JP2995042B2 - 地金除去ランス - Google Patents

地金除去ランス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鋼用の転炉の炉
口などに付着する地金を除去するための地金除去ランス
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、鉄鋼生産の製鋼工程では、図
4に示すような転炉1を用いた操業が広く行われてい
る。図4(a)は、精錬中の側断面、図4(b)は地金
除去中の正面断面をそれぞれ示す。転炉1では、水平な
トラニオン軸2のまわりに炉体を傾動させることがで
き、炉頂部3には炉口4が設けられる。炉口4に上部か
らランス5を挿入し、酸素ガスを吹込んで精錬を行う。
転炉1を傾動させて、溶鋼6を出鋼口8から出鋼し、さ
らに逆方向に傾動させてスラグ7を炉口4から排出す
る。
【0003】転炉1の操業中には、ランス5によって酸
素ガスが吹込まれる際に、溶鋼6が炉頂部3の内部にま
で飛散し、炉口4の周辺に地金9として付着しやすい。
地金9は、ランス5からの酸素ガス吹込みによる吹錬の
繰返しで成長し、その厚さが大きくなると、原料挿入や
溶鋼6やスラグ7の排出の操業の際の障害となる。また
肥大した地金9が炉口4の周辺から剥離して落下する
と、操業中の溶鋼6の温度が急激に低下して操業条件が
乱れたり、転炉1の内側に貼付けられている耐火物を損
傷させたりする恐れもある。このため、必要に応じて地
金9を除去するため、地金除去用ランス10を炉口4か
ら挿入して、地金9に対して酸素ガスを吹付け、転炉1
内を損傷する可能性がある大きさに達しないうちに除去
させるようにしている。
【0004】地金除去についての先行技術は、たとえば
特開平6−25729や実開平6−30147などに開
示されている。特開平6−25729では、図5(a)
に示すように、地金除去ランス10の先端に、軸線に対
して垂直な方向、すなわち直立した状態で挿入される地
金除去ランス10の鉛直方向の軸線から垂直な水平方向
に酸素ガスを噴射する酸素噴射孔11が設けられる。酸
素噴射孔11は、図5(a)の切断面線V−Vから見る
と、図5(b)に示すように、360°全周にわたって
均等に設けられる。さらに地金除去ランス10は、軸線
まわりに回転され、地金除去ランス10の先端の周囲が
360°の全周にわたって均等に酸素ガスの噴射が行わ
れるようにしている。
【0005】実開平6−30147の先行技術では、図
6(a)に示すような一方向吹付けの上吹きランス12
を用いて地金除去を行っている。この先行技術では、図
4の炉口4には円周方向に地金9が付着しているので、
一方向の吹付けでは地金9を完全に除去することができ
ないとして、上吹きランス12を軸線まわりに回転させ
ることを特徴としている。このような特徴についての記
載から、上吹きランス12では、図6(a)の切断面線
VI−VIから見て図6(b)に示すように、少なくと
も一定範囲に酸素ガスを噴射する。回転機溝を有してい
るので、地金9の付着が多い方向のみに酸素ガスを吹付
けて、効率的な地金の除去が可能になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す特開平6−
25729の先行技術による地金除去ランス10では、
360°全周に均等に酸素ガスを噴射するので、地金9
の付着の多いところと少ないところとに同じように酸素
ガスを吹付ける結果となる。地金9が付着している部分
に吹付けられる酸素ガスは、地金9と反応して温度を高
め、地金9の溶解を促して除去させることができるけれ
ども、地金9が付着していない部分に噴射される酸素ガ
スは、耐火物のレンガを損傷させてしまうおそれがあ
る。したがって、このような360°全周に均等に酸素
ガスを噴射する先行技術では、地金9が付着していない
部分のレンガを傷めないようにすると、地金9の除去を
充分に行うことができず、地金9の除去を充分に行おう
とすると、レンガを傷めてしまうことになる。
【0007】図6に示すような一定範囲に酸素ガスを噴
射する上吹きランス12は、地金9の多いところだけ酸
素ガスを噴射することができるので、耐火物レンガを傷
めないで地金9の除去を行うことが可能となる。しかし
