JP4044003B2 - 携帯用情報機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばノートパソコンなどのように表示装置を備えた携帯用情報機器に係り、さらに詳細には、電源として燃料電池を備えた携帯用情報機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯用情報機器、例えば携帯電話、PDA、ノートパソコン等においての電源としては、二次電池が主流である。前記情報機器の長時間使用の要望等により燃料電池による電源の開発が行われている。上記燃料電池としては、燃料としてメタノール水溶液を直接燃料電池に供給する直接メタノール型燃料電池(DMFC)が開発されている。
【0003】
上記DMFCは常温付近で動作可能であるが、燃料電池自身の発熱が大きく、適正温度で使用するには高い冷却性能が必要とされる。上記冷却性能を向上するために比較的大きな冷却ファンを採用したり、また放熱面積を大きくすると、情報機器自体の構成が大型化する傾向となる。
【0004】
ところで、例えばノートパソコン等の情報機器においては、半導体素子を内蔵した第1の筐体に、表示装置を備えた第2の筐体をヒンジ部を介して開閉可能に備えた構成が一般的であり、前記表示装置の背部、すなわち前記第2の筐体内に燃料電池を配置する構成も提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−332287号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−49440号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載の構成においては、燃料電池における酸素電極側に、燃料電池本体とほぼ同面積の吸水部材を配置し、燃料電池において生成された水を前記吸水部材によって吸水し、この吸水部材から水が蒸発するときの気化熱によって冷却する構成であるので、放熱面積はほぼ燃料電池本体の小さな面積に限られると共に、蒸発した水分が筐体内で凝結するおそれがあるという問題がある。
【0008】
前記特許文献2に記載の構成においては、開いた状態の第2の筐体上部に燃料カートリッジを取付ける構成であるので、携帯時に上記燃料カートリッジが邪魔になり易いと共に、LCDパネルと燃料電池との間に遮蔽を配置した構成であるので、前記LCDパネルを放熱に利用することができず、放熱面積をより大きくする上において問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の種々の問題に鑑みてなされたもので、本発明に係る携帯用情報機器は、半導体素子を内蔵した第1の筐体と、この第1の筐体にヒンジ部を介して開閉可能に設けられ、かつ表示装置を備えた第2の筐体と、この第2の筐体内に設けられた燃料電池ユニットとを備え、この燃料電池ユニットにて発熱した熱を、前記表示装置及び前記第2の筐体における壁部から放熱可能な構成であり、前記表示装置が必要以上に高温になることを抑制するために、前記熱の大部分を前記壁部へ伝達する構成であり、前記燃料電池ユニットは混合タンクと燃料電池セルとを備えた構成であって、前記第2の筐体を開いた状態において燃料電池セルよりも混合タンクが上位置となる配置関係にあり、かつ前記燃料電池セルからの排気、廃液を、前記混合タンク内の液体内を通過させて回収する構成である。
【0010】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは前記第2の筐体における壁部に熱的に接続してある構成である。
【0011】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは、前記第2の筐体内に配置した放熱ユニットに熱的に接続してある構成である。
【0012】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記放熱ユニットと第2の筐体の壁部との間に冷却フィンを備えている構成である。
【0013】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは、前記第2の筐体の壁部を兼用した放熱ユニットに熱的に接続してある構成である。
【0014】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記第2の筐体を開いた状態において上下位置関係になる少なくとも2箇所の位置に、前記第2の筐体内に対して空気の出入可能な通気口を備えている構成である。
【0015】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記通気口の少なくとも一方の通気口付近に、前記第2の筐体内へ外気を送り込むための、又は前記第2の筐体内の空気を排出するための送気ファンを備えている構成である。
