JP4058297B2 - 炭素繊維用サイズ剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素繊維用サイズ剤、その水分散液、前記炭素繊維用サイズ剤を付与してサイジング処理された炭素繊維、この炭素繊維を含むシートおよび炭素繊維強化複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素繊維は、それ自身、伸度が小さくかつ脆い性質を有するために、機械的摩擦等によって毛羽が発生し易い。また、炭素繊維は、マトリックス樹脂と組み合わせて炭素繊維強化複合材料として使用されることがあるが、マトリックス樹脂に対する濡れ性に乏しいため、炭素繊維強化複合材料として使用する炭素繊維の優れた性質を十分に発揮させることがでない。そこで、従来から炭素繊維にサイズ剤を付与してサイジング処理を施すことが行われている。
従来から使用されているサイズ剤としては、ポリグリシジルエーテル類からなるサイズ剤の溶剤溶液(特開昭50−59589号公報)や、ビスフェノール型ポリアルキレンエーテルエポキシ化合物類と少量の乳化剤とからなる混合物の水分散液(特開昭61−28074号公報)等、多種の組成物が知られている。中でも、サイズ剤の水分散液は、有機溶剤を使用する場合と比べ、毒性や引火性の問題がなく、工業的な取り扱いの容易性や安全性の点から有用である。
サイズ剤の水分散液に使用される乳化剤としては、ノニオン系、カチオン系、及びアニオン系の界面活性剤が挙げられる。ここで、ノニオン界面活性剤は、電荷を有しない界面活性剤であるため、サイズ剤主剤に対する乳化安定性が十分でない場合が多い。また、カチオン界面活性剤は、電荷を有する界面活性剤であるが、他の界面活性剤に比べ高価である。一方、アニオン界面活性剤は、電荷有する界面活性剤であり、サイズ剤主剤として使用されるエポキシ化合物等に対して優れた乳化性能を有するため、サイズ剤の水分散液に使用される乳化剤として利用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年使用されているアニオン界面活性剤には、外因性内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモン物質に該当するものがあることが明らかになり、その使用を制限する必要性が生じてきた。特に、炭素繊維用サイズ剤用の乳化剤であるアニオン界面活性剤には、炭素繊維用サイズ剤主剤としてビスフェノールA型などの芳香族基を有する骨格を有する化合物が多く使用されるため、これらの炭素繊維用サイズ剤主剤と組み合わせて優れた乳化性能と浸透性能を発揮するノニルフェノール基及びオクチルフェノール基のようなアルキルフェノール基を疎水基として有するアニオン界面活性剤が使用されてきた。しかし、アルキルフェノール基を有するアニオン界面活性剤は、まさにこの環境ホルモン物質の1つであり、特にその使用を制限する必要があった。従って、これに代わるアニオン界面活性剤の探索が、重要な課題となっている。
本発明の第一の目的は、炭素繊維用サイズ剤、中でも、エポキシ化合物との乳化性能に優れた環境ホルモン物質以外のアニオン界面活性剤を乳化剤として含有する炭素繊維用サイズ剤を提供することにある。
本発明の第二の目的は、安価かつ安全であり、工業的にも取扱いが容易であるアニオン界面活性剤を乳化剤として含有する炭素繊維用サイズ剤を提供することにある。
本発明の第三の目的は、マトリックス樹脂に対する濡れ性が良好で、安定した工程通過性、機械的特性改善等の物性改善効果を有する炭素繊維を提供し得る炭素繊維用サイズ剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、一定の構造を有するアニオン界面活性剤が、炭素繊維用サイズ剤主剤に対する十分な乳化安定性を示すことを見出した。さらに、これら炭素繊維用サイズ剤主剤とアニオン界面活性剤とを含む炭素繊維用サイズ剤でサイジング処理した炭素繊維は、マトリックス樹脂に対する良好な含浸性及び該樹脂との接着性を示し、ひいてはこの炭素繊維とマトリックス樹脂とを組み合わせた炭素繊維強化複合材料の機械的特性を改善し得ることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、式(1)〜(4)からなる群より選択される疎水基を有するアニオン界面活性剤を含むことを特徴とする、炭素繊維用サイズ剤を提供する。
