JP4044031B2 - 車両用走行支援装置 - Google Patents
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Description
このような問題に対して、例えば、死角領域にある自車両の存在を他車両に認識させる、あるいは死角領域にいる他車両を自車両側で認識するために、車両から車両の速度(車速)に応じた照射距離にレーザ光を照射して、該レーザ光によって車両の位置を周囲に表示する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、他車両や歩行者等に対して死角領域に存在する自車両を適切に認識させることが可能な車両用走行支援装置を提供することを目的とする。
さらに、外光検知手段にて検知される車両外部の外光の光度(つまり、明るさ)に応じてレーザ光の照度を設定することにより、外光の状態変化に係わらずに、レーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、外光検知手段にて検知される車両外部の外光の光度(つまり、明るさ)に応じてレーザ光の照度を設定することにより、外光の状態変化に係わらずに、レーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、外光検知手段にて検知される車両外部の外光の光度(つまり、明るさ)に応じてレーザ光の照度を設定することにより、外光の状態変化に係わらずに、レーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
これにより、自車両と他の車両等の移動体とが接触や衝突する可能性がある場合であっても、接触や衝突を回避するための適切な回避動作の実行に対して時間的な余裕を確保することができる。
さらに、請求項14に記載の本発明の車両用走行支援装置は、適宜の位置から目的地に到達するまでの経路を設定するナビゲーション手段(例えば、後述する実施の形態でのナビゲーション装置17)を備え、前記レーザ光の照射形状は、前記ナビゲーション手段にて設定される前記経路に基づく進行方向の情報を路面に表示することを特徴としている。
上記構成の車両用走行支援装置によれば、設定された経路に応じて、例えば矢印図形等の図形形状が路面に表示されることにより、自車両の乗員に対しては、車室内の表示画面等への積極的な視線移動が必要となることを防止しつつ適切な経路誘導を行うことができると共に、他の車両や歩行者等に対しても自車両の進行方向を認識させることができる。
さらに、請求項2に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、例えば交差点区間を走行する可能性がある他の車両や、例えば交差点区間内の横断歩道を通行する可能性がある歩行者等に対して、自車両が交差点区間に到達するまでの期間等の適切な期間に亘って、自車両が交差点区間に接近中であることを認識させることができる。
さらに、請求項3または請求項4に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、外光の状態変化に係わらずにレーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
また、請求項6に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、車両を直接に視認可能となるタイミングに先立って、車両との衝突や接触が生じることを回避するための回避動作をより早期に実行することができる。また、車両との衝突や接触が避けられない場合であっても、衝突や接触時の衝撃を軽減するための衝撃軽減動作を早期に実行することができる。さらに、外光の状態変化に係わらずにレーザ光を視認可能とすることができる。さらに、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
また、請求項8に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、単に、照射されたレーザ光の有無に加えて、自車両の状態を他の車両や歩行者等に適切に認識させることができる。さらに、外光の状態変化に係わらずにレーザ光を視認可能とすることができる。さらに、路面の状態(例えば、走行区分線や他の表示の有無、雨天時の濡れた状態等)に係わらずに、適切にレーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、請求項9に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、外光の状態変化に係わらずにレーザ光を視認可能とすることができる。
さらに、請求項10に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、レーザ光を照射する照射手段が異常状態であるか否かを判定することができる。
