JP4039014B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載用途のように電圧が比較的不安定な直流電源によって放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のヘッドライトやフォグランプの光源としてHIDランプが普及してきている。この種の用途の放電灯点灯装置としては、図27に示すように、カーバッテリのような電池1を電源とするDC−DCコンバータ3と、DC−DCコンバータ3の出力電圧を矩形波交番電圧に変換するインバータ4と、HIDランプ(以下、「放電灯」と略称する)6を始動させるための高電圧パルスを印加するイグナイタ5とを備える構成が一般に採用されている。電池1とDC−DCコンバータ3とは、ヒューズ21および点灯スイッチ22を備える入力ハーネス2を介して接続されている。
【0003】
DC−DCコンバータ3はフライバック型であって、電池1の電圧が印加される平滑コンデンサ31の両端間に、トランス33の1次巻線n1とMOSFETからなるスイッチング素子32との直列回路を接続し、トランス33の2次巻線n2の両端間にダイオード34と平滑コンデンサ35との直列回路を接続した構成を有する。ダイオード34の極性は、スイッチング素子32のオン時にトランス33に蓄積されたエネルギによって、スイッチング素子32のオフ時にダイオード34を通して平滑コンデンサ35に充電電流を流すことができるように設定されている。図示例では、ダイオード34のアノードと接続されている平滑コンデンサ35の一端が平滑コンデンサ35の低電位側(負極)になる。さらに、DC−DCコンバータ3には平滑コンデンサ35の正極とインバータ4との間に挿入された電流検出用の抵抗36を備える。
【0004】
インバータ4は一般には4個のスイッチング素子からなるブリッジ回路を用い、DC−DCコンバータ3の出力電圧(つまり、平滑コンデンサ35の両端電圧)を、放電灯6に音響共鳴現象が生じない程度の低周波で交番する矩形波交番電圧に変換する。
【0005】
DC−DCコンバータ3およびインバータ4は制御回路7により動作が制御される。制御回路7は、平滑コンデンサ31の両端電圧(DC−DCコンバータ3の入力電圧)を監視しており、点灯スイッチ22の投入後には、平滑コンデンサ31の両端電圧が所定電圧(たとえば、9V)に達するとスイッチング素子32をオンオフさせる。また、制御回路7は、DC−DCコンバータ3の平滑コンデンサ35の両端電圧を低周波の矩形波交番電圧に変換するようにインバータ4を駆動するインバータ制御信号D21,D22を発生する。放電灯6の点灯前の無負荷状態では、インバータ4が駆動されるとイグナイタ5から高電圧パルスが発生し、放電灯6の電極間の絶縁破壊によって放電灯6が始動する。制御回路7では、平滑コンデンサ31の両端電圧だけではなく平滑コンデンサ35の両端電圧(DC−DCコンバータ3の出力電圧)および抵抗36の両端電圧も監視している。平滑コンデンサ35の両端電圧は放電灯6に印加されるランプ電圧に相当し、抵抗36の両端電圧は放電灯6に流れるランプ電流に相当する。したがって、制御回路7では平滑コンデンサ35の両端電圧と抵抗36の両端電圧とによって放電灯6への供給電力(ランプ電力に相当する)を監視することができ、放電灯6が始動した後に安定点灯状態に移行すると、供給電力を一定に保つようにスイッチング素子32のオンオフのタイミングを制御することによって放電灯6を安定に点灯させる。
【0006】
制御回路7のうち平滑コンデンサ35の両端電圧V2および抵抗36の両端電圧I2を監視してスイッチング素子32のオンオフを制御するコンバータ制御信号D1を生成する部分は図28のような構成になる。すなわち、電圧V2,I2はそれぞれ反転増幅回路41,42により増幅され、電圧V2を増幅する反転増幅回路41の出力は目標電流演算回路43に入力される。目標電流演算回路43には出力電力設定回路44から電力の目標値が与えられ、電力の目標値を反転増幅回路41の出力で除算することにより、電力の目標値に応じてDC−DCコンバータ3から出力すべき電流値が求められる(実際には抵抗36の両端電圧に相当する値が求められる)。この電流値を目標値として反転増幅回路42の出力との誤差を誤差増幅回路45により求めると、誤差増幅回路45からは目標値と実際の値との誤差分に相当する出力が得られるから、発振器46から出力される一定周波数の三角波ないし鋸歯状波と誤差増幅回路45との出力をコンパレータ47で比較することにより、発振器46から出力された三角波ないし鋸歯状波の周波数を有し、誤差増幅回路45の出力に対応したパルス幅を有するコンバータ制御信号D1を得ることができる。すなわち、DC−DCコンバータ3の出力電力が出力電力設定回路44で設定された電力の目標値に維持されるように、スイッチング素子32のオンオフがPWM制御される。
