JP4057281B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイドウォール部に、その折れ曲がりを容易とする外凸の折れ曲がり部を設けることにより転がり抵抗を改善した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
タイヤの転がり抵抗は、粘弾性体であるゴムとタイヤコードとからなるタイヤが、たわみながら回転することによる抵抗であり、エネルギーロスを発生せしめ燃費性能を悪化させる。
【0003】
タイヤは、その部位によって様々な損失係数(tan δ)のゴムを用いており、またその体積も相違し、かつ発生する歪みも部位によって相違する。そして、これら各ゴムの損失係数、体積、歪みの兼ね合いで、タイヤの転がり抵抗が生じ、それぞれが大きければ、相乗効果で転がり抵抗への寄与が大きくなる。
【0004】
ここで、各部位別に転がり抵抗の寄与を解析した結果によると、従来のタイヤにおいては、トレッド部の寄与率は50%、サイドウォール部の寄与率は18%であることが判明している。
【0005】
このようにトレッド部は、タイヤ内で最も体積が大きく、又ウエットグリップ性との兼ね合い上損失係数の高いゴムが使われ易いため、転がり抵抗への寄与が非常に高くなっている。
【0006】
そこで、この転がり抵抗を低減させるために、従来、トレッド巾を狭くしたり、トレッドゲージ厚さを減じたり、さらには溝容積の増加などによってトレッドゴムの体積を低下させたり、又トレッドゴムに損失係数の低いものを使用することなどが行われているが、何れも操縦安定性の低下につながりやすく、特に損失係数の低いゴムを使用した場合には、ウエットグリップ性を損ねるという問題がある。
【0007】
このように、トレッド部において、その体積やゴム物性を変化させて転がり抵抗を低減させることは、他性能への影響が大きすぎる。
【0008】
そこで、本発明者は、トレッド部の歪みに着目し、この歪みを寄与の小さいサイドウォール部に振り替えることを提案した。即ち、荷重によるたわみを、損失係数の低いゴムが使用できるサイドウォール部に集中させることにより、トレッド部の歪みを逆に小さくすることができ、その結果、タイヤ全体の転がり抵抗を減少しうることを見い出し得た。
【0009】
即ち本発明は、サイドウォール部に低発熱性ゴムを用いるとともに、このサイドウォール部に、その折れ曲がりを容易とするための外凸の折曲がり部を設けることを基本として、トレッド部の歪みをサイドウォール部に振り替えることができ、転がり抵抗をトータル的に減少しうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の空気入りタイヤの発明は、接地域を有するトレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアで折り返すカーカスと、トレッド部の内方かつ前記カーカスの外側に配されるベルト層とを具え、
前記サイドウォール部をなすサイドウォールゴムを、その損失係数(tan δs)が前記トレッド部をなすトレッドゴムの損失係数(tan δt)よりも小さい低発熱性ゴムを用いて形成するとともに、
正規リムにリム組みしかつ10kPaの内圧を付加した基準低内圧状態におけるタイヤの子午断面において、
タイヤ軸方向線がサイドウォール部においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbとなる最大巾点Bから半径方向内方のサイドウォール下方領域は、外表面が外に向かって凸の略円弧状及び/又は略直線状の輪郭線を用いて形成され、
しかもこのサイドウォール下方領域は、前記低発熱性ゴムからなる範囲において、前記輪郭線が、前記サイドウォール部の折れ曲がりを容易とするための外凸の折曲がり部を形成する突出域を具え、
かつ前記カーカスは、各突出域の位置に、前記折曲がり部に準じて屈曲する外凸の屈曲部を有することを特徴としている。
【0011】
又請求項2の発明では、前記サイドウォール下方領域の突出域は、前記最大巾点Bを通る最大巾タイヤ軸方向線M上に中心を有し、かつ前記リムのリムシートとリムフランジ内面との延長線が交わるリムヒール点を半径方向に通るリム巾線Lがビード部側においてタイヤの外表面と交わる下の外面点Cと、前記最大巾点Bとを通る基準円弧Jよりもタイヤ外側に突出するとともに、
