JP4057879B2 - スライドドア用非接触近距離通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドア用非接触近距離通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワンボックスカーや一部の乗用車に見られるスライドドアの内部のパワーウインドウモータやドアロックユニットといった各補機へ給電する構造として、各補機をドアワイヤハーネスを介して車体側(電源側)のワイヤハーネスに接続するために、色々な手段が講じられている。
【0003】
たとえば、従来の給電構造として、スライドドアのスライドと共に移動する電線を用いて、車体側からスライドドア側の各補機へ信号伝達するものもある。しかしながら、この構造では、スライドドアの繰り返しの開閉により電線が屈折し、それにより電線の断線が生じるという問題がある。また、電線がスライドドアの開閉時に見えるために、意匠として見栄えが悪く懸念されている。
【0004】
また、他の給電構造として実開平4−124555号公報(特許文献1)に開示されているものがある。ここでは、前後にスライド可能なスライドドアを有する車体側に、バッテリ側と接続し合う第1給電端子を設ける一方、スライドドア側に、ドア制御装置側と接続し合う第2給電端子を設け、前記第1給電端子に、絶縁部材により取り囲まれ前記第1給電端子と接・離可能な可動端子を設け、この可動端子を、前記スライドドアの閉扉時に前記第2給電端子の先端によって押圧すると共に可動端子を挟んで第1、第2給電端子の接続を図っている。
【0005】
しかしながら、上述の構造にあっては、スライドドアの閉時にのみ通電が行われ、ドアが少しでも開いた状態では、パワーウインドウの開閉等の補機の作動が行われず、また挟まれ防止等の対策を講じることができないという欠点がある。また、防塵・防水用の可動端子を介して第1、第2給電端子を接続させるいわゆる二重接点構造になっているために、接触抵抗が増し、接続の信頼性が低下するという懸念がある。
【0006】
そこで、電磁結合を利用して非接触で電力およびデータを伝送する技術を利用することが考えられている。このような技術の一例として、特開平8−316895号公報(特許文献2)に開示されている非接触型データキャリアシステムがある。このような非接触通信システムでは、データの読み込み書き込みを行うベースICと予めデータが記憶されたトランスポンダIC間での通信が主流であり、トランスポンダICは電源を持たないため、ベースICより電磁誘導により大きな共振出力を発生させ、電力の供給とデータの通信とを同時に行っている。
【0007】
しかしながら、上述の非接触通信システムでは、大きな共振出力が周辺機器に対してのノイズ放出の原因になるために、車両等の周辺機器が密接するエリアでは、この方式での電磁結合による常時通信が困難である。
【0008】
また、電磁誘導通信において受信側の共振出力を送信側に供給しこれをシリアルデータに同期してインピーダンス変調することで、受信側の電流変化をシリアル出力しているために、受動的な動作となり、送信側のイベント出力に対して受信側の同期した動作状態が重要であるため、多様な通信形態への応用が困難である。
【0009】
そこで、車両に搭載するのに好適な電磁結合を利用した非接触通信システムとして、2つの通信ユニット間で双方向通信を成立させるために、電磁結合を用いてデータのみの通信を行い、電源は、電磁結合を用いずに各通信ユニットに対して各々供給するように構成することが考えられ、これにより、データのみの送受信に必要な最小限の磁界の出力で抑えることができ、外部へのノイズの放出を抑え、限られたエリアでの非接触によるデータの通信を成立させることができる。
【0010】
このような非接触通信システムの一例として、本願出願人が先に提案している特願2002−143384号「スライドドア用非接触近距離通信装置」がある。このスライドドア用非接触近距離通信装置は、車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、レールに案内されてスライドするスライド部と、レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、スライド部に第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、車体側に設けられ、第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、スライドドア側に設けられ、第2のアンテナ部材が接続された、第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、第1の通信ユニットと第2の通信ユニットは、第1のアンテナ部材と第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するように構成されている。
【0011】
【特許文献1】
実開平4−124555号公報
【特許文献2】
特開平8−316895号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスライドドア用非接触近距離通信装置では、電磁結合を用いた双方向データ通信を良好に行う回路構成が必要とされている。
【0013】
また、電磁結合を利用した双方向データ通信において、車両内での常時通信を考慮すると、外部からの磁界による要因での誤動作が考えられ、通信データに対してセキュリテイ機能を設ける必要がある。このようなセキュリティ機能として、たとえば、同一のIDコードを双方向の通信ユニット(たとえば、車両のECU)間で認識することで駆動許可を与える方式が考えられる。
【0014】
しかしながら、たとえば片側のECUが破損した場合、双方向一対のECUは、予め初期に設定された同一のIDコードを記憶しているため、他方の側の正常なECUも同時に取り替える必要があり、メンテナンス性が悪く、修理コストも割高となってしまうという問題がある。
【0015】
そこで、本発明の目的は、車体側とスライドドア側の間で電磁誘導結合による双方向データ通信を良好に行う回路構成を備えたスライドドア用非接触近距離通信装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、車体側とスライドドア側の間で電磁誘導結合による双方向データ通信を良好に行う回路構成を備えると共に、メンテナンス性が良く、修理コストも安価なスライドドア用非接触近距離通信装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、上記レールに案内されてスライドするスライド部と、上記レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、上記スライド部に上記第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、上記車体側に設けられ、上記第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、上記スライドドア側に設けられ、上記第2のアンテナ部材が接続された、上記第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、上記第1の通信ユニットと上記第2の通信ユニットは、上記第1のアンテナ部材と上記第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、上記第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、上記データ通信回路は、上記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データによりオンオフ変調した被変調波を上記アンテナ部材を介して送信する送信部と、上記アンテナ部材を介して上記被変調波を受信、復調してシリアル通信形式の上記データを取得する受信部とを含むことを特徴とするスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0018】
請求項1記載の発明によれば、車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、レールに案内されてスライドするスライド部と、レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、スライド部に第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、車体側に設けられ、第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、スライドドア側に設けられ、第2のアンテナ部材が接続された、第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、第1の通信ユニットと第2の通信ユニットは、第1のアンテナ部材と第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、データ通信回路は、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式のデータによりオンオフ変調した被変調波をアンテナ部材を介して送信する送信部と、アンテナ部材を介して被変調波を受信、復調してシリアル通信形式のデータを取得する受信部とを含むので、車体側とスライドドア側の間で安価で簡易な電磁結合による非接触データの送受信が半二重式双方向通信の形態で常時可能になる。しかも、微弱な出力による通信であるので、外部へのノイズの放出が抑えられると共に他の通信と干渉することなく、必要なデータを送受信することができる。また、本装置の取り付けは、従来のような電線の屈曲による断線の心配がいらなくなり、水、埃等による電気的不良の心配も改善でき、信頼性の向上になる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、前記前記第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、前記アンテナ部材と前記送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0020】
