JP4041238B2 - 香料中で、およびフレーバリング成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの使用 - Google Patents

香料中で、およびフレーバリング成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの使用 Download PDF

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    • A23L27/20Synthetic spices, flavouring agents or condiments
    • A23L27/29Fruit flavours

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレーバーおよびフレグラスの分野に関する。本発明はより具体的には式:
【0002】
【化1】
Figure 0004041238
【0003】
の化合物、または2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの、香料成分およびフレーバリング成分としての使用に関する。
【0004】
【従来の技術】
本発明の対象である化合物は、以前から公知であり、かつバイルシュタイン(Beilstein)の参考文献に記載されている。しかし、どこにもその匂いまたは味の記載あるいは香料またはフレーバー中でのその使用に関する提案さえもみられない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、香料中での2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの使用ならびに該化合物を含有する香料組成物または付香製品である。本発明のもう1つの課題は、フレーバリング成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの使用および該化合物を含有する食品である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
該化合物を合成したところ、意外にも該化合物が優れた嗅覚的および味覚的な品質を有しており、該化合物は香料およびフレーバリング成分として極めて有用であることが判明した。
【0007】
2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの匂いは、フローラルタイプのものである。より正確には、これはホワイトフラワータイプのノートであり、リナロール−フリージアのコノテーションを有する。該化合物を評価したプロの調香師は同様に、該化合物がフルーティーなアンダーノートを有しており、良好に認識されるベルベットのようなトーンを伴っていると評価した。
【0008】
前記の嗅覚的特性は、多数の飽和および不飽和の第三級テルペンアルコールが香料の分野では公知であり、これらのいくつかは広範囲で使用されているが、しかしこれらは本発明の化合物の利点を有していないことを考慮するとさらに意外である。いくつかの例として、ここでエチルリナロール、テトラヒドロリナロールおよびもちろんリナロール自身が挙げられる。2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの構造と極めて近似した構造を有する公知の化合物全てに関して、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールは、アルコール基に関してδ−位にメチル置換基を有している。構造的な変化は、香料中で重要な嗅覚的特性およびまたその他のパラメータの顕著かつ意外な変性を生じる。
【0009】
前記の特徴的な嗅覚的ノート以外に、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの匂いは、極めて優れており、かつエレガントであり、かつさらに極めて強力であることが判明した。リナロールに関して、後者の匂いはそれほど強力ではなく、かつそれほどエレガントではなく、しかし何よりもそれほど優れていない。エチルリナロールおよびテトラヒドロリナロールの匂いは、それほど強力ではなく、かつそれほどエレガントではないことが判明した。さらに2,6−ジメチル−2−ヘプタノール(スイス、Vernier在、ジボーダン−ロール社(Givaudan-Roure SA)製)に関して、本発明の化合物は、より攻撃的で刺激的かつ草本性の匂いを展開する公知のその類似体よりもはるかに甘く、ベルガモットのようで、かつほとんどバニラパウダーのような匂いを示す。
【0010】
本発明はまた本発明の2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの2つのエナンチオマーにも関する。2つのエナンチオマーはその匂いの強度および質において、互いに関しても、あるいはラセミ体混合物に関しても、実質的な差異を示さないことが判明した。
【0011】
(+)−(R)−2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールは、ホワイトフラワーに典型的な匂いを有し、リナロールを思わせ、テルピネオールのわずかなコノテーションとライラックおよびフルーティーなノートを有する。
【0012】
(−)−(S)立体配置のそのエナンチオマーの匂いは、よりフローラルで、かつシトラスのようであり、ジメチルオクタノールを思わせるノートを有する。調香師はまた、石鹸のような、かつわずかなアルデヒドのコノテーションを感じた。該化合物の全体的な印象は、そのエナンチオマーよりも、ライラックタイプがわずかであり、かつバラのようなスズランの匂いにより近いものである。
【0013】
本発明の2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールは、ラセミ混合物または純粋なエナンチオマーの形で、調香師のパレットにフローラルタイプの新規のノートをもたらす。前記の利点のおかげで、該化合物は香料における数多くの潜在的な適用での使用にとって適切である。
