JP3170766B2 - 製鉄装置の炉壁冷却管とその製造方法 - Google Patents
製鉄装置の炉壁冷却管とその製造方法Info
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Description
管とその製造方法に関する。
1600度の焼結鉄鉱石粒体を収容するものである(図
10)。一方炉体を構成する炉壁mは、このような炉内
Lの高温環境からの保護を図るため、高温断熱性・耐磨
耗性を有する耐火レンガ及び耐熱キャスタブル等の耐火
材によって形成されている。又、この耐火材は、炉内L
の温度条件によって、断熱材として十分な厚みをとるよ
うに適宜形成されるものである。
護するために、適宜数の冷却管aを炉壁mの肉厚内部M
の各位置に設けて、炉壁mの冷却を図っている。個々の
冷却管aは、その本体a1内部が中空であり、後部に
は、この中空の内部に通じる冷却水供給部a2と、冷却
水排出部a3とが形成されている。この冷却水供給部a
2は、炉外部Kより、海水その他の適宜冷却水を冷却管
aの本体内部へ導入し、冷却水排出部a3は、このよう
な冷却水を冷却管aの本体から外部へ排出するものであ
る。冷却水は、上記のように冷却管a内部に供給され、
又逐次排出される。冷却管aは、この冷却水による炉壁
の温度の抑制を十分に発揮できるように、熱伝導性の高
い金属によって形成されることが要求されている。
る冷却水には、通常、海水等が利用されるものであり、
このため、冷却管aの素材としては、既述の要求に加え
て、このような冷却水に対する、耐蝕性等の要求があ
る。これらの要求から、冷却管には、一般に、伝熱効果
に優れると共に耐蝕性に優れる純銅等の材料が用いられ
る。
耐火材は、経時に磨耗を生じるものである。例えば図9
に示す通り、当初位置m1にあった炉壁mも、溶損及び
鉄鉱石粉塵による磨耗によって、経時、位置m2まで、
即ち冷却管aの先端部a4付近まで、肉減りを生じる。
冷却管aの管先端部a4即ち炉内側を臨む部位は、上記
のような溶損或いは磨耗影響を受けて割れが生じ、破損
・貫通してしまう。このため、5〜6カ月毎に新しい冷
却管aへの交換が行われているのである。
却管本体a1の内外が貫通した際に、冷却水排出部a3
外側において、海水が高温蒸気と混じり、白濁が生じ
て、非常に危険な状態になる。従って、作業環境の安全
を確保するために、海水等の冷却水の通水が中止される
ことになり、炉内の熱が遮蔽される。他方において、例
えば純銅では、溶融点温度が摂氏1083度であり、冷
却水が、冷却管a内を循環している場合は問題ないが、
冷却水を止めると、炉内の銑鉄の溶融温度即ち摂氏15
30度の熱をまともに受けることとなる。この場合、銅
製の冷却管aは、溶解し、炉壁mが損傷すると共に溶銑
が炉外へ流出して、非常に危険な状態に陥る可能性が大
きい。このため、特に炉内温度の高い部位には、熱伝導
性については劣るものであるが、銅に比して溶融温度の
高いステンレス製の冷却管aが用いられたのである。
ステンレス製の冷却管aを用いても、結局、炉内の高温
に曝されれば、銅製のものと同様、溶解し、又、溶融銑
鉄や鉱石微粉塵による磨耗によって、短期間での交換が
必要とされるのである。又、純銅に比して、耐蝕性とい
った点で劣るものであるため、内部からの応力腐食割れ
が発生するという事態が往々にして生じたのであった。
上記以外の、更に耐熱性、耐磨耗性の高い材料にて本体
a1を形成したとしても、熱伝導性が損なわれて、効率
のよい冷却が行えなくなる。又銅以外の材料を用いた際
は、場合によって、冷却水による腐食が問題になる。
成された冷却管aであっても、熱伝導性、耐蝕性を損な
わずに耐熱性、耐磨耗性を得ることは不可能であり、短
期間での冷却管aの交換は必要欠くべからざるものと諦
められていたのであった。本願発明は、上記課題の解決
を目的とする。
鉄装置の炉壁冷却管は、適度な熱伝導性と耐食性とを有
する材料によって形成された中空の本体1と、本体1後
端部11に設けられた冷却水導入部2と、同じく本体1
後端部11に設けられた冷却水排出部3とを備える。本
体1の少なくとも先端部10表面は、適度な耐熱性及び
耐磨耗性を有する素材にて形成された被覆層4にて覆わ
れている。上記被覆層4と本体1との界面には、本体1
を形成する素材へ拡散することによって当該素材に硬さ
を付与し且つ熱膨張率を低下せしめる材料と、本体1を
形成する材料との、拡散層5が、被覆層4の形成前に形