請求項2記載の発明によれば、第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、アンテナ部材と送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含むので、受信効率を向上させて、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記送信部は、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記シリアル通信形式のデータによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されて前記アンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、前記受信部は、前記アンテナ部材に接続され、前記マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調して前記データを取得する復調回路とを含むことを特徴とする請求項1または2記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0022】
請求項3記載の発明によれば、送信部は、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式のデータによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されてアンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、受信部は、アンテナ部材に接続され、マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調して前記データを取得する復調回路とを含むので、変調回路におけるベース信号としてマイクロコンピュータのクロックパルスを利用しており、別個のベース信号発生回路を要しないので、確実にデータの送受信ができかつ安価に構成することができる。
【0023】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、前記送信部は、前記マイクロコンピュータの制御に基づいて前記データ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含むことを特徴とする請求項3記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、送信部は、マイクロコンピュータの制御に基づいてデータ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含むので、低消費電力で待機することができる。
【0025】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、前記復調回路は、前記同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1の基準レベルと比較して前記データを取得する第1のコンパレータとを含むことを特徴とする請求項3記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、復調回路は、同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1の基準レベルと比較してデータを取得する第1のコンパレータとを含むので、オンオフ変調されたデータを確実に復調することができる。
【0027】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の発明は、車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、上記レールに案内されてスライドするスライド部と、上記レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、上記スライド部に上記第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、上記車体側に設けられ、上記第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、上記スライドドア側に設けられ、上記第2のアンテナ部材が接続された、上記第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、上記第1の通信ユニットと上記第2の通信ユニットは、上記第1のアンテナ部材と上記第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、上記第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、上記データ通信回路は、上記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データと前記半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調した被変調波を上記アンテナ部材を介して送信する送信部と、上記アンテナ部材を介して上記被変調波を受信、復調してシリアル通信形式の上記データおよび上記IDコードを取得する受信部とを含み、前記マイクロコンピュータは、上記IDコードを予め記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶されている上記IDコードと上記受信部で取得された上記IDコードとを照合する照合手段とを含むことを特徴とするスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0028】
請求項6記載の発明によれば、車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、レールに案内されてスライドするスライド部と、レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、スライド部に第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、車体側に設けられ、第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、スライドドア側に設けられ、第2のアンテナ部材が接続された、第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、第1の通信ユニットと第2の通信ユニットは、第1のアンテナ部材と第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、データ通信回路は、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データと半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調した被変調波をアンテナ部材を介して送信する送信部と、アンテナ部材を介して上記被変調波を受信、復調してシリアル通信形式のデータおよびIDコードを取得する受信部とを含み、マイクロコンピュータは、IDコードを予め記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶されているIDコードと受信部で取得されたIDコードとを照合する照合手段とを含むので、データの送受信に対してセキュリティ機能が作用し、外部磁界等の要因による誤動作を回避することができる。
【0029】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の発明は、前記前記第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、前記アンテナ部材と前記送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含むことを特徴とする請求項6記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、アンテナ部材と送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含むので、受信効率を向上させて、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0031】