ながら、酸素ガスの噴出が一方向に行われるため、噴出
力の反力が上吹きランス12の先端にかかる。上吹きラ
ンス12は、転炉1の炉口4の上方から炉口4内に挿入
され、酸素噴射孔11が設けられる先端部から離れた上
方の位置で支持されている。先端部に反力が生じると、
上吹きランス12はたわみやすくなり、たわみが生じる
と酸素噴射孔11から噴射される酸素ガスの方向が変わ
り、地金9を有効に除去することができなくなってしま
う。このため、反力が作用してもたわみが生じないよう
に、反力に耐える強度と剛性が必要となる。転炉1の炉
頂部3の上方には、酸素吹錬用のランス5や、操業中に
炉口4を機密に覆って内部で発生する排ガスを処理する
ための設備など、多くの設備が設けられているので、上
吹きランス12の剛性を強化し、酸素ガス噴出の反力が
作用しても噴出方向が変わらないように支持することは
非常に困難である。
【0008】本発明の目的は、特定の方向の地金を効率
的に除去することができ、しかも噴出力による反力を低
減することができる地金除去ランスを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、転炉の炉口部
および内部に付着する地金に、炉口へ挿入するランスの
先端部から酸化用ガスを噴射して除去する地金除去ラン
スにおいて、ランスの先端部に、ランスの径方向に沿っ
て外方に地金除去用の酸化用ガスを噴射するための除去
用噴射孔と、除去用噴射孔から噴射される酸化用ガスと
は逆方向に、酸化ガスを噴射する逆噴射孔とを備え、逆
噴射孔は、噴射する酸化ガスの流量が除去用噴射孔から
噴射される酸化用ガスの流量よりも少なくなるように形
成されることを特徴とする地金除去ランスである。
【0010】本発明に従えば、地金除去ランスが転炉の
炉口部および内部に付着する地金に除去用噴射孔から酸
化用ガスを噴射して除去する際に、除去用噴射孔から噴
射される酸化用ガスとは逆方向の逆噴射孔から気体を噴
射する。除去用噴射孔から酸化用ガスが噴射された地金
は、酸化されて発熱し、発生する熱で転炉内壁への付着
部分が溶融し、噴射する酸化用ガスの圧力で転炉内に吹
飛ばされて除去される。除去用噴射孔からの酸化用ガス
の噴射によって発生する反力は、逆噴射孔から酸化用ガ
スを除去用噴射孔からとは逆方向に噴射することによっ
て打消され、地金除去ランスの先端にかかる反力は軽減
される。これによって、地金除去ランスに必要な強度や
剛性を小さくすることができ、装置を小型化することが
できる。また地金除去ランスのたわみが小さくなるの
で、除去用噴射孔からの酸化用ガスの噴出方向の変化も
小さくなり、精度よく地金の除去を行うことができる。
逆噴射孔から噴射する酸化用ガスの流量は、除去用噴射
孔から噴射される酸化用ガスの流量より少なくなるの
で、逆噴射孔から酸化用ガスを噴射させても、転炉内の
耐火物に与える損傷を少なくすることができる。
【0011】さらに本発明は、前記除去用噴射孔は、水
平面に対して20°の角度だけ下方に向けられ、逆噴射
孔は、水平方向に向けられることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、除去用噴射孔が水平面に
対して20°の角度だけ下方に向けられているので、転
炉の炉口付近に付着する地金に向けて酸化用ガスを噴出
し、酸化させることができる。逆噴射孔は水平に向けら
れているので、気体の噴出によって地金除去ランスの先
端にかかる反力を軽減することができる。
【0013】また本発明で前記逆噴射孔は、噴射する酸
化用ガスの角度範囲が前記除去用噴射孔から噴射される
酸化用ガスの噴射角度範囲より大きくなるように形成さ
れることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、逆噴射孔から噴射する酸
化用ガスの角度範囲は、除去用噴射孔から噴射される酸
化用ガスの噴射角度範囲よりも大きくなるように形成さ
れているので、逆噴射孔から酸化用ガスを噴射しても、
より拡散した範囲に噴射し、地金の付着の少ない部分の
耐火物への影響を少なくすることができる。
【0015】さらに本発明は、転炉の炉口部および内部
に付着する地金に、炉口へ挿入するランスの先端部から
