JP4052627B2 - ガラス母材の製造方法、ディスク状ガラスの製造方法および情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

ガラス母材の製造方法、ディスク状ガラスの製造方法および情報記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス母材の製造方法、ディスク状ガラスの製造方法および情報記録媒体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、中心穴を有するディスク状ガラス用として用いられる下穴付きガラス母材を、ガラスを破損せずに効率よく、ダイレクトプレス成形により製造する方法、該ガラス母材から、情報記録媒体用基板などのディスク状ガラスを生産性よく製造する方法、およびこのディスク状ガラスを基板に用い、情報記録媒体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶融ガラスを金型上に供給し、軟化状態にある間にプレス成形する方法はダイレクトプレス法と呼ばれ、ガラス製磁気メモリディスク基板などのディスク状ガラスもこのような方法で作製されている。このダイレクトプレス法で作られた薄板状ガラスはアニール後、中心部に内径穴が開けられ、表裏面(対向する一対の主表面)に研削、研磨加工が施され、磁気ディスクメモリなどの情報記録媒体用基板になる。
【0003】
しかしながら、このような方法においては、プレスで得られた薄板状ガラス一枚一枚に内径穴加工をしなければならず、生産性向上の妨げになっている。そこで、ダイレクトプレス時に内径穴もあわせて形成しようとすることが試みられたが、ガラスが破損するなどして良好なプレス成形が困難な状況にあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、中心穴(内径穴)を有するディスク状ガラス用として用いられる下穴付きガラス母材を、ガラスを破損せずに効率よく、ダイレクトプレス成形により製造する方法、該ガラス母材から、情報記録媒体用基板などのディスク状ガラスを生産性よく製造する方法、およびこのディスク状ガラスを基板に用い、情報記録媒体を製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ね、まず、中心穴(内径穴)を有するディスク状ガラスを製造するためには、研削加工によって中心穴に加工される前の下穴が形成されたガラス母材を用いるのが有利であり、そしてこのガラス母材をプレス成形する際に下穴も同時に成形することによって、中心穴を形成する加工を容易に行うことができることに着目した。
【0006】
このようなプレス成形を可能にするため、本発明者は上述した問題について検討した結果、次のような知見を得た。ダイレクトプレス法では溶融ガラスが下型に融着しないよう、冷却のショックでガラスが破損したり、過剰な冷却によってプレス成形が不能にならない範囲で、キャスト(下型上への溶融ガラスの供給)時の下型温度を溶融ガラスの温度よりも十分低くする。このような条件の下、キャストが行われると、溶融ガラスの下型に接触する部分と下型より離れた部分の間に大きな温度差が生じる。したがって、ガラス全体としてはプレスによって上下型に挟まれた空間に広がり得る状態ではあるが、下型成形面近傍のガラスは急冷によって流動性、塑性変形性を失う。この部分が本発明におけるガラス固化層である。このガラス固化層に無理な外力を加えると固化したガラスは破損してしまう。特に、溶融ガラスは均等に広がるように下型成形面の中央部付近にキャストされる。すなわち、下型成形面の中央部は、キャストと同時に溶融ガラス下部の急冷が始まり、ガラス固化層が早期に形成される部分である。
【0007】
この部分に中心穴に加工される下穴をパンチにより貫通させようとすると、上述のようにパンチがガラス固化層を破壊し、プレス成形品の破損になってしまう。したがって、下穴を形成する際、パンチ先端がガラス固化層に達することなく、無理な力がガラス固化層に加わらないよう下穴を形成すればガラスの破損を防止できる。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)下型成形面上に供給された溶融ガラスを該下型と上型とでプレス成形して円柱状のガラス母材を作製した後、該ガラス母材を加工し、中心穴を有するディスク状ガラスを製造する方法であって、