【0007】
この種の放電灯6として用いられるメタルハライドランプや超高圧水銀ランプのように水銀が封入されたHIDランプは、安定点灯状態では定電圧特性を示し、安定点灯状態において一定の光量を保つために放電灯点灯装置には定電力の供給が要求される。また、この種の放電灯6はイグナイタ5からの高電圧パルスにより始動した直後には水銀蒸気圧が低くランプ電圧が定格電圧よりも大幅に低くなっており、短時間で安定点灯状態に移行させるには発光管の温度を短時間で上昇させることが要求される。そこで、この種の放電灯点灯装置では、始動直後にはランプ電流を大きくして放電灯6に投入する電力を大きくするのが一般的であるが、ランプ電流が大きくなれば放電灯6の電極の損耗が大きくなるから、定格電流の1.5倍程度のランプ電流を与えるように制御していることが多い。
【0008】
いま、イグナイタ5からの高電圧パルスによって図29の時刻0において放電灯6を始動させたとする。図示例では、放電灯6の始動直後には放電灯6の放電維持のために上限を制限して比較的大きい電流を時刻taまでの短時間(通常は、1秒以下)流し、その後、時刻tbまでの一定時間(一般に数秒)は安定点灯状態でのランプ電力(一般に定格電力であり、図示例では35Wに設定してある)よりも大きい定電力(図示例では75W)をDC−DCコンバータ3から出力する。こうして放電灯6のアーク放電が維持されるようになれば、安定点灯状態でのランプ電力まで出力電力が徐々に低減する。図示例においては放電灯6の始動から数十秒後の時刻tcにおいて安定点灯状態に到達している。図29に示す動作は放電灯6が冷えた状態での始動を表し、放電灯6が立ち消えするなどして放電灯6の管壁温度が高い状態での再始動の際には、図29に示す動作の途中からの動作になる。上述のような制御によって、放電灯6の始動から安定点灯状態まで比較的短時間で光量を立ち上げることができる。
【0009】
しかしながら、カーバッテリのような電池1は電圧が大きく変動するから、電池1の電圧が通常時よりも大幅に低くなっていることも考えられる。たとえば、通常はDC−DCコンバータ3への入力電圧(平滑コンデンサ31の両端電圧)が14Vであるのに対して入力電圧が9Vまで低下していることもある。このように入力電圧が低下しているときに、点灯スイッチ22をオンにしたとすると、上述した時刻taから時刻tbの期間のような比較的大きい電力を出力しようとするときに、電池1からDC−DCコンバータ3に大きな電流を供給しなければならず、結果的に平滑コンデンサ31の両端電圧が低下する。これは、主として、電池1の内部抵抗および入力ハーネス2のインピーダンス成分による電圧降下を原因としている。平滑コンデンサ31の両端電圧が制御回路7に許容された動作可能電圧(たとえば、6V)よりも低下すると、制御回路7がスイッチング素子32をオフにしてDC−DCコンバータ3の動作を停止させることになる。一方、スイッチング素子32がオフになれば、平滑コンデンサ31が充電されて平滑コンデンサ31の両端電圧が上昇するから、制御回路7はスイッチング素子32を再びオンオフさせることが可能になる。このように、スイッチング素子32が動作状態と非動作状態とを交互に繰り返すことになり、いわゆる電源チャタリングを生じることになる。このような電源チャタリングが生じると、インバータ4に十分に大きい電力を出力することができないから、始動から定常点灯状態にすみやかに移行しなくなる。
【0010】
この問題を解決するために、図30に示すように、入力電圧が低下したときには、DC−DCコンバータ3に許容される最大の出力電力を上述した時刻taから時刻tbにおける電力よりも引き下げるように設定することが考えられている。図示例では入力電圧がVa以上であれば時刻taから時刻tbにおける出力電力をDC−DCコンバータ3に許容された最大値(図示例では75W)とし、入力電圧がVb以下であれば時刻taから時刻tbにおける出力電力を最大値よりも十分に小さい定電力(たとえば、40W)とし、入力電圧がVbを超えVaよりも小さいときには、出力電力を入力電圧に応じて制限するのである。
【0011】
図30に示すように制御すれば、DC−DCコンバータ3の最大出力電力が制限されることによって入力電流も制限されるから、入力ハーネス2での電圧降下が少なくなり、結果的に平滑コンデンサ31の両端電圧(入力電圧)の低下によって制御回路7がスイッチング素子32の動作を停止させる可能性が低減され、電源チャタリングが生じにくくなるのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電池1が大きく劣化した場合、入力ハーネス2のインピーダンスが大きい場合、周囲温度が高くDC−DCコンバータ3やインバータ4での電力変換効率が低い場合などには、入力電圧に応じてDC−DCコンバータ3の最大出力電力を調節するだけでは、入力電流を低減させる効果が不十分になり、電源チャタリングがほとんど改善されないことがある。
