JP4817304B2 - 繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート、及びそれを用いてなる法枠の施工方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、乾燥収縮ひび割れは硬化したマトリクスで起こるマトリクス内の収縮引張力により発現するものであり、単に界面摩擦接着力が高くともマトリクスの収縮引張力に抗するだけの補強効果がなければ乾燥収縮ひび割れは抑制できない。
該特許には繊維強度は300MPa以上あればよいとされているが、該強度では乾燥収縮ひび割れは十分抑制できない。
また、繊維強度は高くとも、表面積の大きな細い繊維で達成しようとすると、細いために繊維強力自体は弱く、モルタル又はコンクリートの剥離・剥落を有効に防止し得ない危惧がある。
一方、繊維強力を確保するために太い繊維でひび割れと剥離・剥落の防止を達成しようとすると、必要な総表面積を満たすには必然的に多量の繊維を添加しなければならず、施工性の悪化とコストの上昇の問題がある。
しかし特許文献2に記載の内容は、モルタル中の分散を単にアスペクト比の異なる繊維を混合使用することによって解決するものであり、補強繊維の強度については配慮されておらず、かつ補強繊維を0.4〜5体積%添加するために、施工性の低下が危惧され、ひいては品質面での懸念もある。
この法枠工法は一般に、自在に変形できる金網型枠を地山なりに設置し、この金網型枠内に鉄筋を配置し、地盤にアンカーを打設し、コンクリートまたはモルタルを吹付けて法枠を構築する工法で、この法枠と地山とが一体になるとともに、法枠が連続して形成されるため、面として法面を抑えることができる。
この工法は、鉄筋挿入工(ロックボルト工)やグラウンドアンカーの受圧構造物としても使用でき、地山状況に応じて枠断面やスパンを自由にかつ経済的に選択することができる。また、枠内裸地部には、植生工法を施すことにより周辺環境との調和を図ることができる。
一方、コンクリートまたはモルタルの吹付け工法は、空気圧送方式と呼ばれている吹付け機を用いて圧縮空気によりコンクリートをのり面や斜面に高圧、高速で吹き付ける工法が標準である。吹付け方式には、湿式吹付け方式と乾式吹付け方式があるが、大半は湿式吹付け方式を用いている。また、近年はポンプを併用したポンプ併用空気圧送方式による施工も増えている。これは、ノズル先端までポンプ圧送されたコンクリートまたはモルタルに、途中からY字管等で圧縮空気を併せて吹き付ける方式である。
これを解決するために、法枠を構成するモルタル又はコンクリートに、補強繊維を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献3及び4参照)。しかしながら、特許文献3の場合は、モルタル又はコンクリートに対し繊維を体積比で0.5〜2.0%も添加せねばならず、そのためスランプロスが大きく混練性、施工性は著しく不良となる。また特許文献4の場合は、一種または二種以上の短繊維の補強材を体積比で0.01〜3.0%の割合で混練させる場合であるが、補強繊維の添加量の多寡によりその補強性に差が生じ、補強性と添加量に関する目安が無いために施工性のみを考慮して使用される場合があることから品質面での懸念がある。
(1)補強繊維(I)と補強繊維(II)とからなるポリビニルアルコール系補強繊維を含む繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートであって、該補強繊維(I)は、直径が0.15mmを超え0.3mm以下、繊維長が12〜20mmで、かつ引張破断強度が800N/mm 2 以上で、その含有量が、全補強繊維あたり50〜95質量%であり、該補強繊維(II)は、直径が0.01〜0.15mm、繊維長が4〜12mmで、かつ引張強度が1000N/mm 2 以上で、その含有量が、全補強繊維あたり50〜5質量%であり、モルタル又はコンクリート1m3当たりに添加される前記補強繊維(I)及び補強繊維(II)の、各々の総表面積〔Su:単位(mm2/m3)〕と引張破断強度〔σf:単位(N/mm2)〕の積の総和が100×109(N/m3)≦Su×σf≦400×109(N/m3)であることを特徴とする繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート、及び