Figure 0004058297
式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3の鎖状炭化水素基であり;R4は、2価の脂肪族炭化水素基であり;mは、1〜3の整数である。
又、本発明は、前記アニオン界面活性剤が、式(5)で表される親水基を有する、上記炭素繊維用サイズ剤を提供する。
Figure 0004058297
式中、pは、0〜10の整数であり;qは、1〜90の整数であり;rは、0〜2の整数であり;Xは、−SO3 -+又は−COO-+であり、ここでM+は、カチオン種であり;プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドは、ブッロク又はランダム共重合体である。
更に、本発明は、上記炭素繊維用サイズ剤を付与してなる、サイジング処理された炭素繊維、その炭素繊維を含むシート、及び、当該サイジング処理された炭素繊維とマトリックス樹脂とを含む炭素繊維強化複合材料を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
(1)炭素繊維用サイズ剤
本発明における炭素繊維用サイズ剤は、アニオン界面活性剤と、炭素繊維用サイズ剤主剤と、任意に他の添加剤とを含む。
(1−1)アニオン界面活性剤
本発明におけるアニオン界面活性剤は、以下の式(1)〜(4)からなる群より選択される疎水基を有するアニオン界面活性剤からなる。
Figure 0004058297
本発明におけるアニオン界面活性剤が、このような構造の疎水基を有することにより、下記に述べる炭素繊維用サイズ剤主剤の芳香族骨格との親和性が向上し、炭素繊維用サイズ剤主剤に対する乳化安定性が向上する。さらに、このアニオン界面活性剤を含む炭素繊維用サイズ剤でサイジング処理した炭素繊維は、製造工程における機械的摩擦等によって生じる毛羽の発生を良好に抑制することができる。
また、このアニオン界面活性剤がこのような構造の疎水基を有することにより、炭素繊維強化複合材料として使用されるマトリックス樹脂との相溶性が向上する。アニオン界面活性剤とマトリックス樹脂との相溶性が改善されることにより、炭素繊維用サイズ剤の界面活性剤成分がマトリックス樹脂の界面近傍に均一に拡散するので、得られる炭素繊維強化複合材料の機械特性に与える影響は少なくなり、好適である。
【0006】
ここで、上記式(1)〜(4)中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3の鎖状炭化水素基である。C1〜C3の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基等が挙げられる。上記C1〜C3の鎖状炭化水素基は、水素基の一部を他の置換基で置換した一部置換基であってもよい。R1、R2及びR3は、環境ホルモン物質の誘導体となりにくい点から、好ましくは、水素原子あるいはメチル基である。
また、R4は、2価の脂肪族炭化水素基である。2価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、C1〜C5の鎖状炭化水素基が挙げられる。好ましくは、飽和脂肪族系炭化水素基が挙げられる。より好ましくは、C1〜C3の飽和脂肪族系炭化水素基である。
mは、1〜3の整数である。好ましくは、mは、1又は2であり、より好ましくは、mは1である。mが1以上であれば、乳化能力が十分であり、mが3以下であれば、疎水基自体が嵩高い構造とならず、上記炭素繊維用サイズ剤主剤やマトリックス樹脂との親和性及び相溶性が保持できるので好適である。
m=2又は3の場合、式(1)又は式(2)中、芳香族化合物基(Ph−又はPh−R4−)に置換している各芳香族化合物基(Ph−C(R2)(R3)−)は、同一であっても異なっていてもよい。該芳香族化合物基(Ph−C(R2)(R3)−)は、式(1) 又は式(2)で示される分子の嵩高さを抑える観点から、ベンジル基あるいはスチレン基が好ましい。
【0007】
