JP4053915B2 - 網点化装置、網点化プログラム、および網点マトリクス - Google Patents

網点化装置、網点化プログラム、および網点マトリクス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階調値で画像を表現した階調画像データを、階調値に応じた画部と非画部との2値からなる網点画像を表現した網点画像データに変換する網点化装置、網点化プログラム、およびそれらの網点化装置、網点化プログラムに用いられる網点を定義した網点マトリクスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンタの解像度や画質が向上したことに伴い、例えば印刷分野において印刷を印刷前にシミュレートするプルーフシステムなどに用いるために、インクジェットプリンタを用いて網点画像を出力することの需要が高まっている。
【0003】
一般的な網点画像は、周期的に並んだ網点で画像が構成されており、各網点の大きさは画像の濃度に応じている。印刷機で印刷物が作成される場合には、網点の形をした凹凸が印刷版に形成され、その印刷版の凹部又は凸部にインクが付着し、そのインクが印刷用紙上に転写されることによって網点画像が形成される。
【0004】
一方、インクジェットプリンタは、網点よりもずっと微細で大きさが均等なインク粒子を用紙上に飛ばしてインクドットを打ち、そのインクドットの集合によって画像を出力する装置であり、通常は、画像の濃度に応じた密度でインクドットが打たれることによって画像が出力される。このようなインクジェットプリンタで網点画像を出力する場合には、画像の濃度に応じた大きさの網点形状をインクドットの集合で再現することとなる。しかし、インクジェットプリンタを用いて網点画像を出力すると、インクジェットプリンタにおける紙送り誤差やインクの打滴位置誤差などに起因した各種の周期的なノイズが出力画像に生じることが多く、そのような周期的なノイズが網点の周期構造と干渉して、ムラなどといった画質劣化を生じる恐れが強い。
【0005】
このような画質劣化を回避するために、インクドットで描かれた網点相互間の、本来はインクドットが付着しない部分にインクドットを散らすことによって、周期的なノイズと網点の周期構造との干渉を低減させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−144959号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に提案された技術は、出力された画像のハイライト部分が、いわゆるFMハーフトーン処理や誤差拡散法などに基づいてハイライトをインクドットで作成したときに生じるようなざらざらした印象の画像になるいわゆるザラツキを生じてしまうという不都合がある。このような不都合は、現在はインクジェットプリンタで問題視されているものであるが、必ずしもインクジェットプリンタのみで生じるものではなく、微細なドットで網点構造を再現する場合に一般的に生じる可能性がある不都合である。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、出力時に周期的なノイズが発生した場合であってもその周期的なノイズと網点の周期構造との干渉が小さい網点画像を作成することができるとともに、ハイライトにおけるザラツキの回避も図られた網点化装置、網点化プログラム、およびそのような網点画像を容易に作成することができる網点マトリクスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の網点化装置は、階調値で画像を表現した階調画像データを、階調値に応じた大きさの網点で画像を表現した網点画像データに変換する網点化装置において、
階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合によって網点を形成するとともに、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値については、その網点の外部に描画素を散在させる網点化部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の網点化装置によれば、階調値に応じた大きさの網点で網点画像が形成され、その網点の外部に描画素が散在する。これによって、網点とその周囲とのコントラストが低減されるので、インクジェットプリンタなどで網点画像が出力される際に周期的なノイズを生じた場合であっても、その周期的なノイズと網点の周期構造との干渉が小さい。また、「階調値に応じた大きさの網点」とは、ドット集中型の網点を意味し、さらに、ハイライト以外の場合にのみ網点の外部に描画素が散在されるため、ハイライトの場合には、ドット集中型の網点だけが形成される。したがって、ハイライト側の濃度の薄い部分においてもザラツキが回避される。
【0011】
また、本発明の網点化装置において、階調画像データは、0%〜100%の網%濃度を表す階調値で画像を表現したものであり、
網点化部が、所定範囲として、階調値の下限値が0%であり、上限値が5%〜15%の間の値である範囲を使用するものであることが好ましい。
【0012】
上記のような範囲であれば、ハイライトにおけるざらつきを抑えつつ、十分に干渉ムラを目立たなくすることができる。
【0013】
ここで、本発明の網点化装置における網点化部は、上記網点の外部に散在する描画素の数を階調値に応じて増減させるものであることが好ましい。
【0014】
網点の外部に散在する描画素の数を階調値に応じて増減させることにより、画質の向上を図ることができる。
【0015】
また、本発明の網点化装置は、
「上記網点化部が、階調値と比較される閾値の配列によって網点を定義した網点マトリクスを用いて前記網点の形状を求めるものである」
という形態であってもよく、あるいは
「上記網点化部が、更に、