前記プレス成形に際し、該中心穴の内径よりも小さい外径を有するパンチによって、下型成形面の中央部上の溶融ガラスをプレスし、パンチ先端が溶融ガラスの下型成形面側に生じたガラス固化層に達する前に、該パンチの下降を停止し、下穴を有するガラス母材成形する工程、
ガラス母材に設けられた下穴を研削して中心穴を加工する工程、
ガラス母材の側面を研削加工する工程、
前記3つの工程後に、ガラス母材の円柱軸に対して垂直な断面でスライス加工し、スライス加工された面を研削、研磨する工程、
および場合により、ガラス母材にプレス成形してから、前記スライス加工された面を研削、研磨加工する前のいずれかの段階で、熱処理してガラスを結晶化させる工程
を有することを特徴とするディスク状ガラスの製造方法、
【0009】
(2)プレス成形に際し、パンチ先端に対向する下型成形面の中央部分に凹部が設けられた下型を用い、パンチを下降してパンチ先端を該凹部内に挿入して下穴を形成すると共に、パンチ先端挿入時のパンチと凹部とのクリアランスが、ガラス固化層の厚みよりも大きくなるように、凹部の内径と深さを設定する上記(1)項に記載のディスク状ガラスの製造方法、
【0010】
(3)下型成形面により形成されたガラス母材の主表面に研削、研磨加工を施し、下穴を貫通させる上記(2)項に記載のディスク状ガラスの製造方法、
【0011】
(4)ディスク状ガラスが情報記録媒体用基板である上記(1)、(2)または(3)項に記載のディスク状ガラスの製造方法、
【0012】
(5)上記(4)項に記載の方法により作製されたディスク状ガラスの主表面上に情報記録層を形成することを特徴とする情報記録媒体の製造方法、
【0013】
提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のガラス母材の製造方法は、目的とするディスク状ガラスの中心穴の内径よりも小さい外径を有するパンチによって、下型成形面の中央部上の溶融ガラスをプレスし、パンチ先端が溶融ガラスの下型成形面側に生じたガラス固化層に達する前に、該パンチの下降を停止し、下穴を有するガラス母材を形成する方法である。このガラス母材の製造方法としては、薄板円板状のガラス母材をプレス成形により製造する方法と、円柱状のガラス母材をプレス成形により製造する方法の2つの態様がある。以下、添付図面に従って、これらの態様について説明する。
【0015】
〈プレス成形による下穴付き薄板円板状ガラス母材の作製〉
図1は、本発明における下穴付き薄板円板状ガラス母材をダイレクトプレス成形により作製する方法の1例を示す工程図であって(以下、プレス成形方法1と称す。)、使用するプレス成形型は、下型1、下型に対向する上型7、胴型2、パンチ8を備えている。胴型2は下型1を収容するとともにプレスの際、上下型間の溶融ガラス5の側方への広がりを規制するものであり、ガラス母材の外径に合わせた内径を有している。また、パンチ8は上型7中央に設けられた貫通孔に挿通される円柱棒状の部材である。
【0016】
このパンチ8の先端は平面になっており、外径は成形しようとする下穴内径に合わせて作られている。下型1の成形面は平坦な面により構成されているが、中央部にはこの平坦面より一段低い凹部10が設けられている。そしてプレス時には、上下型成形面が互いに平行であり、上型7の中央部の貫通孔の中心が下型1の成形面の凹部10の中央の鉛直上方に位置することになる。このような状態で上型貫通孔に挿通されたパンチ8を鉛直下方に下降させることにより、パンチ先端が下型1の成形面の凹部10内に挿入されることになる。
【0017】
下型1、上型7、胴型2、パンチ8はプレス時に変形せず、耐熱性、耐熱衝撃性、耐酸化性に優れた材質を用いる。このような材質として、ダクタイル鋳鉄などを例示することができる。
具体的には、まず、中央部に凹部10が設けられた下型1と胴型2とから構成された成形型(a)を、溶融ガラス流出パイプ3の下方に移送し、流出する溶融ガラス流4の先端を下型1上に受け(キャスト開始)、下型1上に受け取る溶融ガラス5が所定の量になるように切断刃6によって溶融ガラス流4を切断する[(b)、(c)]。
【0018】
次に、下型1と対向する上型7を下降して、胴型2上端に突き当てる(d)。上型7下降後、上型7の貫通孔に挿入されたパンチ8を、その先端が下型1に達しないように下降して、キャストされた軟化状態のガラスの中央部に下穴を形成する(e)。次にパンチ8を上昇してガラス中よりパンチを抜き去り(f)、上型7を上方に待避する(g)。次いで、胴型2内で下型1を上昇し(h)、下穴付き薄板円板状ガラス母材9をプレス成形型から取出す(i)。