本発明の式(1)〜(4)からなる群より選択される疎水基を有するアニオン界面活性剤は、特に限定されることはないが、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等であってもよい。中でも、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩であるアニオン界面活性剤は、上記本発明の炭素繊維用サイズ剤主剤として好ましく使用されるエポキシ樹脂及び芳香族系ポリエステル樹脂を乳化する能力に優れるので好適である。より好ましくは、硫酸エステル塩、スルホン酸塩である。
【0008】
さらに、上記式(1)〜(4)からなる群より選択される疎水基を有するアニオン界面活性剤は、親水基が上記に示すように、カルボン酸基、硫酸エステル基、スルホン酸基、リン酸エステル基等であってもよいが、さらに、下記の式(5)で表される親水基を有するアニオン界面活性剤が乳化剤としては好適である。
Figure 0004058297
式中、pは、0〜10の整数、好ましくは、0〜5の整数である。pが10以下であれば、若干の疎水性を有するプロピレンオキサイド鎖が大きくなって疎水性が顕著になることもなく、炭素繊維用サイズ剤主剤に対する十分な乳化能力を保持し、かつ、本発明の炭素繊維用サイズ剤でサイジング処理された炭素繊維がマトリックス樹脂に対して十分に含浸するので好適である。
また、qは、1〜90の整数、好ましくは、1〜50の整数である。qが90以下であれば、上記親水基の分子鎖が長くなってアニオン界面活性剤のイオン性が弱くなることもなく、十分な乳化能力を保持できるので好ましい。
【0009】
ここで、プロピレンオキサイド鎖(−CH(CH3)CH2O−)とエチレンオキサイド鎖(−CH2CH2O−)の双方が存在する場合、プロピレンオキサイド鎖(−CH(CH3)CH2O−)と、エチレンオキサイド鎖(−CH2CH2O−)とは、ブッロク状又はランダム状に存在し、ブロック又はランダム共重合体を構成してもよい。ブロック共重合体又はランダム共重合体構造であれば、適度な分子長となって炭素繊維用サイズ剤の乳化物のミセル構造を安定化し、本炭素繊維用サイズ剤の水分散性が向上し得る。ミセル構造の安定化の観点から、この共重合体の分子量は、例えば、4000以下、好ましくは、50〜2000である。
rは、0〜2の整数、好ましくは、0又は1である。rが2以下であれば、疎水性を示すこのメチレン鎖の部分が大きくなって疎水性が顕著になることもなく、十分な乳化能力を保持できるので好適である。
Xは、−SO3 -+又は−COO-+であり、ここでM+は、カチオン種である。カチオン種としては、特に限定はなく、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、及びこれらの混合物等を用いることができる。中でも、炭素繊維強化複合材料に混入して熱安定性を低下させることがないアンモニウムイオンが好ましい。
【0010】
具体的に、本発明におけるアニオン界面活性剤には、例えば、ポリオキシアルキレン付加ポリスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩及びポリオキシアルキレン付加ポリベンジル化フェニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレン付加モノあるいはジスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、ポリオキシエチレン付加モノあるいはジベンジル化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0011】
本発明におけるアニオン界面活性剤は、上記アニオン界面活性剤の一種類を単独で用いることもできるし、複数種の混合系で用いることもできる。
アニオン界面活性剤の配合量は、炭素繊維用サイズ剤を100質量部とした場合、5〜40質量部、好ましくは、5〜20質量部である。このような範囲内であれば、炭素繊維用サイズ剤の乳化安定性がよく、また炭素繊維用サイズ剤としての効果に悪影響を与えることがないので好ましい。
【0012】
(1−2)炭素繊維用サイズ剤主剤
