JP2020091132A - 透光性部材の表面欠陥検査装置 - Google Patents

透光性部材の表面欠陥検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】配置の自由度に優れ、透光性被検査体の表面欠陥を精度よく検査できる装置を提供する。【解決手段】透光性ワーク30の裏面側に、透光部22と遮光部24が連続する明暗パターン形成用シェード20と照明光源10で構成したパターン照射手段2を配置し、ワーク30を挟み照射手段2と正対する撮影手段40で、照射手段2が照射する明暗パターンPをワーク30を通して撮影し、撮影画像における出射光量(輝度)の変化(輝点)に基づいて、画像信号処理部50がワーク0の表面欠陥Sを検出するが、光拡散手段23により、透光部22透過光が遮光部24側に拡散光として導かれ、ワーク30の暗部Pb内での出射光量が増える分、暗部Pb内の欠陥Sの輝点としての顕在化が促進され、検出精度が上がる。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用前照灯用前面カバーなどの透光性樹脂部材の表面についた疵などの欠陥を検査する装置に関する。
下記特許文献1には、明部と暗部が交互に連続するスリットパターンを、メッキ品や塗装品などの被検査体の表面に照射し、被検査体に映るスリットパターンを撮影し、撮影された画像中の光の反射光量(輝度)の差に基づいて、検出手段(コンピュータを内蔵する信号処理部)が欠陥の有無を検出する、という被検査体の表面欠陥を検査する方法および装置が知られている。
即ち、光を照射したときの凹凸や傷などの欠陥での反射光量(輝度)が欠陥のない面での反射光量(輝度)と異なるので、この反射光量(輝度)の変化を検出することで、被検査体表面の欠陥を検出できる。
しかし、明部内と比べて、暗部内では照射光量が少ない分、撮影された画像中の欠陥での反射光量(輝度)と欠陥のない面での反射光量(輝度)との差が小さく、それだけ検出精度が低い。そこで、下記特許文献2が提案された。
特許文献2では、被検査体の表面に沿ってスリットパターンを所定方向に移動(例えば、スリットパターンの明部と暗部が交互に連続する方向に所定ピッチで移動)させつつ、被検査体に映るスリットパターンをスリットパターンの移動に同期して撮影し、撮影された複数の画像を合成した合成画像中の反射光量(輝度)の変化に基づいて、検出手段が欠陥の有無を検出する。
被検査体の表面に沿ってスリットパターンを、例えば、明部と暗部が連続する方向に移動させるため、欠陥が明部に対応する位置となる形態(欠陥に必ず光が照射される形態)を必ず撮影でき、検出精度が上がる。
特開昭63−95309号公報 実用新案登録第3197766号公報
しかし、従来の装置では、被検査体の表面に対し斜めの方向からスリットパターンを照射形成し、パターン照射方向と直交する方向から被検査体の表面をカメラで撮像している。
即ち、この種の検査装置において、精度の高い検査を行うためには、被検査体の表面全体にゆがみの少ないスリットパターンを照射形成するとともに、スリットパターンの照射されている被検査体の表面全体を撮影することが望ましい。そのためには、スリットパターン照射手段(照明用光源とパターン形成用シェード)を被検査体の表面に正対するように配置し、パターン照射手段の背後にカメラを配置することが望ましいところ、カメラの前方に配置されるパターン照射手段が撮影の邪魔になる。
このため、従来の検査装置(先行特許文献1,2)では、パターン照射手段とカメラを、被検査体の表面に対し略45度傾斜するように配置しなければならず、装置を構成する設備(検査装置構成部材)の配置の自由度がない(第1の課題)。
また、被検査体に対し、斜め方向からスリットパターンを照射し、斜め方向からスリットパターンを撮影するため、被検査体の湾曲する領域では、被検査体の表面に映るスリットパターンがゆがみ、スリットパターンの明暗境界が不鮮明となって、欠陥での反射光量(輝度)の変化を判別しにくい(第2の課題)。
また、被検査体表面の湾曲度合いが大きいほど、カメラで撮影できない領域(検査できない領域)が発生する(第3の課題)。
そこで、発明者は、前照灯用の前面カバーのような透明樹脂製品の表面欠陥を検査する装置を新たに開発するに際し、被検査体の特異性(透光性,湾曲形状)を考慮して、以下のように検査装置を構成すれば、前記した第1、第2、第3の課題を解決できると考えた。
即ち、被検査体表面側に配置していたパターン照射手段を、被検査体(前面カバー)の背面側に配置するとともに、湾曲する被検査体(前面カバー)を挟んで、パターン照射手段とカメラを正対するように配置する。そして、透明な前面カバーを通してパターン照射手段の照射するスリットパターンをカメラで撮影するが、パターン照射手段から前面カバー間の全域に焦点(ピント)があうようにカメラの被写界深度が調整されており、カメラが撮影した画像には、鮮明な前面カバーの表面に鮮明なスリットパターンが重なって映し出される。
また、被検査体(前面カバー)の裏面に照射されたスリットパターンは、透明な被検査体(前面カバー)を透過して前方に配光されるが、被検査体(前面カバー)の裏面に光が照射されたときの、被検査体(前面カバー)表面の凹凸や傷などの欠陥での出射光量(輝度)と欠陥のない面での出射光量(輝度)とが異なるので、カメラにより撮影したスリットパターンおよび被検査体(前面カバー)表面の画像から、この出射光量(輝度)の変化を検出手段が検出することで、被検査体表面の欠陥を検出できる。
そして、発明者は、被検査体の特異性(透光性,湾曲する形状)を考慮した検査装置(以下、第1の試作機という)を試作し、その効果を検証したところ、前記した第1、第2、第3の課題については、いずれも解消されることが確認された。しかし、この第1の試作機には、先行特許文献1と同じような以下の課題(第4の課題)があることが、新たに判明した。
