JP4046428B2 - 装軌車両の操向制御装置 - Google Patents

装軌車両の操向制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばブルドーザのような装軌車両の操向制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブルドーザのような装軌車両の操向制御装置として、左右の各駆動輪にクラッチおよびブレーキを設けてそれらクラッチおよびブレーキを制御することで車両の左右旋回運動を行なうようにしたものが知られている。この操向制御装置においては、車両の走行中に操向レバーを右旋回方向に操作すると、右クラッチが解放されるとともに右ブレーキが制動されて右側履帯のみが停止し、車両は右旋回する。また、操向レバーを左旋回方向に操作すると、左クラッチが解放されるとともに左ブレーキが制動されて左側履帯のみが停止し、車両は左旋回する。
【0003】
ところで、前述のような操向制御装置においては、通常、クラッチが解放されてからブレーキが制動されるまでに所定の時間間隔を設け、あるいはブレーキが解放されてからクラッチが結合されるまでに所定の時間間隔を設けるようにされ、これによって操向制御時のショックを和らげて滑らかな旋回が行えるようにされている。ところが、このクラッチ解放〜ブレーキ制動もしくはブレーキ解放〜クラッチ結合の時間間隔を一定にした場合には、車両が傾斜地を走行する際に、操向レバーを操作した側のクラッチおよびブレーキの両方が解放状態になる時間が生じ、所謂逆ステアリング現象によって車両は操向レバーの操作と反対方向に旋回してしまうという不具合を生じることになる。
【0004】
このような不具合を解消するために、例えば特開平4−366232号公報において、クラッチを解放してブレーキを制動するまで、およびブレーキを解放してクラッチを結合するまでの時間間隔を、車体の前後方向傾斜角度に応じて制御するようにし、これによって操向レバー操作時のショックの防止と逆ステアリング現象の防止とを図るようにしたものが提案されている。
【0005】
また、種々の運転操作条件下においてショックのない滑らかな旋回を行うことを目的としたものとして、例えば特開平5−8753号公報に記載のものがある。この公報に記載の操向制御装置においては、操向レバーの操作速度に応じて、ブレーキが制動し始めるまでの時間間隔もしくはクラッチが結合し始めるまでの時間間隔を自動的に調整し、ファインコントロール性を向上させるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例のものは、例えばブルドーザのドージング作業時や高速走行作業時等といった装軌車両の作業状態を考慮して操向制御を行うものではないので、これら各作業状態に適合する最適な制御を行うことができないという問題点がある。また、これら従来例のものでは、主としてクラッチ/ブレーキの静特性のみに着目した制御が実行されているために、あらゆる作業状態に適合して滑らかでかつ確実な旋回制御が達成できないという問題点がある。
【0007】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、装軌車両の種々の作業状態に応じて、特に車両の高負荷運転時に最適な操向性能を得ることができる装軌車両の操向制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、第1発明(請求項1に係る発明)による装軌車両の操向制御装置は、
左右の各駆動輪に設けられるクラッチおよびブレーキと、これらクラッチおよびブレーキを制御する電子比例制御弁と、操向レバーと、この操向レバーの操作量に応じて操向指令信号を発生する操向指令信号発生器と、この操向指令信号発生器からの出力に基づいて前記電子比例制御弁に操向制御信号を出力するコントローラを備える装軌車両の操向制御装置において、
車両の牽引力を検出する牽引力検出手段を設け、この牽引力検出手段により車両が高負荷運転状態にあることが検出されたときに、前記コントローラは、前記操向レバーの操作量に応じる前記クラッチの維持域の範囲を広げるとともに、前記ブレーキの維持域の範囲を狭める油圧特性を得るための操向制御信号を前記電子比例制御弁に出力することを特徴とするものである。
【0009】