この突出域は、前記下の外面点Cからのび前記基準円弧Jを外に越える下の輪郭線と、前記最大巾点Bからのび前記基準円弧Jを外に越える上の輪郭線ととにより折曲がり部を形成することを特徴としている。
【0012】
又請求項3の発明では、前記サイドウォール部は、前記折曲がり部でのタイヤ全厚さT1と、前記最大巾点Bでのタイヤ全厚さT2との差T1−T2を、5.0mm以下とすることを特徴としている。
【0013】
又請求項4の発明では、前記基準低圧状態の前記最大巾点Bから、200kPAの内圧を付加した基準状態において、タイヤ軸方向線がサイドウォール部においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbpとなる最大巾点Bpまでのタイヤ片側でのタイヤ軸方向の移動量Dは、以下の式を充足することを特徴としている。
4≦(D/V)×100
V={(Y−X)/Wbp}×(Wbp−Wr)
Y:基準状態でのタイヤ外径
X:リムヒール点での直径(リム径)
Wbp:基準状態でのタイヤ最大巾
Wr:リムヒール点間の距離(リム巾)
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤが、正規リムNにリム組みされかつ10kPaの内圧が付加された基準低内圧状態の子午断面を示している。なお前記「正規リムN」とは、タイヤが基づいている規格によって定まるリムであって、JATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
【0015】
図1において、空気入りタイヤ1は、接地域を有するトレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の外側に配されるベルト層7とを具える。
【0016】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して70〜90度の角度で配列した、少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスプライ6Aは、ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の廻りを折返されるプライ折返し部6bを具え、該プライ折返し部6bとプライ本体部6aとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびるビードエーペックスゴム8が配される。
【0017】
なお本例では、前記プライ折返し部6bが、ビードエーペックスゴム8を越えてタイヤの最大巾点Bの高さ位置近傍まで延在する場合を例示しており、これによってビード部4を補強しかつタイヤ横剛性を高めている。なお前記「最大巾点B」とは、タイヤ軸方向線がサイドウォール部3においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbとなる点を意味する。
【0018】
又前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して10〜35度の角度で配列する少なくとも2枚、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成される。該ベルトプライ7A、7Bは、各コードがプライ間相互で交差する所謂クロス構造をなし、これによってトレッド部2を高い剛性を有して補強する。
【0019】
なおベルト層7の外側に、高速耐久性、高速操縦安定性などを高める目的で、バンド層9を配することができる。このバンド層9は、バンドコードをタイヤ周方向とほぼ並行に配列したバンドプライからなり、少なくともベルト層7のタイヤ軸方向外端部分を被覆しその動きを拘束する。
【0020】
次に、本実施形態のタイヤ1は、前記サイドウォール部3をなすサイドウォールゴム3Gを、その損失係数(tan δs)が前記トレッド部2をなすトレッドゴム2Gの損失係数(tan δt)よりも小さい低発熱性ゴム10を用いて形成している。
【0021】
ここで、「サイドウォール部3」は、トレッド部2の外端であるトレッド端TUから、ビード部4が正規リムNから離反する離反点TLに至る領域として定義する。又前記「トレッド端TU」は、スクエアショルダの場合、サイドウォール部3の外表面とトレッド部2の外表面がエッジ状に交わる点であり、本例の如くラウンドショルダ等の場合には、サイドウォール部3の外表面とトレッド部2の外表面との各延長線が交わる点から下した半径方向線の、外表面との交点を意味する。
