JP2018009377A - 吹付機及び法枠施工方法 - Google Patents

吹付機及び法枠施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018009377A
JP2018009377A JP2016139265A JP2016139265A JP2018009377A JP 2018009377 A JP2018009377 A JP 2018009377A JP 2016139265 A JP2016139265 A JP 2016139265A JP 2016139265 A JP2016139265 A JP 2016139265A JP 2018009377 A JP2018009377 A JP 2018009377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
slope
fiber reinforced
drive mechanism
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016139265A
Other languages
English (en)
Inventor
卓人 川本
Takuto Kawamoto
卓人 川本
森田 晃司
Koji Morita
晃司 森田
邦彦 浜井
Kunihiko Hamai
邦彦 浜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2016139265A priority Critical patent/JP2018009377A/ja
Publication of JP2018009377A publication Critical patent/JP2018009377A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

【課題】作業員が法面で作業することなく、法枠を施工する。【解決手段】バックホウ10のアーム18の先端に取り付けられる吹付機40は、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを噴出するノズル42と、ノズル42の噴出方向に対して交差する平面に沿ってノズル42をアームの先端に対して変位させる面方向変位機構50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを法面に吹き付ける吹付機及びそれを用いた法枠施工方法に関する。
特許文献1には、短繊維状補強材が混合されたモルタル又はコンクリートを法面に吹き付けることを繰り返すことにより、格子状の法枠を法面に施工する法面保護工法が開示されている。具体的には、作業員がノズルを持ってモルタル又はコンクリートを法面に吹付ながら法面を移動することにより法枠を施工することが記載されている。
特公昭58−19816号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、作業員の人手による施工作業であるがゆえに作業効率が悪く、施工工期が長期になってしまう上、コストが増大してしまう。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、作業員が法面で作業することなく法枠を施工できるようにすることである。
以上の課題を解決するための発明は、アームを有する重機の前記アームの先端に取り付けられる吹付機であって、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを噴出するノズルと、前記ノズルの噴出方向に対して交差する平面に沿って前記ノズルを前記アームの先端に対して変位させる面方向変位機構と、を備えることを特徴とする吹付機である。
また、以上の課題を解決するための発明は、前記吹付機を用いて法面に法枠を施工する方法であって、前記重機のアームによって前記平面を前記法面に対向させるよう前記吹付機を位置決めする位置決め工程と、前記位置決め工程後に、前記ノズルから繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを前記法面に噴出しつつ、前記面方向変位機構によって前記ノズルが前記平面に沿った十字型、T字型又はL字型の軌跡を描くように前記ノズルを移動させる吹付工程と、を備えることを特徴とする法枠施工方法である。
以上の発明によれば、吹付機が重機のアームの先端に取り付けられるため、吹付機を法面に対向配置させることができる。その状態において、ノズルから繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを法面に噴出しつつ、面方向変位機構によって十字型、T字型又はL字型の軌跡を描くようにノズルを移動させることで、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートが十字型、T字型又はL字型に形成される。そのため、作業員が法面で作業せずとも、法枠を施工することができる。よって、短期に法枠を施工することができるとともに、施工コストの削減も図れる。
