JP2005303446A - 網点化装置、網点化プログラム、および網点閾値マトリクス - Google Patents

網点化装置、網点化プログラム、および網点閾値マトリクス Download PDF

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Abstract

【課題】印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズが変動しても、ハイライト側の画像部分における画像のとびや、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれなどといった不具合の発生を抑制できる網点化装置、網点化プログラム、および網点閾値マトリクスを提供する。
【解決手段】階調値で画像を表現した階調画像データの階調値を得る階調値取得部710と、階調値取得部710で得られた階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を形成することにより、上記階調画像データを、網点で画像を表現した網点画像データに変換する変換部720とを備え、変換部720が、階調値取得部710で得られる階調値のうち、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、網点で表現された画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、階調値で画像を表現した階調画像データを、網点で画像を表現した網点画像データに変換する網点化装置、網点化プログラム、およびそれらの網点化装置、網点化プログラムに用いられる網点閾値マトリクスに関する。
一般的な網点画像は、周期的に並んだ網点で画像が構成されており、各網点の大きさは画像の階調に応じている。各網点は複数の画素の集合で形成されており、各網点の大きさは、その網点を形成している画素の数によって決まる。ある原稿画像に基づく印刷物が印刷機で作成される場合には、まずその原稿画像を網点で表わした網点画像データが作成される。そして、その網点画像データが用いられて、網点の形をしたインク受容部分と非インク受容部分とが印刷版に形成される。さらに、その印刷版のインク受容部にインクが付着され、そのインクが印刷用紙上に転写されることによって網点画像が形成される。
このような網点画像において、画像の階調を細かく表現するための方法の一つとして、複数の網点で構成される単位領域(以下では、この単位領域をスーパーセルと呼ぶ)を並べて網点画像を構成するという方法が従来から用いられている。このスーパーセルを用いた方法では1つのスーパーセルで1つの階調を表現している。1つの網点で1つの階調を表現する方法では、画素1個分に相当する階調差よりも細かい階調差を表現することは不可能であるが、上記のスーパーセルを用いた方法によれば、このような細かい階調差を次のように表現することができる。即ち、1つのスーパーセルで表現される階調は、そのスーパーセルを構成する各網点が表現している階調の平均になるので、例えば、1つのスーパーセルを構成する網点のうちの半数を2個の画素で形成し、残りの半数を、3個の画素で形成することにより、このスーパーセルで、2.5個の画素で形成された網点に対応する階調を見かけ上表現することができる。
このようなスーパーセルで構成される網点画像に対してさらなる高画質化を図るために、各網点を形成する画素の大きさを微小化して網点画像における網点の密度を上げることによって、網点画像の解像度を向上させるという方法が考えられる。
ここで、近年では、コンピュータの性能の向上により、数μmサイズの画素で形成された網点で画像を表現する網点画像データを作成することが、データ上は可能となっている。
一方、網点画像データを用いて刷版を作成する製版機や、その刷版を用いて印刷用紙上に網点画像を印刷する印刷機などの性能により、実際に印刷用紙上に再現できる網点の最小サイズは決められてしまう。つまり、データ上で上記のような微小サイズの画素で網点を形成した場合、印刷用紙上で再現可能なサイズに見合った数より少ない画素で形成されている網点は、印刷用紙上に印刷されなくなってしまう。
この結果、例えば、ある画像において、少数の画素で網点が形成されるハイライト側の画像部分では、網点が印刷されず画像のとびが生じてしまうなどといった不具合が発生する可能性がある。また、少数の画素がべたから白抜けされているシャドウ側の画像部分では、この少数の画素の白抜けを網点とみなすことができ、この白抜けが印刷されず画像のつぶれが生じてしまうなどといった不具合が発生する可能性がある。
そこで、印刷用紙上で再現可能な最小サイズに見合った最小数以上の画素で形成される網点や白抜けのみを用いて画像を表現する網点画像データを作成する網点化装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この網点化装置は、上記のスーパーセルで網点画像を構成するものであって、上記の最小数より少ない数の画素で形成される網点や白抜けに相当する階調は、スーパーセル内に、上記の最小数の画素で形成される網点や白抜けを上記の階調に応じた数だけ散在させることによって表現される。
特開平8−6237号公報(第4−9頁、図1)
しかしながら、上記の印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズは、例えば同一の製版機や印刷機からなる印刷システムであっても、印刷用紙の種類によって異なってしまう。さらに、たとえ印刷システムや印刷用紙の種類などといった印刷条件が同じであっても、製版機や印刷機の使用時における状態や、温度や湿度などといった周辺環境が変化すると上記の最小サイズは変動してしまう。
このように、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズを予測することは非常に困難であり、仮にこの最小サイズを予測したとしても、実際の印刷時における再現可能な網点の最小サイズが予測と異なってしまうことは十分に考えられる。例えば、実際の印刷時における再現可能な網点や白抜けの最小サイズが、予測のサイズよりも小さい場合には、実際にはこの小さな最小サイズの網点や白抜けで上記のハイライト側やシャドウ側の画像部分を滑らかに表現することが可能であるにもかかわらず、この最小サイズよりも大きな網点や白抜けでしかこれらの画像部分を表現できないという問題が生じる。また、実際の印刷時における再現可能な網点や白抜けの最小サイズが、予測のサイズよりも大きい場合には、ハイライト側の画像部分における画像のとびや、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれなどといった不具合が発生してしまう。
また、ここまでの説明では、製版機や印刷機からなる印刷システムを例に挙げて、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズの変動に起因する問題について説明したが、この問題は、上記のような印刷システムに限られたものではない。このような問題は、例えば、印刷用紙上にトナーを定着させて画像を形成する電子写真方式のプリンタや、印刷用紙上にインクを吹き付けて画像を形成するインクジェット方式のプリンタなどにおいても同様に発生する問題である。
本発明は、上記事情に鑑み、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズが変動しても、ハイライト側の画像部分における画像のとびや、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれなどといった不具合の発生を抑制できる網点化装置、網点化プログラム、およびそのような網点画像を容易に作成することができる網点閾値マトリクスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の網点化装置は、階調値で画像を表現した階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
上記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を形成することにより、上記階調画像データを、上記網点で画像を表現した網点画像データに変換する変換部とを備え、
上記変換部が、上記階調値取得部で得られる階調値のうち、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、網点で表現された画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成するものであることを特徴とする。
本発明の網点化装置によれば、例えば、上記のハイライト側やシャドウ側を上記所定範囲として、これらの範囲の階調値について、上記変換部によって、上記3種類以上の網点が生じるように網点を形成することにより、ハイライト側やシャドウ側の画像部分に互いに大きさの異なる3種類以上の網点あるいは白抜けを分布させることができる。そして、このような3種類以上の網点あるいは白抜けの中に、仮に、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズよりも小さなものが含まれており、それらの網点や白抜けが印刷されなかったとしても、ハイライト部分やシャドウ部分には、上記の最小サイズを超えるサイズの網点や白抜けも存在している可能性が高いため、上記のような画像のとびやつぶれなどといった不具合の発生を抑制することができる。また、上記変換部によって形成される網点や白抜けの大きさの種類が3種類以上であるため、上述したような印刷条件の経時変化によって、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズが変動したとしても、上記の3種類以上の大きさの網点や白抜けの中に、変動後の最小サイズを超えるサイズの網点や白抜けが存在している可能性は高い。従って、本発明の網点化装置によれば、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズが変動しても、ハイライト側の画像部分における画像のとびや、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれなどといった不具合の発生を抑制することができる。
ここで、本発明の網点化装置において、上記変換部は、上記3種類以上の網点が生じるように網点を形成するに当たり、それら3種類以上の網点のうち上記画像中に最も多数生じる種類の網点を形成する描画素の数に対して多数の描画素で形成される網点と少数の描画素で形成される網点もその画像中に生じるように網点を形成するものであるという形態は好ましい形態である。