【0019】
なお、キャスト時の溶融ガラスの温度は1240〜1340℃、粘度は40〜100Pa・sの範囲、キャスト時の下型温度は400〜420℃、プレス時の上型の温度は400〜430℃、パンチの温度は370〜410℃の範囲で適宜調整することが好ましい。また、成形に適した薄板円板状のガラス母材の大きさは、通常直径25〜100mm、厚み0.5〜2.5mm、パンチの下穴径5〜30mmの範囲のものである。この際、下型成形面側のガラス固化層の厚みは0.5〜1.0mm程度となる。このガラス固化層の厚みを考慮して下穴の深さを決めればよいが、パンチの荷重を、パンチ先端がガラス固化層を破壊しない程度に調整することによってもパンチ進行の停止を制御することもできる。
【0020】
このようにして成形された薄板円板状のガラス母材は、図1の9に示されるような断面形状を有している。上型成形面により成形されたガラス母材の第1の主表面の中央にパンチによって成形された下穴が開口している。第1の主表面の裏側の主表面、すなわち第2の主表面は下型成形面により成形された面である。第2の主表面の中央には下型凹部によって成形された円柱状の凸部が形成されている。下穴底部は、凸部を除く第2の主表面よりも深い位置まで達している。第1の主表面、凸部を除く第2の主表面は平坦面になっている。
【0021】
ガラス母材はこのような形状をしているので、第2の主表面の平面度を向上するため、第2の主表面全体を研削加工する際、凸部が除去されることによって、下穴は貫通する。このような形状のガラス母材を成形することによって、プレス成形時にはガラスを破損させないために下穴を貫通させなくても、第2の主表面を研削する工程で下穴も同時に貫通できるので、下穴貫通の工程を付加しなくても、高い生産性の下にディスク状ガラスを製造することができる。
【0022】
〈プレス成形による下穴付き円柱状ガラス母材の作製〉
この方法は、複数枚のディスク状ガラスを作製するための円柱状ガラス母材をプレス成形するものである。
【0023】
図2は、本発明における下穴付き円柱状ガラス母材をダイレクトプレス成形により作製する方法の1例を示す工程図であって(以下、プレス成形方法2と称す。)、この方法においては、下型1、上型7、胴型2、パンチ8を用いてプレス成形を行うが、上述したプレス成形方法1のように下型成形面は凹部を形成せず、平坦な面で構成している。上型7の中央の貫通孔にガラス母材の下穴内径に相当する外径を有する円柱棒状のパンチ8を挿通して、プレス成形時に下型1の成形面に対して垂直方向からパンチ8を下降し、下型1の成形面中央の溶融ガラス5をプレスして下穴を成形する点、およびプレス成形型の材質についてはプレス成形方法1と同様である。
【0024】
具体的には、まず下型1と胴型2とから構成された成形型(a)を、溶融ガラス流出パイプ3の下方に移送すると共に、下型1を胴型2内で上昇させた状態で、流出する溶融ガラス流4の先端を下型1上に受ける(b)(キャスト開始)。次に下型1を胴型2内で下降し(c)、下型1上に受け取る溶融ガラス5が所定の量になるように切断刃6によって溶融ガラス流4を切断する[(d)、(e)](キャスト終了)。
【0025】
次に、下型1と対向する上型7を下降して、胴型2上端に突き当てる(f)(上型下降)。上型7の中央には円柱状ガラス中央に下穴を形成するパンチ8を挿通する開口部が形成されている。上型7下降の後、上型7の開口部からパンチ8を挿通して、キャストされた軟化状態のガラスの中央部に下穴を形成する(g)(パンチ下降)。なお、パンチ先端は、下型1の成形面側に形成されたガラス固化層を過剰な力でプレスしないようにするため、下穴を貫通させない。これは、キャスト後、下型1に触れたガラスの中央下部が、下型1への熱伝導により急冷、固化しているため、貫通孔を形成しようとするとガラスが破損するおそれがあるからである。
【0026】
このプレス成形方法2においても、前述のプレス成形方法1と同じように、下型成形面中央に凹部を形成し、この凹部内にパンチの先端が達するようにプレスし、図2中の貫通孔形成用プレス品11としてもよい。この場合も、ガラス母材を破損させないようにするために、パンチ先端がガラス固化層に達することのないようにする。その後、円柱状ガラス母材の両底面をラップ加工する際、下型成形面中央の凹部によって成形された凸部を除去すれば、ガラス母材の下穴を貫通させることができる。ここでは、成形面が平坦で中央に凹部がない下型を用いた場合について説明する。
