JP4059163B2 - 製鋼用耐火物の補修方法 - Google Patents

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本発明は、製鋼用耐火物に付着した付着物を、熱間において簡単にしかも耐火物に損傷を与えることなく除去できる製鋼用耐火物の補修方法に関するものであり、さらに詳しくは、付着物を加熱溶解させることなく、亀裂および剥離を生じさせて除去する補修方法に関する。
製鋼工程では、溶鋼の精錬または溶製過程において、溶鋼の酸化成分や装入された媒溶材などから、不可避的に滓(スラグ)が生成する。したがって、製鋼用耐火物においては、溶鋼だけでなく前記の滓による耐溶損性およびそれらとの耐反応性も重要な特性となる。
前記の滓は、その組成次第では、耐火物への付着または耐火物溶損を引き起こす。特に、蛍石などのように、スラグの融点を大きく低下させ、かつ粘性を低下させて流動性を向上させる成分を多量に含有する場合には、滓による耐火物の溶損が大きくなり、一方、蛍石などの成分が少ない場合には、この滓が耐火物に付着する傾向が大きい。なかでも、蛍石などの成分が少ない場合で、かつCaOを主成分とする滓は、他の酸化物であるAl23、SiO2などと化合し、比較的低融点で、かつ粘性の高い、すなわち流動性の悪い滓を形成するため、この滓が耐火物表面に付着しやすい。
耐火物の溶損の場合には寿命の低下が、また、付着物の付着の場合には、例えば溶銑鍋の内容積の減少、浸漬ランスやRH脱ガス装置の浸漬管やKR脱硫装置のインペラーの形状変化のように、装置の処理能力の低下が起こるため、いずれの場合にもに耐火物の補修が不可欠である。
耐火物溶損の場合の補修方法としては、耐火物の吹き付け、溶射、パッチングなど熱間で効率良く補修できる多くの方法が確立されている。しかし、付着物が付着した場合の除去方法については、蛍石などを添加する以外に、熱間で効率よく処理する方法は皆無である。しかしながら、製鋼スラグの路盤材への利用などにみられるように、近年の製鋼スラグの利材化は、環境規制の点からその使用自体が大幅に規制されており、従来のように多量には使用できない。
上述の理由により、蛍石の添加に代わる付着物除去方法の開発が必須となっている。例えば、特許文献1には、損傷している耐火物を解体除去することにより、耐火物充填空間に露出する地金類からなる除去対象物に対して、バーナーから燃料ガスと燃焼用助燃物ガスの混合ガスに超音速助燃物ガスを付加して噴射し、除去対象物を溶融除去する地金類除去方法が開示されている。
また、特許文献2には、耐火物で被覆した金属精錬用ランスの補修方法であって、耐火物の損耗およびノズル部の溶損状況を判定しノズル部周囲の耐火物を掘削除去し、粉体およびガスの吐出ノズルを新品と交換し、ノズル部周囲を耐火物で充填する耐火物ランスの補修方法が開示されている。
しかし、いずれも、バーナーによる付着物の溶融除去、およびブレーカーまたはドリルカッターによる機械的除去による方法であり、人力による暑熱作業をともない、作業環境も劣悪である。また、機械設備の導入には高額な投資を要し、しかも、付着物が除去できても本体の耐火物に損傷を与える場合があり、付着物除去後の補修が必要となる。
さらに、特許文献3には、転炉出鋼孔ライニングの補修に先立つ少なくとも1ヒートの転炉吹錬中に、出鋼孔内に炉外から進退可能に挿入したランスパイプを介して出鋼孔に対して酸素ガスを供給し、出鋼孔内壁および炉内側端近傍の炉内壁面に付着した地金やスラグを溶融、除去して出鋼孔内を補修用スリーブ煉瓦が容易に挿入可能なように整形する転炉出鋼孔ライニングの補修に先立つ成型方法が開示されている。
そして、特許文献4には、鋳造終了後のタンディッシュ内に残存する鋼およびスラグと、さらにタンディッシュ内壁耐火物の表層部を、常温に冷却することなく熱間にてバーナあるいは酸素により溶融・除去した後、タンディッシュを熱間で吹き付け補修後、再使用するタンディッシュの連続使用方法が開示されている。
上記のとおり、特許文献3および4に開示された方法は、酸素または燃料バーナーにより付着物を高温で溶融し除去する方法である。この場合においても、設備費が高いことはもちろんのこと、高温下で補修することから本体耐火物の損傷は避けられず、付着物除去後の補修が必要となる。
上述の従来技術から明らかなように、安価でかつ容易に、しかも耐火物本体に損傷を与えることなく付着物を除去する方法は、現在のところ蛍石などを使用する方法以外に見当たらない。
特開平8−334289号公報(特許請求の範囲および段落〔0010〕〜〔0014〕)
特開平7−103666号公報(特許請求の範囲および段落〔0004〕) 特開平5−117738号公報(特許請求の範囲、段落〔0019〕および〔0020〕) 特開2000−84645号公報(特許請求の範囲および段落〔0006〕)
