や電源供給を実行するための回路基板75と、この回路基板75を回転体ケース72に保持するための保持部材74とが配置されている。
【0055】
ここで、特別入賞装置3を組み立てた状態の斜視図を図5に示す。
次に、回転体3cの詳細な構成及び作用を図6を用いて説明する。
【0056】
まず、回転円盤63の上面図を図6(c)に示す。図6(c)に示すように、回転円盤63の外円部82には、内円部81の外周から回転円盤63の外周に至るまで直線状に仕切られたしきい88が所定の角度毎に6個設けられており、これらのしきい88により区切られた各部分は、遊技球を1個ずつ貯留する7個の遊技球貯留部を構成する。また、遊技球貯留部以外の外円部82には、しきい88により区切られていない略扇状とされた傾斜面84が設けられている。この傾斜面84は、3個分の遊技球貯留部に相当し、傾斜面84の上を遊技球が滑るように滑らかな面とされている。
【0057】
また、傾斜面84及び各しきい88は、図3(b)に示すように、中心軸80からの距離が増大するほど、回転円盤63の底面からの高さが低くなるように傾斜がつけられている。
【0058】
また、遊技球貯留部は、隣接する2つのしきい88に囲まれた領域に平板を取付け、該平板に遊技球の半径より僅かに大きい半径の孔を開けることにより、該孔に1個の遊技球を貯留する第1貯留部85と、しきい88に囲まれた領域の外周を構成する部分を削除することにより、隣接する2つのしきい88によってのみ遊技球1個を貯留する第2貯留部86と、しきい88に囲まれた領域の外周を構成する部分を削除すると共に、内円部81から外円部82の外周に至る途中までに落下防止板90を取付けることにより、隣接するしきい88と落下防止板90とにより、遊技球1個を貯留する第3貯留部87と、いう3種類の貯留部を有する。
【0059】
なお、落下防止板90は、回転円盤63の底面に対して、内円部81から離れるほど高さが低くなるように僅かに傾斜がつけられており、落下防止板90の外周から外円部82の外周までの距離は、少なくとも遊技球の直径よりも小さい距離とされている。
【0060】
また、遊技球貯留部は、図6(c)において傾斜面84に左隣接する位置から時計回りに順次、1つの第1貯留部85、2つの第2貯留部86、1つの第3貯留部87、及び3つの第1貯留部85と、いう順で構成されている。
【0061】
次に、回転円盤63を底板73に収容した使用時の状態を図6(a)に示す。図6(a)に示すように、回転円盤63が回転する以前の状態では、開口部54aに常に傾斜面84が配置されるように制御される。遊技球が特定個数(例えば7個)入賞すると、特定入賞口3aが閉じるので、回転する以前の状態では、図示のように最高7個の遊技球が傾斜面84、若しくはガイド曲板55の底部に集められた状態とされている。なお、この初期状態では、底板73のアウト孔76の位置には第2貯留部86が、特別領域作動領域に至る側部通路77の位置には、第1貯留部85が配置されている。
【0062】
なお、この回転円盤63は回転方向決定図柄3dに応じて図6(a)の初期状態から左に1回転又は右に1回転するようにマイクロコンピュータ30により制御される。
【0063】
次に、最大入賞個数である7個の遊技球が特定入賞口3aへ入賞した場合における右回転及び左回転時の作用を図6(b)を用いて各々説明する。なお、いずれの回転方向の場合にも、7個の遊技球が、回転円盤63の回転と共に各貯留部に貯留される。
【0064】
図6(b)上図に示すように、左に1回転する場合、遊技球が貯留された各貯留部は先に側部通路77の位置を通ってからアウト孔76の位置に至る。この場合、第1貯留部85に貯留された4個の遊技球は、側部通路77の位置に至っても、貯留部の外周部分が削られていないため、この通路を通って特別装置作動領域に入球することはできない。しかし、アウト孔76の位置にくると、第1貯留部85に入球された遊技球は、すべてアウト孔76に落下することとなる。
【0065】
一方、第2貯留部86及び第3貯留部87に貯留された3個の遊技球は、回転円盤を覆う側面が削られた側部通路77の位置に至ると、貯留部の外周部分が削られているため、この通路の底面に付けられた傾斜により、この通路を通って特別装置作動領域にすべて入球する。従って、左に1回転する場合には、3個の遊技球が特別装置作動領域に入球し、残りの4個の遊技球はアウト孔76に落下する。
【0066】
