JP7020540B2 - 上吹きランス及び上吹きランスの被覆方法 - Google Patents

上吹きランス及び上吹きランスの被覆方法 Download PDF

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Description

本発明は、転炉等の処理容器内部にガスを供給する上吹きランスとその被覆方法に関する。
製鋼に使用される処理容器には転炉が使用されることが多く、転炉内部に挿入されるランスから供給される酸素ガスにより、転炉内の溶銑に含まれるリン及び炭素等の不純物が除去される。例えば、上吹きランスは、上部から転炉等の処理容器内に挿入して使用され、溶銑の上方から酸素ガスを吹き付けることで、不純物除去のための酸素を供給しつつ、溶銑を攪拌するという動力源としても作用し、重要な役割を有している。上吹きランスは、通常、鋼管製であることが多い。また、脱リン処理及び脱炭処理中の転炉内部は高温であるため、上吹きランスには、熱による損傷を防止するための冷却機構が設けられている。
上吹きランスを使用する際に、上吹きランスからの酸素供給速度が大きい場合、又は、転炉等の処理容器内の溶銑が高速で攪拌される場合には、溶銑浴表面から溶銑が飛散するスプラッシュの発生が増大し、処理容器内壁への地金の付着が生じる。このとき、処理容器内壁だけでなく、処理容器内に挿入されている上吹きランスのランス外筒に対しても、地金が付着する。また、不純物除去の効率を上げようと溶銑とランスとの間隔を短くした場合には、ランス外筒に更に地金が付着しやすくなる。
ランス外筒に地金が付着して大量に堆積すると、不純物を除去する吹錬工程終了後、上吹きランスを処理容器から取り出す際に、ランス外筒に堆積した地金が処理容器上部のランス通過口に引っ掛かり、上吹きランスを処理容器から取り出せなくなることがある。従来の上吹きランスは炭素鋼が用いられることが多く、スプラッシュにより、地金付着しやすい。そのため、頻繁に上吹きランスから地金を除去する作業を行わなければならず、作業工数が多くなってしまう。また、副孔ランスにおいては、地金によって副孔が塞がれてしまうと副孔からの酸素ジェットが偏流してしまい、ランスに副孔を設けることの効果が得られないだけでなく、副孔ランス自体が溶損し、寿命が低下する可能性がある。更に、ランス外筒に付着した地金は、スクラップとして回収されるため、製品歩留まりが低下する。
また、上吹きランスには、ステンレス鋼が用いられることもあるが、ステンレス鋼に含まれるクロム(Cr)と、吹錬中で発生するCOガスとが反応し、ランス外筒の表面にクロム炭化物が生成する。生成したクロム炭化物は脆いため、クラックが発生し、上吹きランスが破壊する可能性がある。
このような問題を解決するため、ランスへの地金の付着を防止する方法が開発されてきた。
ランスへの地金の付着を防止する方法として、例えば、以下の特許文献1には、ランスの外筒の下半部を銅管とし、銅の高い熱伝導率を利用して、溶鋼が水冷された銅管に地金が融着することなく、容易に地金が剥離するランスが開示されている。
以下の特許文献2には、水冷ジャケットを有する酸素ランスにおいて、ランス外筒の外面に平滑な表面研磨仕上げ加工を施すことで、伝熱係数を大きくし、付着した溶鋼が急冷されてランス表面に融着することを防ぐ酸素ランスが開示されている。
以下の特許文献3には、鋼管製外筒表面と、銅製ノズル外表面とに鋳鉄の溶射層を設け、鋳鉄表面に析出するグラファイトにより地金の付着を阻害する転炉吹錬用ランスが開示されている。
以下の特許文献4には、金属製錬用ランスにおいて、Co基合金又はNi基合金からなる金属成分とTiNからなるセラミック成分とを含むサーメット被膜が、金属母材上に溶射により被覆形成されることで、溶融金属が付着しなくなり、かつ、被膜母材境界部において剥離を生じなくなる金属製錬用ランスが開示されている。
特開平1-129920号公報 実開平3-120544号公報 特開平4- 88109号公報 特開平8-199221号公報
しかしながら、特許文献1に開示された、外筒の下半部を銅管としたランスは、銅管が鋼管よりも降伏応力が小さいため、銅管であるランスの下半部が変形し、十分なランス寿命が得られない可能性がある。
また、特許文献2及び特許文献3に開示されたランスは、反応中に発生するCOガスにより表面が劣化して放射率が増加するため、ランス外筒の表面温度が上昇し、地金が付着しやすくなる可能性があり、十分な作業工数の低減効果が得られない可能性がある。
更に、特許文献4の、サーメット被膜が金属母材上に被覆形成されたランスは、サーメット被膜の付着面において、母材に対し引張方向の熱応力が発生するため、サーメット被膜が剥離する場合がある。また、サーメット被膜の微細亀裂部分等への応力集中により、サーメット被膜が剥離する場合がある。そのため、サーメット被膜の剥離部分で地金が付着及び堆積し、十分なランス寿命及び作業工数の削減が得られない可能性がある。
以上のように、従来のランスでは、ランス本体部の外表面への地金の堆積を抑制することは十分ではなく、メンテナンス作業の工数削減、ランスの長寿命化、歩留まり低下という観点で、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ランス本体部の外表面への地金の付着をより一層抑制することが可能な、上吹きランス及び上吹きランスの被覆方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討を行った結果、ランス本体部の外筒の少なくとも一部を、所定の金属を構成元素として含む被覆部で被覆することに着想し、かかる被覆部を設けることで、上記課題を解決可能であるとの知見を得ることができた。
かかる知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)水冷式の上吹きランスであって、鋼製のランス本体部と、前記ランス本体部の先端に設けられたノズル部と、前記ランス本体部の外筒の少なくとも一部に対して設けられた、銅からなる被覆部と、を備え、前記被覆部は、処理容器内に位置し得る部分のうち、前記外筒に存在する少なくとも一部の溶接部を被覆するように設けられ、前記被覆部の表面における、JIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaは、3μm以下である、上吹きランス。