成されたものであり、本体1は、先端部10を炉内側へ
向けて、外部より製鉄装置の炉壁肉厚内部Mへ挿入さ
れ、冷却水導入部2より本体1内部へ適宜冷却水を導入
すると共に冷却に使用後の冷却水を冷却水排出部3に
て、後端部11より炉壁外部へ排水することによって、
炉壁の冷却を行うものである。
管は、上記第1の発明に係る冷却管にあって、本体1
が、銅にて形成され、被覆層4が、ジルコニア系の複合
材料によって形成されたものであり、拡散層5が、銅と
アルミニウムの合金層であることを特徴とする。
管の製造方法は、後端部11に冷却水導入部2と冷却水
排出部3とを備え且つ適度な熱伝導性と耐食性とを有す
る材料によって形成された中空の本体1に対して、下記
の処理を施す。即ち、本体1の少なくとも先端部10表
面に、適宜材料を溶射或いはめっき等の適宜手段によっ
て設けると共に適当な熱処理を施して、この材料と、本
体1を形成する材料を拡散させて拡散層5を形成するも
のである第1処理を施す。そして、溶射或いはめっき等
の適宜手段によって本体1先端部10表面に設けた材料
のうち拡散によって十分な硬度を得た下層部を残して、
硬度不十分な上層部を適宜手段によって、排除する第2
処理を施す。更に、上記処理にて下層部のみ残された拡
散層5表面に対して、溶射によって、耐熱性を有する素
材の被覆層4を形成する第3処理を施すのである。
管の製造方法は、上記第3の発明に係る方法にあって、
本体1を形成する材料が銅であり、上記拡散に用いる材
料がアルミニウムであり、拡散層4が、銅とアルミニウ
ムの合金層であり、合金層である拡散層4のうち適当な
硬度を有する上記下層のもののみを残す手段が、ショッ
トブラスト等の研削手段であり、上記被膜層5が、ジル
コニア系複合材料である。
管の製造方法は、上記第3又は第4の発明に係る方法に
あって、被覆層5形成後、層表面に生じた気孔を、歴青
質塗料或いはケイ素系シリコン油を充填することによっ
て封孔するものである。
は、本体1自身は、被覆層4によって、炉内からの熱の
影響を最も受ける本体1の少なくとも先端部10に断熱
性を付与するものである。この被覆層4は、本体1の加
熱を阻止し、本体1に溶解や変態といった事態を招来さ
せず、他方において、このような先端部10以外の部分
が、本体1内部の冷却水による炉壁肉厚内部Mの熱の吸
収を行うことができる。しかも重要なことには、冷却管
の交換時、溶損した炉内に冷却管を挿入した際、その急
激な温度変化によって被覆層4と本体1との間の膨張係
数差により生じ易い剥離を、被覆層4と本体1との界面
に、本体1を形成する素材へ拡散することによって当該
素材に硬さを付与し且つ熱膨張率を低下せしめる材料
と、本体1を形成する材料との、拡散層5を、被覆層4
の形成前に形成して、接合性を向上し、完全に排除し
た。
管は、本体1に特に適した銅によって本体1を形成する
ことによって、十分な熱伝導性と、耐蝕性とを備えるも
のである。他方において、最も炉内側からの熱の影響を
受ける先端部10は、耐熱性、耐磨耗性に特に優れたジ
ルコニア系複合材料をもって被覆することによって、特
に上記熱伝導性を必要以上に阻害することなく本体1の
熱影響を阻止し、炉壁の溶損等によって、炉内の熱を大
きく受ける事態が生じても、溶融点や変態点の比較的低
い銅にて形成された上記本体1が、溶解或いは変態して
しまうといったことが生じにくいものである。
管の製造方法は、第1処理によって、拡散層5を形成
し、第2処理によって必要且つ十分な拡散層5のみを確
保し、第3処理によって、この拡散層5の表面に溶射に
よって、被覆層4を形成するものである。このような溶
射という手法によって、既に冷却管として形成されてい
る本体1へ、後から簡単に、その最も熱の影響を受けや
すい先端部10のみ限定して被覆層4を形成することが
可能である。従って、熱伝導性、耐蝕性を有する材料に
て形成された冷却管へ簡単且つ確実に耐熱性、耐磨耗性
を付与してやることが可能となった。
管の製造方法は、上記第3の発明に係る製造方法の作用
に加えて、特に、冷却管の耐熱性及び耐磨耗性と、熱伝
導性及び耐蝕性の両立に優れた冷却管の製造方法の提供
を可能とするものである。
管の製造方法は、上記第3又は第4の発明に係る方法の
作用に加えて、被覆層4の封孔を行うものであり、より
熱の遮断性が向上した冷却管を製造することが可能なる
ものである。
に説明する。図1へ本願発明の一実施例を掲げる。