【0014】
2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールは、近代の香料の実質的に全ての分野での使用に適切である。この点に関して、機能香料、より具体的には石鹸、バスジェルおよびシャワージェル、シャンプー、ボディーデオドラントおよび制汗剤、エアーフレッシュナー、テキスタイルの処理のための液体洗剤または固形洗剤、あるいは皿または種々の表面のクリーニングのための洗剤組成物または全目的用クリーナー、あるいは化粧品調製物での適用が挙げられる。
【0015】
本発明の化合物はまた、困難かつ攻撃的な媒体、例えば漂白剤、活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ハイポハライド、特に次亜塩素酸(後者は塩素漂白在中に存在する)、過酸化漂白剤、例えばペルボレートを含有しているテキスタイル洗剤、アルミニウム塩を含有しているボディーデオドラントまたは繊維柔軟剤中で安定していることも判明した。
【0016】
もちろんその使用は前記の製品に限定されておらず、かつ該化合物はファインパヒューマリー、つまり香水およびコロン中での使用に有用である。
【0017】
前記の全ての適用で本発明の化合物を単独で、または従来技術で現在使用されているその他の香料成分、溶剤または補助剤と混合して使用することができる。前記の補助成分の性質および種類はここでより詳細な記載を必要とせず、これはさらに完全なものではなく、かつ当業者は後者をその一般的な知識および付香するべき製品の性質および所望の嗅覚的効果の関数として選択することができるであろう。
【0018】
前記の香料成分は、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン炭化水素、硫黄−および窒素−含有複素環化合物として、ならびに天然または合成由来のエッセンシャルオイルとして分類される化学クラスに属する。前記の成分の数多くはさらに、参考文献、例えばアークタンダー(S. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclaie, New Jersey, USA)の本、またはその最新版、あるいは類似の性質のその他の文献に挙げられている。
【0019】
本発明による化合物を前記の種々の製品に組み込むその比率は、広い範囲の値で異なっていてもよい。前記の値は、付香しようと思う物品または製品の性質および所望の嗅覚的効果、ならびに本発明の化合物を従来技術で現在使用されている香料補助成分、溶剤または補助剤と混合して使用する場合には、所与の組成物の補助成分の性質に依存する。
【0020】
1例として、その中に本発明による化合物を組み込む香料組成物に対して、該化合物1〜10重量%、あるいは20重量%の典型的な濃度を挙げることができる。該化合物を直接前記の種々の消費者製品を付香するために適用する場合には、前記よりもはるかに低い濃度を使用することができる。
【0021】
さらに以下の実施例から明らかになるように、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールは特にフリージアタイプの再構成の調製物のために有用であることが判明し、その際、該化合物を有利にはリナロールと交換する。
【0022】
本発明の化合物はさらに、有用なフレーバリング成分であることが判明した。その味は、フローラルかつウッディーで、ある程度リナロールを思わせ、かつα−テルピネオールのアンダーノートを有していると表現される。該化合物は、食料、飲料、チューインガムまたは医薬品中で使用することができる。該化合物は特にフルーティー−スウィートタイプのフレーバー中で適切であることが判明した。該化合物は茶−、ピーチ−または蜂蜜の適用中で最も機能し、その際、その典型的な味のプロフィールは、極めて良好に評価され、かつその中に該化合物を組み込む食品のフルーティーで甘く、かつクリーミィーな特徴を強調するために有利に使用することができる。
【0023】
本発明の化合物を前記の製品のフレーバリングのために使用するフレーバリング組成物中に組み込む場合、後者の全重量に対して一般に該化合物を、フレーバリング組成物の約1〜20重量%の範囲の濃度で使用することができる。
【0024】
本発明の化合物は、そのラセミ体の形で、2−イソプロピル−2−プロペナール(Schulte-Elte et al., Helvetica Chimica Acta 75, 759 (1992)参照のこと)から、以下の図式Iに記載される3工程の合成で合成される。
【0025】
【化2】
Figure 0004041238
【0026】
出発物質2−イソプロピル−2−プロペナールをウィッティヒ−ホルナー(Wittig-Horner)タイプの反応で4−イソプロピル−2,4−ペンタジエン酸エチルに変換する。次いでこうして得られた化合物を、パラジウム/活性炭触媒を使用して水素化し、かつこうして得られた4,5−ジメチルヘキサノン酸エチルを、2当量のCH3MgIと反応させて本発明の所望の化合物に変換する。
【0027】
本発明の2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの(R)および(S)エナンチオマーの合成は、(+)−(R)および(−)−(S)−シトロネラールのそれぞれから出発して、以下の図式IIに記載される7工程の合成で実施する。得られるエナンチオマーの2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの絶対的な立体配置は、全ての反応が立体配置の保留と共に進行するので、出発化合物と類似の性質を有していた。
【0028】
【化3】
Figure 0004041238
【0029】
(a)´ ジエチルアミン塩酸塩、ホルムアルデヒド、pH7〜8で6h還流、
(b)´ Pd/CaCO3 5%(ペンタン)、痕跡量のキノリン、
(c)´ ヒドラジン、NaOH(ジエチレングリコール)、1h還流、
(d)´ オゾン(エチルアセテート)、トリフェニルホスフィン、
(e)´ MeMgI、
