JP4043316B2 - 接合部の気密下地構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅に気密層を形成する際に有利な接合部の気密下地構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅では、断熱材の屋内側に気密層を形成するのが一般的である。特に、鉄骨躯体を有する住宅では、躯体を構成する柱及び梁の間に形成された空間に断熱材を充填すると共に、柱及び梁を含む屋内側の面をポリエチレンシート等の気密シートで覆うことで、建物の外壁と屋根に沿った断熱層と気密層を形成している。
【0003】
住宅の鉄骨躯体は、角パイプからなる柱や、H形鋼からなる梁、及び他の特殊な形状を持った耐震要素等の多数の構造部材をボルト及びナットで接合して構成される。夫々の構造部材の形状は単純なものではなく、機能上、製造上、取付作業上の観点から設定されるのが一般的である。
【0004】
例えば、図8に示すように、基礎梁を含む梁に取り付けられる柱51は、角パイプからなる柱本体52の両端に柱脚53,柱頭54が形成されている。柱脚53,柱頭54は、柱本体52の端部に設けたプレート55と梁に対する取付部となる取付プレート56を有し、且つ両プレート55,56の間に2枚の接続プレート57が十字状に配置され、該接続プレート57によって四つに区画された取付プレート56の夫々の区画にボルト穴58が形成されている。
【0005】
従って、柱脚53,柱頭54に於けるプレート55と取付プレート56及び接続プレート57によって陥没部が形成され、この陥没部がボルトを差し込んで固定する際の空間となり、且つ梁に取り付けたとき、ボルトやナットは柱本体52よりも外側に出ることがなく有利である。
【0006】
また梁と梁との接合部や、梁に対する柱の接合部では、ボルト頭部或いはナット及びボルトの先端部分が梁を構成するH形鋼のフランジやウエブから突出して突起部が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、陥没部や突起部を有する躯体の構成部材(柱,梁)の接合部を含んで気密層を形成する場合、一般的にはポリエチレンシート等の気密シートで陥没部や突起部を覆うが、このとき気密シートがよじれたりしわになることで隙間が生じ易く、継目を気密材(気密テープ)で処理することも困難であった。
【0008】
例えば、特開2001−207558号公報には、床密着面と柱密着部とを有する平面視が略コ字状の気密カバーを形成し、この気密カバーを柱と床の接続部に配置して気密を保持することが記載されている。しかし、この技術では、柱の脚部と床との間に形成された隙間を覆って気密性を保持し得るものの、柱そのものに形成された比較的大きな陥没部や、ボルトやナット等からなる突起部の気密を保持するという思想はない。
【0009】
即ち、陥没部等のある鉄骨の構造部材と、この周囲に配置される気密部材である気密性を有する断熱材(例えば、柱と該柱の両側に配置された気密断熱材)とを連続して気密テープで接続することで、構造部材を介して気密層を確保させるという思想はない。
【0010】
本発明の目的は、鉄骨の接合部に陥没部や突起部が形成された場合、これらの形状に関わらず、有効な気密層を形成することが出来る気密下地構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る代表的な接合部の気密構造は、建物の外周に対応する鋼材により形成される柱と、前記柱に沿って配置される外壁材と、該外壁材の屋内側の面であって且つ前記柱に対向する位置に配置される気密性を有する断熱材と、を備え、前記柱の接合部には、前記断熱材に対向して側方開放状の陥没部が形成され、該陥没部と断熱材の間には、陥没部を蓋状に覆う気密下地材が配置され、該気密下地材は、前記柱の接合部に気密テープを介して接続されると共に、前記断熱材に気密テープを介して接続され、前記断熱材の屋内側の面と構造部材の屋内側の面とが、前記気密下地材を介して連続している気密層を形成することを特徴とするものである。
【0012】
また前記気密下地材は、平坦な板状に形成されていることが好ましい。
【0013】