(2)前記(1)に記載の繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを用いることを特徴とする法枠の施工方法、
を提供する。
また、本発明の特徴を有する補強繊維を、該繊維の表面積と引張破断強度との積が所定の関係式を満たす条件でモルタル又はコンクリートに混入して施工することによって、ひび割れ分散性及び剥離・剥落防止性に優れた法枠を得ることが出来る。
また、ひび割れ発生の要因としては、設計に関係するもの、荷重に関係するもの、外的要因に関係するもの、モルタル・コンクリートの材料的性質に関係するもの、モルタル・コンクリートの製造、運搬に関係するもの、施工に関係するものと、多数の要因が絡んでおり、その因子を全て解消することは非常に困難である。そのため、種々の因子によりモルタル・コンクリート内部に発生する引張応力に耐えるだけ、マトリクスの強度を上げる必要があり、補強繊維はそのために用いられる。
繊維補強によるひび割れ抑制のパラメーターとしては、繊維とセメントとの化学的接着力、繊維とセメントとの摩擦接着力、繊維の全表面積が考えられる。化学接着力とは、繊維がセメント中を滑り始めるときに要する表面の付着をはずすために要する力である。また摩擦接着力とは、繊維がセメント中をすべって抜け出ようとするとき得られる摩擦抵抗力であり、この大きさは繊維周辺のセメントの結晶組成、繊維の凹凸形状によって支配される。繊維の表面積は、全繊維の表面積が大きいと、化学的接着力と摩擦接着力も全体として大きくなる。繊維は細いものほど同一質量における表面積が大きくなるので、細い繊維ほどひび割れ抑制には有利である。
本発明の法枠の施工方法は、補強繊維を含有するモルタル又はコンクリートを吹付けることによる法枠の施工方法であって、該補強繊維の総表面積Su(mm2/m3)と引張破断強度σf(N/mm2)の積の総和が下式(1)の範囲を満足することが特徴である。
100×109(N/m3)≦Su×σf≦400×109(N/m3) (1)
Su×σfが100×109(N/m3)未満であると、ひび割れ抑制効果が僅かであるため、Su×σfは100×109(N/m3)以上でなければならない。
一方でSu×σfが400×109(N/m3)より高い領域では、繊維添加量が多いためスランプロスが非常に大きく、混練性・圧送性が著しく劣るようになるため、Su×σfは400×109以下(N/m3)が好ましい。
より好ましくは、120×109(N/m3)≦Su×σf≦380×109(N/m3)であり、更に好ましくは、140×109(N/m3)≦Su×σf≦360×109(N/m3)である。
なお、本発明でいう補強繊維の総表面積Su(mm2/m3)は、後述する方法で測定される。
直径が0.01mm未満の場合は、繊維が細すぎ、スランプロスが大きくなり混練性、施工性に欠ける場合がある。
一方、直径が0.3mm以上の場合は、Su×σfが100×109(N/m3)を満たすために非常に多くの繊維を添加しなければならず、混練性、圧送性に問題が生じるばかりか、コスト的にも高コストとなり好ましくない。より好ましくは、直径が0.02mm以上0.28mm未満が好ましく、更には直径が0.03mm以上0.26mm未満が特に好ましい。
また、繊維長が4mm未満の場合は、繊維とマトリックス間の界面結合力が弱く、繊維は応力の伝播を受けることなく抜けてしまい、補強効果が発現しないため好ましくない。一方で繊維長が20mm以上の場合は、混練時に繊維が分散しにくくファイバーボールが発生しやすくなり、ホースが詰まる等施工性が不良となるばかりか、均一分散とならないため得られる繊維補強又はコンクリート製品、あるいはこれらを用いて施工することによって得られる法枠の品質が低下する。そのため、より好ましくは15mm〜19mmであることが望ましい。