(f)´ ピリジニウムクロロクロマート(CH2Cl2)。
【0030】
工程(a)´で、シトロネラールをマンニッヒタイプの反応に供し、その後メチレン基の水素化(b)´、カルボニル基のファン−ミンロン(Huang-Minlon)タイプの還元(c)´、残りの二重結合のオゾン分解(d)´、第一のグリニャール反応(e)´、ピリジニウムクロロクロマートによるヒドロキシ基の酸化(f)´およびさらなるグリニャール反応(e)´に供する。立体配置(R)または(S)の所望の化合物は純粋な状態で得られる。
【0031】
【実施例】
今度は本発明を以下の実施例で詳細にわたり説明するが、その際、略号は従来技術の通例の意味を有する。温度は摂氏で表され、かつNMR値(化学シフトδ)を内部標準としてTMSに対してppmで記載する。
【0032】
例1
ラセミ体としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの製造
a)4−イソプロピル−2,4−ペンタジエン酸エチルの製造
ジエチルホスホニル酢酸エチル10g(102ミリモル)および22.9gをペンタン50ml中に溶解した。ナトリウム3g(130ミリモル)およびエタノール60mlから製造したナトリウムエタノレート(sodium ethanolate)を撹拌しながら添加した。反応を室温で15分継続させ、かつ次いで反応混合物を氷上に注ぎ、食塩水で洗浄し、かつ溶剤を除去した。次いで残留物を100℃/15hPaで蒸留し、純粋な生成物10.1g(59%)が得られた。
【0033】
NMR(1H):1.11(d、J=6.8、6H);1.31(t、J=7.2、3H);2.6(h、J=6.8、1H);4.22(q、J=7.2、2H);5.32および5.36(2s、2H);5.97(d、J=16、1H);7.31(d、J=16、1H)δppm
MS:168(M+、40)、153(23)、139(10)、125(58)、95(100)、79(69)、67(54)、55(41)、41(67)、27(85)。
【0034】
b)4,5−ジメチルヘキサノン酸エチルの製造
工程a)で得られた生成物5g(30ミリモル)を酢酸エチル50ml中に溶解し、かつ活性炭上のパラジウム50mgを添加した。水素化反応を室温で24時間実施した。該溶液を濾過し、かつ濾液を110℃/15hPaで蒸留して所望の生成物が収量3.6g(70%)で得られた。
【0035】
NMR(1H):1.32(d、J=6.8、3H);1.33(d、J=6.8、3H);1.37(d、J=7.2、3H);1.27(t、J=7.2、3H);4.12(q、J=7.2、2H)δppm
MS:172(M+、0)、157(1)、129(33)、101(100)、88(75)、55(69)、43(70)、29(57)。
【0036】
c)2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの製造
工程b)で得られた生成物20g(116ミリモル)をジエチルエーテル100ml中に溶解し、かつ次いで室温で、予めマグネシウムとCH3Iとから製造しておいたCH3MgIの溶液に添加した。反応混合物を発熱反応の後で還流させた。4時間後、室温に冷却した該混合物をNaOH/氷混合物上に注ぎ、かつエーテルで2回抽出した。有機相を食塩水および水で洗浄し、かつ次いで乾燥させた。溶剤の蒸発後、粗生成物を32℃/0.2hPaで蒸留して所望のアルコールが得られ、所望の生成物16.3g(88.7%)が得られた。
【0037】
NMR(1H):0.82(d、J=6.8、6H);0.88(d、J=6.8、3H);1.22(s、6H)δppm
MS:158(M+、0)、143(2)、125(1)、97(3)、83(6)、69(16)、59(100)、43(20)。
【0038】
例2
洗剤用の香料組成物の製造
洗剤に付香するための組成物を以下の成分から製造した:
【0039】
【表1】
Figure 0004041238
【0040】
* ジプロピレングリコール中
1)8,12−エポキシ−13,14,15,16−テトラノルラブダン、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社(Firmenich SA)製
2)2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール、USA、インターナショナルフレイバーズアンドフレグランシズ社(International Flavors & Fragrances)製
3)USA、インターナショナルフレイバーズアンドフレグランシズ社製
4)1−オキサ−12−シクロヘキサデセン−2−オンと1−オキサ−13−シクロヘキサデセン−2−オンとの混合物、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
5)メチルジヒドロジャスモネート、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
6)USA、インターナショナルフレイバーズアンドフレグランシズ社製
7)1,3−ノナンジイルジアセテートとテトラヒドロ−3−ペンチル−4−(2H)−ピラニルアセテートとの混合物、USA、インターナショナルフレイバーズアンドフレグランシズ社製
8)スイス、Vernier在、ジボーダン−ロール社製
9)1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
10)スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
11)バラ再構成組成物、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
前記のベースタイプの組成物に、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノール400重量部を添加すると、前記の組成物は、フリージアに典型的な極めてフローラルフルーティーなノートを有するようになり、このノートはさらに極めて自然な良好なスズランのアンダーノートを示した。