上記課題を解決するためになされた請求項8記載の発明は、前記送信部は、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記シリアル通信形式のデータと前記半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されて前記アンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、前記受信部は、前記アンテナ部材に接続され、前記マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調して前記IDコードおよび前記データを取得する復調回路とを含むことを特徴とする請求項6または7記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0032】
請求項8記載の発明によれば、送信部は、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式のデータと前記半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されてアンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、受信部は、アンテナ部材に接続され、マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調してIDコードおよびデータを取得する復調回路とを含むので、変調回路におけるベース信号としてマイクロコンピュータのクロックパルスを利用しており、別個のベース信号発生回路を要しないので、確実にデータの送受信ができかつ安価に構成することができる。
【0033】
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の発明は、前記送信部は、前記マイクロコンピュータの制御に基づいて前記データ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含むことを特徴とする請求項8記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0034】
請求項9記載の発明によれば、送信部は、マイクロコンピュータの制御に基づいてデータ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含むので、低消費電力で待機することができる。
【0035】
上記課題を解決するためになされた請求項10記載の発明は、前記通信ユニットは、動作モードとして通常通信モードおよびIDコード書き換えモードを有し、前記変調回路は、上記通常通信モード時には、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データと前記IDコードとによりオンオフ変調した被変調波を出力し、上記IDコード書き換えモード時には、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記IDコードのみによりオンオフ変調した被変調波を出力し、前記送信ドライバは、上記IDコード書き換えモード時には、前記マイクロコンピュータからのIDコード書き換え制御信号によって、その送信出力レベルが通常通信モードレベルから該通常通信モードレベルより大きいIDコード書き換えモードレベルへ切り換えられ、前記復調回路は、前記同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルと比較して前記データを取得する第1のコンパレータと、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルより高い第2のスレショールドレベルと比較して前記IDコードを取得する第2のコンパレータとを含むことを特徴とする請求項8記載のスライドドア用非接触近距離通信装置に存する。
【0036】
請求項10記載の発明によれば、通信ユニットは、動作モードとして通常通信モードおよびIDコード書き換えモードを有し、変調回路は、通常通信モード時には、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式のデータとIDコードとによりオンオフ変調した被変調波を出力し、IDコード書き換えモード時には、マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてIDコードのみによりオンオフ変調した被変調波を出力し、送信ドライバは、IDコード書き換えモード時には、マイクロコンピュータからのIDコード書き換え制御信号によって、その送信出力レベルが通常通信モードレベルから該通常通信モードレベルより大きいIDコード書き換えモードレベルへ切り換えられ、復調回路は、同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルと比較してデータを取得する第1のコンパレータと、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルより高い第2のスレショールドレベルと比較してIDコードを取得する第2のコンパレータとを含むので、一方の通信ユニットの故障時に、他方の正常な通信ユニットを取り替える必要が無く、交換後の通信ユニットの新IDコードで書き換えることができるので、メンテナンス性が良く、修理コストが安価になる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置の第1の実施形態について、図1から図15を参照して説明する。
【0038】
図1は、本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置が適用される自動車の一例を示す概略斜視図である。図1において、スライドドア1は、車体2に形成した開口3の上下縁および車体2の後部側壁の上下方向中央にそれぞれ配設したアッパーレール4、ロアレール5およびセンターレール6に、スライドドア1の前端上部B、前端下部Cおよび後端中央部Dにそれぞれ配設したアッパーローラ(図示しない)、ロアローラ部7(図1では見えておらず、図2参照)、センターローラ(図示しない)が係合し、各レール4,5,6に案内されて、車体2に沿ってスライドするようになっている。
【0039】
図2に示すように、ロアローラ部7は、ロアレール5に対してスライドするスライド部として機能するものであり、ローラ支持部材8に設けた左右の垂直軸9にそれぞれ水平ローラ10が軸支され、ローラ支持部材8の垂直軸間に設けた水平軸11に走行ローラ12が軸支され、ローラ支持部材8が支持アーム13に枢着されて構成されている。支持アーム13は、スライドドア1に固着されたL形のブラケット14に取り付けられている。
【0040】
ロアレール5は、接地された金属からなり、ステップパネル22の下面に固定されており、水平ローラ10は、ロアレール5にスライド可能に嵌合されている。走行ローラ12は、ステップパネル22に取り付けられたステップアンダー部材23に接触している。
【0041】
ロアレール5の上部内側には、第1のアンテナ部材としてのコイルアンテナ17が電気的に絶縁された状態で接着等の固定手段により取り付けられている。ローラ支持部材8は、接地された金属からなり、コイルアンテナ17と近接して対向する位置に、第2のアンテナ部材としてのコイルアンテナ18が電気的に絶縁された状態で接着等の固定手段により取り付けられ、コイルアンテナ18の端部はリード線19に接続されている。コイルアンテナ17とコイルアンテナ18は、両者の電磁誘導結合による非接触近距離通信が可能となるような近距離、たとえば5mm〜10mm程度の距離をおいて設置される。
【0042】
コイルアンテナ17は、具体的な寸法例として例えば、その幅が20〜30mm、その長さが、スライドドア1が車体に対してスライドするストロークにほぼ一致する800mm〜1000mm程度の長さとされる。
【0043】
図3から図5は、コイルアンテナ17の構成例を示す図である。図3において、コイルアンテナ17は、コイル状の線材(後述する)を収容した合成樹脂製の細長いアンテナプロテクタ170に一体形成された固定手段としての係止部171cをロアレール5に形成された取付穴5aに挿入して係止させることにより、ロアレール5に装着される。
【0044】
コイルアンテナ17のアンテナプロテクタ170は、図4に示すように、プロテクタ本体171と、このプロテクタ本体171と同一の外径を有する蓋体172とをヒンジ部173で連結した構造を有する。
【0045】
プロテクタ本体171は、長手方向の中央に凸状に形成された中間仕切部171aと、この中間仕切部171aの回りに外周との間に形成され、コイル状の線材174を収容するための溝部171bと、中間仕切部171aおよび溝部171bの反対側に突出するように形成された係止部171cと、蓋体172に形成された係合ツメ172aに係合する係合部171dとを有する。係止部171cは、突起171c1と、突起171c1の周囲に弾性を持つように形成された係止ツメ171c2を有する。また、プロテクタ本体171の両端に形成された係止部171cの係止ツメ171c2は、プロテクタ本体171の長手方向に直交する方向に形成されているが、プロテクタ本体171の中間に形成された係止部171cの係止ツメ171c2は、プロテクタ本体171の長手方向に平行な方向に形成されている。