上記の好ましい形態の網点化装置によれば、上記所定範囲の階調値について、その階調値を最もよく表現できる数の描画素で形成される網点が最も多く生じるように網点を形成することによって、階調の適確な再現と、画像のとびや画像のつぶれの防止との双方を満足することができる。
また、本発明の網点化装置において、上記変換部は、上記階調値取得部で得られる階調値のうち上記所定範囲以外の階調値については、上記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される、たかだか2種類の網点が生じるように網点を形成するものであるという形態も好ましい形態である。
上記の好ましい形態の網点化装置によれば、例えば、上記変換部で形成される網点および白抜けの大きさが、印刷用紙上で再現可能な網点や白抜けの最小サイズよりも十分に大きくなる、上記のハイライト側とシャドウ側との間の中間調について、同一の階調値に対応した、たかだか2種類の網点が生じるように網点を形成することができる。その結果、上記の中間調について、階調値と網点の大きさとの対応関係が一対一に近く明確なものとなるので、画像の鮮明さを向上させることができる。
また、本発明の網点化装置は、「上記変換部が、上記所定範囲として、全階調範囲のうちハイライト側に偏った範囲を用いるものである」という形態であってもよく、あるいは、
「上記変換部が、上記所定範囲として、全階調範囲のうちシャドウ側に偏った範囲を用いるものであって、その範囲の階調値について網点を形成するに当たって、上記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合によって形成される3種類以上の白抜けが生じるように網点を形成するものである」という形態であってもよく、あるいは、
「上記変換部は、上記所定範囲として、全階調範囲のうちハイライト側に偏った第1の範囲と、シャドウ側に偏った第2の範囲とを用いるものであって、上記第1の範囲の階調値について網点を形成するに当たっては、上記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成し、上記第2の範囲の階調値について網点を形成するに当たっては、上記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合によって形成される3種類以上の白抜けが生じるように網点を形成するものである」という形態であってもよい。
これらの形態の網点化装置によれば、ハイライト側における画像のとびや、シャドウ側における白抜けのつぶれ等といった人間に視認されやすい不具合の発生を確実に抑制することができる。また、シャドウ側について、上記画像中に上記3種類以上の白抜けが生じるように網点を形成するという形態によれば、上記白抜けを直接に形成するので、これらの白抜けのつぶれを容易に抑制することができる。
また、本発明の網点化装置において、上記変換部は、階調値と比較される閾値の配列からなる、上記3種類以上の網点を含んだ網点群を生成するための1つの網点閾値マトリクスを用いて網点を形成するものであるという形態も好ましい形態である。
網点閾値マトリクスを用いる上記のような好ましい形態は、網点の形状を求める演算などが容易であるため、簡易な回路構成やプログラム構造によって実現することができる。
上記目的を達成する本発明の網点化プログラムは、コンピュータ上で実行され、そのコンピュータ上で、
階調値で画像を表現した階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
上記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を形成することにより、上記階調画像データを、上記網点で画像を表現した網点画像データに変換する変換部とを備え、
上記変換部が、上記階調値取得部で得られる階調値のうち、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、網点で表現された画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成するように、その変換部を構成するものであることを特徴とする。
なお、本発明にいう網点化プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう網点化プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した網点化装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
さらに、本発明の網点化プログラムがコンピュータ上に構成する階調値取得部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されてもよい。
上記目的を達成する本発明の網点閾値マトリクスは、階調値と比較されることにより、それぞれが階調値に応じた各数の描画素の集合からなる複数の網点を生成するための閾値の配列からなる網点閾値マトリクスであって、
所定の階調値について、その階調値に応じた第1の数の描画素の集合となる網点を生成する第1の閾値群と、
上記所定の階調値について、上記第1の数と異なる第2の数の描画素の集合となる網点を生成する第2の閾値群と、
上記所定の階調値について、上記第1の数と、上記第2の数との両方と異なる第3の数の描画素の集合となる網点を生成する第3の閾値群とを有することを特徴とする。
本発明の網点閾値マトリクスを用いることにより、上記本発明の網点化装置を容易に実現することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、印刷用紙上で再現可能な網点の最小サイズが変動しても、ハイライト側の画像部分における画像のとびや、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれなどといった不具合の発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態が組み込まれて構成される、印刷システムおよびプルーフシステムを示す斜視図である。
この斜視図には、コンピュータシステム100、CTP200、および図示が省略された印刷機からなる印刷システム10、並びに、コンピュータシステム400および大型インクジェットプリンタ500によって構成されるプルーフシステム20が示されている。2つのコンピュータシステム100,400は通信網300を介して互いに接続されており、この通信網300はこれらのコンピュータシステム100,400以外の図示しない外部のコンピュータシステムとも接続されている。
前述したように、本発明は、以下説明する上記印刷システム10により作成された刷版を用いて画像を印刷する場合にも、上記プルーフシステム20における大型インクジェットプリンタ500により記録用紙にプルーフ画像をプリント出力する場合にも有効な効果を発揮する。
この図1に示す印刷システム10のコンピュータシステム100には、編集された印刷物のページを表す画像データが外部のコンピュータシステムから通信網300を介して入力される。この画像データの一例として、ここでは、0から10000までのいずれかの階調値を有する画素の集合で画像を表した、C、M、Y、K各版の階調画像データが用いられる。階調値および階調画像データはそれぞれ本発明にいう階調値および階調画像データの一例に相当するが、ここでいう画素は本発明にいう描画素とは異なる概念のものである。これら各版の階調画像データは、このように通信網300を介する以外に、CD−R(Compact Disc Recordable)やMO(光磁気ディスク)等の記憶媒体によって入力されてもよい。このコンピュータシステム100に入力された階調画像データには、コンピュータシステム100によって網点処理が施されて、階調値に応じた大きさの網点で構成された網点画像を表した印刷用の網点画像データが生成される。
コンピュータシステム100によって生成された印刷用の網点画像データは上記CTP200に渡され、このCTP200により、このように渡された網点画像データによって表される網点画像を直接焼き付けた刷版が作成される。このCTP200によって作成された刷版は、上記印刷機が例えばドラムを有するものである場合、そのドラムに巻き付けられ、この印刷機によりそのドラム上の刷版にインクがのせられて網点画像の連続印刷が行われる。なお、刷版は、上記網点画像データによって表される画像がいわゆるフィルムセッタによってフィルム上に形成され、形成されたフィルムを元にして作成されたものであってもよい。
このように、印刷システム10による一連の印刷の作業は大がかりなものとなり、コストもかかる。このため、印刷オペレータは、実際の印刷作業を行う前に、上記プルーフシステム20により以下のようにしてプルーフ画像を作成し、そのプルーフ画像を参照することによって、上記印刷システム10により印刷される画像の仕上がりの事前確認を行っている。
プルーフシステム20のコンピュータシステム400には、上記コンピュータシステム100と同様に、上記通信網300を介して、あるいはCD−R、MOなどの記憶媒体を介して、上記コンピュータシステム100に入力されたものと同じ、CMYK各色の階調画像データそれぞれが入力される。このコンピュータシステム400によって、入力された階調画像データがプルーフ用の網点画像データに変換される。変換されたプルーフ用の網点画像データは、大型インクジェットプリンタ500へ出力される。大型インクジェットプリンタ500は、このプルーフ用の網点画像データを受け取り、この受け取った網点画像データに基づいて記録用紙にプルーフ画像をプリント出力する。このように出力されたプルーフ画像は、上記印刷機により印刷された画像を、色のみならず網点パターンについても再現した画像となっている。
なお、これらのコンピュータシステム100,400が、ポストスクリプト言語等によってページを画像や文字やイラストなどといったオブジェクトの配置として記述したページ記述データを、上記階調画像データのように画素の集合としてページを表現したビットマップデータに変換するRIP(Raster Image Processor)を備えたものである場合には、これらのコンピュータシステム100,400に入力される画像データとしては、階調画像データに替えて、そのページ記述データが用いられてもよい。これらのコンピュータシステム100,400に、互いに同じページ記述データが入力されると、それらのコンピュータシステム100,400内で互いに同じ階調画像データが生成され、それらの階調画像データそれぞれがそれぞれ用の網点画像データに変換される。