酸化用ガスを噴射して除去する地金除去ランスにおい
て、ランスの先端部に、ランスの径方向に沿って外方に
地金除去用の酸化用ガスを噴射するための除去用噴射孔
と、除去用噴射孔から噴射される酸化用ガスとは逆方向
に、不活性ガスを噴射する逆噴射孔とを備えることを特
徴とする地金除去ランスである。
【0016】本発明に従えば、地金除去ランスが転炉の
炉口部および内部に付着する地金に除去用噴射孔から酸
化用ガスを噴射して除去する際に、除去用噴射孔から噴
射される酸化用ガスとは逆方向の逆噴射孔から気体を噴
射する。除去用噴射孔から酸化用ガスが噴射された地金
は、酸化されて発熱し、発生する熱で転炉内壁への付着
部分が溶融し、噴射する酸化用ガスの圧力で転炉内に吹
飛ばされて除去される。除去用噴射孔からの酸化用ガス
の噴射によって発生する反力は、逆噴射孔から気体を酸
化用ガスとは逆方向に噴射することによって打消され、
地金除去ランスの先端にかかる反力は軽減される。これ
によって、地金除去ランスに必要な強度や剛性を小さく
することができ、装置を小型化することができる。また
地金除去ランスのたわみが小さくなるので、酸化用ガス
の噴出方向の変化も小さくなり、精度よく地金の除去を
行うことができる。逆噴射孔からは不活性ガスを噴射す
るので、除去用噴射孔から噴射する酸化用ガスの反力を
充分に打消すだけの量を噴射しても、転炉内の耐火物レ
ンガの部分への影響をなくすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
地金除去ランス20の先端付近の構成を示す。本実施形
態は、請求項1および請求項2に対応する。図1(a)
は側面断面を示し、その切断面線I−Iから見た断面を
図1(b)で示す。地金除去ランス20は、先端付近に
除去用噴射孔である前方ノズル21と、逆噴射孔である
後方ノズル22とを有する。地金除去ランス20は、転
炉の炉頂部23に設けられる炉口24から挿入される。
転炉の炉体は、鋼板で形成される鉄皮25の内側に耐火
物レンガ26がライニングされて形成される。前方ノズ
ル21および後方ノズル22からは、地金除去ランス2
0の上方から送込まれる酸素ガス27が噴出する。前方
ノズル21からの酸素ガス27の噴出方向28は、炉口
24付近の耐火物レンガ26上に付着する地金29に向
けることを想定し、たとえば水平面に対して20°程度
の角度θだけ下方に向けられている。後方ノズル22
は、大略的に水平方向に酸素ガス27を噴出させる。
【0018】図1(b)に示すように、前方ノズル21
は、噴出方向28を中心として、たとえば120°の角
度範囲であるφだけ広がっている。後方ノズル22は、
地金除去ランス20内に供給される酸素ガス27の約2
0%が噴出されるような大きさに形成する。前方ノズル
21からは80%の酸素ガス27が噴出することにな
る。単位面積当たりの噴出力をPとし、噴出方向28を
中心とする120°の範囲に一様に酸素ガス27が噴出
すると仮定すると、全体として噴出方向28の逆方向に
反力が作用すると考えられる。
【0019】単位面積当たりの噴出力をPとすると、全
て噴出方向28のみに酸素ガスが噴射されたときの反力
F1は、次の第1式で求められる。
【0020】
【数1】
【0021】噴出方向28には、80%が噴射されると
きの反力F21は、次の第2式で求められる。
【0022】
【数2】
【0023】図1(b)に示すように、前方ノズル21
から80%、後方ノズル22から20%の噴射を行うと
きは、後方ノズル22では角度は開かないが面積は全体
の20%、つまり前方と後方との面積比が8:2となる
大きさと考えると、前方ノズル21の角度は120°な
ので、30°分のノズルと同じ面積のノズル孔を有する
と考えることができる。したがって、後方ノズル22の
反力F22は、次の第3式で求められる。
【0024】
【数3】
【0025】全ての酸素ガス27を前方ノズル21から
噴射したときの反力F1に対して、次の第4式に示すよ
うな割合となる。
【0026】
【数4】
【0027】第4式からは、本実施形態で地金除去ラン
ス20の先端に作用する反力が全てのガスを前方ノズル
21から120°の範囲で噴射したときの反力F1に比
較して0.558、すなわち55.8%となり、44.