【0016】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記表示装置の発熱素子を前記燃料電池ユニットに熱的に接続してある構成である。
【0017】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは混合タンクと燃料電池セルとを備えた構成であって、前記第2の筐体を開いた状態において燃料電池セルよりも混合タンクが上位置となる配置関係にあり、かつ前記燃料電池セルからの排気、廃液を、前記混合タンク内の液体内を通過させて回収する構成である。
【0018】
また、本発明は、半導体素子を内蔵した第1の筐体と、この第1の筐体にヒンジ部を介して開閉可能に設けられ、かつ表示装置を備えた第2の筐体と、前記第2の筐体内に配置された燃料電池ユニットと熱的に接続された放熱ユニットと、前記半導体素子と熱的に接続された受熱ユニットと、前記受熱ユニットの受熱の熱を前記放熱ユニットへ伝達可能な熱伝達手段とを備えている構成である。
【0019】
また、本発明は、上記携帯用情報機器において、前記半導体素子の発熱を制御するために前記半導体素子の温度を測定するための第1の温度センサと、前記燃料電池ユニットの温度を測定するための第2の温度センサとを備えている構成である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、本実施形態に係る携帯用の情報機器1は、図1に概念的、概略的に示すように、例えば一般的なノートパソコンの構成と同様に、半導体素子や二次電池、CD/DVDドライブ等の内蔵装置を備えた第1の筐体3を備えており、この第1の筐体3には、ヒンジ部5を介して液晶ディスプレイ(LCD)のごとき表示装置7を備えた第2の筐体9が開閉自在に備えられている。
【0022】
前記第2の筐体9は、情報機器1を携帯するときには前記第1の筐体3に重なるように閉じられるものである。そして、使用時には、前記表示装置7を見ることができるように開かれ、かつ第2の筐体9の自由端側が上側となるように開いた状態に保持されるものである。
【0023】
前記第2の筐体9は、図2に参考例として示すように箱状に形成してあって、前記表示装置7は第2の筐体9における開口部に配置してある。そして、前記表示装置7の背面側で前記第2の筐体9内には、燃料電池ユニット13が備えられている。そして、この燃料電池ユニット13にて発熱した熱は、前記表示装置7及び第2の筐体9を構成する壁部11へ伝達可能に構成してある。
【0024】
前記燃料電池ユニット13は、メタノール酸化電極触媒を担持した燃料極と酸素還元電極触媒を担持した空気極との間に固体高分子電界質膜を挟み込んだ構成の燃料電池セル15と、上記燃料電池セル15に対して供給する燃料としてのメタノール水溶液17を貯留した混合タンク19とをケーシング21内に備えた構成であって、前記混合タンク19と燃料電池セル15とを接続した燃料流路23(図3参照)には、前記燃料電池セル15に対して燃料を供給するためのポンプ25が配置してある。また、前記燃料電池セル15には、当該燃料電池セル15に対して空気を供給するためのエアーポンプ27が接続してある。
【0025】
なお、前記混合タンク19に対する燃料(メタノール)の供給は、燃料カートリッジ(図示省略)から燃料タンク(図示省略)を経て供給されるものである。そして、この混合タンク19において、前記燃料電池セル15において生成された水と混合され、適正濃度のメタノール水溶液17となるものである。
【0026】
前記燃料電池ユニット13における前記燃料電池セル15と混合タンク19は、図2に示すように、前記第2の筐体9を開いた状態のとき、燃料電池セル15に対して混合タンク19が上側になる位置関係に配置してある。そして、前記燃料電池セル15において生成された水、気体を回収するために、前記燃料電池セル15の上部側と前記混合タンク19の下部側は回収路29を介して接続してあり、前記混合タンク19の上部側には、気体の透過は許容するが液体の透過を阻止する気液分離膜を備えた排気口31が設けられている。
【0027】
上記構成において、ポンプ25を駆動して混合タンク19内のメタノール水溶液17を燃料電池セル15に供給すると共に、エアーポンプ27を駆動して燃料電池セル15に対して空気を供給すると、燃料電池セル15においては通常のDMFC同様に発電作用が行われることになる。
【0028】