記被覆部の厚さが300μm以上である、()に記載の上吹きランス。
鋼製のランス本体部と、前記ランス本体部の先端に設けられたノズル部と、を備える水冷式の上吹きランスの被覆方法であって、前記ランス本体部の外筒の処理容器内に位置し得る部分のうち、前記外筒に存在する少なくとも一部の溶接部を、銅からなる被覆材を用いて、被覆後の表面におけるJIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaが3μm以下となるように被覆する、上吹きランスの被覆方法。
)前記溶接部は、前記被覆材を溶射、溶接肉盛、又は、めっきすることで被覆される、()に記載の上吹きランスの被覆方法。
記被覆材は、最終的な厚さが300μm以上となるように被覆される、(3)又は(4)に記載の上吹きランスの被覆方法。
以上説明したように本発明によれば、ランス本体部の外表面への地金の付着をより一層抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る上吹きランス100を用いる上吹き転炉設備の概略構成を示した概略説明図である。 同実施形態に係る上吹きランス100の概略構成を示した説明図である。 同実施形態に係る上吹きランス100の構成する部材を示した説明図である。 上吹きランス100に地金7が付着した様子の一例を示した説明図である。 同実施形態に係る上吹きランス100の第3の円筒部130近傍を模式的に示した模式図である。 被覆部140の素材として用い得る材質の熱伝導率を示したグラフ図である。 各材質の線膨張係数を示したグラフ図である。 第3の円筒部130の外表面にかかる熱応力を示したグラフ図である。 銅、鉄、ニッケル、コバルトの耐摩耗性を示したグラフ図である。 被覆部140の厚さと被覆部140の表面の温度との関係を示したグラフ図である。 被覆部140の厚さと熱応力との関係を示したグラフ図である。 鋼管表面及び銅溶射鋼管表面における外筒の外表面温度と内表面温度とを示したグラフ図である。 第3の円筒部130の外表面の各表面処理における地金手入れまでの吹錬数比を示したグラフ図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<上吹き転炉設備の概要>
以下に示す本発明の実施形態では、上吹きランスを用いる処理容器として、上吹き転炉を例に挙げて説明を行うものとする。まず、図1を参照して、上吹き転炉設備の概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係る上吹きランスを用いる上吹き転炉設備の構成を示した概略説明図である。
転炉設備は、外殻が鉄皮で構成され、その内部に耐火物が施工される転炉本体10と、転炉本体10の上部の炉口12から転炉本体10の内部に挿入され、転炉の上下方向に移動可能に設けられる上吹きランス11と、を備える。転炉本体10の炉口12には、排ガスフード20が接続されており、転炉本体10内部のガスは、排ガスフード20を通って排出される。排ガスフード20には、転炉本体10上方に、上吹きランス11を転炉内部に挿入したり取出したりするためのランス通過口22が設けられている。
製鋼工程において、転炉本体10では、溶銑5に含まれる不純物を取り除く処理が行われる。転炉本体10は、不純物を含有する溶銑5を収容する。転炉本体10内の溶銑5は、炉口12を通じて転炉本体10の内部へ挿入された上吹きランス11から吹き込まれる酸素ガス、並びに、炉口12から装入されたスラグ原料及び精錬剤と反応し、溶銑5に含まれるリンや炭素等の不純物が溶銑5から除去される。この反応により、溶銑5から除去されたリンは、スラグ9を形成する。また、溶銑5に含有される炭素はCOガスとなり、COガスは酸素ガスと反応してCOガスとなって、炉口12から、排ガスフード20を通じて炉外へ排出される。このとき発生したCOガスにより、上吹きランス11の外筒表面は劣化する。また、スプラッシュにより、転炉本体10の内壁や上吹きランス11のランス本体部へ地金7が付着しやすくなる。
そこで、本実施形態に係る上吹きランスでは、以下で詳述するように、ランス本体部の外筒への地金7の付着を防止するような処理が実施される。これにより、上吹きランスへの地金7の付着及び堆積が抑制され、上吹きランスの手入れ等の作業負荷が軽減される。
<上吹きランス100の詳細説明>
本実施形態に係る上吹きランス100の構成を、図2及び図3を参照しながら、より詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る上吹きランス100の概略構成を示した説明図である。図3は、本実施形態に係る上吹きランス100の構成する部材を示した説明図である。
本実施形態に係る上吹きランス100は、水冷式ランスであり、図2に示すように、同軸上に配置された第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130と、主孔102と、を備える。更に、上吹きランスに100は、第3の円筒部130の外表面の少なくとも一部に、被覆部140を有する。また、ランス本体部151を構成する第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130は、例えば炭素鋼やステンレス鋼等を用いて構成される。また、ノズル部153は、例えば銅を用いて構成される。以下では、図3に示すように、上吹きランス100の第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130からなる部分を、ランス本体部151といい、主孔102を備え、かつランス本体部151の先端に設けられる部分を、ノズル部153という。また、第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130において、中心軸側の面を内表面とし、外部側の面を外表面として説明する。