また本発明に係る他の接合部の気密構造は、建物の外周に対応する鋼材により形成される角パイプ状の柱と、前記柱に沿って配置される外壁材と、該外壁材の屋内側の面であって且つ前記柱に対向する位置に配置される気密性を有する断熱材と、を備え、前記柱の接合部には、前記断熱材に対向して側方開放状の陥没部が形成され、該陥没部と断熱材の間には、その外面を前記柱の柱本体の側面と面一若しくは略面一とする状態で該陥没部を蓋状に覆う気密下地材が配置され、該気密下地材は、前記断熱材に気密テープを介して接続され、前記断熱材の屋内側の面が、前記気密下地材を介して連続している気密層を形成することを特徴とするものである。
【0014】
また前記気密下地材は、平坦な板状に形成されていることが好ましい。
【0015】
上記接合部の気密下地構造では、柱や梁を含む躯体の構造部材の接合部が、陥没部或いは突起部であっても、これらの陥没部や突起部を気密下地材で覆うことで、この部位の形状に関わらず、気密下地材の外形形状に変換させることが出来る。このため、気密下地材の外形形状を単純な形状とすることによって、該部分に気密部材を近接又は当接させて気密層を形成する際の処理を容易とし、且つ作業性の向上をはかることが出来る。
【0016】
特に、気密下地材は陥没部,突起部の形状を単純な形状に変換することを目的とするものであり、該気密下地材が必ずしも気密性を有する必要はない。また気密部材との接続部位を気密材によって気密処理する際の施工性を向上させるためには、気密下地材はある程度の硬さを有することが必要である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る接合部の気密下地構造の好ましい実施形態について説明する。本発明は、住宅の躯体を構成する柱や梁等の構造部材の接合部に形成された陥没部や突起部、及び柱や梁を接合したときに形成されるボルトやナットによって形成された突起部を、気密下地材の外形形状に変換することにより、陥没部或いは突起部周辺の気密処理施工(断熱処理を含む)を合理化するものである。
【0018】
上記の如く、構造部材の接合部に於ける陥没部の形状や突起部の形状に関わらず、これらの形状を気密下地材の外形形状に変換することによって、恰もそこには当初から陥没部や突起部が存在しなかったのと同様に取り扱うことが可能となり、陥没部,突起部を含んた部位の断熱、気密処理作業が容易となる。
【0019】
従って、気密下地材の外形形状を陥没部が形成されている部材(例えば柱)の外形形状に応じた形状に形成するか、或いは突起部を連続した単純形状に形成し得るような形状とすることによって、陥没部,突起部の気密処理作業を容易に進行させることが可能となる。
【0020】
陥没部の形状や突起部の形状は限定すべきものではなく、図に示した柱の柱脚として、或いは柱頭として形成された陥没部や、梁と梁とを接合する際に形成されたボルト,ナットによる突起部等がある。
【0021】
気密下地材は、適用すべき陥没部の形状や突起部の形状に応じて、外形形状や寸法も設定される。特に、気密下地材の外形形状は、鉄骨の接合部に対して接続される気密部材の形状や材料等の条件や、鉄骨に対して気密部材を接続する際に用いる気密材となる気密テープ等の条件に応じて設定される。
【0022】
上記の如き気密下地材の材料は、必ずしも気密性を有する必要はない。しかし、気密性を有することが好ましいことは当然であり、且つ気密性を有する断熱材等からなる気密部材との接続部位を気密テープ等の気密材によって気密処理する際の施工性を向上させるためには、気密下地材はある程度の硬さを有することが好ましい。
【0023】
例えば、陥没部としての柱脚を覆う場合、板状の材料(例えばポリプロピレンからなるフィルム,シート又はプレート)によって柱脚に配置された取付プレートに接触し得るような形状で、且つ高さが柱脚に於ける取付プレートから柱本体の端部に設けたプレートまでの距離に等しい寸法を持って形成された気密下地材となる蓋部材を形成し、この蓋部材によって該陥没部を空気層を介して覆うことで気密性を確保すると共に蓋部材を介して柱に隣接させた気密部材を容易に接続することが可能である。
【0024】