【0013】
この問題を解決するには入力電圧の低下時にDC−DCコンバータ3の最大出力電力をさらに大きく引き下げることが考えられるが、最大出力電力が大幅に引き下げられると、放電灯6の始動後において放電を維持するための電力を確保することができなくなり、結果的に始動後に安定点灯状態に移行する前に立ち消えしやすくなるという問題が生じる。
【0014】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、入力電圧が低下したときの電源チャタリングを抑制しながらも、放電灯の立ち消えをまねくことなく放電灯を始動から安定点灯状態に移行させることができる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、直流電源により電力が供給され出力を制御可能なDC−DCコンバータと、DC−DCコンバータから供給されるエネルギにより点灯する放電灯を含んだ負荷回路とを備え、DC−DCコンバータへの入力電流の過大な上昇を抑制するようにDC−DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを制御する入力電流抑制手段を備え、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、前記DC−DCコンバータの出力電圧および出力電流をそれぞれ検出するとともに、あらかじめ設定されている出力電力の目標値と出力電圧とから求めた電流値を出力電流の目標値として検出された出力電流の誤差を求めて電流指令値とする指令値設定手段と、スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、スイッチング素子をオンオフさせる周期を設定するとともに電流検出手段により検出された電流に対応した電圧が電流指令値よりも低い期間をオン期間とするようにスイッチング素子への信号を生成する駆動信号生成手段と、指令値設定手段から出力された電流指令値が上限値を超えるときには駆動信号生成手段にこの上限値を電流指令値として与える上限規定手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記上限規定手段により設定される上限値が前記放電灯の点灯から安定点灯状態に移行するまでの間に経過時間に伴って上昇するように設定されていることを特徴とする。
【0023】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記上限規定手段により設定される上限値の初期値を、前記放電灯の初始動時よりも再始動時において高く設定していることを特徴とする。
【0024】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記電流検出手段が前記スイッチング素子のオン時における両端電圧により前記スイッチング素子に流れる電流を検出し、スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段を設けるとともに、温度検出手段による検出温度が高いほど前記上限値を高くするように補正することを特徴とする。
【0025】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記DC−DCコンバータの入力電圧が低いほど出力電力の目標値を低く設定する最大電力制限手段を備えることを特徴とする。
【0026】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するインバータを備え、放電灯の点灯後に放電灯への印加電圧の極性を少なくとも1回反転させる間に放電灯の定常点灯状態よりも周期を長くするDCフェーズ期間を設定し、DCフェーズ期間には最大電力制限手段の出力を用いないことを特徴とする。
【0027】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記DCフェーズ期間において前記上限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、上限値が制限されていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を設けたことを特徴とする。
【0028】
請求項8の発明は、請求項6の発明において、前記DCフェーズ期間において前記指令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を設けたことを特徴とする。
【0029】