【0046】
コイルアンテナ17は、組立時、アンテナプロテクタ170におけるプロテクタ本体171の溝部171bに線材174を数ターン(たとえば3ターン)のコイルとなるように収容した後、蓋体172をプロテクタ本体171上に被せて係合ツメ172aを係合部171dに係合させることにより、組立完了となる。
【0047】
次に図5は、組立完了した第1のアンテナ部材としてのコイルアンテナ17をロアレール5に装着した状態を示す略図である。組立完了したコイルアンテナ17は、その係止部171cの突起171c1をロアレール5の取付穴5aに挿入し、係止ツメ171c2を取付穴5aの周りのロアレール5の上面に係止させることにより、ロアレール5に装着される。このとき、プロテクタ本体171の両端に形成された係止部171cの係止ツメ171c2は、プロテクタ本体171の長手方向に直交する方向に形成され、プロテクタ本体171の中間に形成された係止部171cの係止ツメ171c2は、プロテクタ本体171の長手方向に平行な方向に形成されているので、取付穴5aへの係止の際に取付穴5a位置のズレを吸収できる。
【0048】
次に、コイルアンテナ18は、図5に示すようにコイルボビン181に線材182を巻いた構成からなり、図2に示すように、2つの水平ローラ10の間のローラ支持部材8上に設置している。このコイルアンテナ18は、2つの水平ローラ10のちょうど中間に設置し、水平ローラ10の外径および高さを越えない外径および高さを有する。この構成によれば、ロアレール5のカーブ部分においても、コイルアンテナ18の中心は、常にコイルアンテナ17の中心に合う位置をキープすることができ、両コイルアンテナ間の通信効率を上げることができる。
【0049】
このように、コイルアンテナ18を2つの水平ローラ10のちょうど中間に設置すると、ロアレール5に曲がった部分があっても、ロアレール5に装着されたコイルアンテナ17との位置関係を常に一定に保つことができ、スライドドア1の開閉状態に関係なく、安定した通信を行うことができる。
【0050】
以上のように設置されたコイルアンテナ17は、図6に示すように、車体2側に収納されている第1の通信ユニットとしての通信ユニット31に接続され、また、コイルアンテナ18は、スライドドア1側に収納されている第2の通信ユニットとしての通信ユニット41に接続される。通信ユニット31と通信ユニット41は同一構成となっている。
【0051】
図7は、図6における通信ユニットの構成例を示すブロック図である。図7において、通信ユニット31は、+12Vバッテリより給電されたデータ通信回路33とマイクロコンピュータ(CPU)34を備えている。データ通信回路33は、コイルアンテナ17が接続され、半二重式双方向通信を行うようにCPU34により制御される送信部33Aと受信部33Bを備えている。CPU34には、車体側からスライドドア側の補機を制御するための指示信号を与える各種スイッチ35やLED(発光ダイオード)等からなるインジケータ36が接続されている。
【0052】
通信ユニット41は、同様に、+12Vバッテリより給電されたデータ通信回路43とCPU44を備えている。データ通信回路43は、コイルアンテナ18が接続され、半二重式双方向通信を行うようにCPU44により制御される送信部43Aと受信部43Bを備えている。CPU44には、車体側から送信されたデータに基づいて制御すべきスライドドア側の補機、たとえばパワーウインドウモータ、ドアロックモータや、各種スイッチ45や、LED(発光ダイオード)等からなるインジケータ46等が接続されている。
【0053】
次に、図8は、通信ユニット31の詳細なブロック図である。通信ユニット31のデータ通信回路33は、送信部33A、受信部33Bおよび電源部33Cを有する。送信部33Aは、CPU34のクロックパルス(たとえば、125kHz)が供給され、このクロックパルスをベース信号として、CPU34から供給されるシリアル通信形式の送信データ(Tx)によりオンオフ変調する変調回路33aと、変調回路33aからの被変調波パルスを正弦波に波形整形する波形整形フィルタ33bと、波形整形フィルタ33bの出力が供給されてコイルアンテナ17を駆動する送信ドライバ33cと、CPU34からの送受信切換信号TRchに基づいてデータ通信回路33を送信許可状態または受信許可状態に切り換えるように制御すると共に、CPU34からの電力制御信号(Pcnt)に基づいてデータ通信回路33を低消費電力モード状態に切り換えるように制御する制御部33dとを有する。
【0054】
受信部33Bは、コイルアンテナ17に接続され、CPU34のクロックパルス周波数(125kHz)に同調する同調回路33eと、同調回路33eの出力を復調してシリアル通信形式のデータを取得して、CPU34に供給する復調回路33fとを有する。
【0055】
電源部33Cは、+12Vバッテリに接続され、データ通信回路33の各部に適切な電源電圧を供給すると共に、CPU34に+5V電源電圧を供給する。
【0056】
次に、図9は、通信ユニット41の詳細なブロック図である。通信ユニット41のデータ通信回路43は、送信部43A、受信部43Bおよび電源部43Cを有する。送信部43Aは、CPU44のクロックパルス(たとえば、125kHz)が供給され、このクロックパルスをベース信号として、CPU44から供給されるシリアル通信形式の送信データ(Tx)によりオンオフ変調する変調回路43aと、変調回路43aからの被変調波パルスを正弦波に波形整形する波形整形フィルタ43bと、波形整形フィルタ43bの出力が供給されてコイルアンテナ18を駆動する送信ドライバ43cと、、CPU44からの送受信切換信号TRchに基づいてデータ通信回路43を送信許可状態または受信許可状態に切り換えるように制御すると共に、CPU44からの電力制御信号(Pcnt)に基づいてデータ通信回路43を低消費電力モード状態に切り換えるように制御する制御部43dとを有する。
【0057】
受信部43Bは、コイルアンテナ18に接続され、CPU44のクロックパルス周波数(125kHz)に同調する同調回路43eと、同調回路43eの出力を復調してシリアル通信形式のデータを取得して、CPU44に供給する復調回路43fとを有する。
【0058】
電源部43Cは、+12Vバッテリに接続され、データ通信回路43の各部に適切な電源電圧を供給すると共に、CPU44に+5V電源電圧を供給する。
【0059】
次に、図10は、受信部33Bの詳細なブロック図である。受信部33は、同調回路33eおよび復調回路33fを備えている。同調回路33eは、コイルアンテナ17に接続され、コイルアンテナ17で受信された受信信号が入力されるバッファ33e1と、バッファ33e1の出力が入力され、受信信号中の125kHz成分を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)33e2と、BPF33e2の出力が入力されて増幅するアンプ33e3とを有する。復調回路33fは、アンプ33e3の出力が入力されて検波する検波回路33f1と、検波回路33f1の検波出力が入力され、検波出力の振幅を第1のスレショールドレベルと比較して、シリアル通信形式のデータ(Rx)を取得し、CPU34に供給する第1のコンパレータとしてのコンパレータ33f2とを有する。
【0060】
次に、図11は、受信部43Bの詳細なブロック図である。受信部43は、同調回路43eおよび復調回路43fを備えている。同調回路43eは、コイルアンテナ18に接続され、コイルアンテナ18で受信された受信信号が入力されるバッファ43e1と、バッファ43e1の出力が入力され、受信信号中の125kHz成分を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)43e2と、BPF43e2の出力が入力されて増幅するアンプ43e3とを有する。復調回路43fは、アンプ43e3の出力が入力されて検波する検波回路43f1と、検波回路43f1の検波出力が入力され、検波出力の振幅を第1のスレショールドレベルと比較して、シリアル通信形式のデータ(Rx)を取得し、CPU44に供給する第1のコンパレータとしてのコンパレータ43f2とを有する。
【0061】
次に、上述の構成を有するスライドドア用非接触近距離通信装置の通常動作について、図12の信号波形図を参照しながら説明する。通信ユニット31および41は、送受信切換信号TRchにより、一方が送信許可状態となる時は他方が受信許可状態となるように交互に送信、受信を行うことができる。
【0062】
まず、通信ユニット31から通信ユニット41へデータを送信する場合は、通信ユニット31のCPU34は、送受信切換信号TRchによる送信許可状態時に、125kHzクロックパルスを変調回路33aに供給すると共に、各種スイッチ35等から与えられた指示信号に基づくデータをシリアル通信形式で受け取り、変調回路33aに送信データ(Tx)として供給する。変調回路33aは、125kHzクロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記送信データによりオンオフ変調し、被変調波パルス出力を波形整形フィルタ33bに供給する。波形整形フィルタ33bは、変調回路33aからの被変調波パルス出力を波形整形し、正弦波状の被変調波出力を送信ドライバ33cに供給する。送信ドライバ33cは、波形整形フィルタ33bからの正弦波状の被変調波出力を増幅してコイルアンテナ17に供給し、コイルアンテナ17を駆動する。
【0063】
