JP2001172712A - 精錬用水冷ランスの地金付着防止方法および装置 - Google Patents

精錬用水冷ランスの地金付着防止方法および装置

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JP2001172712A
JP2001172712A JP35552799A JP35552799A JP2001172712A JP 2001172712 A JP2001172712 A JP 2001172712A JP 35552799 A JP35552799 A JP 35552799A JP 35552799 A JP35552799 A JP 35552799A JP 2001172712 A JP2001172712 A JP 2001172712A
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lance
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cooling
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Kiyoshi Takahashi
清志 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転炉の吹錬中に炉内に発生する飛散物が、精
錬用水冷ランスの表面に付着するのを防止する。 【解決手段】 ランス挿入シール孔7の内側に配設した
散水ノズル9から精錬用水冷ランス8の炉内挿入部外周
面に濡れ水10を供給して、水濡れ膜を形成する。この水
濡れ膜により転炉の吹錬中に炉内に発生する飛散物5
が、ランス表面に付着するのを防止する。精錬用水冷ラ
ンス8の内部を水冷すると共にランス表面を濡れ水10に
より外側から冷却するため、ランス表面の温度上昇が軽
減され、ランス変形の抑制によりランス寿命が延長され
る。また、精錬用水冷ランス8の炉内挿入部外周面を濡
れた状態に維持するのに必要な水の流量は、比較的少な
くて済み、ランス内部を水冷する冷却水量の減少による
省エネルギーが達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉等の溶融金属
精錬炉内で溶融金属に酸素ガスを吹き付ける精錬用水冷
ランスの地金付着防止方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】溶融金属精錬炉として、例えば転炉で鋼
を吹錬する際には、炉内に溶銑、スクラップおよび副原
料を装入した後、図3に示すように転炉炉体1を縦姿勢
とし、転炉炉体1が備えた炉口上方の排ガス煙道6に設
けたランス挿入シール孔7を介して精錬用水冷ランス8
を挿入して炉内に垂下する。そして、昇降自在な精錬用
水冷ランス8の炉内への挿入高さを調整して高圧酸素を
超音速で溶鉄2に吹き付ける。
【0003】この時、転炉炉体1内に存在するスラグ3
を排除して溶鉄2の表面に衝突する酸素ガス噴流4によ
って溶鉄2が攪拌され、溶鉄2の炭素と酸素とが急激に
反応してCOガスが発生して脱炭が行われる。転炉内で
発生したダストを含有する排ガスは、排ガス煙道6に導
かれる。図4の(A) 、(B) に示すように精錬用水冷ラン
ス8はランス内管13、ランス仕切管12およびランス外管
11からなる三重管構造になっており、先端部には溶接部
19を介して4個の噴出ノズル17を有するランスチップ14
が設けてある。精錬用水冷ランス8が備えたランス内管
13内を高圧酸素が流れ、ランス内管13とランス仕切管12
との間には冷却水の給水が流れ、ランス仕切管12とラン
ス外管11との間には排水が流れるようになっている。こ
の冷却水によりランス外管11および高圧酸素を噴出する
円形先拡がり形状の4個の噴出ノズル17を炉内の高熱か
ら保護し、ランス外管11や噴出ノズル17が高熱により溶
落するのを防止している。
【0004】図3に示すように、転炉炉体1内の溶鉄2
に精錬用水冷ランス8から吹き付ける酸素ガス噴流4が
激しく衝突し、炉内に溶鉄2やスラグ3等の飛散物5が
発生する。精錬用水冷ランス8のランス外管11には耐熱
鋼管を使用しているため、炉内の飛散物5がランス外管
11の表面に付着して地金となり易く、付着した地金は定
期的に取り除かなければ地金によりランス外径が許容値
を超え、ランス挿入シール孔7から抜き出せないトラブ
ルが生じ、操業停止を余儀なくされる。
【0005】そこで、精錬用水冷ランス8のランス外管