先に述べたように、ひび割れ分散・抑制のためには100×109(N/m3)≦Su×σf(N/m3)≦400×109(N/m3)であることが必要であり、そのためには、直径0.01mm以上、0.3mm未満、繊維長4mm以上、20mm未満であり、かつ引張破断強度が800N/mm2以上である繊維であれば、どのような繊維構成でも適用可能なのであるが、ひび割れから派生したモルタル又はコンクリートの剥離・剥落を防止するためには、ある程度太い繊維でないと剥離体の自重に抗するだけの絡み合い効果が得られない。
この様に、太い繊維と細い繊維を混用する場合には、太い繊維は、絡み合い効果の高い補強繊維として、直径が0.15〜0.3mm、繊維長が12〜20mmであり、かつ引張破断強度が800N/mm2以上である繊維を全補強繊維質量あたり50〜95質量%添加することが好ましい。
また、より高い分散効果を得るために細い繊維を混用する場合は、直径が0.01〜0.15mm、繊維長が4〜12mm、かつ、引張破断強度が1000N/mm2以上である細い繊維を全補強繊維質量あたり5質量%〜50質量%添加することがより好ましい。細い補強繊維の繊維長は、圧送性及び繊維ボールの発生を抑止する観点から4〜10mmが特に好ましい。
PVA系繊維は、その分子構造上、親水性に富んだ繊維であり、繊維のOHとセメントのCaが結合するため、セメントと親和性が大きいので化学的接着力が極めて大きく、更にはPVA系繊維の周辺に水酸化カルシウムに富んだ構造が出来やすく、これが摩擦抵抗を大きくするため好ましいのである。
また、PVAは分子構造上、水酸基による強固な分子間水素結合を形成しうるために高結晶性であり、そのため高強度な繊維となるので、補強繊維として極めて好ましい。これらの性質から、PVA系繊維の使用により、コンクリート、モルタルの長期にわたるひび割れ幅の拡大を抑制する効果が得られる。
粗骨材としては、例えば、砂利、礫、砕石、ぐり石、破石、スラグ、各種人工骨材等が使用できる。細骨材としては川砂、山砂、海砂、砕砂、珪砂、鉱滓、ガラス砂、鉄砂、灰砂、炭酸カルシウム、その他人工砂等が挙げられる。
その他発泡真珠岩、発泡パーライト、発泡黒よう石、バーミキュライト、シラスバルーン、発泡ポリスチレン等の人工軽量骨材を配合してもよい。
更に、混和剤として、空気連行剤(AE剤)、流動化剤、減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、増粘剤、保水剤、撥水剤、膨張剤、硬化促進剤、凝結遅延剤などを併用してもよい。
なお、本発明において、繊維径、繊維引張破断強度、法枠のひび割れ幅、およびひび割れ分散性、剥落防止効果は以下の方法により測定、評価されたものを意味する。
先ず、繊維状物の一定糸長の質量を測定し、見掛け繊度をn=5以上で測定し、繊度(dtex)の平均値を求めた。なお、一定糸長の質量測定により繊度が測定できないものは、振動リード法による繊度測定装置(Textechno製、商品名:VIBROMAT M)により繊度を測定した。次いで、得られた繊度と密度から繊維径を求めた。
(1)1本の繊維を円筒に見立て、上記で測定した繊維径と繊維長より繊維1本当りの表面積および体積を算出した。一方、繊維添加量から混練後のモルタル又はコンクリート(複合材)1m3当りの繊維の総体積を算出した。
(2)複合材1m3当りの繊維の総体積を繊維1本当りの体積で除して、複合材1m3当りの総繊維本数を求めた。
(3)上記(1)、(2)より求めた繊維1本当りの表面積と複合材1m3当りの総繊維本数とを乗ずることにより複合材1m3当りの繊維総表面積とした。
予め温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で24時間繊維を放置して調湿した後、単繊維を試長10cm、引張速度5cm/分としてインストロン型試験機〔(株)島津製作所製、オートグラフ〕にて繊維強力を測定し、該強力を繊度から算出した繊維断面積で除して繊維強度σf(N/mm2)を求めた。