また、ノズルが面方向変位機構によって変位されるため、ノズルの軌跡が正確になり、法枠が設計通りに正確に形状加工される。
好ましくは、前記面方向変位機構が、前記平面上の直線に沿って前記ノズルを移動する第一駆動機構と、前記直線に交差する前記平面上の第二直線に沿って前記ノズルを移動する第二駆動機構と、を有する。
更に好ましくは、前記面方向変位機構が、前記平面に対して直交する軸回りに前記第一駆動機構、前記第二駆動機構及び前記ノズルを旋回させる旋回機構を更に有する。
以上によれば、第一駆動機構によるノズルの移動と第二駆動機構によるノズルの移動とを組み合わせて、ノズルを平面に沿って変位させることができる。
好ましくは、前記面方向変位機構が、前記平面上の直線に沿って前記ノズルを移動する駆動機構と、前記平面に対して直交する軸回りに前記駆動機構及び前記ノズルを旋回させる旋回機構と、を有する。
以上によれば、駆動機構によるノズルの移動と旋回機構によるノズルの旋回とを組み合わせて、ノズルを平面に沿って変位させることができる。
好ましくは、前記吹付機が、前記面方向変位機構により前記ノズルともに変位される飛散防止フードを更に備え、前記飛散防止フードが開口を有し、前記ノズルが前記開口に向けられた状態で前記飛散防止フードに収容されている。
以上によれば、ノズルが開口に向けられた状態で飛散防止フードに収容されているので、ノズルの噴射範囲を飛散防止フードによって制限することができる。
好ましくは、前記吹付機が、前記面方向変位機構により前記ノズルとともに変位される均し具を更に備え、前記均し具が前記飛散防止フードの前記開口の縁部に設けられている。
以上によれば、均し具が飛散防止フードの開口の縁部に設けられているので、均し具が面方向変位機構によって変位されると、法面に堆積した繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートの表層部分が均し具によって平坦に均される。
前記法枠施工方法において、前記位置決め工程及び前記吹付工程を複数回繰り返し実行するとともに各回の前記位置決め工程において決められた前記吹付機の位置を異ならせることによって、前記法面に吹き付けられた十字型、T字型又はL字型の繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを格子状に配列させる。
以上によれば、格子状の法枠を成形することができる。
本発明によれば、作業員が法面で作業することなく、法枠を施工することができる。
図1は、法枠施工装置の側面図である。 図2は、法面に施工される法枠の正面図である。 図3は、吹付機の前面側の斜視図である。 図4は、吹付機の後面側の斜視図である。 図5は、均し具の説明するための飛散防止フードの断面図である。 図6は、均し具の説明するための飛散防止フードの断面図である。 図7は、法枠の施工工程を示した工程図である。 図8は、法枠の施工工程を示した工程図である。 図9は、変形例に係る法枠の正面図である。 図10は、別の変形例に係る法枠の正面図である。 図11は、別の変形例に係る法枠の正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
1.法枠施工装置
図1は法枠施工装置1の側面図である。
法枠施工装置1は、バックホウ(アーム付走行重機)10、供給装置30及びアタッチメント(吹付機)40を備える。
バックホウ10は、下部走行体12、上部旋回体14、ブーム16及びアーム18等を備える。下部走行体12は、クローラ12aを有しており、そのクローラ12aの回転により法面3の下の作業場2上を走行する。上部旋回体14は、下部走行体12の上部に、下部走行体12に対して鉛直軸回りに旋回可能に設けられている。ブーム16は、その基端が上部旋回体14に水平軸回りに回転可能に連結されて、上部旋回体14に対して上下に揺動可能となっている。アーム18は、その基端がブーム16の先端に水平軸回りに回転可能に連結され、ブーム16に対して上下に揺動可能となっている。上部旋回体14とブーム16との間には、油圧により伸縮する油圧シリンダ15が設けられており、油圧シリンダ15の伸縮によってブーム16が揺動する。ブーム16とアーム18との間には、油圧により伸縮する油圧シリンダ17が設けられており、油圧シリンダ17の伸縮によってアーム18が揺動する。アタッチメント40はアーム18の先端に上下に揺動可能に連結されている。アタッチメント40とアーム18との間には、油圧により伸縮する油圧シリンダ19が設けられており、油圧シリンダ19の伸縮によってアタッチメント40が揺動される。