即ち、前記したように、パターン照射手段の照射光(明部と暗部が交互に連続するスリットパターンを形成する照射光)は、透明な被検査体(前面カバー)を透過して被検査体(前面カバー)の表面から出射するが、被検査体(前面カバー)の暗部に対応する領域では、明部に対応する領域よりも、照射光量が少なく、被検査体表面からの出射光量も少ない。このため、被検査体表面の暗部に対応する領域では、欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない面からの出射光量(輝度)との差が相対的に小さく、欠陥が輝点として顕在化せず、欠陥の検出精度が低下する。
また、第1の試作機における欠陥の検出精度の低下については、次のように説明できる。
図9,10は、それぞれ第1の試作機の主要構成およびカメラが撮影した画像を示し、被検査体(前面カバー)30を通してパターン照射手段2の照射光(明部と暗部が交互に連続するスリットパターン)を撮影する際に、透明な被検査体(前面カバー)30の表面に明部Paと暗部Pbが連続するスリットパターンPが形成される形態を説明する図である。なお、パターン形成用シェード20は、透光性樹脂フィルム21に黒インク層25を形成した10mm幅の遮光部24と、黒インク層25を形成しない10mm幅の透光部22とが交互に連続する構造で、黒インク層25形成側を被検査体30に向けて配置されている。
そして、図9(a)に示すように、被検査体30表面の、パターン形成用シェード20の遮光部24に対応する暗部Pb内の明暗境界Pcに沿った領域には、シェード20の透光部22を透過した拡散光L1が導かれて、暗部Pb内の明暗境界Pc近傍に位置する欠陥S1からの出射光量(輝度)と欠陥S1のない面からの出射光量(輝度)とで差が生じ、図9(b)に示すように、欠陥S1が輝点として画像中に顕在化するため、欠陥S1を検出できる。
一方、図10(a)に示すように、暗部Pb内の明暗境界Pcから離れた位置、例えば、明暗境界Pcから3mm以上離れた、暗部Pb内の幅方向中央付近にある欠陥S2については、透光部22からの拡散光L1が全く導かれず、欠陥S2からの出射光量(輝度)と欠陥S2のない面からの出射光量(輝度)との差が相対的に小さく、図10(b)に示すように、欠陥S2が輝点として画像中に顕在化しないため、欠陥S2を検出できない。
そこで、発明者は、以下のように考えた。
パターン照射手段2を構成するスリットパターン形成用シェード20に、透光部22からの出射光を遮光部24側に拡散させる光拡散手段を設けて、被検査体(前面カバー)30の表面に形成されるスリットパターンPの暗部Pb内の明暗境界Pcに沿った領域に、透光部22からの出射光を拡散光として積極的に導くようにすれば、拡散光の導かれる領域が暗部Pb内の幅方向に拡大され、暗部Pb内に導かれる光量および暗部Pb内からの出射光量が増える。
この結果、スリットパターンの暗部Pb内では、欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない面からの出射光量(輝度)との差が相対的に大きくなって、それまで出射光量(輝度)が小さいため、画像中に輝点として顕在化しなかった欠陥も、拡散光が導かれることで輝点として顕在化する、即ち、欠陥の検出精度が上がる。
そして、前記した第1の試作機を、スリットパターン形成用シェード20が光拡散手段を備えるように改良し、その効果を検証したところ、前記した第4の課題に対しても有効であることが確認されたので、今回の出願にいたったものである。
本発明は、前記した従来技術の問題点および前記した発明者の知見に鑑みてなされたもので、その目的は、検査設備の配置の自由度に優れ、透光性樹脂部材の表面欠陥を精度よく検査する透光性部材の表面欠陥検査装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明のある態様の透光性部材の表面欠陥検査装置は、
透光部と遮光部が交互に連続する明暗パターン形成用シェードおよび該シェードの背面側に設けた照明光源で構成され、前記透光部と遮光部に対応する明部と暗部が交互に連続する明暗パターンを照射するパターン照射手段と、
その背面側を前記パターン照射手段に向けて配置される被検査体である透光性樹脂部材と、
前記被検査体を挟み前記パターン照射手段と正対するように配置され、前記被検査体を通して前記明暗パターンを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段が撮影した画像における出射光量(輝度)の変化に基づいて、前記被検査体表面の欠陥を検出する画像信号処理部である検出手段と、を備えた透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置であって、
前記明暗パターン形成用シェードには、前記透光部を透過する光を前記遮光部側に拡散する光拡散手段が設けられたことを特徴とする。
(作用)パターン照射手段から被検査体(透光性樹脂部材)間までの全域に焦点(ピント)が合うように、撮影手段の被写界深度が調整されているので、撮影手段が撮影した画像には、パターン照射手段の照射光である、シェードの透光部と遮光部に対応する明部と暗部とが交互に連続する明暗パターンの鮮明な画像が被検査体である透光性樹脂部材表面の鮮明な画像に重なって表示される。
一方、被検査体である透光性樹脂部材裏面に照射された明暗パターンは、被検査体(透光性樹脂部材)を透過して前方に配光されるが、被検査体(透光性樹脂部材)の表面には、明部と暗部とが交互に連続する明暗パターンが形成される。
