JP4040559B2 - 照明装置,液晶表示装置および電子機器 - Google Patents
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Description
この散乱体105は、光散乱材を含有した樹脂からなり、その散乱材添加濃度を、その上部を覆う拡散シートのヘイズに応じて最適化することで、全表示領域の輝度均一性を確保するようになっている。
また、このような導光体では、内部に進入した蛍光管の光を表面(液晶パネル側の面)および裏面において全反射してしまうと、反射部分の表示光が減少し、輝度の均一化を図れなくなる。
特許文献2では、導光体の裏面に、ドット状の梨地領域(梨地ドット)を複数形成する技術が記載されている。この技術では、蛍光管に近い部分(蛍光管近接部分)での梨地ドットを小さくする一方、遠い部分での梨地ドットを大きくしている。これにより、光量の多い蛍光管近接部分での光散乱量を、光量の少ない遠い部分よりも減少させ、表示領域の輝度を均一化するようになっている。
このとき、導光体に、突起物の除去の際に生じる小さな傷跡(歪み)が、ゲート口形跡となって残る。そして、このゲート口形跡は、光の散乱を増加させるように作用する。
本実施の形態にかかる液晶ディスプレイ(本LCD)は、カーナビゲーション用の車載LCDに利用される液晶表示装置である。
そして、図2に示すように、ライティング部10は、蛍光管5,導光体1,反射シート4,拡散シート7,プリズムシート8,選択偏光反射フィルム9を備えた構成である。
なお、導光体1の梨地パターンについては、後に詳細に説明する。
なお、上記したライティング部10の各部材は、プラスティック筐体17および裏金物筐体(裏金物ケース)6によって位置固定される。
この梨地パターンは、蛍光管5から照射された光を散乱させるためのものであり、導光体1を射出成形する際に形成される。
この図に示すように、裏面1bの周囲には、図2に示した蛍光管5が配置されている。蛍光管5は、導光体1の3辺(1つの長辺EL1および2つの短辺ESに)を取り囲むU字管である。そして、導光体1に対し、2つのランプ用リング26によって固定されている。
また、導光体1におけるゴムホルダー22に近接した長辺EL2(蛍光管5の形成されていない長辺)の中央部には、導光体1を製造する際のゲート口形跡27が残存している。
また、他の梨地パターン29b〜29hにおける梨地の散乱能力は、各パターンの形成位置が蛍光管5から離れるにつれて、次第に強くなるように設定されている。
次に、基本金型の内部に、梨地パターン29a〜29hに対応する様々な種類のサンドブラストを吹き付ける(サンドブラスト処理)。
なお、上記の養生フィルムにおける正弦波形状は、工業デザイン用カッティングマシンを使用し、コンピューター制御によって作製できる。
これにより、導光体1の蛍光管近接部分では、高輝度光(明線)と低輝度光(暗線)とが、蛍光管5の延びる方向に沿って交互に照射されることになる。
これにより、蛍光管近接部分から液晶パネル15に照射される光の輝度を、適切な値(他の部分と同様の値)に設定することが可能となる。
これにより、基本金型における平坦小域Hに応じた部位を避けながらサンドブラストを吹き付けて本金型を得る方法に比して、導光体1の蛍光管近接部分に対し、梨地小域Nと平坦小域Hとを交互に配するような梨地境界線を容易に形成できる。
そこで、本LCDでは、導光体1の裏面1bにおけるゲート口形跡27の近傍に平坦部分28を形成し、過剰な散乱を回避するようになっている。
図3は、本LCDの蛍光管5の設けられている3つの辺に形成された、導光体1の切欠部2の近傍を拡大して示す説明図である。
この図に示すように、切欠部2の下面2bの下側には、蛍光管5を格納する格納部Kが設けられている。
図3に示すように、端部Q1に対する蛍光管5からの光の入射光角度(限界入射角;実質限界入射角)θは、実際のところ、概ね、45°〜60°程度である。そして、端部Q1に入射した光は、切欠部2内を屈折角αで進行していく。
L1<L
であることが好ましいといえる。
ここで、dは、切欠部2の厚さ(透明アクリルの厚さ)である。また、npは、切欠部2(導光体1)の材料であるアクリルの屈折率である。
例えば、dを0.85mm、npを1.5としたとき、限界入射角θが45°であれば、L1は0.45mmとなる。また、限界入射角θが60°のときには、L1は0.60mmとなる。
すなわち、上記の条件を満たす場合に、蛍光管近接部分での輝度の上昇を抑えられるので、輝度均一性を良好に実現できる。
この両面テープ3は、この反射シート4を切欠部2の上面2a(アクリル)に固定するためのものであり、アクリル系粘着材を使用したテープである。
