JPS5934968Y2 - ソレノイド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は永久磁石を有する有極形ソレノイドの改良に
関するものである。

従来、この種のソレノイドとして第１図に示すように励
磁コイル１を巻装した筒状ボビン２の中空部に非磁性体
パイプ３を一方端部を充分突出して挿通し、このパイプ
３中に可動鉄心４および固定鉄心５を接離自在に設ける
とともにパイプ３の突出部にコ字形状の補助継鉄６を取
付け、また上記励磁コイル１を囲むようにコ字形状継鉄
７を設け、との継鉄７の底部に上記固定鉄心５をかしめ
などの手段で固定するとともに上記補助継鉄６との間に
永久磁石８を取付け、更にとの継鉄７の両脚部先端の間
に上記可動鉄心４Ｑ挿通孔を有する蓋体９をかしめなど
の手段で取付けてなり励磁コイル１の付勢により可動鉄
心４を固定鉄心５に吸着し、この状態で付勢を解いても
永久磁石８によりこの状態を自己保持するようにしたも
のがある。

ところが、このような構成によると励磁コイル１を巻装
したボビン２、可動および固定鉄心４゜５および継鉄７
などの主要部分に加えボビン２の中空部に挿通されるパ
イプ３、永久磁石８を取付ける補助継鉄６および継鉄７
の両脚部先端の間に取付けられる蓋体９など多くの付属
部品を必要とするため組立に多大の手間がかかり面倒で
あるばかりか価格的にも高価なものになり、しかも固定
鉄心５を継鉄７にかしめる工程に加えて蓋体９を継鉄７
の両脚部先端の間にかしめる工程も必要とするため更に
組立工数が増えてし１い生産性の著しい低下を招く欠点
があった。

この考案は上記の欠点を除去するためなされたもので組
立が簡単で生産性にすぐれ、しかも経済的にも便利なソ
レノイドを提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例を図面に従い説明する。

第２図において、１１は合成樹脂などによリ一体戊形さ
れるボビンで、このボビン１１は第３図に示すように両
端に鍔部１１１，１１２を形成するとともにこれらの鍔
部１１１，１１２の間で上記鍔部１１２側に片寄らせて
鍔部１１３を形成し、更に鍔部１１２，１１３の間に相
対向して１対の側壁１１４，１１４を夫々形成している
。

これら側壁１１４は上記鍔部１１２，１１３に比べ肉薄
に形成して充分の弾性をもたせるようにするとともに両
側縁部を後述する継鉄１６の肉厚分だけ夫々突出してい
る。

またこれらの側壁１１４の内面には巾方向に沿って上記
両側縁部の突出部分にかけて係止部例えば突起１１５を
夫々形成している。

そしてこのようなボビン１１の上部鍔部１１１と１１３
の間に励磁コイル１２を巻装するとともに同ボビン１１
の中空部に可動鉄心１３および固定鉄心１４を接離自在
に設けている。

この場合固定鉄心１４は後述する継鉄１６に固定される
ものである。

また、上記鍔部１１２，１１３および側壁１１４にて形
成される開口部内に永久磁石１５を図示極性で収容して
いる。

一方、１６は継鉄で、とＱ継鉄１６は第４図に示すよう
に相対向する１対の脚部１６１，１６２を有しコ字形状
をなすもので、これらの脚部１６１゜１６２の夫々の先
端部両側縁に上記突起１１５に対応する係止部例えば切
欠部１６１ａ、１６２ａを夫々形成している。

そして、このような継鉄１６は第６図に示すように両脚
部１６Ｌ１６２の先端を上記ボビン１１の側壁１１４，
１１４の両側縁突出部間に介挿され夫々の切欠部１６１
ａ。

１６２ａが上記突起１５１に夫々係止されるまで押込み
励磁コイル１２および永久磁石１５を囲んだ状態に組立
てられている。

この場合、継鉄１６の両脚部１６１，１６２がボビン１
１の側壁１１４゜１１４間に介挿されると側壁１１４，
１１４はその弾性により第５図ａに示すよう充分に反り
曲るので継鉄１６の押込みを円滑に行なうことができ、
その後第５図すに示す切欠部１６１ａ、１６２ａと突起
１１５が係止した状態で安定される。

このようにしたソレノイドは励磁コイル１２を付勢する
と可動鉄心１３が固定鉄心１４側に吸引されこの固定鉄
心１４に吸着する１で可動される。

そして、可動鉄心１３が固定鉄心１４に吸着した状態で
励磁コイル１２の付勢を解くと今度は永久磁石１５より
継鉄１６→固定鉄心１４→可動鉄心１３を介して透過す
る磁束によりこの状態が自己保持される。

