JP3222657B2 - オキソノール化合物 - Google Patents

オキソノール化合物

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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B23/00Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
    • C09B23/02Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes the polymethine chain containing an odd number of >CH- or >C[alkyl]- groups
    • C09B23/08Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes the polymethine chain containing an odd number of >CH- or >C[alkyl]- groups more than three >CH- groups, e.g. polycarbocyanines
    • C09B23/083Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes the polymethine chain containing an odd number of >CH- or >C[alkyl]- groups more than three >CH- groups, e.g. polycarbocyanines five >CH- groups

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料、染料、写真用染
料、フィルター用染料、光学情報記録媒体の記録用化合
物、細胞等生体試料用染色剤、または医薬あるいはこれ
らの中間体などとして用いることができる新規なオキソ
ノール化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オキソノール化合物としては、The chem
istry of Synthetic Dyes, Vol. 4、p.304(Academ
ic Press, 1991)、Color and Constitution of Or
ganicmolecules, p. 257(Academic Press, 199
1)、特開昭50−91627号、特開昭60−972
74号、Absorption Spectra of Dyes for Diode Laser
s, p. 86(Bunsin,1990) 、等に記載された化合物
が知られている。このような化合物の中には、ゼラチン
などのような親水性コロイドを着色するためのオキソノ
ール化合物も多々知られている。例えば、写真感光材料
を構成する親水性コロイド層の着色は、分光感度を調整
したり、入射光の散乱による画像ボケ(イラジエーショ
ン)や写真乳剤と支持体との界面で起こる光の反射によ
る画像のボケ(ハレーション)を防止するために重要で
あり、この目的のために、可視域に吸収を有するバルビ
ツール酸オキソノール化合物が広く用いられている。具
体的には米国特許第3,247,127号、特開平3−
223747号、特開平4−352151号等に例示さ
れている。近赤外感光性の写真材料においても、同様の
目的で、オキソノール化合物を添加することが行われて
いるが、従来のペンタメチンオキソノール染料では、使
用に適する長波長吸収を有さなかったり、親水性コロイ
ド層で不安定であり、好ましくない。また、より長波長
のヘプタメチンオキソノール染料で、同目的を達成する
ことは、メチン源の入手が困難であるなどの点で、特に
工業的には問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は近赤外域に吸収を持ち、しかも親水性コロイド層
中で安定で、容易かつ安価に合成可能なペンタメチンオ
キソノール染料を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記に示す
一般式(I)の化合物によって解決された。一般式
(I)
【0005】
【化2】
【0006】式中、Rは置換基を有していてもよいアリ
ール基を表わし、Xはカルコゲン原子を表わし、Yはア
ルキル基を表わす。ただし、Rはイオン化しうるプロト
ンを有する基または、その塩をもたないものとする。
【0007】次に一般式(I)の化合物について詳細に
説明する。Rで表わされるアリール基は、炭素数6〜1
0のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)が好ま
しく、より好ましくはフェニル基であり、置換基〔例え
ば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br)、シアノ
基、ニトロ基、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、 iso−プロピル、 sec−ブチ
ル、n−ブチル、t−ブチル、ヘキシル)、炭素数0〜
6のアミノ基(例えは、無置換のアミノ基、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ)、炭素数1〜8のアルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、フェノキ
シ、p−メチルフェノキシ)、炭素数6〜10のアリー
ル基(例えば、フェニル、2−クロロフェニル)、炭素
数2〜8のエステル基(例えば、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル)、炭素数1〜8のカルバモイル基
(例えば無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル)、炭素数2〜8のアシルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ)〕を有していても良い。置換基の数は0〜3が好ま
しいが、より好ましくは0又は1である。置換基として
は、アルキル基、ハロゲン原子が特に好ましい。
【0008】Xで表わされるカルコゲン原子は酸素原
子、硫黄原子が好ましい。さらに好ましくは酸素原子で
ある。
【0009】Yで表わされるアルキル基は、炭素数1〜
8のアルキル基(例えば、メチル、エチル)が好まし
い。より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であ
る。
【0010】本発明の化合物は、適当な溶媒(例えば、
水、メチルアルコールなど)に溶解、または分散して用
いられる。好ましくは、分散して用いられる。より好ま