本体1が適度な熱伝導性と耐食性とを有する材料によっ
て形成されたものであり、内部は、中空の筒状体であ
る。本体1を形成する材料として最も適しているのは、
銅、特に純銅である。これは、既述の通り、熱伝導性の
高いことから、冷却能力が優れるからである。又、冷却
管内に導かれる冷却水として海水等が利用された場合、
このような冷却水に対する、耐蝕性や、貝・海草類等海
水生物の付着防止等の効果が得られるものでもある。但
し、熱伝導性等の要求が、厳しくない場合は、銅合金や
ステンレス等他の素材に代えて実施することも可能であ
る。
1後端部11に設けられた冷却水導入部2と、同じく本
体1後端部11に設けられた冷却水排出部3とを備え
る。冷却水導入部2は、外部より上記冷却水を中空の本
体1内部へ導入する管状体である。又冷却水排出部3
は、本体1内部から使用済みの冷却水を外部へ導出する
管状体である。上記冷却水導入部2と冷却水排出部3の
配設位置は、夫々逆(上下の位置関係が逆)であっても
実施可能である。本体1内は、冷却水導入部2から導入
されてくる冷却水と、排水のため冷却水排出部3へ送ら
れる冷却水とが混じらないように、先端付近まで、間仕
切り110が形成されている。従って、本体1へ導入さ
れた冷却水は、本体1の内部先端へ到達するまで直進
し、先端へ到達すると向きを逆転し、即ち、排出される
べくUターンして、本体1後方へ戻ってくるのである。
及び耐磨耗性を有する素材にて形成された被覆層4にて
覆われている。特にジルコニア系の材料を被覆層4に用
いることによって、十分な耐熱性・耐磨耗性を得ること
ができる。
に優れる素材にて形成された本体1の必要箇所にジルコ
ニア系の材料で被覆すれば、耐熱性・耐磨耗性と、熱伝
導性・耐蝕性とを両立させることは可能である。しか
し、現実には、炉壁の溶損等によって、冷却管の先端部
が炉内の熱をまともに受ける状態において、消耗した冷
却管を交換する際、新しい冷却管を挿入すると、先端部
10の急激な温度変化によって、本体1の例えば銅とい
う材料と、被覆層4との膨張率の差が大きく影響し、本
体1と被覆層4との間で剥離が生じてしまう。このよう
な危惧は、交換時だけのものであり、首尾よく交換が完
了してしまえば、後は危惧の必要はないのであるが、こ
のような剥離といった事態は、往々にして生じるため、
この対策が必要である。そこで、交換時本体1の先端部
10付近における本体1素材の急激な伸縮を避けるた
め、本体1の被覆層4に覆われる部分、即ち被覆層4と
本体1との界面に設けておくのである。これは、例えば
本体1素材に銅を用いた場合、アルミニウムを拡散さ
せ、銅とアルミニウムの合金層を設けておくのである。
このように拡散(合金化)することによって、硬さが付
与され逆に伸縮の変化率が低下するのである。従って銅
以外の素材を本体1に用いる場合は、そのような素材と
対応する素材を、拡散材料に用いる必要がある(アルミ
ニウム以外の材料であってもよい)。
を炉内L側へ向けて、外部Kより製鉄装置の炉壁肉厚内
部Mへ挿入され、冷却水導入部2より本体1内部へ適宜
冷却水を導入すると共に、冷却に使用後の冷却水を冷却
水排出部3にて、後端部11より炉壁外部Kへ排水する
ことによって、炉壁の冷却を行うものである。従って炉
壁の肉厚が1m前後の場合、冷却管の本体1もほぼ1m
か、これに近い長手幅を有するように形成される。この
場合、被覆層4にて被覆されるのは、先端から約15〜
20cm程度の幅W0である(図2)。図1のPは、炉
壁の外周面Nに設けられた冷却管挿入口部を示してい
る。この挿入口部Pの端部には、フランジQが形成され
ている。従って同様に本体1後端部11周縁にも、鍔状
部分12を形成して、フランジQとこの鍔状部分12同
士を、ボルト・ナット等の適宜締結手段によって、固定
して、炉壁肉厚内部Mへ挿入した冷却管本体1の固定を
図ればよい。
端面が平らに形成されたものであるため、内部にコーナ
ーCができている。冷却水として海水等を使用する場
合、堆積物がこのコーナーCに生じ、又この部分から割
れ(被覆層4についても同様である。)が生じたりする
ので、このような事態を懸念する場合は、図2へ示すよ
うに、本体1先端部10を球面状に形成して、内部に角
部ができないようにして実施すればよい。勿論、先端部
10は、表面のみが平らであり、内部の冷却水の通路
は、アールが設けられ、角部が生じないように形成して
実施することも可能である(図示しない)。
り好ましい冷却管の実施例と共に説明する。先ず、概説