この場合、蓋部材は柱脚の陥没部を蓋状に覆うことで、該陥没部は蓋部材の外形形状に変換される。このため、蓋部材の外形形状を柱の外形形状と等しくしておくことで、柱の側面に気密部材の小口面を近接又は当接させたとき、この小口面は柱の側面に対し略同じような隙間を持って近接し、或いは一様に当接することが可能となる。
【0025】
即ち、躯体を構成する構造部材となる柱と、該柱の柱脚に形成された陥没部の周囲に配置された気密下地材と、に対し、気密部材となる気密性を有する断熱材を近接させ、これらの接続部を気密テープによって接続することで、前記構造部材を介して気密層を連続させることが可能である。特に、陥没部を気密下地材の外形形状に変換することで、気密テープによって断熱材と気密下地材を接続する作業が容易となる。
【0026】
また突起部としてのボルト,ナットを覆う場合、該突起部が梁の交差部に形成されている場合は、同様の材料からなるフィルム又はシート或いはプレートによって箱型の蓋部材を形成し、この蓋部材によって突起部の周囲に存在する空気層を介して覆うことで、気密を確保すると共に蓋部材を介して梁に対向させた気密部材を接続することが可能である。
【0027】
上記蓋部材を柱や梁に取り付ける場合、即ち、気密接続するためには、気密性を有する金属フィルムや合成樹脂フィルムの一方側の面に接着剤或いは粘着剤を塗布して構成された気密材としての気密テープを利用することが可能である。
【0028】
また陥没部としての柱脚を覆う場合、上記の如く形成された蓋部材にのみ限定されるものではなく、気密性を有する合成樹脂の発泡体を用い、この発泡体を陥没部に嵌め込んで覆うことも可能である。
【0029】
即ち、気密下地材としての発泡体を、陥没部に嵌め込んだときに外形が柱の外形形状と同様な形状になるようなブロック状に形成しておき、このブロックを陥没部に嵌め込み、同時にボルトをブロックにめり込ませることで、発泡体によって陥没部を覆って気密下地とすることが可能である。また前記ブロックに、ボルト頭部の外接円の寸法或いはナットの外接円の寸法よりも充分に大きい寸法の穴を形成しておき、該ブロックを鉄骨接合に配置されたボルト,ナットに被せて気密下地とすることも可能である。ボルトやナットが小さい場合、ブロックに予め穴を形成しておかなくとも、該ブロックを被せたときにボルトやナットがめりこむことが可能である。
【0030】
上記の如き、鉄骨接合部に於ける気密下地材として利用し得る気密性を有する発泡体としては、硬質ウレタンフォームや押出発泡ポリスチレン或いはフェノール樹脂発泡体等の成形体や発泡体を含む硬質プラスチック系断熱材があり、何れも利用することが可能である。
【0031】
例えば、硬質ウレタンフォームや押出発泡ポリスチレンでは、充分な断熱性能と気密性能を発揮させることが可能である。しかし、硬質ウレタンフォームでは、経時的な断熱性能の低下や、火災時に爆燃性を有することや有毒ガスを発生するという課題を有し、発泡ポリスチレンでは、耐薬品性に劣るため、気密処理材が限定されることや燃え易いという課題も有する。
【0032】
またフェノール樹脂発泡体からなる断熱材としては、本件出願人が開発して既に国際出願(特願2000−558158)した技術(ネオマフォーム(登録商標))があり、断熱材としてまた気密材として好ましく使用することが可能である。
【0033】
フェノール樹脂発泡体は、比較的脆い材料であるため、少なくとも片面にクラフト紙や不織布からなる保護層を設けるのが一般的である。特に、本件出願人が開発して特許出願している特開平11−198332号公報に開示されたフェノール樹脂発泡体積層板は、保護層を形成する不織布を改良することによって接着性能を向上させたものであり、この不織布によってフェノール樹脂発泡体の強度を改善して、強度、断熱性共に優れた建築用断熱材料として提供されるものである。
【0034】
上記の如くフェノール樹脂発泡体の表裏面に保護層を設けた積層板からなる断熱材は、端面(小口面)はフェノール樹脂基体面が露出した状態となっている。このため、表裏面は保護層を構成する不織布を利用して貼着テープや貼着シートを貼り付けることが可能であるが、小口面は表裏面に比較して他の部材を貼着することが困難である。
【0035】