11に地金が付着しにくくするため、ランス外管形状を先
端部に向かって直径が減少するテーパを付与(先細形
状)したり、あるいはランス外管の表面粗度を低くして
平滑化するため、ランス外管の表面にメッキを施すこと
が試みられていた。また、特開平2-73912 号公報には、
ランス下部外周面にモルタル材あるいはキャスター材等
の不定形耐火物材を被覆すること、特開平2-85314 号公
報には、ランス外管にスラリー状の付着防止材を吹き付
け塗布することが開示されている。さらに、特開平4-88
108 号公報には、ランス外管に地金が付着しにくい鋳鉄
管を使用すること、特開平4-88109 号公報にはランス外
管に鋳鉄の溶射層を設けることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、精錬用
水冷ランスにテーパを付与して先細形状にしても、炉内
に飛散した高温の溶鉄、スラグがランス外管に衝突、接
触してランス外管の表面に生じた凹凸部に地金が食い込
むため、地金の付着を完全に防止することは困難であ
る。また、ランス外管へのメッキ、不定形耐火物材の被
覆、あるいはランス外管への鋳鉄使用を行っても、炉内
で飛散した溶鉄、スラグによりランス外管が高温化して
溶解し、しだいに初期の平滑化が低下し、メッキや不定
形耐火物材の剥離が生じるため、地金付着阻止効果を維
持するのが難しくなる。
【0007】精錬用水冷ランスに付着した地金は使用の
度ごとに成長するため、ランス挿入シール孔から抜き出
しができなくなって転炉操業に支障を及ぼす。このた
め、精錬用水冷ランスをランス挿入シール孔に挿入する
前に付着している地金を定期的に除去する必要があり、
地金除去はダストの吹き上げる高温環境下の作業とな
り、作業員の作業能率や安全確保の面でも問題があっ
た。
【0008】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、精錬用水冷ランスの外管や噴出ノズルに地金が付着
するのを安定して防止できる精錬用水冷ランスの地金付
着防止方法および装置を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、溶融金属精錬炉の炉口上方
の排ガス煙道に設けられたランス挿入シール孔に挿入し
て前記溶融金属精錬炉の炉内に垂下し、溶融金属に酸素
ガスを吹き付ける精錬用水冷ランスの地金付着防止方法
であって、前記精錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に
連続的または断続的に水または水溶液を供給して、該水
または水溶液の濡れ膜を形成することを特徴とする精錬
用水冷ランスの地金付着防止方法である。
【0010】請求項2記載の本発明は、前記ランス挿入
シール孔の内側に配設した散水ノズルまたは前記精錬用
水冷ランスの炉内挿入部外周面に設けた多孔質金属部か
ら連続的または断続的に水または水溶液を供給して、該
水または水溶液の濡れ膜を形成することを特徴とする請
求項1記載の精錬用水冷ランスの地金付着防止方法であ
る。
【0011】請求項3記載の本発明は、溶融金属精錬炉
の炉口上方の排ガス煙道に設けられたランス挿入シール
孔に挿入して前記溶融金属精錬炉の炉内に垂下し、溶融
金属に酸素ガスを吹き付ける精錬用水冷ランスの地金付
着防止装置であって、前記ランス挿入シール孔の内側
に、前記精錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に向けて
水または水溶液を供給する散水ノズルを配設したことを
特徴とする精錬用水冷ランスの地金付着防止装置であ
る。
【0012】請求項4記載の本発明は、溶融金属精錬炉
の炉口上方の排ガス煙道に設けられたランス挿入シール
孔に挿入して前記溶融金属精錬炉の炉内に垂下し、溶融
金属に酸素ガスを吹き付ける精錬用水冷ランスの地金付
着防止装置であって、前記精錬用水冷ランスの炉内挿入
部外周面に、前記精錬用水冷ランスの内側の冷却水通路
から水または水溶液を透過する多孔質金属部を設けたこ
とを特徴とする精錬用水冷ランスの地金付着防止装置で
ある。
【0013】請求項5記載の本発明は、溶融金属精錬炉
の炉口上方の排ガス煙道に設けられたランス挿入シール
孔に挿入して前記溶融金属精錬炉の炉内に垂下し、溶融
金属に酸素ガスを吹き付ける精錬用水冷ランスの地金付
着防止装置であって、前記精錬用水冷ランスの炉内挿入
部外周面に、前記精錬用水冷ランスの内側の冷却水通路
から水または水溶液を透過する多孔質金属部を設け、該
多孔質金属部の内側に設けた濡水ヘッダに前記冷却水通