【0027】
パンチ8の下降によって、軟化状態のガラスは下型1、胴型2、上型7、パンチ8によって形成されたキャビティ内に広げられる。キャスト時の溶融ガラスの量は、パンチ下降時にガラスが過不足なく上記キャビティ内に行き渡るように調整されている。次に、パンチ8を上昇してガラス中よりパンチを抜き去り(h)(パンチ上昇)、上型7を上方に待避する(i)(上型上昇)。
【0028】
なお、上型上昇時、ガラス表面の粘度は、2.5×1012Pa・s(ガラス転移温度Tg付近)から4×1013Pa・s(歪点付近)の間、ガラスの中心部の粘度は2.5×1012Pa・s(Tg付近)から104Pa・s(流動点付近)程度である。それから、胴型2内で下型1を上昇し(j)(下型上昇)、下穴が設けられた円柱状ガラス母材9′をプレス成形型から取出す(k)(テイクアウト)。なお、テイクアウト時、ガラス表面の粘度は、2.5×1012Pa・s(Tg付近)から4×1013Pa・s(歪点付近)の間、ガラスの中心部の粘度は2.5×1012Pa・s(Tg付近)から4.5×108Pa・s(軟化点付近)程度である。テイクアウトされたガラス母材9′は、アニールされて、次の工程に供される。
【0029】
なお、キャスト時の溶融ガラスの温度は1240〜1340℃、粘度は40〜100Pa・sの範囲、キャスト時の下型温度は400〜420℃、プレス時の上型の温度は400〜430℃、パンチの温度は370〜410℃の範囲で適宜調整することが好ましい。また、成形に適した円柱状ガラス母材の大きさは、直径25〜100mm、高さ20〜50mm、パンチの下穴径5〜30mmの範囲のものである。この際、下型成形面側のガラス固化層の厚みは1.0〜5.0mm程度となる。このガラス固化層の厚みを考慮して下穴の深さを決めればよいが、パンチの荷重を、パンチ先端がガラス固化層を破壊しない程度に調整することによってもパンチ進行の停止を制御することもできる。
【0030】
上記プレス成形において、上型成形面に複数、好ましくは3箇所以上の突起を形成しておき、この突起により円柱状ガラス母材の一方の底面に複数の凹部を形成しておくことが望ましい。後述するが、この凹部はガラス母材をチャックして加工する際、チャックとガラス母材が滑って空回りするのを防ぐピン挿入用の穴として使用することができる。凹部の深さは上記ピンが挿入できればよいので、不必要に深いものを形成しないことが望ましい。
【0031】
次に、前記プレス成形方法1で得られた下穴付き薄板円板状ガラス母材および前記プレス成形方法2で得られた下穴付き円柱状ガラス母材を用いて、ディスク状ガラスを作製する方法について説明する。
【0032】
〈下穴付き薄板円板状ガラス母材を用いるディスク状ガラスの作製〉
この場合、薄板円板状ガラス母材に設けられた下穴を研削して中心穴を加工する工程、ガラス母材の外周部分を研削加工する工程、および上下型成形面によって形成されたガラス母材の主表面を研削、研磨する工程を施すことにより、ディスク状ガラスを作製する。
【0033】
具体的には、これらの加工は、磁気ディスク用ガラス基板を作製するための公知の研削、研磨法を用いればよい。例えば、遊離砥粒を使用し複数の円板状ガラス母材を一度に研削、研磨加工してもよいし、ダイヤモンドペレット等の固定砥粒を使用して、円板状ガラス母材を1個ずつ加工してもよい。
【0034】
このようにして、平坦かつ平滑な表面を有するディスク状ガラスを得ることができ、情報記録媒体用基板などに使用することができる。
なお、ガラス母材の主表面中心部の凸部は上記研削加工によって除去され、それとともに下穴が貫通する。下穴貫通後にディスク状ガラスの内径加工を行えばよい。また、内外周面の面取り加工も行うことが好ましい。
【0035】
以上の説明は、アモルファス状態(結晶化していない状態)のディスク状ガラスを作製する場合についてであったが、プレス成形方法1で作られたガラス母材を熱処理し、結晶化して結晶化ガラス母材とし、結晶化状態のディスク状ガラスを作製することもできる。
【0036】
〈下穴付き円柱状ガラス母材を用いるディスク状ガラスの作製〉
この場合、円柱状ガラス母材に設けられた下穴を研削して中心穴を加工する工程、ガラス母材の側面を研削加工する工程、および前記2つの工程後に、ガラス母材の円柱軸に対して垂直な断面でスライス加工し、スライス加工された面を研削、研磨する工程を施すことにより、ディスク状ガラスを作製する。