またフェノール樹脂発泡体の表裏面に不織布による保護層を設けた断熱材では、脆さが改善されて曲げ強度や引っ張り強度が向上する。このため、幅の狭い場所に配置されたとき、自立して、断熱材及び気密材としての機能を充分に発揮することが可能である。特に、幅が1m程度の狭い場所に配置されたとき、端面がパッキン材に圧接して自立することが可能であり有効である。
【0036】
更に、躯体を構成する構造部材となる梁に、これも構造部材となる上階の床パネル或いは屋根パネルを支持するための支持部材を接合した場合、梁のウエブに対し支持部材のステーが突起部を構成することになる。この場合、梁の下フランジに対し、予め支持部材のステーを覆うと共に周囲に配置された気密部材と共同して気密性を確保し得るように形成された気密下地材を取り付けることで、前記ステーを覆いこんで気密性を確保することが可能である。このような気密下地材は、梁を構成する下フランジに取り付けたとき、外形形状は梁を覆う略角材状に形成されることが好ましい。
【0037】
上記の如き気密下地材の材料として特に限定するものではないが、気密性と断熱性とを併せ持つ発泡ポリエチレンからなるものが好ましい。このような断熱材としてサニーライト(登録商標)があり、梁の周囲に配置された気密部材と共に良好な気密性を確保することが可能である。
【0038】
次に、上記鉄骨接合部の気密下地構造の実施例について図により説明する。図1は鉄骨躯体を有する住宅の気密,断熱構造の構成を概略的に説明する図である。図2は第1実施例に係る柱脚に形成された陥没部を覆う気密下地の構造を説明する図である。図3は柱脚に形成された陥没部を覆う気密下地の構造の第2,第3実施例を説明する図である。図4は図第2実施例の斜視図である。図5は柱頭に形成された陥没部を覆う気密下地の構造を説明する図である。図6は参考例であり、梁と梁とを接続する突起部としてのボルトを覆う下地構造を説明する図である。図7は参考例であり、上階の床を支持する突起部としての支持部材を覆う下地構造を説明する図である。
【0039】
先ず、図1により、鉄骨躯体を有する住宅の気密,断熱構造について概略的に説明する。住宅の躯体は角パイプからなる柱1、H形鋼からなる梁2、図示しない階段等の枠部材、窓や扉等の開口部を構成する開口枠、更に、基礎3や床スラブ4等を含んで構成されている。
【0040】
建物の外周に対応する柱1、梁2に沿って軽量気泡コンクリート(ALC)パネルからなる外壁パネル5が配置され、図示しない金具類によって梁2に取り付けられている。また最上階の屋根に対応する部位に配置された梁には屋根用のパネル(図示せず)が配置されて夫々図示しない金具によって固定されている。
【0041】
外壁パネル5の屋内側の面であって幅方向の略中央及び柱2に対向する位置には、断熱材7が配置されている。また断熱材7の屋内側の面には木下地パネル8が設けられている。梁2の屋内側の面には、フランジ2aの間でウエブ2bに沿って断熱材9が取り付けられており、この断熱材9によって梁2に形成した穴を塞ぐことで気密性を保持している。尚、6は柱1と外壁パネル5との間に配置されたスペーサーである。
【0042】
柱1の下端には柱脚1aが形成され、上端には柱頭1bが形成されている。この柱1は、従来技術として説明した柱51と同一のものであり、角パイプからなる柱本体1cの両端に柱脚1a,柱頭1bが形成されている。また柱脚1a,柱頭1bは、柱本体1cの端部に設けたプレート1dと取付部となる取付プレート1eを有し、両プレート1d,1eの間に2枚の接続プレート1fが十字状に配置されている。このように、柱脚1aは接続プレート1fによって十字状に区切られることで、各区画に陥没部Aが形成され、更に、陥没部A毎に夫々ボルト穴が形成されている。
【0043】
そして柱1に板状の断熱材7の小口面が近接し或いは当接したとき、該小口面が柱脚1a,柱頭1bの接続プレート1fによって形成される陥没部Aと対向するため、両者の当接部は複雑な形状となり、気密処理が非常に困難である。
【0044】
このため、柱脚1a,柱頭1bに気密下地材となる下地材20を配置することで、陥没部Aを空気層を存在させた状態で覆うことで、該陥没部Aを下地材20の外形形状に変換し、これにより、柱1に断熱材7の小口面を近接,当接させる場合に、断熱材7の小口面を複雑な陥没形状に対応させて加工する必要がない。