ここで、図1に示すコンピュータシステム100,400は、いずれも本発明の網点化装置として動作する。以下では、印刷システム10におけるコンピュータシステム100を代表例として、本発明の網点化装置の実施形態について説明する。
図1に示すコンピュータシステム100における本発明の実施形態としての特徴は、網点化装置として機能するときにコンピュータシステム100の内部で実行される処理内容にあり、以下、このコンピュータシステム100について詳しく説明する。なお、プルーフシステム20で用いられたコンピュータシステム400も、ハードウェア的には、印刷システム10で用いられたコンピュータシステム100と同じ構成を有する。
コンピュータシステム100は、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボード等が内蔵された本体部101、本体部101からの指示により表示画面102a上に画面や文字列の表示を行うCRTディスプレイ102、このコンピュータシステム100にユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード103、表示画面102a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていたアイコン等に応じた指示を入力するマウス104を備えている。
コンピュータシステム100のハードウェア構成は以下のようになる。
図2は、コンピュータシステムのハードウェア構成図である。
このハードウェア構成図には、全体制御を実行するCPU(中央演算処理装置)111、主記憶装置であるRAM112、HDD(ハードディスクドライブ)113、MOドライブ114、CD−ROMドライブ115、および通信用ボード116が示されており、それらはバス110で相互に接続されている。
HDD113は、記録媒体であるハードディスク120を内蔵しており、このハードディスク120に対し情報の記録再生を行う。
MOドライブ114は、記録媒体であるMO106が挿入され、このMO106に対し情報の記録再生を行う。
CD−ROMドライブ115は、記録媒体であるCD−ROM105が挿入され、このCD−ROM105に対し情報の記録再生を行う。
通信用ボード116は、LAN等の通信回線に接続される。図1に示すコンピュータシステム100は、この通信用ボード116を介して接続される通信網300によってコンピュータシステム400をはじめとする他のコンピュータシステムとの間でデータの送受信を行うことができる。
また、図示しない複数のI/Oインターフェースそれぞれを介してバス110に接続された、マウス104、キーボード103、CRTディスプレイ102、および大型インクジェットプリンタ500が示されている。なお、図1に示すコンピュータシステム400では、この大型インクジェットプリンタ500に替えて、CTP200が、図示しないI/Oインターフェースを介してバス110に接続される。
本実施形態では本発明の網点化プログラムの実施形態および、網点化プログラムにおいて用いられる網点閾値マトリクスがCD−ROM105に記憶されている。
図3は、本発明の網点化プログラムの実施形態を示す図である。
上述したように、本実施形態では、網点化プログラム600および網点閾値マトリクス640はCD−ROM105に記憶されている。ここで、CD−ROM105は、網点化プログラム600および網点閾値マトリクス640を記憶する記憶媒体の単なる一例に過ぎず、本発明の網点化プログラムおよび網点閾値マトリクスは、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、DVDなどといった他の記憶媒体に記憶されてもよい。
この図3に示す網点化プログラム600は、図1に示すコンピュータシステム100内で実行されると、そのコンピュータシステム100を、網点閾値マトリクス640を用いて階調画像データから網点画像データを生成する網点化装置として動作させるものであり、階調値取得部610と変換部620とで構成されている。ここで、階調値取得部610、および変換部620は、それぞれ、本発明の網点化プログラムにおける、階調値取得部、および変換部の各一例に相当するが、網点閾値マトリクス640は本発明の網点閾値マトリクスとは異なる概念のものである。
この網点化プログラム600の各要素の作用、および網点閾値マトリクス640の詳細については後述する。
図4は、本発明の網点化装置の一実施形態を表す機能ブロック図である。
この図4に示す網点化装置700は、図3の網点化プログラム600が、図1に示すコンピュータシステム100にインストールされて実行されることにより構成されるものであって、階調値取得部710と変換部720とから構成されている。階調値取得部710、および変換部720は、図3に示す網点化プログラム600を構成する、階調値取得部610、および変換部620にそれぞれ対応するが、図4の各要素は、図1に示すコンピュータシステム100のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図3に示す網点化プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
これら階調値取得部710、および変換部720は、それぞれ、本発明の網点化装置における、階調値取得部、および変換部の各一例に相当する。
以下、図4に示す網点化装置700の各要素を説明することによって、図3に示す網点化プログラム600の各要素も合わせて説明する。
図4の網点化装置700を構成する階調値取得部710は、図1に示す通信網300などを介して階調画像データを取得する。また、変換部720は、階調値取得部710によって取得された階調画像データに対して網点閾値マトリクス640に基づいた網点化処理を施すことにより網点画像データを作成して、図1に示すCTP100などに出力する。
以下では、網点閾値マトリクスの具体例と、その網点閾値マトリクスに基づいた網点化処理について説明する。
図5は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第1実施形態を示す図である。
この図5に示す原型の網点閾値マトリクス641は、100個の網点が10行×10列に配列されてなるスーパーセルを定義したものであり、この網点閾値マトリクス641によって、スーパーセルを構成する各網点の形状が決まる。図5には、網点閾値マトリクス641のうちの、9個の網点に相当する部分が代表的に示されている。
図3および図4に示す網点閾値マトリクス640は、この図5に示す原型の網点閾値マトリクス641が、印刷対象の画像のサイズ分だけ複数配列されることにより構成される。また、図3に示す変換部620、および図4に示す変換部720は、このような網点閾値マトリクス640を用いた処理に替えて、上記の原型の網点閾値マトリクス641が複数配列されることと等価な処理を実行することも可能であるが、ここでは、図3に示す変換部620、および図4に示す変換部720において、網点閾値マトリクス640を用いた処理が実行されることを前提として説明を続ける。
この図5に示す網点閾値マトリクス641は、0から10000までの階調値と比較される0から10000までの閾値641aが100行×100列に配列されたものであり、各閾値641aは、例えば、インクドットのような多数の出力点の集合によって画像を出力する出力装置(ここでは図1に示すCTP100で作成された刷版を用いて印刷を実行する印刷機)における各出力点に1対1に対応している。
ここで、図5では、図を見やすくするために、上記の9個の網点の中心付近に相当する部分の閾値641aが、各網点ごとに9箇所だけ記載されており、それら以外の箇所については記載が省略されて空白となっている。また、これら図5において記載されている閾値641aは、0から89までの値のうちのいずれかであり、画像におけるハイライト側に対応している。
ここで、図4に示す変換部720に、この図5に示す網点閾値マトリクス641が用いられる場合を例にとった網点化処理について説明する。変換部720では、網点画像データが表す階調値に基づいて、この網点閾値マトリクス641全体に適用される1つの階調値が求められて各閾値641aの値と比較される。そして、その階調値が閾値641aの値よりも大きい場合には、その閾値641aに対応する位置を、出力装置によってインクなどが打たれる描画素とする。この描画素は本発明にいう描画素の一例に相当する。
この図5に示す網点閾値マトリクス641は、5から49までの範囲の階調値については、この網点閾値マトリクス641で定義されるスーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素で形成される3種類の網点が分布し、0から5までと、50から10000までの範囲の階調値については、たかだか2種類の網点が分布するように構成されている。
図6は、図5に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。
この図6には、値が互いに10ずつ異なる7種類の階調値「10」,…,「70」それぞれに応じて、図5に示す網点閾値マトリクス641によって定義される7種類のスーパーセル651,…,657が示されている。ここで、上記の7種類の階調値「10」,…,「70」は、上述したように0から10000の階調値におけるハイライト側に相当する階調値である。また、図6に示す各スーパーセル651,…,657では、1個の網点に相当する領域は、図5に示す網点閾値マトリクス641おける閾値641aと一対一に対応する9個の升目で示されている。そして、これらの升目のうち黒く塗りつぶされた升目650は描画素を表わしており、この黒く塗りつぶされた升目650の集合が1個の網点形状を表わしている。
図6に示すように、階調値「10」に対応するスーパーセル651には、1個の描画素で形成された網点650bと、2個の描画素で形成された網点650cとがそれぞれ複数個含まれる。また、図6には示されていないが、階調値「10」に対応するスーパーセル651には、網点が形成される網点形成箇所に描画素が全く存在していない空白部分も含まれている。上記のスーパーセル651には、これら1個の描画素で形成された網点650bと、2個の描画素で形成された網点650c、および空白部分が交じり合って配列されている。つまり、図5に示す網点閾値マトリクス641は、階調値「10」に対応して、1個の描画素で形成された網点650bおよび2個の描画素で形成された網点650cという2種類の網点と、空白部分とからなるスーパーセル651を定義する。
また、階調値「20」に対しては、図5に示す網点閾値マトリクス641は、1個の描画素で形成された網点650bと、2個の描画素で形成された網点650cと、3個の描画素で形成された網点650dという3種類の網点が交じり合って配列されてなるスーパーセル652を定義する。そして、図5に示す網点閾値マトリクス641は、階調値が「50」に達するまでは、各階調値に対応して、このような互いに1個ずつ異なる数の描画素で形成される3種類の網点からなるスーパーセル653,664を定義する。