【0037】
具体的には、まず、下穴付き円柱状ガラス母材から、後述するスライス加工によってディスク状ガラスを作製するためのガラス中間体を作る方法について説明する。
図3は、加工機を用いて下穴付き円柱状ガラス母材の内外周面に加工を施す方法の1例を示す説明図である。ガラス母材の加工機への取付けは、加工部位である内外周面をチャックすることが困難なので、図3(a)に示すように、予めラップ加工により両端面の距離と平行度を必要な精度に加工された円柱状ガラス母材9′の2つの底面を挟み込むようにしてチャックする。この際、成形面中央に凹部を備える下型を用いて成形したガラス母材の下穴は貫通された状態となっている。このようにあらかじめラップ加工をすることにより、ガラス中間体を複数個同時にスライス加工する工程でガラス母材の位置を正確に合わせることができる。
【0038】
円柱状ガラス母材の一方の底面には3箇所の凹部がプレス成形時に形成されているので、この部分と加工機20のチャック治具21の凹部にピン22を差込み、ガラスとチャック治具21が滑って空回りしないようにする。
円柱状ガラス母材のチャックは、内周面に研削液が確実に入るよう、円柱軸が垂直になるように行うことが好ましい。
【0039】
次いで、図3(b)に示すように、チャックされたガラス母材を円柱軸の周りに回転させながら下穴に上部から内径加工用砥石23を進入させて、所定内径で中心が円柱軸に一致する貫通孔24を形成する(内径加工という。)。円柱状ガラス母材に予め下穴を設けておくことにより、内径加工時に研削液が加工部位に入って、加工部位が過熱されるのを防ぐことができると共に、ガラスの切削屑の排出が容易になる。
【0040】
次に、外径加工用砥石25でガラスの外周面を研削し、所定の外径に仕上げる(外径加工という。)。外径加工用砥石25としては、図3(b)に示すような荒いものから仕上げ用のものへと順次番手が異なる砥石を重ねたものが好ましい。図3(b)に垂直断面が示されているように、外径加工用砥石25は荒研削用から仕上げ研削用に行くにしたがって、外径が大きくなるように外径の垂直断面がテーパー状に作られている。外径研削用砥石25の軸をワークであるガラス母材の円柱軸に平行にセットして保ち、ワークを回転しながら、荒研削側の砥石が最初にワーク外周面に当るように砥石を移動させる。移動によって荒研削された部分が次の番手の砥石によって研削され、最後に仕上げ用砥石によって仕上げられるようにする。このようにすれば、一度に外径加工を行うことができる。
【0041】
内径加工、外径加工は同時に行ってもよく、内径加工後に外径加工を行うか、外径加工後に内径加工を行ってもよい。ただし、内周面に切れ込みを形成する加工(内周面面取り加工という)の前に内径加工を行うことが好ましく、外周面に切れ込みを形成する加工(外周面面取り加工という)の前に外径加工を行うことが好ましい。
【0042】
次に、図3(c)に示すように、上記チャックを維持した状態で、内周面面取り加工、外周面面取り加工を行う。内周面面取り工具26、外周面面取り工具27は、図3(c)のように円筒形状をしており、側面には形成しようとする切れ込みに相当するピッチ(一定ピッチ)で刃が設けられている。このピッチは内周面面取り工具26と外周面面取り工具27で同じ値に設定されている。これらの面取り工具を工具の軸の周りに、ワーク(円筒状ガラス成形体)の回転方向と反対方向に回転させながら加工することが望ましい。ワークの内周面や外周面に押し当てて切れ込みを形成する。この際、面取り工具の軸はワークの回転軸に平行に保ち、工具の刃が同時にガラスに切れ込みを形成するようにする。ワークの円筒軸を含む断面における切れ込みの形状は例えばV字状になっている。内周面面取り加工、外周面面取り加工は同時に行っても、内周面の後に外周面の加工を行っても、外周面の後に内周面の加工を行ってもよいが、内周面の切れ込みの位置と外周面の切れ込みの位置が、同じ高さに揃うように内周面面取り工具26に対する外周面面取り工具27の位置合わせ(その逆でもよいし、当該工具以外の基準を用いて当該両工具の位置合わせを行ってもよい。)を行う必要がある。
【0043】
このような位置合わせにより、ワークの円筒軸に対する垂直断面上に内周面の切れ込みと外周面の切れ込みが存在するような円筒状ガラス成形体を形成することができる。もし、この断面上に内外周面いずれかの切れ込みが存在しないと、後工程でガラスをスライスした際に面取りが未加工のエッジが残ってしまうことになる。ここでは、後工程でワークの円筒軸に垂直なスライスを行う場合を想定している。