これに対し、図6(b)下図に示すように、右に1回転する場合、遊技球が貯留された各貯留部は先にアウト孔76の位置を通ってから側部通路77の位置に至る。この場合、第1貯留部85及び第2貯留部86に貯留された6個の遊技球は、すべてアウト孔76に落下する。
【0067】
一方、第3貯留部87に貯留された1個の遊技球は、落下防止板90を有するため、アウト孔76の位置に至っても落下せず、回転円盤を覆う側面が削られた側部通路77の位置に至ると、貯留部の外周部分が削られているため、この通路の底面に付けられた傾斜により、この通路を通って特別装置作動領域に入球する。従って、右に1回転する場合には、1個の遊技球が特別装置作動領域に入球し、残りの6個の遊技球はアウト孔76に落下する。
【0068】
このように最大入賞個数である7個の遊技球が特定入賞口3aに入球した場合には、回転円盤63が左に1回転すると特別装置作動領域に必ず3個の遊技球が入球し、右に1回転すると必ず1個の遊技球が入球する。しかし、特定入賞口3aに1個以上7個未満の遊技球が入賞した場合には、遊技球がどの貯留部に貯留したかによって特別装置作動領域への入球数が異なってくる。すなわち、左に1回転する場合には0個〜3個の遊技球が特別装置作動領域に入球し、右に1回転する場合には0〜1個の遊技球が入球する。なお、特定入賞口3aに入賞した遊技球が0個の場合には、後述するように、表示部56の図柄変動や回転円盤63の回転を行わない。
【0069】
以上述べた構成を備えたパチンコ機の処理の流れを図7乃至図10のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態では、図12(a)に示すように確率変動が1回に制御される場合について説明するものとする。
【0070】
図7に示すように、まず、大当たり発生処理を実行する(ステップ200)。この大当たり発生処理を、図8のフローチャートに示す。図8によれば、普通図柄作動ゲート1に遊技球が入球したか否か、或いは、普通図柄作動ゲート1への入賞記憶があるか否かを判定する(ステップ250)。該ゲートへの遊技球の入球がなく、かつ、入賞記憶も無い場合(ステップ250否定判定)、再びステップ250に戻って入球があるまで待機する。なお、普通図柄作動ゲート1の入賞記憶は、所定個数(例えば4個)に限定されている。
【0071】
普通図柄作動ゲート1に遊技球が入球した場合、又は入賞記憶がある場合(ステップ250肯定判定)、可変表示部2の図柄が変動する(ステップ252)。この図柄が変動開始してから所定時間T1 経過するまで、この図柄は変動する(ステップ254否定判定)。そして、図柄変動開始から所定時間T1 が経過した場合(ステップ254肯定判定)、可変表示部2は図柄の変動を停止する(ステップ256)。この停止した状態で図柄の組み合わせが確定する。
【0072】
次に、停止した図柄の組み合わせが大当たり表示に相当する組み合わせ(例えば「777」)であるか否かを判定する(ステップ258)。大当たり表示でない場合(ステップ258否定判定)、ステップ250に戻って、上記と同様の処理を繰り返す。一方、停止した図柄が大当たり表示に一致した場合(ステップ258肯定判定)、大当たり発生処理のルーチンをリターンし、図柄決定処理を実行する(図7;ステップ202)。ここで、図柄決定処理の流れを図9のフローチャートに示す。
【0073】
図9に示すように、特定入賞装置3の特定入賞口3aが開放する(ステップ260)。特定入賞口3aが開放すると、遊技者は特定入賞装置3への入賞を目指すこととなる。
【0074】
そして、入賞球検出センサー3bが特定入賞口3aに入賞した遊技球の入賞球数をカウントする(ステップ262)。
【0075】
特定入賞口3aの開放から所定時間(例えば6秒)経過した場合(ステップ264肯定判定)、特定入賞口3aが閉じる(ステップ268)。又は、入賞球検出センサー3bがカウントした特定入賞口3aへの入賞球数が特定個数(例えば7個)の場合(ステップ266肯定判定)、特定入賞口3aが閉じる(ステップ268)。
【0076】
ここで、特定入賞口3aへの入賞球が0個の場合(ステップ269否定判定)、大当たり発生処理へ移行する(ステップ277)。この場合、ステップ200の大当たり発生処理に再び戻る。
【0077】
特定入賞口3aへの入賞球が有る場合(ステップ269肯定判定)、回転方向決定図柄3dが変動する(ステップ270)。この図柄変動では、「3」、「5」、「7」のいずれかの数字図柄が乱数に基づいて1個ずつランダムに変動表示される。この図柄変動は、所定時間が経過するまで続く(ステップ272否定判定)。
【0078】