その後励磁コイル１２を上述と逆方向に付勢すると永久
磁石１５による可動鉄心１３と固定鉄心１４の間の吸着
状態が解かれ図示しない外部負荷の偏倚力などにより可
動鉄心１３は元の状態に復帰される。

これにより従前からの有極形ソレノイドと同様の動作が
得られることになる。

しかして、このような構成によると両端に鍔部１１１と
１１２を形成するとともにこれら鍔部１１１．１１２の
間で一方の鍔部１１２側に片寄らせて鍔部１１３を形成
し、これらの鍔部１１２と１１３の間に相対向して１対
の側壁１１４を形成酸したボビン１１を用い、このボビ
ン１１の鍔部１１１と１１２の間に励磁コイル１２を巻
装するとともに鍔部１１２と１１３の間のスペースに永
久磁石１５を収容し、この状態で上記側壁１１４に形成
した突起１１５に脚部１６１，１６２の切欠部１６１ａ
、１６２ａを係止することで継鉄１６を取付けるように
している。

この場合、ボビン１１は合成樹脂などにて形成され側壁
１１４゜１１４の両側縁突出部分に充分の弾性をもたせ
ているので継鉄１６の脚部１６１，１６２先端部を上記
突出部の間に介挿する際側壁１１４の突出部分を充分反
り曲げながら押込むことができ、これにより継鉄の押込
み作業を円滑にでき、組立を簡単にできる利点がある。

また組立後は側壁１１４゜１１４の弾性により側壁１１
４，１１４側の突起１１５と継鉄１６の脚部１６１，１
６２の切欠部１６１ａ、１６２ａの係止が保持されるの
で、組立後のガタ付をも確実に防止できる。

さらに従来のソレノイドに用いられていた永久磁石取付
用補助継鉄および継鉄の両脚部先端の間に取付ける蓋体
な省くことができ、加えてボビンの中空部に一方端部を
充分突出して挿通されるパイプも省くことができそれだ
け組立工数が減り組立の簡単化を図ることができるとと
もに価格的にも安価にできる。

またボビン１１の側壁１１４に形成した突起１１５に脚
部１６Ｌ１６２の切欠部１６１ａ。

１６２ａを係止することで継鉄１６を一体に取付けるこ
とができるので、従来の蓋板のかしめ工程に相当する作
業を省くこともできこの点からも組立工程を減らすこと
ができ、これにより生産性の著しい向上を図ることがで
きる。

尚、この考案は上記実施例にのみ限定されず要旨を変更
しない範囲で適宜変形して実施できる。

以上述べたようにこの考案によれば組立が簡単で生産性
にすぐれ、しかも経済的に有利なソレノイドを提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のソレノイドの→りを示す縦断面図、第２
図はこの考案の一実施例を示す縦断面図、第３図は同実
施例に用いられるボビンを示す斜視図、第４図は同実施
例に用いられる継鉄な示す斜視図、第５図ａ、ｂは同実
施例を説明するための要部拡大図、第６図は同実施例の
組立を説明するための概略的構成図である。 １．１２・・・励磁コイル、２，１ ・・・パイプ、４，１３・・・可動鉄心、鉄心、６・・
・補助継鉄、７・・・継鉄、磁石、９・・畳体、１１１
，１１２ １１４・・・側壁、１１５・・・突起、１１６２−・・
脚部、１６１ａ、１６２ １・・・ボビン、３ ５．１４・・伺定 ８．１５・・・永久 、１１３・・・鍔部、 ６・・娼鉄、１６１゜ ａ・・・切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に形成された第１および第２の鍔部、これらの鍔部
   の間で上記第２の鍔部に片寄らせて形成された第３の鍔
   部、上記第２および第３の鍔部の間に相対向して形成さ
   れるとともに両側縁をわずかに突出された弾性を有する
   １対の側壁およびこたらの側壁内面に上記両＊ｔｍの突
   出部にかけて形成される突起を有する筒状ボビンと、こ
   のボビンの第１および第３の鍔部の間に巻装された励磁
   コイルと、上記ボビンの第２および第３の鍔部と側壁に
   て形成される開口部に収容された永久磁石と、相対向す
   る１対の脚部を有するとともにこれら脚部の先端部供線
   に上記側壁内面の突起に対応する切欠部を有し上記脚部
   先端が上記側壁の両側縁突出部間に介挿されるとともに
   上記切欠部が上記側壁の突起に係止され上記励磁コイル
   むよび永久磁石を囲んだ状態に組立てられる継鉄とを具
   ・備したことを特徴とするソレノイ ド。