さらに、請求項12に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、レーザ光が先行車両の運転に対して支障となることを防止することができる。
さらに、請求項13に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、自車両の乗員に対しては、積極的な視線移動が必要となることを防止し、自車両の状態等に係る情報を容易に認識させることができる。さらに、他の車両の乗員や歩行者等に対しても、自車両の状態等に係る適切な情報を提供することができる。
さらに、請求項14に記載の本発明の車両用走行支援装置によれば、自車両の乗員に対しては、積極的な視線移動が必要となることを防止しつつ適切な経路誘導を行うことができると共に、他の車両や歩行者等に対しても自車両の進行方向を認識させることができる。
本実施の形態による車両用走行支援装置10は、例えば図1に示すように、自車両の走行支援制御を行うためにCPU等を含む電子回路により構成されたレーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11と、投光制御部12と、レーザ投光器13と、カメラ14と、画像処理部14aと、車両状態量センサ15と、道路状態センサ16と、ナビゲーション装置17と、制動装置18と、触覚的伝達装置19と、視覚的伝達装置20と、聴覚的伝達装置21とを備えて構成されている。
そして、例えば図2に示すように、車両用走行支援装置10を具備する自車両1のフロントウィンドウの車室内側でルームミラー近傍の位置にはスポット投光装置30が備えられ、このスポット投光装置30は、例えば、投光制御部12と、レーザ投光器13と、カメラ14と、画像処理部14aと、車両状態量センサ15の一部を構成するジャイロセンサ31および傾斜センサ32とを備えて構成されている。
カメラ14は、例えばCCDカメラ等であって、自車両1あるいは他の車両に具備されるレーザ投光器13から照射されて路面上で反射されたレーザ光に加えて、外界(例えば、他の車両や歩行者等の移動体や障害物や標識等)を撮影する。また、カメラ14は波長選択フィルタを具備することで、この波長選択フィルタにて選択された所定波長領域のレーザ光のみを認識することができるようになっている。
そして、スポット投光装置30に具備された画像処理部14aは、カメラ14から出力される画像を画像処理して、例えば自車両1や他の車両に具備されるレーザ投光器13から照射されたレーザ光の路面上における照射位置および照射形状や、自車両1周辺の他の車両や歩行者等の移動体や障害物や標識等を検出し、これらの検出結果と共に、例えば自車両1から認識した各物体までの距離の情報等を生成してレーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11へ出力する。例えば、画像処理部14aは、2つのカメラ14,14の撮影画像に基づく三角測量法により、路面上におけるレーザ光の位置(例えば、図2に示す照射位置Q)や、他の車両や歩行者等の移動体や障害物等の位置を検出し、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11へ出力する。
なお、ジャイロセンサ31および傾斜センサ32は自車両1の姿勢状態に係る状態量を検出し、投光制御部12やレーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11へ出力する。例えば、ジャイロセンサ31は、水平面内での自車両1の向きや鉛直方向に対する傾斜角度(例えば、車両重心の上下方向軸回りの回転角であるヨー角等)および傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート)等を検出し、傾斜センサ32は、例えば車両重心の水平軸周りの回転角であるピッチ角およびピッチ角の変化量等を検出する。
なお、車速センサは、例えば車輪の回転速度等に基づいて所定の単位処理時間毎における車両移動距離つまり自車両1の速度を検出し、舵角センサは、例えばステアリングシャフト(図示略)に設けられたロータリエンコーダ等からなり、運転者が入力した操舵角度の方向と大きさを検出する。車速センサおよび舵角センサの各検出信号は、後述するように、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11にて実行される自車両1の進行軌跡の予測動作等に利用される。
また、空気圧センサは各タイヤの空気圧を検出し、タイヤ状態センサは、例えば空気圧センサから出力される検出信号に基づき、タイヤの摩耗状態に係る状態量等を検出する。
道路状態センサ16は、路面の状態に係る状態量、例えば自車両1の各タイヤと路面間の摩擦係数等を検出し、検出信号をレーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11へ出力する。