バックホウ10、例えばバックホウ10の運転室20には、車載コンピュータ22が設けられている。上部旋回体14には、バックホウ10の位置、つまり緯度、経度及び高度を計測するGNSS計測器24が設けられている。GNSS計測器24の計測結果は車載コンピュータ22に出力される。また、バックホウ10には、傾斜角センサ、旋回角センサ、ブーム角度センナ、アーム角度センサ及びアタッチメント角度センサ等が設けられ、これらセンサの計測結果は車載コンピュータ22に出力される。傾斜角センサは、水平面を基準とした直交三軸(ロール軸、ヨー軸、ピッチ軸)回りの下部走行体12の傾斜角(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を計測するセンサである。旋回角センサは、下部走行体12に対する上部旋回体14の旋回角を計測するセンサである。ブーム角度センサは、上部旋回体14に対するブーム16の角度を計測するセンサである。アーム角度センサは、ブーム16に対するアーム18の角度を計測するセンサである。アタッチメント角度センサは、アーム18に対するアタッチメント40の角度を計測するセンサである。そして、車載コンピュータ22は、GNSS計測器24及び上述の各種角度センサの計測結果からアタッチメント40の位置(緯度、経度及び高度)及び姿勢(水平面を基準とした直交三軸回りの傾斜角)を計算する。
車載コンピュータ22の記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ、不揮発性半導体メモリ等)には、法面3及び施工予定の法枠4の三次元データが記録されている。法面3の三次元データとは、法面3の各点の位置(緯度、経度、高度)及び傾斜角を表したデータであり、法枠4の三次元データとは、法枠4の各点の位置(緯度、経度、高度)及び傾斜角を表したデータである。法面3の三次元データは三次元形状計測器による実測値であり、法枠4の三次元データはその実測値に従って設計された設計値である。
車載コンピュータ22は、GNSS計測器24及び上述の各種角度センサの計測結果を入力することによってアタッチメント40の位置及び姿勢を計算しながら、下部走行体12、上部旋回体14、油圧シリンダ15,17,19を制御する。これにより、アタッチメント40が施工予定の法枠4の所定箇所(例えば、格子形状の交差部)において法面3に対向するように、アタッチメント40の位置決め及び姿勢決めがなされる。
供給装置30は作業場2に設置されており、供給装置30とアタッチメント40との間にはホース31が連結されている。供給装置30は、セメントと細骨材と繊維と水を混合し、それにより得られた繊維補強モルタル(好ましくは、超高強度繊維補強モルタル)をアタッチメント40に圧送するものである。供給装置30によってアタッチメント40に供給される繊維補強モルタルの具体的な例としては、宇部興産株式会社製の密度2.97 g/cm3のプレミックス材(商品名:サイトハード(登録商標)P)と、表乾密度2.62 g/cm3の細骨材(安山岩砕砂)と、宇部興産株式会社製のポリカルボン酸系高性能減水剤からなる混和剤(商品名:サイトハード(登録商標)L)と、ベルカルトジャパン株式会社製の直径0.55 mm、長さ35 mm、密度7.85 g/cm3、引張強度1850 N/mm3の鋼繊維(商品名:ドラミックス(登録商標)4D)と、水とを混合した混合物であり、具体的な配合比は次の表の通りである。
Figure 2018009377
アタッチメント40には後述するようにノズル42及び面方向変位機構50が設けられており、このアタッチメント40は、供給装置30によって供給された繊維補強モルタルをノズル42から法面3に吹き付けつつ、ノズル42を法面3に沿って二次元的に移動させることによって、図2に示すように格子状の法枠4の構成要素となるフレームエレメント5を施工するものである。ここで、フレームエレメント5は十字型に成しており、複数のフレームエレメント5を法面3に沿って二次元アレイ状に配列するように施工することによって、これらフレームエレメント5が連結されてなる格子状の法枠4が施工される。
図1、図3及び図4を参照して、アタッチメント40について詳細に説明する。ここで、図3は法面3側から見たアタッチメント40の斜視図であり、図4はバックホウ10側から見たアタッチメント40の斜視図である。
アタッチメント40は、アーム18の先端に連結されるブラケット41と、繊維補強モルタルを噴出するノズル42と、ノズル42が挿入された飛散防止フード43と、飛散防止フード43に取り付けられた均し具44と、ノズル42の噴出方向に対して直交する移動平面に沿ってノズル42及び飛散防止フード43を二次元的に変位させる面方向変位機構50と、を備える。
ブラケット41は、水平な回転軸41aによってアーム18の先端に回転可能に取り付けられている。ブラケット41とアーム18との間には、油圧シリンダ19が設けられており、油圧シリンダ19の伸縮によってブラケット41が上下に揺動される。
面方向変位機構50は、旋回機構51、縦ガイド52、縦方向駆動機構(第一駆動機構)53、キャリッジ54、横方向駆動機構(第二駆動機構)55及びホルダ56を備える。
旋回機構51はブラケット41に取り付けられ、その旋回機構51には縦ガイド52が取り付けられている。旋回機構51は、例えば油圧モータであり、回転軸41aに対して直交する軸の回りに縦ガイド52を回転駆動する。
