JP4043970B2 - 冷蔵庫の開閉機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷蔵庫の開閉扉を開閉するための冷蔵庫の開閉機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫の開閉機構は、軽い力で開閉扉を開けることができるようにするため、開閉扉を開ける際に、ハンドルの端部が外箱に当接するようにしている(以下の特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−18803公報(段落番号[0015]から[0023]、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の冷蔵庫の開閉機構は以上のように構成されているので、軽い力で開閉扉を開けることができる。しかし、開閉扉の前面に突出するようにハンドルが取り付けられるため、冷蔵庫の美観が損なわれる課題があった。また、そのハンドルに埃が付着するため、開閉扉を開ける際にユーザの手に埃がつくことがあり、衛生上の課題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、冷蔵庫の美観を維持することができるとともに、埃の付着を防止することができる冷蔵庫の開閉機構を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る冷蔵庫の開閉機構は、使用時には、手掛け部材が下方向への回転を許容して、ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する一方、ユーザが手掛け部材から手を離すと、手掛け部材に取り付けられている弾性部材の作用により、手掛け部材の端部がベース部材と当接する位置まで回転するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による冷蔵庫の開閉機構を示す平面断面図であり、図2はこの発明の実施の形態1による冷蔵庫の開閉機構を示す側面断面図である。図において、開閉扉の内材1には断熱材が充填され、冷蔵庫本体の前面開口部と密着する。開閉扉の外材2は内材1の前面側に取り付けられ、断熱材が充填されている。ベース部材3は開閉扉に埋め込まれ、冷蔵庫本体の設置面に対して平行な回転軸4を有している。
手掛け部材5はベース部材3の回転軸4を支点にして可動し、非使用時にはベース部材3の略全部を覆う一方、使用時には非使用時よりもベース部材3を覆う範囲が減少して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成する。
【0008】
次に動作について説明する。
非使用時においては、手掛け部材5は、自重により図2(a)に示す位置まで回転し、手掛け部材5の下側とベース部材3の間の隙間7のみを残して、ベース部材3の略全体を覆う。この隙間7はユーザの指が入る程度の大きさであり、下向きであるため、埃が侵入して、手掛け部材5の内側5a等に付着する可能性は極めて低い。
【0009】
次に、ユーザが開閉扉を開くために、図3に示すように、ユーザが指を隙間7に入れると、手掛け部材5がベース部材3の回転軸4を支点にして、図2(b)に示すように回転する。
これにより、ベース部材3との間に手掛け用の空間6が形成されるので、ユーザが手を深く入れることができるようになる。この状態において、ユーザが手掛け部材5の内側5aに指を掛けて手を引くと、開閉扉を開くことができる。
なお、開閉扉を開く際に、手掛け部材5の内側5aに指を掛けても、手掛け部材5の内側5aには埃が付着していないので、指に埃がつく心配はない。
【0010】
その後、ユーザが手掛け部材5から手を離すと、手掛け部材5は、自重により図2(a)に示す位置まで回転して元の状態に戻る。このように手掛け部材5が自重により回転するようにした場合、特別な部材が不要になり、機構の構成を簡略化することができる。
ただし、手掛け部材5にバネなどの弾性部材を取り付けることにより、弾性力によって図2(a)に示す位置まで回転するようにしてもよい。
【0011】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、ベース部材3の回転軸4を支点にして可動し、非使用時にはベース部材3の略全部を覆う一方、使用時には非使用時よりもベース部材3を覆う範囲が減少して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成する手掛け部材5を設けるように構成したので、開閉扉の前面に突出する凸部材の取り付けに伴う美観の損ないを防止することができるとともに、埃の付着を防止することができる効果を奏する。したがって、美観面や衛生面の優れた冷蔵庫を提供することができる。
【0012】
なお、この実施の形態1では、手掛け部材5の下側とベース部材3の間の隙間7のみを残して、ベース部材3の略全体を覆うものについて示したが、手掛け部材5の下側とベース部材3の間の隙間7を残さず、ベース部材3の全体を覆うようにしてもよい。
この場合には、非使用時の埃の侵入をほぼ完全に防止することができる。しかし、開閉扉を開く際に、手掛け部材5を回転させる必要があるので、例えば、指を入れる丸穴を手掛け部材5に開けるなどの施工や、手掛け部材5の回転に用いるフックの取り付けなどが必要になる。
【0013】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、非使用時にはベース部材3の略全部を覆う一方、使用時には非使用時よりもベース部材3を覆う範囲が減少して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成する手掛け部材5を設けたものについて示したが、図4に示すように、手掛け部材5が非使用時にはベース部材3の全部又は一部を覆う位置までスライドして下降し、使用時には垂直方向の上昇を許容して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成するようにしてもよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、ユーザが手掛け部材5から手を離すと、手掛け部材5は、自重により図4(a)に示す位置まで下降して元の状態に戻る。ただし、手掛け部材5にバネなどの弾性部材を取り付けることにより、弾性力によって図4(a)に示す位置まで下降するようにしてもよい。
【0014】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、手掛け部材5が使用時には上方向への回転を許容して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成するものについて示したが、図5に示すように、手掛け部材5が非使用時には端部5bがベース部材3と当接する位置まで回転して手掛け用の空間6を閉じる一方、使用時には下方向への回転を許容して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成するようにしてもよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、手掛け部材5にはバネなどの弾性部材(図示せず)や錘が取り付けられており、ユーザが手掛け部材5から手を離すと、手掛け部材5は、その弾性部材の弾性力や錘の重力によって、図5(a)に示す位置(端部5bがベース部材3と当接する位置)まで回転して元の状態に戻る。
【0015】
実施の形態4.