上述のように、燃料電池セル15において発電作用が行われると、燃料電池セル15内において水と気体(CO2)とが生成され、この生成された水と気体は回収路29を経て混合タンク19に回収される。この際、未使用のメタノール水溶液及び前記水と気体は混合タンク19内のメタノール水溶液17中に回収されるので、気液分離が効果的に行われる。そして、気体は上部の排気口31から外部へ排気されるものである。したがって燃料の効率化を図ることもできるものである。
【0029】
前述のように燃料電池セル15において発電作用が行われると、燃料電池セル15自体が発熱し、混合タンク19内のメタノール水溶液17を加温することとなり、発電効率がより向上することになる。そして、燃料電池セル15の発熱により燃料電池ユニット13が上り高温になると、前述した図2に示す構成においては、前記燃料電池ユニット13の発熱による熱放射によって前記表示装置7、壁部11に対して熱の移動が行われるものである。
【0030】
すなわち、上記構成によれば、燃料電池ユニット13の動作によって燃料電池ユニット13自体が発熱すると、熱放射によって表示装置7及び壁部11へ熱の移動が行われる。そして、前記表示装置7及び壁部11の表面に接触している空気が加温されて上昇するので、前記表示装置7の表面及び壁部11の表面においては自然対流によって放熱される。この際、前記表示装置7及び第2の筐体9の壁部11の表面積は大きいので高い放熱性能を実現することができる。
【0031】
前述したように、燃料電池ユニット13の熱放射によって表示装置7へ熱を移動させて、表示装置7を放熱に利用する構成において、前記表示装置7があまり高温にならないように前記表示装置7への熱放射を抑制する場合や、放熱性能をより向上しようとする場合には、第2実施形態として例示する図4に示すように、前記燃料電池ユニット13と前記第2の筐体9の壁部11とを熱的に接続した構成とすることができる。
【0032】
すなわち、前記第2の筐体9の壁部11と前記燃料電池ユニット13とを直接接触した構成、又は図4に示すように、前記壁部11と燃料電池ユニット13との間に、例えば熱伝導グリス、フェーズチェンジやヒートパイプ等の高熱伝導部材33を介在した構成とする。
【0033】
上記構成により、燃料電池ユニット13の発熱による熱の大部分は前記高熱伝導部材33を介して第2の筐体9の壁部11へ伝達され、この壁部11において放熱されることとなり、前記燃料電池ユニット13の熱放射によって前記表示装置7へ移動される熱が抑制されるものである。よって、表示装置7を放熱に利用する構成であっても前記表示装置7が必要以上に高温になることを抑制できるものである。
【0034】
ところで、燃料電池ユニット13から前記表示装置7へ熱放射によって移動される熱を抑制して放熱性能を向上する構成としては、第3実施形態として例示する図5、図6に示すように、例えばアルミニウム、銅、マグネシウム、チタン等のように熱伝導率の大きな材料よりなり、かつ例えば表示装置7とほぼ同程度の大きな面積を有する放熱ユニット35を前記第2の筐体9内に配置し、この放熱ユニット35と前記燃料電池ユニット13とを熱的に接続した構成とすることもできる。
【0035】
上記構成によれば、燃料電池ユニット13の発熱による熱の大部分は前記放熱ユニット35へ直接伝達されることとなり、前述と同様の効果を奏し得るものである。また、燃料電池ユニット13の発熱による熱が放熱ユニット35へ伝達されると、この放熱ユニット35を介して低温部分へ熱が伝達されることとなり、燃料電池ユニット13における燃料電池セル15部の温度を均熱化して安定した温度にし得るものであり、出力の安定化を図ることができるものである。また、放熱ユニット35を介して混合タンク19側へ熱を伝達して燃料を加熱して燃料電池セル15の出力向上を図ることも可能である。
【0036】
ここで、第2の筐体9内に熱がこもる傾向にあるときは、第4実施形態として例示する図7に示すように、第2の筐体9における壁部11に前記放熱ユニット35を熱的に接続した構成とする。この際、図7に示すように、前記高熱伝導部材33と同様の高熱伝導部材37を、前記壁部11と放熱ユニット35との間に配置する構成とすることができる。
【0037】
上記構成によれば、燃料電池ユニット13においての発熱による熱は放熱ユニット35を介して第2の筐体9における壁部11へ伝達されるので、前述同様の効果を奏し得るものである。
【0038】
図8は本発明の第5の実施形態を示すもので、この第5の実施形態においては、前記第2の筐体9における壁部11を省略して、前記放熱ユニット35が前記壁部11を兼用した構成である。すなわち、第2の筐体9を、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン等のように熱伝導率の大きな材料によって構成して、前記壁部11を放熱ユニット35が兼ねた構成である。
【0039】