第1の円筒部110は、上吹きランス100の最内部に位置する中空部材である。第1の円筒部110は、上吹きランス100の先端部の主孔102と連通しており、酸素供給源(図示せず。)から送入された酸素ガスは、主孔102から転炉本体10の内部に供給される。
第2の円筒部120は、第1の円筒部110の外表面を覆う中空部材である。図2に示すように、第1の円筒部110の外表面と第2の円筒部120の内表面とによって、冷却媒体が流れる第1の空間Vが形成されている。冷却媒体としては、例えば水が用いられる。第1の空間Vは、上吹きランス100の先端のノズル部153において、後述する第2の空間Vと連通している。
第1の円筒部110及び第2の円筒部120は、図3に示すように、ランス本体部151の内筒151aを構成する。
第3の円筒部130は、第2の円筒部120の外表面を覆う中空部材であって、上吹きランス100の最外部に位置する。すなわち、第2の円筒部120及び第3の円筒部130は、図3に示すように、ランス本体部151のうち、内筒151aを覆う外筒151bを構成する。つまり、第3の円筒部130は、外筒151bの外面に相当する。第2の円筒部120の外表面と第3の円筒部130の内表面とによって、図2に示すように冷却媒体が流れる第2の空間Vが形成されている。上述したように、第2の空間Vは、ノズル部153において第1の空間Vと連通している。本実施形態に係る上吹きランス100では、図2に示すように、冷却媒体は、上部側から第1の空間Vから流入されてノズル部153に向かって流れた後、ノズル部153において第1の空間Vから第2の空間Vへ流入し、第2の空間V内を先端側から上部側へ向かって流れる。第1の空間V及び第2の空間Vに冷却媒体を循環させることで、上吹きランス100が冷却され、上吹きランス100の溶損が防止される。
また、上吹きランス100は、転炉本体10の上方から挿入されるものであるため、挿入するのに十分な長さが必要である。吹錬を実施するのに十分な長さの上吹きランス100とするため、第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130は、鋼管を溶接して製造されることがある。従って、第1の円筒部110、第2の円筒部120及び第3の円筒部130は、図4に示すような溶接部135(図2、図3では図示せず。)を有する場合がある。図4は、外筒151b近傍を模式的に示した模式図であり、第3の円筒部130に存在する溶接部135に地金7が付着した様子を示している。
第3の円筒部130に存在する溶接部135は、図4に模式的に示したように、地金7の付着の起点となることが多い。そこで、本実施形態に係る上吹きランス100では、詳細は後述するが、図5に示すように、転炉本体10内に位置し得る少なくとも一部の溶接部135を覆うように、所定の金属元素を構成元素として含む被覆部140が設けられる。これにより、地金7の付着の起点となる溶接部135が地金7に露出している状態を解消することが可能となり、溶接部135への地金7の付着を抑制することができる。また、被覆部140は、地金7が付着しにくい金属元素を構成元素として有しているため、被覆部140自体への地金7を抑制することができる。また、被覆部140に地金7が付着したとしても、被覆部140に付着した地金7は、転炉本体10内に脱落するようになる。
また、上吹きランス100が副孔を備える副孔ランスである場合には、吹錬中にランス本体部151の外筒151bの外表面に地金7が付着し、副孔を塞ぐことが考えられる。しかしながら、図5に示すように、転炉本体10内に位置し得る少なくとも一部の溶接部135を覆うように被覆部140が設けられることにより、吹錬終了後には、地金7はチャージ毎に転炉本体10内に脱落する。これにより、副孔が塞がれた状態が持続することはない。その結果、副孔から排出される酸素ジェットに偏流が生じることもなく、上吹きランス100の溶損も防止することができるため、上吹きランス100自体の寿命を長くすることができる。
被覆部140は、上吹きランス100の表面への地金7の付着が防止するために、第3の円筒部130の外表面の少なくとも一部に設けられる。そのため、被覆部140は、転炉本体10に挿入される第3の円筒部130の外表面において、少なくとも溶接部135を覆うように設けられることが好ましい。また、被覆部140は、詳細は後述するが、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆材で形成される。
ランス本体部151の先端に溶接されているノズル部153は、熱伝導率の高い銅で形成されることが好ましい。ノズル部153が熱伝導率の高い銅で形成され、かつ、水等の冷却媒体により冷却されることで、ノズル部153は、抜熱されやすくなる。これにより、ノズル部153は高温となりにくい状態とすることができ、高温環境下においても溶融せず、上吹きランス100の耐久性を高めることができる。このようなノズル部153は、冷却された状態が維持されていることから、吹錬中も地金は付着しにくい状態となっている。
主孔102は、上吹きランス100の先端のノズル部153に形成された開口であり、周方向に1又は複数形成されている。主孔102によって第1の円筒部110の内部と外界とが連通し、第1の円筒部110を流れてきた酸素ガスは、主孔102を介して外界に放出される。主孔102から放出される酸素ガスは、例えば、転炉本体10内の溶銑5に対して吹き付けられる。
ここまで、上吹きランス100について詳細に説明した。なお、図2及び図3では、上吹きランス100の酸素ガスを放出する部分として主孔102のみを記載したが、本発明はかかる例に限定されず、例えばランス本体部151の側面部に形成される副孔(図示せず。)を1又は複数備えていてもよい。
続いて、第3の円筒部130の外表面に形成される被覆部140について詳細に説明する。
<被覆部140の詳細説明>
(被覆部140の形成位置)
