JP6697802B2 - 曲部を備えた自溶合金外面被覆管の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、自溶合金粉末による溶射皮膜の再溶融処理を伴う熱間曲げ加工を経た後において、金属管の曲部の背側(外側)に形成される自溶合金被覆層に割れを発生させることのない、高温環境下での耐食性の良好な、曲部を備えた自溶合金外面被覆管を製造する方法を提供することにある。
高周波誘導加熱によって前記溶射皮膜を再溶融処理しながら前記金属管の熱間曲げ加工を行うことにより、前記金属管に曲部を形成するとともに前記金属管の外面に自溶合金被覆層を形成する熱間曲げ工程とを含む自溶合金外面被覆管の製造方法であって、
前記溶射工程において、Cr含有量が20〜50質量%である自溶合金粉末を溶射して気孔率が15%以上である多孔質の溶射皮膜を形成することを特徴とする。
本発明の製造方法は、金属管の外面に自溶合金粉末の溶射皮膜を形成する溶射工程と、この溶射皮膜を再溶融処理しながら金属管の熱間曲げ加工を行う熱間曲げ工程とを含む。
なお、必要に応じて、被処理面である外面に対してショットブラスト等の表面洗浄処理を施すことが好ましい。
他方、Crの含有量が50質量%を超える場合には、自溶合金の融点が上昇して、当該自溶合金粉末による溶射皮膜の再溶融温度が1200℃を超えてしまう。そのような温度で再溶融処理を行うと、皮膜の酸化が激しくなり、また、基材においても結晶粒が粗大化するなど性能劣化を招くことになる。
このため、そのような溶射皮膜によって金属管の曲部の背側(外側)に形成される自溶合金被覆層に割れを発生させることはない。
溶射皮膜の気孔率が15%未満であると、その再溶融処理を伴って行われる金属管の熱間曲げ加工の際の変形抵抗を十分に低下させることができず、金属管の曲部の背側(外側)に形成される自溶合金被覆層に割れを発生させやすい。
このような観点から、溶射皮膜の気孔率は15〜35%であることが好ましく、更に好ましくは15〜30%、特に好ましくは15〜20%とされる。
これにより、得られる曲部を備えた自溶合金外面被覆管において、金属管の曲部の背側(外側)に形成される自溶合金被覆層に割れを発生させることはない。
また、自溶合金被覆層の気孔率は5%以下であることが好ましい。
(1)溶射工程:
下記表1に示す条件(粉末吐出量=22Lbs/Hr、アセチレン流量=30flow%、酸素流量=45flow%)および回転数=200rpm、送り速度=16.7mm/sの条件で金属管の外面に自溶合金粉末をフレーム溶射することにより、厚さ2.3mmの溶射皮膜を形成した。形成された溶射皮膜の断面を光学顕微鏡によって観察し、画像解析により測定した気孔率は15%であった。
下記に示す条件で、高周波誘導加熱によって溶射皮膜を再溶融処理しながら金属管の熱間曲げ加工を行うことにより、金属管に曲部を形成するとともに当該金属管の外面に厚さ2mmの自溶合金被覆層を形成し、曲部を備えた自溶合金外面被覆管を製造した。
・曲げ角度=180°
・温度=1100〜1200℃
・送り速度=0.3mm/s
・冷却条件: 放冷
また、この自溶合金外面被覆管において、金属管の曲部の背側における自溶合金被覆層を観察したところ、割れ(毛割れ)は認められなかった。
(1)溶射工程:
下記表1に従って条件(粉末吐出量、アセチレン流量、酸素流量の少なくとも1つ)を変更したこと以外は実施例1(1)と同様にして、金属管の外面に下記表1に示す厚さの溶射皮膜を形成した。
形成された溶射皮膜の各々の断面を光学顕微鏡によって観察し、画像解析により測定した気孔率を下記表1に併せて示す。
上記(1)で溶射皮膜が形成された金属管の各々に対して、実施例1(2)と同様にして、高周波誘導加熱によって溶射皮膜を再溶融処理しながら金属管の熱間曲げ加工を行うことにより、金属管に曲部を形成するとともに当該金属管の外面に下記表1に示す厚さの自溶合金被覆層を形成し、曲部を備えた自溶合金外面被覆管を製造した。
形成された自溶合金被覆層の各々の断面を光学顕微鏡によって観察し、画像解析により測定した気孔率を下記表1に併せて示す。
また、この自溶合金外面被覆管において、金属管の曲部の背側における自溶合金被覆層を観察して、割れ(毛割れ)の発生の有無を確認した。結果を併せて下記表1に示す。
Claims (2)
- 金属管の外面に自溶合金粉末を溶射して溶射皮膜を形成する溶射工程と、
高周波誘導加熱によって前記溶射皮膜を再溶融処理しながら前記金属管の熱間曲げ加工を行うことにより、前記金属管に曲部を形成するとともに前記金属管の外面に自溶合金被覆層を形成する熱間曲げ工程とを含む自溶合金外面被覆管の製造方法であって、
前記溶射工程において、Cr含有量が20〜50質量%である自溶合金粉末を溶射して気孔率が15%以上である多孔質の溶射皮膜を形成することを特徴とする
曲部を備えた自溶合金外面被覆管の製造方法。 - 前記溶射工程において、気孔率が15〜35%である多孔質の溶射皮膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の曲部を備えた自溶合金外面被覆管の製造方法。
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JP2016112249A JP6697802B2 (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | 曲部を備えた自溶合金外面被覆管の製造方法 |
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