【0045】
次に、図2〜図5により、柱1の柱脚1a,柱頭1bに形成された陥没部Aを下地材20によって覆うことで、下地材20〜23の外形形状に変換する構造について説明する。先ず、柱脚1aの場合の第1実施例について図2により説明する。
【0046】
基礎3の上面には床スラブ4が載置されると共に外壁パネル5の下端部分が載置されている。そして基礎3,床スラブ4,外壁パネル5とで形成された空間に配置されたボルト11に柱1の柱脚1aが差し込まれ該ボルト11にナット12を螺合させることで柱1は基礎3に固定されると共に、該空間にモルタル13が床スラブ3の天端と同じレベルまで充填されている。
【0047】
柱脚1aの長さは、床スラブ3の厚さよりも充分に大きい寸法であるのが一般的であるため、充填されたモルタル13の上部に上部分が露出する。即ち、モルタル13の上面側には、柱脚1aを構成する接続プレート1fと該接続プレート1fによって形成される4つの陥没部Aが露出することになる。
【0048】
下地材20は、厚さが0.5mm〜1mmのポリエチレンシート又はプレートからなり、水平片20aと起立片20bを有し、該水平片20a,起立片20bの幅は柱脚1aに於けるプレート1dの端部から接続プレート1fの端部までの寸法に対応している。前記水平片20aはモルタル13の上面に接する片であり、起立片20bは上端部分がプレート1dまで到達する長さを有し、モルタル13の上面に露出した1個の陥没部Aを覆う機能を有するものである。
【0049】
このため、下地材20の幅方向の一方の端部を接続プレート1fの端部に対向させると共に他方の端部側を外壁パネル5側に向けて取り付けることで、柱脚1aに於ける外壁パネル5側に形成された陥没部Aを、該陥没部Aに存在する空気層を介して覆うことが可能である。
【0050】
特に、下地材20によって柱脚1aの陥没部Aを覆った後、下地材20の起立片20bと接続プレート1fとの接続部、水平片20aとモルタル13との接続部を金属フィルムや合成樹脂フィルムの一方の面に接着剤或いは粘着材を塗布して形成された気密テープ14で接続して塞ぐことで、該接続部の断熱性と気密性を向上させることが可能である。更に、柱1,下地材20に断熱材7を近接させた後、夫々の接続部位を気密テープ14で接続することで、連続した気密層を形成することが可能となる。
【0051】
上記の如き下地材20によって1個の陥没部Aを覆ったとき、柱脚1aの屋内側の形状は、図2に示すように、脚柱1aを構成する接続プレート1fが突出することとなる。しかし、柱1の側面に接続した断熱材7とは下地材20による平坦な面との接続面となり、単純な形状に変換することが可能となる。
【0052】
次に、柱脚1aに形成された陥没部Aを単純な形状に変換するための第2実施例及び第3実施例について、図3(a),(b)により説明する。
【0053】
同図(a)は、柱脚1aに形成された4個の陥没部A全体を三方から独立した下地材21によって覆うことで気密性を確保したものである。即ち、下地材21は前述の下地材20と同様に厚さが0.5mm〜1mmのポリエチレンシート又はプレートからなり、水平片21aと起立片21bを有して形成されている。水平片20a,起立片20bの幅は柱脚1aに於けるプレート1dの幅と略等しい寸法を有している。従って、下地材21を柱脚1aに対向させたとき、該下地材21は隣接した2個の陥没部Aを覆う機能を有する。
【0054】
このため、柱脚1aの屋内側の面及び両側面に夫々下地材21を配置することで、柱脚1aに形成された4個の陥没部Aの全てを覆うことが可能であり、且つ隣接する下地材21の接続部を気密テープ14を用いて接続することで、柱脚1aの気密性を確保することが可能である。
【0055】
上記の如き下地材21によって全ての陥没部Aを覆ったとき、柱脚1aの各面が下地材21の外形形状である平坦面に変換される。従って、3つの下地材21によって、柱脚1aの屋内側の形状は、図4に示すように、各下地材21が連続することで、該脚柱1aの屋内側を角筒状、即ち、柱1の本体1cと同様の単純な外形形状に変換することが可能である。
【0056】