そして、被検査体(透光性樹脂部材)の表面(裏面)に形成される明暗パターンの明部は、照明光源からの照射光がシェードの透光部を透過することで形成され、一方、明暗パターンの暗部は、照明光源からの照射光がシェードの遮光部で遮光されることで形成される。
そして、被検査体(透光性樹脂部材)の裏面側への照射光は、被検査体を透過しその表面側から出射するところ、被検査体の裏面に光を照射したときの被検査体表面からの出射光量(輝度)は、欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない表面からの出射光量(輝度)とで異なるので、撮影手段の撮影した画像における出射光量(輝度)の変化に基づいて、画像信号処理部である検出手段がこの出射光量(輝度)の変化(顕在化した輝点)を検出することで、被検査体表面の欠陥を検出できる(図9参照)。
しかし、図10に示すように、被検査体の暗部Pbに対応する領域では、特に、暗部Pb内の明暗境界Pcから離間する位置ほど、明部Paに対応する領域よりも照射光量が少なく、被検査体表面からの出射光量も少ない。このため、被検査体の暗部Pbに対応する領域では、欠陥S2からの出射光量(輝度)と欠陥S2のない面からの出射光量(輝度)との差が相対的に小さく、撮影手段の撮影した画像における出射光量(輝度)の変化(輝点)として顕在化されないため、被検査体表面の欠陥S2の検出ができないおそれがある(図10参照)。
然るに、本発明のある態様では、図1に示すように、明暗パターン形成用シェードに設けた光拡散手段23(23a)により、シェードの透光部22を透過する光が遮光部24側に拡散して、光拡散手段23(23a)を設けない場合と比べて、より多くの照射光(拡散光)Laが被検査体の暗部Pbに対応する領域の、主に明暗境界Pcに沿った領域に導かれ、照射光(拡散光)の導かれる領域が暗部Pb内の幅方向に拡大される。このため、被検査体表面の暗部Pbに対応する領域の、特に明暗境界Pcに沿った領域からの出射光量が増え、暗部Pbに対応する領域の欠陥Sからの出射光量(輝度)と欠陥Sのない表面から出射光量(輝度)との差が相対的に大きくなって、それまで出射光量(輝度)が小さいため、撮影手段の撮影した画像において輝点として顕在化しなかった欠陥Sも、輝点として顕在化する。即ち、欠陥の検出精度が上がる(第4の課題が解決される)。
また、本発明のこの態様では、パターン照射手段(照明光源および明暗パターン形成用シェード)と撮影手段が透光性樹脂部材を挟むように配置されるので、検査装置を構成する設備を配置する位置的制約が少ない(第1の課題が解決される)。
また、本発明のこの態様では、パターン照射手段と被検査体(透光性樹脂部材)と撮影手段が、それぞれ正対するように配置されているので、被検査体(透光性樹脂部材)の表面に形成される(現れる)明暗パターンのゆがみが減少し、明暗パターンの明暗境界が鮮明となり、それだけ欠陥での出射光量(輝度)の変化(輝点)が判別しやすい(第2の課題が解決される)。
また、被検査体が湾曲する形状であっても、被検査体の表面全体を撮影手段で撮影できるので、検査できない領域が少ない(第3の課題が解決される)。
また、別の態様では、前記明暗パターン形成用シェードの透光部と遮光部は、それぞれ所定幅の帯状に形成されて、前記被検査体の表面には、帯状の明部と暗部が交互に連続するスリットパターンが形成されるとともに、前記光拡散手段によって拡散された拡散光は、前記被検査体表面の帯状の暗部の幅方向中央部まで導かれるように構成してもよい。
(作用)明暗パターン形成用シェードの透光部を透過した拡散光が、被検査体(透光性樹脂部材)表面の帯状の暗部の幅方向中央部まで導かれることで、被検査体表面の暗部内の幅方向全域にシェードの透光部を透過した光(拡散光)が導かれる。
即ち、被検査体表面の暗部内の如何なる位置にある欠陥に対しても、シェードの透光部を透過した光(拡散光)が導かれるため、被検査体表面の暗部内全域における欠陥の検出が可能となる。
また、別の態様では、前記明暗パターン形成用シェードは、透光性樹脂フィルムの表面に所定幅の黒インク層が形成されて、前記黒インク層を形成した前記遮光部と前記黒インク層を形成しない前記透光部とが交互に連続するとともに、
前記光拡散手段は、前記被検査体に臨む側となる、前記シェードの前記黒インク層非形成側に設けるように構成されていてもよい。
(作用)透光性樹脂フィルムの光拡散手段を設ける側と反対側に黒インク層が設けられて、遮光部を構成する黒インク層が光拡散手段の光拡散作用を妨げることがない。
また、別の態様では、前記光拡散手段は、前記透光部を構成する前記透光性樹脂フィルムの表面に形成した横断面矩形状の白インク層で構成されていてもよい。
(作用)前記透光性樹脂フィルムに入射した光の一部が横断面矩形状の白インク層の幅方向両端部端面から出射し、この白インク層の幅方向両端部端面から出射する光が遮光部側に拡散する光を形成する。
また、光拡散手段を構成する白インク層は、透光部を構成する透光性樹脂フィルムの表面上に突出するように形成されて、それだけ遮光部側への拡散範囲が大きい。
また、別の態様では、前記白インク層の横断面矩形状の表面が内側に窪む円弧状に形成されて、前記白インク層の表面から出射する光が拡散されるように構成されていてもよい。
(作用)前記透光部を構成する白インク層の表面側から出射する光も遮光部側に拡散されるので、透光部を透過して被検査体(透光性樹脂部材)表面の暗部内に導かれる拡散光の光量が増える。
また、別の態様では、前記光拡散手段が、前記透光性樹脂フィルムの表面に形成した梨地で構成されていてもよい。
(作用)透光性樹脂フィルムを製造する際に、光拡散手段を構成する梨地を成形できるので、光拡散手段の形成が容易である。
