JP4052879B2 - タイル張付壁とその施工方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、タイル張付壁およびタイル張付壁施工方法に関する。具体的には、建設現場において施工する内外装の床、壁、天井等にタイル、モザイクタイルユニット、自然石スレートなどを張りつけたタイル張付壁とその施工方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
内外装の床、壁、天井等の壁面にタイルを張り付けたタイル張付壁を現場で施工する湿式工法では、水硬性のセメント等の結合材に砂、混和剤などを加え水と混練したモルタルを接着剤として躯体表面に平滑に塗布しタイル等を張り付け、あるいは「だんご張り(積上げ張り)」と称してタイルの裏面にモルタルを付け、躯体表面または中塗壁面(下地モルタル表面)に押しつけて張り付ける。通常、コンクリート躯体の表面はポーラスに形成されて小さな凹凸で覆われ、また、化粧する必要がないタイル裏面は素焼きのままポーラス、かつ小さな凹凸に覆われている。また、裏足をもつタイルもある。これらの凹凸面がモルタル層との接触面積を増大し、モルタルにアンカーを形成させてタイル張り壁の接着を保たせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の湿式工法によって施工されたタイル張り壁は、モルタルの接着強度やモルタル層自体の強度が必ずしも十分でなく、モルタル層の接着面が剥離したりモルタル層にクラック(ひび割れ)が発生して、タイル張り壁が剥落するような事故が絶えなかった。本発明は、タイル張り壁のモルタル層の強度およびタフネスを強化し、タイル張り仕上げ層が剥離しても脱落しにくい安全なタイル張り壁の提供を目的に完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために本発明は、コンクリート躯体1と、モルタルとの接
合面6を有するモルタル接着補助具5であって、前記の接合面6が面ファスナー状
のループおよび/またはフック7の配列体で形成されているプラスチック又はゴム
製のモルタル接着補助具5と、前記躯体1の表面およびモルタル接着補助具の接合
面6に形成された、非加水状態を基準にしてセメント100重量部に対し、単糸繊
度4〜50dtex、繊維長5〜30mm、伸度が少なくとも15%、強度3cN
/dtexを超えるポリアミド系繊維4を0.1〜1重量部、砂を30〜350重
量部含む、厚さ2〜30mmの繊維補強モルタル層2と、前記繊維補強モルタル層
2の表面に湿式工法によって張り付けられたタイル3とを含むことを特徴とするタ
イル張付壁を提供する。
以下、本発明に係るタイル張付壁、タイル張付壁施工方法の説明において「モル
タル接着補助具」の語は、「接合面6が面ファスナー状のループおよび/またはフ
ック7の配列体で形成されているプラスチック又はゴム製のモルタル接着補助具」
を意味する。
【0005】
好ましくは、繊維補強モルタル層における砂の含有量は、非加水状態を基準にし
てセメント100重量部に対し、砂を100〜350重量部とする。
【0006】
繊維補強モルタル層における補強繊維は、長さの異なる2種類以上の補強繊維を
混合して用いるとよい。好ましくは、長さの異なる2種類以上補強繊維の長さの比
率は、1.5〜4倍が好ましい。
【0007】
さらに好ましくは、前記の各タイル張り壁において、繊維補強モルタル層2に、非加水状態を基準にしてセメント100重量部に対し、0.2〜3重量部の収縮低減剤、0.2〜4重量部の減水剤、0.2〜5重量部の高性能AE減水剤および0.05〜0.2重量部の流動化剤からなる群の中から選ばれた少なくとも1種を添加する。
【0008】
また、本発明は、モルタル接着補助具5を躯体1表面に所定の間隔で固定し、湿
式工法によって、所定量の補強繊維4を配合した繊維補強モルタルをコンクリート
躯体1表面およびモルタル接着補助具5に付着させて繊維補強モルタル層2を形成
し、タイル3を繊維補強モルタル層2の表面に張り付けることを特徴とするタイル
張付壁施工方法を提供する。好ましくは、モルタル接着補助具をコンクリート躯体
表面に所定の間隔で固定し、湿式工法によって所定量の補強繊維を配合した繊維補