通信ユニット31が送信許可状態となっている時、通信ユニット41は受信許可状態となっている。そこで、通信ユニット41のコイルアンテナ18は、電磁誘導結合によりコイルアンテナ17から正弦波状の被変調波が伝達される。コイルアンテナ18に伝達された正弦波状の被変調波は、同調回路43eに供給され、BPF33e2により抽出され、復調回路43fに供給される。復調回路33fに供給された正弦波状の被変調波は、検波回路43f1で検波され、その検波出力はコンパレータ33f2に供給され、シリアル通信形式のデータ(Rx(=Tx))が取得され、CPU44に供給される。CPU44は、供給されたシリアル通信形式のデータ(Rx)の内容に応じて、スライドドア側の補機、たとえばパワーウインドウモータ、ドアロックモータや各種スイッチ等を制御すると共に、対応するインジケータ46を点灯させる。
【0064】
次に、通信ユニット41から通信ユニット31へ送信する場合は、上述の送信、受信を入れ替えれば良く、その結果、双方向の通信が可能になる。なお、通信ユニット31からの送信後、通信ユニット41からの送信は、たとえば、通信ユニット31の送信開始後30ms経過後に開始され、また、通信ユニット41からの送信後、次の通信ユニット31からの送信は、たとえば、通信ユニット41の送信開始後20ms経過後に開始され、以下同様の動作となる。
【0065】
次に、上述の構成を有するスライドドア用非接触近距離通信装置の送信エラー処理動作について、図13の信号波形図を参照しながら説明する。図13において、時刻t1において、送信データTxが欠落し、コイルアンテナ17が駆動されない送信エラーが生じた場合には、CPU34は送信許可状態を維持し、送信エラーから所定時間(たとえば、100ms)経過後、送信データTxを変調回路33aに再送する。変調回路33aは、再送された送信データにより125kHzクロックパルスをオンオフ変調し、被変調波パルスを出力し、波形整形フィルタ33bおよび送信ドライバ33cを介してコイルアンテナ17を駆動する。
【0066】
一方、通信ユニット41は、受信許可状態時に受信データRxが取得されないので、受信待機状態となるが、100ms経過後に通信ユニット31からデータが再送されてきた時点で、受信、復調を行い、受信データRxを取得する。以後、送信エラー状態から通常動作状態に復帰し、通信ユニット31は受信許可状態に切り換えられ、通信ユニット41は送信許可状態時切り換えられる。
【0067】
次に、上述の構成を有するスライドドア用非接触近距離通信装置の受信エラー処理動作について、図14の信号波形図を参照しながら説明する。図14において、通常動作時には受信データRxの取得から所定時間(たとえば、200ms)経過するまで受信待機状態となるが、時刻t2において、何らかの理由で通信ユニット41からの被変調波が伝達されず、受信データRxが取得できない受信エラーが生じた場合には、CPU44は受信許可状態を維持する。したがって、通信ユニット41からの送信は行われない。
【0068】
一方、通信ユニット31は、通信ユニット41からの送信がなく、受信許可状態時に受信データRxが取得されないので、通常動作時より長い所定時間(たとえば、100ms)経過後送信データTxを再送する。
【0069】
そこで、通信ユニット41は、受信許可状態のまま待機状態となっているが、受信待機状態完了後、通信ユニット31から再送された送信データTxを受信できた場合、それを復調して受信データRxを取得し、以後通常動作に復帰する。
【0070】
次に、上述の構成を有するスライドドア用非接触近距離通信装置のスリープ、ウェイクアップ処理動作について、図15の信号波形図を参照しながら説明する。図15において、上述のデータの送受信が行われない場合は、通信ユニット41は、受信待機状態が400ms継続すると、スリープ条件が成立したとみなし、所定時間(たとえば、3sec)の間スリープ待機状態となる。そして、3秒のスリープ待機後、CPU44からの電力制御信号(Pcnt)が制御部43dに供給され、それに応じて、制御部43dは、変調回路43aにおける125kHzクロックパルスを停止させるように制御し、それにより、通信ユニット41は低消費電力モード状態で待機する。
【0071】
そして、通信ユニット31におけるイベント検出またはウェイクアップ信号の送信により、通信ユニット41で受信が行われると、CPU44は、電力制御信号(Pcnt)の制御部43dへの供給を停止し、以後低消費電力モード状態から通常動作に復帰する。
【0072】
このように、本発明による双方向通信は、車体に対するスライドドア1のスライド時においても常時可能で、コイルアンテナ17とコイルアンテナ18を数ミリメートルの小さな一定間隔で互いに対向するように保持することにより、両コイルアンテナの電磁誘導結合が形成され、データとして十分認識できる受信レベルを得ることができる。また、この構成では、接地された金属からなるレール5およびローラ支持部材8に、それぞれ、フラットなコイルアンテナ17、18を取り付けているため、それらの片面がグランド(アース)と近接することで、放射ノイズを極限まで低減することができる。
【0073】
以上説明したように、本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置の第1の実施形態によれば、車体側とスライドドア側の間で安価で簡易な電磁結合による非接触データの送受信が半二重式双方向通信の形態で常時可能になる。しかも、通信距離が数ミリメートル以内という限られたエリアでの微弱な出力による通信であるので、外部へのノイズの放出が抑えられると共に他の通信と干渉することなく、必要なデータを送受信することができる。また、本装置の取り付けは、従来のような電線の屈曲による断線の心配がいらなくなり、水、埃等による電気的不良の心配も改善でき、信頼性の向上になる。
【0074】
なお、2つの通信ユニット間で双方向通信を行うに当たり、たとえば、一方の通信ユニットに接続されているコイルアンテナのインピーダンスが、他方の通信ユニットに接続されているコイルアンテナのインピーダンスより低い場合、一方の通信ユニットの受信波の電圧レベルが、他方の受信波の電圧レベルより小さくなり、一方の通信ユニットの受信効率が、他方の通信ユニットの受信効率より悪くなってアンバランスとなる。
【0075】
そこで、本発明の第1の実施形態の変形として、受信効率の悪い方の通信ユニットの送信部および受信部とコイルアンテナとの間にインピーダンス調整用トランスを挿入することによって、受信効率を向上させ、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0076】
このような本発明の第1の実施形態の変形例について、図16および図17を参照して説明する。なお、ここでは説明を分かりやすくするために、たとえば、コイルアンテナ17のインピーダンスがコイルアンテナ18のインピーダンスより低いために、通信ユニット31の受信効率が、通信ユニット41の受信効率より低い場合を想定している。
【0077】
図16は、図8に示す通信ユニット31の変形例を示し、コイルアンテナ17と送信部33Aの送信ドライバ33cおよび受信部33Bの同調回路との間に、インピーダンス調整用トランスとして高周波トランスIRTが挿入されている。この高周波トランス33gは、送信ドライバ33c側の巻数とコイルアンテナ17側の巻数との比を、たとえば4:1とした構成とする。
【0078】
そこで、図16に示す通信ユニット31と図9に示す通信ユニット41の間で双方向通信を行う際に、通信ユニット31から通信ユニット41へデータを送信する場合は、送信部33Aの送信ドライバ33cから出力された送信出力の電圧レベルは、高周波トランスIRTの存在に起因してコイルアンテナ17において1/4に低下するが、高周波トランスIRTを接続したことによってコイルアンテナ17を直接接続した場合よりもインピーダンスが高いため、送信ドライバ33cは、コイルアンテナ17への直接供給時と比べると4倍以上の送信出力の振幅電圧を高周波トランスIRTに供給することによって、図8に示すように高周波トランスIRT無しの場合の通信ユニット31と同様な電圧レベルの送信出力をコイルアンテナ17へ供給することができる。
【0079】
一方、アンテナインピーダンスの低い側の通信ユニット31でアンテナインピーダンスが高い側の通信ユニット41からデータを受信する場合は、受信部33Bの同調回路33eに接続された側の高周波トランスIRTのインピーダンスがコイルアンテナ17のインピーダンスよりも高いので、コイルアンテナ18からの微弱な受信振幅電圧は、高周波トランスIRTによって、図8に示すようにコイルアンテナ17が直接同調回路33eに接続された場合に比べて4倍に増幅されて受信部33Bの同調回路33eに供給される。その結果、インピーダンスの低いコイルアンテナ17による受信効率の限界点の低さが改善され、通信ユニット31は、図8のブロック図に示す構成の場合の受信効率に対して、図16のブロック図の構成により通信効率の向上を図ることができる。
【0080】
図17は、コイルアンテナ17および18間のアンテナ間隔に対する通信ユニット31および41の受信効率特性を示すグラフである。図17において、曲線Aは、通信ユニット41(図9のブロック図)の受信効率を示し、曲線Bは、高周波トランスIRT有りの場合の通信ユニット31(図16のブロック図)の受信効率を示し、曲線B′は、高周波トランスIRT無しの場合の通信ユニット31(図8のブロック図)の受信効率を示す。図17を見ると、通信ユニット31の受信効率は、高周波トランスIRTの挿入によって、高周波トランスIRT無しの場合の曲線B′から曲線Bまで向上し、曲線Aで示す通信ユニット41の受信効率にほぼバランスしていることが分かる。