また、別の態様では、前記明暗パターン形成用シェードは、前記照明光源に対し前記透光部と遮光部が連続する方向に移動できるように構成されるとともに、前記シェードを移動し前記明暗パターンの位相を一定間隔でづらしつつ、該シェードの移動に連係して前記撮影手段が前記明暗パターンを撮影するように構成され、
前記検出手段は、前記撮影手段が撮影した複数の画像を合成する位相シフト法により、画像における出射光量(輝度)の変化を計測するように構成されていてもよい。
(作用)明暗パターンの位相が一定間隔でずれている複数の画像を合成する位相シフト法により、画像における出射光量(輝度)の変化を計測するので、欠陥の検出精度が高いことは勿論、被検査体の表面のどの場所にある欠陥に対しても検出が可能となる。
また、別の態様では、前記明暗パターン形成用シェードは、凹凸のような球状の欠陥の顕在化に有効な明暗パターンを形成する第1のシェードと、髪の毛のような細い欠陥の顕在化に有効な明暗パターンを形成する第2のシェードが前記シェード移動方向に一体化されるように構成されていてもよい。
(作用)第1のシェードを用いた第1の検査では、凹凸のような球状の欠陥の検出ができ、第2のシェードを用いた第2の検査では、髪の毛のような細い欠陥の検出ができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、検査設備の配置の自由度に優れ、透光性樹脂部材の表面欠陥を精度よく検査する検査装置が提供される。
第1の実施形態である表面欠陥検査装置の全体構成を示す図である。 同表面欠陥検査装置のカメラが撮影した明暗パターンの画像を示す平面図である。 カメラの撮影した明暗パターンの画像の輝度プロファイルを示す図である。 カメラの撮影した明暗パターンの画像の輝度プロファイルを示し、(a),(b),(c),(d)は、明暗パターンの位相がずれるようにシェードを移動した時のそれぞれの画像の輝度プロファイルを示し、(e),(f)は、それぞれ(a)〜(d)の4枚の画像を合成した輝度プロファイルで、(e)は被検査体の表面に欠陥がある場合、(f)は被検査体の表面に欠陥がない場合を示す。 第2の実施形態である表面欠陥検査装置の要部拡大断面図である。 第3の実施形態である表面欠陥検査装置の要部の構成を示す図である。 同表面欠陥検査装置のカメラが撮影した明暗パターンの画像を示す平面図である。 第4の実施形態である表面欠陥検査装置の要部の構成を示す図である。 表面欠陥検査装置の第1の試作機において、カメラが撮影した明暗パターンの画像に欠陥が輝点として顕在化する形態を説明する図で、(a)は、透明な被検査体の表面に明部と暗部が連続する明暗パターンが形成される形態を示す図、(b)は、カメラが撮影した明暗パターンの画像を示す平面図である。 表面欠陥検査装置の第1の試作機において、カメラが撮影した明暗パターンの画像に欠陥が輝点として顕在化しない形態を説明する図で、(a)は、透明な被検査体の表面に明部と暗部が連続する明暗パターンが形成される形態を示す図、(b)は、カメラが撮影した明暗パターンの画像を示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(第1の実施形態)
本発明を自動車用前照灯用の前面カバー(透光性樹脂部材)の表面欠陥を検出する装置に適用した第1の実施形態を、図1,2,3,4を参照して説明する。
図1に示すように、表面欠陥検査装置1は、水平に配置された面状照明光源10と、面状照明光源10の照射方向前方(上方)に水平に配置される明暗パターン形成用シェード20と、シェード20の上方に配置される被検査体である前面カバー30(以下、ワークという)と、ワーク30の上方に配置される撮影手段であるデジタルカメラ40と、デジタルカメラ40の撮影した画像に基づいて、ワーク30表面の欠陥を検出する検出手段である画像信号処理部50を備えて構成されている。
所定の大きさに形成された面状照明光源10は、液晶ディスプレイ(LCD)や有機EL発光素子などの面状に光を発光する光源で構成され、図1では、発光面10aが上方に向いている。
明暗パターン形成用シェード20には、図1左右方向に、所定幅の帯状の透光部22と所定幅の帯状の遮光部24とが交互に連続して形成され、面状照明光源10に対し、図1左右方向に移動できるように構成されている。なお、透光部22と遮光部24は、いずれも同一幅(例えば、10mm幅)で、ワーク30の縦方向(図2のy方向)の寸法より大きい所定長さに形成されている。
そして、明暗パターン形成用シェード20とその背面側に設けた面状照明光源10は、シェード20の透光部22と遮光部24に対応する明部Paと暗部Pbが交互に連続する明暗パターン(スリットパターン)P(図2参照)を照射するパターン照射手段2を構成している。
パターン照射手段2の上方には、被検査体であるワーク30が、その背面側をパターン照射手段2に向けて水平に配置されて、パターン照射手段2の照射光である明暗パターン(スリットパターン)Pがワーク30を透過して上方に配光される。ワーク30とシェード20間の距離は、例えば100〜200mm、シェード20は照明光源10に対し移動(摺動)できるが、シェード20と照明光源10との距離は、実質的には0である。
詳しくは、ワーク30の裏面にスリットパターンPが照射されると、透明なワーク30の表面側にこのスリットパターンPが現れる。即ち、面状照明光源10とシェード20とによって、透光部22に対応する帯状の明部Paと遮光部24に対応する帯状の暗部Pbが連続するスリットパターンPがワーク30の表面に形成される。