請求項9の発明は、請求項6の発明において、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより決定され、前記DCフェーズ期間において前記上限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする。
【0030】
請求項10の発明は、請求項6の発明において、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより決定され、前記DCフェーズ期間において前記指令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする。
【0031】
請求項11の発明は、請求項6ないし請求項10の発明において、前記放電灯に印加する電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備えることを特徴とする。
【0032】
請求項12の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するインバータを備え、前記放電灯に印加する電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備えることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
参考例1
本例は、図1に示すように、図27に示した従来構成との主な相違点は、制御回路7においてDC−DCコンバータ3の入力電流I1を監視する点にある。したがって、DC−DCコンバータ3には電池1と平滑コンデンサ31との間にカレントトランスのような電流検出手段8を設けてある。電流検出手段8により検出された入力電流I1は制御回路7に入力される。
【0034】
制御回路7は、図2に示すように、図28に示した構成に加えて電流検出手段8で検出した入力電流I1を増幅する増幅回路51を備え、増幅回路51の出力は誤差増幅回路52に入力され、あらかじめ設定された基準電圧Vref1との誤差が出力される。ここで、誤差増幅回路45と誤差増幅回路52との出力はそれぞれダイオード53,54を介してコンパレータ47の一方の入力となり、発振器46の出力と比較される。各ダイオード53,54は、アノードが各誤差増幅回路45,52の出力端に接続され、カソードがコンパレータ47の一方の入力端に共通に接続されている。
【0035】
上記構成において、電池1の電圧が低下したときには出力電力設定回路44で設定された電力値に対応する電流値よりも検出された電流I2のほうが小さくなるから、誤差増幅回路45の出力は小さくなってコンパレータ47から出力されるコンバータ制御信号D1のオン期間を長くしようとする。一方、電池1の電圧の低下によってDC−DCコンバータ3の入力電流I1が増加するから、入力電流I1に対応する増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref1を超えるようになり誤差増幅回路52の出力が大きくなれば、誤差増幅回路45の出力に優先して誤差増幅回路52の出力がコンパレータ47に入力されることになる。つまり、電池1の電圧が低下すれば、誤差増幅回路45の出力が小さくなり、誤差増幅回路52の出力が大きくなるのであって両者は逆方向に変化するから、コンパレータ47には誤差増幅回路52の出力が入力されることになり、結果的に、発振器46の出力が誤差増幅回路52の出力を超える期間が短くなってコンバータ制御信号D1のオン期間が短くなる。要するに、スイッチング素子32のオンデューティが小さくなってDC−DCコンバータ3の出力電力が抑制され入力電流I1が抑制される。つまり、スイッチング素子32のオンデューティが小さくなることによって、DC−DCコンバータ3の入力側から出力側への伝達エネルギが減少する。このように、主として誤差増幅回路52、コンパレータ47、発振器46により出力調節手段が構成される。
【0036】
上述のように入力電流I1を制限することによって、入力電流I1が過大になることによる入力電圧の低下を抑制することができ、電源チャタリングの発生を低減することができる。しかも、入力電流I1の制限値(つまり、基準電圧Vref1と増幅回路51の出力との関係)を適正に設定し、入力電流I1が極端に小さくならないようにしておくことによって、DC−DCコンバータ3の出力電流および出力電力をできるかぎり確保することができ、従来構成に比較して出力電力が極端に小さくなることがなく、放電灯6の立ち消えの発生を抑制することができる。なお、本例は誤差増幅回路52を用いたことによって、入力電流I1の変化に応じてスイッチング素子32のオンデューティが変化することになるが、誤差増幅回路52に代えてコンパレータを用いるようにすれば、入力電流I1に対応する増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref1を超えるときには、コンパレータ47への入力が一定値になり、結果的にスイッチング素子32のオンデューティを一定値に制限することが可能になる。他の構成および動作は従来構成と同様である。