なお、現在位置検出部は、例えば人工衛星を利用して自車両1の位置を測定するためのGPS(Global Positioning Systems)信号や、例えば適宜の基地局を利用してGPS信号の誤差を補正して測位精度を向上させるためのD(Differential)GPS信号等の測位信号に基づく算出処理や、ジャイロセンサ31および車速センサから出力される検出信号に基づく自律航法の算出処理によって自車両1の現在位置を算出する。
触覚的伝達装置19は、例えばシートベルト装置や操舵制御装置等であって、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11から入力される制御信号に応じて、例えばシートベルトに所定の張力を発生させて自車両1の乗員が触覚的に知覚可能な締め付け力を作用させたり、例えばステアリングホイールに自車両1の運転者が触覚的に知覚可能な振動(ステアリング振動)を発生させることによって、他の車両や歩行者等の移動体と自車両1との衝突や接触が生じる可能性があることを自車両1の乗員に認識させる。
視覚的伝達装置20は、例えば表示装置等であって、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11から入力される制御信号に応じて、例えば表示装置に所定の警報情報を表示したり、所定の警報灯を点滅させることによって、他の車両や歩行者等の移動体と自車両1との衝突や接触が生じる可能性があることを自車両1の乗員に認識させる。
聴覚的伝達装置21は、例えば警報装置灯であって、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11から入力される制御信号に応じて、例えば警報装置から所定の警報音等を出力することによって、他の車両や歩行者等の移動体と自車両1との衝突や接触が生じる可能性があることを自車両1の乗員に認識させる。
この照射位置決定部は、例えばナビゲーション装置17に記憶されている道路地図データや、自車両1の外部に設けられた情報発信装置、例えば路側等に配置された路車間通信装置(路上機)や他の車両に搭載された車車間通信装置等から受信した情報や、カメラ14にて撮影された撮影画像により認識した道路標識等に基づき、自車両1が走行中の道路の情報、例えば道路種別(国道、県道、市道、市街地道路、郊外道路等)や制限速度等を取得する。また、照射位置決定部は、後述する軌跡予測部にて予測される自車両1の進行軌跡および車速センサにて検出される自車両1の速度と、例えばカメラ14にて撮影された撮影画像に基づき検出した他の物体の位置および移動方向および移動速度とに基づき、自車両1と接触や衝突する可能性がある他の物体に対する接触予測時間を算出する。
そして、照射位置決定部は、取得あるいは算出した各情報に基づき、自車両1のレーザ投光器13から照射されるレーザ光を視認した他の車両等の移動体が、自車両1との衝突や接触を回避する動作を完了するまでに要する時間(例えば、2秒等)を確保することができる位置にレーザ光の照射位置を設定する。
なお、自車両1の姿勢状態の変化に伴いレーザ光の照射位置が変化する場合、照射位置決定部は、例えばジャイロセンサ31および傾斜センサ32等にて検出される自車両1の姿勢状態に係る状態量に応じて、レーザ光の照射位置を所望の位置に修正する。
そして、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、例えばレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射方向を修正する照射方向修正部を備えている。この照射方向修正部は、例えば図3に示すように、自車両1(1A)のレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射位置Qが、軌跡予測部にて予測される自車両1(1A)の進行軌跡TR上の所定位置、あるいは、カメラ14にて撮影された撮影画像に基づき検出される自車両1(1A)が走行中の車線内の所定位置となるようにレーザ光の照射方向を修正することを指示する制御信号を投光制御部12へ出力する。なお、例えば図3には、照射方向修正部にて修正される以前のレーザ光の照射位置QAの一例を示した。
なお、照射方向修正部にて照射位置Qが自車両1の進行軌跡TR上の位置となるように修正されたレーザ光の照射形状Rは、例えば進行軌跡TR上の位置を中心とする所定範囲(例えば、自車両1の車幅寸法の範囲)に亘る大きさを有するように設定される。
そして、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、例えばレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射位置を交差点認識部での認識結果に応じて修正する照射位置修正部を備えている。この照射位置修正部は、例えば図3に示すように、交差点認識部にて自車両1(1B)の進行方向前方に交差点Cが存在すると認識され、かつ、投光制御部12にて自車両1(1B)のレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射位置QBが、自車両1(1B)が走行する道路R1と交差する道路R2の車線を超えた前方位置であると検出された場合に、自車両1(1B)のレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射位置Qが道路R2の車線内の位置となるようにレーザ光の照射位置を修正することを指示する制御信号を投光制御部12へ出力する。なお、例えば図3には、照射位置修正部にて修正される以前のレーザ光の照射位置QBの一例を示した。