ワーク30の裏面側への照射光は、ワーク30を透過してワーク30の表面側から出射するところ、ワーク30の裏面に光を照射したときのワーク30の表面からの出射光量は、ワーク30の表面に存在する凹凸や傷などの欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない表面からの出射光量(輝度)とで異なるので、このワーク30の表面からの出射光量(輝度)の変化を、デジタルカメラ40が撮影した画像に基づいて、解析用コンピュータ(パソコン)56を内蔵する画像信号処理部50が後述する位相シフト法の画像処理を行うことで、ワーク30表面の欠陥として検出できるように構成されている。
即ち、ワーク30の上方には、ワーク30を通してスリットパターンPを撮影するデジタルカメラ40が、ワーク30およびパターン照射手段2に対し正対するように配置されている。
なお、カメラ40は、図1に示すように、パターン照射手段2からワーク30までの範囲に撮影画像のピント(焦点)Fが合うように被写界深度が調整されている。そして、ワーク30を通してスリットパターンPを撮影することで、カメラ40の撮影した画像には、図2に示すように、鮮明なスリットパターンPが鮮明なワーク30の表面全体の画像に重なって表示される。
デジタルカメラ40は、画像信号処理部50に接続されており、画像信号処理部50がカメラ40の撮影した画像に基づいて、ワーク30の表面の欠陥を検出するとともに、欠陥を視覚的に認識できるように加工したワーク30表面の画像をモニタ60に表示する。
画像信号処理部50は、読み出し走査により発生したカメラ40の画像信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ52と、デジタル信号をカメラ40の画素に対応するアドレスに画像データとして記憶するRAM54と、RAM54から画像データを取り込んで処理を行う解析用コンピュータ(パソコン)56と、画像信号または処理信号をD/Aコンバータ57でアナログ化して、切り替え回路58を介して、選択的に表示するモニタ60を備えている。
即ち、解析用コンピュータ(パソコン)56は、RAM54に取り込まれた画像データをスリットと直交する方向(図2のX方向)に読み出し、逐次前後のアドレスの信号レベルと比較し、比較する信号レベル間の差が所定値以上である場合に、そのアドレスに対応する位置に欠陥があると、判断する。
また、スリットパターン形成用シェード20は、図1,2に示すように、透光性樹脂フィルム21の面状照明光源10側となる表面に所定幅の黒インク層25が印刷により積層形成されて、黒インク層25を形成した帯状の遮光部24と、黒インク層25を形成しない帯状の透光部22とが交互に連続するように形成されている。
そして、透光部22を構成する透光性樹脂フィルム21の、黒インク層25非形成側の表面には、光拡散手段を構成する横断面矩形状の白インク層23が積層形成されて、透光部22を透過してワーク30の裏面に向う光のうち、白インク層23の幅方向両端面23aから出射する光が端面23aに対し傾斜する方向に導かれて、遮光部24側に拡散する光La(図1参照)を形成する。白インク層23には、光拡散材が分散されており、白インク層23も黒インク層25と同様、印刷により透光性樹脂フィルム21に形成されている。
また、光拡散手段を構成する白インク層23は、透光性樹脂フィルム21の表面上に突出するように形成されて、それだけ遮光部24側への光の拡散範囲が大きい。
そして、画像信号処理部50は、デジタルカメラ40が撮影した画像に基づいて、ワーク30の表面からの出射光量(輝度)の変化(輝点)を欠陥として検出できるところ、ワーク30裏面の暗部Pb内では、明部Pa内に比べて照射光量が少ない分、ワーク30表面の暗部Pb内でも、明部Pa内に比べて透過光量が少なく、特に、明暗境界Pcから離間する位置となるほど、欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない面からの出射光量(輝度)との差が相対的に小さくなり、欠陥が輝点として顕在化しないため、検出手段である画像信号処理部50による検出ができないおそれがある(図10参照)。
然るに、本実施形態では、シェード20に設けた光拡散手段である白インク層23(の端面23a)により、シェード20の透光部22を透過する光が遮光部24側に大きく拡散して、白インク層23を設けない場合(図10参照)と比べて、より多くの照射光(拡散光)Laがワーク30裏面の暗部Pb内、主に、暗部Pb内の明暗境界Pcに沿った領域に導かれる(図1参照)。このため、ワーク30表面の暗部Pb内の、特に明暗境界Pcに沿った領域からの出射光量(輝度)が増え、暗部Pb内にあるSからの出射光量(輝度)と欠陥Sのない表面から出射光量(輝度)との差が相対的に大きくなって、カメラ40の撮影した画像における出射光量(輝度)の変化(輝点)として顕在化する。即ち、図10に示すように、暗部Pb内で出射光量(輝度)が小さいため、カメラ40の撮影した画像に輝点として顕在化しなかった欠陥S2であっても、拡散光によって輝点として顕在化するため、検出手段である画像信号処理部50により欠陥S2を検出できる。
特に、この第1の実施形態では、ワーク30と白インク層23間の距離,および白インク層23の厚さ等が調整されて、透光部22を透過した拡散光Laが帯状の暗部Pbの幅方向中央部まで導かれるように設定されている。
このため、ワーク30表面の暗部Pb内の幅方向全域に、シェード20の透光部22を透過した光(拡散光)が導かれる。即ち、ワーク30表面の暗部Pb内の如何なる位置にある欠陥Sに対しても拡散光が導かれて、カメラ40の撮影した画像の暗部Pbに対応する領域内にある欠陥Sが輝点として顕在化するので、ワーク30表面の暗部Pb内全域における欠陥Sの検出が可能である。