前述のとおり、付着物が付着した場合の熱間補修方法は確立されておらず、耐火物自体を交換するか、もしくは常温まで冷えるのを待ってブレーカまたはユンボなどの解体機を使用して付着物を除去するかのいずれかの方法によらざるを得なかったため、熱間での付着物除去方法の確立が望まれてきた。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、耐火物を常温に冷却することなく、熱間において簡便に、しかも耐火物に損傷を与えることなく付着物を除去でき、また環境問題の原因となる蛍石などを使用せずにスラグの利材化を可能とする耐火物の補修方法を提供することを課題としている。
本発明者らは、上述の課題を解決するために、前記した従来の問題点を踏まえて、耐火物への付着物質の除去方法を検討し、下記の(a)〜(c)の知見を得た。
(a)CaOを含有する付着物に水または水を含有する液体を添加すると、付着物の表面が急激に冷却されることにより発生する熱応力、および水と付着物とが水和反応を起こすことにより発生する体積膨張により、付着物表面に亀裂を生じ、付着物が剥離し、除去される。
(b)上記(a)で述べた付着物の剥離および除去作用は、付着物が未滓化のCaO(以下、「フリーライム」または「f.CaO」とも記す)を質量%以上含有し、かつ付着物の表面温度が333℃以上である場合に大きな効果が得られる。
(c)付着物が除去されにくい場合は、上記の剥離および除去操作に続いて再度、溶鋼または溶銑の処理を行うと、溶銑または溶鋼の熱および付着物とそれらとの摩擦力により、付着物にさらに大きな応力が作用し、付着物への亀裂の発生が助長されて付着物の剥離および除去が加速される。
本発明は、上記の知見に基いて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)〜(5)に示す製鋼用耐火物の補修方法にある。
(1)製鋼用耐火物に付着した、未滓化のCaOを質量%以上含有し表面温度が333℃以上の付着物質に、水または水を含有する液体を添加することにより前記付着物質を除去する製鋼用耐火物の補修方法。
(2)前記の水を含有する液体中の水分含有率が50質量%以上である前記(1)に記載の製鋼用耐火物の補修方法。
(3)前記の付着物質に、水または水を含有する液体を、1個または2個以上の添加ノズルから、このノズル1個当たり0.1〜100リットル/分で添加する前記(1)または(2)に記載の製鋼用耐火物の補修方法。
(4)前記の付着物質に、水または水を含有する液体を、1分間以上添加する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製鋼用耐火物の補修方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の製鋼用耐火物の補修を行った後、引き続いて溶鋼または溶銑を処理する操作を1回または2回以上繰り返すことにより、耐火物の表面に付着した付着物質を除去する製鋼用耐火物の補修方法。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の製鋼用耐火物の補修方法において、除去対象となる付着物が付着した耐火物および前記(3)に記載の添加ノズルのいずれかまたは双方を回転または移動させて、双方の相対位置を変化させながら水または水を含有する液体を添加するのが好ましい。
本発明において、「水または水を含有する液体」とは、水単独の場合、および水を含有する液体のいずれをも含み、付着物質に対して冷却媒体としての作用および水和反応を起こすための水分供給作用の一方または両方の作用を有するものをいう。
また、「未滓化のCaO」とは、Al23やSiO2などのスラグ成分と結合せずに、単体として存在するCaOを意味し、「f.CaO」とも記す。
本発明の方法によれば、製鋼用耐火物に形成された付着物に、水または水を含有する液体を添加することにより、環境問題を有する蛍石などの使用や常温への冷却を行うことなく、熱間において、安価な設備により、短時間にしかも耐火物本体を損傷することなく、付着物を除去することが可能となる。
前述したとおり、本発明は、製鋼用耐火物へのCaOを含有する付着物質に、水または水を含有する液体を添加することにより、付着物質を除去する製鋼用耐火物の補修方法である。以下に、本発明の方法をさらに詳しく説明する。
本発明の方法では、溶鋼もしくは溶銑の精錬処理または溶鋼の鋳造処理を終え、高温状態にある耐火物、例えば溶鋼や溶銑から引き上げられた状態の耐火物などの表面に付着した付着物に、水または水を含有する液体を一定時間、添加する。なお、前記の「一定時間」を以下の記述では、「添加時間」ともいう。この時、付着物の表面が急激に冷却されることにより発生する熱応力、および水と付着物とが水和反応を生じることにより発生する体積膨張により、付着物の表面に亀裂が生じ、その結果、付着物が剥離し、除去される。