本発明における炭素繊維用サイズ剤主剤は、特に限定されないが、芳香族骨格を有するものが好適である。炭素繊維強化複合材料として炭素繊維と組み合わされるマトリックス樹脂は、剛直性の点から芳香族骨格を有する樹脂が一般に使用される。従って、芳香族骨格を有する炭素繊維用サイズ剤主剤を炭素繊維に付与することによって、マトリックス樹脂に対する濡れ性を改善し、炭素繊維とマトリックス樹脂との良好な接着性を付与し得るからである。本発明における炭素繊維用サイズ剤主剤としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂化合物、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびこれらの混合物を用いることができる。
【0013】
例えば、エポキシ樹脂としては、ビスフェノール類のエポキシ樹脂、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール類のエポキシ樹脂、水素化ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加エポキシ樹脂等が挙げられる。ここで、ビスフェノール類は、特に限定されるものではなく、ビスフェノールF型、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型等の化合物が挙げられる。又、ビスフェノール類のエポキシ樹脂以外のフェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ジフェニル型、ジシクロペンタジエン型、ナフタレン骨格型などのエポキシ樹脂を炭素繊維用サイズ剤主剤として用いることもできる。更に、直鎖脂肪族系骨格を有するエポキシ樹脂であっても良い。一方、エポキシ基としては、例えば、グリシジル基、環式脂肪族エポキシ基などが挙げられる。ここで、環式脂肪族エポキシ基は、以下のような構造を有するものである。
Figure 0004058297
エポキシ基を複数個有するエポキシ樹脂は、一部のエポキシ基を変性し、他の官能基を導入することも可能である。例えば、メタクリル酸とのエステル化で変性したエポキシ樹脂は、ビニルエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂との界面接着性を向上させる効果があるので好適である。
ポリエステル樹脂としては、特に限定されることはないが、各種物性の発現性の点から、ビスフェノールタイプの骨格を有するジフェノールやジアルコールとジカルボン酸とのポリエステル樹脂等を用いることができる。
また、ポリウレタン樹脂も、特に限定されることはないが、ジイソシアネートとジアルコールとから得られるポリウレタン樹脂等を用いることができる。
炭素繊維用サイズ剤主剤の配合量は、炭素繊維用サイズ剤を100質量部とした場合、50〜90質量部、好ましくは、60〜85質量部である。このような範囲内であれば、炭素繊維用サイズ剤主剤の本来の特性を十分発揮できるので好ましい。
【0014】
(1−3)他の添加剤
本発明における炭素繊維用サイズ剤には、任意に他の添加剤を含めることができる。他の添加剤の配合量は、例えば、炭素繊維用サイズ剤の全質量中に、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
他の添加剤としては、例えば、ノニオン界面活性剤及び脂肪酸エステル等が挙げられる。ここで、ノニオン界面活性剤は、アルキルフェノール基を有するような外因性内分泌撹乱物質の誘導体でなければ特に限定はなく、脂肪族ノニオン系、多環フェノール系ノニオン等を用いることができる。特に、上記アニオン界面活性剤としてアンモニウムイオンをカチオン種(M+)として有するアニオン界面活性剤を使用する場合、脂肪族系ノニオン界面活性剤は、アンモニウムイオンの反応活性を低下させて、炭素繊維用サイズ剤主剤やマトリックス樹脂、中でもエポキシ樹脂の熱安定性を向上する作用が優れているので好ましい。脂肪族ノニオン界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらエチレンオキサイド付加物には、ポリエチレンオキサイド鎖中の一部にプロピレンオキサイド鎖をランダム又はブロック状に含有する化合物も好適に用いられる。
脂肪酸エチレンオキサイド付加物及び多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物としては、モノエステルタイプ、ジエステルタイプ、トリエステル又はテトラエステルタイプの化合物等も好適に用いられる。