【0044】
ガラスの内外周面の加工、すなわち、下穴径を拡大して所定内径の貫通孔を設ける内径加工、円柱状ガラスの外周面を所定外径に仕上げる外径加工、内径加工後の内周面に所定ピッチで複数の切れ込みを形成する内周面面取り加工、外径加工後の外周面に所定ピッチで複数の切れ込みを形成する外周面面取り加工が完了するまで、ガラスのチャックは解除せず、一度のチャック(ワンチャック)でこれらの加工を行うことが望ましい。
【0045】
もし、途中でチャックを解除してしまうと、一連の加工によって作製された円筒状ガラス中間体の内周面、外周面、内外周面の切れ込みの位置、角度などがずれてしまい、加工精度が低下してしまうおそれがある。
このようにして作製された円筒状ガラス中間体を、次の工程では、所要の厚みにスライスする。なお、図3において、符号28は上下動作用ガイド、29は内径面取り刃具用センターである。
【0046】
このスライス工程においては、まず、円筒状ガラス中間体31の中空部分にワックス状の接着剤を塗布した棒材30を図4に示すように挿通する。棒材30の外径はガラス中間体31の中空部分の内径とほぼ同じとすることが好ましい。図4では3個のガラス中間体に1本の棒材を挿通して固定している。このようにして棒材に固定されたワーク(ガラス中間体)はワイヤーソーなどを用いてスライスされる。スライスする部分は、予め形成したワーク外周面の切れ込み部分の中央部とする。切れ込みの幅は、スライスの切断幅よりも広くなるように形成されているので、切れ込み部分のうち、スライス加工後に除去されずに残った部分がスライス加工によって作製されたディスク状ガラスの面取り部分となる。なお、前記スライスの切断幅は、ワイヤーソーを使用する場合ではワイヤーの径であり、切断刃を使用する場合では刃の厚みに相当する。したがって、スライスの切断幅、面取り量を考慮し、先の加工における切れ込み幅を決めておく必要がある。この際、ディスク状ガラスの外周だけでなく内周部分の面取り量も考慮する。
スライスはワーク外周面の切れ込み部分を同時に切断することが生産性を高める上から好ましく、棒材にワークを固定することによってこのような同時切断が可能になる。
【0047】
ワークをスライスした後、棒材にディスク状ガラスを固定している接着剤を除去して作製されたディスク状ガラスを取り外す。
このようにして、1つの円筒状ガラス中間体から外周面の切れ込み数nよりも1だけ少ない枚数のディスク状ガラスが得られる。
このようにスライス前に面取りに相当する部分を一括形成し、スライス加工により一度に多数個のディスク状ガラスを形成するので、生産性を向上させることができるとともに、ディスクを1枚ずつ面取り加工する場合と比べて、ガラスを破損してしまう危険性も低減することができる。
【0048】
これまでの説明は、アモルファス状態(結晶化していない状態)のディスク状ガラスを作製する場合についてであったが、プレス成形方法2で作製された円柱状ガラス母材あるいは前記円筒状ガラス中間体を熱処理して、結晶化し、結晶化ガラスとなった円柱状ガラス母材あるいは円筒状ガラス中間体に上記加工を施して、結晶化状態のディスク状ガラスを作製してもよい。あるいは、アモルファス状態のディスク状ガラスに熱処理を加えて、結晶化状態のディスク状ガラスを作製することもできる。
【0049】
次に、このようにして得られたディスク状ガラスに研削、研磨加工を施す。これらの加工は、磁気ディスク用ガラス基板を作製するための公知の研削、研磨法を用いればよい。例えば、遊離砥粒を使用し複数のディスク状ガラスを一度に研削、研磨加工してもよいし、ダイヤモンドペレット等の固定砥粒を使用して、ディスク状ガラスを1個ずつ加工してもよい。
【0050】
このようにして、平坦かつ平滑な表面を有し、内外周が面取りされたディスク状のガラス基板を得ることができ、情報記録媒体用基板などに使用することができる。
ディスク状ガラスから基板を作る過程に、従来のような面取り加工が不要なので、高い生産性のもとに、上記基板を作製することができる。
【0051】
本発明の情報記録媒体の製造方法においては、前述のようにして、薄板円板状ガラス母材および円柱状ガラス母材それぞれから作製されたディスク状ガラスからなる基板を用い、以下に示す方法に従って情報記録媒体を製造することができる。なお、該基板としては、アモルファス状態のガラス基板に化学強化処理を施したものを用いることもできる。
【0052】
〈情報記録媒体の作製〉