路を経由する濡水供給管を接続したことを特徴とする精
錬用水冷ランスの地金付着防止装置である。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、本発明を上吹き転炉に適用
した場合の好適な実施の態様を図面に基づいて説明す
る。図1に示すように、転炉炉体1の炉口上方に設置さ
れた排ガス煙道6に設けられたランス挿入シール孔7を
介して精錬用水冷ランス8を挿入して炉内に垂下する。
本発明では、図1の部分拡大図に示すように、ランス挿
入シール孔7の内部には精錬用水冷ランス8の炉内挿入
部外周を包囲するように散水ノズル9を配設してある。
各々の散水ノズル9には散水ヘッダ21を介して散水供給
管20が連結してあり、散水供給管20には開閉弁18が配設
してある。
【0015】転炉操業に際し、ランス挿入シール孔7に
挿入した精錬用水冷ランス8の高さを調整し、精錬用水
冷ランス8から高圧酸素を超音速で溶鉄2に吹き付ける
と同時に、散水供給管20に配設した開閉弁18を開として
連続的に水を供給し、散水ヘッダ21を介してランス挿入
シール孔7の内側に配設した散水ノズル9から流量を調
整した濡れ水10を供給することにより、精錬用水冷ラン
ス8の炉内挿入部外周面に適度の水濡れ膜を形成する。
【0016】この水濡れ膜により精錬用水冷ランス8か
ら吹き付ける酸素ガス噴流4により発生する溶鉄2、ス
ラグ3等の飛散物5が、ランス外管11の表面に付着する
のが防止され、地金堆積が阻止される。精錬用水冷ラン
ス8の下端等から落下する水滴は瞬時に蒸発して転炉炉
体1の炉口から排ガスと共に排ガス煙道6に排出され
る。転炉操業が終了したら、開閉弁18を閉として散水ノ
ズル9からの散水を停止する。
【0017】なお、散水供給管20に配設した開閉弁18を
操業途中に開閉操作する転炉操業を行うことも可能であ
る。精錬用水冷ランス8から酸素ガスをハードブローす
る期間、すなわち溶鉄2やスラグ3の飛散が激しい転炉
操業期間にのみ開閉弁18を開とする。散水ノズル9から
供給される漏れ水10により精錬用水冷ランス8の炉内挿
入部外周に水濡れ膜を形成して、溶鉄2、スラグ3等の
飛散物5がランス外管11の表面に付着するのを阻止す
る。そして、精錬用水冷ランス8から酸素ガスをソフト
ブローする期間、すなわち溶鉄2やスラグ3の飛散がほ
とんど生じない操業期間には開閉弁18を閉とし、散水ノ
ズル9からの散水を停止する漏れ水オン・オフ制御を行
うことも可能である。なお、散水ノズル9から供給する
水としては、通常の工業用水を使用できる。
【0018】次に、本発明の他の実施形態を図2の(A)
、(B) に従って説明する。精錬用水冷ランス8は、ラ
ンス内管13、ランス仕切管12およびランス外管11からな
る三重管構造になっており、先端部には溶接部19を介し
て4個の噴出ノズル17を有するランスチップ14が設けて
ある。図2の(A) において左半分に示す精錬用水冷ラン
ス8のように、ランス外管11の下部にランス外管11と同
直径を有する多孔質金属部15を一体に設ける。この多孔
質金属部15は、粉末冶金により焼結して製作した多孔質
金属円筒材をランス外管11に溶接して多孔質金属部15を
備えた精錬用水冷ランス8とする。
【0019】このようにしてランス外管11の炉内挿入部
外周面に多孔質金属部15を備えた精錬用水冷ランス8を
製作するので、多孔質金属部15の内側にはランス外管11
と共通の冷却水通路が形成される。なお、図2(A) では
精錬用水冷ランス8の下部に多孔質金属部15を設ける場
合を示してあるが、必要に応じて精錬用水冷ランス8の
長手方向に間隔をおいて複数の多孔質金属部15を配設す
ることもできる。
【0020】ランス挿入シール孔7に図2の左側半分に
示す精錬用水冷ランス8を挿入して転炉吹錬を開始する
場合、精錬用水冷ランス8の冷却水通路には冷却水を流
してあるので、この冷却水が常に多孔質金属部15を透過
してランス外管11の炉内挿入部外周面に水濡れ膜を形成
している。この水濡れ膜により精錬用水冷ランス8から
吹き付ける酸素ガス噴流4により発生する溶鉄2、スラ
グ3等の飛散物5が、ランス外管11の表面に付着するの
を防止することができ、地金の発生を確実に阻止するこ
とが可能なる。この実施態様では、精錬用水冷ランス8
の内部を流れる冷却水は停止できないため多孔質金属部
15を透過する濡れ水のオン・オフ制御はできない。
【0021】また、図2の(B) において右半分に示す精
錬用水冷ランス8のように、ランス外管11の下部外周と