なお、この照射位置修正部は、例えばナビゲーション装置17にて検出される自車両1(1B)の現在位置が道路R2の車線内もしくは道路R2の車線から所定距離だけ手前の位置に到達するまでの期間に亘って、レーザ光の照射位置を修正すればよく、例えば道路R2を走行する他の車両や歩行者等の移動体が自車両1(1B)の存在を実際に認識可能となった時点以降においては、照射位置の修正を停止する。
次に、ステップS02においては、レーザ投光器13から照射されて路面上で反射されたレーザ光をカメラ14により撮影する。
次に、ステップS03においては、カメラ14にて撮影された撮影画像に基づきレーザ光の照射位置を検出する。
次に、ステップS04においては、検出した照射位置が所定の許容範囲外の位置であるか否かを判定する。ここでは、例えば、検出したレーザ光の照射位置が、予測される自車両1の進行軌跡上の所定範囲外あるいは自車両1が走行中の車線外の位置であるか否か、もしくは、自車両1の進行方向前方に交差点が存在する場合に検出した照射位置が、自車両1が走行する道路と交差する道路の車線を超えた前方の位置であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、修正が不必要であると判断して、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、レーザ光の照射方向または照射位置を修正する修正制御を実行して、一連の処理を終了する。
この衝突可能性判定部は、例えば図5に示すように、交差点に向かい走行中の自車両1および他の車両Eが交差点付近の建物等の遮蔽物SHによって互いに直接に視認不可能な状態であるとき、他の車両Eに具備されるレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照射位置QEを自車両1のカメラ14にて撮影された撮影画像に基づき検出すると、先ず、検出した他の車両Eの照射位置QEが軌跡予測部にて予測される自車両1の進行軌跡TR上に位置するか否かを判定する。
そして、衝突可能性判定部は、他の車両Eの照射位置QEが自車両1の進行軌跡TR上に位置することを検出した場合に、この照射位置QEの時間変化に基づき、他の車両Eの移動速度や移動方向や移動軌跡を検出する。
そして、衝突可能性判定部は、検出した他の車両Eの移動速度や移動方向や移動軌跡に応じて、他の車両Eと自車両1との衝突が生じる可能性の有無あるいは衝突が生じる確率や衝突時の衝撃の程度等を算出し、これらの算出結果に基づき危険性の程度を判定する。
レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、この衝突可能性判定部での判定結果に応じて、制動装置18や触覚的伝達装置19や視覚的伝達装置20や聴覚的伝達装置21に制御信号を出力する。例えば、衝突可能性判定部にて相対的に危険性が大きいと判定された場合、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、他の車両Eと自車両1との衝突が生じることを回避するために、視覚的伝達装置20および聴覚的伝達装置21により警報を出力させると共に、制動装置18により自車両1を減速させ、さらに、触覚的伝達装置19によりシートベルトに所定の張力を発生させ、シートベルトの締め付け力を増大させることによって、危険性が大きいことを自車両1の乗員に報知する。
ここで、制動装置18により自車両1を減速させる際の制動力の値および制動力を作用させるタイミングは、車両状態量センサ15の空気圧センサやタイヤ状態センサ等にて検出されるタイヤの摩耗状態に係る状態量と、道路状態センサ16にて検出される路面の状態に係る状態量とに応じて設定される。例えば、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、予め、タイヤの摩耗状態に係る状態量および路面の状態に係る状態量の各所定値に対応する制動力の値およびタイミング(標準値)を記憶しており、各状態量の検出値に応じて標準値を補正する。
また、衝突可能性判定部での判定結果において他の車両Eと自車両1との衝突が避けられないと判定された場合、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、衝突時の衝撃を軽減するようにして各装置18,19を制御する。(例えば、制動装置18による制動力や触覚的伝達装置19によるシートベルトの締め付け力を、さらに増大させる。)