同図(b)は、柱脚1aに形成された4個の陥没部Aを平面視がコ字状に形成された1つの下地材22によって覆うことで気密性を確保したものである。下地材22は前述の下地材20,21と同様に厚さが0.5mm〜1mmのポリエチレンシート又はプレートからなり、水平片22aと起立片22bを有して形成されている。水平片20a,起立片20bの幅は柱脚1aに於けるプレート1dの3辺の長さと略等しい寸法を有しており、各辺の頂点に対応する位置で折り曲げることが可能なように構成されている。従って、下地材22を柱脚1aに対向させたとき、該下地材22は隣接した4個の陥没部Aの全てを覆う機能を有する。
【0057】
上記の如き下地材22によって全ての陥没部Aを覆ったとき、柱脚1aの屋内側の形状は、柱1の本体1cと同様の角筒状となる。即ち、柱脚1aに形成された複雑な陥没部Aを単純な外形形状に変換することが可能である。このため、柱1の側面に於ける外壁パネル5側に断熱材7の小口面を近接又は当接させたとき、陥没部Aが存在するにも関わらず、該断熱材7の小口面は略均等に柱1の側面に近接し或いは当接することが可能となる。
【0058】
次に、柱1の柱頭1bの場合について図5により説明する。図に於いて、前述の柱脚1a出説明した部分と同一部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
図に於いて、下地材23は、前述の下地材21と同一の材料を用いて柱頭1bを構成するプレート1dと取付プレート1eの幅と略等しい幅を有し、且つ前記各プレート1d,1e間の長さと等しく形成されており、柱1を梁2のフランジ2aに対してボルト15,ナット12によって固定した後、外壁パネル5の屋内側の面に断熱材7を配置して小口面を柱1の側面に当接させたとき、下地材23を柱頭1bに屋内側から外壁5側に向けて覆うように取り付けておくことで、陥没部Aと断熱材7との接続部は単純形状となり、気密処理が簡略化される。
【0060】
上記状態で、4個の陥没部Aは、3つの下地材23によって覆われ、各面が下地材23の外形形状である平坦面に変換される。従って、柱頭1bは全体として柱1と同様の形状である略角柱状にの単純な形状に変換され、且つ陥没部Aの内部に空気層を存在させた状態で、下地材23,気密テープ14によって気密を保持して接続される。
【0061】
尚、下地材21と梁2のフランジ2aとの交差部は隙間が形成される虞があるが、下地材23と梁2の下フランジ2aとを直接気密テープ14で接続することで、連続した気密層を形成することが可能である。
【0062】
次に、参考例として、例えばボルト15,ナット12を締結することによって形成された突起部Bを下地材によって覆うことで、該突起部Bを下地材の外形形状に変換する場合の構成について図6により説明する。
【0063】
同図(a)に示すように、例えば、建物の外周に沿って配置される梁2に対し直交する梁16が交差する場合、これらの梁2,16は繋ぎ片17を介してボルト15,ナット12によって締結される。この場合、ボルト15,ナット12は予め設定されたトルクが管理された状態で締結され、突起部Bが形成される。
【0064】
梁2には、複数の穴(図示せず)が形成されており、これらの穴を気密を保持して塞ぐことが必要となる。本実施例では、図1に示すように、梁2のウエブ2bに沿って取り付けた気密性を有する断熱材9,10を設置することによって気密性を保持しているが、該梁2にボルト15,ナット12による突起部Bが形成されている場合、この突起部Bまわりの気密処理施工が複雑で困難であるため、充分に高い気密性を保証することが困難となる。
【0065】
このため、ナットの外接円よりも充分に大きい寸法を持ち、且つ繋ぎ片17からのボルト15の突出寸法よりも充分に大きい寸法を持ったブロック状の下地材24を形成し、この下地材24をボルト15,ナット12に突き刺すようにして取り付けることで、突起部Bを下地材24の外形形状である角柱状に変換することが可能である。
【0066】
従って、突起部Bに下地材24を取り付けた後、この下地材24に断熱材9を当接させることで、断熱材9を安定した状態で保持することが可能となり、且つ気密テープ14を用いて両者を接続し、更に、断熱材9と梁2を気密テープ14によって接続することで、梁2の気密性を確保することが可能となる。
【0067】
