JP4040115B2 - 小型変圧器の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、民生用の電子機器に用いられる小型変圧器に関するものであり、詳しくは磁束の洩れを防止すべく鉄心の外周に磁気遮へい用のハム・プルーフ・ベルトを巻回した構造の小型変圧器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における、この種の小型変圧器1は、図7及び図8に示すように、変圧器本体2と、平板を四角形状にして変圧器本体2の鉄心3の周囲を囲んで係合係止するハム・プルーフ・ベルト5と、取付金具6とから構成されている。ここで、図7は、ハム・プルーフ・ベルトを取り付けた取付金具に変圧器本体を取り付ける様子を示した略示的斜視図であり、図8はその側面図である。
【0003】
変圧器本体2は、コイルボビン11にコイル4を巻回し、かつそれに例えばE型鉄心3を組み込んだ構造となっている。
【0004】
しかるに、従来において、ハム・プルーフ・ベルト(通常、略してHPBとも伝う)5は、平板を予めコ字型形状に形成し、これを取付金具6に既に組み込み、これらによって形成された開口部5aに横方向から別途組み立てられた上記変圧器本体2を挿入して係合係止する構造となっている。
【0005】
上記取付金具6は、金属性平板を略四角形状に形成し、その四方のコーナー部分に係止孔7を備え、その略中央の位置に起立状態に切り起したストッパ8と、このストッパ8と反対端部に切り欠いた舌片状の爪部9と、短手方向の端部を起立させた係止部10とからなる構造である。
【0006】
このような構造をした小型変圧器1は、先ず取付金具6にコ字型形状をしたハム・プルーフ・ベルト5の両端の基部側を取付金具6の係止部10にスポット溶接等により接続して組み立てる。そして取付金具6とハム・プルーフ・ベルト5で形成された空間(開口部5a)に変圧器本体2をストッパ8に当接するまでスライドさせて挿入し、爪部9を起立させて係合係止して組立は完成する。この場合、ハム・プルーフ・ベルト5は磁束の洩れを防止する観点から鉄心3の周囲に密着されるもので、開口部5aと変圧器本体2との間は比較的厳しい寸法精度が要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記説明した従来技術における小型変圧器1においては、予めハム・プルーフ・ベルト5と取付金具6とが一体化され、その開口部5aに変圧器本体2を挿入し変圧器本体2をストッパ8と起立させた爪部9で係合係止する構造となっているため、変圧器本体2と開口部5aとの間に寸法精度のバラツキがあると重量のある変圧器本体2を安定して挿入することができないと云う構造上の問題と、重量のある変圧器本体2をスライドして挿入する際に圧入力が必要であり組み立てずらいと云う問題点があった。
【0008】
従って、重量のある変圧器本体2を、組立てが容易でかつ構造的に複雑にならないで、安定して固定できる構造に解決しなければならない課題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る小型変圧器の製造方法は、コイルボビン23aにコイル23を巻回し、かつ鉄心22を組み込んでなる変圧器本体21と、該変圧器本体21を取り付ける取付金具27と、前記変圧器本体21の鉄心22の外周に装着される大きさからなる平板を四角形状に形成し、自由端部側を開口自在にしたハム・プルーフ・ベルト24Bを備えた小型変圧器20の製造方法であって、前記鉄心22の外周にほぼロ字状をなす前記ハム・プルーフ・ベルト24Bを開いて少なくとも二層以上重ねて装着し、このハム・プルーフ・ベルト24Bの自由端部同士は前記鉄心22の側面に設けられ、自由端部同士は僅かな隙間を介し対向し、該ハム・プルーフ・ベルト24Bの外周をコ字状をした締付金具25で前記取付金具27を介して締め付け前記変圧器本体21を固定する構成としている。
【0010】
【作用】
上記構成にした小型変圧器は、変圧器本体に予めハム・プルーフ・ベルトを開いて装着し、この少なくとも二層以上のハム・プルーフ・ベルトを装着した変圧器本体の外周からコ字型形状をしたベルト状の締付金具で取付金具を介して締め付け固定するようにしたことにより、組み立てが容易となるばかりでなく、四角形状をなすハム・プルーフ・ベルトの自由端部同士の位置を鉄心の側面としたため、重量のある小型変圧器本体を安定した状態で取付金具に取り付けることができるようになる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明によって製造された小型変圧器について図を参照にして以下詳細に説明する。ここで、図1は、ハム・プルーフ・ベルト24Bを装着した変圧器本体21を、取付金具27にのせ締付金具25で締め付け固定する様子を示す分解斜視図である。
【0012】
すなわち、図1に示すように、本発明によって製造された小型変圧器20は、両端にフランジを有するコイルボビン23aの巻胴部にコイル23を巻回し、かつ例えばE型鉄心22を組み込んでなる変圧器本体21と、この変圧器本体21を構成する鉄心22の外周に密着して取付ける平板を四角形状に折り曲げほぼロ字状に形成したハム・プルーフ・ベルト(HPB)24Bと、変圧器本体21を固定する平板をコ字型形状をしたベルト状の締付金具25と、取付金具27とから構成されている。
【0013】
この変圧器本体21は、図1に示すように、重量のある鉄心22やコイル23等を備えているため、重量がある構造となっている。
【0014】
ハム・プルーフ・ベルト24Bは、平板を変圧器本体21の鉄心22の周囲に取付けるものであり、ロ字状、つまり四角形状にし、かつ一部を開放し、その自由端部側を開口自在にした構成となっており、互いに僅かな隙間を介し対向させ、自由端部同士の位置を鉄心の側面としている。
【0015】
図5及び図6に示すように、クリアランスを設けた形状のハム・プルーフ・ベルト24Bは、四角形状に形成した自由端部同士の対向する部分に隙間Xができるようにした構造である。このような構造にすることにより、ハム・プルーフ・ベルト24Bの重なり部分がなくなるため、巻数が2重3重以上となっても締付金具25を介し容易に取付金具27に取付け易い。しかし、実用上、差程支障のない範囲で洩れ磁束が生じる。
【0016】