上記集合の形状を、階調値取得部で得られた階調値に基づいて決める集合形状決定部と、
集合の外部に散在させる描画素の候補位置を決定する散在位置決定部と、
集合形状算出部で決定された形状と、散在位置決定部で決定された候補位置とを合成する合成部とを備えたものである」
という形態であってもよい。
【0016】
網点マトリクスを用いる形態は、網点の形状を求める演算などが容易であるため、簡易な回路構成やプログラム構造によって実現することができる。一方、集合形状決定部と散在位置決定部と合成部とを備えた形態は、集合形状や描画素を散在させる候補位置の自由度が高い。
【0017】
また、本発明の網点化装置において、上記の階調画像データが、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色それぞれの画像を表すものであり、
網点化部は、画像の色がブラックである場合にのみ、網点の外部に描画素を散在させるものであってもよい。
【0018】
また、本発明の網点化装置において、上記の階調画像データが、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色それぞれの画像を表すものであり、
網点化部は、画像の色がイエローを除くほかの色である場合にのみ、前記網点の外部に描画素を散在させるものであってもよい。
【0019】
ブラックは色が濃いために、上述したインクジェットプリンタ等の出力デバイスによる周期的なノイズと網点の周期構造との干渉が認識され易く、逆に、イエローは色が薄いために、その干渉が認識されにくい。
【0020】
また、上記目的を達成する本発明の網点化プログラムは、階調値で画像を表現した階調画像データを、階調値に応じた大きさの網点で画像を表現した網点画像データに変換する網点化プログラムにおいて、
階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合によって網点を形成するとともに、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値については、その網点の外部に描画素を散在させる網点化部とを備えたことを特徴とする。
【0021】
なお、本発明にいう網点化プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう網点化プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した網点化装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
【0022】
また、上記本発明の網点化装置と、上記網点化プログラムとでは、それらを構成する構成要素名として、階調値取得部などといった互いに同一の名称を付しているが、網点化プログラムの場合は、そのような作用をなすソフトウェアを指し、網点化装置の場合は、ハードウェアを含んだものを指している。
【0023】
さらに、本発明の網点化プログラムを構成する階調値取得部などといった構成要素は、1つの構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよく、1つの構成要素の機能が複数のプログラム部品によって担われるものであってもよく、複数の構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよい。また、これらの構成要素は、そのような作用を自分自身で実行するものであってもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行させるものであっても良い。
【0024】
さらに、上記目的を達成する本発明の網点マトリクスは、
階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を、階調値と比較される閾値の配列によって定義した網点マトリクスであり、
階調値に応じた集合形状を定義した第1の閾値群と、
第1の閾値群によって定義された集合形状の外部に、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値について散在する描画素を定義した第2の閾値群とを有することを特徴とする。
【0025】
本発明の網点マトリクスを用いることにより、上記本発明の網点化装置を容易に実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0027】
図1は、印刷システムと、本発明の一実施形態が組み込まれて構成されるプルーフシステムとを示す斜視図である。
【0028】
この斜視図には、コンピュータシステム100および大型インクジェットプリンタ200によって構成されるプルーフシステム10、並びにコンピュータシステム400、CTP500、および図示が省略された印刷機からなる印刷システム20が示されている。2つのコンピュータシステム100,400は通信網300を介して互いに接続されており、この通信網300はこれらのコンピュータシステム100,400以外の図示しない外部のコンピュータシステムとも接続されている。
【0029】
この図1に示す印刷システム20のコンピュータシステム400には、編集された印刷物のページを表す画像データが外部のコンピュータシステムから通信網300を介して入力される。この画像データの一例として、ここでは、0%から100%までのいずれかの網%値を有する画素の集合で画像を表した、C、M、Y、K各版の網%データが用いられる。網%値は本発明にいう階調値の一例に相当するが、ここでいう画素は本発明にいう描画素とは異なる概念のものである。これら各版の網%データは、このように通信網300を介する以外に、CD−R(Compact Disc Recordable)やMO(光磁気ディスク)等の記憶媒体によって入力されてもよい。このコンピュータシステム400に入力された網%データには、コンピュータシステム400によって網点処理が施されて、網%値に応じた大きさの網点で構成された網点画像を表した印刷用の網点データが生成される。