上記構成によれば、前述同様の効果を奏し得ると共に放熱ユニット35から外部へ直接放熱することとなり、放熱効果がより大きくなるものである。また、前記構成によれば、構成部品が少なくなり、構成の簡素化を図ることができるものである。
【0040】
図9,図10は本発明の第6の実施形態を示すものである。この第6の実施形態においては、前記放熱ユニット35と前記第2の筐体9の壁部11との間に冷却フィン39を備えた構成である。そして、前記第2の筐体9が開いた状態にあるときに上下関係になる少なくとも2箇所の位置であって、かつ第2の筐体9内に流入した外気が前記冷却フィン39の部分を通過するように、通気口41,43を備えた構成である。
【0041】
上記構成によれば、前記第2の筐体9が開いた状態にあるとき、通気口41より通気口43が上方に位置するので、前記燃料電池ユニット13の発熱により前記冷却フィン39部分の空気が加熱されて上昇し、上側の通気口43から外部へ排出されると、下側の通気口41から第2の筐体9内に外気が吸引されて前記冷却フィン39を冷却することになる。
【0042】
したがって、前記冷却フィン39部分から効果的に放熱が行われることになる。なお、図9,図10の図示例においては、冷却フィン39と第2の筐体9における壁部11とが離れた状態にあるが、前記冷却フィン39を前記壁部11に熱的に接続した構成とすることもできる。このような構成とすることにより、前記冷却フィン39から前記壁部11へ直接的に熱が伝達されて、放熱面積がより大きくなり、より効果的な放熱が行われるものである。
【0043】
図11は第7の実施形態を示すもので、この実施形態においては、前記通気口41付近に、前記第2の筐体9内へ外気を送り込むための送気ファン45を備えた構成である。なお、送気ファン45を配置する位置としては、前記第2の筐体9内の空気を排出するように上側の通気口43付近に配置する構成でも良いものである。
【0044】
上記構成によれば、送気ファン45を駆動することにより、第2の筐体9内へ外気を強制的に送り込むこと、又は外気を第2の筐体9内へ強制的に吸引することができ、第2の筐体9内を通過する空気によって、前記冷却ファン39を冷却することができ、前記冷却フィン39からの放熱をより向上することができるものである。
【0045】
図12は本発明の第8の実施形態を示すもので、この実施形態は、図7に示した構成において、前記表示装置7の発熱素子47を前記燃料電池ユニット13に熱的に接続した構成である。上記発熱素子47としては、例えば前記表示装置7におけるバックライトや、表示装置を制御するインバータを適用することができる。
【0046】
上記構成においては、燃料電池ユニット13の初動時に、前記表示装置7の発熱素子47による発熱を利用して前記燃料電池ユニット13を加熱することができる。したがって、前記燃料電池ユニット13を早く適正動作温度に達することができ、出力の安定化を図ることができる。そして、前記燃料電池ユニット13を介して前記発熱素子47の発熱による熱を放熱ユニット35に伝達することができるものである。
【0047】
すなわち、前記構成によれば、前記燃料電池ユニット35の発熱による熱及び前記発熱素子47の発熱による熱を放熱ユニット35から放熱することが可能なものである。
【0048】
図13は本発明の第9の実施形態を示すもので、この実施形態においては、前記第1の筐体3内の半導体素子(図示省略)と熱的に接続された受熱ユニット49を第1の筐体3内に備え、この受熱ユニット49の受熱による熱を前記放熱ユニット35へ伝達可能な熱伝達手段を備えた構成である。
【0049】
すなわち、この実施形態においては、前記受熱ユニット49の受熱による熱を前記放熱ユニット35へ伝達するために、前記放熱ユニット35には熱の媒体となる冷媒が流動可能の流体路51が備えられており、この流体路51と前記受熱ユニット49に備えた流体路(図示省略)はパイプ等の流体路53によって接続してあり、上記流体路53には冷媒を循環させるためのポンプ55が配置してある。さらに、前記放熱ユニット35には冷却フィンが備えられていると共に前記送気ファン45に相当する送気ファン57が備えられている。
【0050】
上記構成によれば、ポンプ55を駆動して流体路51,53内の冷媒を循環することにより、第1の筐体3内に備えた半導体素子としての例えばCPU等の発熱を受熱ユニット49によって受熱し、この受熱した熱を放熱ユニット35へ伝達することができるので、初動時には前記CPU等の発熱を利用して燃料電池ユニット13を加熱することが可能である。
【0051】
そして、燃料電池ユニット13の動作後においては、燃料電池ユニット13の発熱による熱及び前記CPU等の発熱による熱を前記放熱ユニット35から放熱することができるものである。すなわち、放熱ユニット35は燃料電池ユニット13の放熱及び半導体素子(CPU)の放熱を兼ねることとなり、放熱系の簡素化を図ることができるものである。