パターン照射手段2は、スリット幅10mmの明部Paと暗部Pbが交互に連続するスリットパターンPを照射するが、カメラ40が撮影した画像には、明部Paと暗部Pbが交互に連続する所定の周期のスリットパターンP(図2参照)が表示される。そして、スリットパターンPの画像の輝度プロファイルは、図3に示すように、スリットパターンPの明部Paと暗部Pbの間隔に対応する所定の周期のsin波パターンとなる。
そして、ワーク30の暗部Pbに対応する領域には、シェード20の透光部22を透過した光(拡散光)Laが導かれる分、暗部Pbに対応する領域にある欠陥Sからの出射光量(輝度)が増える。即ち、透光部22を投透した光が暗部Pbに対応する領域に拡散光として導かれない場合(図10に示す試作機)における、欠陥からの出射光量(輝度)b1は、透光部22を透過した光が暗部Pbに対応する領域に拡散光Laとして導かれることにより、図3の符号b2(>b1)に示すように増加し、画像において輝点として顕在化する。
以下、画像信号処理部50の位相シフト法による画像処理を説明する。
位相シフト法では、ワーク30に照射するスリットパターンP(sin波パターン)の位相を一定間隔(例えば、π/2)でずらして、カメラ40でスリットパターンPを複数回(4回以上)撮影し、撮影した画像を解析することで、ワーク30の表面形状の計測を行う。
具体的には、カメラ40,ワーク30および面状照明光源10に対し、スリットパターン形成用シェード20を一定速度でスリットパターンP(sin波パターン)の少なくとも1周期分相当移動させていく。そして、シェード20(スリットパターンP)の移動に伴う、スリットパターンP(sin波パターン)の位相の変化に対し、一定間隔(π/2)毎にスリットパターンP(sin波パターン)をカメラ40で撮影する。
撮影した全4枚の各画像のある1点p(x,y)の明るさ(輝度)は、sin波パターンの縦軸方向のオフセット量,振幅をそれぞれA,Bとすると、以下の4連立方程式、
(x,y)=A+Bcos(φ)
(x,y)=A+Bcos(φ+π/2)
(x,y)=A+Bcos(φ+π)
(x,y)=A+Bcos(φ+3π/2)で表される。
そして、全4枚の各画像を合成することで、即ち、位相演算により、Bについて上記4連立方程式を解くことで、点p(x,y)における輝度Bが求められる。
即ち、B=sqrt((I−I)2+(I−I)2))/2となる。
このように、画像信号処理部50は、画像処理(位相シフト法)によって画像上の点p(x,y)の振幅B(輝度)を求め(図4(e)参照)、振幅B(輝度)の変化量が閾値以上である場合に、その位置p(x,y)に欠陥があると判断する。
図4は、カメラ40の撮影した明暗パターンPの画像の輝度プロファイル(sin波パターン)を示し、(a)〜(d)は、明暗パターンPの位相がずれるようにシェード20を移動した時のそれぞれの画像の輝度プロファイルを示す。図4(e),(f)は、(a)〜(d)の4枚の画像を合成した輝度プロファイル、すなわち、位相演算により、Bについて上記4連立方程式を解くことで計測した点p(x,y)の輝度Bをそれぞれ示し、(e)は点p(x,y)に欠陥がある場合、(f)は点p(x,y)に欠陥がない場合を示す。点p(x,y)に欠陥があると、図4(e)に示すように、欠陥に対応する輝度Bが拡散光相当増幅されて輝点として顕在化し、画像信号処理部50により確実に検出できる。
また、本実施形態では、パターン照射手段2(照明光源10およびパターン形成用シェード20)とカメラ40がワーク30を挟むように配置されるので、表面欠陥検査装置1を構成する設備を配置する位置的制約が少ない。
また、本実施形態では、パターン照射手段2とワーク30とカメラ40が、それぞれ正対するように配置されているので、ワーク30の表面に形成される(現れる)スリットパターンPのゆがみが減少し、リットパターンPの明暗境界Pcが鮮明となり、それだけ欠陥での出射光量(輝度)の変化(輝点)が判別しやすい。
また、本実施形態では、ワーク30が湾曲する形状であっても、ワーク30の表面全体をカメラ40で撮影できるので、検査できない領域が少ない。
なお、前記第1の実施形態では、照射するスリットパターンP(sin波パターン)の位相を一定間隔(π/2)でずらして、カメラ40でスリットパターンPを複数回(4回以上)撮影し、撮影した画像を解析することで、ワーク30の表面形状の計測を行う位相シフト法が採用されているが、照射するスリットパターンP(sin波パターン)の位相を一定間隔(π/4)でずらして、カメラ40でスリットパターンPを複数回(8回以上)撮影し、撮影した画像を解析することで、ワーク30の表面形状の計測を行う位相シフト法を採用してもよく、照射するスリットパターンP(sin波パターン)の位相をずらす間隔が狭いほど、カメラ40による撮影回数が多くなるほど、ワーク30の表面形状の高精度の計測を行うことができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態である表面欠陥検査装置1Aの要部を示す。
表面欠陥検査装置1Aのスリットパターン形成用シェード20Aでは、前記した第1の実施形態の場合と同様、光拡散手段を構成する矩形状断面の白インク層23Aが透光部22に設けられているが、白インク層23Aは、その表面側23bが内側に窪む円弧状に形成されて、透光部22の白インク層23Aの表面側から出射する光も遮光部24側に拡散されるように構成されている。
即ち、白インク層23Aの幅方向両端面23aから出射する拡散光Laに加えて、白インク層23Aの円弧状の表面23bから出射する拡散光Lbも、ワーク30表面の暗部Pb内に導かれる。
このため、ワーク30表面の暗部Pb内の、主に明暗境界Pcに沿った領域からの出射光量がいっそう増え、暗部Pb内にある欠陥からの出射光量(輝度)と欠陥のない表面からの出射光量(輝度)との差が相対的にいっそう大きくなって、それだけ検出手段である画像信号処理部50による欠陥の検出精度がさらに上がる。