被覆部140は、上記したように、転炉本体10の内部に挿入される第3の円筒部130の外表面の少なくとも一部に設けられる。より詳細には、かかる被覆部140は、転炉本体10内に位置し得る、第3の円筒部130の外表面に存在する少なくとも一部の溶接部135を覆うように設けられることが好ましい。
本発明者は、地金7が付着した使用後の上吹きランス100について観察したところ、地金7は、図4に模式的に示すように、第3の円筒部130に存在する溶接部135、及び、第3の円筒部130とノズル部153との間の溶接部135に存在する溶接部135に付着しやすいことを発見した。溶接部135で地金7が付着しやすい理由について、本発明者は次のように推察している。すなわち、第3の円筒部130の放射率εが0.7であるのに対し、溶接部135の放射率εは0.7から0.9に増加し、表面温度が上昇しやすくなる。その結果、溶接部135で地金7が付着しやすくなるものと推察している。
このように、地金7は、第3の円筒部130の溶接部135に付着しやすい。図4は、第3の円筒部130に存在する溶接部135に地金7が付着した様子を模式的に示した模式図である。図5に示すように、第3の円筒部130は、溶接部135を有しており、被覆部140は、溶接部135を覆うように形成されている。このように、被覆部140は、処理容器内に位置し得る部分のうち、第3の円筒部130に存在する溶接部135、並びに第3の円筒部130及びノズル部153の溶接部135の少なくともいずれかを被覆するように設けられることが好ましい。被覆部140が、上記のような位置に設けられることで、第3の円筒部130への地金7の付着を抑制することができる。
また、被覆部140が設けられる位置は、上記のような溶接部135に限定されるものではなく、第3の円筒部130の様々な位置に形成されうる。例えば、被覆部140は、第3の円筒部130に存在しうる亀裂等を被覆するように形成されてもよく、第3の円筒部130に存在する様々な補修部分を被覆するように形成されてもよい。また、被覆部140は、第3の円筒部130の全体を被覆するように形成されてもよい。更に、被覆部140は、ノズル部153の少なくとも一部に対して形成されてもよい。
(被覆部140の素材)
本発明者は、上吹きランス100の長寿命化及びメンテナンス性について検討したところ、ランスを長寿命化し、メンテナンス作業の頻度を低減するような素材として、耐食性を有し、他の金属に比べて比較的安価である、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)を用いて、上吹きランス100の表面を被覆することに想到した。
そこで、本発明者は、まず、上吹きランス100の長寿命化に重要だと考えられる熱伝導率に着目した。熱伝導率が大きければ、上吹きランス100の、第1の空間Vと第2の空間Vを流れる冷却媒体により、上吹きランス100表面が急速に冷却され、地金7の溶着を防止することが可能であると考えられるからである。
図6に、Cu、Ni、Co、及び上吹きランス100の主構成材料であるFe、並びに、上吹きランス100の表面被覆に従来から使用されるサーメット及びZrOの熱伝導率を示した。図6に示す熱伝導率は、文献値であり、例えば、「日本機械学会編、伝熱工学資料」に掲載されている値である。Cuの熱伝導率は、約400W/mKであり、Niの熱伝導率は、90W/mKであり、Coの熱伝導率は、100W/mKである。これら元素の熱伝導率は、Feの熱伝導率(約40W/mK)と比較して大きい値となっている。従って、Feよりも大きい熱伝導率を有する、Cu、Ni、Coのうち、少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆部140を形成することで、地金7の付着を抑制することが可能となる。特に、熱伝導率が大きいCuは、表面温度の上昇抑制による地金7の付着防止の効果が顕著に得られる。一方で、従来、ランスの被覆に用いられるサーメット及びZrOは、Feと比較して熱伝導率が小さいため、温度上昇しやすく、表面温度上昇抑制による地金7の付着を低減する効果は小さいと考えられる。
続いて、本発明者は、吹錬中に第3の円筒部130に付着した地金7が、吹錬後に脱落する機構について検討したところ、地金7と第3の円筒部130の熱膨張が要因の1つであることに想到した。
吹錬中、上吹きランス100は、第1の空間V1及び第2の空間V2を冷却媒体が循環することで冷却されているものの、第3の円筒部130の外表面の温度は150℃程度と高温であるため、熱膨張している。吹錬中において、地金7は、熱膨張している第3の円筒部130の外表面に付着していく。吹錬終了後、温度低下により第3の円筒部130及び被覆部140は収縮し、被覆部140と地金7との間に、空隙(以下、「エアギャップ」という。)が形成される。被覆部140が、地金7の線膨張係数よりも大きい線膨張係数を有する金属で構成されることで、収縮時に形成されるエアギャップはより大きくなる。その結果、吹錬終了後に、被覆部140の表面から地金7が脱落しやすくなると考えられる。そこで、本発明者は、吹錬中と吹錬後における温度の違いによる、Cu、Ni、Coの線膨張係数について調査した。
図7に、Cu、Fe、Ni、Co、サーメット、ZrO(ジルコニア)の線膨張係数を示した。図7に示す線膨張係数は文献値であり、例えば、「日本機械学会編、伝熱工学資料」に掲載されている値、あるいは、メーカーが公表している値である。なお、一般に、物性値には、温度依存性が存在する。しかしながら、線膨張係数に関しては、温度依存性が低いことから、図7では、300K(常温)における熱膨張係数を示している。
ここで、純鉄に近い地金7は、炭素鋼に近い物性値を有することから、炭素鋼の線膨張係数をFeの線膨張係数とみなすと、被覆部140は、地金7に近い成分であるFeの線膨張係数1.2×10-6[/K]より大きい素材を用いて形成すればよい。かかる観点に基づき図7を参照すると、Feの線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有している素材として、Cu、Ni、Coがあることがわかる。このように、エアギャップによる地金7の付着抑制という観点からも、Cu、Ni、Coが被覆部140に用いられる。特に、Cuの線膨張係数は、Feの線膨張係数と比較して著しく大きいため、エアギャップを利用した地金7の付着の抑制に、より効果的である。一方で、サーメット及びジルコニアは、その線膨張係数がFeの線膨張係数よりも小さいため、エアギャップによる地金7の付着抑制効果は小さい。