【0030】
コンピュータシステム400によって生成された印刷用の網点データは上記CTP500に渡され、このCTP500により、このように渡された網点データによって表される網点画像を直接焼き付けた刷版が作成される。このCTP500によって作成された刷版は、上記印刷機が例えばドラムを有するものである場合、そのドラムに巻き付けられ、この印刷機によりそのドラム上の刷版にインクがのせられて網点画像の連続印刷が行われる。なお、刷版は、上記網点データによって表される画像がいわゆるフィルムセッタによってフィルム上に形成され、形成されたフィルムを元にして作成されたものであってもよい。
【0031】
このように、印刷システム20による一連の印刷の作業は大がかりなものとなり、コストもかかる。このため、印刷オペレータは、実際の印刷作業を行う前に、上記プルーフシステム10により以下のようにしてプルーフ画像を作成し、そのプルーフ画像を参照することによって、上記印刷システム20により印刷される画像の仕上がりの事前確認を行っている。
【0032】
プルーフシステム10のコンピュータシステム100には、上記コンピュータシステム400と同様に、上記通信網300を介して、あるいはCD−R、MOなどの記憶媒体を介して、上記コンピュータシステム400に入力されたものと同じ、CMYK各色の網%データそれぞれが入力される。このコンピュータシステム100が、本実施形態の網点化装置として機能するものであり、このコンピュータシステム100によって、入力された網%データがプルーフ用の網点データに変換される。変換されたプルーフ用の網点データは、大型インクジェットプリンタ200へ出力される。大型インクジェットプリンタ200は、このプルーフ用の網点データを受け取り、この受け取った網点データに基づいて記録用紙にプルーフ画像をプリント出力する。このように出力されたプルーフ画像は、上記印刷機により印刷された画像を、色のみならず網点パターンについても再現した画像となっている。
【0033】
このプルーフ画像は、記録用紙上にのみ出力されるものとは限らず、例えばコンピュータシステム100のディスプレイ上に出力されるものであってもよい。このようにプルーフ画像がディスプレイ上に出力される場合には、コンピュータシステム100は、単独でプルーフシステムとして機能する。但し、このようにプルーフ画像をディスプレイ上に出力する形態も本発明の網点化装置の一形態ではあるものの、この形態は、本発明の作用効果が特に有効な望ましい形態とは異なるので、以下では、大型インクジェットプリンタ200によってプルーフ画像が出力されることを前提として説明を続ける。
【0034】
なお、これらのコンピュータシステム100,400が、ポストスクリプト言語等によってページを画像や文字やイラストなどといったオブジェクトの配置として記述したページ記述データを、上記網%データのように画素の集合としてページを表現したビットマップデータに変換するRIP(Raster Image Processor)を備えたものである場合には、これらのコンピュータシステム100,400に入力される画像データとしては、網%データに替えて、そのページ記述データが用いられてもよい。これらのコンピュータシステム100,400に、互いに同じページ記述データが入力されると、それらのコンピュータシステム100,400内で互いに同じ網%データが生成され、それらの網%データそれぞれがそれぞれ用の網点データに変換される。
【0035】
図1に示すコンピュータシステム100における本発明の実施形態としての特徴は、網点化装置として機能するときにコンピュータシステム100の内部で実行される処理内容にあり、以下、このコンピュータシステム100について詳しく説明する。なお、印刷システム20で用いられたコンピュータシステム400も、ハードウェア的には、プルーフシステム10で用いられたコンピュータシステム100と同じ構成を有する。
【0036】
コンピュータシステム100は、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボード等が内蔵された本体部101、本体部101からの指示により表示画面102a上に画面や文字列の表示を行うCRTディスプレイ102、このコンピュータシステム100にユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード103、表示画面102a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていたアイコン等に応じた指示を入力するマウス104を備えている。
【0037】
コンピュータシステム100のハードウェア構成は以下のようになる。
【0038】
図2は、コンピュータシステムのハードウェア構成図である。
【0039】
このハードウェア構成図には、CPU(中央演算処理装置)111、RAM112、HDD(ハードディスクドライブ)113、MOドライブ114、CD−ROMドライブ115、および通信用ボード116が示されており、それらはバス110で相互に接続されている。
【0040】
HDD113は、記録媒体であるハードディスク120を内蔵しており、このハードディスク120に対し情報の記録再生を行う。
【0041】
通信用ボード116は、LAN等の通信回線に接続される。図1に示すコンピュータシステム100は、この通信用ボード116を介して接続される通信網300によってコンピュータシステム400をはじめとする他のコンピュータシステムとの間でデータの送受信を行うことができる。
【0042】
また、図示しない複数のI/Oインターフェースそれぞれを介してバス110に接続された、マウス104、キーボード103、CRTディスプレイ102、および大型インクジェットプリンタ200が示されている。なお、図1に示すコンピュータシステム400では、この大型インクジェットプリンタ200に替えて、CTP500が、図示しないI/Oインターフェースを介してバス110に接続される。