また、階調値「50」、「60」、および「70」に対しては、それぞれ5個の描画素で形成された網点650eからなるスーパーセル655、6個の描画素で形成された網点650fからなるスーパーセル656、および7個の描画素で形成された網点650gからなるスーパーセル657などといった、1種類の網点からなるスーパーセルを定義する。
図7は、図6に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。
図7には、図5に示す網点閾値マトリクス641で定義されるスーパーセルを構成する全ての網点を形成する総描画素数を縦軸にとり、横軸に階調値をとって、階調値の増加に伴う総描画素数の変化を示す第1のグラフF1が示されている。さらに、図7には、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される8種類の網点それぞれについて、スーパーセルに含まれる各網点の数を縦軸にとり、横軸に階調値をとって、階調値の増加に伴う各網点の数の変化を示す第2から第8の7つのグラフF2,…,F8も示されている。第2のグラフF2は、1個の描画素で形成される網点についてのグラフであり、この第2のグラフF2以降、網点を形成する描画素の数を1個ずつ増やしながら、7個の描画素で形成される網点についての第8のグラフF8までの8種類のグラフが示されている。
ここで、各グラフの縦軸に記載されている符号「N」は、上記の網点閾値マトリクス641を用いて生成される網点の総数を示すものであり、この網点閾値マトリクス641の例では、N=100である。
前述したように、スーパーセルは、そのスーパーセル全体で1つの階調を表わしている。即ち、スーパーセル中のどれだけの面積が、描画素で占められているかによって1つの階調を表わしている。ここで、図7に示す第1のグラフF1には、階調値の増加に伴う、スーパーセル中を占める描画素の総数の変化を示す第1のラインL1が記載されている。つまり、この第1のラインL1は、上記の網点閾値マトリクス641で定義されるスーパーセルが、横軸にとられている各階調値を、それぞれどれだけの数の描画素によって表わすかを示している。また、図7に示す第1のグラフF1には、上記の第1のラインL1の他にも第2から第4のラインL2,L3,L4が記載されているが、これらのラインについては後述する。
一方、第2から第8の7つのグラフF2,…,F8は、以下に説明するように、各階調値に対応して、上記のスーパーセル中にどのような種類の網点が分布するかを示している。
図7に示す第2のグラフF2からわかるように、0から5までの範囲の階調値については、1個の描画素で形成される網点が階調値の増加に伴って単調にN/2個まで増加する。階調値が「5」に達した段階では、上記のスーパーセル中における、網点が形成されるべきN箇所の網点形成箇所のうちの半数に、1個の描画素で形成される網点が形成されており、残りの半数の網点形成箇所は空白となっている。ここで、この空白の部分を0個の描画素で形成された網点と捉えると、0から5までの範囲の階調値については、上記のスーパーセル中に、0個の描画素で形成される網点と、1個の描画素で形成される網点との2種類の網点が分布していることとなる。ここで、図5に示す網点閾値マトリクス641は、これらの2種類の網点が、スーパーセル中におけるN箇所の網点形成箇所に、不規則にかつ満遍なく分布するように、スーパーセルを定義する。
次に、図7の第2および第3のグラフF2,F3からわかるように、5から15までの範囲の階調値については、1個の描画素で形成される網点の個数はN/2個のまま、2個の描画素で形成される網点が階調値の増加に伴って単調にN/2個まで増加する。即ち、この範囲の階調値については、階調値が「5」に達した段階で空白となっていたN/2個の網点形成箇所に、階調値の増加に伴って、2個の描画素で形成される網点が次々と形成されていくことを示している。つまり、この範囲の階調値に応じて定義されるスーパーセル中には、1個の描画素で形成される網点と、2個の描画素で形成される網点との2種類の網点と、まだ網点が形成されていない空白部分とが分布することとなる。また、図5に示す網点閾値マトリクス641は、上記のN/2個の網点形成箇所に、2個の描画素で形成される網点が不規則かつ満遍なく分布するように、スーパーセルを定義する。
ここで、図6に示す階調値「10」に対応するスーパーセル651は、図7の第2および第3のグラフF2,F3からわかるように、1個の描画素で形成される網点がN/2個、2個の描画素で形成される網点がN/4個、さらにN/4個の空白部分とからなっており、総数がN個の描画素で階調値「10」を表わしている。
次に、図7の第2、第3、および第4のグラフF2,F3,F4からわかるように、15から25までの範囲の階調値については、2個の描画素で形成される網点の個数はN/2個のまま、1個の描画素で形成される網点の個数はN/2個から0まで単調に減少し、3個の描画素で形成される網点の個数がN/2個まで単調に増加する。即ち、この範囲では、階調値が「5」に達した段階で形成されていたN/2個の、1個の描画素で形成された網点に、階調値の増加に伴って、さらに描画素が2個追加されることにより、3個の描画素で形成される網点が次々と形成されていくことを示している。また、この範囲の階調値については、1個の描画素で形成される網点と、2個の描画素で形成される網点と、3個の描画素で形成される網点との3種類の網点が分布することとなる。ここで、図6に示す階調値「20」に対応するスーパーセル652は、これらの3種類の網点からなっており、総数が2N個の描画素で階調値「20」を表わしている。
このように、階調値の増加に伴って、ある個数の描画素で形成された網点に、さらに描画素が2個追加されることにより、異なる個数の描画素で形成された別種の網点が形成されるという網点の成長過程は、階調値が「45」に達するまで続く。階調値が「45」に達した段階では、4個の描画素で形成される網点と、5個の描画素で形成される網点との2種類の網点が分布している。また、図6に示す階調値「30」および「40」それぞれに対応するスーパーセル653,664は、それぞれの階調値に応じた3種類の網点からなっており、総数が3N個および4N個の描画素で、それぞれ階調値「30」および「40」を表わしている。
次に、45から50までの範囲の階調値については、4個数の描画素で形成された網点に、さらに描画素が1個追加されることにより、5個の描画素で形成された網点が形成される。
このように、階調値の増加に伴って、ある個数の描画素で形成された網点に、さらに描画素が1個追加されることにより、異なる個数の描画素で形成された別種の網点が形成されるという網点の成長過程が、45以降の範囲の階調値について続く。この45以降の範囲の階調値については、上記のスーパーセル中に、互いに1個だけ数が異なる描画素の集合によって形成される2種類の網点が分布することになる。ただし、階調値「50」や、階調値「60」などといった特定の階調値については、その階調値に応じた1種類の網点が分布することになる。図6に示す階調値「50」、「60」、および「70」は、この特定の階調値の一例であり、それぞれに対応するスーパーセル655,656,657は、それぞれの階調値に応じた1種類の網点からなっている。そして、各スーパーセル655,656,657は、総数が5N個、6N個、および7N個の描画素で、それぞれ階調値「50」、「60」、および「70」を表わしている。
図5に示す網点閾値マトリクス641によって、以上に説明したように階調値に応じて定義されたスーパーセルで構成される網点画像データが、図3および図4に示す変換部720で形成され、その網点画像データが図1に示すCTP200に出力されて印刷用の刷版が作成され、その刷版が用いられて印刷が実行される。
このとき、CTP200や図示しない印刷機の性能などといった様々な印刷条件によって実際に印刷用紙上に再現できる網点の最小サイズが、例えば、2個の描画素で実現できるサイズであったとする。第1のグラフF1に記載されている第2のラインL2は、この場合において、スーパーセル中を占める描画素のうち印刷用紙上に印刷される描画素の総数の、階調値の増加に伴う変化を示すラインである。この第2のラインL2が示すように、本実施形態の網点化装置700(図4参照)によれば、2個の描画素で形成される網点が最も寄与する階調値「20」よりも小さな階調値であっても、5以上の範囲の階調値については、印刷用紙上に再現することができる。つまり、網点化装置700によれば、ハイライト側における、上記の小さな階調値に対応する画像のとびの発生を抑制できる。
また、第1のグラフF1に記載されている第3および第4のラインL3,L4は、それぞれ上記の最小サイズが、3個および4個の描画素で実現できるサイズであった場合に対応するラインである。これらのグラフからわかるように、網点化装置700によれば、上記の最小サイズに対応する階調値よりも小さな階調値であっても、部分的には再現されない階調値が生じるものの、印刷用紙上に再現することができる。つまり、例えば、上記の最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズから、3個の描画素で実現できるサイズへと変動したとしても、網点化装置700によれば、ハイライト側における、上記の小さな階調値に対応する画像のとびの発生を抑制できる。
さらに、上述したように、図5に示す網点閾値マトリクス641は、複数種類の網点からなるスーパーセルを定義するに当たっては、それら複数種類の網点がスーパーセル中に交じり合って満遍なく分布するように、それら複数種類の網点を配列する。これにより、スーパーセル中や、ひいては複数のスーパーセルが配列されてなる画像中に濃度むらなどといった不具合が発生することが抑制される。
以上説明したように図5に示す網点閾値マトリクス641を用いた網点処理を実行する網点化装置700によれば、印刷用紙上で再現可能な網点の最小サイズが変動したときの、ハイライト側の画像部分における画像のとびの発生を抑制することができる。このような網点化装置は、ハイライト側における不具合の発生が予測されるCTPや印刷機に供給する網点画像データの作成に利用される。
次に、図5に示す網点閾値マトリクス641とは異なる網点閾値マトリクスの具体例と、その網点閾値マトリクスに基づいて、図4に示す網点化装置700で実行される網点化処理について説明する。
図8は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第2実施形態を示す図である。
