JP4055889B2 - 軒天井用換気装置及び軒天井構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根付き建物における軒天井裏の換気を行うための軒天井用換気装置及び軒天井構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、軒天井裏の換気を行うためには、当該軒天井裏と軒下とを連通する換気用通路を形成する必要がある。しかしながら、このような換気用通路を形成すると、建物の火災時に熱風が前記換気用通路を通じて軒天井裏に入り込み、当該軒天井裏の温度を短時間で上昇させてしまう不都合がある。また、降雨が激しい時などは雨水を含んだ空気が軒天井裏に容易に侵入してしまうおそれも生じる。
【0003】
そこで従来は、換気用通路を屈曲させて軒下から軒天井裏への空気の吹き込みを避けながら、火災発生時には前記換気用通路を緊急遮断することにより軒天井裏の昇温を食い止めるための技術の開発が進められている。
【0004】
例えば特開平6−73828号公報には、図4(a)に示すように、上下に換気口82b,82aをもつ中空の天井板支持金具82が壁80に固定され、この天井板支持金具82内に側方から天井板84の端部が挿入されることにより当該支持金具82内に両換気口82b,82aを連通する蛇行通路(換気用通路)が形成されるとともに、前記天井板端部の下面に不燃性熱膨張材86が固定され、火災時には前記不燃性熱膨張材86が下向きに膨張して前記天井板支持金具82の底壁に圧接することにより当該金具82内の換気用通路を遮断するようにした換気構造が開示されている。
【0005】
また、特開平6−73289号公報には、図4(b)に示すように、壁90に固定される天井板支持金具92にその換気用通路内に突出する凹み部92aが形成され、この凹み部92aに天井板94の端部が嵌入されるとともに、この凹み部92aの内側面に不燃性熱膨張材96が固定され、火災時には前記不燃性熱膨張材96が横向きに膨張して前記天井板支持金具92の側壁(前記凹み部と対向する側壁)の内側面に圧接することにより当該金具内の換気用通路を遮断するようにした換気構造が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記各公報の構造は、いずれも、膨張した熱膨張材が天井板支持金具内の平坦な面に面接触するものであるので、その接触圧を相当大きく設定しても当該熱膨張材と相手方面との間には隙間が生じ易く、通路を完全に塞ぐことは難しいという欠点がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、通常時には軒下から軒天井裏への空気の直接の吹き込みを阻止しながら良好な換気用通路を確保することができ、しかも火災時には当該換気通路を確実に遮断することができる軒天井用換気装置及び軒天井構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、軒天井裏側に開口する天井裏口と軒下側に開口する軒下開口とを有して両開口同士を連通する換気用通路を形成する通路形成部材と、昇温時に膨張することにより前記換気用通路を遮断する熱膨張材とを備えた軒天井用換気装置において、前記通路形成部材は、軒先側天壁と、この軒先側天壁から下方に延びる軒先側側壁と、この軒先側側壁から軒元側に向かって斜め下方に延びる底壁と、この底壁から軒元側に向かって斜め上方に延び、かつ、前記天井裏口よりも下方でかつ当該天井裏口から水平方向にずれた位置に軒下開口を有する軒元側底壁と、水平方向に延び、前記軒下開口を上から覆う天壁と、この天壁の軒先側端部から下方に延び、前記軒下開口から天井裏口へ直接空気が吹き込むのを規制する板状の通路規制壁とを有し、前記通路規制壁は、前記軒先側側壁との間に天井裏口を形成し、かつ、火災発生時にもその形状を維持するものであり、
前記熱膨張材は、前記天井裏口の真下の位置で前記底壁の内側面に固定され、前記昇温時に上向きに膨張して前記通路規制壁の下端部に下から圧接することにより前記換気用通路を遮断するように構成されているものである。
【0009】
この構成では、通路形成部材に設けられた通路規制部によって換気用通路の通路規制をするようにしているので、従来のように軒天井板端部を利用して換気用通路の規制を行う構造と異なり、天井板寸法や据付位置に誤差があっても通路形成部材内の換気用通路に影響を与えることはない。
【0010】