回転方向決定図柄の変動開始から所定時間が経過した場合(ステップ272肯定判定)、回転方向決定図柄3dが変動を停止する(ステップ274)。そして、図柄が「3」、「5」、「7」のいずれか1つに確定し、図柄決定処理のルーチンをリターンする。
【0079】
次に、確定した回転方向決定図柄3dが「3」又は「7」であるか否かを判定する(図7;ステップ204)。回転方向決定図柄が「3」又は「7」であると判定した場合、回転円盤63が左回りに1回転する(ステップ206)。既に述べたように、この左回りの1回転により特別装置作動領域へ最大で3個の遊技球が入球することができる。
【0080】
そこで、まず1個だけ入球の場合(ステップ207肯定判定)、後述するステップ216へ進む。次に2個だけ入球した場合(ステップ208肯定判定)、後述するステップ218へ進む。次に3個の遊技球が入球したか否かを判定し(ステップ209)、3個の遊技球が特別装置作動領域に入球した場合(ステップ209肯定判定)、権利状態▲2▼の発生処理を実行する(ステップ210)。3個の遊技球が入球しない場合(ステップ209否定判定)、既に前のステップで1個、2個の遊技球が入球する場合は除外されており1球も入球しない場合に相当しているので、ステップ200に戻って大当たり発生処理から同様の処理を実行する。
【0081】
ここで、ステップ210の権利状態の発生処理を図10のフローチャートを用いて説明する。
【0082】
図10によれば、まず、権利状態(i)(この場合i=▲2▼)が発生し、特別装置が作動する(ステップ280)。すなわち、状態の終了と共に高確率P2 となる権利状態▲1▼を通過して、状態の終了と共に低確率P1 となる権利状態▲2▼が発生する。この権利発生状態で遊技者は第3種始動口5への入球を目指すこととなる。
【0083】
第3種始動口5に遊技球が入賞した場合(ステップ282肯定判定)、大入賞口6が開放する(ステップ284)。遊技者は、大入賞口6へ遊技球を入賞させることにより、通常の入賞口への入賞よりも多数の遊技球を獲得できる。
【0084】
この大入賞口の開放動作は、開放から所定時間が経過、又は大入賞口へ所定個数入賞するまで継続され(ステップ286否定判定)、所定時間経過又は所定個数が入賞すると(ステップ286肯定判定)、大入賞口6が閉じる(ステップ288)。
【0085】
次に、第3種始動口5への入賞数が特定個数(例えば16個)に達したか否かを判定する(ステップ290)。入賞数が16個未満の場合(ステップ290否定判定)、ステップ282に戻り同様に大入賞口の開放処理を繰り返す。入賞数が16個に達した場合には(ステップ290肯定判定)、権利状態(i)がオフとなり、特別装置が作動停止し(ステップ292)、当該ルーチンをリターンする。
【0086】
権利状態▲2▼の発生処理(図7;ステップ290)をリターンすると、ステップ200に戻り、低確率状態で再び大当たり発生処理を実行する。ここで、ステップ200〜ステップ210までの処理におけるタイムチャートを図11(A)に示す。図11(A)に示すように、大当たり発生確率が低確率P1 の場合に特別装置作動領域に3球連続して入球する。この3球のうち1球目が入球した時点で権利状態▲1▼が発生し、直ちに次の2球目で権利状態▲1▼がオフとされ、非権利状態が生じるが、直ちに次の3球目で権利状態▲2▼が発生する。権利状態▲1▼と権利状態▲2▼に挟まれた非権利状態では、一瞬、大当たり発生確率が上昇することがわかる。この場合、1パッケージにおいて、権利状態▲1▼がオンとされる時間がきわめて短いので、実質的に権利状態▲2▼が単発で生成されるとみなして良い。次の図柄決定処理でも回転方向位決定図柄が「3」又は「7」の場合には、同様に次のパッケージの権利状態▲2▼’が生成される。
【0087】
ステップ204の判定で回転方向決定図柄が「5」であると判定した場合、回転円盤63が右回りに1回転する(ステップ212)。既に述べたように、この右回りの1回転により特別装置作動領域へ最大1個の遊技球が入球する。そして、特別装置作動領域へ1個の遊技球が入球したか否かを判定する。1個の遊技球が入球しない場合(ステップ214否定判定)、すなわち特別装置作動領域への入球数が0個の場合、ステップ200に戻り大当たり発生処理を実行する。
【0088】
1個の遊技球が入球した場合(ステップ214肯定判定)、権利状態▲1▼の発生処理を図10のフローチャートに基づき実行する(ステップ216)。ここで、前述したステップ207での肯定判定の場合もステップ216以下同様の処理が行われる。