図8に示す原型の網点閾値マトリクス661は、図5に示す原型の網点閾値マトリクス641と同様に、0から10000までの階調値と比較される0から10000までの閾値661aが100行×100列に配列され、これらの閾値661aによって、100個の網点が10行×10列に配列されてなるスーパーセルを定義したものである。ただし、この網点閾値マトリクス661は、以下説明する範囲の階調値については、同一の階調値に対した、互いに異なる数の描画素で形成される4種類の網点が生じるようにスーパーセルを定義する点が、図5に示す原型の網点閾値マトリクス641と異なる。
以下、この相違点について説明する。
図9は、図8に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。
この図9には、値が互いに異なる7種類の階調値「10」,「20」,「25」,「35」,「50」,「60」,「70」それぞれに応じて、図8に示す網点閾値マトリクス661によって定義される7種類のスーパーセル671,…,677が示されている。
図9では、階調値「25」や階調値「35」に対応するスーパーセル673,674に4種類の網点が交じり合って配列されている様子が示されている。階調値「25」に対応するスーパーセル673には、1個の描画素で形成される網点670aと、2個の描画素で形成される網点670bと、3個の描画素で形成される網点670cと、4個の描画素で形成される網点670dとが配列されている。また、階調値「35」に対応するスーパーセル674には、2個の描画素で形成される網点670bと、3個の描画素で形成される網点670cと、4個の描画素で形成される網点670dと、5個の描画素で形成される網点670eとが配列されている。図9における、これら以外に対応するスーパーセルについては、図6と同様であるのでここでは重複説明を省略する。
図10は、図9に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。
図10には、図7と同様に、スーパーセルにおける階調値の増加に伴う総描画素数の変化を示す第1のグラフF1と、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される8種類の網点それぞれについて、階調値の増加に伴う各網点の数の変化を示す第2から第8の7つのグラフF2,…,F8とが示されている。また、上記の第1のグラフF1には、階調値の増加に伴う、スーパーセル中を占める描画素の総数の変化を示す第1のラインL1と、印刷用紙上に再現できる最小サイズが、それぞれ2個の描画素、3個の描画素、および4個の描画素それぞれに対応したサイズであった場合における、印刷用紙上に印刷される描画素の総数の、階調値の増加に伴う変化を示す3つのラインL2、L3,L4とが記載されている。
この図10に示す第2から第6のグラフF2,…,F6からわかるように、図8に示す網点閾値マトリクス661を用いた網点処理によると、「20」、「30」、および「40」などといった特定の階調値を除いて、「20」から「40」までの範囲の階調値については、互いに1個だけ異なる数の描画素によって形成される4種類の網点がスーパーセル中に分布することになる。
また、「10/3」より小さな範囲の階調値については、1個の描画素によって形成される網点がスーパーセル中に分布し、「10/3」から「10」までの範囲の階調値については、2種類の網点がスーパーセル中に分布し、「10」から「20」までの範囲の階調値については、3種類の網点がスーパーセル中に分布する。
また、第5から第8のグラフF5,…,F8からわかるように、「40」から「80/3」までの範囲の階調値については、3種類の網点がスーパーセル中に分布し、「80/3」以降の範囲の階調値については、2種類の網点がスーパーセル中に分布する。
ここで、図8に示す網点閾値マトリクス661を用いた網点処理では、階調値の増加に伴う網点の成長は、次のようになされる。
例えば、「20」から「30」までの範囲の階調値については、階調値「10/3」の段階でN/3個だけ形成されていた、1個の描画素で形成された網点に、さらに3個の描画素が追加されることにより、4個の描画素からなる網点が形成されていく。網点閾値マトリクス661を用いた網点処理では、このようにある個数の描画素で形成された網点に、さらに描画素が3個追加されることにより、異なる個数の描画素で形成された別種の網点が形成されるという網点の成長過程が、「20」から「40」までの範囲の階調値について実行される。また、「40」から「80/3」までの範囲の階調値については、3個の描画素で形成された網点に、さらに2個の描画素が追加されることにより、5個の描画素からなる網点が形成され、「50」までの範囲の階調値については、ある個数の描画素で形成された網点に、さらに描画素が1個追加されることにより、異なる個数の描画素で形成された別種の網点が形成されるという網点の成長過程が実行される。
以上に説明した網点閾値マトリクス661を用いた網点処理を実行する網点化装置700(図4参照)によれば、例えば、印刷用紙上に再現することができる最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズである場合には、図10の第1のグラフF1に記載されている第2のラインL2からわかるように、2個の描画素で形成される網点が最も寄与する階調値「20」よりも小さな階調値であっても、「10/3」以上の範囲の階調値については、印刷用紙上に再現することができる。また、上記の最小サイズが、3個および4個の描画素で実現できるサイズであった場合にも、それぞれ第3および第4のラインL3,L4からわかるように、上記の最小サイズに対応する階調値よりも小さな階調値であっても、部分的には再現されない階調値が生じるものの、印刷用紙上に再現することができる。つまり、上記の網点閾値マトリクス661を用いた網点処理を実行する網点化装置700によれば、ハイライト側における、上記の小さな階調値に対応する画像のとびの発生を抑制でき、さらに、例えば、上記の最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズから、3個の描画素で実現できるサイズへと変動したとしても、ハイライト側における画像のとびの発生を抑制できる。
さらに、上述したように、図8に示す網点閾値マトリクス661も、図5に示す網点閾値マトリクス641と同様に、複数種類の網点からなるスーパーセルを定義するに当たっては、それら複数種類の網点がスーパーセル中に交じり合って満遍なく分布するように、それら複数種類の網点を配列する。これにより、スーパーセル中や、ひいては複数のスーパーセルが配列されてなる画像中に濃度むらなどといった不具合が発生することが抑制される。
以上説明したように図8に示す網点閾値マトリクス661を用いた網点処理を実行する網点化装置700によっても、図5に示す網点閾値マトリクス641を用いた網点処理を実行する網点化装置700と同様に、印刷用紙上で再現可能な網点の最小サイズが変動したときの、ハイライト側の画像部分における画像のとびの発生を抑制することができる。このような網点化装置も、ハイライト側における不具合の発生が予測されるCTPや印刷機に供給する網点画像データの作成に利用される。
次に、図5に示す網点閾値マトリクス641や、図8に示す網点閾値マトリクス661とも異なる網点閾値マトリクスの具体例と、その網点閾値マトリクスに基づいて、図4に示す網点化装置700で実行される網点化処理について説明する。
図11は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第3実施形態を示す図である。
図11に示す原型の網点閾値マトリクス681は、図5に示す原型の網点閾値マトリクス641や、図8に示す原型の網点閾値マトリクス661と同様に、0から10000までの階調値と比較される0から10000までの閾値681aが100行×100列に配列され、これらの閾値681aによって、100個の網点が10行×10列に配列されてなるスーパーセルを定義したものである。ただし、この網点閾値マトリクス681は、以下説明するように、「20」までの範囲の階調値については、2個の描画素で形成される1種類の網点のみが生じるようにスーパーセルを定義する点が、図5に示す原型の網点閾値マトリクス641や、図8に示す原型の網点閾値マトリクス661と異なる。この網点閾値マトリクス681は、印刷用紙上に再現することができる最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズであるとの予測に基づいて作成されたものであり、この最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズである場合に良好な効果を発揮する。
以下、この相違点について説明する。
図12は、図11に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。
この図12には、値が互いに異なる7種類の階調値「10」,「20」,「30」,「40」,「50」,「60」,「70」それぞれに応じて、図11に示す網点閾値マトリクス681によって定義される7種類のスーパーセル691,…,697が示されている。
図12には、階調値「10」や階調値「20」に対応するスーパーセル691,692に、2個の描画素で形成される網点690aのみが分布している様子が示されている。階調値「10」に対応するスーパーセル691には、2個の描画素で形成される網点690aと、網点が形成される網点形成箇所に描画素が全く存在していない空白部分690bとが交じり合って配列されている。また、階調値「20」に対応するスーパーセル692では、網点が形成される網点形成箇所の全てが、2個の描画素で形成される網点690aで占められている。
また、階調値「30」や階調値「40」に対応するスーパーセル693,694には、互いに1個ずつ数が異なる3種類の網点が交じり合って配列される。また、図12における、これら以外のに対応するスーパーセルについては、図6と同様であるのでここでは重複説明を省略する。
図13は、図12に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。
図13には、図7および図10と同様に、スーパーセルにおける階調値の増加に伴う総描画素数の変化を示す第1のグラフF1と、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される8種類の網点それぞれについて、階調値の増加に伴う各網点の数の変化を示す第2から第8の7つのグラフF2,…,F8とが示されている。また、上記の第1のグラフF1には、階調値の増加に伴う、スーパーセル中を占める描画素の総数の変化を示す第1のラインL1と、印刷用紙上に再現できる最小サイズが、それぞれ3個の描画素、および4個の描画素それぞれに対応したサイズであった場合における、印刷用紙上に印刷される描画素の総数の、階調値の増加に伴う変化を示す2つのラインL2、L3とが記載されている。