しくは、本発明の溶液または分散物を親水性コロイドと
混合して用いられる。親水性コロイドとしては、従来知
られているものはいずれも使用できるが、ゼラチンが代
表的であり好ましい。本発明の化合物は、写真用染料
(イラジエーション防止、ハレーション防止フィルター
染料)として特に有用である。本発明の写真材料への使
用は、特開平4−37740号、特開平4−12714
3号記載の方法を用いることができる。
【0011】本発明の具体例を以下に示す。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】本発明の化合物は、当業者によって知られ
た方法(例えば、該当するバルビツール酸類化合物と、
ペンタメチン源との縮合反応)によって容易且つ安価に
合成することができ、具体的には、英国特許11339
86号、米国特許3247127号、同4042397
号等、及び以下の合成例に従って合成することができ
る。
【0018】
【実施例】
実施例1 (化合物例1の合成)N−フェニルバルビツール酸5.
0g、3−メチルグルタコンジアルデヒドジアニル塩酸
塩3.5g、ジメチルホルムアルデヒド25mlの混合懸
濁液を水冷下これにトリエチルアミン5.0mlを滴下し
た。同温度で1時間攪拌後、さらに室温で1時間攪拌し
た。この反応液に、2規定の塩酸水溶液25mlとメタノ
ール25mlの混合液を徐々に添加し、析出した結晶を濾
取し、MeOHで洗浄し、乾燥することにより化合物1
を7.0g得た。 λmax(DMF)=618nm εmax =1.57×1
5
【0019】本発明に用いられる化合物の原料である一
般式(III) で表わされるバルビツール酸類は、常法に従
い一般式(II)で表わされる尿素誘導体を無水酢酸の存
在下にマロン酸と、あるいは塩基性条件下、マロン酸エ
ステルと反応させることにより合成できる。これら化合
物の合成法の詳細については、「新実験化学講座」(1
4巻)(丸善)、J.Am.Chem.Soc., 78、6185頁
(1956)等を参照することができる。一般式(II)
【0020】
【化8】
【0021】一般式(III)
【0022】
【化9】
【0023】次に本発明の化合物を光学フィルター用染
料として使用した実施例について以下に述べる。
【0024】実施例2 (光学用フィルターの作製)以下に示す塗布量にて、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。
【0025】 ・化合物1の水分散物 (化合物1が固型分として70mg/m2) ・ゼラチン 4.0g/m2 ・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 40mg/m2 ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 23mg/m2 ・2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 42mg/m2
【0026】なお、化合物1の水分散物の調製は以下に
示す方法で行った。すなわち、化合物1を2.5g、界
面活性剤(商品名:トリトンX−200、Rohm & Hass
社製)の4.3%水溶液10.3gおよび水50.5g
をあらかじめ攪拌混合し、直径0.8mm〜1.2mmのジ
ルコニアビーズ40ccの入ったアイガーモーターミル
(M−50、アイガージャパン社製)に入れて、回転数
5000r.p.m.にて分散し、粒子サイズ1μm以下の染
料の微結晶分散物を得た。得られた化合物1の微結晶分
散物50g、ゼラチン1.8gおよび水13.3gを、
40℃にて攪拌混合し、化合物1の水分散物とした。
【0027】こうして得られた光学フィルター用フィル
ムは近赤外領域(λmax 789nm)にシャープでしか
も高い吸光度を示す吸収を有するフィルムが得られるこ
とがわかる。
【0028】比較例 実施例2において用いた化合物1の代わりに、特開平4
−352151号、特開昭63−27838号に記載さ
れた下記の比較化合物を用いて、実施例2と同様の処方
にてフィルムの光学濃度を測定した。その結果を表1に
示す。
【0029】
【化10】
【0030】
【表1】
【0031】表1より比較化合物の吸収特性は、ブロー
ド化してしまい、また、近赤外領域における吸収もほと
んどないことがわかる。
【0032】(新規化合物の安定性評価)各フィルムを
50℃、80%RHの条件下で3日間保存した後、λma
x における吸光度を測定し、保存前のそれとの比率を算
出して、安定性の尺度とした。値が100に近い程、吸
収波形に変化を与えず、安定性が高いことを示す。結果
を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より比較染料は、保存条件後に分解ま
たは溶解挙動(比較化合物−1の場合)を示したのに対
し本発明の染料は、同保存条件後においても吸収波形が
変化せず、安定性に対してかなり優れることがわかる。
【0035】
【発明の効果】一般式(I)で表わされるオキソノール
化合物により、容易に合成可能で安定性の高い、近赤外
領域にシャープでしかも吸光係数の大きな吸収を有する
化合物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C12Q 1/04 C12Q 1/04 (56)参考文献 特開 昭63−27838(JP,A) 特開 昭52−111717(JP,A) 特開 平3−223747(JP,A) 特開 平4−323646(JP,A) 特開 平5−281657(JP,A) 特開 平6−118565(JP,A) 特開 平7−104429(JP,A) 特開 平6−332112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 23/08 C09B 23/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるオキソノ
    ール化合物 一般式(I) 【化1】 〔式中、Rは置換基を有していてもよいアリール基を表
    わし、Xはカルコゲン原子を表わし、Yはアルキル基を
    表わす。ただし、Rはイオン化しうるプロトンを有する
    基または、その塩をもたないものとする。〕
  2. 【請求項2】 Xが酸素原子を表わす、請求項1に記載
    のオキソノール化合物。
  3. 【請求項3】 Rが無置換あるいは、1置換のアリール
    基を表わす請求項2に記載のオキソノール化合物。
  4. 【請求項4】 Yが炭素数1〜4のアルキル基を表わす
    ことを特徴とする請求項3に記載のオキソノール化合
    物。
  5. 【請求項5】 Yがメチル基またはエチル基であること
    を特徴とする請求項4に記載のオキソノール化合物。
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