他の添加剤がノニオン界面活性剤の場合、ノニオン界面活性剤の配合量は、炭素繊維用サイズ剤の全質量を100質量部とした場合、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
【0015】
(2)炭素繊維用サイズ剤の水分散液
本発明の炭素繊維用サイズ剤は、好ましくは、水に分散した水分散液として炭素繊維に付与される。一般に、炭素繊維用サイズ剤主剤を炭素繊維に付与する際には、水に分散し、必要に応じて乳化剤を使用し、又はアセトン等の有機溶剤に溶解し、サイズ剤液として炭素繊維に付与される。本発明の炭素繊維用サイズ剤は、上記アニオン界面活性剤を乳化剤として炭素繊維用サイズ剤主剤を水に分散した水分散液として用い、有機溶剤に溶解する場合と比較して、工業的にも安全性の面からも優れた炭素繊維用サイズ剤を提供するものである。
水中に分散された本発明の炭素繊維用サイズ剤の平均粒径は、特に限定されることはないが、炭素繊維用サイズ剤の水分散液の経時安定性の面から、平均粒径が小さい方が好ましい。平均粒径は、例えば、0.4μm以下、好ましくは0.3μm以下である。この範囲であれば、炭素繊維用サイズ剤の貯蔵安定性および炭素繊維用サイズ剤水分散液の経時安定性を確保できる。また、炭素繊維用サイズ剤の平均粒径の変化率は、例えば、2ヶ月間に80%以下、好ましくは、50%以下であることが、経時安定性の面から好ましい。なお、平均粒径は、例えば、レーザー回折/散乱式の粒度分布測定装置で測定される。
【0016】
(3)サイジング処理された炭素繊維
本発明の炭素繊維用サイズ剤は、炭素繊維の表面に付与して、炭素繊維のサイジング処理に好ましく使用される。ここで、サイジング処理を行うことにより、一般に、炭素繊維フィラメント数千〜数万本を束ねて糸条としたマルチフィラメント形態の炭素繊維を収束させてハンドリング性を向上させることができ、かつ、ポリマー等で炭素繊維の表面を被覆して炭素繊維の毛羽立ちを防止することができる。
(3−1)炭素繊維
サイジング処理される炭素繊維は、例えば、ピッチ、レーヨン又はポリアクリロニトリル等の原料物質を300〜3000℃で焼成して得られたものであってもよい。また、低弾性率炭素繊維、中高弾性炭素繊維又は超高弾性炭素繊維のいずれのタイプであってもよい。
本発明の炭素繊維用サイズ剤は、炭素繊維の質量に対して、例えば、0.1〜5質量%、好ましくは、0.2〜3質量%であることが適当である。このような範囲内であれば、炭素繊維フィラメント数千本〜数万本を束ねて糸条とした場合にも、十分な収束性、耐擦過性を付与することができる。また、炭素繊維と、マトリックス樹脂とを組み合わせた炭素繊維強化複合材料の場合においても、炭素繊維とマトリックス樹脂との十分な濡れ性及び接着性を付与でき、得られた炭素繊維強化複合材料の力学的特性を改善することができる。
【0017】
(3−2)炭素繊維用サイズ剤の付与方法
本発明のサイジング処理された炭素繊維は、本発明の炭素繊維用サイズ剤、特に、その水分散液を、例えば、ローラー浸漬法、ローラー接触法等の公知の方法により炭素繊維に付与し、乾燥することによって得られる。
ここで使用される炭素繊維用サイズ剤水分散液に含まれる炭素繊維用サイズ剤の含有量は、炭素繊維用サイズ剤水分散液の質量を100質量%とした場合、例えば、5質量%以下、好ましくは、3質量%以下であることが好適である。また、炭素繊維に対して付与される炭素繊維用サイズ剤の付与量は、炭素繊維の質量を100質量%とした場合、例えば、5質量%以下、好ましくは、3質量%以下であることが好適である。
炭素繊維用サイズ剤の付与量は、当該サイズ剤水分散液の濃度調整、及び炭素繊維にサイズ剤水分散液を付与した後に余剰のサイズ剤水分散液を絞り取る絞り量の調整等によって調節することができる。乾燥は、熱風、熱板、加熱ローラー、各種赤外線ヒーターなどによって行うことができる。
【0018】
(4)サイジング処理された炭素繊維を含むシート