その他は、前記した第1の実施形態と同一であり、同一の符号を付すことで、重複する説明は省略する。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態である表面欠陥検査装置1Bの要部の構成を示し、図7は、同表面欠陥検査装置1Bのカメラ40が撮影した明暗パターンの画像を示す。
第3の実施形態の表面欠陥検査装置1Bでは、スリットパターン形成用シェード20Bが、第1,第2の実施形態のシェード20,20Aと同様、透光性樹脂フィルム21の面状照明光源10側となる表面に所定幅の黒インク層25が形成されて、黒インク層25を形成した帯状の遮光部24と、黒インク層25を形成しない帯状の透光部22とが交互に連続するように形成されている。
そして、シェード20Bを構成する透光性樹脂フィルム21の黒インク層25非形成側に、光拡散手段を構成する梨地21aが形成されており、透光部22を透過してワーク30の裏面に向う光Laが透光部22(透光性樹脂フィルム21)の梨地21a形成面から出射する際に、遮光部24側に拡散されるように構成されている。
このため、ワーク30表面の暗部Pb内の、特に明暗境界Pcに沿った領域からの出射光量が増える分、暗部Pb内にある欠陥sからの出射光量(輝度)と欠陥sのない表面から出射光量(輝度)との差が相対的にいっそう大きくなって、それだけ検出手段である画像信号処理部50による欠陥の検出精度がさらに上がる。
その他は、前記した第1の実施形態と同一であり、同一の符号を付すことで、重複する説明は省略する。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態である表面欠陥検査装置1Cの要部の構成を示す。
表面欠陥検査装置1Cのスリットパターン形成用シェード20Cは、0.5mm幅の帯状の透光部22と0.5mm幅の帯状の遮光部24とが交互に連続するように形成された第1のスリットパターン形成用シェード20C1と、3mm幅の帯状の透光部22と10〜20mm幅の帯状の遮光部24とが交互に連続するように形成された第2のスリットパターン形成用シェード20C2とが、透光部22と遮光部24が連続する方向(スリットと直交する方向)に一体化されている。なお、シェード20C2の遮光部24の幅は、10mm〜20mmの範囲内の所定値に設定されている。
第1のシェード20C1および第2のシェード20C2は、いずれも第3の実施形態の構成が採用されている。即ち、透光性樹脂フィルム21に黒インク層25が形成されて遮光部24が構成され、透光性樹脂フィルム21の黒インク層非形成側に光拡散手段である梨地21aが形成されて、透光部22から出射する光が遮光部24側に拡散するように構成されている。
そして、スリットパターン形成用シェード20Cは、長手方向(図8左右方向)に移動できるように構成されて、第1のシェード20C1がワーク30および面状照明光源10に正対する第1の位置(図8参照)と、第2のシェード20C2がワーク30および面状照明光源10に正対する第2の位置とを択一的にとることができる。
ワーク30表面の欠陥を検出する際、凹凸のような球状の欠陥については、カメラ40の撮影した画像の暗部Pbがある程度明るい方が検出し易いので、ワーク30表面に形成されるスリットパターンの明部Paおよび暗部Pbの幅がそれぞれ小さい第1のシェード20C1を用いる。一方、髪の毛のような細い欠陥については、カメラ40の撮影する画像の暗部Pbがある程度暗い方が検出し易いので、ワーク30表面に形成されるスリットパターンPの明部Paの幅に比べて暗部Pbの幅が大きい第2のシェード20C2を用いる。
まず、第1の検査工程では、第1のシェード20C1がカメラ40,ワーク30および面状照明光源10に対し正対する図8に示す形態において、面状照明光源10に対し、スリットパターン形成用シェード20Cを一定速度で、第1のシェード20C1が形成するスリットパターンP1(sin波パターン)の少なくとも1周期分相当移動させつつ、シェード20C(スリットパターンP1)の移動に伴う、スリットパターンP1(sin波パターン)の位相の変化に対し、一定間隔(π/2)毎にスリットパターンP1(sin波パターン)をカメラ40で撮影する。
そして、撮影した各画像を合成することで、即ち、公知の画像処理(位相シフト法)を行うことで、画像上の全ての点p(x,y)の振幅B(輝度)を求め、振幅B(輝度)の変化量が閾値以上である場合に、その位置p(x,y)に欠陥があると判定する。
次に、第1の検査工程後の第2の検査工程では、面状照明光源10に対しシェード20Cが前進し、第2のシェード20C2がカメラ40,ワーク30および面状照明光源10に対し正対する形態において、面状照明光源10に対し、スリットパターン形成用シェード20Cを一定速度で、第2のシェード20C2が形成するスリットパターンP2(sin波パターン)の少なくとも1周期分相当移動させつつ、シェード20C(スリットパターンP2)の移動に伴う、スリットパターンP2(sin波パターン)の位相の変化に対し、一定間隔(π/2)毎にスリットパターンP2(sin波パターン)をカメラ40で撮影する。
そして、撮影した各画像を合成することで、即ち、公知の画像処理(位相シフト法)を行うことで、画像上の全ての点p(x,y)の振幅B(輝度)を求め、振幅B(輝度)の変化量が閾値以上である場合に、その位置p(x,y)に欠陥があると判定する。
そして、第1のシェード20C1のスリットパターンP1を用いた第1の検査工程と、第2のシェード20C2のスリットパターンP2を用いた第2の欠陥の検査工程とを行い、いずれの検査工程においても「欠陥なし」と判定された場合にのみ、「欠陥なし」と判定され、第1,第2の検査工程の少なくともいずれか一方の検査工程で「欠陥あり」と判定された場合には、「欠陥あり」と判定される。