すると、冷却管の製造方法については、後端部11に冷
却水導入部2と冷却水排出部3とを備え且つ適度な熱伝
導性と耐食性とを有する材料によって形成された中空の
本体1を備えた冷却管に、下記の処理を施すものであ
る。即ち、本体1先端部10表面に、適宜材料を溶射或
いはめっき等の適宜手段によって設けると共に適当な熱
処理を施して、この材料と、本体1を形成する材料を拡
散させて拡散層5を形成するものである第1処理を施
す。そして、溶射或いはめっき等の適宜手段によって本
体1先端部10表面に設けた材料のうち拡散によって十
分な硬度を得た下層部を残して、硬度不十分な上層部を
適宜手段によって、排除する第2処理を施す。更に、上
記処理にて下層部のみ残された拡散層5表面に対して、
溶射によって、耐熱性を有する素材の被覆層4を形成す
る第3処理を施すのである。
えた材料、特に、ステンレス鋼、銅、或いは銅合金によ
って形成された冷却管に対して、次の3つの処理を行う
のである。
部10表面に、アルミニウムを溶射するか、或いはアル
ミニウム溶融メッキを施す。そして、真空炉又はマッフ
ル炉或いは燃焼バーナートーチを用いて本体1表面を摂
氏約700度〜900度範囲(特に望ましくは、摂氏約
750度〜900度範囲)に加熱して本体1表面に厚み
約50〜300μmの拡散反応合金層を形成する。
成された拡散合金層のうち、内部側の厚み約100μ〜
300μm範囲を残して、これより表面側の部分を、ア
ルミナ又はジルコニヤ研削材を用い、ブラスト法にて除
去する。
された拡散合金層約100〜300μmの表面にNi
(ニッケル)約50〜80%、Cr(クロム)約15〜
60%、又は、Ni約40〜80%、Cr約10〜60
%の合金中にAl(アルミニウム)約2〜10%、又
は、Ti(チタン)約2〜10%或いはMo(モリブデ
ン)などを添加した合金を溶射材料として用い、下地溶
射にて約50〜300μmの被膜を第1層4aとして形
成する。仕上溶射は、ZrO2 (ジルコニヤ)複合物に
イットリア、マグネシウムイットリア、セリア内の少な
くとも、一つを含むジルコニア系の溶射を行い、厚み約
30〜300μmの被膜を第2層4cとして形成する。
尚、第1層4aと第2層4cとの間には、中間層4bを
設ける。これは、第1層4aに用いた材料を適宜比率に
混合して、緩衝層として形成すれば、効果的である。前
述の実施例の被覆層4は、単独の層として形成してもよ
いが、上記のように、複数の層が複合したものとして実
施すれば、耐熱性、耐久性、耐磨耗性を確保する上で、
より効果的である。先端部10は、本体1と一体に成形
されたものであってもよいが、当初先端部10は、本体
1と別体に形成されており、図2へ示すように、被膜層
4の形成の全ての工程が完了した後に、溶接にて本体1
へ接合されるものとして実施してもよい(溶接部7)。
封孔剤として、歴青質塗料又は硅素系シリコン油を充填
させれば、より大きな延命効果が得られる。
実施例について説明する。これは、上記実施例に掲げた
ものと同様、従来の冷却管において、炉壁に挿入された
際に、損傷を受ける部位、即ち冷却管本体1の先端部1
0表面に、下記の各処理を施すものである。
アルミニウム溶射又はアルミ溶融メッキを施した後、そ
の表面に酸化防止用の2層目として、シリコンワニス又
は歴青質塗料を塗布する。その後、真空炉又は大気電気
炉或いはバーナートーチなどの加熱装置を用いて、摂氏
750度〜900度範囲に加熱し、銅製の本体1表面に
アルミニウムと銅の拡散合金層を、ここでは200μm
以上形成させる。この場合の拡散合金層は、銅基材より
加熱温度条件により2層から4層の複数の拡散合金層が
形成される。
成する場合、溶射により先ず図3に掲げる通り、本体1
の素材即ち母材のCuの上に、51が示すAl溶射第1層
と、52が示すAl溶射第2層と、53が示すAl溶射第3
層が、形成される。
0HVの硬度を持つ。このAl溶射第1層51は、Al4
Cu9 の合金層であり、Cu:Alが69:31(重量
比)、マイクロビッカース約700HVの硬度を持つ。
Al溶射第2層52は、Cu:Alが59:41であり、マイ
クロビッカース460HVの硬度を有する。そして、Al
溶射第3層53は、Cu:Alが35:65であり、更に硬
度は低下している。各層の硬さについては、図8に示す
通りである。この図8において、縦軸Yは、マイクロビ
ッカース硬度を示し、横軸各層の位置(単位μm)を示