さらに、膨張した熱膨張材が前記通路規制部の突出端部に圧接するようにしているので、比較的低い接触圧であっても熱膨張材と通路規制部との間に隙間は生じにくい。すなわち、前記通路規制部を有効に利用することにより、従来のように熱膨張材が平坦面に単純に面接触するだけの構造に比べてより確実な換気用通路の遮断を実現することができる。
【0011】
特に、前記通路規制部が板状であり、その縁部に膨張状態の熱膨張材が圧接するように構成されているので、当該板状の通路規制部の縁部が膨張状態の熱膨張材に食い込むことにより高いシール性が確保される。
【0012】
また、前記熱膨張材が通路形成部材の底壁内側面に熱膨張材が固定されているため、当該熱膨張材がその正規の配設位置から脱落するおそれはほとんどなく、この熱膨張材の防火機能(火災時の昇温による膨張で換気用通路を遮断する機能)は確実に維持されるとともに、前記通路形成部材底壁から熱膨張材へ直接熱伝達されるために熱膨張材が昇温しやすく、火災発生早期に熱膨張材が高い応答性で膨張することとなる。しかも、軒下開口が前記天井裏口よりも下方でかつ当該天井裏口から水平方向にずれた位置に設けられているので、軒下開口から天井裏口への直接的な空気の吹き込みがより確実に回避される。
【0013】
さらに、この構造では、前記天井裏口の真下の位置に前記熱膨張材が設けられた配置とすることが可能であり、このような配置では、天井裏口への熱風の流入を防止するのに加えて、通路形成部材の底壁から天井裏口への伝熱も前記熱膨張材によって抑制することが可能となり、断熱効果がさらに向上する。
【0014】
この装置では、軒下開口から通路形成部材内に入り込んだ熱風の熱が天壁から軒天井裏へ伝熱される可能性があるが、当該天壁の上面に断熱材が設けられている構成とすることにより、前記伝熱による軒天井裏の昇温を確実に抑止することができる。
【0015】
前記軒下開口の向きは特に問わないが、当該軒下開口が斜め下方に向かって開口する構成とすれば、例えば軒下開口が真っ直ぐ下向きに開口するものに比べ、当該軒下開口から換気用通路内への風雨の吹き込みがより抑制される。
【0016】
さらに、前記通路形成部材の底壁内側面に固定される熱膨張材に加え、前記通路規制部の側面に、昇温に伴って側方に膨張する熱膨張材が固定され、その膨張した熱膨張材が前記通路形成部材の側壁に圧接して前記換気用通路を遮断するように構成すれば、火災時における換気用通路の遮断をより確実なものにすることができる。また、前記通路規制部側面の熱膨張材は、前記通路形成部材の底壁内側面に固定される熱膨張材よりもさらに天井裏口に近い位置で膨張して換気用通路を塞ぐため、断熱効果もより高められる。
【0017】
本発明において、通路形成部材の外側部分に軒天井板の端部が側方から嵌合される嵌合部が設けられている構成とすれば、簡単な作業で通路形成部材と軒天井板との連結を行うことができるとともに、天井板寸法や据付位置の誤差を前記嵌合部で吸収することが可能となり、軒天井板と軒天井用換気装置とが軒元と軒先との間に配設されている軒天井構造を容易に構築することができる。また、通路形成部材内の換気用通路に影響を与えることもない。
【0018】
前記軒天井用換気装置と軒天井板の配置は適宜設定可能であるが、前記軒天井用換気装置が前記軒天井板よりも軒元側の位置に設けられ、かつ、当該軒天井用換気装置の軒下開口が軒元側に開口している構成とすれば、降雨時に雨水を含んだ空気が通路形成部材内に流入することがより有効に抑止される。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態にかかる軒天井構造を示したものである。
【0020】
図において、建屋側(軒元側)には柱10が立設され、その外側面に胴縁12が設けられ、さらにその外側に外壁材14が設けられている。一方、屋根16の先端側(軒先側)には軒桁18が設けられ、この軒桁18と前記胴縁12との間に野縁20が設けられるとともに、この野縁20の下方に天井板22及び本発明にかかる軒天井用換気装置24が水平方向に並べて設けられている。
【0021】
天井板22は、前記軒桁18と軒天井用換気装置24との間に設けられており、その軒先側端部22aが前記軒桁18に形成された凹部18a内に嵌入される一方、軒元側端部22bが軒天井用換気装置24側に嵌合されている(詳細後述)。
【0022】
図2にも示すように、軒天井用換気装置24は、軒下側(図では下側)と軒天井裏側(図では上側)との通気を行うもので、その換気用通路を形成する通路形成部材として本体板26及び天板28を備え、両板26,28は図1及び図2の奥行き方向に延びている。