上記下地材24を硬質プラスチック系発泡体によって成形することで、この下地材24にボルト15,ナット12を嵌合するための特別な加工を施すことなく、作業員が手で押し付けることで、極めて容易にボルト15,ナット12を没入させて取り付けることが可能である。
【0068】
しかし、硬質プラスチック系発泡体としてフェノール樹脂発泡体の積層体を利用する場合、保護層が存在するとボルトやナットを突き刺すことが不可能であるため、予めボルト15或いはナット12を嵌合するための穴を形成しておくことが必要である。
【0069】
上記の如く、陥没部Aを覆う場合にはポリプロピレンのフィルム或いはシートをコ字状に成形した下地材20〜23を用いたが、この下地材に限定するものではなく、柱脚1a,柱頭1bに形成されたプレート1d,取付プレート1e及び接続プレート1fからなる略角柱状の陥没部Aの寸法に応じた硬質プラスチック系発泡体を成形し、この成形体を4本用意して接続プレート1fによって区画された空間に個別に嵌め込んで陥没部Aを覆うようにしても良い。
【0070】
同様に、突起部Bを覆う場合、必ずしも本実施例のように硬質プラスチック系発泡体からなるブロック状の下地材24を用いる必要はなく、ポリプロピレンのフィルム,シート或いはプレートを折り曲げて、梁2,16のウエブ2b,16bに当接して気密テープ14で接続される2つの接続片と、この接続片の間に形成され突起部Bを覆うことが可能な2つの保護片を形成した下地材であっても良い。
【0071】
図7は上階の床を支持する突起部としての支持部材を覆う下地構造の参考例を説明する図である。特に、図7に示すように、躯体を構成する構造部材となる梁2のウエブ2bに同様に構造部材となる支持部材31を取り付け、この支持部材31によって上部に配置される床パネルや屋根パネル等のパネル32を支持することがある。この支持部材31は、パネル32を受け入れる受け片31aと、梁2のウエブ2bに固定される固定片31bと、両片31a,31bを接続するステー31cとを有して構成されており、該支持部材31を梁2に取り付けたとき、ステー31cが突起部Cとなり、気密処理する際の作業を阻害することになる。
【0072】
尚、図7の例では、パネル32は屋根パネルであり、該屋根パネル32の屋内側の面に沿って気密性を持った断熱材33が配置され、所定の方法で固定されている。
【0073】
このような場合、梁2のフランジ2aにF字状に形成された長尺状の下地材25を形成し、該下地材25の溝25aをフランジ2aに嵌合して上部片25bの端面を断熱材33の下面に近接させると共に下部片25cの端面を外壁に沿って配置された断熱材7に近接させることで、支持部材31のステー31cを覆うことが可能である。
【0074】
上記の如くして下地材25を梁2のフランジ2aに取り付けたとき、梁2断熱材33との間に形成された突起部Cは下地材25によって覆われ、該下地材25の外形形状である略角筒状の単純な形状に変換される。従って、断熱材33と下地材25の上部片25bとの接続部を気密テープ14で接続すると共に断熱材7と下部片25cとの接続部を気密テープ14で接続することで、容易に気密処理を施すことが可能となる。
【0075】
上記下地材25を形成する場合、例えば発泡ポリエチレン等を用いることが好ましい。このような材質によって下地材25を構成することで、溝25aによって安定した状態で梁2のフランジ2aを保持することが可能である。
【0076】
上記したように、陥没部A,突起部B,Cを下地材20〜25によって覆うことで、これらの陥没部A,突起部B,Cを自身の形状に関わらず、下地材20〜25の外形形状に変換することで、該陥没部Aを有する部材(柱1)に対して断熱材7を近接又は当接させて気密性を保持して接続する際の下地として、また突起部Bを有する部材(梁2)に対して断熱材9を近接又は当接させて気密性を保持して接続する際の下地として、更に、突起部Cを有する部材(梁2,支持部材31)に対して断熱材33を近接又は当接させて気密性を保持して接続する際の下地として利用することが可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、柱や梁を含む躯体の構造部材の接合部に、陥没部や突起部が形成された場合、これらの陥没部や突起部を気密下地材で覆うことで該部位の形状を気密下地材の外形形状に変換させることが出来る。