縦ガイド52は旋回機構51の軸に対して直交する方向に延在している。この縦ガイド52の前面にはキャリッジ54が取り付けられている。このキャリッジ54は、縦ガイド52によって縦ガイド52の延在方向に案内される。縦方向駆動機構53は、油圧シリンダであって、油圧により伸縮することによってキャリッジ54を縦ガイド52に沿って直線的に駆動する。
キャリッジ54には、横方向駆動機構55が縦ガイド52の延在方向に対して直交する方向且つ旋回機構51の軸に対して直交する方向に設けられている。横方向駆動機構55は油圧シリンダであり、そのシリンジ55bがキャリッジ54に固定され、そのプランジャ55aが油圧によってシリンジ55bに対して進退する。横方向駆動機構55のプランジャ55aの先端にはホルダ56が取り付けられ、そのホルダ56によってノズル42がプランジャ55aの先端に保持され、ノズル42が横方向駆動機構55によってキャリッジ54の移動方向に対して直交する方向且つ旋回機構51の軸に対して直交する方向に直線的に駆動される。従って、ノズル42は、縦方向駆動機構53及び横方向駆動機構55によって、縦方向駆動機構53の伸縮方向及び横方向駆動機構55の伸縮方向により定義される移動平面に沿って変位される。
ノズル42にはホース31が接続され、供給装置30によってホース31を通じてノズル42に供給された繊維補強モルタルがノズル42から噴出される。ノズル42の噴出方向は、縦方向駆動機構53の伸縮方向及び横方向駆動機構55の伸縮方向により定義される移動平面に対してほぼ直交する。
また、ホルダ56には飛散防止フード43が取り付けられている。飛散防止フード43は前側に向く面が開口した筒状に形作られている。この飛散防止フード43にノズル42が挿入され、ノズル42の噴出範囲が飛散防止フード43によって制限されている。飛散防止フード43の開口の縁部には均し具44が設けられており、飛散防止フード43の開口が均し具44によって囲繞されている。均し具44は例えば図5に示すようなローラであるか、図6に示すような鏝である。図5に示すように均し具44がローラである場合、ローラが回転可能に飛散防止フード43の開口の縁部に設けられている。図6に示すように均し具44が鏝である場合、鏝が飛散防止フード43の開口の縁部から外方に延出している。
2.法枠の施工方法
続いて、法枠施工装置1を用いた法枠4の施工方法について説明する。
(1)準備工程
細骨材とセメントと繊維と水を供給装置30に供給し、供給装置30においてこれらを混合して、繊維補強モルタルを作製する。
また、アタッチメント40をバックホウ10のアーム18の先端に取り付ける。具体的には、アタッチメント40のブラケット41を回転軸41aによってアーム18の先端に回転可能に連結するとともに、油圧シリンダ19の先端をブラケット41に連結する。
(2)位置決め・姿勢決め工程
続いて、下部走行体12、上部旋回体14及び油圧シリンダ15,17,19が車載コンピュータ22により制御されることによって、バックホウ10が自動運転される。これにより、アタッチメント40の位置決め及び姿勢決めがなされ、アタッチメント40が法面3に対向した状態で停止する。アタッチメント40が法面3に対向した状態とは、縦方向駆動機構53の伸縮方向及び横方向駆動機構55の伸縮方向により定義される移動平面が法面3に対してほぼ平行な状態であり、且つ、ノズル42の先端及び飛散防止フード43の開口の縁が法面3から離れた状態をいう。ここで、飛散防止フード43の開口の縁から法面3までの距離は、施工しようとする法枠4の設計厚さ以上にする。なお、作業者が運転室20内でバックホウ10を運転することによって、アタッチメント40の位置決め及び姿勢決めがなされてもよい。
(3)旋回角調整工程
続いて、旋回機構51を作動させて、縦ガイド52、縦方向駆動機構53、横方向駆動機構55、ノズル42を旋回機構51によって旋回させる。そして、横方向駆動機構55がほぼ水平になったら、旋回機構51を停止させる。
(4)吹付工程
続いて、縦方向駆動機構53及び横方向駆動機構55によりノズル42が十字型軌跡に沿って断続的(間欠的)又は連続的に移動される。ノズル42の断続的又は連続的な移動中には、供給装置30によって圧送された繊維補強モルタルがノズル42の先端から吹き付けられ、法面3に堆積する。ノズル42が十字型の軌跡を描いて移動されるため、図7(a)に示すように法面3に堆積した繊維補強モルタル5aは十字型であり、それが硬化するとフレームエレメント5になる。ここで、ノズル42が十字型軌跡のうち上下の軌跡に沿って縦方向駆動機構53によって移動される際に、縦条部5bを構成する繊維補強モルタルが堆積し、ノズル42が十字型軌跡のうち水平な軌跡に沿って横方向駆動機構55によって移動される際に、フレームエレメント5のうち横条部5cを構成する繊維補強モルタルが堆積する。なお、ノズル42の噴出範囲が飛散防止フード43によって制限されているため、縦条部5bの横幅及び横条部5cの縦幅をほぼ設計通りにすることができ、成形性が良い。