【0023】
本体板26は、その適当な部分が曲げ加工されることにより上向きに開口する箱状に形成されている。具体的には、水平方向に延びる軒先側天壁26aと、この軒先側天壁26aの軒元側(図では右側)端部から下方に延びる軒先側側壁26bと、この垂直壁26bの下端から軒元側に向かって斜め下方に延びる底壁26cと、この底壁26cの軒元側端部から軒元側に向かって斜め上方に延びる軒元側側壁26dと、この軒元側側壁26dの上端から軒元側へ水平に延びる軒元側天壁26eとを一体に有し、この軒元側端部天壁26eの端部が上向きに折り返されて天板押え部26fを形成している。
【0024】
さらに、前記軒先側側壁26bの中間部分は軒先側(通路形成部材の外側)に折り畳まれて当該軒先側に突出する突出部26gを形成しており、この突出部26gと前記軒先側天壁26aとの間に前記天井板22の軒元側端部22bが側方から嵌入されるようになっている。すなわち、前記軒先側天壁26aと突出部26bとにより、前記軒天井板22の軒元側端部22bが側方から嵌合される嵌合部30が形成されている。このような嵌合により、軒天井板22と通路形成部材との連結作業が簡略化されるとともに、軒天井板22の寸法や据付位置に誤差があってもこれを前記嵌合部30で吸収して不都合なく軒天井板22と軒天井用換気装置24とを軒元と軒先との間に配設することが可能となっている。
【0025】
前記軒元側側壁26dには、軒下側に開口(図では斜め下向きに開口)する軒下開口32が設けられている。具体的には、図3にも示すような多数の膨出部26hが軒元側側壁26dに設けられ、これにより軒下開口32が確保されている。
【0026】
各膨出部26hは、上下方向に延び、軒元側側壁26dの本体部分から内側に膨出しており、これらの膨出部26hが水平方向に間欠的に形成されている。従って、軒下側の空気は、各膨出部26hと軒元側側壁26dの本体部分との間に確保された隙間から通路形成部材内に侵入することが可能となっている。
【0027】
天板28は、水平方向に延びる天壁28aと、この天壁28aの軒先側端部から下方に突出する通路規制壁28bとを一体に有している。そして、天壁28aの軒元側端部(図2では右側端部)が前記本体板26の軒元側天壁26eと天板押え部26fとの間に差し込まれて固定される一方、天壁28aの軒先側端部(図2では左側端部)と本体板26の軒先側側壁26bとの間に、軒天井裏側(上側)に開口する天井裏口33が形成されている。
【0028】
前記通路規制壁28bは、前記軒下開口32と天井裏口33との間に介在し、軒下開口32から天井裏口33に向かって直接空気が吹き込まれるのを阻止する位置に設けられている。従って、通路形成部材内には、軒下開口32と天井裏口33とを連通する換気用通路が形成されるとともに、この換気用通路は通路規制壁28bの下方を迂回する蛇行通路となっている。
【0029】
さらに、この軒天井用換気装置24の特徴として、前記底壁26cの内側面には接着剤等を利用して熱膨張材34が固定されている。この熱膨張材34は、通常は偏平な形状を有して換気用通路を開放する一方、火災発生時に昇温することによって体積が著しく膨張(図では斜め上向きに膨張)するものであり、その膨張状態(図2に二点鎖線で示す状態)において前記通路規制壁28bの下縁部に下から圧接して換気用通路を遮断できる位置に設けられている。
【0030】
また、同様にして通路規制壁28bの側面(軒先側側壁26bとの対向する側の面)にも熱膨張材36が固定されている。この熱膨張材36も、通常は偏平な形状を有して換気用通路を開放する一方、火災発生時に昇温することによって体積が著しく膨張(図では横向き膨張)するものであり、その膨張状態(図2に二点鎖線で示す状態)において前記軒先側側壁26bの内側面に圧接して換気用通路を遮断できる位置に設けられている。
【0031】
なお、前記熱膨張材34,36の材質は、十分な体積膨張率と不燃性及び空気遮断性とを併有するものであればよく、具体的には、熱膨張性黒鉛(天然鱗片状黒鉛を化学処理することにより高温加熱時に芋虫状に膨張するようにしたもの)を含んで200℃程度で膨張を開始するように調整されたもの(例えば住友スリーエム株式会社製の「ウルトラGS」)や、前記特開平6−73829号公報に不燃性体積膨張材として記載されたもの(特公昭63−132968号公報記載の防火組成物や特公平3−235号公報記載の防火・耐火被覆マット)等が好適である。また、両熱膨張材34,36の材質は必ずしも同一でなくてもよく、これらの熱膨張材34,36が膨張する温度に多少差があってもよい。