この第1発明によれば、車両に加わる牽引力が小さい無負荷に近い状態、言い換えれば平坦地を走行している際の車両旋回時には、内側履帯の旋回トルクはマイナス値で外側履帯の旋回トルクはプラス値になり、クラッチの維持域の範囲が小さく、かつブレーキの維持域の範囲が大きく設定される。これに対して、車両に加わる牽引力が大きくなった高負荷状態、例えばドージング作業においてブレードに加わる負荷が大きくなった状態での車両旋回時には、クラッチの維持域の範囲が広げられるとともに、ブレーキの維持域の範囲が狭められる。こうして、内側履帯の旋回トルクがプラス値となって半クラッチ状態が長く続くことになり、ドージング作業時であってもブレード前面の土砂の押し回しをスムーズに行うことができて、ショックのない最適の旋回特性を得ることができる。
【0015】
また、発明(請求項に係る発明)による装軌車両の操向制御装置は、
左右の各駆動輪に設けられるクラッチおよびブレーキと、これらクラッチおよびブレーキを制御する電子比例制御弁と、操向レバーと、この操向レバーの操作量に応じて操向指令信号を発生する操向指令信号発生器と、この操向指令信号発生器からの出力に基づいて前記電子比例制御弁に操向制御信号を出力するコントローラを備える装軌車両の操向制御装置において、
車両の牽引力を検出する牽引力検出手段と、車両の前後方向の傾斜角を検出する傾斜角検出手段とを設け、前記牽引力検出手段もしくは前記傾斜角検出手段により車両が高負荷運転状態もしくは登坂地走行状態にあることが検出されたときに、前記コントローラは、前記操向レバーをフルストローク位置からニュートラル位置への操作時に、前記クラッチの結合開始時から結合終了時までのクラッチ油圧の時間的変化率を通常走行時よりも大きめに設定した油圧特性を得るための操向制御信号を前記電子比例制御弁に出力することを特徴とするものである。
【0016】
この第発明によれば、クラッチ/ブレーキの動特性に注目して、車両が高負荷運転状態もしくは登坂地走行状態にあるときには、操向レバーをフルストローク位置からニュートラル位置への操作時に、クラッチの結合開始時から結合終了時までのクラッチ油圧の時間的変化率が通常走行時よりも大きめに設定され、クラッチが短時間で結合される。こうして、高負荷運転状態ではトルクの途切れがなく、また登坂地走行状態では逆ステアリング現象を発生することがなく、旋回状態から直進状態へ移行する際のショックが低減されるとともに、旋回流れのないスムーズな旋回特性を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による装軌車両の操向制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
以下に、ブルドーザに適用した実施例について説明する。図1には、本発明の一実施例に係るブルドーザの外観図が示されている。
【0021】
本実施例のブルドーザ1においては、車体2上にボンネット3および運転席4が設けられ、車体2の前進方向の左右の各側部に、車体2を前進、後退および旋回させる履帯5が設けられている。これら履帯5は、エンジンから伝達される駆動力によって対応するスプロケット6により各履帯5毎に独立して駆動される。
【0022】
車体2の左右の側部には、ブレード7を先端側で支持する左および右のストレートフレーム8,9の基端部がトラニオン(右側のトラニオンは図示されていない。)10によってブレード7が上昇・下降可能なように枢支されている。また、ブレード7には、このブレード7を上昇・下降させる左右一対のブレードリフトシリンダ11,11が車体2との間に、またブレード7を左右に傾斜させるブレース12およびブレードチルトシリンダ13がそのブレース12を左ストレートフレーム8との間に、ブレードチルトシリンダ13を右ストレートフレーム9との間に配することにより設けられている。
【0023】
また、運転席4の左側には、前後進用の変速レバーを兼ねる操向レバー15と燃料コントロールレバー17とが設けられ、右側にはブレード7を上昇、下降、左傾斜および右傾斜させるブレードコントロールレバー18等が設けられている。なお、運転席4の前方には図示されていないデクセルペダルが設けられている。
【0024】
次に、本実施例のシステム構成が示されている図2において、エンジン20からの回転駆動力は、ダンパ21およびPTO22を介してトルクコンバータ23に伝達される。そして、このトルクコンバータ23の出力軸から、回転駆動力はその出力軸に入力軸が連結されている例えば遊星歯車湿式多板式クラッチ変速機であるトランスミッション24に伝達される。このトランスミッション24は、前進、後進クラッチおよび1速乃至3速クラッチを有してその出力軸からその回転駆動力は、トランスファ25およびステアリング用の左右の各クラッチ26L,26R、ブレーキ27L,27Rを介して左右一対の終減速装置28L,28Rに伝達されて履帯5を走行させる各スプロケット6,6が駆動されるようになっている。