1つのフレームエレメント5を施工するにあたって、ノズル42が十字型軌跡を描く回数は1回でも良いし、複数回でもよい。また、ノズル42の軌跡が十字型であれば、どのような経路順でもよい。例えば、繊維補強モルタルの噴出中にノズル42が縦方向駆動機構53によって上下方向に1回又は複数回往復移動された後に、繊維補強モルタルの噴出中にノズル42が横方向駆動機構55によって水平方向に1回又は複数回往復移動される。
ノズル42の移動中には、繊維補強モルタルの噴出が一時的に停止されてもよい。例えば、ノズル42が上下軌跡と水平軌跡のどちらか一方に沿って移動する最中にノズル42が十字型軌跡の交差部を通過する時には、供給装置30が一時的に停止されて、ノズル42による繊維補強モルタルの噴出が一時的に停止されるが、ノズル42が他方に沿って移動する最中にノズル42がその交差部を通過する時には、供給装置30が停止されずに供給を継続する。
上述のように、ノズル42が繊維補強モルタルを噴出しつつ移動している最中に法面3上の繊維補強モルタル5aが飛散防止フード43の開口の縁まで堆積すると、飛散防止フード43及び均し具44がノズル42とともに移動することにより、堆積した繊維補強モルタル5aの表層部分が均し具44により平坦に均される。ここで、法面3に堆積した繊維補強モルタル5aと均し具44との接触がセンサによって検出された場合に、ノズル42からの繊維補強モルタルの噴出が一時的に中断されるようにすれば、繊維補強モルタル5aの堆積厚が過剰になることを防止できる。
以上のようにして1体のフレームエレメント5分の繊維補強モルタル5aの堆積が完了すると、供給装置30が停止して、ノズル42からの繊維補強モルタルの噴出も停止する。更に、縦方向駆動機構53及び横方向駆動機構55が停止する。
(5)順次施工
その後、上述の位置決め・姿勢決め工程、旋回角調整工程及び吹付工程を再度行うことによって、図7(b)に示すように下隣りのフレームエレメント5の繊維補強モルタル5aを法面3に堆積して、このフレームエレメント5を前回施工のフレームエレメント5に連結する。その後も、位置決め・姿勢決め工程、旋回角調整工程及び吹付工程を繰り返し行うことによって、フレームエレメント5を上から順に法面3に施工する(図7(c)参照)。つまり、或る回の位置決め・姿勢決め工程におけるアタッチメント40の位置は、1回前の位置決め・姿勢決め工程におけるアタッチメント40の位置よりも1体のフレームエレメント5分だけ下方である。
縦方向1列分の複数のフレームエレメント5の施工終了後に、図8(a),(b)に示すように横隣りの列の複数のフレームエレメント5を上から順に施工する。ここで、図8(a)は横隣りの列の最も上のフレームエレメント5施工後の工程図であり、図8(b)は横隣りの列の最も下のフレームエレメント5施工後の工程図である。こうして、縦方向の列の施工を横方向に順に行って、全体としてフレームエレメント5を格子状に配列するように施工することで、法枠4が完成する(図8(c)参照)。
3.効果
(1) ノズル42付きのアタッチメント40がバックホウ10のアーム18の先端に取り付けられているため、法面3の高い位置から低い位置にかけての広範囲に繊維補強モルタルを吹き付けることができる。また、作業員が法面3で吹付作業を行わずとも済み、法枠4の施工作業の省力化、安全化及び機械化を図ることができる。更に、短期に法枠4を施工することができ、施工コストの削減も図れる。
(2) ノズル42及び面方向変位機構50がアタッチメント40に設けられているため、ノズル42を法面3に沿って正確に移動させることができる。つまり、ノズル42を水平方向に正確に移動させて、フレームエレメント5の横条部5cを正確に水平に施工することができる上、ノズル42を上下方向に移動させて、フレームエレメント5の縦条部5bを横条部5cに対して正確に直交させることができる。それゆえ、法枠4が設計通りに正確に形状加工される。
(3) ノズル42から噴出される繊維補強モルタルに繊維が含まれているため、配筋作業を行わずとも、高強度且つ耐久性のある法枠4を製造することができる。
4.変形例
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。以下に、以上の実施形態からの変更点について説明する。以下に説明する変更点は、可能な限り組み合わせて適用してもよい。
(1) 施工する法枠4のうち横方向に延在する部分、つまりフレームエレメント5の横条部5cが作業場2に対して平行である場合、面方向変位機構50が旋回機構51を有する必要はなく、この場合、縦ガイド52がブラケット41に取り付けられる。例えば、作業場2が水平面に対し法面2の横方向に所定角度傾斜していた場合、上述のような位置決め・姿勢決め工程においてアタッチメント40の位置決め・姿勢決めがなされた時には、自ずと横方向駆動機構55が水平面に対して所定角度傾斜するため、フレームエレメント5の横条部5cも水平面に対して所定角度傾斜して施工される。なお、旋回機構51が設けられていなければ、上述の旋回角調整工程も必然的に省略される。