上記実施の形態2では、手掛け部材5が非使用時にはベース部材3の全部又は一部を覆う位置までスライドして下降し、使用時には垂直方向の上昇を許容して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成するものについて示したが、図6に示すように、手掛け部材5が非使用時には端部5cがベース部材3と当接する位置までスライドして上昇することにより手掛け用の空間6を閉じる一方、使用時には垂直方向の下降を許容して、ベース部材3との間に手掛け用の空間6を形成するようにしてもよく、上記実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
なお、手掛け部材5にはバネなどの弾性部材(図示せず)が取り付けられており、ユーザが手掛け部材5から手を離すと、手掛け部材5は、その弾性部材の弾性力によって図6(a)に示す位置(端部5cがベース部材3と当接する位置)まで回転して元の状態に戻る。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、使用時には、手掛け部材が下方向への回転を許容して、ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する一方、ユーザが手掛け部材から手を離すと、手掛け部材に取り付けられている弾性部材の作用により、手掛け部材の端部がベース部材と当接する位置まで回転するように構成したので、冷蔵庫の美観を維持することができるとともに、埃の付着を防止することができる冷蔵庫の開閉機構が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による冷蔵庫の開閉機構を示す平面断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による冷蔵庫の開閉機構を示す側面断面図である。
【図3】 ユーザの使用状態を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による冷蔵庫の開閉機構を示す側面断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による冷蔵庫の開閉機構を示す側面断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による冷蔵庫の開閉機構を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 開閉扉の内材、2 開閉扉の外材、3 ベース部材、4 回転軸、5 手掛け部材、5a 手掛け部材の内側、6 手掛け用の空間、7 隙間。

Claims (2)

  1. 冷蔵庫本体の前面開口部と密着する開閉扉に埋め込まれ、上記冷蔵庫本体の設置面に対して平行な回転軸を有するベース部材と、上記ベース部材の回転軸を支点にして可動し、非使用時には端部が上記ベース部材と当接して手掛け用の空間を閉じる一方、使用時には端部が上記ベース部材と離れて上記ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する手掛け部材とを備えた冷蔵庫の開閉機構において、使用時には、上記手掛け部材が下方向への回転を許容して、上記ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する一方、ユーザが上記手掛け部材から手を離すと、上記手掛け部材に取り付けられている弾性部材の作用により、上記手掛け部材の端部が上記ベース部材と当接する位置まで回転することを特徴とする冷蔵庫の開閉機構。
  2. 冷蔵庫本体の前面開口部と密着する開閉扉に埋め込まれ、上記冷蔵庫本体の設置面に対して平行な回転軸を有するベース部材と、上記ベース部材の回転軸を支点にして可動し、非使用時には端部が上記ベース部材と当接して手掛け用の空間を閉じる一方、使用時には端部が上記ベース部材と離れて上記ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する手掛け部材とを備えた冷蔵庫の開閉機構において、使用時には、上記手掛け部材が下降を許容して、上記ベース部材との間に手掛け用の空間を形成する一方、ユーザが上記手掛け部材から手を離すと、上記手掛け部材に取り付けられている弾性部材の作用により、上記手掛け部材の端部が上記ベース部材と当接する位置まで上昇することを特徴とする冷蔵庫の開閉機構。
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