本発明の補修方法は、上記の操作を1回または2回以上繰り返すことにより、耐火物表面に付着した付着物質を除去する方法である。小さな付着物、または充分な添加時間が確保できれば、この操作を1回行うだけで対象となる付着物を除去できるが、添加時間が充分に確保できない場合、または大きな付着物が付着している場合は、引き続いて再度、溶鋼または溶銑の精錬処理を行う。このようにすることにより、精錬処理中の溶銑または溶鋼の熱および攪拌による溶鋼および溶滓との摩擦などにより、さらに大きな応力が作用し、上述の冷却により生じた亀裂や剥離がさらに助長され、精錬処理中に付着物が除去される。
小さな付着物、または充分な添加時間を確保できる場合は、このような冷却および精錬処理を1サイクル実施することにより、また、大きな付着物が付着している場合または添加時間が短い場合には、この冷却および精錬処理を数サイクル実施することにより、完全に付着物を除去することができる。
次に、本発明の耐火物補修方法を上記の範囲に限定した理由および好ましい実施形態について説明する。
1)付着物の表面温度
除去対象となる付着物の表面温度は高い方がよい。これは、付着物の冷却時における局部熱応力の発生および復熱時の熱膨張が助長されるためである。復熱時の熱膨張を起こすためには、冷却直前における付着物の表面温度は少なくとも333℃以上であることが必要である。そこで、付着物表面温度の適正範囲を333℃以上とした。
2)付着物の成分組成
本発明の方法で対象とする付着物の成分組成は、主として製鋼過程における滓の成分組成に近く、CaO成分を含有するものである。特に、熱応力に加えて、添加される水と水和反応を起こして体積膨張を生じやすくし、付着物を剥離および除去しやすくするためには、付着物はf.CaO成分を含む必要がある。
この効果を検証するために、f.CaOを1〜30質量%含有し、初期の付着物厚みが50mm、耐火物に付着した表面温度が約500℃の付着物表面に、一本のノズルから50リットル/分の水を添加して、付着物の除去効果を調査した。
その結果、f.CaOが質量%以上において、付着物厚さの減少速度が0.5mm/分以上となり、良好な結果が得られた。そこで、付着物中のf.CaO含有率の適正範囲を質量%以上とした。
3)水または水を含有する液体
付着物に添加する物質としては、水が最も安価で簡便に使用でき、また効果も高いが、水に加えて、例えば耐火物、ダスト、その他の固体物質を含有させてもよい。付着物除去効果を向上させるため焼結鉱粉末を含有させたり、水の費用削減のために集塵水などを利用しても、水分含有率を50質量%以上とすれば、水による付着物除去効果は確保され、好ましい結果が得られる。そこで、水に耐火物、ダスト、焼結鉱粉末などを含有させる場合は、それらの混合液体中の好ましい水分含有率を50質量%以上とした。
従来の吹付け補修では、水と補修材の混合物中の水分含有率は50質量%以下として、対象となる補修面への補修材の付着効果を高めていたが、本発明では、付着物に対する冷却効果および付着物との水和反応を活用することから、水または水を含有する液体中の水分含有率は50質量%以上が好ましい。
4)水または水を含有する液体の添加量
耐火物は、付着物とは異なり、水和反応をほとんど起こさないが、水または水を含有する液体により急冷されると熱割れを起こすおそれがある。したがって、水または水を含有する液体の添加量には注意を要する。
水または水を含有する液体の添加量は、熱間での添加時間の長さ、対象となる耐火物の補修位置、対象となる付着物の大きさ、水または水を含有する液体を供給するホース数などに依存する。したがって、添加量を一概に決定することはできないが、付着物表面が常に濡れた状態を維持し、かつ、余剰の水または水を含有する液体が耐火物本体に大量に散布されることにより耐火物本体が熱割れを起こすことがない程度の量とすることが好ましい。
上記の点を考慮すると、対象となる付着物の表面へ、水または水を含有する液体を、1個または2個以上の添加ノズルから、ノズル1個当たり0.1〜100リットル/分で添加する場合に最も付着物が効率よく除去され、かつ耐火物の熱割れも起こさないので好ましい。
また、補修設備の下方に漏水ピットなどを有さず、水または水を含有する液体を使用することが困難な場合は、水蒸気を用いてもよい。水に比べると冷却効果が小さいため、付着物除去効果は低いが、水との代替効果は得られる。
さらに、水または水を含有する液体の圧力も重要な因子である。特に、高圧水を使用すれば、前述のような熱応力および未滓化CaOとの水和反応による体積膨張に加えて、添加される水または水を含有する液体の衝撃力による付着物の除去効果も相乗され、一層良好な付着物除去効果が得られる。
以上に述べた本発明の耐火物補修方法は、例えば、溶銑予備処理設備では、KR脱硫設備のインペラー、インジェクションランスおよび溶銑鍋のスラグライン部などの付着物除去に、また、溶鋼関連設備では、転炉の炉口部、RH真空脱ガス設備の浸漬管および取鍋のスラグライン部などの付着物除去に適用できる。