【0022】
又サイドウォールゴム3Gは、前記サイドウォール部3において、カーカス6の外側に配されるゴムであり、このうち前記サイドウォール部3の外表面の70%以上の範囲を前記低発熱性ゴム10で形成している。なお本例では、リムずれ防止用の硬質のクリンチゴム11とトレッドゴム2Gとの間を、前記低発熱性ゴム10で形成している。
【0023】
この低発熱性ゴム10の損失係数(tan δs)は、トレッドゴム2Gの損失係数(tan δt)よりも少なくとも小であることが、本発明の転がり抵抗低減効果のために必要であり、特にその差(tan δt−tan δs)を、0.01以上とするのが好ましく、さらには前記損失係数(tan δs)の値を、0.01〜0.20とするのも望ましい。前記差(tan δt−tan δs)が0.01未満、或いは、tan δsが0.20を越えると、転がり抵抗低減効果が十分に発揮されなくなる。又tan δsが0.01未満のとき、ゴムの加工性に不具合の恐れがあるため好ましくない。
【0024】
なおトレッドゴム2Gを、所謂キャップゴム層とベースゴム層との二層構造等とすることもでき、係る場合には、このゴム層のうち、低い側の損失係数をtan δtとして考える。なお損失係数は、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、動歪±2%の条件で測定した値である。
【0025】
次に、本実施形態のタイヤ1では、前記基準低内圧状態におけるタイヤの子午断面において、前記最大巾点Bから半径方向内方のサイドウォール下方領域3Lが、外表面が外に向かって凸の略円弧状及び/又は略直線状の輪郭線Kを用いて形成される。
【0026】
そして、このサイドウォール下方領域3Lでは、前記低発熱性ゴム10からなる範囲において、前記輪郭線Kが、前記サイドウォール部3の折れ曲がりを容易とするための外凸の折曲がり部21を形成する突出域20を具えることに大きな特徴を有している。このとき、前記カーカス6も、前記折曲がり部21に準じて、サイドウォール下方領域3Lにおいて屈曲している。即ち、図1に示す、特に折曲がり部21の半径方向上方で隣合う他の領域との折曲がり状態の差異が明瞭となるように、前記カーカスは、各突出域の位置に、前記折曲がり部に準じて屈曲する外凸の屈曲部を有することとなる。即ち「各突出域の位置に、前記折曲がり部に準じて屈曲する外凸の屈曲部を有する」とは、正規リムにリム組みしかつ10kPaの内圧を付加した基準低内圧状態におけるタイヤの子午断面における前記折曲がり部21において、それに連なるカーカス6の他の領域とは、異なる曲がり形状をなし、かつ外凸に屈曲する前記屈曲部6Pを形成していることをいう。
【0027】
本例では、特に、前記突出域20が、図2に示すように、前記最大巾点Bを通る最大巾タイヤ軸方向線M上に中心を有し、かつ下の外面点Cと、前記最大巾点Bとを通る基準円弧Jよりもタイヤ外側に突出している場合を例示する。なお、前記「下の外面点C」とは、前記リムNのリムシートとリムフランジ内面との延長線が交わる点を、リムヒール点NPとしたとき、このリムヒール点NPを半径方向に通るリム巾線Lが、ビード部4側においてタイヤの外表面と交わる点を意味する。なおリム巾線Lは、本例では、前記トレッド端TUよりもタイヤ軸方向外側に位置する。
【0028】
そしてまた、前記折曲がり部21は、前記下の外面点Cからのび前記基準円弧Jを外に越える下の輪郭線KLと、前記最大巾点Bからのび前記基準円弧Jを外に越える上の輪郭線KUとが屈曲状に交わる位置に形成される。
【0029】
ここで、前記上、下の輪郭線KU、KLは、曲率半径を、前記基準円弧Jの曲率半径R0の2.0倍以上とした大きな円弧線、及び/又は曲率半径を実質的に無限大とした略直線を用いて形成される。本例では、上、下の輪郭線KU、KLを、曲率半径が約3.5×R0、もしくはそれ以上の直線に近い大きな円弧で形成し、タイヤ輪郭形状を矩形状に近づけた好ましい場合を例示している。
【0030】
又前記折曲がり部21は、前記上、下の輪郭線KU、KLをエッジ状に交差させて形成しうる他、本例の如く、小円弧21Aで滑らかに連結してもよい。このとき、前記小円弧21Aの曲率半径は、好ましくは、前記基準円弧Jの曲率半径R0の、0.5倍以下、さらには0.45倍以下とするのが好ましい。