更に、本発明者は、被覆部140は、繰り返し行われる転炉処理による温度変化が生じる場合であっても、第3の円筒部130から剥離しないようなものである必要があると考えた。そこで、本発明者は、Cu、Ni、Coの熱応力について調査した。
図8に、銅溶射鋼管、サーメット溶射鋼管、ジルコニア溶射鋼管のそれぞれについて、鋼管温度を150℃としたときに鋼管に発生する熱応力を示した。図8に示した熱応力は、市販の伝熱解析アプリケーションを用いて伝熱解析を行い、溶射境界を挟む2つの物質(すなわち、鋼管と溶射材料)について、線膨張係数と上昇温度とを乗じた熱歪(線膨張係数×上昇温度)を計算し、この2つの物質の熱歪の差に弾性係数を乗じることで算出した。
図8では、熱応力が鋼管に対して引張応力となる場合を正の値で示し、熱応力が鋼管に対して圧縮応力となる場合を負の値として示している。銅溶射鋼管は、熱応力が約-90MPaであり、鋼管に対して圧縮応力となるため、高温状態で、銅の被膜の剥離は生じにくい。一方で、サーメット溶射鋼管では、鋼管に対し引張方向の熱応力が働くため、サーメットは鋼管から剥離しやすい。また、ジルコニア溶射鋼管は、被膜から鋼管に対して圧縮方向の熱応力が働くものの、ジルコニア被膜の微細亀裂に応力集中が起こることが多く、割れやすい。従って、例えば銅製の被覆部140の場合、被覆部140が剥離して第3の円筒部130の外表面が露出することは起こりにくく、被覆部140は剥離せずに地金7の付着を抑制するという効果を維持する。
図9は、銅又はニッケルを使用した被覆部140の厚さと、第3の円筒部130に発生する熱応力との関係を示したグラフ図である。熱応力は、被覆厚さを変数として伝熱解析を行い、上述した方法と同様の方法で求めた。図9に示すように、銅を使用した被覆部140の厚さが40mmのとき、熱応力は-100MPa程度であり、また、ニッケルを使用した被覆部140の厚さが10mmのとき、熱応力は-50MPa程度である。いずれについても、第3の円筒部130に対して発生する熱応力は、圧縮応力となる。従って、被覆部140の厚さが厚くなった場合でも、被覆部140の剥離は生じにくい。
上記より、本実施形態に係る被覆部140は、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含むものとする。具体的には、被覆部140は、銅、ニッケル、コバルトのいずれかが単体で用いられる場合に加えて、これらの元素で構成される合金が用いられる場合、及び銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つと、他の元素を少なくとも一つから構成される合金が用いられる場合を含むものとする。
また、第3の円筒部130の材質が炭素鋼である場合、吹錬中に発生するCOガスにより、表面が劣化し、放射率が増加して第3の円筒部130の表面温度が上昇しやすくなり、地金7が溶着することが考えられる。従って、被覆部140がCOガスにより劣化しにくい銅、ニッケル、コバルトで構成されることで、地金7の付着は抑制される。
(被覆部140の厚さ)
被覆部140の厚さは、溶銑5の処理で生じる摩耗の程度、被覆部140の表面温度、使用する上吹き転炉設備等に応じて設定することができる。
本発明者は、転炉による溶銑5の処理で生じるCuの摩耗について検討したところ、羽口の交換が必要となった300チャージ処理後のCuの摩耗厚さは、300μmであることを確認した。従って、被覆部140の厚さは、被覆部140の寿命が羽口の寿命以上であればよい。例えば、Cuを使用したときの被覆部140の厚さの下限は、300μmに設定することができる。Cuを使用したときの被覆部140の厚さの上限は、コストの観点から、例えば、500μmであることが好ましい。このように、被覆部140の厚さの下限は、被覆部140の耐摩耗性と、羽口その他転炉を構成する装置の寿命等に応じて、設定することができる。
ここで、図10に、Cuの耐摩耗性に対する、Fe、Ni、Coの耐摩耗性の比を示した。図10に示した耐摩耗比は、アブレッシブ試験を行い実験的に求めたものである。アブレッシブ試験の結果、Niの耐摩耗比は、1.67であり、Coの耐摩耗比は、2.73であった。従って、例えば、被覆部140にNiを使用したときは、被覆部140の厚さの下限は、Cuを使用した場合の厚みの下限をもとに、300μm÷1.67≒180μmに設定することができる。Niを使用したときの被覆部140の厚さの上限は、より好ましくは、200μmである。同様に、被覆部140にCoを使用したときは、被覆部140の厚さの下限は、Cuを使用した場合の厚みの下限をもとに、300μm÷2.73≒110μmに設定することができる。Coを使用したときの被覆部140の厚さの上限は、より好ましくは、150μmである。
また、被覆部140の厚さは、厚いほど摩耗による第3の円筒部130の外表面の露出を抑制できる。しかしながら、被覆部140が過剰に厚くなると、冷却媒体から被覆部140の表面までの距離が長くなり、被覆部140の表面温度が上昇して、被覆部140に地金7が付着する可能性がある。また、地金7は、第3の円筒部の外表面の温度が175℃以上であると付着しやすい傾向がある。そこで、本発明者は、被覆部140の各厚さにおける温度を算出し、得られた結果を図11に示した。外表面温度は、市販の伝熱解析アプリケーションを用いて伝熱解析を行うことで算出した。図11は、被覆部140の厚さと被覆部140の表面温度との関係について示したグラフである。