【0025】
前記クラッチ26L,26Rおよびブレーキ27L,27Rは、ばねの付勢力によって作動し、油圧力によって解放されるように構成され、コントローラ29から出力される制御信号により、左右の各クラッチ用電磁比例制御弁30L,30Rおよび各ブレーキ用電磁比例制御弁31L,31Rを介して制御される。この制御を実行するために、前記コントローラ29には、操向レバー15の操作量に応じて操向指令信号を発生する操向指令信号発生器15aからの信号が入力される。また、このコントローラ29には、エンジン回転センサ32からのエンジン20の回転数データ、トルクコンバータ出力軸回転センサ33からのトルクコンバータ23の出力軸の回転数データ、ピッチ角センサ34からの車両の前後方向の傾斜角データ、トランスミッション出力軸回転センサ35からのトランスミッション24の出力軸の回転数データ、トランスミッション速度段センサ36からの速度段状態に係るデータ、スロットルセンサ37からのエンジン20のスロットル量データ等の各データが入力される。
【0026】
図3(a)には、ブルドーザの通常走行時における操向レバー15のストロークとクラッチまたはブレーキの油圧(維持圧)との関係(モジュレーション特性図)が示され、図3(b)(c)には、クラッチ力と油圧との関係、ブレーキ力と油圧との関係がそれぞれ示されている。これらの図によって、操向レバー15の操作によるクラッチ圧およびブレーキ圧の制御特性について説明する。
【0027】
図3(a)に示されるように、最初、クラッチには圧油が送られておらずばねの付勢力によりクラッチ・オンの状態にあり、一方ブレーキには圧油が送られてブレーキ・オフの状態で車両は直進している。操向レバー15が操作されると、A点においてクラッチに圧油を送って油圧をa点まで上昇させ、このa点からb点の方向に向かって徐々に結合力を減少させ、b点のやや手前でクラッチ力がオフになる(図3(b)参照)。一方、ブレーキにおいてはその圧油を戻して油圧をc点まで低下させ、このc点からd点の方向に向かって徐々に制動力(ブレーキ力)を増加させ、d点でブレーキが結合される(図3(c)参照)。この場合、b〜c間にはディレータイムtがあり、クラッチ・オフ後にブレーキ・オンになるように設定されている。一方、ブレーキ・オフ→クラッチ・オンの場合には、ブレーキ・オフ後にクラッチ・オンになるようにディレータイムが設定されており、これによって作動時のショックを防止するようにされている。
【0028】
本実施例においては、前述のような通常走行時のクラッチ/ブレーキの油圧特性(静特性)に対して、ブルドーザの作業状態に応じてその静特性並びに動特性を変化させるように操向制御が実行される。以下に、本実施例における操向制御の具体的内容について、図4に示されるフローチャートを参照しつつ説明する。
【0029】
S1〜S2:操向指令信号発生器15aからの操作レバーストローク信号のほか、エンジン回転センサ32からのエンジン20の回転数信号、トルクコンバータ出力軸回転センサ33からのトルクコンバータ23の出力軸の回転数信号、ピッチ角センサ34からの車両の前後方向の傾斜角信号、トランスミッション出力軸回転センサ35からのトランスミッション24の出力軸の回転数データ、トランスミッション速度段センサ36からの速度段信号、スロットルセンサ37からのエンジン20のスロットル量信号等の各センサ信号を入力する。そして、エンジン20の回転数信号およびトルクコンバータ23の出力軸の回転数信号から車両の牽引力を算出し、傾斜角信号から車両のピッチ角を算出し、トランスミッション24の出力軸の回転数信号から車速を算出する。
【0030】
S3:演算されたピッチ角から、車両が所定角(例えば6°)以上の降坂走行状態であるか否かを判定する。