強モルタルをコンクリート躯体表面およびモルタル接着補助具に付着させて下地モ
ルタル層11として形成し、さらにその表面に表面側のタイル張付モルタル層12
を形成し、タイル張付モルタル層にタイルを張り付けることを特徴とするタイル張
付壁施工方法を開示する。繊維補強モルタル層において使用する補強繊維は、長さ
の異なる2種類以上補強繊維を混合したものが好ましく、また、長さの異なる2種
類以上補強繊維の長さの比率は、1.5〜4倍がよい。さらに、繊維補強モルタル
層がタイル張付モルタル層を含み、タイル張付モルタル層を繊維補強モルタルの複
数回塗布により形成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき実施形態例をあげ、図面を参照して具体的に説明する。図1
はタイル張付壁基本構成を例示する参考断面図、図2はモルタル接着補助具5を用
いた本発明タイル張付壁を例示する断面図、図3は本発明に使用するモルタル接着
補助具5接合面6の実施形態を例示する平面図、図4は下地モルタル層を設けたタ
イル張付壁の実施態様を例示する参考断面図である。
【0010】
本発明においては、繊維補強モルタル層2を形成するため、モルタルに混和する補強繊維4としてポリアミド系繊維を好ましく利用する。ポリアミド系繊維は、ポリアミドからなる、あるいは主にポリアミドを含んだポリアミド繊維であるが、中でもいわゆるナイロン繊維が好ましく用いられる。ナイロンとしては、ナイロン6、ナイロン66、高収縮性共重合ナイロン、柔軟性共重合ナイロンなどがあげられる。
【0011】
ポリアミド系繊維は、他の補強繊維に比べるとモルタル中での分散性がきわめて良好であって、力学的に均質、高強度を有する板状体の補強繊維モルタル層2を躯体表面に形成し、応力集中部での剥落防止効果が大きい。中でも上記した繊維特性のポリアミド系補強繊維は、前記条件の繊維補強モルタル中で1cm3当たり数万〜数十万本の補強繊維が均一分散され、コンクリート躯体1の表面やタイル3の裏面に絡みつきやすいので、モルタル自体の力学的特性を向上させるだけではなく、コンクリート躯体やタイル裏面の凹凸に絡みつき界面接着力を高める効果が大きい。さらに、ポリアミド系補強繊維は、保水性があってモルタルのドライアウトを防止する作用効果をもち、施工作業性にも優れ、タイル張付用のモルタルとして好適である。繊維補強モルタル層2の厚さは2〜30mmが好ましい。
【0012】
さて、補強繊維を混入してモルタル強度を向上し、モルタル壁の割れを防止することは以前から行われていた。本発明においては、モルタル壁よりもさらに重量が大きく、問題の多いタイル張付壁の効果的な補強を目的としてコンクリート躯体1とタイル3との間の接着に繊維補強モルタルを用い、モルタル層の強度およびタフネスの両方を増大させ、剥落やクラック(ひび割れ)の少ないタイル張付壁の構成条件を検討した。その結果、加水前重量を基準にして、セメント100重量部に対し、単糸繊度4〜50dtex、繊維長5〜30mm、伸度が少なくとも15%、強度3cN/dtexを超えるポリアミド系繊維4を0.1〜1重量部含み、砂を30〜350重量部含む繊維補強モルタルを用いたタイル張付壁により目的の解決を図れることが判った。伸度は15%以上であって、通常70%、好ましくは50%以下のものを使用するとよい。
【0013】
上記の繊維補強モルタル層2は、不陸の調整や耐衝撃性を緩和するための下地モルタル層11と、タイルの接着力を強化するためのタイル張付モルタル層12とから形成することが望ましい。前記両繊維補強モルタル層11及び12の成分混合比は同じでもよいが、それぞれの目的に応じ、最適の混合比を検討して用いてもよい。タイル張付モルタル層12は、セメント100重量部に対し、砂を30〜150重量部の範囲で混合した繊維補強モルタルが好適である。また、両層とも塗布回数に特別の制限はない。繊維補強モルタル層2を下地モルタル層を設けずにタイル張付モルタル層として形成し、そのタイル張付モルタル層を、繊維補強モルタルの複数回塗布により形成しても、好結果を得ることができる。
【0014】