上記のようにして作製されたガラス基板(化学強化されたガラス基板や結晶化ガラス基板も含む)上に、公知の方法により、情報記録層を含む薄膜層を基板の主表面上に形成することによって、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光メモリなどの情報記録媒体が得られる。
【0053】
次に、本発明で使用されるガラスについて説明する。
〈ガラス〉
本発明で使用されるガラスとしては、プレス成形性やキャスト成形性や、切れ込み形成加工、スライス加工、研削、研磨加工などの加工性に優れ、情報記録媒体用基板として要求される耐久性、信頼性なども優れたものが好ましい。
【0054】
このようなガラスとしては、Li2O、Na2O、ZrO2を含むアルミノシリケートガラス、Li2O、Na2O、MgO、CaO、ZrO2、Y23、TiO2、Al23を含むシリケートガラスなどがある。これらのガラスは、アモルファス状態のガラス基板として用いることができる。また、上述のようにナトリウムイオンとカリウムイオンを含む溶融塩に浸漬して化学強化を行ってもよい。
TiO2を含むアルミノシリケートガラスなどを用い、上記熱処理を行えば、結晶化ガラス基板を得ることもできる。
【0055】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
図1に示すように、下型成形面上にLi2O、Na2O、ZrO2を含む溶融状態のアルミノシリケートガラスを所定重量、キャストして、外径30mm、下穴径5mm、厚み0.8mmの円板状ガラス母材を、プレス成形方法1により成形した。
【0056】
成形条件は次のとおりである。
下型凹部の内径 7mm
下型凹部の深さ 1.0mm
パンチの外径 5mm
キャストされる溶融ガラスの温度 1340℃
キャスト時の下型成形面の温度 420℃
キャスト時の胴型成形面の温度 450℃
プレス直前の上型成形面の温度 430℃
プレス直前のパンチの温度 410℃
下型成形面側に形成されるガラス固化層の厚み 0.5mm
パンチ下降停止時におけるパンチ先端と下型成形面の間隔 0.5mm
【0057】
円板状ガラス母材をアニールした後、ガラス母材の上下型成形面によって成形された2つの主表面に研削加工を施して平坦化する。この加工によって下型凹部によって成形されたガラス母材の一方の主表面中央の凸部は除去され、下穴が貫通する。下穴形成後、内外周面の加工を行い、主表面の研削、研磨加工、内外周面の面取り加工を行うなどして、外径27.4mm、内径7.0mm、厚み0.381mmの面取りされたディスク状ガラスを作製し、これを化学強化して磁気記録媒体用ガラス基板を作製した。
【0058】
次いで、これらのガラス基板の主表面上に磁気記録層を含む多層膜を形成して磁気記録媒体を作製した。
なお、ここでは、情報記録層として磁気記録層を設けたが、他の方式の情報記録層を設ければ、その他の情報記録媒体を作製することもできる。
また、ガラスの種類を変更して、TiO2を含むアルミノシリケートガラスを用い、前記ディスク状ガラスを結晶化することにより、結晶化ガラス製の情報記録媒体用基板、さらにその基板を備えた情報記録媒体を作製することもできる。
【0059】
実施例2
図2に示すように、下型成形面上にLi2O、Na2O、ZrO2を含む溶融状態のアルミノシリケートガラスを所定重量、キャストして、外径30mm、下穴径5mm、高さ30mmの円柱状のガラス母材をプレス成形方法2により成形した。
【0060】
成形条件は次のとおりである。
キャストされる溶融ガラスの温度 1240℃
キャスト時の下型成形面の温度 400℃
キャスト時の胴型成形面の温度 430℃
プレス直前の上型成形面の温度 400℃
プレス直前のパンチの温度 370℃
下型成形面側に形成されるガラス固化層の厚み 1.5mm
パンチ下降停止時におけるパンチ先端と下型成形面の間隔 0.5mm
【0061】
円柱状ガラスをアニールした後、図3に示す装置により、円柱状ガラスの内外周面を加工して円筒状ガラス中間体とした後、内外周面に切れ込みを形成する加工を施した。次いで、ワイヤーソーを用いてスライス加工を施し、外径27.4mm、内径7.0mm、厚み0.5mmの面取りされたディスク状ガラスを29枚作製した。なお、切れ込み幅は0.7mm、切れ込みの深さは0.35mm、ワイヤーソーの直径は0.5mmとした。
【0062】