そして、衝突可能性判定部は、他の車両Eの照射位置QEが自車両1の進行軌跡TR上に位置することを検出した場合に、この照射位置QEの時間変化に基づき、他の車両Eの移動速度や移動方向や移動軌跡を検出する。
そして、衝突可能性判定部は、検出した他の車両Eの移動速度や移動方向や移動軌跡に応じて、他の車両Eと自車両1との衝突が生じる可能性の有無あるいは衝突が生じる確率や衝突時の衝撃の程度等を算出し、これらの算出結果に基づき危険性の程度を判定する。
レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、この衝突可能性判定部での判定結果に応じて、制動装置18や触覚的伝達装置19や視覚的伝達装置20や聴覚的伝達装置21に制御信号を出力する。例えば、衝突可能性判定部にて相対的に危険性が大きいと判定された場合、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、他の車両Eと自車両1との衝突が生じることを回避するために、視覚的伝達装置20および聴覚的伝達装置21により警報を出力させると共に、制動装置18により自車両1の右折動作(例えば、発進や加速等)を抑制させ、さらに、触覚的伝達装置19によりシートベルトに所定の張力を発生させ、シートベルトの締め付け力を増大させることによって、危険性が大きいことを自車両1の乗員に報知する。
次に、ステップS12においては、検出したレーザ光の照射位置から他の車両までの距離、つまり他の車両の位置を検出する。
次に、ステップS13においては、検出したレーザ光の照射位置の時間変化に基づき、他の車両の移動方向を検出する。
次に、ステップS14においては、検出したレーザ光の照射位置の時間変化に基づき、他の車両の移動速度を検出し、一連の処理を終了する。
次に、例えば図10に示すステップS21においては、ナビゲーション装置17にて検出される自車両1の現在位置および車両状態量センサ15にて検出される自車両1の速度および軌跡予測部にて予測される自車両1の進行軌跡と、検出した他の車両の位置および移動方向および移動速度に基づき、自車両1と他の車両との衝突が生じる可能性の有無あるいは衝突が生じる確率や衝突時の衝撃の程度等を算出する。
次に、ステップS22においては、自車両1と他の車両との衝突が生じる可能性があるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS23に進み、空気圧センサやタイヤ状態センサ等にて検出される自車両1のタイヤの摩耗状態に係る状態量と、道路状態センサ16にて検出される路面の状態に係る状態量とに基づき、自車両1の制動距離を算出し、ステップS24に進む。
次に、ステップS24においては、算出した自車両1の制動距離に基づき、衝突回避または衝突時の衝撃軽減の制御、例えば視覚的伝達装置20および聴覚的伝達装置21により警報を出力させると共に、制動装置18により自車両1を減速させ、さらに、触覚的伝達装置19によりシートベルトに所定の張力を発生させ、シートベルトの締め付け力を増大させる制御を実行し、一連の処理を終了する。
この照射内容変更部は、例えば、レーザ光の照射形状を文字形状とすることで、他の車両や歩行者等の移動体に対して情報提供を行う。
例えば図11に示すように、交差点区間内に進入した自車両1が対向車線を横切って右折することを示す方向指示灯Wを点滅させている状態において、照射内容変更部は、軌跡予測部にて予測される自車両1の進行軌跡上の横断歩道上に自車両1が接近することを意味する文字列が表示されるようにしてレーザ光の照射形状Rを設定することによって、この横断歩道を通行する歩行者Gに対して情報提供を行う。
なお、照射内容変更部は、自車両1の左折時や直進時においても、自車両1の進行軌跡上の横断歩道上に自車両1が接近することを意味する文字列が表示されるようにしてレーザ光の照射形状Rを設定する。例えば、自車両1が進行方向前方に存在する交差点を直進して通過する際であっても、自車両1の進行軌跡上の横断歩道上に文字列を表示させることによって、歩行者等の移動体の飛び出し動作を抑制することができる。また、歩行者等の移動体を対象とする場合、照射内容変更部は、横断歩道上に限らず、例えば、自車両1が走行する車線に隣接する車線にて車両渋滞が生じている場合における隣り合う渋滞車両間の位置周辺や、自車両1が走行する車線に隣接する車線内に停止車両等の障害物が存在する場合における障害物周辺の位置に自車両1が接近することを意味する文字列を表示させる。
また、例えばナビゲーション装置17により経路誘導が実行されている状態においては、例えば図13に示すように、照射内容変更部は、自車両1の進行方向を示す矢印等の図形が路面上に表示されるようにしてレーザ光の照射形状Rを設定することによって、自車両1の乗員に対して情報提供を行う。