ここで、図11に示す網点閾値マトリクス681を用いて実行される網点処理で形成される網点は、必ず2個以上の描画素からなっているので、上記の最小サイズが2個の描画素に対応したサイズである場合には全く影響を受けず、印刷用紙上に印刷される描画素の総数の、階調値の増加に伴う変化を示すラインは、上記のラインL1と同一なラインとなる。
この図13に示す第2および第3のグラフF2,F3からわかるように、図11に示す網点閾値マトリクス681を用いた網点処理では、1個の描画素からなる網点は形成されず、「0」から「20」までの範囲の階調値については、2個の描画素によって形成される1種類の網点のみがスーパーセル中に分布することになる。例えば、階調値「10」については、スーパーセル中には、このスーパーセルにおいて網点が形成される網点形成箇所のうちの半数であるN/2箇所に2個の描画素からなる網点が形成され、残りのN/2個の網点形成箇所は空白となる。その結果、スーパーセル中を占める描画素の総数はN個となり、このスーパーセルはN個の描画素によって階調値「10」を表す。
また、「20」から「25」までの範囲の階調値については、第3および第4のグラフF3,F4からわかるように、階調値「20」の段階でN個だけ形成されていた、2個の描画素からなる網点に、さらに1個の描画素が追加されることにより、3個の描画素からなる網点が形成されていく。このような網点の成長過程が、階調値が「25」に達して、2個の描画素からなる網点の数がN/2個まで減少し、3個の描画素からなる網点の数がN/2個に達するまで続く。
また、この図13における、「25」以降の範囲の階調値に対する、階調値の増加に伴う網点の成長過程は図7と同様であるので、ここでは重複説明を省略する。
以上に説明した網点閾値マトリクス681を用いた網点処理を実行する網点化装置700(図4参照)によれば、例えば、印刷用紙上に再現することができる最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズである場合には、上述したように全く影響を受けずに各階調値を印刷用紙上に再現することができる。また、上記の最小サイズが、3個および4個の描画素で実現できるサイズであった場合にも、それぞれ第2および第3のラインL2,L3からわかるように、上記の最小サイズに対応する階調値よりも小さな階調値であっても、部分的には再現されない階調値が生じるものの、印刷用紙上に再現することができる。つまり、上記の網点閾値マトリクス681を用いた網点処理を実行する網点化装置700によれば、ハイライト側における、上記の小さな階調値に対応する画像のとびの発生を抑制でき、さらに、例えば、上記の最小サイズが、2個の描画素で実現できるサイズから、3個の描画素で実現できるサイズへと変動したとしても、ハイライト側における画像のとびの発生を抑制できる。
さらに、上述したように、図11に示す網点閾値マトリクス681も、図5に示す網点閾値マトリクス641や、図8に示す網点閾値マトリクス661と同様に、複数種類の網点からなるスーパーセルを定義するに当たっては、それら複数種類の網点がスーパーセル中に交じり合って満遍なく分布するように、それら複数種類の網点を配列する。これにより、スーパーセル中や、ひいては複数のスーパーセルが配列されてなる画像中に濃度むらなどといった不具合が発生することが抑制される。
以上説明したように図11に示す網点閾値マトリクス681を用いた網点処理を実行する網点化装置700によっても、図5に示す網点閾値マトリクス641や図8に示す網点閾値マトリクス661を用いた網点処理を実行する網点化装置700と同様に、印刷用紙上で再現可能な網点の最小サイズが変動したときの、ハイライト側の画像部分における画像のとびの発生を抑制することができる。このような網点化装置も、ハイライト側における不具合の発生が予測されるCTPや印刷機に供給する網点画像データの作成に利用される。
ここまでの説明では、ハイライト側における不具合の発生を抑制する網点化装置で利用される網点閾値マトリクスの具体例について説明してきたが、以下では、階調値「9300」以上のシャドウ側における画像のつぶれ等といった不具合の発生を抑制する網点化装置で利用される、図5、図8、および図11に示す各網点閾値マトリクス641,661,681とは異なる網点閾値マトリクスの具体例と、その網点閾値マトリクスに基づいて、図4に示す網点化装置700で実行される網点化処理について説明する。
図14は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第4実施形態を示す図である。
図14に示す原型の網点閾値マトリクス801は、図5、図8、および図11に示す各網点閾値マトリクス641,661,681と同様に、0から10000までの階調値と比較される0から10000までの閾値801aが100行×100列に配列され、これらの閾値801aによって、100個の網点が10行×10列に配列されてなるスーパーセルを定義したものである。
ここで、図14において、図を見やすくするために、特に記載されている閾値801aは、図5、図8、および図11とは異なり、9100から10000までの値のうちのいずれかであり、画像におけるシャドウ側に対応している。
このシャドウ側において、網点閾値マトリクス801の全ての閾値801aと、1つの階調値とが比較されるとき、その階調値が閾値681aの値よりも小さい場合には、その閾値681aに対応する位置には、出力装置によってインクが打たれない。このインクが打たれない画素が、本発明にいう非描画素の一例に相当する。この網点閾値マトリクス801を用いた網点化処理では、シャドウ側において非描画素の集合からなる白抜けが生成されることにより、このシャドウ側における網点が生成される。
上記の網点閾値マトリクス801は、9550から9849までの範囲の階調値については、この網点閾値マトリクス801で定義されるスーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合からなる3種類の白抜けが分布し、0から9549までと、9850から10000までの範囲の階調値については、たかだか2種類の白抜けが分布するように構成されている。
図15は、図14に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセル中に存在する各白抜けが階調値の増加に伴って縮小する様子を示す図である。
この図15には、値が互いに100ずつ異なる7種類の階調値「9300」,…,「9900」それぞれに応じて、図14に示す網点閾値マトリクス801によって定義される7種類のスーパーセル811,…,817が示されている。ここで、上記の7種類の階調値「9300」,…,「9900」は、上述したように0から10000の階調値におけるシャドウ側に相当する階調値である。また、図15に示す各スーパーセル811,…,817では、1個の白抜けに相当する領域は、図14に示す網点閾値マトリクス801おける閾値801aと一対一に対応する9個の升目で示されている。そして、これらの升目のうち白く抜けた升目810は非描画素を表わしており、この白く抜けた升目810の集合が1個の白抜けの形状を表わしている。
図15に示すように、図14に示す網点閾値マトリクス801は、階調値「9300」、「9400」、および「9500」に対しては、それぞれ7個の非描画素で形成された白抜け810bからなるスーパーセル811、6個の非描画素で形成された白抜け810cからなるスーパーセル812、および5個の非描画素で形成された白抜け810dからなるスーパーセル813などといった、それぞれ1種類の白抜けからなるスーパーセルを定義する。
また、階調値「9600」に対しては、図14に示す網点閾値マトリクス801は、5個の非描画素で形成された白抜け810eと、4個の非描画素で形成された白抜け810fと、3個の非描画素で形成された白抜け810gという3種類の白抜けが交じり合って配列されてなるスーパーセル814を定義する。そして、この網点閾値マトリクス801は、後述するように「9550」から「9950」の階調値については、各階調値に対応して、このような互いに1個ずつ異なる数の非描画素で形成される3種類の白抜けからなるスーパーセル815,816,817が定義される。
ここで、図15に示すように、階調値「9900」に対応するスーパーセル817には、1個の非描画素で形成された白抜け810hと、2個の非描画素で形成された白抜け810iとがそれぞれ複数個含まれる。また、このスーパーセル817には、階調値が「9900」に達した段階で非描画素が全て塗りつぶされている塗り潰し部分810jも含まれている。後述するように「9900」から「9950」の範囲の階調値について定義されるスーパーセルには、このような塗り潰し部分810jを、0個の非描画素で形成された白抜けであると捉えると、3種類の白抜けが分布しているとみなされる。
図16は、図15に示す、階調値の増加に伴う白抜けの縮小過程をグラフで示した図である。
図16には、図14に示す網点閾値マトリクス801で定義されるスーパーセル中に存在する全ての白抜けを形成する、非描画素の総数を縦軸にとり、横軸に階調値をとって、階調値の増加に伴う非描画素の総数の変化を示す第1のグラフF1が示されている。さらに、図16には、互いに異なる数の非描画素の集合によって形成される8種類の白抜けそれぞれについて、スーパーセルに含まれる各白抜けの数を縦軸にとり、横軸に階調値をとって、階調値の増加に伴う各白抜けの数の変化を示す第2から第8の7つのグラフF2,…,F8も示されている。第2のグラフF2は、7個の非描画素で形成される白抜けについてのグラフであり、この第2のグラフF2以降、白抜けを形成する非描画素の数を1個ずつ減らしながら、1個の非描画素で形成される白抜けについての第8のグラフF8までの8種類のグラフが示されている。
ここで、各グラフの縦軸に記載されている符号「N」は、上記の網点閾値マトリクス801を用いて生成される白抜けの総数を示すものであり、この網点閾値マトリクス801の例では、N=100である。
前述したように、スーパーセルは、そのスーパーセル全体で1つの階調を表わしている。即ち、スーパーセル中のどれだけの面積が、非描画素で占められているかによって1つの階調を表わしている。ここで、図16に示す第1のグラフF1には、階調値の増加に伴う、スーパーセル中を占める非描画素の総数の変化を示す第1のラインL1が記載されている。つまり、この第1のラインL1は、上記の網点閾値マトリクス801で定義されるスーパーセルが、横軸にとられている各階調値を、それぞれどれだけの数の非描画素によって表わすかを示している。また、図16に示す第1のグラフF1には、上記の第1のラインL1の他にも第2から第4のラインL2,L3,L4が記載されているが、これらのラインについては後述する。