【0031】
このように、サイドウォール下方領域3Lに、折曲がり部21を有する突出域20を設けているため、この折曲がり部21を起点としてサイドウォール部3が屈曲変形しやすくなる。即ち、荷重によるたわみを、低発熱性ゴム10を用いたサイドウォール部3に集中させうるとともに、トレッド部2のたわみを減じることができる。その結果、タイヤ全体の転がり抵抗を低減することが可能となる。しかも、前記突出域20は、基準円弧Jよりもタイヤ外側に突出するため、タイヤの空気容積を大きくでき、負荷荷重によるたわみ全体の低減を図ることもできる。
【0032】
又このものは、トレッドゴム2Gの体積を減じたり、そのゴム特性を変えずにすむため、操縦安定性、耐摩耗性、ウエットグリップ性等を維持させることも可能となる。
【0033】
ここで、サイドウォール部3の変形をさらに容易とするために、前記折曲がり部21が前記基準円弧Jから最も突出する突出点21Pの位置を、できるだけタイヤ半径方向の内側かつタイヤ軸方向の外側に位置させることが好ましい。特に、図4(B)に示すように、前記突出点21Pを、前記下の外面点Cを通る前記基準円弧Jの接線Sよりもタイヤ外側に位置させるのがよい。
【0034】
又同じ目的で、前記折曲がり部21におけるタイヤ全厚さT1と、前記最大巾点Bでのタイヤ全厚さT2との差T1−T2を、5.0mm以下に減じることも好ましい。5.0mmより大では、変形が起こりにくくなる。従って、より好ましくは3.0mm以下、さらには2.0mm以下が良い。なお差T1−T2が、0.5mm未満では、路肩などとホイールがタイヤを挟み込むことでおきる損傷を十分に抑制できなくなる恐れがある。
【0035】
又ビードエーペックスゴム8の影響をできるだけ減じ、折曲がり部21での変形をしやすくさせるために、前記ビードエーペックスゴム8を、前記突出点21Pの高さ位置よりもタイヤ半径方向内側で終端させることが好ましい。
【0036】
又本発明者の研究の結果、インフレートの前後でタイヤ最大巾の変化が大きいタイヤは、荷重の負荷によってもサイドウォール部が変形しやすく、前記折曲がり部21との相乗効果によって、サイドウォール部に一層たわみを集中せしめ、転がり抵抗の向上効果がさらに期待できることが判明した。
【0037】
即ち、図3に示すように、前記基準低圧状態の前記最大巾点Bから、200kPAの内圧を付加した基準状態における最大巾点Bpまでのタイヤ片側でのタイヤ軸方向の移動量Dが、以下の式▲1▼を充足するとき、前記折曲がり部21との相乗効果によって、さらに大きな転がり抵抗の向上効果が発揮できる。なお「最大巾点Bp」とは、基準状態において、タイヤ軸方向線がサイドウォール部3においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbpとなる点である。
4≦(D/V)×100 −−−▲1▼
【0038】
又、式▲1▼の”V”は、前記移動量Dを規格化し、タイヤサイズに応じた値に補正するためのサイズファクターで有り、次式▲2▼によって設定される。
V={(Y−X)/Wbp}×(Wbp−Wr)
Y:基準状態でのタイヤ外径
X:リムヒール点での直径(リム径)
Wbp:基準状態でのタイヤ最大巾
Wr:リムヒール点間の距離(リム巾)
【0039】
前記値(D/V)×100が、4.0以上のとき、転がり抵抗の向上効果が高くなり、4.0未満のとき向上効果が低くなる。
【0040】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0041】
【実施例】
図1に示す構造をなしかつタイヤサイズが195/65R15の乗用車用ラジアルタイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、該試供タイヤの転がり抵抗を測定し、比較した。
【0042】
(1)転がり抵抗:
試供タイヤを、リム(15×5.5JJ)、内圧(200kPa)を充填して、転がり抵抗試験機のドラム上で荷重(4.5kN)、速度(80km/h)で走行させた時の転がり抵抗を測定し、比較例1(従来タイヤ)を100とした時の指数で表示した。指数は小さい方が良好である。
【0043】
【表1】
【0044】