【0041】
同量のジヒドロリナロールおよび同量のリナロールをそれぞれ添加すると、得られる組成物は明らかによりわずかなエレガントかつベルベットのようなノートを有し、その際、フローラルフルーティーな特徴はそれほど顕著ではなかった。前記の2つの化合物は、自体一般にこのタイプの組成物中であまり効果的ではないことが判明した。
【0042】
例3
フローラルフリージアタイプのアコードの調製
ベースタイプのアコードを以下の成分から製造した:
【0043】
【表2】
Figure 0004041238
【0044】
*ジプロピレングリコール中
1)例2を参照のこと
このベースタイプの組成物に、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールおよびリナロールをそれぞれ、該組成物が前記の化合物の1方または他方を80重量%含有するまで添加し、フリージアタイプの再構成が得られた。このタイプの再構成で、リナロールを2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールと交換するのみでなく、後者もまた明らかにより自然で、エレガントで、かつフリージアタイプの特徴を該成分に付与することが判明した。
【0045】
同量の2,6−ジメチル−2−ヘプタノールを前記のベース組成物に添加すると、後者は明らかによりアルデヒド−フローラルかつ草本性−刺激的な特徴が付与された、つまり本発明の化合物を用いるよりもよりわずかに自然かつ甘い。後者により典型的に付与されるフリージア、ホワイトフラワー、モクレンタイプの匂いは、本発明の化合物を2,6−ジメチル−2−ヘプタノールと交換すると完全に存在しない。
【0046】
例4
「ジンジャーリリー」特徴を有する香水の製造
【0047】
【表3】
Figure 0004041238
【0048】
*ジプロピレングリコール中
1)例2を参照のこと
2)スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製
天然生成物の研究の結果に基づく前記の組成物に、2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノール80重量部を添加し、かつ得られた結果を同量のテトラヒドロリナロール、エチルリナロールまたはリナロールをそれぞれ含有する類似の組成物の結果と比較した。テトラヒドロリナロールまたはエチルリナロールの添加に関して、本発明の新規の組成物は、明らかに前記の公知の成分を含有するその他の組成物よりエレガントなホワイトフラワータイプの特徴を獲得した。リナロールに関しては、本発明の化合物を使用して、その匂いが天然の生成物にあまり似ていないが、よりリッチでベルベットのようであり、かつ明らかによりエレガントな印象を与える組成物が得られた。
【0049】
例5
蜂蜜フレーバーの製造
以下の成分を混合して蜂蜜フレーバーが得られた:
【0050】
【表4】
Figure 0004041238
【0051】
1)4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製。
【0052】
例6
ピーチフレーバーの製造
以下の成分を混合してピーチフレーバーが得られた:
【0053】
【表5】
Figure 0004041238
【0054】
1)8−メルカプト−3−p−メンタノン、スイス、ジュネーブ在フィルメニッヒ社製。
【0055】
例7
ティーフレーバーの製造
以下の成分を混合して茶のために使用するフレーバーが得られた:
【0056】
【表6】
Figure 0004041238

Claims (9)

  1. 香料組成物または付香製品中での香料成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールの使用方法。
  2. 2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールを、そのラセミ体の形で、立体配置(R)または(S)のそのエナンチオマーの1つの形で、または優勢な量のそのエナンチオマーの1つを含有する混合物の形で使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 香料成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールを、そのラセミ体の形で、純粋なエナンチオマーの形で、または優勢な量のそのエナンチオマーの1つを含有する混合物の形で使用する、香料組成物または付香製品。
  4. 香水またはコロン、石鹸、バスジェルまたはシャワージェル、シャンプーまたはその他のヘアケア製品、ボディーデオドラントまたは制汗剤、エアーフレシュナー、化粧品調製物、繊維洗剤または柔軟剤、または全目的用家庭用クリーナーの形の、請求項3に記載の付香製品。
  5. 2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールを、香料組成物に対して1〜20重量%の濃度で使用する、請求項3に記載の香料組成物。
  6. フレーバリング組成物またはフレーバー付けした製品中でのフレーバリング成分としての2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールのラセミ体、立体配置(R)または(S)のエナンチオマー、または優勢な量のそのエナンチオマーの1つを含有する混合物の使用方法。
  7. 活性成分として2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールを含有する、フレーバリング組成物またはフレーバー付けした製品。
  8. 2,5,6−トリメチル−2−ヘプタノールを、フレーバリング組成物に対して1〜20重量%の濃度で使用する、請求項7に記載のフレーバリング組成物。
  9. 求項7または8に記載のフレーバー付けした製品としての食料、飲料、チューインガムまたは医薬品。
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