図11に示したように、Cuを使用した被覆部140は、厚さが25mmにおいて175℃程度であり、また、Niを使用した被覆部140は、厚さ2mmで175℃程度であった。すなわち、銅の厚さ25mm以下、又は、ニッケルの厚さ2mm以下の範囲において、被覆部140の表面温度は、175℃以下であり、地金7の付着抑制に十分な効果を有する。従って、被覆部140の厚さは、転炉本体10内の温度や、溶銑5と上吹きランス100との距離、上吹きランス100の、第1の空間Vと第2の空間Vを流れる冷却媒体の速度等、溶銑5の処理条件に応じて、被覆部140の表面温度が175℃以下となるように適宜設定すればよく、地金付着抑制という観点から、175℃以下となるように厚さを設定するとより好ましい。
また、被覆部140の厚さの上限は、転炉本体10の炉口12、及び、排ガスフード20のランス通過口22の大きさを考慮し、上吹きランス100が転炉本体10から取り出せるように設定すればよい。
また、本発明者は、被覆部140への地金7の付着をより確実に抑制すべく、様々な要因について更なる検証を行った。すると、被覆部140が設けられた上吹きランス100を用いて実際に操業を行うなかで、被覆部140に地金7が付着する事例が見受けられた。そこで、被覆部140が設けられた使用前の上吹きランス100と、使用後の上吹きランス100について、使用前と使用後における被覆部140の表面粗さを、JIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaとして測定した。その結果、使用前の算術平均粗さRaは、7~8μm程度であり、使用後の算術平均粗さRaは、7~9μm程度であることが判明した。この結果から、本発明者は、被覆部140の表面における表面粗さによっては、被覆部140に地金7が付着する可能性があるのではないかと考えた。
そこで、様々な箇所での上吹き転炉設備を用いて更なる検証を行った結果、地金の付着が発生しなかった上吹き転炉設備では、上吹きランス100における被覆部140の表面粗さが、算術平均粗さRaで3μm以下であった一方で、地金の付着が発生した上吹き転炉設備では、上吹きランス100における被覆部140の表面粗さが、算術平均粗さRaで15μmであったことが判明した。かかる検証結果から、本発明者は、被覆部140の表面において、JIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaが3μm以下となることで、被覆部140への地金7の付着をより確実に抑制できるとの知見を得ることができた。
かかる知見に基づき、本実施形態に係る上吹きランス100では、被覆部140の表面における、JIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaを、3μm以下とすることが好ましい。これにより、被覆部140への地金7の付着を、より確実に抑制することが可能となる。なお、被覆部140の表面での算術平均粗さRaは、小さければ小さいほど好ましく、その下限値は、特に規定するものではない。
ここで、被覆部140の表面における算術平均粗さRaは、上吹きランスにおける着目する被覆部140の表面を、JIS B0601:2013に準拠した表面粗さ測定装置を用いて、上吹きランス100の管軸方向あるいは管周方向に沿って測定することで、特定することができる。
以上、本実施形態に係る上吹きランス100について、詳細に説明した。
(上吹きランス100の被覆方法)
続いて、上吹きランス100の被覆方法(より詳細には、被覆部140の形成方法)について説明する。
本実施形態に係る上吹きランスの被覆方法は、ランス本体部と、ランス本体部の先端に設けられたノズル部と、を備える水冷式の上吹きランスの被覆方法であり、ランス本体部の外筒の少なくとも一部を、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆材を用いて、被覆する。すなわち、本実施形態に係る上吹きランスの被覆方法では、上吹きランスにおける、第3の円筒部130の表面の少なくとも一部を、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆材を用いて、被覆する。かかる被覆方法により被覆部140を形成することで、ランス本体部の外表面への地金の付着を抑制することが可能となる。
また、先だって言及したように、第3の円筒部130の表面の少なくとも一部を被覆する際には、被覆後の表面におけるJIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaが3μm以下となるように、第3の円筒部130の表面の少なくとも一部を被覆することが好ましい。これにより、被覆部140への地金7の付着を、より確実に抑制することが可能となる。
第3の円筒部130の表面を、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆材で被覆する方法については、特に限定されるものではなく、公知うの各種の被覆方法を適宜用いることが可能である。このような被覆方法として、例えば、溶射、溶接肉盛、めっき等といった施工方法を挙げることができる。
なお、被覆材による被覆部位の位置や、第3の円筒部130における被覆材の最終的な厚さについては、先だって説明した通りである。
溶射による被覆部140の形成方法の詳細については、第3の円筒部130の外表面の被覆対象箇所に対して、地金7の付着抑制効果が得られれば、特段限定されるものではない。例えば、上記のような被覆材を、被覆部140を形成したい第3の円筒部130の表面に対して、公知の溶射装置を用いて噴射すればよく、被覆設備の観点からも簡便に実施することが可能である。
ここで、被覆部140が形成される第3の円筒部130表面は、必要に応じて、清浄化、粗面化、マスキング、下地溶射等の前処理がされてもよい。清浄化は、溶剤、酸清浄剤、アルカリ清浄剤を用いたふき取り洗浄、浸漬洗浄、スプレー洗浄等の化学的清浄法や、ブラスト処理、超音波洗浄、高圧液噴射方法等の物理的清浄法で実施されてもよい。また、粗面化は、第3の円筒部130の外表面に対してブラスト処理等により行われてもよい。更に、必要に応じて第3の円筒部130表面の酸化防止や、被覆部140との密着性向上のために、Ni-Al合金等で下地溶射がされてもよい。