一方、第2から第8の7つのグラフF2,…,F8は、以下に説明するように、各階調値に対応して、上記のスーパーセル中にどのような種類の白抜けが分布するかを示している。
図16に示す第2のグラフF2からわかるように、階調値「9300」の段階で、スーパーセル中には、7個の非描画素で形成される白抜けがN個存在している。そして、この白抜けは、9300から9400まで階調値が増加するに伴って、単調に減少する。
一方、第3のグラフF3からわかるように、この9300から9400までの範囲の階調値について、6個の非描画素で形成される白抜けが階調値の増加に伴って単調に増加する。
これらの7個の非描画素で形成される白抜け、および6個の非描画素で形成される白抜けそれぞれの数の増減は、上記の9300から9400までの範囲の階調値については、7個の非描画素で形成される各白抜けにおいて、階調値の増加に伴って非描画素が1個塗り潰されることにより、6個の非描画素で形成される白抜けが次々と形成されていくことを示している。つまり、この範囲の階調値に応じて定義されるスーパーセル中には、7個の非描画素で形成される白抜けと、6個の非描画素で形成される白抜けとが分布することとなる。また、図14に示す網点閾値マトリクス801は、これら2種類の白抜けが不規則かつ満遍なく分布するように、スーパーセルを定義する。
このように、階調値の増加に伴って、ある個数の非描画素で形成された白抜けにおいて、非描画素が1個塗り潰されることにより、異なる個数の非描画素で形成された別種の白抜けが形成されるという白抜けの縮小過程は、階調値が「9550」に達するまで続く。
次に、図16の第4、第5、および第6のグラフF4,F5,F6からわかるように、9550から9650までの範囲の階調値については、階調値が「9550」に達した段階でN/2個となっていた4個の非描画素で形成される白抜けの個数はそのままに、3個の非描画素で形成される白抜けが階調値の増加に伴って単調にN/2個まで増加する。一方、この9550から9650までの範囲の階調値について、5個の非描画素で形成される白抜けは階調値の増加に伴って単調に減少する。
これらの5個の非描画素で形成される白抜け、4個の非描画素で形成される白抜け、および3個の非描画素で形成される白抜けそれぞれの数の増減は、上記の9550から9650までの範囲の階調値については、5個の非描画素で形成される各白抜けにおいて、階調値の増加に伴って非描画素が2個塗り潰されることにより、3個の非描画素で形成される白抜けが次々と形成されていくことを示している。つまり、この範囲の階調値に応じて定義されるスーパーセル中には、5個の非描画素で形成される白抜けと、4個の非描画素で形成される白抜けと、3個の非描画素で形成される白抜けとが分布することとなる。また、図14に示す網点閾値マトリクス801は、これら3種類の白抜けが不規則かつ満遍なく分布するように、スーパーセルを定義する。
このように、階調値の増加に伴って、ある個数の非描画素で形成された白抜けにおいて、非描画素が2個塗り潰されることにより、異なる個数の非描画素で形成された別種の白抜けが形成されるという白抜けの縮小過程は、図16の第4〜第8のグラフF4,…,F8からわかるように、階調値が「9950」に達するまで続く。ここで、9850から9950までの範囲の階調値については、2個の非描画素で形成される白抜けにおいて、階調値の増加に伴って非描画素が2個塗り潰されることにより、スーパーセル中に、白抜けが全く形成されない箇所が増加していくこととなる。
そして、9950から10000までの範囲の階調値については、第8のグラフF8からわかるように、階調値が「9950」に達した段階でN/2個となっていた1個の非描画素で形成される白抜けが、階調値の増加に伴って次々と塗り潰されていき、階調値が「10000」に達した段階でスーパーセル中の画素が全て黒化することとなる。
図14に示す網点閾値マトリクス801によって、以上に説明したように階調値に応じて定義されたスーパーセルで構成される網点画像データが、図3および図4に示す変換部720で形成され、その網点画像データが図1に示すCTP200に出力されて印刷用の刷版が作成され、その刷版が用いられて印刷が実行される。
このとき、CTP200や図示しない印刷機の性能などといった様々な印刷条件によって実際に印刷用紙上に再現できる白抜けの最小サイズが、例えば、2個の非描画素で実現できるサイズであったとする。第1のグラフF1に記載されている第2のラインL2は、この場合において、スーパーセル中を占める非描画素のうち印刷用紙上に印刷される非描画素の総数の、階調値の増加に伴う変化を示すラインである。この第2のラインL2が示すように、本実施形態の網点化装置700(図4参照)によれば、2個の非描画素で形成される白抜けが最も寄与する階調値「9800」よりも大きな階調値であっても、9950以下の範囲の階調値については、印刷用紙上に再現することができる。つまり、網点化装置700によれば、シャドウ側における、上記の大きな階調値に対応する画像のつぶれの発生を抑制できる。
また、第1のグラフF1に記載されている第3および第4のラインL3,L4は、それぞれ上記の最小サイズが、3個および4個の非描画素で実現できるサイズであった場合に対応するラインである。これらのグラフからわかるように、網点化装置700によれば、上記の最小サイズに対応する階調値よりも大きな階調値であっても、部分的には再現されない階調値が生じるものの、印刷用紙上に再現することができる。つまり、例えば、上記の最小サイズが、2個の非描画素で実現できるサイズから、3個の非描画素で実現できるサイズへと変動したとしても、網点化装置700によれば、シャドウ側における、上記の大きな階調値に対応する画像のつぶれの発生を抑制できる。
さらに、上述したように、図14に示す網点閾値マトリクス801は、複数種類の白抜けからなるスーパーセルを定義するに当たっては、それら複数種類の白抜けがスーパーセル中に交じり合って満遍なく分布するように、それら複数種類の白抜けを配列する。これにより、スーパーセル中や、ひいては複数のスーパーセルが配列されてなる画像中に濃度むらなどといった不具合が発生することが抑制される。
以上説明したように図14に示す網点閾値マトリクス801を用いた網点化処理を実行する網点化装置700によれば、印刷用紙上で再現可能な白抜けの最小サイズが変動したときの、シャドウ側の画像部分における画像のつぶれの発生を抑制することができる。このような網点化装置は、シャドウ側における不具合の発生が予測されるCTPや印刷機に供給する網点画像データの作成に利用される。
次に、ハイライト側およびシャドウ側における不具合の発生を双方ともに抑制する網点化装置で利用される、図5、図8、図11、および図14に示す各網点閾値マトリクス641,661,681,801とは異なる網点閾値マトリクスの具体例について説明する。
図17は、本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第5実施形態を示す図である。
図17に示す原型の網点閾値マトリクス821は、図5、図8、図11、および図14に示す各網点閾値マトリクス641,661,681,801と同様に、0から10000までの階調値と比較される0から10000までの閾値821aが100行×100列に配列され、これらの閾値821aによって、100個の網点が10行×10列に配列されてなるスーパーセルを定義したものである。
ここで、図17には、網点閾値マトリクス821を構成する閾値821aのうち、9個の網点の中心付近に相当し、ハイライト側の階調値について各網点を生成するための9箇所の部分821bの閾値821aと、シャドウ側において互いに隣接する網点どうしが接触するようになったときに各網点間に生じる白抜けを生成するための、9個の網点の端部付近に相当する9箇所の部分821cの閾値821aとが示されており、それら以外の箇所については記載が省略されて空白となっている。
また、上記のハイライト側に対応する9箇所の部分821bの閾値821aは、前述の図5において網点閾値マトリクス641の特徴的な部分として記載されていた9箇所の部分の0から89までの値の閾値641aと同等な閾値である。さらに、図17において上記のシャドウ側に対応する9箇所の部分821cの閾値821aは、前述の図14において網点閾値マトリクス801の特徴的な部分として記載されていた9箇所の部分の9300から10000までの値の閾値801aと同等な閾値である。
従って、この図17に示す網点閾値マトリクス821は、ハイライト側については、まず5から49までの範囲の階調値に対して、この網点閾値マトリクス641で定義されるスーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素で形成される3種類の網点が分布し、0から5までの範囲の階調値に対して、たかだか2種類の網点が分布するように構成されている。また、この網点閾値マトリクス821は、シャドウ側については、まず9550から9849までの範囲の階調値に対して、上記のスーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合からなる3種類の白抜けが分布し、9850から10000までの範囲の階調値に対して、たかだか2種類の白抜けが分布するように構成されている。
一方、この網点閾値マトリクス821は、ハイライト側とシャドウ側との間に相当する中間調を含む、50から9549までの範囲の階調値に対しては、基本的に、上記のスーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、たかだか2種類の網点が分布するように構成されている。ただし、互いに隣接する網点どうしが接触するような、大きな網点で階調が表現されるシャドウ側では、この網点閾値マトリクス821は、各網点間の隙間に当たる白抜けが、スーパーセルの中に、同一の階調値に対応した、たかだか2種類分布するように、これらの白抜けを生成することにより、このようなシャドウ側の階調値に対する網点を生成している。
この図17に示す網点閾値マトリクス821が図4に示す変換部720で用いられて実行される網点化処理は、ハイライト側の階調値およびシャドウ側の階調値に対する処理に特徴がある。しかし、ハイライト側の階調値に対しては、図6および図7を参照して説明した、図5に示す網点閾値マトリクス641を用いた網点化処理と同等であり、シャドウ側の階調値に対しては、図15および図16を参照して説明した、図14に示す網点閾値マトリクス821を用いた網点化処理と同等である。そこで、ここではこれらの網点化処理についての重複説明を省略する。