上記本発明のサイジング処理された炭素繊維は、さらに、織布、一方向配列シート、不織布、マット等のシートに加工されてもよい。特に、本発明の炭素繊維用サイズ剤でサイジング処理された炭素繊維は、製織、切断等の工程通過性に優れるので、シート状に加工した場合でも良好な取扱い性を有する。さらに、本発明のサイジング処理された炭素繊維を含むクロス(織物)材において、織り組織は、特に限定はされず、平織り、綾織り、朱子織りなどのほか、これらの組織を変化させたものであってもよい。また、緯糸、経糸ともに上記炭素繊維からなっていてもよく、又他の炭素繊維や炭素繊維以外の繊維との混織であってもよい。炭素繊維以外の繊維としては、硝子繊維、チラノ繊維、SiC繊維などの無機繊維、アラミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、ポリイミド、ビニロンなどの有機繊維などが挙げられる。
【0019】
(5)炭素繊維強化複合材料
上記本発明のサイジング処理された炭素繊維は、さらに、マトリックス樹脂と組み合わせることによって、炭素繊維強化複合材料に加工されてもよい。
本発明のサイジング処理された炭素繊維は、マトリックス樹脂に対して良好な濡れ性及び接着性を有するため、炭素繊維強化複合材料に用いられる強化繊維としては好適である。
本発明の炭素繊維強化複合材料は、炭素繊維及びマトリックス樹脂を混合して複合化された、一方向プリプレグ、クロスプリプレグ、トウプレグ、短繊維強化樹脂含浸シート、短繊維マット強化樹脂含浸シート等の形態で炭素繊維強化複合材料を構成する。
ここで使用されるマトリックス樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ラジカル重合系樹脂であるアクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
炭素繊維強化複合材料を製造するには、一般に、通常行われている方法を採用することができ、例えば、ホットメルト法、溶剤法、シラップ法、又はシートモールドコンパウンド(SMC)などに用いられる増粘樹脂法などの公知の方法により製造することができる。具体的には、本発明のサイジング処理された炭素繊維をマトリックス樹脂で含浸することによって製造される。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
[炭素繊維用サイズ剤の水分散液の調製]
炭素繊維用サイズ剤は、炭素繊維用サイズ剤主剤と、アニオン界面活性剤と、その他の添加剤とを、ホモミキサー付プラネタリーミキサーを用いて、転相乳化することにより調製した。調製の手順を以下に詳細に説明する。
炭素繊維用サイズ剤主剤と、その他の添加剤とを、100℃でホモミキサー付プラネタリーミキサー(特殊機化工業(株)製、ハイビスディスパーミックス(ホモミキサー仕様:型式3D−5型))で混練、混合した後、混練した状態で、90℃に降温した。引き続き、アニオン界面活性剤の水溶液(30〜50質量%の水溶液)を少量ずつ添加した。工程中、内容物の粘度は、徐々に上昇した。アニオン界面活性剤水溶液の投入後、10分間混練しながら、80℃まで降温した。次に、脱イオン水を、少量づつ滴下した。転相点を通過した後、滴下する水量を増加し、最終的に炭素繊維用サイズ剤対水の質量比が40:60となるように脱イオン水を加えた。
ここで、使用した炭素繊維用サイズ剤主剤、アニオン界面活性剤、その他の添加剤の物質名及び構造式を表1−1乃至1−3に、これらの構成成分の添加量を表2に示す。
【0021】
Figure 0004058297
Figure 0004058297
Figure 0004058297
Figure 0004058297
Figure 0004058297
【0022】
[炭素繊維サイズ剤の評価]
▲1▼炭素繊維用サイズ剤の粒径測定
調製した各炭素繊維用サイズ剤水分散液中に存在する炭素繊維用サイズ剤の平均粒径を、株式会社堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910を用いて測定した。測定は、屈折率1.18を用い、体積平均値として評価した。
▲2▼炭素繊維用サイズ剤の経時安定性
調製した各炭素繊維用サイズ剤水分散液の経時安定性を評価した。経時安定性の評価は、各炭素繊維用サイズ剤につき、上記粒径測定で測定した平均粒径(d0)を時刻0の平均粒径とし、2ヶ月間30℃で放置したときの平均粒径(d2)を測定し、平均粒径の変化率を、式:(d2−d0)/d0×100から算出して評価した。評価は、
◎:平均粒径の変化率≦10%