【0081】
このように、インピーダンスの低いコイルアンテナ17による受信効率の限界点の低さが改善され、容易に通信効率の向上がおこなわれ、2つの通信ユニット31および41の受信効率をバランスさせることができ、結果的に、コイルアンテナ17とコイルアンテナ18間の通信可能な距離を広げることが可能になる。また、高周波トランスIRTの挿入効果として、通信波形を正弦波でコイルアンテナに供給した場合、高周波トランスIRTなしではアンテナインピーダンスが低い場合は波形がなまり受信部への伝達効率が同じピーク電圧でも落ちてしまうが、高周波トランスIRTを介することで波形整形され、受信効率が向上するという効果もある。
【0082】
なお、上述の場合と反対に、コイルアンテナ18のインピーダンスがコイルアンテナ17のインピーダンスより低い場合には、通信ユニット41のコイルアンテナ18と送信部43Aおよび受信部43Bとの間にインピーダンス調整用トランスを挿入すれば良い。また、上述の説明では、高周波トランス33gは、送信ドライバ33c側の巻数とコイルアンテナ17側の巻数との比を、たとえば4:1としているが、この巻数比は、通信ユニット31および41の受信効率のアンバランスの程度に応じて適宜変更することができる。
【0083】
次に、本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置の第2の実施形態について、図18から図23を参照して説明する。なお、上述の第1の実施形態と同じ構成要素は、同一符号を付す。
【0084】
この第2の実施形態では、図1から図11に示した第1の実施形態における通信ユニット31および41の構成に若干の変更を加えて、半二重式双方向通信のセキュリティ用としてIDコードを導入し、通信ユニット31および41が、それぞれ、動作モードとして通常通信モードとIDコード書き換えモードを有し、通信ユニットの交換時にIDコードを書き換え可能になるように構成している。
【0085】
図18および図19は、第2の実施形態における通信ユニット31および41の詳細なブロック図である。図18の通信ユニット31は、図8に示す第1の実施形態における通信ユニット31と同一の構成要素を含むが、さらに、CPU34のID端子よりID書き換え制御信号がデータ通信回路33における送信部33Aの送信ドライバ33cに供給されるという構成が追加されている。そして、通信ユニット31は、上述のIDコードと各種スイッチ35等から与えられた指示信号に基づくデータとをシリアル通信形式の送信データ(Tx)として、CPU34から変調回路33aへ供給する。
【0086】
また、図18における受信部33Bの復調回路33fには、図20の詳細なブロック図に示すように、図10に示す第1の実施形態における復調回路33fの構成に加えて、第2のコンパレータとしてのコンパレータ33f3が備えられている。このコンパレータ33f3は、検波回路33f1の検波出力が入力され、検波出力の振幅を、第1のコンパレータとしてのコンパレータ33f2で使用される第1のスレショールドレベルより高い第2のスレショールドレベルと比較して、IDコードを取得し、CPU34に供給する。
【0087】
次に、図19は、第2の実施形態における通信ユニット41の詳細なブロック図である。図19の通信ユニット41は、図9に示す第1の実施形態における通信ユニット41と同一の構成要素を含むが、さらに、CPU44のID端子よりID書き換え制御信号が、データ通信回路43における送信部43Aの送信ドライバ43cに供給されるという構成が追加されている。そして、通信ユニット41は、上述のIDコードと各種スイッチ45等から与えられた指示信号に基づくデータとをシリアル通信形式の送信データ(Tx)として、CPU44から変調回路43aへ供給する。
【0088】
また、図19における受信部43Bの復調回路43fには、図21の詳細なブロック図に示すように、図11に示す第1の実施形態における復調回路43fの構成に加えて、第2のコンパレータとしてのコンパレータ43f3が備えられている。このコンパレータ43f3は、検波回路43f1の検波出力が入力され、検波出力の振幅を、第1のコンパレータとしてのコンパレータ43f2で使用される第1のスレショールドレベルより高い第2のスレショールドレベルと比較して、IDコードを取得し、CPU44に供給する。
【0089】
次に、上述の構成を有する第2の実施形態に係るスライドドア用非接触近距離通信装置の動作について、図23の信号波形図を参照しながら説明する。
【0090】
まず、通常通信モード時の動作について説明する。通信ユニット31および41は、通常状態では、通常通信モードで動作しており、スイッチ35等から与えられた指示信号に基づくデータを含む被変調波による微弱な出力でコイルアンテナ17および18を介して通信を行い、電磁結合に起因する外部へのノイズの低減を図る。この通常通信モード時には、CPU34および44のID端子のIDコード書き換え制御信号はハイレベル(たとえば、5ボルト)を維持し、送信ドライバ33cおよび43cの送信出力レベルは、通常通信モード用の微小出力になるように設定されている。
【0091】
そこで、通信ユニット31から通信ユニット41へIDコードおよびデータを送信する場合は、通信ユニット31のCPU34は、送信許可状態時に、125kHzクロックパルスを変調回路33aに供給すると共に、IDコードと各種スイッチ35等から与えられた指示信号に基づくデータとを送信データ(Tx)としてシリアル通信形式で受け取り、変調回路33aに供給する。変調回路33aは、125kHzクロックパルスをベース信号として、上記送信データ(Tx)によりオンオフ変調し、被変調波出力を波形整形フィルタ33bに供給する。この被変調波出力により、送信ドライバ33cを介してコイルアンテナ17が駆動される。
【0092】
通信ユニット41は、コイルアンテナ17から送信された被変調波を電磁誘導結合によりコイルアンテナ18で受信する。受信された被変調波は、受信部43Bに供給され、復調回路43f中の第1のコンパレータとしてのコンパレータ33f2に供給され、第1のスレショールドレベルと比較されてシリアル通信形式の受信データ(Rx(=Tx))が取得され、CPU44に供給される。CPU44は、供給された受信データ(Rx)に含まれるIDコードを内部メモリ(図示しない)に予め記憶されているIDコードと比較、照合する。比較されたIDコードが一致しない場合は、CPU44は、受信データ(Rx)に含まれるデータを無効とする。
【0093】
比較されたIDコードが一致する場合は、CPU44は、受信データ(Rx)に含まれるデータを有効とし、その内容に応じて、スライドドア側の補機、たとえばパワーウインドウモータ、ドアロックモータや各種スイッチ等を制御すると共に、対応するインジケータ46を点灯させる。
【0094】
次に、IDコード書き換えモード時の動作について説明する。通信ユニット31が故障により交換された場合は、交換後の通信ユニット31は、交換前の通信ユニット31と異なる固有のIDコードを有するので、この場合には、送信許可状態の時に、交換後の通信ユニット31のID端子を外部から制御することでIDコード書き換え制御信号をハイレベルからローレベル(たとえば、ゼロボルト)に低下させることにより、通信ユニット31は、IDコード書き換えモードとなる。
【0095】
IDコード書き換えモード時、通信ユニット31の送信部33Aの送信ドライバ33cは、CPU34からローレベルのIDコード書き換え制御信号が供給されることにより、その送信出力レベルが、通常通信モードレベルより大きいIDコード書き換えモードレベルへ切り換えられる。そして、交換後の通信ユニット31の内部メモリに予め記憶されている新IDコードのみが、変調回路33aに供給され、変調回路33aは、125kHzクロックパルスをベース信号として、上記新IDコードにより一定の短時間内にオンオフ変調し、被変調波出力を波形整形フィルタ33bに供給する。この被変調波出力により、送信ドライバ33cを介してコイルアンテナ17が駆動される。
【0096】
通信ユニット41は、受信許可状態にあり、コイルアンテナ17から送信された被変調波を電磁誘導結合によりコイルアンテナ18で受信する。コイルアンテナ18で受信された被変調波は、図23に示すように、通信ユニット31からの送信出力レベルが大きいため通常通信モード時の振幅より大きい振幅となる。この大きい振幅を有する被変調波は、受信部43bに供給され、検波回路43eで検波され、検波出力が復調回路43f中の第1のコンパレータとしてのコンパレータ43f2および第2のコンパレータとしてのコンパレータ43f3に供給される。IDコード書き換えモード時に受信された被変調波を検波した検波出力の振幅は、コンパレータ43f2の第1のスレショールドレベルおよびコンパレータ43f3の第2のスレショールドよりも大きくなるように設定されている。
【0097】
したがって、復調回路43f中のコンパレータ43f3において、検波回路43f1からの検波出力が、第1および第2のスレショールドレベルとの比較で第2のスレショールドレベルからの出力時が優先され、新IDコードが取得され、CPU44に供給される。CPU44は、内部メモリに予め記憶されている旧IDコードを、コンパレータ43f3から供給された新IDコードで書き換える。
【0098】