(2) 旋回機構51の有無に関わらず、上述の旋回角調整工程が省略されてもよい。ここで、上述の実施形態では、縦方向駆動機構53と横方向駆動機構55が別個に作動させたが、旋回角調整工程が省略された場合では、縦方向駆動機構53と横方向駆動機構55が同時に作動してもよい。即ち、上述のような位置決め・姿勢決め工程においてアタッチメント40の位置決め・姿勢決めがなされた時に横方向駆動機構55が水平でなければ、ノズル42が縦方向駆動機構53による移動成分と横方向駆動機構55による移動成分との合成によって十字型軌跡に沿って移動されるが、その十字型軌跡のうちの横方向の軌跡が水平になる。
(3) 上記実施形態では、面方向変位機構50が横方向駆動機構55を有していたが、横方向駆動機構55を有さなくてもよい。この場合、ホルダ56がキャリッジ54に取り付けられ、そのホルダ56に飛散防止フード43及びノズル42が取り付けられている。また、上述の吹付工程において旋回機構51によって縦ガイド52が旋回させられることによって、吹付工程におけるノズル42の軌跡が十字型になる。具体的には、次の通りである。
旋回角調整工程において縦ガイド52が法面3に沿って上下方向に位置決めされたら、その後の吹付工程においては、まず縦方向駆動機構53が作動して、噴出中のノズル42が法面3に沿って上下方向に1回又は複数回往復移動される。こうすることで、フレームエレメント5の縦条部5bを構成する繊維補強モルタルが法面3に堆積する。その後、ノズル42の移動及び噴出が一時的に停止された上で、縦ガイド52が旋回機構51によって旋回し水平に位置決めされる。その後、ノズル42の噴出が再開されるとともに、縦方向駆動機構53が作動して、噴出中のノズル42が法面3に沿って水平方向に1回又は複数回往復移動される。フレームエレメント5の横条部5cを構成する繊維補強モルタルが法面3に堆積する。
(4) 上記実施形態では、吹付工程における噴出中のノズル42の軌跡が十字型であったが、T字型又はL字型であってもよい。この場合、ノズル42の軌跡がT字型であれば、図9、図10に示すようにフレームエレメント5の形状がT字型となり、図9に示すように縦条部5bの端部が横条部5cの中間部に連なった状態となっていたり、図10に示すように横条部5cの端部が縦条部5bの中間部に連なった状態となっていたりする。一方、ノズル42の軌跡がL字型であれば、図11に示すようにフレームエレメント5の形状がL字型となり、縦条部5bと横条部5cは端部同士が連なった状態となっている。
(5) 上記実施形態では、供給装置30からノズル42に供給される材料が繊維補強モルタルであったが、セメントと細骨材と粗骨材と繊維と水を混合してなる繊維補強コンクリートでもよい。
(6) 縦方向駆動機構53がキャリッジ54を曲線(例えば、円弧)に沿って縦方向に移動させてもよい。同様に、横方向駆動機構55が飛散防止フード43及びノズル42を曲線(例えば、円弧)に沿って横方向に移動させてもよい。
1…法枠施工装置, 3…法面, 4…法枠, 5…フレームエレメント, 10…バックホウ(重機), 16…ブーム, 18…アーム, 40…アタッチメント(吹付機), 42…ノズル, 50…面方向変位機構, 51…旋回機構, 53…縦方向駆動機構(第一駆動機構、駆動機構), 55…横方向駆動機構(第二駆動機構)

Claims (8)

  1. アームを有する重機の前記アームの先端に取り付けられる吹付機であって、
    繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを噴出するノズルと、
    前記ノズルの噴出方向に対して交差する平面に沿って前記ノズルを前記アームの先端に対して変位させる面方向変位機構と、を備えることを特徴とする吹付機。
  2. 前記面方向変位機構が、
    前記平面上の直線に沿って前記ノズルを移動する第一駆動機構と、
    前記直線に交差する前記平面上の第二直線に沿って前記ノズルを移動する第二駆動機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載の吹付機。
  3. 前記面方向変位機構が、前記平面に対して直交する軸回りに前記第一駆動機構、前記第二駆動機構及び前記ノズルを旋回させる旋回機構を更に有することを特徴とする請求項2に記載の吹付機。
  4. 前記面方向変位機構が、
    前記平面上の直線に沿って前記ノズルを移動する駆動機構と、
    前記平面に対して直交する軸回りに前記駆動機構及び前記ノズルを旋回させる旋回機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載の吹付機。
  5. 前記面方向変位機構により前記ノズルともに変位される飛散防止フードを更に備え、
    前記飛散防止フードが開口を有し、前記ノズルが前記開口に向けられた状態で前記飛散防止フードに収容されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の吹付機。
  6. 前記面方向変位機構により前記ノズルとともに変位される均し具を更に備え、
    前記均し具が前記飛散防止フードの前記開口の縁部に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の吹付機。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の吹付機を用いて法面に法枠を施工する方法であって、