また、溶射によって被覆部140を形成する場合、被覆材によって被覆された部位は、表面における算術平均粗さRaが3μm以下となるように、機械加工される(例えば、研磨加工又は研削加工等が施される)ことが好ましい。また、機械加工を実施するにあたっては、機械加工により除去される被覆材が存在することを考慮して、所望の最終厚さよりも厚くなるように被覆材を被覆しておくことが好ましい。
また、めっきによる被覆部140の形成方法の詳細については、第3の円筒部130の外表面の被覆対象箇所に対して、地金7の付着抑制効果が得られれば、特段限定されるものではなく、作業性や被覆用金属の種類等に応じて、溶融めっき、気相めっき、電気めっき、化学めっき等を適宜適用することができる。
また、溶接肉盛による被覆部140の形成方法の詳細については、第3の円筒部130の外表面の被覆対象箇所に対して、地金7の付着抑制効果が得られれば、特段限定されるものではなく、公知の各種の溶接肉盛法を適用することができる。
なお、上記のような溶射、めっき、溶接肉盛という施工方法のうち、溶射による形成方法を採用する場合、第3の円筒部130への熱影響をより少なくすることが可能となるため、全長に対する曲りの発生を抑制するという観点から、より好ましい。また、溶射による形成方法を用いることで、上記のような機械加工に耐えるような緻密な被覆状態をより簡便に実現することが可能となるため、溶射による形成方法は、作業性という観点からも好ましい。
以上、本実施形態に係る上吹きランスの被覆方法について、説明した。
(まとめ)
上記のように、本実施形態に係る上吹きランス及び上吹きランスの被覆方法では、ランス本体部151における第3の円筒部130の外表面が、銅、ニッケル、コバルトの少なくともいずれか一つを構成元素として含む被覆用金属で覆われた被覆部を有することで、第3の円筒部130への地金7の付着を抑制することができる。
また、第3の円筒部130に付着する地金7がチャージ毎に脱落するため、吹錬終了後にランス本体部151に付着した地金7を除去する地金手入れ工数を低減することができる。更に、上吹きランス100への地金7の付着が防止されるため、歩留まりを改善することができる。
(実験例1)
第3の円筒部130の表面の少なくとも一部に対して、研磨した場合、銅を溶射した場合及びセラミックスを溶射した場合のそれぞれについて、地金手入れまでの吹錬数を調査した。かかる調査に先立ち、第3の円筒部130の外表面の温度は、外表面の状態によって大きく変化すると考えられるため、第3の円筒部130の外表面の放射率の違いによる表面温度を調査した。例えば、第3の円筒部130が、研磨仕上げされて光沢を有している場合、その放射率は小さいく、輻射による温度上昇は小さい。しかしながら、外表面が吹錬中の摩耗やCOガス等により劣化すると、放射率が大きくなって表面温度は高くなるため、地金7が溶着しやすくなると考えられる。
図12は、放射率による第3の円筒部130の温度の違いを示したグラフ図である。ここで、各温度は、市販の伝熱解析アプリケーションFluentを用い、放射率εを変数とした伝熱解析により算出した。その結果、放射率εが0.7のときの第3の円筒部130の外表面の温度は、150℃となった。一方、放射率εが0.9のときの第3の円筒部130の外表面の温度は、約175℃となり、放射率が0.7である場合と比較して高温となった。また、銅を使用した被覆部140の温度は、放射率εが0.7のときの鋼管と同様、150℃であった。銅は、表面が劣化しにくく、また、吹錬中に発生するCOガスによる銅の劣化も生じにくいため、放射率は上昇しにくい。よって、被覆部140に銅を使用することで、地金7の付着が抑制されることが明らかとなった。また、ニッケル、コバルトについても銅と同様の劣化抑制効果があり、同様に計算することが可能である。
従来の鋼管により製造された上吹きランス100を用いた地金手入れまでの吹錬数を基準とし、上吹きランス100の第3の円筒部130の外表面について、表面を研磨した場合、銅を溶射した場合及びセラミックスを溶射した場合のそれぞれについて、地金手入れまでの吹錬数の比を算出した。得られた結果を、図13に示した。図13は、従来の吹錬数を1として、規格化した数値で示している。表面研磨ランスは、バフ研磨を施したものであり、銅溶射ランスは、銅を溶射して厚さ300μmの被覆部140を施したものであり、セラミックス溶射ランスは、ジルコニアを溶射して厚さ300μmの被覆部140を施したものである。
銅を使用した被覆部140を有する上吹きランス100について、従来の上吹きランス100と比較して、ランス本体部151に付着した地金7の手入れまでの吹錬数は10倍となった。一方で、表面研磨した上吹きランス100及び、セラミックス溶射により形成した被覆部140を有する上吹きランス100について、吹錬数は、それぞれ2倍及び1.8倍となった。
銅を使用した被覆部140は、表面研磨及びセラミックス溶射と比較して、著しい効果を有することが確認された。この原因として、表面研磨した上吹きランス100は、吹錬を重ねるにつれて表面が劣化し、地金7が付着し、さらに吹錬数が多くなるにしたがって、付着した部分で地金7の堆積が促進されたと考えられる。また、セラミックス溶射により形成した被覆部140を有する上吹きランス100は、応力集中により被覆部140が割れて剥離し、剥離部分に地金7が付着し、堆積が進行したと考えられる。銅を用いた被覆部140は劣化の進行が遅く、十分な地金7の付着抑制効果が得られた。被覆部140にニッケルもしくはコバルトを使用し、被覆部140の厚さをそれぞれ200μm、及び150μmとした場合の地金7の付着抑制効果は、銅を使用して厚さ300μmの被覆部140を形成させた場合の効果と同等であると考えられる。
(実験例2)
実験例1で得られた知見を更に検証するために、本発明者は、一般的に用いられている炭素鋼のランス外筒を有する上吹きランスを用いて、各種条件を変更しながら、吹錬数比、及び、全長に対する曲りという観点から、検証を行った。
ここで、被覆部を形成するための被覆材としては、Cuを構成元素とする被覆材、Niを構成元素とする被覆材、Coを構成元素とする被覆材、セラミックスを用いた被覆材を準備した。また、被覆材の被覆方法として、溶射、溶接肉盛の何れかを用いることとした。