また、両面テープ3のベース基材(PETフィルム)にも、上述の紫外線吸収剤を練り込んでいる。
この測定については、車載用に使用する条件に沿って、環境温度+60℃,湿度95%で行った。また、連続点灯時間を1,000時間とした。
一方、紫外線対策を行った両面テープ3を用いた本LCDでは、色度xyの経時変化がほとんど生じず、良好な表示品位を維持できることがわかる。
図3に示したように、本LCDの導光体1では、格納部Kの壁面1cと切欠部2の下面2bとが、端部Q1において、90°+βの角度(0<β)で接している。これにより、本LCDの導光体1では、蛍光管5の光における導光体1内での進路に変更を加えるようになっている。
この図において、破線Zは、従来のLCDにおける格納部Kの導光体1側の壁面101cを示す説明図である。
この図に示すように、従来では、壁面101cは、切欠部2の下面2bと直交するように、導光体1の裏面1bから垂直に延びていた。また、この下面2bは、導光体1における表面1aおよび裏面1bと平行である。
従って、従来では、主線方向に進む光は、破線B1に示すように、壁面1cで屈折されなかった。このため、導光体1内での光の主線方向が、裏面1b(表面1a)と平行な方向であった。
これにより、主線方向の光は、裏面1bや表面1aに作用しないので、この光を表示光として使用することが困難であった。
従って、本LCDの導光体1では、主線方向の光を表示光として使用することが容易である。従って、本LCDの輝度(特に中央部分の輝度)を容易に上昇させられる。また、屈折角は小さいため、主線方向の表示光は、導光体1内の蛍光管5から離れた部位にまで到達する。これにより、全表示領域の輝度の均一性を向上できる。
このため、蛍光管近接部分の輝度が、過度に高くなってしまっていた。
従って、梨地部位N1で散乱された光の一部は、壁面1cによって反射され、実線F2・F3に示すように、切欠部2部分に入射され、反射シート4によって適度に散乱・反射されて、導光体1(切欠部2を含む)内に戻るようになっている。これにより、蛍光管近接部分における輝度の上昇を回避することが可能となっている。
なお、この測定に用いた従来のLCDは、本LCDの構成において、両面テープ3,反射シート4の代わりに通常の白色ポリカを備え、一般的な梨地パターンを導光体1における裏面1bの全面に施したものである。
また、このグラフの横軸である『距離』とは、蛍光管5の設けられている長辺EL1からの距離を示している。
また、グラフの縦聞くである輝度相対値については、従来のLCDにおける中央部の輝度を100%として算出している。
また、中央部分(距離:10〜70mm)での輝度も、蛍光管近接部分からゲート口近傍部分にかけて減少しており、輝度の均一性を実現できていない。
導光体1では、本LCD上での観察で、概ね5mm程度までの輝度変化が観察されていた。そして、影響している距離(5mm程度)の半分以下の振幅を有する梨地境界線によって光シャッフルを行うことで、良好な結果を得た。
しかしながら、梨地境界線の形状は、凹凸や起伏などを連ねてなる線形状(波形;なみがた)であれば、正弦波形状に限らない。
すなわち、梨地境界線は、図1に示したように、蛍光管5の延びる方向に沿って、高輝度光を生じる平坦小域Hと、低輝度光を生じる梨地小域Nとを交互に配する構成であれば、どのような形状でもかまわない。
また、図8(d)に示すように、梨地境界線を、台形波形状(台形の連なる形状)としてもよい。
また、この方法によって、梨地境界線のピッチや振幅の値についても、本LCDに生じる輝度ムラ(特に、蛍光管5に近い部位での輝度ムラ(周辺輝度ムラ))の程度に合わせて、様々デザインできる。
例えば、導光体1の構造によっては、短辺ESでは、蛍光管5が切欠部2の格納部Kの深い位置に配置されることもある。この場合に壁面1cを傾斜させると、導光体1の裏面1bの面積が狭くなってしまう。従って、このような場合には、短辺ESでの壁面1cを垂直にしてもよい。
この構成でも、少なくとも1つの切欠部2において両面テープ3,反射シート4を用いるので、従来のLCDに比して、輝度の均一性を向上させられる。
(a)導光体1の裏面1bにおける蛍光管近接部分において、平坦部分28および梨地パターン29aが形成されており、さらに、これらの境界線(梨地境界線)が、蛍光管5の延びる方向に沿って、梨地小域Nと平坦小域Hとを交互に配するようになっている。
(b)導光体1における格納部Kの壁面1cが傾斜しており、この壁面1cと切欠部2の下面2bとが、90°+βの角度で接している。
(c)切欠部2の上部に、紫外線耐久性を有する両面テープ3によって反射シート4が固定されているとしている。