している。Al溶射第1層51からAl溶射第3層53表面
までの厚みWは、約460μmである。尚、この図は、
溶射層の断面を50倍に拡大した写真をトレースして簡
略に描いたものである。
は、第1処理にて得た図3のAl溶射第3層53表面から
拡散合金層をサンドブラスト又はアルミナなどのブラス
ト材を用いてブラストで研削し、形成された合金層のう
ち、Al溶射第2層52からAl溶射第3層53までを研削
する(図4)。図4に示すAl溶射第1層51の厚みW1
は、約320μmである。研削する方法としては、ブラ
ストやジュクサンダー又は旋盤などにより研削するのが
適当である。
(視覚)にて判断できる。詳述すると、加熱後、拡散合
金層外観表面の基材よりAl溶射第2層52〜Al溶射第3
層53目は、アルミニウム銀色又は灰褐色相を呈し、Al
溶射第2層52〜Al溶射第3層53目は黄灰色又は黄灰
褐色の色相を呈する。この実施例において、この黄灰又
は光沢のない黄褐色を呈する部分を全て削除するのであ
る。Al溶射層は、本体1表面と隣接するAl溶射第1層5
1即ち茶灰色又はブロンズ金属光沢を呈する層が最もそ
の合金層が硬く、通常マイクロビッカース約550〜7
00HVを有する(例示したものは、上述の通り、70
0HVであった)。又通常このAl溶射第1層51は合金
比率が銅約60〜70%、アルミニウム約70〜40%
の合金層である(例示したものは、上述の通り、Cu:Al
が59:41であった)。そして、ここで削除されるAl
溶射第2層52〜Al溶射第3層53の合金層の比率は、
銅約30〜40%、アルミニウム約70〜40%の合金
層の範囲であるが、もしこれを削除せずに残した場合、
即ち製鉄装置の高温炉中摂氏約1000度でアルミニウ
ム組成が本体1側へ向かって拡散促進し、1層目の合金
層と基材の境界部で亀裂やボイド(炭化物の形成)が生
じる。従って、このような層は、完全に上記手段によっ
て排除しておくのである。
体1表面即ち、アルミニウム拡散合金層の上記Al溶射第
1層51目のみを残して形成した拡散層5表面に、NiCr
Al(Ni約80〜40%、Cr約20〜60%)又はNiCrA
l、又はTi(Ni約80〜40%、Cr約20〜60%の合
金中にAlが10%以内、又はTiの添加を含む。)を、プ
ラズマ溶射又はガスフレーム溶射により、約50〜30
0μmの被膜を下地溶射層即ち前記溶射の第1層4aと
して、形成する(図5)。図5に示す例で本体1表面か
らの厚みW2は、約420μmである。
第2層4cとして、ZrO2 系溶射材(ZrO2 約60
〜95%の残余は、NiAl、MgO、Y2 O3 、或い
はセリヤ、シリカなどを添加した組成。)セラミック組
成の皮膜を約50〜300μm形成する。ここで必要に
応じて、第1層4aである下地溶射層と、第2層4cで
ある仕上溶射層の間に、中間層4bを設け、第1層4a
と第2層4cの緩衝層としても、効果的である(図6及
び図7)。尚図6及び図7に示す通り、下地溶射層即ち
第1層4a、中間層4b、仕上溶射層即ち第2層4cの
順番で溶射がなされる。又図6及び図7に示す例では、
本体1表面から、中間層4b表面までの厚みW3が、約
540μmであり、本体1表面から仕上溶射層即ち第2
層4c表面までの厚みW4が約750μmであった。
層4と拡散層5の形成は、冷却管炉内先端部10、換言
すると、高温環境(摂氏約900〜1300度)に接す
る本体先端長手幅約200mm範囲のみである。従っ
て、本体1の他の部位は、冷却管として十分な機能を発
揮するよう、本体1を形成する銅等の基材がそのまま表
面を形成しているのである。
合、ステンレス鋼である本体1へのAl溶射後の加熱拡散
温度等の条件については、前記銅にて本体1を形成した
場合と同様である。
であるが、ステンレスを用いた場合、堆積物や腐食に対
する防衛上、下記の構成を採用するのが望ましい。即ち
図2へ示すように本体1先端内部(先端部10表面の被
覆層4の裏側の位置)に、本体1表面側の被覆層4と同
様の内部被覆層6を設けるのである。即ち、この内部被
覆層6も、下地溶射層6aと仕上溶射層6bとを施して
形成するのである。この場合、耐堆積物や耐蝕性の補助
的な役割として、内部被覆層6を設けるものである。こ
のように、本体1内部へ被覆層を形成する場合は、既述
の本体1の先端部10を別体に形成しておき、各層形成
後に、溶接等の接合手段によって接合するようにすれ
ば、容易に実施することができる。又図1の実施例の説