表の如く実施例のものは、転がり抵抗が改善されているのが確認できる。
【0045】
【発明の効果】
叙上の如く本発明は、サイドウォール部に低発熱性ゴムを用いるとともに、このサイドウォール部に、その折れ曲がりを容易とするための外凸の折曲がり部を設けているため、トレッド部の歪みを低発熱性ゴムのサイドウォール部に振り替えることができ、転がり抵抗をトータル的に減少しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。
【図2】サイドウォール下方領域の輪郭形状を説明する線図である。
【図3】基準低内圧状態と基準状態との間の最大巾点の移動量を説明する線図である。
【図4】(A)、(B)は、表1で用いた実施例2、3のタイヤの断面図である。
【図5】表1で用いた比較例1のタイヤの断面図である。
【符号の説明】
2 トレッド部
2G トレッドゴム
3 サイドウォール部
3G サイドウォールゴム
3L サイドウォール下方領域
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
10 低発熱性ゴム
20 突出域
21 折曲がり部
K 輪郭線
KU 上の輪郭線
KL 下の輪郭線
N 正規リム
NP リムヒール点
Claims (4)
- 接地域を有するトレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアで折り返すカーカスと、トレッド部の内方かつ前記カーカスの外側に配されるベルト層とを具え、
前記サイドウォール部をなすサイドウォールゴムを、その損失係数(tan δs)が前記トレッド部をなすトレッドゴムの損失係数(tan δt)よりも小さい低発熱性ゴムを用いて形成するとともに、
正規リムにリム組みしかつ10kPaの内圧を付加した基準低内圧状態におけるタイヤの子午断面において、
タイヤ軸方向線がサイドウォール部においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbとなる最大巾点Bから半径方向内方のサイドウォール下方領域は、外表面が外に向かって凸の略円弧状及び/又は略直線状の輪郭線を用いて形成され、
しかもこのサイドウォール下方領域は、前記低発熱性ゴムからなる範囲において、前記輪郭線が、前記サイドウォール部の折れ曲がりを容易とするための外凸の折曲がり部を形成する突出域を具え、
かつ前記カーカスは、各突出域の位置に、前記折曲がり部に準じて屈曲する外凸の屈曲部を有することを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記サイドウォール下方領域の突出域は、前記最大巾点Bを通る最大巾タイヤ軸方向線M上に中心を有し、かつ前記リムのリムシートとリムフランジ内面との延長線が交わるリムヒール点を半径方向に通るリム巾線Lがビード部側においてタイヤの外表面と交わる下の外面点Cと、前記最大巾点Bとを通る基準円弧Jよりもタイヤ外側に突出するとともに、
この突出域は、前記下の外面点Cからのび前記基準円弧Jを外に越える下の輪郭線と、前記最大巾点Bからのび前記基準円弧Jを外に越える上の輪郭線ととにより折曲がり部を形成することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 前記サイドウォール部は、前記折曲がり部でのタイヤ全厚さT1と、前記最大巾点Bでのタイヤ全厚さT2との差T1−T2を、5.0mm以下とすることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
- 前記基準低圧状態の前記最大巾点Bから、200kPaの内圧を付加した基準状態において、タイヤ軸方向線がサイドウォール部においてタイヤ外表面と交わる点間の長さWが最大値Wbpとなる最大巾点Bpまでのタイヤ片側でのタイヤ軸方向の移動量Dは、以下の式を充足することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
4≦(D/V)×100
V={(Y−X)/Wbp}×(Wbp−Wr)
Y:基準状態でのタイヤ外径
X:リムヒール点での直径(リム径)
Wbp:基準状態でのタイヤ最大巾
Wr:リムヒール点間の距離(リム巾)
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