2%低下することが判る。したがって地金除去ランス2
0の強度や剛性を小さくしてもたわみの減少が可能とな
り、大幅な軽量化を図ることができる。
【0028】地金29の除去作業は、転炉を傾動させて
原料を挿入したり、スラグを排出したりする際に炉口2
4から内部を監視し、地金29が除去を必要とする大き
さに成長していると判断されるときに行う。転炉内はか
なり高温となっているので、地金除去ランス20の先端
の前方ノズル21から酸素ガスを地金29に対して噴射
すると、地金29は酸化によって発熱し、溶融して除去
することができる。後方ノズル22から噴射される酸素
ガスによって、地金29が付着していない耐火物レンガ
26の表面にも酸素ガスが噴射されるけれども、本実施
形態ではその量が20%に低減されているので、耐火物
レンガ26を損傷させる影響は軽減される。地金29の
除去は、高温の雰囲気中で行われるので、地金除去ラン
ス20は隔壁30で内管31と外管32とに仕切られる
二重化構造を有し、内管31から外管32へ冷却水を流
通させて水冷される。
【0029】図2は、本発明の実施の他の形態の地金除
去ランス40の先端付近の構成を示す。本実施形態は、
請求項3に対応する。本実施形態の地金除去ランス20
では、図1の前方ノズル21と同様な前方ノズル41か
ら噴出する酸素ガスの反力を打消すための後方ノズル4
2に、拡散ノズル43を取付けて、逆噴射孔である後方
ノズル42から噴射される酸素ガスが、より広範囲に拡
散するようにしている。図1の実施形態に比較して、反
力の低減効果は落ちるけれども、後方の耐火物レンガへ
の影響をより小さくすることができる。
【0030】図3は、本発明の実施のさらに他の形態の
地金除去ランス50の先端付近の構成を示す。本実施形
態は、請求項4に対応する。図3(a)は側断面、図3
(b)は図1(a)の切断面線III−IIIから見た
断面を示す。本実施形態の地金除去ランス50では、図
1の前方ノズル21と同様な前方ノズル51の反力を低
減させるために設ける後方ノズル52に対し、地金除去
ランス50内に設ける不活性ガス管53から不活性ガス
を供給して噴射させる。不活性ガスとしては、アルゴン
(Ar)や窒素(N2 )を用いることができる。本実施
形態では、後方ノズル52から不活性ガスを噴出させる
ので、後方ノズルから噴出される気体が転炉内の耐火物
レンガを損なうこともなく、流量を多くして前方ノズル
51から噴出する酸素ガスの反力を充分に打消すように
することができる。なお、地金除去ランス50内に不活
性ガス管53を挿入する代わりに、地金除去ランス50
内に仕切りを設けて酸素ガス27と不活性ガスとを分離
して供給するようにすることもできる。
【0031】以上の各実施形態では、前方ノズル21,
41,51から酸素ガスを噴射して地金29の除去を行
っている。このような酸素ガスは、転炉の操業で用いる
吹錬用の純酸素ガスを利用することができる。ただし、
純酸素ガスに限らず、酸化作用のある酸化用ガスであれ
ば同様に利用することができる。また、前方ノズル21
は、噴射が120°の角度範囲に広がっているけれど
も、この広がり角度は必要に応じて増減することができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、地金除去
のために酸化用ガスを地金除去ランスの先端から噴射す
るとともに、その逆方向にも気体を噴射するので、地金
除去ランスの先端にかかる反力の影響を軽減することが
できる。これによって、地金除去ランスとして必要な強
度および剛性を大きくする必要がなくなり、装置の小型
化やたわみの減少を図り、噴射方向の変化が少なくなる
ので地金除去の効率や精度の向上も図ることができる。
地金除去用噴射孔から噴射する酸化用ガスの噴射方向の
逆方向に噴射する気体の流量を小さくするので、酸化用
ガスの噴射方向と逆方向への影響を少なくすることがで
きる。特に、逆噴射孔からも酸化用ガスを噴射する際に
は、地金の少ない部分の耐火物レンガへの影響を少なく
することができる。
【0033】また本発明によれば、除去用噴射孔から下
方に向けた酸化用ガスの噴射で転炉の炉口付近に付着す