同径の多孔質金属部15を設けると共に、多孔質金属部15
の内側に環状の濡水ヘッダ22を設け、この濡水ヘッダ22
にランス外管11とランス仕切管12との間に形成される冷
却水通路内を経由して配設した濡水供給管16を接続する
構造とすることもできる。
【0022】転炉操業に際し、ランス挿入シール孔7に
挿入した精錬用水冷ランス8から高圧酸素を超音速で溶
鉄2に吹き付けると同時に、濡水供給管16から連続的に
水を供給すると濡水ヘッダ22を介して多孔質金属部15に
水が供給される。この水が多孔質金属部15を透過してラ
ンス外管11の炉内挿入部外周面に水濡れ膜を形成する。
この水濡れ膜により、精錬用水冷ランス8から吹き付け
る酸素ガス噴流4によって発生する溶鉄2、スラグ3等
の飛散物5が、ランス外管11の表面に付着するのを防止
することができ、地金の発生を確実に阻止することが可
能になる。
【0023】この実施態様では、濡水供給管16から供給
する水の供給・停止による転炉操業が可能であり、溶鉄
2やスラグ3の飛散が激しい期間のみ濡水供給管16から
多孔質金属部15に水を供給し、溶鉄やスラグの飛散がほ
とんど生じない期間には濡水供給管16から多孔質金属部
15への水供給停止する濡れ水オン・オフ制御を行うこと
が可能である。
【0024】
【実施例】容量200tの転炉に、図1に示すように、転炉
炉体1が備えた炉口上方の排ガス煙道6に設けられたラ
ンス挿入シール孔7の内部に4個の散水ノズル9を配設
し、これを精錬用水冷ランス8の炉内挿入部外周面に向
けた。ランス挿入シール孔7の内径は、450 mm、ランス
直径 400mmの精錬用水冷ランス8の先端部に設けた傾斜
角度θ(図4参照)を20°とした4個の噴出ノズル17か
ら送酸速度800Nm3/minとして酸素吹錬を行った。送酸に
よる吹錬時間は15分程度を中心とする10〜20分で、精錬
用水冷ランス8から吹き付けられる酸素量は、溶鉄t当
たり2.5 〜3.5Nm3である。
【0025】ランス挿入シール孔7の内側に散水ノズル
9を配設し、これを精錬用水冷ランス8の炉内挿入部外
周面に向けて水を供給する本発明の地金付着防止装置を
用いて転炉操業を行った場合、散水ノズル9から精錬用
水冷ランス8の炉内挿入部外周面に水濡れ膜を形成する
ため、溶鉄2、スラグ3等の飛散物5がランス外管11の
表面に付着するのを防止することができ、地金付着が皆
無とする効果が得られた。この場合、精錬用水冷ランス
8の炉内挿入部外周面を濡れた状態に維持するのに必要
な水の流量は、ランス直径 400mm、炉内長 10m程度で総
量 10l/min、ランス表面の単位面積当たり0.8l/min・m2
程度で済み、供給水のコストアップ、吹錬操業への悪影
響は全く生じなかった。
【0026】これに対して精錬用水冷ランス8の炉内挿
入部外周面にメッキ、不定形耐火物材を施す従来の精錬
用水冷ランスを用いて転炉操業を行った場合における地
金付着厚成長速度を基準としてこれを指数1とすると、
本発明の精錬用水冷ランスの地金付着防止装置を用いて
転炉操業を行った場合には地金の付着が皆無であり、指
数が0になった。このような精錬用水冷ランス8への地
金付着防止効果は、図2に示す精錬用水冷ランス8に炉
内挿入部外周面に多孔質金属部15を設ける地金付着防止
装置を用いて転炉操業を行った場合にも同様に地金の付
着がほぼ皆無となり、地金付着厚成長速度の指数を0に
することができた。
【0027】また、従来の精錬用水冷ランスは内部を水
冷するだけの構造であるため、ランス表面の温度上昇に
よりランス本体の変形が避けられず、これがランス寿命
を律速していた。一方、本発明の精錬用水冷ランスを用
いる場合には、内部を水冷する構造であると共にランス
本体を外側から濡れ水により冷却する構造であるため、
ランス表面の温度上昇が低減され、ランス変形の抑制に
よる寿命延長および内部を水冷する冷却水量の減少によ
る省エネルギーが達成できた。なお、図面では本発明
を、上吹き転炉に適用する場合について説明したが、上
底吹き転炉は勿論のこと、精錬用水冷ランスから酸素ガ
スを吹き込む電気炉、取鍋精錬炉等の各種金属精錬炉に
適用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ラ
ンス挿入シール孔の内部に配設した散水ノズルまたは精
錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に設けた多孔質金属
部から水または水溶液を供給して、精錬用水冷ランスの
炉内挿入部外周面に水または水溶液の濡れ膜を形成す