以上説明したように図17に示す網点閾値マトリクス821を用いた網点化処理を実行する網点化装置700によれば、印刷用紙上で再現可能な網点および白抜けの最小サイズが変動しても、ハイライト側の画像部分における画像のとび、およびシャドウ側の画像部分における画像のつぶれの発生を両方とも抑制することができる。このような網点化装置は、ハイライト側とシャドウ側との双方における不具合の発生が予測されるCTPや印刷機に供給する網点画像データの作成に利用される。
尚、以上の説明では、本発明にいう変換部の一例として、網点閾値マトリクスを用いてスーパーセルを定義する変換部を挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の変換部は、例えば、階調値に応じて、1つの網点を形成する描画素の数を算出するものであってもよい。
また、上記の説明では、本発明にいう変換部の一例として、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、スーパーセル中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類あるいは4種類の網点や白抜けが生じるように網点を形成する変換部を挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の変換部は、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される5種類以上の網点や白抜けが生じるように網点を形成するものであってもよい。
また、上記の説明では、本発明にいう変換部の一例として、規則的に配列された網点を形成する変換部を挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の変換部は、例えば、不規則に散在する網点を形成するものであってもよい。
本発明の一実施形態が組み込まれて構成される、印刷システムおよびプルーフシステムを示す斜視図である。 コンピュータシステムのハードウェア構成図である。 本発明の網点化プログラムの実施形態を示す図である。 本発明の網点化装置の一実施形態を表す機能ブロック図である。 本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第1実施形態を示す図である。 図5に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。 図6に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。 本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第2実施形態を示す図である。 図8に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。 図9に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。 本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第3実施形態を示す図である。 図11に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセルを構成する各網点が階調値の増加に伴って成長する様子を示す図である。 図12に示す、階調値の増加に伴う網点の成長過程をグラフで示した図である。 本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第4実施形態を示す図である。 図14に示す網点閾値マトリクスで定義されるスーパーセル中に存在する各白抜けが階調値の増加に伴って縮小する様子を示す図である。 図15に示す、階調値の増加に伴う白抜けの縮小過程をグラフで示した図である。 本実施形態における網点化処理に用いられる網点閾値マトリクスを作成するときの原型となる、本発明の網点閾値マトリクスの第5実施形態を示す図である。
符号の説明
10 印刷システム
20 プルーフシステム
100,400 コンピュータシステム
101 本体部
102 CRTディスプレイ
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
105 CD−ROM
106 MO
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 HDD
114 MOドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 通信用ボード
120 ハードディスク
200 CTP
300 通信網
500 大型インクジェットプリンタ
600 網点化プログラム
610 階調値取得部
620 変換部
640 網点閾値マトリクス
641,661,681,801,821 原型の網点閾値マトリクス
641a,661a,681a,801a,821a 閾値
650,810 升目
651,652,653,654,655,656,657,671,672,673,674,675,676,677,691,692,693,694,695,696,697,811,812,813,814,815,816,817 スーパーセル
650b,650c,650d,650e,650f,650g,670a,670b,670c,670d,670e,690a 網点
690b 空白部分
700 網点化装置
710 階調値取得部
720 変換部
810b,810c,810d,810e,810f,810g,810h,810i,810j 白抜け
821b 網点を生成するための部分
821c 白抜けを生成するための部分

Claims (9)

  1. 階調値で画像を表現した階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
    前記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を形成することにより、前記階調画像データを、前記網点で画像を表現した網点画像データに変換する変換部とを備え、
    前記変換部が、前記階調値取得部で得られる階調値のうち、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、網点で表現された画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成するものであることを特徴とする網点化装置。
  2. 前記変換部は、前記3種類以上の網点が生じるように網点を形成するに当たり、それら3種類以上の網点のうち前記画像中に最も多数生じる種類の網点を形成する描画素の数に対して多数の描画素で形成される網点と少数の描画素で形成される網点も該画像中に生じるように網点を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  3. 前記変換部は、前記階調値取得部で得られる階調値のうち前記所定範囲以外の階調値については、前記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される、たかだか2種類の網点が生じるように網点を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  4. 前記変換部は、前記所定範囲として、全階調範囲のうちハイライト側に偏った範囲を用いるものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  5. 前記変換部は、前記所定範囲として、全階調範囲のうちシャドウ側に偏った範囲を用いるものであって、該範囲の階調値について網点を形成するに当たって、前記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合によって形成される3種類以上の白抜けが生じるように網点を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  6. 前記変換部は、前記所定範囲として、全階調範囲のうちハイライト側に偏った第1の範囲と、シャドウ側に偏った第2の範囲とを用いるものであって、前記第1の範囲の階調値について網点を形成するに当たっては、前記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成し、前記第2の範囲の階調値について網点を形成するに当たっては、前記画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の非描画素の集合によって形成される3種類以上の白抜けが生じるように網点を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の網点化装置。
  7. 前記変換部は、階調値と比較される閾値の配列からなる、前記3種類以上の網点を含んだ網点群を生成するための1つの網点閾値マトリクスを用いて網点を形成するものであることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1項記載の網点化装置。
  8. コンピュータ上で実行され、該コンピュータ上で、
    階調値で画像を表現した階調画像データの階調値を得る階調値取得部と、
    前記階調値取得部で得られた階調値に応じた数の描画素の集合からなる網点を形成することにより、前記階調画像データを、前記網点で画像を表現した網点画像データに変換する変換部とを備え、
    前記変換部が、前記階調値取得部で得られる階調値のうち、少なくとも所定範囲の階調値について網点を形成するに当たって、網点で表現された画像中に、同一の階調値に対応した、互いに異なる数の描画素の集合によって形成される3種類以上の網点が生じるように網点を形成するように、該変換部を構成するものであることを特徴とする網点化プログラム。
  9. 階調値と比較されることにより、それぞれが階調値に応じた各数の描画素の集合からなる複数の網点を生成するための閾値の配列からなる網点閾値マトリクスであって、
    所定の階調値について、その階調値に応じた第1の数の描画素の集合となる網点を生成する第1の閾値群と、
    前記所定の階調値について、前記第1の数と異なる第2の数の描画素の集合となる網点を生成する第2の閾値群と、
    前記所定の階調値について、前記第1の数と、前記第2の数との両方と異なる第3の数の描画素の集合となる網点を生成する第3の閾値群とを有することを特徴とする網点閾値マトリクス。
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