米国道路局基準 AASHTO PP34-99に準拠したひび割れ試験にて測定した。
詳細には、鋼製の管状型枠(高さ約15cm、内径約32cm、外径約41cm)を用い、内側拘束とし、モルタル又はコンクリートをリング状に打設した。打設1日後、モルタル又はコンクリートの上下面は樹脂シールを施し、外径側の型枠を外し、リング状試験体を得る。リング状試験体の外周からのみ水分が放出されるようにすることで、試験体外周に引張応力が生じ、その結果試験体外周にひび割れが発生するので、これを観察する試験方法であり、温度20℃、湿度40%に保たれた恒温恒湿度室内に放置し、91日経過後のひび割れ幅を3箇所クラックゲージで読み取り、その平均値をひび割れ幅とした。
断面150mm角、長さ600mmのユニット式金網型枠(一対の金網型枠をセパレータで連結したもの)に、直径10mmの鉄筋2本を、上下に各1本配置(有効高さ105mm)させたものに、補強繊維混入モルタルを吹付け、160×160×600mmの供試体を作製した。
この、吹付けの際の補強繊維混入モルタルの飛散状況、流動性により圧送性を評価した。
供試体を28日間気中養生後、JIS A1106に準拠し、スパン450mmの三等分載荷曲げ試験を実施し、曲げ撓み7mmまで載荷後の供試体の表面状態を確認した。載荷供試体の引張側(支点側)の表面にはクラックが発生するが、このクラックの発生状況をもってひび割れ分散性を相対比較した。
また、載荷に応じて供試体表面のクラックが剥離し剥落するが、その表面剥離状況をもって剥落防止効果を相対比較した。
ひび割れの分散性、剥離・剥落防止性、及び施工性は次の基準により評価した。
ひび割れの分散性
○:ひび割れ本数3本以上 > △:ひび割れ本数2本まで > ×:ひび割れ本数1本
剥離・剥落防止性
◎:モルタル小片の剥落なし > ○ > △ > ×:破片を繋ぎ止められず部分的に剥落
施工性
○:圧送トラブルなし > △:ホース脈動あり > ×:ホース詰り頻発
100L容量のパンミキサーを用いて、普通ポルトランドセメント、海砂(細骨材S1)、砕砂(細骨材S2)を表1に示す質量割合で配合し、10秒間ドライブレンドした後、水を添加し、60秒間混練して、水(W)/セメント(C)=55質量%、骨材(S)/セメント(C)=400質量%のセメント系スラリーを調製した。その後、これに表2及び表3に示す補強繊維を、表2及び表3に示す所定の体積比で投入して60秒間混練し、繊維混合セメント系スラリーを調製した。
図1に、各実施例、比較例の補強繊維の総表面積Su(mm2/m3)と補強繊維の引張破断強度σf(N/mm2)の積Su×σfと、ひび割れ開口幅の関係を示す。
実施例の試験結果を表2に、比較例の試験結果を表3に示す。
図2は、実施例2の試験体の三等分載荷曲げ試験をした際の、曲げ撓み7mmまで載荷後の供試体の表面のクラック状態を示す図である。実施例2は、直径0.2mmで繊維長18mm、引張破断強度σfが1000N/mm2のビニロン繊維90質量%と、直径0.04mm、繊維長8mm、引張破断強度σfが1400N/mm2のビニロン繊維10質量%で補強繊維を構成し、総表面積Su(mm2/m3)と補強繊維の引張破断強度σf(N/mm2)の積Su×σfが、123×109であり、ひび割れが毛状に試験体の幅全体に分散し、開口部は認められず、剥離・剥落が防止されている。
これは、直径0.2mmと直径0.04mmの繊維を混用したことにより、補強繊維がよく分散し、ひび割れ分散効果が高くなることで、1つのひび当たりの開口幅が小さくなっただけでなく、直径0.2mmの繊維がひび割れ部を絡み合わせ、開口及び剥離・剥落を防止しているためと考えられる。
なお、他の実施例においても、ひび割れの分散状態、剥離・剥落防止効果は、ほぼ図2と同様であった。
一方、図3(b)は、比較例14、すなわち、補強繊維に直径0.014mm、繊維長3mm、引張破断強度1180N/mm2のビニロン繊維のみを使用し、総表面積Su(mm2/m3)と補強繊維の引張破断強度σf(N/mm2)の積Su×σfが、669×109の構成とした場合の試験体のひび割れ状態を示している。