【0089】
権利状態▲1▼の発生処理が終了し、該状態がオフとなると、大当たり表示の発生確率をP1 からP2 に上昇させる(ステップ218)。ここで、前述したステップ208での肯定判定の場合もステップ218以下同様の処理が行われる。次に、大当たり発生処理を図8のフローチャートに基づき実行する(ステップ220)。この大当たり発生処理では、大当たり発生確率が高くなっているので、大当たりが発生し易くなっている。
【0090】
そして、大当たり表示が発生すると、図9のフローチャートに基づき図柄決定処理を行う(ステップ222)。この処理において、特定入賞口へ入賞球が無かった場合(ステップ269否定判定)、再びステップ220の大当たり発生処理へ移行する。特定入賞口への入賞球が有る場合(ステップ269肯定判定)、図柄が変動し、回転方向決定図柄が確定する(ステップ274)。
【0091】
図柄決定処理で確定された回転方向決定図柄が「3」又は「7」の場合(ステップ224肯定判定)、回転円盤63が左回りに1回転し(ステップ226)、特別装置作動領域へ最大で3個の遊技球が入球する(ステップ227〜ステップ229の何れかで肯定判定)。
そこでまず、1個だけ入球の場合(ステップ227肯定判定)、後述するステップ238へ進む。次に、2個だけ入球した場合(ステップ228肯定判定)、大当たり発生確率を高確率P2 から低確率P1 へ低下させ(ステップ242)、ステップ200に戻って大当たり発生処理から同様の処理を実行する。
【0092】
そして、3個の遊技球が入球したか否かを判定する(ステップ229)。3個の遊技球が入球しない場合(ステップ229否定判定)、すなわち、既に1個2個の遊技球が入球する場合は前のステップで除外されており特別装置作動領域への入球数が0個の場合に相当しているので、直ちにステップ220に戻って再び大当たり発生処理から同様の処理を実行する。
【0093】
3個の遊技球が入球した場合(ステップ229肯定判定)、大当たり発生確率をP2 からP1 に低下させ(ステップ230)、権利状態▲2▼の発生処理を図10のフローチャートに基づき実行する(ステップ230)。権利状態▲2▼がオフになると、ステップ216に移行して権利状態▲1▼の発生処理を行って同様の処理を繰り返す。
【0094】
ここで、ステップ200〜ステップ232〜ステップ218までの処理におけるタイムチャートを図11(B)に示す。図11(B)によれば、大当たり発生確率が低確率P1 の場合に特別装置作動領域に1球入球し、最初に権利状態▲1▼が生成され、該状態の終了後に大当たり発生確率が高確率とされることがわかる。
【0095】
そして、次の図柄決定処理で「3」又は「7」に図柄が決定すると、特別装置作動領域に3個入球し、低確率に移行して権利状態▲2▼が生成される。この権利状態▲2▼がオフとなると、大当たり発生処理を実行することなく、直ちに次の権利状態▲1▼’に移行する。この場合、権利状態▲1▼’がオフとされた後、大当たり発生確率が高確率とされるので、遊技者は大当たりへの期待感を増大させることができる。
【0096】
しかも、ステップ224で回転方向決定図柄が3又は7に当たり続ければ、図11(B)に示すように、高確率状態を挟んで権利状態▲2▼と権利状態▲1▼との繰り返しからなる大当たり遊技が実現でき、遊技者が大当たりの生成に対して無限の期待感を持てる可能性がある。
【0097】
ステップ224で回転方向決定図柄が5の場合、回転円盤63が右回りに1回転する(ステップ234)。これにより、特別装置作動領域へ最大1個の遊技球が入球する。ここで、特別装置作動領域へ1個の遊技球が入球したか否かを判定する(ステップ236)。1個の遊技球が入球しない場合(ステップ236否定判定)、すなわち特別装置作動領域への入球数が0個の場合、直ちにステップ220に戻って再び大当たり発生処理から同様の処理を実行する。
【0098】
1個の遊技球が入球した場合(ステップ236肯定判定)、大当たり発生確率を低下させ(ステップ238)、権利状態▲2▼の発生処理を図10のフローチャートに基づき実行する(ステップ240)。なお、前述したステップ227での肯定判定の場合もステップ238以下同様の処理が行われる。この権利状態▲2▼がオフとされると、ステップ200に戻って大当たり発生処理から同様の処理を実行する。
【0099】
ここで、ステップ200〜ステップ212〜ステップ240までの処理におけるタイムチャートを図11(C)に示す。図11(C)によれば、大当たり発生確率が低確率P1 の場合に特別装置作動領域に1球入球し、最初に権利状態▲1▼が生成され、該状態の終了後に大当たり発生確率が高確率とされることがわかる。