なお、照射内容変更部によって路面上に表示される文字列は、例えば図13に示すように、自車両1の乗員を対象として自車両1の進行方向前方に交差点が存在することを示す「交差点」の文字列や、例えば、「歩行者注意」や、「一旦停止」や、「追突注意」や、「優先道路」や、「50キロ制限」等の道路交通情報の文字列に加えて、例えば自車両1の車両状態量センサ15にて検出される車両状態量や、例えば自車両1のカメラ14にて撮影された撮影画像に基づき検出される他の車両や歩行者等の他の移動体の状態や、例えばナビゲーション装置17に記憶されている道路地図データや、自車両1の外部に設けられた情報発信装置、例えば路側等に配置された路車間通信装置(路上機)や他の車両に搭載された車車間通信装置等から受信した情報や、カメラ14にて撮影された撮影画像により認識した道路標識等に基づき設定される適宜の文字列とされている。
また、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、自車両1の外部の外光の光度、つまり明るさを検知する外光検知部と、この外光検知部にて検知された自車両1の外部の外光の光度が増大することに伴いレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照度が増大傾向に変化するように設定する照度設定部とを備えている。さらに、この照度設定部は、例えば自車両1のカメラ14にて撮影された撮影画像に基づき、レーザ投光器13から路面に照射されたレーザ光の輝度と、このレーザ光周辺の路面の輝度とを比較し、この比較結果に基づいてレーザ投光器13から照射されるレーザ光の照度を設定する。
さらに、レーザ光照射判断・衝突判定・衝突回避制御装置11は、例えば自車両1のカメラ14にて撮影された撮影画像に基づき、レーザ投光器13から路面に照射されたレーザ光が認識可能であるか否かを判定する認識判定部を備え、さらに、照度設定部にてレーザ光の照度が適宜の照度に設定された以後において、この認識判定部にてレーザ光が認識可能ではないと判定された場合に、異常状態であると判定する異常判定部を備えている。
さらに、他の車両から照射されるレーザ光の照射位置QEに基づいて、他の車両と自車両1との衝突や接触の危険性を判定した後であっても、他の車両を直接に視認可能となった場合には、再度、衝突や接触の危険性に対する判定処理を実行することで精度の良い判定を行うことができる。
また、自車両1の状態に応じて、レーザ光の照射形状、もしくは、レーザ光の照射状態が具備する情報である照射情報を変更することにより、単に、照射されたレーザ光の有無に加えて、自車両1の状態、例えば走行状態あるいは停車状態であるか等を、他の車両や歩行者等に適切に認識させることができる。
13 レーザ投光器(照射手段)
14 カメラ(認識手段、撮像手段)
14a 画像処理部(認識手段)
17 ナビゲーション装置(車両位置検出手段、ナビゲーション手段)
Claims (14)
- 車両進行方向の路面に所定の照射形状となるように視認可能なレーザ光を照射する照射手段と、
前記照射手段によって路面に照射された前記レーザ光に基づき車両の走行支援を行う車両用走行支援装置であって、
車両進行方向に交差点が存在するか否かを認識する交差点認識手段と、
該交差点認識手段にて交差点が存在すると認識され、前記レーザ光の照射位置が前記交差点において自車両が走行する道路と交差する道路の車線を超えた前方位置であるときに、前記照射位置が前記車線内に位置するように前記照射位置を修正する照射位置修正手段と
を備えることを特徴とする車両用走行支援装置。 - 自車両の位置を検出する車両位置検出手段を備え、
前記照射位置修正手段は、前記車両位置検出手段にて検出される前記自車両の位置が前記車線内もしくは前記車線から所定距離手前の位置に到達するまで、前記照射位置が前記車線内に位置するように前記照射位置を修正することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行支援装置。 - 車両外部の外光の光度を検知する外光検知手段と、
該外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度に基づいて前記レーザ光の照度を設定する照度設定手段と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用走行支援装置。 - 前記照度設定手段は、前記外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度が増大することに伴い前記レーザ光の照度が増大傾向に変化するように設定することを特徴とする請求項3に記載の車両用走行支援装置。
- 前記レーザ光を撮像する撮像手段を備え、
前記照度設定手段は、前記撮像手段により撮像された画像において路面に照射された前記レーザ光の輝度と該レーザ光周辺の路面の輝度とを比較して得た比較結果に基づいて前記レーザ光の照度を設定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用走行支援装置。 - 車両進行方向の路面に所定の照射形状となるように視認可能なレーザ光を照射する照射手段と、
前記照射手段によって路面に照射された前記レーザ光に基づき車両の走行支援を行う車両用走行支援装置であって、