【0032】
天壁28aの上には、適当な厚さの断熱材38が設けられている。そして、この断熱材38が前記図1に示した野縁20の下面に接触する状態で、通路形成部材の軒元側端部が外壁材14の上端面と野縁20との間に挟み込まれ、固定されるようになっている。この断熱材38についても、具体的な材質は問わず、例えばポリエステルスパンボンド不織布及びガラス繊維を含んだもの等が好適である。
【0033】
次に、この軒天井用換気装置24及び軒天井構造の作用を説明する。
【0034】
まず、通常時(火災が発生していない時)には、熱膨張材34,36がともに偏平な形状を維持しているため、通路形成部材内に十分な換気用通路が確保される。従って、例えば軒下側の空気は、図2に破線矢印で示すように軒下開口32より通路規制壁28bの下方を通って天井裏口33から軒天井裏に流入することが可能である。しかも、軒下開口32と天井裏口33との間に通路規制壁28bが介在しているため、例えば降雨の激しい時に雨水を含んだ空気が軒下開口32から天井裏口33を通じて軒天井裏に直接吹き込むという不都合が回避される。
【0035】
一方、建物の火災が発生して熱膨張材34,36が所定温度まで昇温すると、その膨張した熱膨張材34,36はそれぞれ通路規制壁28bの下縁部および軒先側側壁26bの内側面に圧接して換気用通路を遮断する。従って、火災により発生した熱風が換気用通路を通じて軒天井裏に流入することが阻止され、当該熱風の流入により軒天井裏が短時間で高温化してしまうことが防がれる。
【0036】
特に、熱膨張材34は、その膨張状態において板状の通路規制壁28bの下縁部に圧接するものであり、この熱膨張材34に通路規制壁28bの下縁部が食い込むようにして両者が圧接するので、比較的接触圧が低くても隙間が残るおそれがほとんどなく、従来のように平坦面に熱膨張材が単純に面接触する構造に比べて換気用通路の遮断をより確実に行うことが可能になる。
【0037】
また、天壁28aの上には断熱材38が設けられているので、軒下開口32から天壁28aへの熱風の吹込みにより天壁28aが昇温しても、その熱は軒天井裏へ伝わりにくく、当該軒天井裏の昇温がより効果的に抑制されることとなる。
【0038】
なお、本発明において通路規制壁28b側の熱膨張材36は仕様に応じて省略が可能である。少なくとも熱膨張材34の設置によって従来よりも優れた防火機能を得ることができる。
【0039】
また、軒天井用換気装置24と軒天井板22の配置は適宜設定可能であり、例えば軒天井用換気装置24を軒天井板22よりも軒先側に設けてもよい。ただし、図1に示すように、軒天井用換気装置24が軒天井板22よりも軒元側の位置に設けられ、かつ、当該軒天井用換気装置24の軒下開口32が軒元側に開口(図例では斜め下向きに開口)している構成とすれば、降雨時に雨水を含んだ空気が通路形成部材内に流入することがより有効に抑止される。
【0040】
なお、軒下開口と天井裏口とを上下に並べてその間に通路規制部を介在させる(例えば通路形成部材の側壁から横向きに通路規制部を突出させる)ようにしても、この通路規制部の突出端部に対して膨張した熱膨張材が圧接するように当該熱膨張材を配置することにより、良好な防火機能は得られるが、図例の配置は、さらに次のような効果を得ることを可能にする。
【0042】
・熱膨張材34が底壁26cの内側面に固定されているために当該熱膨張材34がその正規の配設位置から脱落するおそれはほとんどなく、この熱膨張材34の防火機能(火災時の昇温による膨張で換気用通路を遮断する機能)がより確実に維持される。
【0043】
・底壁26cから熱膨張材34に直接熱伝達されるために当該熱膨張材34が昇温し易く、火災発生早期に熱膨張材34が高い応答性でもって膨張するという利点が得られる。
【0044】
・天井裏口33の真下の位置に熱膨張材34を配置することが可能であり、この配置により、底壁26cから天井裏口33への伝熱を熱膨張材34によって有効に抑止することができる。また、これに加えて熱膨張材34の上方で熱膨張材36が膨張することにより、断熱効果がさらに高められる。
【0045】