【0052】
ところで、上記構成において、半導体素子としてのCPUの温度が上昇し、放熱ユニット35を介して前記燃料電池ユニット13が必要以上に高温になるおそれがあるような場合には、次のごとき構成とすることができる。すなわち、第10実施形態を例示する図14に概念的、概略的に示すように、CPUの温度を測定するための第1の温度センサ59を設けると共に燃料電池セル15の温度を測定するための第2の温度センサ61を設ける。
【0053】
そして、前述したように、ポンプ55の駆動によって受熱ブロック49、放熱ユニット35、ポンプ55に冷媒を循環して、CPU及び燃料電池ユニット13(燃料電池セル15)の発熱による熱の放熱を行っているとき、前記第1,第2の温度センサ59,61の検知温度を所定時間毎に監視手段63に取り込み、前記CPUの温度と燃料電池セル15の温度を常に監視する。
【0054】
前記CPUの温度が上昇したことを第1の温度センサ59によって検知したとき、第2の温度センサ61によって燃料電池セル15の温度を検知し、燃料電池セル15の温度が低い場合や燃料電池セル15の初動作時には、燃料電池セル15が適正動作温度に上昇するまで、前記CPUの温度上昇を保持する。
【0055】
前述したように、CPUの温度が上昇したことを第1の温度センサ59によって検知し、第2の温度センサ61によって燃料電池セル15の温度を検知したとき、前記燃料電池セル15が適正動作温度にあり、前記CPUの温度上昇により放熱ユニット35を介して燃料電池セル15の温度が適正動作温度より上昇するおそれがあるときには、前記監視手段63は、前記CPUの動作速度を遅くするように、CPUにスロットリングを掛けるものである。このように、CPUにスロットリングを掛けると、CPUの動作が遅くなり、発熱が低下するものである。そして、CPUの発熱が低下して、燃料電池セル15の温度が適正動作温度より上昇するおそれがないときには、前記監視手段63によってCPUのスロットリングは解除されるものである。
【0056】
既に理解されるように、上記構成によれば、監視手段63によってCPUの温度及び燃料電池セル15の温度が監視され、常態においての燃料電池セル15の温度が常に適正動作温度を保持するようにCPUの発熱を制御可能なものである。したがって、燃料電池セル15においては安定した出力を得ることができるものである。
【0057】
図15は本発明の第11実施形態を概念的、概略的に示すもので、この実施形態においては、燃料電池セル15において循環される水、メタノール水溶液を冷媒として利用する場合を例示したものである。この構成によれば、冷媒は一種類でよいために、構成の簡素化、少スペース化を図ることができるものである。
【0058】
図16は本発明の参考例を概念的、概略的に示すもので、この参考例においては、ポンプ55、受熱ブロック49、放熱ユニット35を循環される冷媒に、燃料電池ユニット13において生成された水、メタノール水溶液を補給する場合を例示したものである。この構成によれば、長期の使用において冷媒が蒸発して減少するような場合であっても、補給用のリザーブタンク等が不要となるものであり、構成の簡素化を図ることができるものである。
【0059】
ところで、例えば40Wの放熱が必要な燃料電池ユニットの場合、燃料電池ユニットとは別個に冷却部が必要で、このときファン,フィンを合わせた体積は約120CCである(ただし、フィン温度60℃,外気温度25℃である)。
【0060】
ところが、本発明の実施形態において、情報機器としてA4ノートサイズのノートパソコンとすると、放熱板(筐体の壁部)温度が60℃(外気温度25℃)ならば、自然空冷のみで30W放熱でき、残りの10Wを強制空冷で行うための必要な体積は約26CCで済むことになる。また放熱板だけでなく、表示装置としてのLCD面や筐体の側面にも熱を逃がす構成であることにより、LCD温度40℃程度で10Wの自然空冷が可能であるので、フィン,ファンを不要にすることもできるものである。
【0061】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、本発明によれば筐体の壁部や表示装置を、燃料電池ユニットの発熱による熱を放熱する放熱部として利用でき、放熱面積をより大きくすることができるものであり、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報機器を概略的、概念的に示した斜視説明図である。
【図2】同上の側断面説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る燃料電池ユニットの概略的、概念的な説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る情報機器の概略的、概念的な斜視説明図である。