【0043】
本実施形態では本発明の網点化プログラムおよび網点マトリクスの各実施形態がCD−ROM105に記憶されている。
【0044】
図3は、本発明の網点化プログラムおよび網点マトリクスの各実施形態を示す図である。
【0045】
上述したように、本実施形態では、網点化プログラム600および網点マトリクス650はCD−ROM105に記憶されている。ここで、CD−ROM105は、網点化プログラム600および網点マトリクス650を記憶する記憶媒体の単なる一例に過ぎず、本発明の網点化プログラムおよび網点マトリクスは、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、DVDなどといった他の記憶媒体に記憶されてもよい。
【0046】
この図3に示す網点化プログラム600は、図1に示すコンピュータシステム100内で実行されると、そのコンピュータシステム100を、網点マトリクス650を用いて網%データから網点データを生成する網点化装置として動作させるものであり、網%値取得部610と網点化部620とで構成されている。これら網%値取得部610および網点化部620は、それぞれ、本発明の網点化プログラムにおける、階調値取得部および網点化部の各一例に相当する。
【0047】
この網点化プログラム600の各要素の作用、および網点マトリクス650の詳細については後述する。
【0048】
図4は、本発明の網点化装置の一実施形態を表す機能ブロック図である。
【0049】
この図4に示す網点化装置700は、図3の網点化プログラム600が、図1に示すコンピュータシステム100にインストールされて実行されることにより構成されるものであって、網%値取得部710と網点化部720とから構成されている。網%値取得部710および網点化部720は、図3に示す網点化プログラム600を構成する、網%値取得部610および網点化部620にそれぞれ対応するが、図4の各要素は、図1に示すコンピュータシステム100のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図3に示す網点化プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
【0050】
これら網%値取得部710および網点化部720は、それぞれ、本発明の網点化装置における、階調値取得部および網点化部の各一例に相当する。
【0051】
以下、図4に示す網点化装置700の各要素を説明することによって、図3に示す網点化プログラム600の各要素も合わせて説明する。
【0052】
図4の網点化装置700を構成する網%値取得部710は、図1に示す通信網300などを介して網%データを取得する。また、網点化部720は、網%値取得部710によって取得された網%データに対して網点マトリクス650に基づいた網点化処理を施すことにより網点データを作成して、図1に示す大型インクジェットプリンタ200などに出力する。
【0053】
以下、網点マトリクス650の作成方法と、網点マトリクスに基づいた網点化処理方法について説明する。
【0054】
図5は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点マトリクス650を作成するときの原型となる網点マトリクスの一例を示す図である。
【0055】
この図5に示す原型の網点マトリクス651は、網点を定義したものであり、その網点は、網%値に応じた大きさを有する。
【0056】
この図5に示す網点マトリクス651は、網%値と比較される閾値651aが10行×10列に配列されたものであり、各閾値651aは、例えばインクドットのような多数の出力点の集合によって画像を出力する出力装置(ここでは図1に示す大型インクジェットプリンタ200)における各出力点に1対1に対応している。
【0057】
ここで、図4に示す網点化部720に、この図5に示す網点マトリクス651が用いられる場合を例にとって、網点マトリクスに基づいた網点化処理方法について説明する。網点化部720では、網%データが表す網%値に基づいて、この網点マトリクス651全体に適用される1つの網%値が求められて各閾値651aの値と比較される。そして、その網%値が閾値651aの値よりも大きい場合には、その閾値651aに対応する位置を、出力装置によってインクなどが打たれる出力点とする。このようにインクなどが打たれる出力点は、本発明にいう描画素の一例に相当するので、このような出力点のことを以下では描画素と称する。この描画素の集合によって網点が形成されることとなる。
【0058】
図5に示す網点マトリクス651は、網%値の増加に伴って大きさを増す描画素の集合を表してしており、従来より周知な典型的な網点を定義したものである。
【0059】
図6は、描画素の集合が網%値の増加に伴って成長する様子を示す図である。
【0060】
この図6には、図5にも示す網点マトリクス651が9つ並べられて示されている。また、各網点マトリクス651は、上段左端が10%の網%値に対応しており、上段中央が20%、上段右端が30%、中段左端が40%、…、下段右端が90%というように各網%値に対応している。各網点マトリクス651中の斜線で示された領域651bは描画素の集合を表しており、すなわちこの領域651bが網点形状を表している。
【0061】
10%という網%値に対応する領域651bは10個の描画素の集合を表しており、同様に、20%,…,90%という網%値それぞれに対応する各領域651bは、20個,…,90個の描画素の集合を表している。
【0062】