【0078】
このため、気密下地材の外形形状を例えば、角材のような単純な形状とすることによって、陥没部,突起部に気密材を近接又は当接させて気密層を形成する際の施工を容易とし、気密性能を向上することが出来る。特に、気密下地材の外形形状を単純化することによって、該気密下地材と気密材との間に形成された隙間を黙視で確認することが出来、気密性能の確認を容易に行うことが出来る。
【0079】
このように躯体を構成する構造部材となる柱と該柱の柱脚に形成された陥没部の周囲に配置された気密下地材とに対し、気密部材となる気密性を有する断熱材を近接させ、これらの接続部を気密テープによって接続することで、前記構造部材を介して気密層を連続させることが出来、陥没部を気密下地材の外形形状に変換することで、気密テープによって断熱材と気密下地材を接続する作業を容易に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄骨躯体を有する住宅の気密,断熱構造の構成を概略的に説明する図である。
【図2】第1実施例に係る柱脚に形成された陥没部を覆う気密下地の構造を説明する図である。
【図3】柱脚に形成された陥没部を覆う気密下地の構造の第2,第3実施例を説明する図である。
【図4】第2実施例の斜視図である。
【図5】柱頭に形成された陥没部を覆う気密下地の構造を説明する図である。
【図6】参考例であり、梁と梁とを接続する突起部としてのボルトを覆う下地構造を説明する図である。
【図7】上階の床を支持する突起部としての支持部材を覆う下地構造の参考例を説明する図である。
【図8】柱の構成を説明する図である。
【符号の説明】
A 陥没部
B 突起部
1 柱
1a 柱脚
1b 柱頭
1c 柱本体
1d プレート
1e 取付プレート
1f 接続プレート
2,16 梁
2a フランジ
2b,16b ウエブ
3 基礎
4 床スラブ
5 外壁パネル
6 スペーサー
7 断熱材
8 木下地パネル
9,10 断熱材
11 ボルト
12 ナット
13 モルタル
14 気密テープ
15 ボルト
17 繋ぎ片
20〜25 下地材
20a〜23a 水平面
20b〜23b 起立面
25a 溝
25b 上部片
25c 下部片
31 支持部材
31a 受け片
31b 固定片
31c ステー
32 パネル
33 断熱材
Claims (4)
- 建物の外周に対応する鋼材により形成される柱と、前記柱に沿って配置される外壁材と、該外壁材の屋内側の面であって且つ前記柱に対向する位置に配置される気密性を有する断熱材と、を備え、
前記柱の接合部には、前記断熱材に対向して側方開放状の陥没部が形成され、該陥没部と断熱材の間には、陥没部を蓋状に覆う気密下地材が配置され、該気密下地材は、前記柱の接合部に気密テープを介して接続されると共に、前記断熱材に気密テープを介して接続され、前記断熱材の屋内側の面と構造部材の屋内側の面とが、前記気密下地材を介して連続している気密層を形成することを特徴とする接合部の気密下地構造。 - 前記気密下地材は、平坦な板状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合部の気密下地構造。
- 建物の外周に対応する鋼材により形成される角パイプ状の柱と、前記柱に沿って配置される外壁材と、該外壁材の屋内側の面であって且つ前記柱に対向する位置に配置される気密性を有する断熱材と、を備え、
前記柱の接合部には、前記断熱材に対向して側方開放状の陥没部が形成され、該陥没部と断熱材の間には、その外面を前記柱の柱本体の側面と面一若しくは略面一とする状態で該陥没部を蓋状に覆う気密下地材が配置され、該気密下地材は、前記断熱材に気密テープを介して接続され、前記断熱材の屋内側の面が、前記気密下地材を介して連続している気密層を形成することを特徴とする接合部の気密下地構造。 - 前記気密下地材は、平坦な板状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の接合部の気密下地構造。
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