JP4054816B2 - オキソノール化合物 - Google Patents

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本発明は、顔料、染料、写真用染料、フィルター用染料、光学情報記録媒体の記録用化合物、細胞等生体試料用染色剤、または医薬あるいはこれらの中間体などとして用いることができる新規なオキソノール化合物に関するものである。
オキソノール化合物として、各種化合物(例えば、特許文献1、2および非特許文献1〜3参照)が知られている。このような化合物の中には、ゼラチンなどのような親水性コロイドを着色するためのオキソノール化合物も多々知られている。例えば、写真感光材料を構成する親水性コロイド層の着色は、分光感度を調整したり、入射光の散乱による画像ボケ(イラジエーション)や写真乳剤と支持体との界面で起こる光の反射による画像のボケ(ハレーション)を防止するために重要であり、この目的のために、可視域に吸収を有するバルビツール酸オキソノール化合物が広く用いられている(例えば、特許文献3〜5参照)。近赤外感光性の写真材料においても、同様の目的で、オキソノール化合物を添加することが行われているが、従来のペンタメチンオキソノール染料では、使用に適する長波長吸収を有さなかったり、親水性コロイド層で不安定であり、好ましくない。また、より長波長のヘプタメチンオキソノール染料で、同目的を達成することは、メチン源の入手が困難であるなどの点で、特に工業的には問題があった。
特開昭50−91627号公報 特開昭60−97274号公報 米国特許第3247127号明細書 特開平3−223747号公報 特開平4−352151号公報 合成染料の化学(The chemistry of Synthetic Dyes)、4巻、304頁、アカデミック・プレス(Academic Press)、1991年 有機分子の色と構成(Color and Constitution of Organic Molecules)、257頁、アカデミック・プレス(Academic Press)、1991年 ダイオードレーザーに対する染料の吸収スペクトル(Absorption Spectra of Dyes for Diode Lasers)、86頁、ブンシン(Bunsin)、1990年
本発明の目的は、近赤外域に吸収を持ち、しかも親水性コロイド層中で安定で、容易かつ安価に合成可能なペンタメチンオキソノール染料を提供することである。
上記課題は、下記に示す一般式(I)の化合物によって解決された。
一般式(I)
Figure 0004054816
式中、Rは置換基を有していてもよいアリール基を表わし、Xはカルコゲン原子を表わし、Yはアルキル基を表わす。ただし、Rが置換基を有するアリール基の場合、その置換基は、イオン化しうるプロトンを持つことはなく、また塩を形成することはない(Rはイオン化しうるプロトンを有する基または、その塩をもたないものとする)。
一般式(I)で表わされるオキソノール化合物により、容易に合成可能で安定性の高い、近赤外領域にシャープでしかも吸光係数の大きな吸収を有する化合物を提供できる。
次に一般式(I)の化合物について詳細に説明する。Rで表わされるアリール基は、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)が好ましく、より好ましくはフェニル基であり、置換基〔例えば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br)、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、 sec−ブチル、n−ブチル、t−ブチル、ヘキシル)、炭素数0〜6のアミノ基(例えは、無置換のアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、フェノキシ、p−メチルフェノキシ)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、2−クロロフェニル)、炭素数2〜8のエステル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数1〜8のカルバモイル基(例えば無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル)、炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)〕を有していても良い。置換基の数は0〜3が好ましいが、より好ましくは0又は1である。置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子が特に好ましい。
Xで表わされるカルコゲン原子は酸素原子、硫黄原子が好ましい。さらに好ましくは酸素原子である。
Yで表わされるアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル、エチル)が好ましい。より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基である。
本発明の化合物は、適当な溶媒(例えば、水、メチルアルコールなど)に溶解、または分散して用いられる。好ましくは、分散して用いられる。より好ましくは、本発明の溶液または分散物を親水性コロイドと混合して用いられる。親水性コロイドとしては、従来知られているものはいずれも使用できるが、ゼラチンが代表的であり好ましい。本発明の化合物は、写真用染料(イラジエーション防止、ハレーション防止フィルター染料)として特に有用である。本発明の写真材料への使用は、特開平4−37740号、特開平4−127143号記載の方法を用いることができる。