【0100】
そして、次の図柄決定処理で「5」に図柄が決定すると、特別装置作動領域に1個入球し、低確率に移行して権利状態▲2▼が生成される。この権利状態▲2▼がオフとなると次のパッケージを生成する処理に移行する。この場合は、1パッケージにおいて高確率状態を挟む権利状態▲1▼と▲2▼とを生成する処理となる。
【0101】
以上のように、本実施の形態に係るパチンコ機では、結果的な確率変動の連続回数が、回転方向決定図柄の決定に従い毎回変化に富んでおり、無限の可能性が有るので、権利状態の集中回数が固定されず、遊技者に大きな期待感を与えることができる。
【0102】
また、図11(A)に示すように、権利状態を実質的に単発でも発生させられるので、初回の大当たり発生確率を低すぎない適度な値に設定することができ、遊技者の初回大当たりまでの不安感を和らげることができる。
【0103】
以上が本発明の実施の形態の1例であるが、上記例にのみ限定されるものではない。例えば、図12(a)に示すように、1パッケージ当たりの権利状態の発生回数が最大2回の場合について説明したが、図12(b)のように権利状態の発生回数が最大3回の場合、或いは3回を超える場合にも本発明を適用できる。
【0104】
発生回数が3回以上の場合、マイクロコンピュータ30は、図11(A)に示された処理においては、1パッケージの最終権利状態を実質的に単発で生成する。また、図11(B)に示された処理では、例えば権利状態2(図面上は丸付数字の「2」)又は3(図面上は丸付数字の「3」)が発生した状態で回転方向決定図柄が「3」又は「7」に決定されて特別装置作動領域に3球入球した場合、1パッケージの最終権利状態以外の権利状態1(図面上は丸付数字の「1」)又は2(図面上は丸付数字の「2」)が発生した状態に移行させる制御を行う。また、図11(C)に示された処理では、権利状態1、2、3、...((図面上は丸付数字の「1」、「2」、「3」)を順次実行する。
【0105】
また、本実施の形態では、初回の大当たりでは、1/3(決定図柄「5」)が、確率変動に移行し、2/3(決定図柄「3」又は「7」)が実質的に単発の大当たりとしたが、回転方向決定図柄の図柄パターン配列を変更することにより、初回の大当たりで1/2が確率変動に移行し、1/2が単発の大当たりとすることも可能である。さらに、他の図柄パターン配列を設定することにより、初回の大当たりで確率変動に移行する確率と単発の大当たりとなる確率を上記確率以外にすることも可能である。
【0106】
また、本実施の形態では、普通図柄の組み合わせにより特定入賞口3aを開放するか否かを決定しているが、本発明はこれに限るものではなく、例えばチューリップ等の役物に入賞するなど、所定の条件の成立により特定入賞口3aを開放するか否かを決定するようにしても良い。この場合、所定条件の成立する確率が高い状態と低い状態の少なくとも2つの状態が無ければならないことは当然である。すなわち、チューリップ等の役物を用いる場合には、当該役物に遊技球が入り易い状態と入りにくい状態の少なくとも2つの状態が無ければならない。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、図柄表示部の変動後の図柄に基づき特定入賞手段が特定入賞領域に入球した遊技球の個数に応じて権利状態の状態遷移を制御するようにしたので、結果的な確率変動の連続回数が、各パッケージ毎に変化に富むこととなるので、遊技者は大当たりに対して大きな期待感を持つことができる、という効果が得られる。
【0108】
請求項2の発明によれば、パッケージ実行前の低確率状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には1回の権利状態を実行し、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、2又は3回の権利状態の状態遷移を行うようにしたので、初回の大当たり図柄の発生確率を適度な値に保つことができ、遊技者の初回大当たりまでの不安感を和らげることができる、という効果が得られる。
【0109】