【0037】
参考例2
本例は、図3に示すように、図28に示した従来構成の制御回路7に、DC−DCコンバータ3の入力電流I1を検出する電流検出手段8の出力を増幅する増幅回路51と、増幅回路51の出力を基準電圧Vref2と比較するコンパレータ55と、コンパレータ47およびコンパレータ55の出力を入力とする論理回路56とを付加したものである。論理回路56は、入力電流I1に相当する増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref2よりも小さくコンパレータ55の出力がLレベルであるとコンパレータ47の出力をコンバータ制御信号D1として出力し、コンパレータ55の出力がHレベルであるとコンパレータ47の出力にかかわらずコンバータ制御信号D1をオフにする。ここに、コンバータ制御信号D1をオフにするタイミングは、コンパレータ55の出力がHレベルになった時点、またはコンパレータ47の出力が次に立ち上がる時点からとする。この種の論理回路56はRSラッチにより構成することができる。つまり、本例の構成では入力電流I1はスイッチング素子32のオンオフに応じて増減するから、コンパレータ55の基準電圧Vref2を適宜に設定すれば、スイッチング素子32のオンオフに同期した矩形波信号を論理回路56に与えることができるのであって、コンパレータ47の出力でセット、コンパレータ55の出力でリセットされるRSラッチを論理回路56に用いればよい。
【0038】
上述の構成によって、電池1の電圧低下などによって入力電流I1が増加すると、コンバータ制御信号D1の一部が欠落して間欠的に出力されることになり、入力電流I1の極端な増加を抑制することができる。つまり、コンパレータ55と論理回路8とによって出力調節手段が構成される。このように、入力電流I1の増加を抑制することにより、入力電流I1が過大になることによる入力電圧の低下を抑制することができ、電源チャタリングの発生を低減することができる。しかも、入力電流I1の制限値を適正に設定し、入力電流I1が極端に小さくならないようにしておくことによって、DC−DCコンバータ3の出力電流および出力電力をできるかぎり確保することができ、従来構成に比較して出力電力が極端に小さくなることがなく、放電灯6の立ち消えの発生を抑制することができる。他の構成および動作は従来構成と同様である。
【0039】
参考例3
本例も参考例1、参考例2と同様に、DC−DCコンバータ3の入力電流I1を監視することによって、入力電流I1の大小に応じてコンバータ制御信号D1を制御するものである。ただし、本例ではコンパレータ47に入力する鋸歯状波の波形を入力電流I1に応じて変化させる構成を採用している。具体的には、入力電流I1が小さいときには図5(a)のように鋸歯状波の1周期内での休止期間T1を短くし、入力電流I1が大きくなると図5(b)のように鋸歯状波の1周期内での休止期間T1を長くするのである。鋸歯状波のピーク値および半値幅は入力電流I1に依存しないが、休止期間T1のみが入力電流I1に応じて変化するようになっている。したがって、参考例1ではスイッチング素子32のオンオフの周波数が一定であるのに対して、本例ではスイッチング素子32のオンオフの周波数は入力電流I1に応じて変化する。
【0040】
すなわち、図4に示すように、入力電流I1を増幅回路51により増幅して誤差増幅回路52により基準電圧Vref3との誤差を求める。誤差増幅回路52の出力はV−f変換回路57に入力され、誤差増幅回路52の出力電圧が大きいほど高い周波数の矩形波信号に変換される。V−f変換回路57から出力される矩形波信号はオンデューティが十分に大きい波形であって、RSラッチ61のリセット端子Rに入力される。RSラッチ61のセット端子Sには、コンパレータ62の出力端が接続される。コンパレータ62の一方の入力端にはコンデンサCsとスイッチング素子Qsとの並列回路が接続され、さらにコンデンサCsにはスイッチング素子Qsがオフである間にコンデンサCsに充電電流を流す定電流源Isが接続される。このコンデンサCsの両端電圧がコンパレータ47に入力されるのであって、コンデンサCsの両端電圧が発振器46の出力になる。スイッチング素子QsはRSラッチ61の出力によりオンオフが制御され、コンパレータ62の他方の入力端には基準電圧Vref4が印加される。
【0041】