ここに示した原型の網点マトリクス651では、描画素の集合内のみ塗りつぶされているが、この原型から作成される、本実施形態の網点化処理に用いられる網点マトリクス(図4に示す網点マトリクス650)では、以下説明するように、描画素の集合の外部にも、ノイズ用の描画素であるノイズ用描画素が散在することになる。網点マトリクスを作成するためには、原型の網点マトリクス651と、ノイズ用描画素の配置構成を表すノイズ用マトリクスが必要であり、このノイズ用マトリクスとして、インクジェットプリンタ等で連続階調の画像を出力するための技術として従来より知られている、いわゆるFM網点の技術を応用したFM網点マトリクスを適用する。このFM網点の技術は、描画素を、階調値に応じた密度で、描画素の相互間隔がなるべく広くなるように打つ技術である。このFM網点と、図6に例示したような通常の網点とを区別するために、その通常の網点のことを以下ではAM網点と表現する場合がある。
【0063】
図7は、FM網点を定義したFM網点マトリクスの一例を示す図である。
【0064】
ここに示すFM網点マトリクス652も、図5に示す原型の網点マトリクス651と同様に、網%値と比較される閾値652aが10行×10列に配列されたものであり、このFM網点マトリクス652によって、描画素が散らばった状態のFM網点が定義されている。
【0065】
図8は、図7に示すFM網点マトリクスが改良されたFM網点マトリクスを示す図である。
【0066】
図7に示すFM網点マトリクス652が、値「0」から値「99」までの閾値652aで構成されていたのに対し、ここに示すFM網点マトリクス653は、値「10」から値「99」まで(一部重複有り)の閾値653aで構成されている。
【0067】
図9は、図8に示すFM網点マトリクスによって定義されるFM網点の描画素が網%値の増加に伴って増加する様子を示す図である。
【0068】
この図9には、図8にも示すFM網点マトリクス653が9つ並べられて示されており、各FM網点マトリクス653は、10%,20%,…,90%という網%値それぞれに対応している。各FM網点マトリクス653中の斜線で示された領域653bは描画素が打たれる位置を表している。
【0069】
この図9に示されているように、描画素が打たれる領域653bは、10%の網%値に対しては存在せず、網%値が増加するに連れてばらけた状態で増加していく。この0%から10%までの描画素が打たれない階調値の範囲は濃度の薄いハイライトの領域を表し(以下、この描画素が打たれない階調値の範囲をハイライト範囲と称する)、このハイライト範囲は、本発明にいう所定範囲の一例にあたる。以下では、このFM網点マトリクス653をノイズ用マトリクスとして使用し、FM網点マトリクス653に従って、ノイズ用描画素を網点の外部に散在させていく。ここで、このFM網点マトリクス653において、ハイライト範囲には描画素が散在しないということは、網%値がハイライト側の濃度の薄い色を表している場合には、ノイズ用描画素が打たれないことを意味している。
【0070】
図5に示す原型の網点マトリクス651と、図8に示すFM網点マトリクス653とが重ね合わされて、以下説明するAM・FM合成処理および網点マトリクス補正処理が行われることにより、本実施形態の網点化処理で用いられる網点マトリクスが得られる。
【0071】
図10は、AM・FM合成処理のアルゴリズムを示す図である。
【0072】
第1の集合Mは、図5に示す原型の網点マトリクス651を構成する閾値651aのうち、図6に示す領域651b内の閾値651aを表しており、第2の集合Nは、図8に示すFM網点マトリクス653を構成する閾値653aのうち、図9に示す領域653b内の閾値653aを表している。そして、AM・FM合成処理は、第1の集合Mと第2の集合Nとの和集合Pを求めることに相当する。すなわち、FM網点マトリクス653を構成する閾値653aと、原型の網点マトリクス651を構成する閾値651aとのうち小さい方の閾値を採用した網点マトリクスが作成される。
【0073】
図11は、AM・FM合成処理の結果を表す図である。
【0074】
この図11では、図5に示す原型の網点マトリクス651と、図8に示すFM網点マトリクス653とから、AM・FM合成処理によって得られる網点マトリクス654が示されている。ここに示された閾値654aのうち、斜線で示された閾値654cはFM網点マトリクス653から得られた閾値であり、それ以外の閾値654bは原型の網点マトリクス651から得られた閾値である。この原型の網点マトリクス651から得られた閾値654bの集合は網点を定義するものであり、本発明の網点マトリクスにおける第1の閾値群の一例に相当する。また、FM網点マトリクス653から得られた閾値654cの集合はノイズ用網点を定義するものであり、本発明の網点マトリクスにおける第2の閾値群の一例に相当する。
【0075】
ここで、この図11に示す網点マトリクス654を構成する閾値654aはやや変則的であり、閾値655aが、値の飛び抜けや重複を生じながら配置されている。
【0076】
図12は、図11に示す網点マトリクスに従って打たれる描画素を示す図である。
【0077】
この図12には、図11にも示す網点マトリクス654が9つ並べられて示されている。そして、各網点マトリクス654は、上段左端が描画素10個の状態を表しており、上段中央が20個、上段右端が30個、中段左端が40個、…、下段右端が90個の状態を表している。
【0078】
各網点マトリクス654に斜線で示された領域654dは、描画素の位置を表しており、描画素10個までは図6に示すAM網点の形状と同じ形状になっている。そして、描画素が更に増えると、領域654dは中心付近に1つの塊状の描画素集合を形成し、さらにその塊状の描画素集合の外側に、ノイズ用描画素654eが散在した状態になる。また、このノイズ用描画素654eの数は、描画素集合の成長に伴って増減している。
【0079】
なお、図11および図12に示す網点マトリクス654では、閾値654aが変則的であるため、このままでは網点化処理に用いるのが難しい。そこで、本実施形態では、網点マトリクス654を構成する閾値654aを、値「0」から値「99」までの閾値に割り振り直す。