車両の進行軌跡を予測する軌跡予測手段と、
前記レーザ光の照射位置が前記軌跡予測手段にて予測された前記進行軌跡上に位置するように前記レーザ光の照射方向を修正する照射方向修正手段と、
車両外部の外光の光度を検知する外光検知手段と、
該外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度に基づいて前記レーザ光の照度を設定する照度設定手段と、
前記レーザ光を撮像する撮像手段とを備え、
前記照度設定手段は、前記撮像手段により撮像された画像において路面に照射された前記レーザ光の輝度と該レーザ光周辺の路面の輝度とを比較して得た比較結果に基づいて前記レーザ光の照度を設定することを特徴とする車両用走行支援装置。 - 車両進行方向の路面に所定の照射形状となるように視認可能なレーザ光を照射する照射手段と、
前記照射手段によって路面に照射された前記レーザ光に基づき車両の走行支援を行う車両用走行支援装置であって、
前記照射手段によって路面に照射された前記レーザ光を認識する認識手段と、
車両の進行軌跡を予測する軌跡予測手段と、
前記認識手段にて認識された他の車両から照射された前記レーザ光の照射位置が、前記軌跡予測手段にて予測された自車両の前記進行軌跡上に位置するときに、前記他の車両と自車両との接触が生じる可能性を判定する接触可能性判定手段と、
車両外部の外光の光度を検知する外光検知手段と、
該外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度に基づいて前記レーザ光の照度を設定する照度設定手段と、
前記レーザ光を撮像する撮像手段とを備え、
前記照度設定手段は、前記撮像手段により撮像された画像において路面に照射された前記レーザ光の輝度と該レーザ光周辺の路面の輝度とを比較して得た比較結果に基づいて前記レーザ光の照度を設定することを特徴とする車両用走行支援装置。 - 車両進行方向の路面に所定の照射形状となるように視認可能なレーザ光を照射する照射手段と、
前記照射手段によって路面に照射された前記レーザ光に基づき車両の走行支援を行う車両用走行支援装置であって、
自車両が走行状態あるいは停止状態であるかを判定し、走行状態である場合と停止状態である場合とで、前記レーザ光の照射形状、もしくは、前記レーザ光の照射状態が具備する情報である照射情報を変更する照射内容変更手段と、
車両外部の外光の光度を検知する外光検知手段と、
該外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度に基づいて前記レーザ光の照度を設定する照度設定手段と、
前記レーザ光を撮像する撮像手段とを備え、
前記照度設定手段は、前記撮像手段により撮像された画像において路面に照射された前記レーザ光の輝度と該レーザ光周辺の路面の輝度とを比較して得た比較結果に基づいて前記レーザ光の照度を設定することを特徴とする車両用走行支援装置。 - 前記照度設定手段は、前記外光検知手段にて検知された車両外部の外光の光度が増大することに伴い前記レーザ光の照度が増大傾向に変化するように設定することを特徴とする請求項6から請求項8の何れか1つに記載の車両用走行支援装置。
- 前記撮像手段により撮像された画像において前記レーザ光が認識可能であるか否かを判定する認識判定手段と、
前記照度設定手段にて前記レーザ光の照度が適宜の照度に設定された以後において、前記認識判定手段にて前記レーザ光が認識可能ではないと判定された場合に、異常状態であると判定する異常判定手段と
を備えることを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1つに記載の車両用走行支援装置。 - 前記レーザ光の照射位置を、少なくとも道路種別および制限速度および自車両の速度および他の物体と自車両との接触予測時間の何れかひとつに基づいて決定する照射位置決定手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項10の何れかひとつに記載の車両用走行支援装置。
- 先行車両と自車両との車間距離を計測する距離計測手段と、
該距離計測手段にて計測した前記車間距離が所定値以下であるときに前記レーザ光の照射を停止する停止手段と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項11の何れかひとつに記載の車両用走行支援装置。 - 前記レーザ光の照射状態が具備する情報である照射情報は、前記レーザ光により路面に表示される所定文字による走行支援情報であることを特徴とする請求項1から請求項12の何れかひとつに記載の車両用走行支援装置。
- 適宜の位置から目的地に到達するまでの経路を設定するナビゲーション手段を備え、
前記レーザ光の照射形状は、前記ナビゲーション手段にて設定される前記経路に基づく進行方向の情報を路面に表示することを特徴とする請求項1から請求項12の何れかひとつに記載の車両用走行支援装置。
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