明で述べた通り、堆積物等の問題以外に、上記先端部1
0を溶接によって接合する場合に溶接部を炉内へ曝さな
いようにするために、先端部10にアールを持つように
形成するのが適当である。詳述すると、図11へ示すよ
うに、別体に形成された先端部a4を後から溶接するこ
とによって、固定する従来のものの場合は、その強度確
保のために、どうしても溶接部a7は、先端の周縁部に
形成されることになる。即ち、先端部a4は、平板状に
形成され、それを筒状の先端が開放された本体a4の先
端へ接合して固定するのが適当であり、通常冷却管先端
部a4は、このように形成される。そうすると、どうし
ても溶接部a7が炉内へ曝させる事態が生じがちになる
(溶損が生じれば特にこのような傾向にある)。そこ
で、上述のようにアールを持つように形成すれば、溶接
部7を確実に、炉壁M内部へ配置することが可能とな
り、その耐熱強度が確保できるのである(図9)。正確
には、耐火物にて形成された炉壁M内へ溶接部7が配置
されることにより、溶接残留応力の高温熱応力を緩和す
る。又、先端部10内面のAl溶射合金層(拡散層)及
び複合溶射による環境遮断の効果が発揮でき、これによ
り、応力腐食割れの要因を排除することが可能となる。
尚、先端部10は、表面のみが平らであり、内部の冷却
水の通路は、アールが設けられ、角部が生じないように
形成して実施することも可能である(図示しない)。
却水が漏洩し、炉内耐火物を更に加速損傷する支障があ
った。又炉壁保護は製鉄装置の高炉本体を保護する心臓
部であり、安全性に重要な問題を有していたが、上述の
構成を採る本願発明の実施によって、このような問題の
解決が可能となった。
ため、追跡調査を行った。詳述すると、上記製造方法の
第1処理、即ち金属冷却管にアルミニウム拡散合金層を
形成したものは、実験室内では再現性に欠けるため、実
際の実装置高炉に用いる冷却管(純銅製とステンレス綱
製)を用いて追跡実験した。特に、第3処理のみの従来
一般に用いる高炉酸化防止用溶射皮膜を夫々の冷却管の
先端損傷要因部に施工し、実験追跡した。更に、被覆層
4と本体1との間に拡散層5を形成しない場合について
も、実験を行った。
実施例の説明で述べた通り、アルミニウムの溶射によっ
て、Al/Cu 合金の拡散層が3〜4段階に層を形成した。
試験前、実機器高炉は摂氏約1500度の雰囲気であ
り、冷却管は、管内が水冷されているので、伝熱効果に
より冷却管の外面接触温度は、摂氏約1000度以下と
推察されていた。しかし、これらの実験追跡から実験後
の3〜4段階のAl/Cu 合金層は、溶銑溶滴粒が冷却管の
Al/Cu 合金拡散層表面に付着堆積し、Al/Cu 拡散浸透を
加速させると共にAl/Cu とCu基材の境界でAl/Cu 拡散層
は、高温加熱摂氏約1000度を受けて巣状の気泡とな
り、合金拡散層直下のCu基材境界が溶融状態を受けてい
ることが確認できた。
グと溶銑が堆積することによって冷却管の冷却水冷却伝
熱効果が冷却管の先端部に伝達されず、溶融堆積の加熱
に影響されて本体1(Cu)表面が溶融現象を生じる。こ
れらの部分は、Al/Cu の合金拡散層の下部の本体1(C
u)が膨張し、溶融膨れから合金拡散層に亀裂を生じさ
せた。この亀裂部分より純銅が溶融溶出し、合金層と純
銅基材の境界部で空洞が生じた。このAl/Cu 拡散合金層
を単に形成した冷却管は、より短期に溶損することが実
施結果から確認されている。
被覆層4を本体1表面に設けた場合、即ち、Al/Cu 拡散
合金層が設けられていない、或いは完全に取り除かれた
本体1表面に、被覆層4形成のため、複合溶射を行った
場合、下記の問題が見られた。例えば、銅製本体1に、
被覆層4の第1層4aとしてNiCrAl組成からなる下地溶
射層を形成し、中間層4bにNiCrAlとZrO2 /Y2 O
3 の溶射層を形成し、第2層4cとしてZrO2 /Y2
O3 の仕上溶射を行った。更に、これらの積層に封孔剤
により封孔充填した。
は、被膜に亀裂が生じた。これは、冷却管の先端部分1
0が局部的に高温加熱されるために、複合溶射皮膜と本
体1(Cu)との高温時の熱膨張率の相違から、発生した
事態であった。
複合溶射層との間に拡散層5を形成したものについての
調査を行ってみると、Al/Cu 拡散合金層と複合溶射皮膜
の形成を実際の高炉において120数本願実施したが、
18カ月を経過しても、純銅製の冷却管は損傷もなく、
追跡調査により更に従来の耐久年限(6カ月未満)を飛
躍的に刷新している。