繊維補強モルタル層2は補強繊維によって全体が板状に強固に結合されてクラック(ひび割れ)の発生を防止し、モルタルの塗布過程でも、多数の補強繊維4が、コンクリート躯体1表面とタイル3の裏面に絡まって接着力を増強する上、接着補助具にも絡まってモルタル層2と躯体1との接着力を増大させる。モルタル接着補助具は、モルタル層がタイル3を張り付けた結果生じることになる壁の重量や変異応力の増加に対し、補強繊維により板状に結合されたモルタル層を広い範囲において躯体1に強く接合、保持させているものと理解される。
【0015】
また、繊維補強モルタル層は、非加水状態を基準にしてセメント100重量部に対し、単糸繊度4〜50dtex、繊維長5〜30mm、伸度が少なくとも15%、強度3cN/dtexを超えるポリアミド繊維4を0.1〜1重量部、砂30〜350重量部を含み、モルタル壁の厚さは2〜30mmが好適である。使用する条件によっては、砂をセメント100重量部に対し100〜350重量部使用する。
【0016】
前記した本発明の各タイル張付壁に使用するポリアミド繊維等、補強繊維の断面形状は、円形に限られず、目的によっては三角形、楕円形、Y字形、中空形等のいわゆる異形断面糸を好ましく使用することができる。さらに、本発明に使用するポリアミド繊維等の補強繊維は、いわゆるデニールミックス、すなわち単糸繊度が4〜50dtexの間にあって、繊度の異なる補強繊維を2種類以上、混合して使用することができる。繊度の異なる本発明補強繊維を使用することによって、モルタル中での分散性がよくなるという利点がある。混合する補強繊維の繊度は、繊度比で1.5〜4倍の範囲が好ましい。
【0017】
また、長さの異なる2種類以上のポリアミド繊維等の補強繊維を混合して使用してもよい。すなわち、繊維長が5〜30mmの範囲にあって長さの異なる2種類以上の補強繊維を混合して、あるいは長さが5〜30mmの範囲内に分布しているものを好ましく使用することができる。長さの異なる補強繊維を使用することによって、モルタル中での分散性を改善することができる。混合する補強繊維の長さの比率は1.5〜4倍の範囲が好適である。
【0018】
本発明ではポリアミド繊維の製造工程や加工工程から排出される屑糸、屑綿、衣料屑等を適宜に分別、回収してリサイクル使用してもよい。繊維表面に界面活性剤等による表面処理が施されているものは左官材料中での分散性に優れるという特長がある。
【0019】
さらに、繊維補強モルタル層2において、好ましくはセメント100重量部に対し、0.2〜3重量部の収縮低減剤、0.2〜4重量部の減水剤、0.2〜5重量部の高性能AE減水剤および0.05〜0.2重量部の流動化剤からなる群の中から選ばれた少なくとも1種を添加する。モルタルの特性が向上して優れたタイル張り壁面にすることができる。このほかにも壁面品質改善のため適宜に添加物を加えても差し支えはない。
【0020】
本発明タイル張付壁のタイル張付モルタル層は、条件により中塗りと上塗りとに分けて構成しても差し支えない。上塗モルタル層組成は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜に選択することができる。
【0021】
本発明タイル張付壁におけるタイル張付けは、タイル裏面にモルタルを付けて躯体表面または中塗壁面(下地モルタル表面)にもみ付けるいわゆる積上げ張り、躯体表面に平坦にモルタルを塗ってタイルあるいはモザイクタイルユニットを押しつけて張り付ける圧着張り等の湿式工法によって施工すればよい。
【0022】
また、特開2000−45480号公報や特開2000−160836号公報には、コンクリート躯体と躯体表面に塗布したモルタル表面壁とを係止し剥落を防止するために用いるモルタル接着補助具が開示されている。これらのモルタル接着補助具はモルタルに接着するモルタル接合面とコンクリート躯体に固定される基台とから構成され、各種建造物の内、外壁に効果的に利用されている。しかし、剥落事故の多いタイル張付壁に対しては、クラックが入り成長しやすく、かつ重量があって、クラック発生防止とクラックに起因する剥落を防ぐにはモルタル接着補助具の取付間隔を小さくしなければならず、使用個数が増大しコスト高になるため、あまり利用されていない。
【0023】
タイル張付壁に対するこの問題は、モルタル接着補助具、たとえば、モルタルとの接合面6が面ファスナー状のループおよび/又はフック7の配列体で形成されているプラスチック又はゴム製モルタル接着補助具5を、所定の間隔でコンクリート躯体1に固定し、補強繊維4を添加した繊維補強モルタルを使用することによって大きく改善される。