○:10%<平均粒径の変化率≦30%
×:30%<平均粒径の変化率
とした。◎又は○であれば良好な経時安定性を示すものと判断した。
【0023】
▲3▼アニオン界面活性剤と炭素繊維用サイズ剤主剤及びマトリックス樹脂との相溶性の評価
本発明のアニオン界面活性剤と、炭素繊維用サイズ剤主剤及びマトリックス樹脂との相溶性を評価するため、本発明のアニオン界面活性剤を含む樹脂組成物の透明性の有無を評価した。炭素繊維用サイズ剤主剤及びマトリックス樹脂として、180℃硬化タイプのエポキシ樹脂#410(三菱レイヨン株式会社製)を使用した。本発明のアニオン界面活性剤として、表1に示されたアニオン界面活性剤を使用した。アニオン界面活性剤を、該エポキシ樹脂の質量に対して1.6質量%添加し、得られた樹脂組成物を硬化成形し、硬化樹脂板(大きさ:100mm×100mm×2mm)を得た。
相溶性の評価は、該硬化樹脂板の厚さ方向(2mm)の透明性を肉眼で観測し、透明性の有,無を判断した。評価は、
○:透明
×:不透明
とした。
これらの評価結果を、表3に示す。
【0024】
Figure 0004058297
【0025】
[サイジング処理された炭素繊維の製造]
サイズ剤を付与していない炭素繊維束パイロフィルTR50SX(三菱レイヨン株式会社製、フィラメント数12000本、ストランド強度5,000MPa、ストランド弾性率242GPa)を、上記[炭素繊維用サイズ剤の水分散液の調製]の項で得られた表2の各炭素繊維用サイズ剤の水分散液を満たした浸漬槽に浸漬した。浸漬槽内部では、前記炭素繊維用サイズ剤分散液が一部浸漬する状態で設けられた含浸ローラーを介して上記炭素繊維束を通過させた。上記炭素繊維束に炭素繊維用サイズ剤を付着させた後、熱風乾燥してボビンに巻き取り、サイジング処理された炭素繊維を得た。炭素繊維に付与された、各炭素繊維用サイズ剤水分散液に対する炭素繊維用サイズ剤の質量%濃度(炭素繊維用サイズ剤水分散液の質量を100質量%とする)、及び、炭素繊維に対する付与された炭素繊維用サイズ剤の質量%(炭素繊維の質量を100質量%とする)を、表4に示す。
[サイジング処理された炭素繊維の評価(乳化安定性)]
本発明の炭素繊維用サイズ剤の乳化安定性を評価するため、上記サイジング処理工程において、炭素繊維用サイズ剤の乳化が崩れて分離した炭素繊維用サイズ剤が上記含浸ローラー表面に付着するか否かを目視により観測し、
○:炭素繊維用サイズ剤の付着なし。
×:炭素繊維用サイズ剤の付着あり。
で評価した。評価の結果を、表4に示す。フリーローラー表面に炭素繊維用サイズ剤が付着しなければ、炭素繊維用サイズ剤の乳化が崩れることなく安定して乳化しており、結果として炭素繊維用サイズ剤が炭素繊維に適当に付着しているいることになる。
【0026】
Figure 0004058297
【0027】
[炭素繊維強化複合材料の製造(一方向引揃え(UD)プリプレグの製造)]
上記サイジング処理された炭素繊維とマトリックス樹脂とを用い、以下のように一方向引揃え(UD)プリプレグを製造した。
炭素繊維としては、上記サイジング処理した炭素繊維を用いた。マトリックス樹脂としては、Bステージ化したエポキシ樹脂(三菱レイヨン株式会社#350)を用いた。
Bステージ化した上記エポキシ樹脂を離型紙上に塗布し、この上に上記サイジング処理した63本の炭素繊維束(フィラメント数12,000本)を、これが巻き取られたボビンから巻き出し、一方向に引き揃えて配置して、加熱圧着ローラを通して、炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、一体化した。得られた一体化物の上にポリエチレン製保護フィルムを積層して、樹脂含有量約30質量%、炭素繊維目付100g/m2 、幅500mmの一方向引揃え(UD)プリプレグを調製した。
【0028】
▲1▼サイジング処理された炭素繊維の評価(工程通過性)
サイジング処理された炭素繊維の取扱い性を評価するために、上記UDプリプレグの製造工程中での炭素繊維束の解舒容易性、巻き出し容易性を肉眼で観察した。具体的には、サイジング処理された炭素繊維が巻き取られたボビンから、該炭素繊維が巻き出される箇所を肉眼で観察した。評価は、
○:ボビンからの解舒性良好、毛羽なし、開繊性良好、擦過バーへの樹脂付着なし