本発明の効果を確認するため、KR溶銑脱硫設備の耐火物補修に本方法を適用し、付着物の除去試験を行って、その結果を評価した。
図1は、脱硫装置のインペラーに生成した付着物の除去方法を模式的に示す図である。同図に示されるとおり、溶銑脱硫処理後の付着物5の付着したインペラー1を、矢印4で示す方向に回転させながら、付着物5の表面に一本の添加ノズル2から水または水を含有する液体3を添加した。その結果、初期輪郭形状51を有した付着物は剥離・除去され、その大きさは、輪郭形状52を有する程度にまでに低減した。
なお、脱硫装置のインペラーとしては、Al23含有率が90質量%以上の耐火物で構成され、脱硫剤としてCaOを5〜15(kg/溶銑t)使用して溶銑脱硫処理を行った時に使用したインペラーを用いた。
試験条件および試験結果を表1に示した。
Figure 0004059163
同表中の表面温度および減厚速度の欄において、1回目、2回目および3回目とあるのは、それぞれ1回目の脱硫処理後の補修、2回目の脱硫処理後の補修および3回目の脱硫処理後の補修を意味し、表面温度は各回の補修前における付着物の表面温度を表す。付着物の減厚速度とは、下記式で表される値を意味する。
減厚速度=(X0−X1)/θ
ここで、X0は補修前の付着物の最大厚さ(mm)を、X1は補修後さらに溶銑脱硫実施後の付着物の最大厚さ(mm)を、そしてθは水または水を含有する液体の添加時間を、それぞれ表す。また、試験結果の評価については、減厚速度が0.5mm/分以上の場合を良好とし、減厚速度が前記の値未満の場合を不良とした。
試験番号、試験番号、試験番号15および16は、本発明で規定する範囲を満たす本発明例であり、試験番号9、10および12〜14は、付着物中のf.CaOの含有率および付着物表面温度の少なくとも一方が本発明で規定する範囲を外れる比較例である。
本発明例では、何れも付着物の減厚速度が0.5mm/分以上であり、良好な試験結果が得られた。また、添加量が好ましい範囲を外れる試験番号15および16に比較して、このが好ましい範囲内にある試験番号6および8では、特に付着物の減厚速度が高く、さらに一層優れた試験結果を示した。
これらに対して、付着物中のf.CaOの含有率が低い試験番号9および14、付着物の表面温度が低い試験番号13、ならびにf.CaOの含有率および付着物表面温度が低い試験番号10および12では、いずれも付着物の減厚速度が小さく、場合によっては厚さが増加する劣った試験結果となった。
本発明の耐火物の補修方法によれば、製鋼用耐火物に付着形成された付着物に、水または水を含有する液体を添加することにより、耐火物を常温まで冷却することなく熱間で、安価な設備により、短時間に、しかも耐火物本体を損傷することなく、付着物を除去することができる。
よって、本発明の方法は、製鋼用耐火物の寿命延長を可能とするのみならず、耐火物末期においても耐火物の健全な形状を維持し、脱硫および脱燐などの精錬処理の効率を確保した上で、製鋼スラグの利材化をも可能とするものであり、当技術分野の発展に大きく寄与する耐火物の補修方法である。
脱硫装置のインペラーに生成した付着物の除去方法を模式的に示す図である。
符号の説明
1:インペラー
2:添加ノズル、
3:水または水を含有する液体、
4:インペラーの回転方向、
5:付着物、
51:初期の付着物の輪郭形状、
52:付着物厚さ減少後の輪郭形状

Claims (5)

  1. 製鋼用耐火物に付着した、未滓化のCaOを質量%以上含有し表面温度が333℃以上の付着物質に、水または水を含有する液体を添加することにより前記付着物質を除去することを特徴とする製鋼用耐火物の補修方法。
  2. 前記の水を含有する液体中の水分含有率が50質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の製鋼用耐火物の補修方法。
  3. 前記の付着物質に、水または水を含有する液体を、1個または2個以上の添加ノズルから、このノズル1個当たり0.1〜100リットル/分で添加することを特徴とする請求項1または2に記載の製鋼用耐火物の補修方法。
  4. 前記の付着物質に、水または水を含有する液体を、1分間以上添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製鋼用耐火物の補修方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製鋼用耐火物の補修を行った後、引き続いて溶鋼または溶銑を処理する操作を1回または2回以上繰り返すことにより、耐火物の表面に付着した付着物質を除去することを特徴とする製鋼用耐火物の補修方法。
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