しかしながら、導光体1の形状(表面の形状)は、長方形に限らず、楕円形,多角形などの他の形状でもよい。この場合、蛍光管5は、導光体1の表面形状に沿って配せるように、導光体1の形状に応じた形状を有することとなる。また、導光体1における蛍光管5の設けられた端部(エッジ)には、導光体1の表面形状に沿って、平坦部分28(梨地境界線)が設けられる。
しかしながら、これに限らず、壁面1cと下面2bとは、90°よりも小さい角度で接していてもよい。この構成でも、導光体1内での光の主線方向が裏面1bを向くので、この光を容易に利用できる。
また、本LCDのライティング部10を、室内照明や看板,レントゲン写真装置など、面光源を利用するLCD以外の電子機器に応用することも可能である。
また、本発明のィスプレイ用ライティングは、上記した第3〜5導光体およびそれを使用したライティングを使用したものである。これにより、狭額縁、高輝度、低色度変化、高表示品位、薄型化、高量産性、低コストを実現したディスプレイ用ライティングを提供できる。さらに、本発明の液晶ディスプレイは、第3〜5導光体およびそれを使用したライティングを上に液晶パネルを搭載したものである。これにより、市場および顧客が要求していた狭額縁、高輝度、低色度変化、高表示品位、薄型化、高量産性、低コストな液晶ディスプレイを実現し提供できる。
1a 導光体の表面
1b 導光体の裏面
1c 格納部の壁面
2 切欠部
2a 切欠部の上面
2b 切欠部の下面
3 両面テープ
4 反射シート
5 蛍光管
6 裏金物筐体
7 拡散シート
8 プリズムシート
9 選択偏光反射フィルム
10 ライティング部
11 下偏光板
12 下ガラス
14 上偏光板
15 液晶パネル
16 両面テープ
17 プラスティック筐体
18 金属ベゼル
22 ゴムホルダー
23 ホット側ハーネス線
24 低圧側ハーネス線
25 コネクター
26 ランプ用リング
27 ゲート口形跡
27 ゲート口行跡
28 平坦部分(平坦領域)
29a〜29h 梨地パターン(梨地領域)
D 掘削部
EL1・EL2 長辺
ES 短辺
H 平坦小域
K 格納部
L 間隔
L1 間隔
LC 液晶層
N 梨地小域
N1 梨地部位
α 屈折角
θ 限界入射角
Claims (8)
- 線状光源と、該線状光源の光を側面から入射し、この光を、裏面に形成された梨地領域で散乱させることによって表面から出射する導光体と、記導光体の表面の上に形成され該導光体から照射された光の拡散状態を調整する光学フィルムとを備えた照明装置であって、
上記導光体が、長方形に形成されており、
上記線状光源が、上記長方形の導光体における1つの長辺および2つの短辺に沿って設けられており、
上記導光体の裏面の端部における、上記線状光源が形成された上記1つの長辺および2つの短辺に沿って、梨地のない平坦領域が形成されている一方、該平坦領域の内側に、梨地領域が形成されており、上記線状光源に沿って延びる平坦領域と梨地領域との境界線が正弦波形に形成されており、
さらに、上記導光体の裏面の端部における、上記線状光源が形成されていない残りの1つの長辺には、その中央部にのみ上記平坦領域が形成されており、該平坦領域と上記梨地領域との境界線も、正弦波形に形成されていることを特徴とする照明装置。 - 上記線状光源の光を入射する入射側面と表面とのなす角度が、90°からずれていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 上記入射側面と表面とのなす角度が、90°よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
- 端部を裏面側から抉ることで形成された切欠部を備えており、
上記切欠部の裏面側が、線状光源を格納する格納部となっており、
上記格納部の側面が入射側面となっていることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。 - 上記切欠部の上面に、切欠部に進入した光を反射させるための反射シートが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
- 上記反射シートが、切欠部の上面に対し、紫外線吸収剤を含む両面テープによって接着されていることを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
- 液晶パネルと、上記液晶パネルの有効表示領域に光を照射する請求項1ないし6の何れかに記載の照明装置とを備えた液晶表示装置。
- 請求項7に記載の照明装置を備えた電子機器。
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