×:ボビンからの解除時の糸切れあり、毛羽発生、開繊性斑あり、擦過バーへの樹脂付着あり
を基準として行った。
【0029】
▲2▼マトリックス樹脂に対する炭素繊維の含浸性評価
得られた上記UDプリプレグの外観及び保護フィルムを剥がしたときのマトリックス樹脂の吸い込まれ方を肉眼で観察することによって、本発明の炭素繊維用サイズ剤でサイジング処理された炭素繊維の、マトリックス樹脂に対する含浸性について評価した。ここで、「マトリックス樹脂の吸い込み」とは、次のような現象をいう。つまり、UDプリプレグのような炭素繊維強化材料の表面に保護フィルムが存在すると、マトリックス樹脂と保護フィルムの界面張力の影響で、保護フィルム側にマトリックス樹脂が偏在し、上記UDプリプレグの表層に薄い樹脂層が存在する。ここで、保護フィルムを剥離すると、保護フィルム側に偏在していたマトリックス樹脂が炭素繊維側に流れ込む。この状況を「マトリックス樹脂の吸い込み」という。評価は、
○:未含浸部に起因する色斑なし、平滑性良好、マトリックス樹脂吸い込み良好
×:未含浸部に起因する色斑なし、平滑性良好、マトリックス樹脂吸い込み緩慢
を基準として行った。これらの評価を、表5に示す。
【0030】
▲3▼炭素繊維強化複合材料の機械的強度
上記のようにして得られたUDプリプレグを積層して加熱硬化し、厚さ2mmの炭素繊維強化複合材料板を成形し、その機械的特性を評価した。評価は、機械的特性の一般的な評価法である90°曲げ試験(ASTM−D−790に準拠)により行った。
上記▲1▼〜▲3▼の評価を、表5に示す。
【0031】
Figure 0004058297
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の炭素繊維用サイズ剤は、外因性内分泌撹乱物質いわゆる環境ホルモン物質の誘導体であるアルキルベンゼン系アニオン界面活性剤を含まない、多環フェニル構造の疎水基を有するアニオン界面活性剤を乳化剤として用いることにより、炭素繊維用サイズ剤の安定性、炭素繊維の優れた樹脂含浸性を犠牲にすることなく、作業者の安全性、商品の安全性を高めることができる。又、本発明のサイズ剤の水分散液は、炭素繊維用サイズ剤主剤にアニオン界面活性剤を乳化剤として使用して水に分散させてなるものである。したがって、炭素繊維用サイズ剤の効果を付与する処理に際して、工業的にも安全でありかつ良好な溶液安定性を有する取扱いのしやすい乳化剤であり、さらに、カチオン界面活性剤よりも安価な材料であるので、経済の面からも優れた乳化剤を提供するものである。

Claims (5)

  1. 式(1)〜(4)からなる群より選択される疎水基を有するアニオン界面活性剤を含むことを特徴とする、炭素繊維用サイズ剤。
    Figure 0004058297
    式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3の鎖状炭化水素基であり;R4は、2価の脂肪族炭化水素基であり;mは、1〜3の整数である。
  2. 前記アニオン界面活性剤が、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、又はスルホン酸塩である、請求項1に記載の炭素繊維用サイズ剤。
  3. 前記アニオン界面活性剤が、式(5)で表される親水基を有する、請求項1又は2に記載の炭素繊維用サイズ剤。
    Figure 0004058297
    式中、pは、0〜10の整数であり;qは、1〜90の整数であり;rは、0〜2の整数であり;Xは、−SO3 -+又は−COO-+であり、ここでM+は、カチオン種であり;プロピレンオキサイド鎖とエチレンオキサイド鎖は、ブロック又はランダム共重合体である。
  4. 前記アニオン界面活性剤の親水基に含まれるカチオン種が、アンモニウムイオンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素繊維用サイズ剤。
  5. 前記アニオン界面活性剤を、前記炭素繊維用サイズ剤100質量部に対して、5〜40質量部含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭素繊維用サイズ剤。
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