得られたディスク状ガラスの両主表面(表裏面)に研削、研磨加工を施して、外径27.4mm、内径7.0mm、厚み0.381mmの基板を作製し、これを化学強化して磁気記録媒体用ガラス基板を作製した。このように、面取り加工が一括してできるので、従来の方法に比べて生産性を格段に向上させることができる。
【0063】
次いで、これらのガラス基板の主表面上に磁気記録層を含む多層膜を形成して磁気記録媒体を作製した。
なお、ここでは、情報記録層として磁気記録層を設けたが、他の方式の情報記録層を設ければ、その他の情報記録媒体を作製することもできる。
また、ガラスの種類を変更して、TiO2を含むアルミノシリケートガラスを用い、円柱状ガラスまたはスライスされたディスク状ガラスを結晶化することにより、結晶化ガラス製の情報記録媒体用基板、さらにその基板を備えた情報記録媒体を作製することもできる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、中心穴を有するディスク状ガラス用として用いられる下穴付きガラス母材を、ガラスを破損せずに効率よくダイレクトプレス成形により製造することができる。また、このガラス母材を用いることにより、情報記録媒体用基板などに用いられる中心穴を有するディスク状ガラスを生産性よく製造することができ、さらに、このディスク状ガラスの高い生産性をいかして、情報記録媒体を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における薄板円板状ガラス母材をダイレクトプレス成形により作製する方法の1例を示す工程図である。
【図2】本発明における円柱状ガラス母材をダイレクトプレス成形により作製する方法の1例を示す工程図である。
【図3】加工機を用いて下穴付き円柱状ガラス母材の内外周面に加工を施す方法の1例を示す説明図である。
【図4】円筒状ガラス中間体をスライスするために、該中間体の中空部分に棒材を挿通した状態の1例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下型
2 胴型
3 溶融ガラス流出パイプ
6 切断刃
7 上型
8 パンチ
9 円板状ガラス母材
9′ 円柱状ガラス母材
10 凹部
11 貫通穴形成用プレス品
20 加工機
21 チャック治具
23 内径加工用砥石
25 外径加工用砥石
26 内周面面取り工具
27 外周面面取り工具
30 棒材
31 円筒状ガラス中間体

Claims (5)

  1. 下型成形面上に供給された溶融ガラスを該下型と上型とでプレス成形して円柱状のガラス母材を作製した後、該ガラス母材を加工し、中心穴を有するディスク状ガラスを製造する方法であって、
    前記プレス成形に際し、該中心穴の内径よりも小さい外径を有するパンチによって、下型成形面の中央部上の溶融ガラスをプレスし、パンチ先端が溶融ガラスの下型成形面側に生じたガラス固化層に達する前に、該パンチの下降を停止し、下穴を有するガラス母材成形する工程、
    ガラス母材に設けられた下穴を研削して中心穴を加工する工程、
    ガラス母材の側面を研削加工する工程、
    前記3つの工程後に、ガラス母材の円柱軸に対して垂直な断面でスライス加工し、スライス加工された面を研削、研磨する工程、
    および場合により、ガラス母材にプレス成形してから、前記スライス加工された面を研削、研磨加工する前のいずれかの段階で、熱処理してガラスを結晶化させる工程
    を有することを特徴とするディスク状ガラスの製造方法。
  2. プレス成形に際し、パンチ先端に対向する下型成形面の中央部分に凹部が設けられた下型を用い、パンチを下降してパンチ先端を該凹部内に挿入して下穴を形成すると共に、パンチ先端挿入時のパンチと凹部とのクリアランスが、ガラス固化層の厚みよりも大きくなるように、凹部の内径と深さを設定する請求項1に記載のディスク状ガラスの製造方法。
  3. 下型成形面により形成されたガラス母材の主表面に研削、研磨加工を施し、下穴を貫通させる請求項2に記載のディスク状ガラスの製造方法
  4. ディスク状ガラスが情報記録媒体用基板である請求項1、2または3に記載のディスク状ガラスの製造方法。
  5. 請求項に記載の方法により作製されたディスク状ガラスの主表面上に情報記録層を形成することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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