    前記重機のアームによって前記平面を前記法面に対向させるよう前記吹付機を位置決めする位置決め工程と、
    前記位置決め工程後に、前記ノズルから繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを前記法面に噴出しつつ、前記面方向変位機構によって前記ノズルが前記平面に沿った十字型、T字型又はL字型の軌跡を描くように前記ノズルを移動させる吹付工程と、を備えることを特徴とする法枠施工方法。
  8. 前記位置決め工程及び前記吹付工程を複数回繰り返し実行するとともに各回の前記位置決め工程において決められた前記吹付機の位置を異ならせることによって、前記法面に吹き付けられた十字型、T字型又はL字型の繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリートを格子状に配列させることを特徴とする請求項7に記載の法枠施工方法。
JP2016139265A 2016-07-14 2016-07-14 吹付機及び法枠施工方法 Pending JP2018009377A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016139265A JP2018009377A (ja) 2016-07-14 2016-07-14 吹付機及び法枠施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016139265A JP2018009377A (ja) 2016-07-14 2016-07-14 吹付機及び法枠施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018009377A true JP2018009377A (ja) 2018-01-18

Family

ID=60995254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016139265A Pending JP2018009377A (ja) 2016-07-14 2016-07-14 吹付機及び法枠施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018009377A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021110202A (ja) * 2020-01-15 2021-08-02 日本基礎技術株式会社 法面施工装置及びこれを利用する法面施工方法
CN114934687A (zh) * 2022-03-28 2022-08-23 五冶集团上海有限公司 一种建筑施工用墙皮铲皮清理装置及其使用方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5819816B2 (ja) * 1976-09-18 1983-04-20 建設フアスナ−株式会社 法面保護工法
JPS59162971A (ja) * 1983-03-08 1984-09-13 Shimizu Constr Co Ltd 吹付けコンクリ−ト工事用集塵装置
JPH0224495A (ja) * 1988-07-14 1990-01-26 Teruo Shinohara 吹付けコンクリートによるトンネル覆工工法
JPH02128070A (ja) * 1988-11-09 1990-05-16 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート吹付装置における粉じん除去装置
JPH04312694A (ja) * 1991-04-09 1992-11-04 Sato Kogyo Co Ltd トンネルの削孔方法
JPH04366226A (ja) * 1991-06-14 1992-12-18 Taisei Corp 法面のモルタル吹付装置
JP2002361133A (ja) * 2001-06-11 2002-12-17 Raito Kogyo Co Ltd 法面への吹付材料の吹付装置
JP2004033911A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Tcm Corp 吹付機
JP2007302528A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Kuraray Co Ltd 繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート、及びそれを用いてなる法枠の施工方法
KR20110096804A (ko) * 2010-02-23 2011-08-31 (주)지중공영 고내구성 투수콘크리트에 의한 비탈면 보호공법