る地金を酸化させて除去し、逆噴射孔から水平に向けた
酸化用ガスの噴出で地金除去ランスの先端にかかる反力
を軽減することができる。
【0034】また本発明によれば、逆噴射孔から噴射さ
れる酸化用ガスは地金除去用噴射孔から噴射される酸化
用ガスの噴射角度よりも広い角度に拡散して噴射される
ので、耐火物レンガなどに与える影響を軽減することが
できる。
【0035】さらに本発明によれば、地金除去のために
酸化用ガスを地金除去ランスの先端から噴射するととも
に、その逆方向にも気体を噴射するので、地金除去ラン
スの先端にかかる反力の影響を軽減することができる。
これによって、地金除去ランスとして必要な強度および
剛性を大きくする必要がなくなり、装置の小型化やたわ
みの減少を図り、噴射方向の変化が少なくなるので地金
除去の効率や精度の向上も図ることができる。逆噴射孔
からは気体として不活性ガスが噴射されるので、地金が
付着していない部分の耐火物レンガへの影響をなくすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の地金除去ランス20の
先端付近の概略的な構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態の地金除去ランス40
の先端付近の概略的な構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施のさらに他の形態の地金除去ラン
ス50の先端付近の概略的な構成を示す断面図である。
【図4】従来からの転炉1の精錬の概要および炉口4付
近に付着する地金9を示す簡略化した断面図である。
【図5】先行技術による地金除去ランス10の先端付近
の簡略化した断面図である。
【図6】他の先行技術として推定される上吹きランス1
2の先端付近の構成を示す簡略化した断面図である。
【符号の説明】
20,40,50 地金除去ランス 21,41,51 前方ノズル 22,42,52 後方ノズル 23 炉頂部 24 炉口 26 耐火物レンガ 27 酸素ガス 28 噴出方向 29 地金 43 拡散ノズル 53 不活性ガス管
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 5/46 104 C21C 5/46 102 C21C 7/072 F27D 23/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉の炉口部および内部に付着する地金
    に、炉口へ挿入するランスの先端部から酸化用ガスを噴
    射して除去する地金除去ランスにおいて、 ランスの先端部に、 ランスの径方向に沿って外方に地金除去用の酸化用ガス
    を噴射するための除去用噴射孔と、 除去用噴射孔から噴射される酸化用ガスとは逆方向に、
    酸化ガスを噴射する逆噴射孔とを備え、 逆噴射孔は、噴射する酸化ガスの流量が除去用噴射孔か
    ら噴射される酸化用ガスの流量よりも少なくなるように
    形成されることを特徴とする地金除去ランス。
  2. 【請求項2】 前記除去用噴射孔は、水平面に対して2
    0°の角度だけ下方に向けられ、 逆噴射孔は、水平方向に向けられることを特徴とする請
    求項1または2記載の地金除去ランス。
  3. 【請求項3】 前記逆噴射孔は、噴射する酸化用ガスの
    角度範囲が前記除去用噴射孔から噴射される酸化用ガス
    の噴射角度範囲より大きくなるように形成されることを
    特徴とする請求項1または2記載の地金除去ランス。
  4. 【請求項4】 転炉の炉口部および内部に付着する地金
    に、炉口へ挿入するランスの先端部から酸化用ガスを噴
    射して除去する地金除去ランスにおいて、 ランスの先端部に、 ランスの径方向に沿って外方に地金除去用の酸化用ガス
    を噴射するための除去用噴射孔と、 除去用噴射孔から噴射される酸化用ガスとは逆方向に、
    不活性ガスを噴射する逆噴射孔とを備えることを特徴と
    する地金除去ランス。
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