次いで、通信ユニット41が受信許可状態から送信許可状態になり、CPU44は、IDコード書き換え完了通知信号を送信データTxとして変調回路43aに供給し、このIDコード書き換え完了通知信号を含む被変調波が、波形整形フィルタ43b、送信のドライバ43cおよびコイルアンテナ18を介して、通信ユニット31のコイルアンテナ17で受信される。
【0099】
コイルアンテナ17で受信された被変調波は、受信部33Bに供給され、復調回路33fで復調され、ID書き換え完了通知信号が取得され、CPU34に供給される。CPU34は、供給されたID書き換え完了通知信号に基づき、ID端子のIDコード書き換え制御信号をローレベルからハイレベルに切り換え、IDコード書き換えモードから通常通信モードに復帰させる。
【0100】
次に、通信ユニット41から通信ユニット31へIDコードおよびデータを送信する場合および通信ユニット41から通信ユニット31へ新IDコードを送信して書き換える場合は、上述の送信、受信を入れ替えれば良い。
【0101】
次に、上述のように動作する通信ユニット31および41におけるCPUの処理を図22のフローチャートで説明する。まず、IDコード書き換えモードにセットするか否かが判定され(ステップS1)、外部制御によりIDコード書き換えモードがセットされていない場合は、通常通信モードとなり、CPU34(44)のID端子のIDコード書き換え制御信号のレベルをハイレベル(5V)に維持することにより送信ドライバ33c(43c)の送信出力レベルを通常通信モードレベル(送信出力レベル(小))にする(ステップS2)。
【0102】
次いで、CPU34(44)は、コイルアンテナ17(18)で受信した受信信号レベルが大きいか小さいかを判定し(ステップS3)、受信レベルが小さければ、通常通信モードで処理し(ステップS4)、次いで処理を終了する。一方、受信レベルが大きければ、新IDコードを受信し(ステップS5)、次いで新IDコードで予め記憶されている旧IDコードを書き換え(ステップS6)、次いで、IDコード書き換え完了通知信号を送信し(ステップS7)、次いで処理を終了する。
【0103】
次に、ステップS1でIDコード書き換えモードがセットされた場合は、CPU34(44)のID端子のIDコード書き換え制御信号のレベルをハイレベル(5V)からローレベル(0V)に切り換えることにより送信ドライバ33c(43c)の送信出力レベルをIDコード書き換えモードレベル(送信出力レベル(大))にする(ステップS8)。
【0104】
次いで、CPU34(44)は、コイルアンテナ17(18)で受信した受信信号レベルが大きいか小さいかを判定し(ステップS9)、受信レベルが小さければ、通常通信モードで処理し(ステップS10)、次いで処理を終了する。
【0105】
一方、受信レベルが大きければ、新IDコードを受信し(ステップS11)、次いで新IDコードで予め記憶されている旧IDコードを書き換え(ステップS12)、次いで、IDコード書き換え完了通知信号を送信し(ステップS13)、次いで処理を終了する。
【0106】
以上説明したように、本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置の第2の実施形態によれば、半二重式双方向通信のセキュリティ用としてIDコードを導入したので、データの送受信に対してセキュリティ機能が作用し、外部磁界等の要因による誤動作を回避することができる。また、一方の通信ユニットの故障時に、他方の正常な通信ユニットを取り替える必要が無く、交換後の通信ユニットの新IDコードで書き換えることができるので、メンテナンス性が良く、修理コストが安価になる。なお、第2の実施形態においても、2つの通信ユニット間で双方向通信を行うに当たり、たとえば、一方の通信ユニットに接続されているコイルアンテナのインピーダンスが、他方の通信ユニットに接続されているコイルアンテナのインピーダンスより低いため、2つの通信ユニットの受信効率がアンバランスとなる場合は、上述の第1の実施形態と同様に、受信効率の悪い方の通信ユニットの送信部および受信部とコイルアンテナとの間にインピーダンス調整用トランスを挿入することによって、受信効率を向上させ、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0107】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0108】
たとえば、上述の実施の形態では、1組のレールおよびスライド部と、1組の車体側およびスライドドア側のアンテナ部材が設けられているが、これらを複数組み備えても良い。
【0109】
また、車体側およびスライドドア側に配置される通信ユニットの構成は、上述の実施形態の構成に限らず、他の構成とすることができる。
【0110】
また、上述の実施形態では、インピーダンス調整用トランスを一方の通信ユニットに挿入しているが、両方の通信ユニットに挿入して受信効率の向上およびバランスを図ることもできる。
【0111】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、車体側とスライドドア側の間で安価で簡易な電磁結合による非接触データの送受信が半二重式双方向通信の形態で常時可能になる。しかも、微弱な出力による通信であるので、外部へのノイズの放出が抑えられると共に他の通信と干渉することなく、必要なデータを送受信することができる。また、本装置の取り付けは、従来のような電線の屈曲による断線の心配がいらなくなり、水、埃等による電気的不良の心配も改善でき、信頼性の向上になる。
【0112】
請求項2記載の発明によれば、受信効率を向上させて、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0113】
請求項3記載の発明によれば、確実にデータの送受信ができかつ安価に構成することができる。
【0114】
請求項4記載の発明によれば、低消費電力で待機することができる。
【0115】
請求項5記載の発明によれば、オンオフ変調されたデータを確実に復調することができる。
【0116】
請求項6記載の発明によれば、データの送受信に対してセキュリティ機能が作用し、外部磁界等の要因による誤動作を回避することができる。
【0117】
請求項7記載の発明によれば、受信効率を向上させて、2つの通信ユニットの受信効率をバランスさせることができる。
【0118】
請求項8記載の発明によれば、変調回路におけるベース信号としてマイクロコンピュータのクロックパルスを利用しており、別個のベース信号発生回路を要しないので、確実にデータの送受信ができかつ安価に構成することができる。
【0119】
請求項9記載の発明によれば、低消費電力で待機することができる。
【0120】
請求項10記載の発明によれば、一方の通信ユニットの故障時に、他方の正常な通信ユニットを取り替える必要が無く、交換後の通信ユニットの新IDコードで書き換えることができるので、メンテナンス性が良く、修理コストが安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスライドドア用非接触近距離通信装置が適用される自動車の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明のスライドドア用非接触近距離通信装置の第1の実施形態を示す図であり、(A)は図1のA−A線断面図、(B)は平面図、(C)は斜視図である。
【図3】第1のアンテナ部材の構成例を示す斜視図である。
【図4】(A)、(B)および(C)は、それぞれ、図3の第1のアンテナ部材の平面図、背面図、および平面図におけるB−B線断面図である。第2のアンテナ部材として他の構成例を示す図である。
【図5】図3の第1のアンテナ部材をロアレールに装着した状態を示す略図である。
【図6】本発明のスライドドア用非接触近距離通信装置の電気的構成図である。
【図7】図6における通信ユニットの構成例を示すブロック図である。
【図8】図7における通信ユニットの詳細なブロック図である。
【図9】図7における通信ユニットの詳細なブロック図である。
【図10】図8における通信ユニット中の受信部の詳細なブロック図である。
【図11】図9における通信ユニット中の受信部の詳細なブロック図である。
【図12】通信ユニットにおける各部の信号波形図である。
【図13】通信ユニットにおける送信エラー処理時の各部の信号波形図である。
【図14】通信ユニットにおける受信エラー処理時の各部の信号波形図である。
【図15】通信ユニットにおけるスリープ、ウェイクアップ処理時の各部の信号波形図である。
【図16】本発明のスライドドア用非接触近距離通信装置の第2の実施形態における通信ユニットの構成例を示すブロック図である。
【図17】図16の通信ユニットにおけるアンテナ間隔に対する通信ユニットの受信効率特性を示すグラフである。
【図18】図16における通信ユニット中の受信部の詳細なブロック図である。
【図19】図17における通信ユニット中の受信部の詳細なブロック図である。
【図20】通信ユニットにおける処理を示すフローチャートである。
【図21】通信ユニットにおける各部の信号波形図である。
【図22】通信ユニットCPUの処理を示すフローチャートである。
【図23】通信ユニットにおける各部の信号波形図である。
【符号の説明】
1 スライドドア
2 車体
5 ロアレール(レール)
5a 取付穴
7 ロアローラ部(スライド部)
17 コイルアンテナ(第1のアンテナ部材)
18 コイルアンテナ(第2のアンテナ部材)