S4:所定角以上の降坂走行状態である場合には、内側履帯の旋回必要トルクは大きなマイナス値になることを考慮し、クラッチ/ブレーキのモジュレーション特性として傾斜地用ステアリング静特性を選択する。この傾斜地用ステアリング静特性は、図5(a)に示されるように、通常走行時の特性(鎖線)に対してブレーキの制御を早めて(矢印P参照)、クラッチとブレーキとが同時に解放される領域(遊びの領域)がないような特性に変更した油圧特性が選択される。こうして、クラッチの解放による降坂時の逆方向旋回(逆ステアリング現象)の発生を防ぐことが可能となる。なお、この傾斜地用ステアリング静特性としては、図5(b)に示されるように、図5(a)に示される特性(鎖線で示す。)に対して、クラッチの解放開始油圧(図3(a)におけるb点)およびブレーキの結合開始油圧(図3(a)におけるc点)を下げた油圧特性を設定することもできる。このような油圧特性によれば、クラッチの結合力およびブレーキの制動力が増加する方向に補正されるので、平坦地と同様の操向感覚で車両操向を行うことができるという効果を奏するものである。
【0031】
S5:演算された牽引力から、車両が牽引力大の前進走行状態(ドージング作業状態)であるか否かを判定する。
S6:所定牽引力(例えば0.4W;Wは車両重量)以上の高負荷前進走行状態である場合には、内側履帯の旋回必要トルクはプラス値になることを考慮し、クラッチ/ブレーキのモジュレーション特性としてドージング用ステアリング静特性を選択する。このドージング用ステアリング静特性は、図6に示されるように、通常走行時の特性(鎖線)に対してクラッチの維持域の範囲Qを広げるとともに、ブレーキの維持域の範囲Rを狭めた特性、言い換えれば図3(a)におけるb点およびc点を右方へシフトした特性である。こうして、内側履帯の旋回トルクがプラス値となって半クラッチ状態が長く続くことになり、ドージング作業時であってもブレード前面の土砂の押し回しをスムーズに行うことができて、ショックのない最適の旋回特性を得ることができる。
【0032】
S7:スロットル開度からエンジン回転が低速であるか否かを判定する。
S8:エンジン回転が低速である場合には、旋回トルクは小さくて良いので、図7に示されるようなエンジン低速用ステアリング静特性、すなわちブレーキの結合開始油圧を通常走行時(鎖線)よりも高めに設定して制動力を弱めた油圧特性が選択される。こうして、機敏なブレーキ特性により微操作に適合した細かな操向制御を行うことが可能となる。
【0033】
S9:一方、所定角以上の降坂走行状態でなく、所定牽引力以上の高負荷走行状態でもなく、エンジン回転が低速でもない場合には、図3(a)に示される基本ステアリング静特性が選択される。
S10:演算されたピッチ角から、車両が所定角(例えば6°)以上の登坂走行状態であるか否かを判定する。
S11:所定角以上の登坂走行状態でない場合には、次に所定牽引力(例えば0.4W;Wは車両重量)以上の高負荷前進走行状態であるか否かを判定する。
【0034】
S12:所定角以上の登坂走行状態である場合、もしくは所定牽引力(例えば0.4W;Wは車両重量)以上の高負荷前進走行状態(ドージング作業状態)である場合には、重負荷用ステアリング動特性パラメータを選択する。すなわち、図8に示されるように、操向レバーをフルストローク位置からニュートラル位置への操作時に、クラッチの結合開始時から結合終了時までのクラッチ油圧の時間的変化率を通常走行時(鎖線で示す。)よりも大きめに設定し、クラッチを短時間で結合する特性が選択される。こうして、高負荷運転状態ではトルクの途切れがなく、また登坂走行状態では逆ステアリング現象を発生することがなく、旋回状態から直進状態へ移行する際のショックが低減されるとともに、旋回流れのないスムーズな旋回特性を得ることが可能となる。
【0035】
S13:所定角以上の登坂走行状態でなく、所定牽引力以上の高負荷前進走行状態でもない場合には、演算された車速から、車両が高速走行状態であるか否かを判定する。
S14:車両が高速走行状態である場合には、高速走行用ステアリング動特性パラメータを選択する。すなわち、図9に示されるように、操向レバーをフルストローク位置からニュートラル位置への操作時に、クラッチの結合開始時から結合終了時までのクラッチ油圧の時間的変化率を通常走行時(鎖線で示す。)よりも小さめに設定し、クラッチをゆっくりと結合する特性が選択される。こうして、旋回状態から直進状態へ移行する際の車両の慣性によるショックが低減されるとともに、旋回流れのないスムーズな旋回特性を得ることが可能となる。
【0036】
S15:車両が高速走行状態でもない場合には、通常走行時の基本ステアリング動特性パラメータ(図8、図9の鎖線で示す。)を選択する。