る。この水濡れ膜により転炉の吹錬中に炉内に発生する
溶鉄、スラグ等の飛散物が、ランス表面に付着するのを
防止することができ、溶融金属精錬炉の安定した操業が
達成される。。
【0029】精錬用水冷ランスの内部を水冷すると共に
ランス表面を濡れ水により冷却するため、ランス表面の
温度上昇が軽減され、ランス変形の抑制によりランス寿
命が延長される。また、精錬用水冷ランスの炉内挿入部
外周面を濡れた状態に維持するのに必要な水の流量は、
比較的少なくて済み、ランス内部を水冷する冷却水量の
減少によるコスト低減が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ランス挿入シール孔の内部に散水ノズルを配設
した転炉を示す縦断面図である。
【図2】ランス外管に多孔質金属部を設けた精錬用水冷
ランスを示し、(A)は縦断面図であり、(B)は
(A)のA−A矢視方向を示す平面図である。
【図3】従来のランス挿入シール孔に精錬用水冷ランス
を挿入した転炉を示す縦断面図である。
【図4】従来の精錬用水冷ランスを示し、(A)は縦断
面図であり、(B)は(A)のA−A矢視方向を示す平
面図である。
【符号の説明】
1 転炉炉体 2 溶鉄 3 スラグ 4 酸素ガス噴流 5 飛散物 6 排ガス煙道 7 ランス挿入シール孔 8 精錬用水冷ランス 9 散水ノズル 10 濡れ水 11 ランス外管 12 ランス仕切管 13 ランス内管 14 ランスチップ 15 多孔質金属部 16 濡水供給管 17 噴出ノズル 18 開閉弁 19 溶接部 20 散水供給管 21 散水ヘッダ 22 濡水ヘッダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属精錬炉の炉口上方の排ガス煙道
    に設けられたランス挿入シール孔に挿入して前記溶融金
    属精錬炉の炉内に垂下し、溶融金属に酸素ガスを吹き付
    ける精錬用水冷ランスの地金付着防止方法であって、前
    記精錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に連続的または
    断続的に水または水溶液を供給して、該水または水溶液
    の濡れ膜を形成することを特徴とする精錬用水冷ランス
    の地金付着防止方法。
  2. 【請求項2】 前記ランス挿入シール孔の内側に配設し
    た散水ノズルまたは前記精錬用水冷ランスの炉内挿入部
    外周面に設けた多孔質金属部から連続的または断続的に
    水または水溶液を供給して、該水または水溶液の濡れ膜
    を形成することを特徴とする請求項1記載の精錬用水冷
    ランスの地金付着防止方法。
  3. 【請求項3】 溶融金属精錬炉の炉口上方の排ガス煙道
    に設けられたランス挿入シール孔に挿入して前記溶融金
    属精錬炉の炉内に垂下し、溶融金属に酸素ガスを吹き付
    ける精錬用水冷ランスの地金付着防止装置であって、前
    記ランス挿入シール孔の内側に、前記精錬用水冷ランス
    の炉内挿入部外周面に向けて水または水溶液を供給する
    散水ノズルを配設したことを特徴とする精錬用水冷ラン
    スの地金付着防止装置。
  4. 【請求項4】 溶融金属精錬炉の炉口上方の排ガス煙道
    に設けられたランス挿入シール孔に挿入して前記溶融金
    属精錬炉の炉内に垂下し、溶融金属に酸素ガスを吹き付
    ける精錬用水冷ランスの地金付着防止装置であって、前
    記精錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に、前記精錬用
    水冷ランスの内側の冷却水通路から水または水溶液を透
    過する多孔質金属部を設けたことを特徴とする精錬用水
    冷ランスの地金付着防止装置。
  5. 【請求項5】 溶融金属精錬炉の炉口上方の排ガス煙道
    に設けられたランス挿入シール孔に挿入して前記溶融金
    属精錬炉の炉内に垂下し、溶融金属に酸素ガスを吹き付
    ける精錬用水冷ランスの地金付着防止装置であって、前
    記精錬用水冷ランスの炉内挿入部外周面に、前記精錬用
    水冷ランスの内側の冷却水通路から水または水溶液を透
    過する多孔質金属部を設け、該多孔質金属部の内側に設
    けた濡水ヘッダに前記冷却水通路を経由する濡水供給管
    を接続したことを特徴とする精錬用水冷ランスの地金付
    着防止装置。
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