31 通信ユニット(第1の通信ユニット)
33 データ通信回路
33A 送信部
33B 受信部
33a 変調回路
33b 波形整形フィルタ
33c 送信ドライバ
33d 制御部
33e 同調回路
33f 復調回路
33f1 検波回路
33f2 コンパレータ(第1のコンパレータ)
33f3 コンパレータ(第2のコンパレータ)
34 CPU
41 通信ユニット(第2の通信ユニット)
43 データ通信回路
43A 送信部
43B 受信部
43a 変調回路
43b 波形整形フィルタ
43c 送信ドライバ
43d 制御部
43e 同調回路
43f 復調回路
43f1 検波回路
43f2 コンパレータ(第1のコンパレータ)
43f3 コンパレータ(第2のコンパレータ)
44 CPU

Claims (10)

  1. 車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、上記レールに案内されてスライドするスライド部と、上記レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、上記スライド部に上記第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、上記車体側に設けられ、上記第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、上記スライドドア側に設けられ、上記第2のアンテナ部材が接続された、上記第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、上記第1の通信ユニットと上記第2の通信ユニットは、上記第1のアンテナ部材と上記第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、
    上記第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、
    上記データ通信回路は、上記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データによりオンオフ変調した被変調波を上記アンテナ部材を介して送信する送信部と、上記アンテナ部材を介して上記被変調波を受信、復調してシリアル通信形式の上記データを取得する受信部とを含む
    ことを特徴とするスライドドア用非接触近距離通信装置。
  2. 前記第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、前記アンテナ部材と前記送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含む
    ことを特徴とする請求項1記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  3. 前記送信部は、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記シリアル通信形式のデータによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されて前記アンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、
    前記受信部は、前記アンテナ部材に接続され、前記マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調して前記データを取得する復調回路とを含む
    ことを特徴とする請求項1または2記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  4. 前記送信部は、前記マイクロコンピュータの制御に基づいて前記データ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含む
    ことを特徴とする請求項3記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  5. 前記復調回路は、前記同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1の基準レベルと比較して前記データを取得する第1のコンパレータとを含む
    ことを特徴とする請求項3記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  6. 車体に設けられたレールと、スライドドアに設けられ、上記レールに案内されてスライドするスライド部と、上記レールの長手方向に取り付けられた第1のアンテナ部材と、上記スライド部に上記第1のアンテナ部材と近接して対向するように設けられた第2のアンテナ部材と、上記車体側に設けられ、上記第1のアンテナ部材が接続された第1の通信ユニットと、上記スライドドア側に設けられ、上記第2のアンテナ部材が接続された、上記第1の通信ユニットと同一構成の第2の通信ユニットとを備え、上記第1の通信ユニットと上記第2の通信ユニットは、上記第1のアンテナ部材と上記第2のアンテナ部材の電磁誘導結合によりデータを送受信するスライドドア用非接触近距離通信装置であって、
    上記第1および第2の通信ユニットは、それぞれ、バッテリより給電され、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータで制御されて半二重式双方向通信を行うデータ通信回路とを含み、
    上記データ通信回路は、上記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データと前記半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調した被変調波を上記アンテナ部材を介して送信する送信部と、上記アンテナ部材を介して上記被変調波を受信、復調してシリアル通信形式の上記データおよび上記IDコードを取得する受信部とを含み、
    前記マイクロコンピュータは、上記IDコードを予め記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶されている上記IDコードと上記受信部で取得された上記IDコードとを照合する照合手段とを含む
    ことを特徴とするスライドドア用非接触近距離通信装置。
  7. 前記前記第1および第2の通信ユニットのうちの少なくとも一方の通信ユニットは、前記アンテナ部材と前記送信部および受信部との間に接続されたインピーダンス調整用トランスをさらに含む
    ことを特徴とする請求項6記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  8. 前記送信部は、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記シリアル通信形式のデータと前記半二重式双方向通信のセキュリティ用のIDコードとによりオンオフ変調する変調回路と、該変調回路からの被変調波を波形整形する波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出力が供給されて前記アンテナ部材を駆動する送信ドライバとを含み、
    前記受信部は、前記アンテナ部材に接続され、前記マイクロコンピュータのクロックパルス周波数に同調する同調回路と、該同調回路の出力を復調して前記IDコードおよび前記データを取得する復調回路とを含む
    ことを特徴とする請求項6または7記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  9. 前記送信部は、前記マイクロコンピュータの制御に基づいて前記データ通信回路を低消費電力モード状態にする制御部をさらに含む
    ことを特徴とする請求項8記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
  10. 前記通信ユニットは、動作モードとして通常通信モードおよびIDコード書き換えモードを有し、
    前記変調回路は、上記通常通信モード時には、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号としてシリアル通信形式の上記データと前記IDコードとによりオンオフ変調した被変調波を出力し、上記IDコード書き換えモード時には、前記マイクロコンピュータのクロックパルスが供給され、該クロックパルスをベース信号として前記IDコードのみによりオンオフ変調した被変調波を出力し、
    前記送信ドライバは、上記IDコード書き換えモード時には、前記マイクロコンピュータからのIDコード書き換え制御信号によって、その送信出力レベルが通常通信モードレベルから該通常通信モードレベルより大きいIDコード書き換えモードレベルへ切り換えられ、
    前記復調回路は、前記同調回路の出力を検波する検波回路と、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルと比較して前記データを取得する第1のコンパレータと、該検波回路の検波出力を第1のスレショールドレベルより高い第2のスレショールドレベルと比較して前記IDコードを取得する第2のコンパレータとを含む
    ことを特徴とする請求項8記載のスライドドア用非接触近距離通信装置。
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