溶射は、溶射部(すなわち、被覆部を形成する部位)を、機械加工により、形成する被覆部の厚みの分だけ研削し、その後、フレーム溶射で被覆材を溶射した。被覆材としては、銅を被覆する場合には、粉末銅を用い、ニッケルを被覆する場合には、粉末ニッケルを用い、コバルトを被覆する場合には、粉末コバルトを用い、セラミックスを被覆する場合には、粉末状のセラミックスを用いた。溶射後、得られた表面を平坦に研削した。
溶接肉盛は、肉盛部を500℃程度に予熱し、TIG溶接機でTIG溶接棒(JIS Z3341 YCu)を溶かしながら溶接し、冷却後、表面を平坦に研削した。
得られたそれぞれの上吹きランスについて、先だって説明した方法に則して、被覆部の算術平均粗さRaを、JIS B0601:2013に準拠したTaylorHobson社製FormTalysurfSeries50mmIntra2を用いて、管軸方向に測定した。
また、被覆方法の違いによる熱影響の違いを調べるために、曲りが全長に対して許容値(0.3%)以下となるか、という検証を行った。具体的には、以下のようにして得られたそれぞれの上吹きランスの曲りを測定し、得られた曲りの大きさと許容値との比較を行った。
ここで、上記のような上吹きランスの曲りの計測手順は以下の通りである。
まず、目視で、曲りが大きい方向が測れるように上吹きランスを設置する。その後、目視で、曲りが凹んでいる方向から、上吹きランスの管軸方向に対して平行に糸を張り、ランス長さL0を測定する。また、中間の3点以上の位置で、糸からランスまでの距離を測定し、得られた3つ以上の距離のうち最大のものをL1とする。この場合に、着目する上吹きランスの曲りは、L1となる。得られた測定値L0、L1を用い、比率(L1/L0)を算出し、得られた比率をパーセント表記で表すこととした。
得られた比率が許容値(0.3%)以下である場合には、評点「A」と判定し、得られた曲りが許容値を超えた場合には、評点「B」と判定した。
更に、得られたそれぞれの上吹きランスを、同一の上吹き転炉設備での操業に用いて、吹錬数比を算出した。吹錬数比は、被覆部を設けなかった比較例1の上吹きランスを用いた場合の地金手入れまでの吹錬数を基準とし、各上吹きランスにおける地金手入れまでの吹錬数を規格化した。
地金手入れまでの吹錬数は、吹錬後、地金手入れが必要となる地金の重量が2トン以上となるか、又は、地金直径がランス直径の約1.1倍となるまでの吹錬数とした。
得られた結果を、以下の表1にあわせて示した。
Figure 0007020540000001
上記表1から明らかなように、本発明に係る被覆部を設けた上吹きランス(実施例1~実施例7)では、吹錬数比が顕著に向上した。これは、地金の付着が抑制された結果、上吹きランスの寿命が延びたためと考えられる。また、実施例1と実施例6、及び、実施例2と実施例7をそれぞれ比較すると明らかなように、被覆部の算術平均粗さRaが3μm以下となることで、吹錬数比がより向上することが明らかとなった。更に、被覆方法として溶射を選択した場合には、溶接肉盛を選択した場合と比較して、全長に対する曲りが許容値以下となっており、溶射を用いることで、熱影響が抑制されることが確認された。
一方、被覆材としてセラミックを用いた比較例2では、吹錬数比は1.1に過ぎず、地金の付着を防止することができなかった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、転炉設備の上吹きランスについて説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、本発明の上吹きランスは転炉設備以外にも適用可能であり、例えば溶融炉での溶融還元処理、トーピードカーにおける溶銑予備処理、真空炉を用いた二次精錬等で使用されるランスとして使用してもよい。また、上記実施形態では、上吹き転炉設備において、上方から溶銑に対して酸素を吹き付ける上吹きランスを例として説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、溶銑に浸漬して使用される浸漬ランス等にも本技術は適用可能である。
5 溶銑
7 地金
9 スラグ
10 転炉本体
12 炉口
20 排ガスフード
22 ランス通過口
100 上吹きランス
102 主孔
110 第1の円筒部
120 第2の円筒部
130 第3の円筒部
135 溶接部
140 被覆部
151 ランス本体部
151a 内筒
151b 外筒
153 ノズル部

Claims (5)

  1. 水冷式の上吹きランスであって、
    鋼製のランス本体部と、
    前記ランス本体部の先端に設けられたノズル部と、
    前記ランス本体部の外筒の少なくとも一部に対して設けられた、銅からなる被覆部と、
    を備え
    前記被覆部は、処理容器内に位置し得る部分のうち、前記外筒に存在する少なくとも一部の溶接部を被覆するように設けられ、
    前記被覆部の表面における、JIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaは、3μm以下である、上吹きランス。
  2. 記被覆部の厚さが300μm以上である、請求項1に記載の上吹きランス。
  3. 鋼製のランス本体部と、前記ランス本体部の先端に設けられたノズル部と、を備える水冷式の上吹きランスの被覆方法であって、
    前記ランス本体部の外筒の処理容器内に位置し得る部分のうち、前記外筒に存在する少なくとも一部の溶接部を、銅からなる被覆材を用いて、被覆後の表面におけるJIS B0601:2013で規定された算術平均粗さRaが3μm以下となるように被覆する、上吹きランスの被覆方法。
  4. 前記溶接部は、前記被覆材を溶射、溶接肉盛、又は、めっきすることで被覆される、請求項に記載の上吹きランスの被覆方法。
  5. 記被覆材は、最終的な厚さが300μm以上となるように被覆される、請求項3又は4に記載の上吹きランスの被覆方法。
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