【0024】
図2に例示した接着補助具5では、補強繊維4がモルタル接合面6に配列された面ファスナー状の多数のループおよび/又はフック7にも絡まってモルタル層2と躯体1との接着力を増大させる効果がある。ループおよび/又はフック7の形状はとくに問わないが、面ファスナーと同様にループ、一部切欠きリング状、茸状、ステッキ状、逆L字状等があげられ、高さは0.5〜10mm程度が好適である。接合面6の平面形状は、円形、角形、帯状等適宜に決めることができる。モルタル接着補助具5は、モルタル層の厚さなどにもよるが、好ましくは接合面6の先端がコンクリート躯体1表面とほぼ同じ面になるように、コンクリート躯体1中に埋設して取り付ける。取付にはコンクリート躯体1の打込みに使用した型枠取付ジグのコーン跡や型枠のスペーサボルト10を利用するとよい。
【0025】
また、モルタル接着補助具5からステンレス鋼線材等を延在させることで、接着補助具5の存在しない部分でのモルタル層2と躯体1との接着力をさらに増大させることができる。ステンレス鋼線材等を延在させるときには、アンカーピンを躯体に打ち込み、アンカーピンと接着補助具との間にステンレス鋼線材等を張り渡すようにするとよい。
【0026】
【実施例】
実施例をあげて本発明の効果を具体的に説明する。なお、以下の実施例は本願発明の理解を容易にするために記載するものであって、本願発明の範囲を限定するものではない。
【0027】
【0028】
【0029】
実施例1
コンクリート躯体とモルタル層との接合面に位置して、あらかじめ図2、図3に
例示したのと同じ形式で接合面の直径が27.5mmのモルタル接着補助具を、コ
ンクリート躯体中に残された型枠スペーサボルトを利用し縦、横に600mm間隔
で固定した。モルタル接着補助具のループおよび/またはフックの先端はコンクリ
ート躯体表面から3mmに調整した。そして、セメント100重量部に対し、下地
モルタルでは砂を200重量部、水を60重量部加え、張付モルタルでは砂を50
重量部、水を50重量部加え、さらにそれぞれに単糸繊度が7dtex、伸度が2
5%、強度6.5cN/dtex、繊維長20mmのナイロン6カット繊維を0.
5重量部を加えてモルタルを調合した。ナイロンカット繊維はモルタル中に良好に
分散した。コンクリート躯体に下地吸水調整として水湿しを行ってから、前記下地
モルタルを用い厚さ10mmの下地モルタル塗りを行い、さらに3mmの厚さで張
付モルタルを塗ってタイルを圧着し、目地モルタルを塗布する湿式工法でタイル張
付壁を施工した。施工半年後にタイル張付壁に対して金属棒(ハンマー打音)によ
るタイルの浮き検査を実施した。その結果、コンクリート躯体とモルタル、モルタ
ルとタイルとはいずれも一体化し、タイルの浮きは全くなかった。さらに意図的に
タイルをハンマーでたたいた結果においても、タイルにはひび割れを生じたが、タ
イルの欠け、剥落は認められなかった。また、接着補助具のループおよび/または
フックに補強繊維が絡まり、ループなどとモルタルの複合強化により、タイルの剥
落防止効果がさらに向上し、きわめて安全であることを容易に推定できた。
【0030】
比較例1、2
モルタル接着補助具を使用せず、補強繊維を配合しなかった以外は、それぞれ実
施例1と同様にしてモルタルを調整し、タイル張付壁を施工した。施工半年後に実
施例1と同様に浮き検査を実施した。その結果、数カ所で浮きが確認され浮きの近
辺を意図的にタイルをハンマーでたたいた結果、タイルにひび割れが発生するとと
もにタイルが欠け、剥落した。
【0031】
【発明の効果】
本発明のタイル張付壁は、接合面が面ファスナー状のループおよび/またはフッ
クの配列体で形成されているプラスチック又はゴム製のモルタル接着補助具をコン
クリート躯体に所定の間隔で固定し、タイルが補強繊維を混入したモルタルを使用
して躯体に張り付けられている結果、コンクリート躯体およびタイルとの接着力が
大きく向上し、かつモルタル層自体も板状形態に強化されている。さらにモルタル
接着補助具が躯体に所定の間隔で固定されているので、躯体とモルタルとの接着力
が増大し、したがって、躯体、モルタル、タイルの一体化の度合いが従来のタイル
張り壁よりも大きく、タイルやモルタルの割れ、剥落の危険性が著しく小さくなっ