【図6】同上の主要部分の側断面説明図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図10】同上の平断面説明図である。
【図11】本発明の第7実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図12】本発明の第8実施形態に係る主要部分の側断面説明図である。
【図13】本発明の第9の実施形態に係る情報機器を概念的、概略的に示した斜視説明図である。
【図14】本発明の第10の実施形態を示すもので、燃料電池セルを常態においてほぼ一定程度に保持する構成を概略的、概念的に示した概念説明図である。
【図15】本発明の第11の実施形態を示す概念説明図である。
【図16】本発明の第12の実施形態を示す概念説明図である。
【符号の説明】
1 情報機器
3 第1の筐体
5 ヒンジ部
7 表示装置
9 第2の筐体
11 壁部
13 燃料電池ユニット
15 燃料電池セル
19 混合タンク
33 高熱伝導部材
35 放熱ユニット
39 冷却フィン
41 通気口
43 通気口
45 送気ファン
47 発熱素子
49 受熱ユニット
51 流体路
53 流体路
55 ポンプ
59 第1の温度センサ
62 第2の温度センサ
63 監視手段

Claims (10)

  1. 半導体素子を内蔵した第1の筐体と、この第1の筐体にヒンジ部を介して開閉可能に設けられ、かつ表示装置を備えた第2の筐体と、この第2の筐体内に設けられた燃料電池ユニットとを備え、この燃料電池ユニットにて発熱した熱を、前記表示装置及び前記第2の筐体における壁部から放熱可能な構成であり、前記表示装置が必要以上に高温になることを抑制するために、前記熱の大部分を前記壁部へ伝達する構成であり、前記燃料電池ユニットは混合タンクと燃料電池セルとを備えた構成であって、前記第2の筐体を開いた状態において燃料電池セルよりも混合タンクが上位置となる配置関係にあり、かつ前記燃料電池セルからの排気、廃液を、前記混合タンク内の液体内を通過させて回収する構成であることを特徴とする携帯用情報機器。
  2. 請求項1に記載の携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは前記第2の筐体における壁部に熱的に接続してあることを特徴とする携帯用情報機器。
  3. 請求項1に記載の携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは、前記第2の筐体内に配置した放熱ユニットに熱的に接続してあることを特徴とする携帯用情報機器。
  4. 請求項3に記載に携帯用情報機器において、前記放熱ユニットと第2の筐体の壁部との間に冷却フィンを備えていることを特徴とする携帯用情報機器。
  5. 請求項1に記載の携帯用情報機器において、前記燃料電池ユニットは、前記第2の筐体の壁部を兼用した放熱ユニットに熱的に接続してあることを特徴とする携帯用情報機器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の携帯用情報機器において、前記第2の筐体を開いた状態において上下位置関係になる少なくとも2箇所の位置に、前記第2の筐体内に対して空気の出入可能な通気口を備えていることを特徴とする携帯用情報機器。
  7. 請求項6に記載の携帯用情報機器において、前記通気口の少なくとも一方の通気口付近に、前記第2の筐体内へ外気を送り込むための、又は前記第2の筐体内の空気を排出するための送気ファンを備えていることを特徴とする携帯用情報機器。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の携帯用情報機器において、前記表示装置の発熱素子を前記燃料電池ユニットに熱的に接続してあることを特徴とする携帯用情報機器。
  9. 半導体素子を内蔵した第1の筐体と、この第1の筐体にヒンジ部を介して開閉可能に設けられ、かつ表示装置を備えた第2の筐体と、前記第2の筐体内に配置された燃料電池ユニットと熱的に接続された放熱ユニットと、前記半導体素子と熱的に接続された受熱ユニットと、前記受熱ユニットの受熱の熱を前記放熱ユニットへ伝達可能な熱伝達手段とを備えていることを特徴とする携帯用情報機器。
  10. 請求項9に記載の携帯用情報機器において、前記半導体素子の発熱を制御するために前記半導体素子の温度を測定するための第1の温度センサと、前記燃料電池ユニットの温度を測定するための第2の温度センサとを備えていることを特徴とする携帯用情報機器。
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