請求項3の発明によれば、高確率の非権利状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には、次の権利状態に移行させ、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、前記非権利状態からパッケージの最終権利状態以外の権利状態へ移行させるようにしたので、再び高確率状態に移行する可能性が生じ、これにより、遊技者に無限の大当たりの可能性への期待感を満足させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図2】本実施の形態に係るパチンコ機の裏面側要部の構成図である。
【図3】本実施の形態に係るパチンコ機の特定入賞装置の構成図であって、(a)は特定入賞装置の正面図、(b)は特定入賞装置の断面図である。
【図4】本実施の形態に係るパチンコ機の特定入賞装置の分解図である。
【図5】本実施の形態に係る特定入賞装置を組み立てた状態の斜視図である。
【図6】本実施の形態に係る特定入賞装置を構成する回転体を上面から見た構成図であって、(a)は回転方向決定以前の回転体の状態図、(b)は左回転及び右回転した場合の回転体の状態図、(c)は回転体を構成する回転円盤の構成図である。
【図7】本実施の形態に係るパチンコ機の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係るパチンコ機の大当たり発生処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るパチンコ機の図柄決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係るパチンコ機の権利状態の発生処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本実施の形態に係るパチンコ機における権利状態の状態遷移を示すタイムチャートであって、(A)は単発で権利状態が生成された場合、(B)は高確率状態で権利状態が連続して生成された場合、(C)は1パッケージ当たり2回まで権利状態が生成された場合のタイムチャートである。
【図12】権利状態のオン・オフと確率変動との関係を示すタイムチャートであって、(a)は1パッケージ当たりの権利状態の発生回数が2回の場合、(b)は権利状態の発生回数が3回の場合を各々示す。
【符号の説明】
1 普通図柄作動ゲート
2 可変表示部
3 特定入賞装置
3a 特定入賞口
3b 入賞球検出センサー
3c 回転体
3d 回転方向決定図柄
56 表示部

Claims (3)

  1. 所定の条件の成立により特定入賞口を開放し、該特定入賞口に入賞した遊技球が特定入賞領域を通過したことにより遊技者にとって有利となる権利状態を発生するパチンコ機において、
    前記特定入賞口への所定の入賞により、図柄を所定時間変動させる図柄表示部と、
    前記図柄表示部の停止時の表示が第1の表示に属する場合には、前記特定入賞口に入賞した遊技球のうち第1の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行い、第2の表示に属する場合には、第2の個数の遊技球を特定入賞領域に入球可能とする動作を行う特定入賞手段と、
    前記特定入賞手段により特定入賞領域に入球された遊技球の個数に応じて、1回の権利状態又は非権利状態を挟んで2若しくは3回の権利状態の状態遷移からなるパッケージの生成又は移行を制御する第1の制御手段と、
    各々のパッケージにおいて、2又は3回の権利状態に挟まれる非権利状態での前記所定の条件の成立する確率を該状態でない時に比べて高確率とする第2の制御手段と、
    を備えたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記第1の制御手段は、
    前記パッケージ実行前の低確率状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には1回の権利状態を実行し、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、2又は3回の権利状態の状態遷移を行うことを特徴とする請求項1のパチンコ機。
  3. 前記第1の制御手段は、
    前記高確率の非権利状態において、特定入賞領域に第1の個数の入球が有った場合には、次の権利状態に移行させ、特定入賞領域に第2の個数の入球が有った場合には、前記非権利状態からパッケージの最終権利状態以外の権利状態へ移行させることを特徴とする請求項1又は請求項2のパチンコ機。
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