・軒下開口32が前記天井裏口33よりも下方でかつ当該天井裏口33から水平方向にずれた位置に設けられているので、軒下開口32から天井裏口33への直接的な空気の吹き込みがより確実に回避される。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、軒下開口と天井裏口との間の位置に、通路形成部材の内側に突出して前記軒下開口から天井裏口へ直接空気が吹き込むのを規制する通路規制部が設けられるとともに、前記通路形成部材の内側面に、昇温時に膨張して前記通路規制部の突出端部に圧接することにより前記換気用通路を遮断する熱膨張材が固定されているものであるので、通常時には通路形成部材内の通路規制部によって軒下から軒天井裏への空気の直接の吹き込みを阻止しながら良好な換気用通路を確保することができ、しかも火災時には前記通路規制部の突出端部を有効に利用して前記換気通路を確実に遮断することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる軒天井構造を示す断面正面図である。
【図2】前記軒天井構造における軒天井用換気装置を示す断面正面図である。
【図3】前記軒天井用換気装置における軒下開口を示す破断斜視図である。
【図4】(a)(b)は従来の軒天井用換気装置を示す断面正面図である。
【符号の説明】
22 軒天井板
24 軒天井用換気装置
26 本体板(通路形成部材)
26a 軒先側天壁
26c 底壁
26e 軒元側底壁
28 天板(通路形成部材)
28a 天壁
28b 通路規制壁
30 嵌合部
32 軒下開口
33 天井裏口
34,36 熱膨張材
38 断熱材

Claims (7)

  1. 軒天井裏側に開口する天井裏口と軒下側に開口する軒下開口とを有して両開口同士を連通する換気用通路を形成する通路形成部材と、昇温時に膨張することにより前記換気用通路を遮断する熱膨張材とを備えた軒天井用換気装置において、
    前記通路形成部材は、
    軒先側天壁と、
    この軒先側天壁から下方に延びる軒先側側壁と、
    この軒先側側壁から軒元側に向かって斜め下方に延びる底壁と、
    この底壁から軒元側に向かって斜め上方に延び、かつ、前記天井裏口よりも下方でかつ当該天井裏口から水平方向にずれた位置に軒下開口を有する軒元側底壁と、
    水平方向に延び、前記軒下開口を上から覆う天壁と、
    この天壁の軒先側端部から下方に延び、前記軒下開口から天井裏口へ直接空気が吹き込むのを規制する板状の通路規制壁とを有し、
    前記通路規制壁は、前記軒先側側壁との間に天井裏口を形成し、かつ、火災発生時にもその形状を維持するものであり、
    前記熱膨張材は、前記天井裏口の真下の位置で前記底壁の内側面に固定され、前記昇温時に上向きに膨張して前記通路規制壁の下端部に下から圧接することにより前記換気用通路を遮断するように構成されていることを特徴とする軒天井用換気装置。
  2. 請求項1記載の軒天井用換気装置において、
    前記天壁の上面に断熱材が設けられていることを特徴とする軒天井用換気装置。
  3. 請求項1または2記載の軒天井用換気装置において、
    前記軒下開口が斜め下方に向かって開口していることを特徴とする軒天井用換気装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の軒天井用換気装置において、
    前記通路形成部材の底壁内側面に固定される熱膨張材に加え、前記通路規制部の側面に昇温に伴って側方に膨張する熱膨張材が固定され、その膨張した熱膨張材が前記通路形成部材の側壁に圧接して前記換気用通路を遮断するように構成されていることを特徴とする軒天井用換気装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の軒天井用換気装置において、
    前記通路形成部材の外側部分に、軒天井板の端部が嵌合される嵌合部が形成されていることを特徴とする軒天井用換気装置。
  6. 請求項5記載の軒天井用換気装置と、軒天井板とを含み、この軒天井板の端部が前記軒天井用換気装置の通路形成部材の嵌合部に側方から嵌合された状態でこれら軒天井板と軒天井用換気装置とが軒元と軒先との間に配設されていることを特徴とする軒天井構造。
  7. 請求項6記載の軒天井構造において、前記軒天井用換気装置が前記軒天井板よりも軒元側の位置に設けられ、かつ、当該軒天井用換気装置の軒下開口が軒元側に開口していることを特徴とする軒天井構造。
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