したがって、入力電流I1に対応した増幅回路51の出力に応じた周波数の矩形波信号の立ち上がりによってRSラッチ61がリセットされRSラッチ61の出力がLレベルになるとスイッチング素子Qsはオフになり、コンデンサCsの充電が開始される。この間には発振器46の出力電圧は時間の経過に伴って上昇する。コンデンサCsの両端電圧が基準電圧Vref4に達すると、コンパレータ62の出力がLレベルからHレベルに立ち上がるからRSラッチ61がセットされ、RSラッチ61の出力がHレベルになりスイッチング素子Qsがオンになる。つまり、コンデンサCsは放電され、発振器46の出力電圧はゼロになる。ここで、定電流源Isの出力電流とコンデンサCsの容量と基準電圧Vref4との関係を適宜に設定することにより、スイッチング素子QsがオフになってからコンデンサCsの両端電圧が基準電圧Vref4に達してスイッチング素子Qsがオンになるまでの時間を、V−f変換回路57から出力される矩形波信号のオン期間よりも短く設定してある。また、スイッチング素子Qsがオフになってからオンになるまでの時間は、V−f変換回路57から出力される矩形波信号の最小の周期よりも短くなるように設定してある。その結果、V−f変換回路57から出力される矩形波信号の周期が長くなれば、発振器46の出力の休止期間T1が長くなる。本例では、誤差増幅回路52、V−f変換回路57、RSラッチ61、コンパレータ62、コンデンサCs、定電流源Is、スイッチ要素Qsなどにより出力調節手段が構成される。
【0042】
上述したように、本例では発振器46からの出力の休止期間T1を入力電流I1の大きさに応じて調節し、入力電流I1が大きくなると休止期間T1を長くすることによって、入力電流I1が増大すればDC−DCコンバータ3のスイッチング素子32のオンデューティが減少するから、DC−DCコンバータ3の出力が抑制されることになり、結果的に入力電流I1の増加が抑制されることになる。つまり、入力電流I1の増加を抑制することにより、入力電流I1が過大になることによる入力電圧の低下を抑制することができ、電源チャタリングの発生を低減することができる。本例では、入力電流I1とV−f変換回路57から出力される矩形波信号の周波数との対応関係を適正に設定し、入力電流I1が極端に小さくならないようにしておくことによって、DC−DCコンバータ3の出力電流および出力電力をできるかぎり確保することができ、従来構成に比較して出力電力が極端に小さくなることがなく、放電灯6の立ち消えの発生を抑制することができる。他の構成および動作は従来構成と同様である。
【0043】
参考例4
図1に示した参考例1ではDC−DCコンバータ3への入力電流I1を検出していたのに対して、本例は、図6に示すように、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32を通過する電流Iqを検出する電流検出手段9を設け、電流検出手段9により検出した電流Iqに基づいてスイッチング素子32のオンオフを制御するものである。電流検出手段9にはここではカレントトランスを用いている。なお、図6に示すDC−DCコンバータ3は、図1に示したDC−DCコンバータ3とはトランス33の2次巻線n2およびダイオード34の極性を変更してある。この変更によって電流検出用の抵抗36は平滑コンデンサ35の負極とインバータ4との間に挿入されるが、DC−DCコンバータ3の2次側での基準電位が変化するだけであって動作は参考例1とほぼ同様である。
【0044】
電流検出手段9により検出した電流Iqはスイッチング素子32のオンオフによって断続されるから、図7に示すように、制御回路7では電流検出手段9により検出された電流を増幅回路51で増幅した後、平均化回路58によって平均化している。つまり、増幅回路51の出力電圧の平均電圧を平均化回路58により求め、この平均電圧を参考例1と同様に誤差増幅回路52に入力して基準電圧Vref5との誤差を求めている。誤差増幅回路52の出力はダイオード54を通してコンパレータ47に入力されており、コンパレータ47には誤差増幅回路45の出力もダイオード53を通して入力されている。ここにおいて、参考例1ではDC−DCコンバータ3の出力電圧を平滑コンデンサ35の負極側で監視しているから、制御回路7において反転増幅回路41を用いたが、本実施形態では平滑コンデンサ35の正極側でDC−DCコンバータ3の出力電圧を監視するから、制御回路7において増幅回路(非反転)48を用いている。
【0045】
本例の構成は、電流検出手段9の位置と平均化回路58を設けた点を除けば、実質的に参考例1と同様の構成を有している。また、平均化回路58から出力される平均電圧は、DC−DCコンバータ3への入力電流I1と等価であるから、本例の構成は参考例1と同様に機能し、同様に動作することになる。
【0046】
参考例5