締付金具25は、図1に示すように、変圧器本体21の鉄心22に装着したハム・プルーフ・ベルト24Bの外周を挟むようにして変圧器本体21を係合係止するものであり、ベルト状にした平板を略変圧器本体21の横幅Yの広さからなるコ字型形状に形成し、その両側の先端部26は丸みを帯びた形状にした構造となっている。
【0017】
取付金具27は、図1に示すように、略四角形状に形成され、対向する両端部に細長い透孔28を備え、且つ起立させたベルト取付部29A、29Bを設けた構造となっている。このベルト取付部29A、29Bの間の幅は変圧器本体21の横幅Yの大きさにベルト25の板厚分を加えた広さとなっており、且つベルト取付部29A、29B間の中間位置には、舌片状に切り欠いて起立させた位置決め片30を設けた構造となっている。
【0018】
このような構造からなる小型変圧器20の組み立ては、図4に示すように、先ず四角形状のハム・プルーフ・ベルト24Bの自由端部側を開いた状態にして、変圧器本体21の横方向から装着して鉄心22部分に取付ける。この場合、ハム・プルーフ・ベルト24Bは押し広げた状態とするため、取付けに際し、従来例のような寸法精度は要求されず、鉄心22に取付け易く、作業性が良い。
【0019】
次に、図1に示すように、ハム・プルーフ・ベルト24Bを装着した変圧器本体21を位置決め片30に合わせて取付金具27の上に置き、その上からコ字型形状のベルト25で変圧器本体21を挟むようにして、ベルト25の両側の先端部26をベルト取付部29Bの締付金具挿入部28に挿入する(図2参照)。
【0020】
しかる後、挿入した締付金具25の両側の先端部26を、図3に示すように、変圧器本体21を固定しながら下側に引っ張りながら外側に折り曲げて変圧器本体21を締め付け固定する。なお、そのまま外側に折り曲げても、折り曲げる際に下方向に引っ張る力が作用するので、変圧器本体21を締め付け固定できる構造となっている。
【0021】
このようにして、ハム・プルーフ・ベルト24Bを装着した変圧器本体21の上からベルト25で係止するようにすることにより、たとえ質量のある変圧器本体25であっても簡単に位置ずれしたり、取付金具27から外れたりしない構造となっている。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る小型変圧器の製造方法によれば、変圧器本体21に予め四角形状に形成したハム・プルーフ・ベルト24Bを押し広げて開口部を大として少なくとも二層以上装着するようにしたため、ハム・プルーフ・ベルト24Bの取付作業が容易となるばかりでなく、ハム・プルーフ・ベルト24Bの自由端部同士を鉄心22の側面としたため、重量のある小型変圧器本体21を安定した状態で取付金具27に取り付けることができると云う極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によって製造された小型変圧器の構成を分解した全体斜視図である。
【図2】 同ベルトにより取り付ける要部を拡大した斜視図である。
【図3】 同ベルトにより係止した要部を拡大した斜視図である。
【図4】 同ハム・プルーフ・ベルトの取り付けを示す要部を拡大した斜視図である。
【図5】 クリアランスを持ったハム・プルーフ・ベルトの斜視図である。
【図6】 同クリアランスを持ったハム・プルーフ・ベルトの説明図である。
【図7】 従来技術における小型変圧器の組み立てを示した斜視図である。
【図8】 従来技術における組み立てられた小型片圧器の側面図である。
【符号の説明】
20 小型変圧器
21 変圧器本体
22 鉄心
23 コイル
24B ハム・プルーフ・ベルト(HPB)
25 締付金具
26 先端部
27 取付金具
28 締付金具挿入部
29A、29B 締付金具取付部
30 位置決め片
Claims (1)
- コイルボビン(23a)にコイル(23)を巻回し、かつ鉄心(22)を組み込んでなる変圧器本体(21)と、該変圧器本体(21)を取り付ける取付金具(27)と、前記変圧器本体(21)の鉄心(22)の外周に装着される大きさからなる平板を四角形状に形成し、自由端部側を開口自在にしたハム・プルーフ・ベルト(24B)を備えた小型変圧器(20)の製造方法であって、
前記鉄心(22)の外周にほぼロ字状をなす前記ハム・プルーフ・ベルト(24B)を開いて少なくとも二層以上重ねて装着し、このハム・プルーフ・ベルト(24B)の自由端部同士は前記鉄心(22)の側面に設けられ、自由端部同士は僅かな隙間を介し対向し、該ハム・プルーフ・ベルト(24B)の外周をコ字状をした締付金具(25)で前記取付金具(27)を介して締め付け前記変圧器本体21を固定することを特徴とした小型変圧器の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31926294A JP4040115B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 小型変圧器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31926294A JP4040115B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 小型変圧器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08153636A JPH08153636A (ja) | 1996-06-11 |
JP4040115B2 true JP4040115B2 (ja) | 2008-01-30 |
Family
ID=18108239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31926294A Expired - Lifetime JP4040115B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 小型変圧器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4040115B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-28 JP JP31926294A patent/JP4040115B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08153636A (ja) | 1996-06-11 |
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