S16〜S17:ステアリングレバーストローク指令に応じたクラッチ・ブレーキ油圧を演算し、左右の各クラッチ用電磁比例制御弁30L,30Rおよび各ブレーキ用電磁比例制御弁31L,31Rを介して左右の各クラッチ26L,26Rおよび各ブレーキ27L,27Rに油圧指令信号を出力してステップS1に戻る。
【0037】
以上のように、本実施例によれば、傾斜地走行、ドージング作業、エンジン低回転走行、高速走行等におけるブルドーザの種々の作業状態に対応して、それら作業状態に最適なステアリング静特性もしくはステアリング動特性が選択されるので、操向ショックのない、しかもオペレータの感覚に合った操向性能のブルドーザを得ることができる。
【0038】
本実施例においては、降坂走行時のステアリング静特性として図5に示される特性を選択するものとしたが、登坂走行時にこれと同様の特性を選択することも可能である。このようにすれば、登坂時に車両の旋回半径が大きくなり過ぎるという現象の発生を回避することができる。
【0039】
本実施例においてはブルドーザに適用したものを説明したが、本発明は、その他の装軌車両に対しても適用できるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るブルドーザの外観図である。
【図2】図2は、本実施例のシステム構成図である。
【図3】図3(a)は、クラッチ・ブレーキのモジュレーション特性図、図3(b)は、クラッチ力と油圧との関係を示す図、図3(c)は、ブレーキ力と油圧との関係を示す図である。
【図4】図4は、操向制御の手順を示すフローチャートである。
【図5】図5(a)(b)は、傾斜地用ステアリング静特性を示すグラフである。
【図6】図6は、ドージング用ステアリング静特性を示すグラフである。
【図7】図7は、エンジン低速用ステアリング静特性を示すグラフである。
【図8】図8は、重負荷用ステアリング動特性を示すグラフである。
【図9】図9は、高速走行用ステアリング動特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブルドーザ
5 履帯
6 スプロケット
15 操向レバー
15a 操向指令信号発生器
20 エンジン
23 トルクコンバータ
26L,26R クラッチ
27L,27R ブレーキ
29 コントローラ
30L,30R クラッチ用電磁比例制御弁
31L,31R ブレーキ用電磁比例制御弁
32 エンジン回転センサ
33 トルクコンバータ出力軸回転センサ
34 ピッチ角センサ
35 トランスミッション出力軸回転センサ
36 トランスミッション速度段センサ
37 スロットルセンサ

Claims (2)

  1. 左右の各駆動輪に設けられるクラッチおよびブレーキと、これらクラッチおよびブレーキを制御する電子比例制御弁と、操向レバーと、この操向レバーの操作量に応じて操向指令信号を発生する操向指令信号発生器と、この操向指令信号発生器からの出力に基づいて前記電子比例制御弁に操向制御信号を出力するコントローラを備える装軌車両の操向制御装置において、
    車両の牽引力を検出する牽引力検出手段を設け、この牽引力検出手段により車両が高負荷運転状態にあることが検出されたときに、前記コントローラは、前記操向レバーの操作量に応じる前記クラッチの維持域の範囲を広げるとともに、前記ブレーキの維持域の範囲を狭める油圧特性を得るための操向制御信号を前記電子比例制御弁に出力することを特徴とする装軌車両の操向制御装置。
  2. 左右の各駆動輪に設けられるクラッチおよびブレーキと、これらクラッチおよびブレーキを制御する電子比例制御弁と、操向レバーと、この操向レバーの操作量に応じて操向指令信号を発生する操向指令信号発生器と、この操向指令信号発生器からの出力に基づいて前記電子比例制御弁に操向制御信号を出力するコントローラを備える装軌車両の操向制御装置において、
    車両の牽引力を検出する牽引力検出手段と、車両の前後方向の傾斜角を検出する傾斜角検出手段とを設け、前記牽引力検出手段もしくは前記傾斜角検出手段により車両が高負荷運転状態もしくは登坂地走行状態にあることが検出されたときに、前記コントローラは、前記操向レバーをフルストローク位置からニュートラル位置への操作時に、前記クラッチの結合開始時から結合終了時までのクラッチ油圧の時間的変化率を通常走行時よりも大きめに設定した油圧特性を得るための操向制御信号を前記電子比例制御弁に出力することを特徴とする装軌車両の操向制御装置。
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