このように、細い繊維を単独で使用した場合は、ひび割れ分散性は高いが、繊維が細すぎ、かつ、繊維長が短すぎるためにクラック架橋効果がなく、金網型枠の露出が見えるほど開口し、剥離・剥落を有効に防止できない。
図4は、補強繊維を全く添加しない比較例1の場合の、ひび割れ状態を示す。ひびは大きく開口、伝播し、金網型枠が大きく露出するほど剥離・剥落している。
一方、直径が0.01mm以上、0.15mm未満、繊維長が4mm以上、12mm未満の繊維の場合は、ひび割れ分散性は優れるため、1つのひび当りの開口幅は小さいが、細すぎることから剥離体の自重に負けて繊維が破断或いは抜けが生じ、剥離・剥落を誘発する。
なお、そもそも繊維添加により、ひび割れが生じ難いのであるから、剥離・剥落の確率も減少するのであるが、更に上述の通り絡み合い効果もあることから、繊維補強は、剥離・剥落防止に対し非常に有効なのである。
ただし、実施例6は圧送時にホースの脈動が見られ、スムーズな吹付けが実施できなかった。一方、Su×σfが100×109未満の場合(比較例2〜6)は、ひび割れ分散性及び剥離・剥落防止効果は、繊維未添加の比較例1と変わらず悪いものであった。
また、Su×σfが400×109より大きい場合(比較例7、8)は、ひび割れ分散性及び剥離・剥落防止効果は良好な結果であったが、練り混ぜ時にファイバーボールが形成されたり、モルタル流動性が著しく低下したりして、圧送性に劣るものであった。
また比較例11は繊維径0.4mm以上の場合であるがSu×σfが100×109未満であり、ひび割れ分散性及び剥離・剥落防止効果は不良であった。比較例12は、繊維引張破断強度が800N/mm2以下である以外は実施例8と同じ条件であるが、実施例8に比べSu×σfが65×109と低い値となり、そのためひび割れ分散性及び剥離・剥落防止効果も低いものであった。比較例13は繊維長が30mmの場合であるが、繊維長が長すぎるため混練時にファイバーボールが形成され、吹付けの際にホースが閉塞する等、圧送性に非常に難があるものであった。比較例14は繊維長が4mm未満の場合であるが、Su×σfが669×109と非常に大きいにも関わらずひび割れ分散性及び剥離・剥落防止効果も低いものであった。
これは繊維長が短すぎるために、ひび割れを絡み合わせる効果が十分得られなかったためである。
また、本発明の繊維補強モルタル又はコンクリート製品は、ひび割れ分散性及び剥離・剥落防止性に優れるので、板状、柱状、管状、異型断面状等の各種建築物用又は構造物用のモルタル又はコンクリート製品として利用できる。
Claims (2)
- 補強繊維(I)と補強繊維(II)とからなるポリビニルアルコール系補強繊維を含む繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートであって、
該補強繊維(I)は、直径が0.15mmを超え0.3mm以下、繊維長が12〜20mmで、かつ引張破断強度が800N/mm 2 以上で、その含有量が、全補強繊維あたり50〜95質量%であり、
該補強繊維(II)は、直径が0.01〜0.15mm、繊維長が4〜12mmで、かつ引張強度が1000N/mm 2 以上で、その含有量が、全補強繊維あたり50〜5質量%であり、
モルタル又はコンクリート1m3当たりに添加される前記補強繊維(I)及び補強繊維(II)の、各々の総表面積〔Su:単位(mm2/m3)〕と引張破断強度〔σf:単位(N/mm2)〕の積の総和が
100×109(N/m3)≦Su×σf≦400×109(N/m3)
であることを特徴とする繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート。 - 請求項1に記載の繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを用いることを特徴とする法枠の施工方法。
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