ている。
少々の大地震に対してもモルタルが割れて剥落する大きな事故につながることは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイル張付壁の参考断面図
【図2】 モルタル接着補助具を用いた本発明実施形態例の断面図
【図3】 モルタル接着補助具接合面を例示する平面図
【図4】 下地モルタル層を設けたタイル張付壁の参考断面図
【符号の説明】
1:コンクリート躯体 2:繊維補強モルタル層
3:タイル 4:補強繊維
5:モルタル接着補助具 6:接合面
7:ループおよび/又はフック 8:基台
9:目地 10:型枠のスペーサボルト
11:下地モルタル層 12:(タイル)張付モルタル層
Claims (10)
- コンクリート躯体(1)と、モルタルとの接合面(6)を有するモルタル接着補
助具(5)であって、前記の接合面が面ファスナー状のループおよび/またはフッ
ク(7)の配列体で形成されているプラスチック又はゴム製のモルタル接着補助具
と、前記躯体表面およびモルタル接着補助具の接合面に形成された、非加水状態を
基準にしてセメント100重量部に対し、単糸繊度4〜50dtex、繊維長5〜
30mm、伸度が少なくとも15%、強度3cN/dtexを超えるポリアミド系
繊維(4)を0.1〜1重量部、砂を30〜350重量部含む、厚さ2〜30mm
の繊維補強モルタル層(2)と、前記繊維補強モルタル層(2)の表面に湿式工法
によって張り付けられたタイル(3)とを含むことを特徴とするタイル張付壁。 - 繊維補強モルタル層における砂の含有量が、非加水状態を基準にしてセメント1
00重量部に対し、砂を100〜350重量部含むことを特徴とする請求項1に記
載のタイル張付壁。 - 繊維補強モルタル層における補強繊維が、長さの異なる2種類以上の補強繊維を
混合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイル張付壁。 - 長さの異なる2種類以上の補強繊維の長さの比率が、1.5〜4倍であることを
特徴とする請求項3に記載のタイル張付壁。 - 繊維補強モルタル層に、非加水状態を基準にしてセメント100重量部に対し、
0.2〜3重量部の収縮低減剤、0.2〜4重量部の減水剤、0.2〜5重量部の
高性能AE減水剤および0.05〜0.2重量部の流動化剤からなる群の中から選
ばれた少なくとも1種が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載のタイル張付壁。 - モルタルとの接合面を有し、かつ前記の接合面が面ファスナー状のループおよび
/またはフック(7)の配列体で形成されているプラスチック又はゴム製のモルタ
ル接着補助具をコンクリート躯体表面に所定の間隔で固定し、湿式工法によって、
所定量の補強繊維を配合した繊維補強モルタルをコンクリート躯体表面およびモル
タル接着補助具に付着させて繊維補強モルタル層を形成し、タイルを前記繊維補強
モルタル層表面に張り付けることを特徴とするタイル張付壁施工方法。 - モルタルとの接合面を有し、かつ前記の接合面が面ファスナー状のループおよび
/またはフック(7)の配列体で形成されているプラスチック又はゴム製のモルタ
ル接着補助具をコンクリート躯体表面に所定の間隔で固定し、湿式工法によって所
定量の補強繊維を配合した繊維補強モルタルをコンクリート躯体表面およびモルタ
ル接着補助具に付着させて下地モルタル層(11)として形成し、さらにその表面
に表面側のタイル張付モルタル層(12)を形成し、タイル張付モルタル層にタイ
ルを張り付けることを特徴とするタイル張付壁施工方法。 - 繊維補強モルタル層における補強繊維が、長さの異なる2種類以上の補強繊維を
混合してなることを特徴とする請求項6又は7に記載のタイル張付壁施工方法。 - 長さの異なる2種類以上の補強繊維の長さの比率が、1.5〜4倍であることを
特徴とする請求項8に記載のタイル張付壁施工方法。 - 繊維補強モルタル層がタイル張付モルタル層を含み、前記タイル張付モルタル層
を繊維補強モルタルの複数回塗布により形成することを特徴とする請求項6〜9の
いずれかに記載のタイル張付壁施工方法。
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