【0080】
図13は、閾値が割り振り直された網点マトリクスを示す図である。
【0081】
ここに示す網点マトリクス655は、図11に示す網点マトリクス654の閾値654aを、値の小さい順に値「0」から値「99」までの閾値655aに割り振り直したものである。この図13に示す網点マトリクス655を用いることにより、10%,20%,…,90%という網%値に対し、描画素が、図12に示すパターンで増加することとなる。本実施形態においては、このように閾値が割り振り直された網点マトリクス655を、図4に示す網点マトリクス650として適用する。この網点マトリクス655を用いると、網%値がハイライト範囲内の値であり、その網%が表す色がハイライト側の濃度が薄い色の場合には、ノイズ用描画素が散在されず、ハイライト側でのざらつきを回避することができる。また、網点マトリクスを用いて網点化処理を行うことにより、網点を形成するための演算が容易になるため、装置やプログラムを簡易な構成にすることができる。この網点マトリクス655は、本発明の網点マトリクスの一実施形態に相当する。
【0082】
ここまでの説明は、CMYK4色のうちの1色に着目した説明であり、CMYK各色の網%データに対し、上述したような網点化処理が施されてもよいが、本実施形態の網点化部では、以下説明するように、色によって網点化処理が使い分けられている。
【0083】
図14は、色に応じた網点化処理の使い分けを説明する図である。
【0084】
網点化部720には、CMYK各色の網%データ810_1,810_2,810_3,810_4が入力され、それぞれに網点化処理が施されるが、CMYK4色のうちのCMK3色の網%データ810_1,810_2,810_3に対する網点化処理では、図13に示す網点マトリクス655と同様な、描画素の集合の外部にノイズ用描画素が散在するような網点マトリクス650_1,650_2,650_3が用いられ、CMYK4色のうちのY色の網%データ810_4に対する網点化処理では、図5に示す、AM網点を定義した網点マトリクス651が用いられる。
【0085】
網点化処理のこのような使い分けが網点化部720で行われた結果、CMK3色については、網点とその網点の外部に散在したノイズ用描画素とで構成された画像を表した網点データ820_1,820_2,820_3が得られ、Y色については、AM網点で構成された画像を表した網点データ830が得られる。
【0086】
CMK3色の濃度と比較するとY色の濃度は低いため、インクジェットプリンタ等で生じる周期的なノイズと網点構造との干渉はY色では生じにくく、Y色では本来再現したいAM網点をそのまま用いることができるので、上述したような使い分けを行うことが望ましい。
【0087】
次に、網点化処理の使い分けの変形例について説明する。
【0088】
図15は、網点化処理の使い分けの変形例を説明する図である。
【0089】
ここでは、図14に示した網点化部720に替えて、別の使い分けを行う網点化部720’が用いられるものとする。この網点化部720’にも、CMYK各色の網%データ810_1,810_2,810_3,810_4が入力され、それぞれに網点化処理が施されるが、ここでは、CMYK4色のうちのK色の網%データ810_1に対する網点化処理では、図13に示す網点マトリクス655と同様な、描画素の集合の外部にノイズ用描画素が散在するような網点マトリクス650が用いられ、CMYK4色のうちのCMY3色の網%データ810_2,810_3,810_4に対する網点化処理では、図5に示す、AM網点を定義した網点マトリクス651と同様な網点マトリクス651_1,651_2,651_3が用いられる。
【0090】
網点化処理のこのような使い分けが網点化部720’で行われた結果、K色については、ノイズ用描画素が散在した網点で構成された画像を表した網点データ820_1が得られ、CMY3色については、AM網点で構成された画像を表した網点データ830_1,830_2,830_3が得られる。
【0091】
CMY3色の濃度と比較するとK色の濃度は高いため、インクジェットプリンタ等で生じる周期的なノイズと網点構造との干渉はK色で顕著に生じる。そのため、CMYK4色のうちのK色に対する網点化処理だけで、ノイズ用網点が散在する網点を用い、CMY3色に対する網点化処理では、本来再現したいAM網点を用いるという使い分けも望ましい。
【0092】
以下、上記説明した実施形態とは異なる第2の実施形態について説明する。
【0093】
図16は、本発明の網点化プログラムの第2の実施形態を示す図である。
【0094】
ここでも、網点化プログラム601はCD−ROM105に記憶されている。
【0095】
この図16に示す網点化プログラム601は、図3に示す網点化プログラム600の網点化部620に替えて、AMハーフトーン処理部631とFMハーフトーン処理部632とAM・FM合成処理部633とからなる網点化部630を備えている。これらAMハーフトーン処理部631、FMハーフトーン処理部632、およびAM・FM合成処理部633は、それぞれ、本発明にいう集合形状決定部、散在位置決定部、および合成部の各一例に相当する。
【0096】
この網点化プログラム601が図1に示すコンピュータシステム100内で実行されることにより、そのコンピュータシステム100は、本発明の網点化装置の第2の実施形態として動作する。
【0097】
図17は、本発明の網点化装置の第2の実施形態を表す機能ブロック図である。
【0098】
この図17に示す網点化装置701は、網%値取得部710と、AMハーフトーン処理部731と、FMハーフトーン処理部732と、AM・FM合成部733から構成されており、網%値取得部710、AMハーフトーン処理部731、FMハーフトーン処理部732、およびAM・FM合成部733は、図16に示す網%値取得部610、AMハーフトーン処理部631、FMハーフトーン処理部632、およびAM・FM合成処理部633にそれぞれ対応するが、図17の各要素は、図1に示すコンピュータシステム100のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図16に示す網点化プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