は、内部管端部の海水冷却水による応力腐食割れ影響の
要因となる管端異物質が堆積しない、内部にアールを持
つ形状を持つ物が適しているのは、既述の通りである。
特に、ステンレス製を本体1は、溶接時の熱影響による
残留応力が、管先端の高温環境条件のもとで、残留しな
い冷間鏡板を用いたものを採用するのが適している。
又、これらの構造改善と共に、先端部10の内外に既述
の被覆層5,6を形成するのが、最も適切である。この
ように出願人は、Al溶射合金層を形成して拡散層を得、
更に、複合溶射を行うことで、多大な効果を得ることを
見出したのである。
火物冷却のための冷却管は、炉内の高温溶融銑鉄及び溶
淬(溶銑スラグ)の落下付着による冷却管先端の溶損又
は溶融微粉塵による管先端の磨耗(エロージョン)性現
象は、高炉耐火物の冷却管設置場所によって異なるた
め、実験室的に再現性の試験が困難であった。そこで、
純銅製冷却管及びステンレス綱製冷却管のAl溶射拡散合
金と複合溶射した本願発明の冷却管は、高炉内冷却管の
最も損傷する位置、段数を決め、円周回りに最少50数
本、実際の高炉に取り付けて、実験と評価を繰り返し行
った。
実験結果は、良好なものであり、冷却管の寿命の更新に
大きな効果を有することが確認できた。
れていた、製鉄装置の炉壁冷却管の冷却能力と延命の両
立を可能とした。特に重要な効果として、交換時におい
て、経時に溶損が生じて肉厚の後退した炉壁肉厚内に挿
入された際、上記延命のために設けた被覆層が、急激な
温度変化によっても剥離することがない。従って、冷却
管の溶解・変態による損傷を排除し、ひいては、このよ
うな冷却管の損傷の排除によって、煮沸した冷却水の噴
出といった事態をも回避可能となった。本願第1の発明
の実施により、総じて、冷却管本体の延命効果により、
短期に冷却管の交換という厳しい条件での重労働が強い
られることなく、冷却水の噴出によって、炉壁そのもの
が損傷を受けるということもなく、この結果炉内の温度
低下を招来することもないのである。特に、追跡実験の
結果から、管内の冷却水の通水性(水の通り)がよく、
管内端部(先端部内)に、堆積物が生じない。又管の先
端部外面のAl溶射合金層及び複合溶射により高炉高熱
溶損及び高温微粉塵による磨耗も極めて低減され、従来
生じた損傷等の影響も少なく、従来必要とされた短期間
での冷却管の取替え交換も、長期の耐久性を確保するこ
とで、その耐用期間も恒久化し、著しい省力化を実現し
得た。更に冷却管の恒久化に伴い、炉壁を形成する耐火
物の損傷や、炉内からの影響も少なくなり、高炉中の熱
損失も改善向上された。これによって、高炉関連施設に
大幅な付加価値性を生じさせるものとなった。
と耐蝕性に優れた材料によって、冷却管本体は形成され
るものであり、又特に断熱性と耐磨耗性に優れた素材に
よって、損傷を受けやすい部位が保護されるものである
ため、上記第1の発明の効果を最も大きく得ることがで
きるものである。又、交換時の被覆層の剥離の排除によ
る本体の溶解や変態の発生も、最も確実に抑えられ、こ
の点においても第1の発明の効果を最大限享受すること
が可能となった。
耐蝕性を有する素材の、保護が必要となる部分にのみ耐
熱性及び耐磨耗性を付与するものであり、上記熱伝導性
即ち冷却能力が必要以上に低下することのない冷却管の
提供を可能とした。又、溶射という手法によって、既成
の冷却管本体に、後から、上記必要な位置にのみ、容易
に、耐熱性・耐磨耗性を付与することができる。更に、
上記冷却管の本体と被覆層の剥離を回避する層の具体的
形成法を提供し得たものである。特に、この本願第3の
発明の実施によって、使用される環境の温度が異なる毎
に、冷却管の本体の材質を変更することなく、従来のも
のと比較して、耐熱性、耐衝撃性、更に、溶損及び高温
磨耗に対する耐久性に優れた冷却管を提供することが可
能となった。
明に係る製造方法の効果に加えて、特に、冷却管の耐熱
性及び耐磨耗性と、熱伝導性及び耐蝕性の両立をなし遂
げた冷却管の提供を可能とするものである。
第4の発明に係る方法の効果に加えて、より熱の遮断性
が向上した冷却管を製造することが可能なものである。
る。
関係を示す説明図である。
管の略縦断面図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 適度な熱伝導性と耐食性とを有する材料
によって形成された中空の本体(1) と、本体(1) 後端部
(11)に設けられた冷却水導入部(2) と、同じく本体(1)