本例は、参考例2の構成を参考例4において示したDC−DCコンバータ3に適用したものであって、図8のように、電流検出手段9(図6参照)により検出したスイッチング素子32に流れる電流Iqを増幅回路51により増幅し、増幅回路51の出力電圧をコンパレータ55で基準電圧Vref6と比較している。コンパレータ55の出力は論理回路56に入力される。また、論理回路56にはコンパレータ47の出力が入力され、論理回路56の出力がスイッチング素子32を制御するコンバータ制御信号D1として用いられる。論理回路56は参考例2と同様にRSラッチを用いればよい。ここに、参考例4と同様に、DC−DCコンバータ3の出力電圧は増幅回路(非反転)48により増幅される。要するに、本例の基本的な構成は、電流検出手段9の位置を除けば参考例2と同様である。
【0047】
この構成によれば、電流Iqに対応する増幅回路51の出力が基準電圧Vref6以下であれば、コンパレータ47の出力が論理回路56を通過するから、スイッチング素子32のオンオフはコンパレータ47の出力によって制御される。一方、電池1の電圧の低下などによってスイッチング素子32に流れる電流Iqが増加し、増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref6を超えるとコンパレータ55の出力がHレベルになり、結果的に、コンパレータ55の出力がHレベルである期間にはコンパレータ47の出力が論理回路56を通過できなくなる。すなわち、スイッチング素子32がオンになって電流Iqが検出され、電流Iqが規定した値よりも大きいときにはスイッチング素子32がオフになるのであって、電流Iqの立ち上がりの速さに応じてスイッチング素子32のオン期間が調節されることになり、電流Iqが大きいほどスイッチング素子32のオン期間が短くなる。その結果、スイッチング素子32に流れる電流IqはDC−DCコンバータ3の入力電流I1と等価であるから、入力電流I1が増加すればスイッチング素子32のオン期間が短くなってDC−DCコンバータ3の出力が抑制されることになり、参考例2と同様に機能する。ここに、電流Iqはトランス33の1次巻線n1を流れるから、増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref6を超える場合であっても、スイッチング素子32がオンになってからコンパレータ55の出力がHレベルになるまでの時間は電流Iqの大きさに応じて変化するのであって、電流Iqがごく大きいときにはスイッチング素子32はオンになると瞬時にオフになる。本例の他の構成および動作は参考例2と同様である。
【0048】
第1の実施の形態)
本実施形態は、図9に示す構成の制御回路7を用いるものであって、DC−DCコンバータ3については参考例4と同様の構成を採用する。つまり、本実施形態ではDC−DCコンバータ3への入力電流I1に相当する電流をスイッチング素子32を流れる電流Iqとして電流検出手段9により検出する。制御回路7では、参考例と同様に、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2および出力電流I2をそれぞれ監視し、出力電圧V2を増幅回路(非反転)48により増幅し、出力電流I2を反転増幅回路42により増幅する。増幅回路48の出力は目標電流演算回路43に入力され、出力電力設定回路44において設定された出力電力の目標値と増幅回路48の出力とから、出力電力を目標値とするための出力電流の目標値を求める。出力電流I2に相当する電圧を出力する反転増幅回路42の出力電圧と目標電流演算回路43で求めた目標値との誤差が誤差増幅回路45によって求められる。
【0049】
本実施形態では、誤差増幅回路45の出力値の上限を制限するための上限規定回路(上限規定手段)64が設けられており、上限規定回路64を通して誤差増幅回路45の出力がコンパレータ49に入力される。このコンパレータ49にはスイッチング素子32に流れる電流に相当する増幅回路51の出力電圧を電圧重畳回路59に通すことによって生成した電圧も入力され、上限規定回路64の出力と上限規定回路59の出力とがコンパレータ49により比較される。コンパレータ49の出力はRSラッチ65のリセット端子Rに入力され、RSラッチ65のセット端子Sには発振器63で生成した一定周波数の矩形波信号が入力される。発振器63から出力される矩形波信号はオンデューティを十分に大きくとってある。
【0050】
電圧重畳回路59は、スイッチング素子32に電流Iqが流れる期間において(つまり、増幅回路51の出力電圧が0Vではない期間において)、増幅回路51の出力電圧に三角波状の電圧を重畳する回路であって、増幅回路51の出力電圧が図10にイで示すようになるとすれば、電圧重畳回路59の出力電圧は図10にロで示すようになる。電圧重畳回路59を設けたことにより、スイッチング素子32のオン後における電流Iqの立ち上がり時間を、電圧重畳回路59を設けない場合よりも短縮することができる。
【0051】