【0099】
以下、図17に示す網点化装置701の各要素を説明することによって、図16に示す網点化プログラム601の各要素も合わせて説明する。
【0100】
図17の網点化装置701を構成する網%値取得部710は、図1に示す通信網300などを介して網%データ810を取得してAMハーフトーン処理部731とFMハーフトーン処理部732との双方に送る。
【0101】
AMハーフトーン処理部731では、例えば図5に示す網点マトリクス651のような、AM網点の網点マトリクスが用いられ、網%データ810が、AM網点からなる画像を表したAM2値画像データ815に変換される。
【0102】
一方、FMハーフトーン処理部732では、例えば図8に示すFM網点マトリクス653のような、ハイライト範囲内では描画素が散在されないFM網点の網点マトリクスが用いられ、網%データ810が、FM網点からなる画像を表したFM2値画像データ816に変換される。
【0103】
そして、AM・FM合成処理部733は、AM2値画像データ815が表す描画素に、FM2値画像データ816に基づいてノイズ用描画素を付加する。このFM2値画像データ816における処理のアルゴリズムは、第1の実施形態で網点マトリクスの合成に用いられたアルゴリズムと同等のアルゴリズムである。このように、AM・FM合成処理部733でノイズ用描画素が付加された結果、ハイライト範囲内の場合には網点を表し、ハイライト範囲外の場合には網点の外部にノイズ用描画素が散在する画像を表した出力用2値画像データ820が生成されて出力される。
【0104】
このように、この第2の実施形態では、第1実施形態のように網点マトリクスは作成されず、AM網点の形状とAM網点の外部に散在させるノイズ用描画素の位置との合成が網点化部内で実行されるが、網点化処理の結果は、上述した第1の実施形態における処理結果と同等な結果となる。
【0105】
ここで、上述したAM2値画像データ815、FM2値画像データ816、およびそれらが合成された出力用2値画像データ820の各例を示す。
【0106】
図18は、AM2値画像データの例を示す図であり、AM2値画像データ815は、周期的に並んだAM網点によって構成された画像を表している。
【0107】
図19は、FM2値画像データの例を示す図であり、FM2値画像データ816は、不規則に配置されたFM網点の画像を表している。
【0108】
図20は、出力用2値画像データの例を示す図であり、出力用2値画像データ820は、網点の周辺にノイズ用描画素が散在した画像を表している。尚、この出力用2値画像データ820は、ハイライト範囲外の出力用2値画像データを表しており、ハイライト範囲内の場合、出力用2値画像データは図18に示すようなAM網点を表す。この出力用2値画像データ820に基づいて実際にインクジェットプリンタなどで画像が出力される。
【0109】
このように、図4の網点マトリクス650に相応する網点マトリクスを作成せずに、網点化処理を行うものであってもよい。
【0110】
以上で各実施形態の説明を終了する。
【0111】
なお、上記説明では、大型インクジェットプリンタに接続された網点化装置の例が示されているが、本発明の網点化装置は、インクジェットプリンタに接続されることを必須の要件とするものではなく、プリンタとは独立な装置であってもよいし、あるいは、インクジェットプリンタ以外の他のプリンタに接続されるものであってもよい。
【0112】
また、上記説明では、階調値に応じて描画素が増減するFM網点に基づいてノイズ用描画素を網点の外部に散在させる網点化部の例について説明したが、本発明にいう網点化部は、例えば階調値にかかわらず固定の数のノイズ用描画素を網点の外部に散在させるものであってもよい。
【0113】
また、上記説明では、本発明の網点マトリクスの実施形態として、網点1個の形状を定義した網点マトリクスが示されているが、本発明の網点マトリクスは、複数個の網点からなる網点群の形状を定義したものであってもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の網点化装置、網点化プログラム、網点マトリクス記憶媒体によれば、周期的なノイズと網点の周期構造との干渉が小さく、ハイライトにおけるザラツキの回避も実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷システムと、本発明の一実施形態が組み込まれて構成されるプルーフシステムとを示す斜視図である。
【図2】コンピュータシステムのハードウェア構成図である。
【図3】本発明の網点化プログラムおよび網点マトリクスの各実施形態を示す図である。
【図4】本発明の網点化装置の一実施形態を表す機能ブロック図である。
【図5】本実施形態における網点化処理に用いられる網点マトリクス650を作成するときの原型となる網点マトリクスの一例を示す図である。
【図6】描画素の集合が網%値の増加に伴って成長する様子を示す図である。
【図7】FM網点を定義したFM網点マトリクスの一例を示す図である。
【図8】改良されたFM網点マトリクスを示す図である。
【図9】図8に示すFM網点マトリクスによって定義されるFM網点の描画素が網%値の増加に伴って増加する様子を示す図である。
【図10】フィルタ処理のアルゴリズムを示す図である。
【図11】AM・FM合成処理の結果を表す図である。
【図12】図11に示す網点マトリクスに従って打たれる描画素を示す図である。
【図13】閾値が割り振り直された網点マトリクスを示す図である。
【図14】色に応じた網点化処理の使い分けを説明する図である。