このように、この第4の実施形態では、凹凸のような球状の欠陥に対しても、髪の毛のような細い欠陥に対しても確実に検出することができる。
その他は、前記した第1の実施形態と同一であり、同一の符号を付すことで、重複する説明は省略する。
なお、前記した実施形態では、被検査体が無色透明(クリアー)な前照灯用の前面カバー30である場合について説明したが、被検査体としては、無色透明(クリアー)に限らず、透光性樹脂部材であればよく、ターンシグナルランプ用のアンバー色の前面カバーやストップランプ用の赤色の前面カバーなどの、標識灯用の前面カバーであってもよい。
1,1A,1B,1C 検査装置
2 パターン照射手段
10 面状照明光源
20,20A,20B,20C(20C1,20C2) スリットパターン形成用シェード
P 明部と暗部が交互に連続するスリットパターン
Pa スリットパターンの明部
Pb スリットパターンの暗部
Pc スリットパターンの明暗境界
21 透光性樹脂フィルム
21a 光拡散手段である梨地
22 透光部
23,23A 光拡散手段である白インク層
23a 光拡散手段である白インク層の端面
23b 光拡散手段である白インク層の円弧状表面
24 遮光部
25 遮光部を形成する黒インク層
30 ワーク(被検査体である前面カバー)
S ワーク表面についている欠陥
40 被検査体を通してスリットパターンを撮影する撮影手段であるカメラ
50 ワークの表面欠陥を検出する検出手段である画像信号処理部
56 ワークの表面欠陥の有無を判定する解析用コンピュータ(パソコン)

Claims (8)

  1. 透光部と遮光部が交互に連続する明暗パターン形成用シェードおよび該シェードの背面側に設けた照明光源で構成され、前記透光部と遮光部に対応する明部と暗部が交互に連続する明暗パターンを照射するパターン照射手段と、
    その背面側を前記パターン照射手段に向けて配置される被検査体である透光性樹脂部材と、
    前記被検査体を挟み前記パターン照射手段と正対するように配置され、前記被検査体を通して前記明暗パターンを撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段が撮影した画像における出射光量(輝度)の変化に基づいて、前記被検査体表面の欠陥を検出する画像信号処理部である検出手段と、を備えた透光性樹脂部材の表面検査装置であって、
    前記明暗パターン形成用シェードには、前記透光部を透過する光を前記遮光部側に拡散する光拡散手段が設けられたことを特徴とする透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  2. 前記明暗パターン形成用シェードの透光部と遮光部は、それぞれ所定幅の帯状に形成されて、前記被検査体の表面には、帯状の明部と暗部が交互に連続するスリットパターンが形成されるとともに、前記光拡散手段によって拡散された拡散光は、前記被検査体表面の帯状暗部の幅方向中央部まで導かれることを特徴とする請求項2に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  3. 前記明暗パターン形成用シェードは、透光性樹脂フィルムの表面に所定幅の黒インク層が形成されて、前記黒インク層を形成した前記遮光部と前記黒インク層を形成しない前記透光部とが交互に連続するとともに、
    前記光拡散手段は、前記被検査体に臨む側となる、前記シェードの前記黒インク層非形成側に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  4. 前記光拡散手段は、前記透光部を構成する前記透光性樹脂フィルムの表面に形成した横断面矩形状の白インク層で構成されたことを特徴とする請求項3に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  5. 前記白インク層の横断面矩形状の表面が内側に窪む円弧状に形成されて、前記白インク層の表面から出射する光が拡散されるように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  6. 前記光拡散手段は、前記透光性樹脂フィルムの表面に形成した梨地で構成されたことを特徴とする請求項3に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  7. 前記明暗パターン形成用シェードは、前記照明光源に対し前記透光部と遮光部が連続する方向に移動できるように構成されるとともに、前記シェードを移動し前記明暗パターンの位相を一定間隔でずらしつつ、該シェードの移動に連係して前記撮影手段が前記明暗パターンを撮影し、
    前記検出手段は、前記撮影手段が撮影した複数の画像を合成する位相シフト法により、画像における出射光量(輝度)の変化を計測することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
  8. 前記明暗パターン形成用シェードは、凹凸のような球状の欠陥の顕在化に有効な明暗パターンを形成する第1のシェードと、髪の毛のような細い欠陥の顕在化に有効な明暗パターンを形成する第2のシェードが前記シェード移動方向に一体化されるように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の透光性樹脂部材の表面欠陥検査装置。
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