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5819816B2 (ja) * 1976-09-18 1983-04-20 建設フアスナ−株式会社 法面保護工法
JPS59162971A (ja) * 1983-03-08 1984-09-13 Shimizu Constr Co Ltd 吹付けコンクリ−ト工事用集塵装置
JPH0224495A (ja) * 1988-07-14 1990-01-26 Teruo Shinohara 吹付けコンクリートによるトンネル覆工工法
JPH02128070A (ja) * 1988-11-09 1990-05-16 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート吹付装置における粉じん除去装置
JPH04312694A (ja) * 1991-04-09 1992-11-04 Sato Kogyo Co Ltd トンネルの削孔方法
JPH04366226A (ja) * 1991-06-14 1992-12-18 Taisei Corp 法面のモルタル吹付装置
JP2002361133A (ja) * 2001-06-11 2002-12-17 Raito Kogyo Co Ltd 法面への吹付材料の吹付装置
JP2004033911A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Tcm Corp 吹付機
JP2007302528A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Kuraray Co Ltd 繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート、及びそれを用いてなる法枠の施工方法
KR20110096804A (ko) * 2010-02-23 2011-08-31 (주)지중공영 고내구성 투수콘크리트에 의한 비탈면 보호공법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021110202A (ja) * 2020-01-15 2021-08-02 日本基礎技術株式会社 法面施工装置及びこれを利用する法面施工方法
JP7431587B2 (ja) 2020-01-15 2024-02-15 日本基礎技術株式会社 法面施工装置及びこれを利用する法面施工方法
CN114934687A (zh) * 2022-03-28 2022-08-23 五冶集团上海有限公司 一种建筑施工用墙皮铲皮清理装置及其使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3626420A1 (en) Concrete structure manufacturing apparatus and method
JP2018009377A (ja) 吹付機及び法枠施工方法
CN109595007A (zh) 一种全自动湿喷控制方法及全自动湿喷系统
US8527111B2 (en) Device and a method for moving a jet member
JP6454123B2 (ja) 法面吹付装置及び法面吹付工法
AU2005228979B2 (en) Device for coating tunnel walls
JP6737021B2 (ja) 法枠成形機及び法枠施工方法
JP6052683B2 (ja) ストライプコート塗装ツールとそれを備えた塗装装置
JP2005324283A (ja) 噴射ノズル及びこれを用いた噴射装置
JP2005113576A (ja) 被膜材の吹付方法
JP3144811U (ja) 構造物破砕装置
JPH08254099A (ja) トンネル内作業装置
JP6203101B2 (ja) 高圧噴射攪拌工法による地盤改良方法及びこの地盤改良方法に用いる特殊ヘッド
JP2021045906A (ja) 立体造形システム
JP7281068B2 (ja) 削孔装置
JP2002028868A (ja) 研掃装置及び研掃方法
JP2016145455A (ja) ボーリング孔修正工法
JP2017070928A (ja) 樹脂コーティング装置
JP7032899B2 (ja) 吹付装置
JP2002349197A (ja) 吹付け方法および吹付け装置並びに吹付け条件の決定方法
JP7236070B2 (ja) ミストジェット装置
US20090207207A1 (en) Method And A Device For Moving A Jet Member
JP2023049182A (ja) 吹付工法及びそれに用いられる吹付用機械
JPH08189027A (ja) 地盤改良体造成装置
JP7470936B2 (ja) 高圧噴射攪拌工法で用いる噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200803

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210112