【図15】網点化処理の使い分けの変形例を説明する図である。
【図16】本発明の網点化プログラムの第2の実施形態を示す図である。
【図17】本発明の網点化装置の第2の実施形態を表す機能ブロック図である。
【図18】AM2値画像データの例を示す図である。
【図19】AM2値画像データの例を示す図である。
【図20】出力用2値画像データの例を示す図である。
【符号の説明】
10 プルーフシステム
20 印刷システム
100 コンピュータシステム
101 本体部
102a 表示画面
102 CRTディスプレイ
103 キーボード
104 マウス
105 CD−ROM
106 MO
110 バス
111 CPU(中央演算処理装置)
112 RAM
113 HDD(ハードディスクドライブ)
114 MOドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 通信用ボード
120 磁気ディスク
200 大型インクジェットプリンタ
300 通信網
400 コンピュータシステム
500 CTP
600 網点化プログラム
601 網点化プログラム
610 網%値取得部
620 網点化部
630 網点化部
631 AMハーフトーン処理部
632 FMハーフトーン処理部
633 AM・FM合成処理部
650,…,655 網点マトリクス
700 網点化装置
701 網点化装置
710 網%値取得部
720 網点化部
731 AMハーフトーン処理部
732 FMハーフトーン処理部
733 AM・FM合成部
810_1,…,810_4 網%データ
830,830_1,…,830_3,820_1,…,820_3 網点データ

Claims (9)

  1. 階調値で画像を表現した階調画像データを、階調値に応じた大きさの網点で画像を表現した網点画像データに変換する網点化装置において、
    前記階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
    前記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合によって前記網点を形成するとともに、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値については、該網点の外部に描画素を散在させる網点化部とを備えたことを特徴とする網点化装置。
  2. 前記階調画像データは、0%〜100%の網%濃度を表す階調値で画像を表現したものであり、
    前記網点化部が、前記所定範囲として、階調値の下限値が0%であり、上限値が5%〜15%の間の値である範囲を使用するものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  3. 前記網点化部が、前記階調値と比較される閾値の配列によって網点を定義した網点マトリクスを用いて前記網点の形状を求めるものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  4. 前記網点化部が、更に、
    前記集合の形状を、前記階調値取得部で得られた階調値に基づいて決める集合形状決定部と、
    前記集合の外部に散在させる描画素の候補位置を決定する散在位置決定部と、
    前記集合形状算出部で決定された形状と、前記散在位置決定部で決定された候補位置とを合成する合成部とを備えたものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  5. 前記網点化部が、前記網点の外部に散在する描画素の数を階調値に応じて増減させるものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  6. 前記階調画像データが、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色それぞれの画像を表すものであり、
    前記網点化部は、画像の色が前記ブラックである場合にのみ、前記網点の外部に描画素を散在させるものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  7. 前記階調画像データが、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色それぞれの画像を表すものであり、
    前記網点化部は、画像の色が前記イエローを除くほかの色である場合にのみ、前記網点の外部に描画素を散在させるものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  8. 階調値で画像を表現した階調画像データを、階調値に応じた大きさの網点で画像を表現した網点画像データに変換する網点化プログラムにおいて、
    前記階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
    前記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合によって前記網点を形成するとともに、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値については、該網点の外部に描画素を散在させる網点化部とを備えたことを特徴とする網点化プログラム。
  9. 階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を、階調値と比較される閾値の配列によって定義した網点マトリクスであり、
    階調値に応じた集合形状を定義した第1の閾値群と、
    前記第1の閾値群によって定義された集合形状の外部に、ハイライトにおける所定範囲を除く階調値について散在する描画素を定義した第2の閾値群とを有することを特徴とする網点マトリクス。
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