本発明の具体例を以下に示す。
Figure 0004054816
Figure 0004054816
Figure 0004054816
Figure 0004054816
Figure 0004054816
本発明の化合物は、当業者によって知られた方法(例えば、該当するバルビツール酸類化合物と、ペンタメチン源との縮合反応)によって容易且つ安価に合成することができ、具体的には、英国特許1133986号、米国特許3247127号、同4042397号等、及び以下の合成例に従って合成することができる。
[実施例1]
(化合物例1の合成)
N−フェニルバルビツール酸5.0g、3−メチルグルタコンジアルデヒドジアニル塩酸塩3.5g、ジメチルホルムアルデヒド25mlの混合懸濁液を水冷下、これにトリエチルアミン5.0mlを滴下した。同温度で1時間攪拌後、さらに室温で1時間攪拌した。この反応液に、2規定の塩酸水溶液25mlとメタノール25mlの混合液を徐々に添加し、析出した結晶を濾取し、MeOHで洗浄し、乾燥することにより化合物1を7.0g得た。
λmax(DMF)=618nm、εmax =1.57×105
本発明に用いられる化合物の原料である一般式(III) で表わされるバルビツール酸類は、常法に従い一般式(II)で表わされる尿素誘導体を無水酢酸の存在下にマロン酸と、あるいは塩基性条件下、マロン酸エステルと反応させることにより合成できる。これら化合物の合成法の詳細については、「新実験化学講座」(14巻)(丸善)、J. Am. Chem. Soc., 78、6185頁(1956)等を参照することができる。
一般式(II)
Figure 0004054816
一般式(III)
Figure 0004054816
次に本発明の化合物を光学フィルター用染料として使用した実施例について以下に述べる。
[実施例2]
(光学用フィルターの作製)
以下に示す塗布量にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。
・化合物1の水分散物 (化合物1が固型分として70mg/m2
・ゼラチン 4.0g/m2
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 40mg/m2
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 23mg/m2
・2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 42mg/m2
なお、化合物1の水分散物の調製は以下に示す方法で行った。すなわち、化合物1を2.5g、界面活性剤(商品名:トリトンX−200、Rohm & Hass 社製)の4.3%水溶液10.3gおよび水50.5gをあらかじめ攪拌混合し、直径0.8mm〜1.2mmのジルコニアビーズ40ccの入ったアイガーモーターミル(M−50、アイガージャパン社製)に入れて、回転数5000r.p.m.にて分散し、粒子サイズ1μm以下の染料の微結晶分散物を得た。得られた化合物1の微結晶分散物50g、ゼラチン1.8gおよび水13.3gを、40℃にて攪拌混合し、化合物1の水分散物とした。
こうして得られた光学フィルター用フィルムは近赤外領域(λmax 789nm)にシャープでしかも高い吸光度を示す吸収を有するフィルムが得られることがわかる。
[比較例]
実施例2において用いた化合物1の代わりに、特開平4−352151号、特開昭63−27838号に記載された下記の比較化合物を用いて、実施例2と同様の処方にてフィルムの光学濃度を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004054816
Figure 0004054816
表1より比較化合物の吸収特性は、ブロード化してしまい、また、近赤外領域における吸収もほとんどないことがわかる。
(新規化合物の安定性評価)
各フィルムを50℃、80%RHの条件下で3日間保存した後、λmax における吸光度を測定し、保存前のそれとの比率を算出して、安定性の尺度とした。値が100に近い程、吸収波形に変化を与えず、安定性が高いことを示す。結果を表2に示す。
Figure 0004054816
表2より比較染料は、保存条件後に分解または溶解挙動(比較化合物−1の場合)を示したのに対し本発明の染料は、同保存条件後においても吸収波形が変化せず、安定性に対してかなり優れることがわかる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表わされるオキソノール化合物
    一般式(I)
    Figure 0004054816

    〔式中、Rは置換基を有していてもよいアリール基を表わし、Xはカルコゲン原子を表わし、Yはアルキル基を表わす。ただし、Rが置換基を有するアリール基の場合、その置換基は、イオン化しうるプロトンを持つことはなく、また塩を形成することはない。〕
  2. Xが酸素原子を表わす、請求項1に記載のオキソノール化合物。
  3. Rが無置換あるいは、1置換のアリール基を表わす請求項2に記載のオキソノール化合物。
  4. Yが炭素数1〜4のアルキル基を表わすことを特徴とする請求項3に記載のオキソノール化合物。
  5. Yがメチル基またはエチル基であることを特徴とする請求項4に記載のオキソノール化合物。
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