後端部(11)に設けられた冷却水排出部(3) とを備えてな
り、 本体(1) の少なくとも先端部(10)表面は、適度な耐熱性
及び耐磨耗性を有する材料にて形成された被覆層(4) に
て覆われており、 上記被覆層(4) と本体(1) との界面には、本体(1) を形
成する素材へ拡散することによって当該素材に硬さを付
与し且つ熱膨張率を低下せしめる材料と、本体(1) を形
成する材料との、拡散層(5) が被覆層(4) の形成前に、
形成されたものであり、 本体(1) は、先端部(10)を炉内側へ向けて、外部より製
鉄装置の炉壁肉厚内部(M) へ挿入され、冷却水導入部
(2) より本体(1) 内部へ適宜冷却水を導入すると共に冷
却に使用後の冷却水を冷却水排出部(3) にて、後端部(1
1)より炉壁外部へ排水することによって、炉壁の冷却を
行うものであることを特徴とする製鉄装置の炉壁冷却
管。 - 【請求項2】 上記本体(1) は、銅にて形成され、上記
被覆層(4) は、ジルコニア系の複合材料によって形成さ
れたものであり、上記拡散層(5) は、銅とアルミニウム
の合金層であることを特徴とする請求項1記載の製鉄装
置の炉壁冷却管。 - 【請求項3】 後端部(11)に冷却水導入部(2) と冷却水
排出部(3) とを備え且つ適度な熱伝導性と耐食性とを有
する材料によって形成された中空の本体(1) に対して、 本体(1) の少なくとも先端部(10)表面に、適宜材料を溶
射或いはめっき等の適宜手段によって設けると共に適当
な熱処理を施して、この材料と、本体(1) を形成する材
料を拡散させて拡散層(5) を形成するものである第1処
理と、 溶射或いはめっき等の適宜手段によって本体(1) 先端部
(10)表面に設けた材料のうち拡散によって十分な硬度を
得た下層部を残して、硬度不十分な上層部を適宜手段に
よって、排除する第2処理と、 上記処理にて下層部のみ残された拡散層(5) 表面に対し
て、溶射によって、耐熱性を有する素材の被覆層(4) を
形成する第3処理とを施すものであることを特徴とする
製鉄装置の炉壁冷却管の製造方法。 - 【請求項4】 上記本体(1) を形成する材料は、銅であ
り、上記拡散に用いる材料はアルミニウムであり、拡散
層(4) は、銅とアルミニウムの合金層であり、合金層で
ある拡散層(4) のうち適当な硬度を有する上記下層のも
ののみを残す手段とは、ショットブラスト等の研削手段
であり、上記被膜層(5) は、ジルコニア系複合材料であ
ることを特徴とする請求項3記載の製鉄装置の炉壁冷却
管の製造方法。 - 【請求項5】 上記被覆層(5) 形成後、層表面に生じた
気孔を、歴青質塗料或いはケイ素系シリコン油を充填す
ることによって封孔するものであることを特徴とする請
求項3又は4記載の製鉄装置の炉壁冷却管の製造方法。
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JP29400694A JP3170766B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 製鉄装置の炉壁冷却管とその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI717950B (zh) | 2019-02-15 | 2021-02-01 | 日商三菱電機股份有限公司 | 冰箱 |
CN112877486A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-06-01 | 中冶东方工程技术有限公司 | 一种铜钢复合冷却壁 |
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FI121351B (fi) * | 2006-09-27 | 2010-10-15 | Outotec Oyj | Menetelmä jäähdytyselementin pinnoittamiseksi |
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-
1994
- 1994-11-02 JP JP29400694A patent/JP3170766B2/ja not_active Expired - Lifetime
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