まず、図11に示すように上限規定回路64を設けていない構成として動作を説明する。コンパレータ49では誤差増幅回路45の出力電圧と電圧重畳回路59の出力電圧との大小を比較し、電圧重畳回路59の出力電圧が誤差増幅回路45の出力電圧よりも大きくなると出力をHレベルに立ち上げる。したがって、RSラッチ65の出力が発振器63からの矩形波信号の立ち上がりによってHレベルになりスイッチング素子32がオンになると電圧重畳回路59の出力電圧が上昇し、電圧重畳回路59の出力電圧が誤差増幅回路45の出力電圧よりも大きくなるとコンパレータ49の出力がHレベルになってRSラッチ65の出力がLレベルになる。つまり、スイッチング素子32のオン期間をスイッチング素子32に流れる電流Iqの大きさに応じて変化させることが可能になる。その結果、スイッチング素子32に流れる電流Iqのピーク値を制御することになり、いわゆる電流ピーク値制御が可能になる。ここに、電流Iqのピーク値の検出値は電圧重畳回路59の出力に相当し、電流Iqのピーク値の指令値(以下、「電流指令値」と呼ぶ)は誤差増幅回路45により与えられることになる。つまり、増幅回路48、反転増幅回路42、目標電流演算回路43、出力電力設定回路44、誤差増幅回路45により指令値設定手段が構成される。また、増幅回路51、電圧重畳回路59、コンパレータ49、RSラッチ65、発振器63により駆動信号生成手段が構成される。
【0052】
上述した電流ピーク値制御を行う際に電圧重畳回路59が存在しないとすると、コンパレータ49に入力される誤差増幅回路45の出力電圧を増幅回路51の出力電圧が超えずにRSラッチ65がリセットされない場合がある。このような場合には、発振器63の出力の1周期内でスイッチング素子32がオフにならず、発振器63の出力の次周期で増幅回路51の出力が上昇することによりスイッチング素子32がオフになることがある。このような動作ではスイッチング素子32を発振器63から出力される矩形波信号の周期でオンオフさせることができず、スイッチング素子32のオンオフの周期が矩形波信号の2倍になってしまう。このような現象を周波数半減現象と呼ぶことがある。これに対して、コンパレータ49への入力電圧の立ち上がりを補正する電圧重畳回路59を設けていることによって、発振器63から出力される矩形波信号の1周期内でスイッチング素子32を確実にオンオフさせることが可能になるのである。ただし、電圧重畳回路59を設けなくても上述した周波数半減現象が生じないように他の回路が設計されている場合には、電圧重畳回路63は省略することが可能である。
【0053】
ところで、本実施形態では図9に示すように、上限規定回路64を設けていることによって、コンパレータ49に入力される電流Iqの電流指令値に上限が設定されている。その結果、DC−DCコンバータ3の出力が比較的小さい場合でもDC−DCコンバータ3の入力電流I1を抑制することが可能になり、電源チャタリングの発生を抑制することができる。他の構成および動作は参考例4と同様である。
【0054】
第2の実施の形態)
本実施形態は、図9に示した第1の実施の形態と同様の構成を有し、第1の実施の形態では上限規定回路64での上限値の設定が固定的であるのに対して、本実施形態は上限規定回路64に設定された上限値を放電灯6の点灯後の時間経過に伴って変化させるものである。すなわち、放電灯6の始動後に安定点灯状態に移行するまでの間にはDC−DCコンバータ3の出力が放電灯6の状態に応じて変化するから、上限値を一定値に設定すると、始動直後の期間においてDC−DCコンバータ3の入力電流I1を十分に抑制できないか、あるいは入力電流I1を抑制しすぎることによって放電灯6が立ち消えしやすくなる可能性がある。そこで、本実施形態では、DC−DCコンバータ3の出力に基づいて設定される電流Iqの電流指令値の上限を、放電灯6の始動後から安定点灯状態に移行するまでの間に変化させることによって、この問題を解決している。
【0055】
本実施形態では、上限規定回路64により設定する上限値を、図12(a)に示すように変化させる。図12(a)において時刻0は電源投入時を示し、電源投入から一定時間は上限値を比較的低く設定することによって、入力電流I1の上昇を抑制し、結果的に電源チャタリングの発生を抑制している。その後、放電灯6のアーク放電が開始されてから安定点灯状態に移行するまでの間には上限値を徐々に上昇させ、放電灯6が安定点灯状態に移行すれば、過電流を保護できる程度の上限値に設定するのである。
【0056】
上述した動作によって、電源投入からDC−DCコンバータ3の出力電力が最大値付近になる期間においては入力電流I1(もしくは、スイッチング素子32に流れる電流Iqのピーク値)を抑制し、放電灯6が始動してから安定点灯状態に移行する期間および安定点灯状態の期間においては、DC−DCコンバータ3の出力電力が必要以上に抑制されないように、スイッチング素子32のオンオフのタイミングを制御することが可能になる。ここにおいて、放電灯6の再始動のさいには、図12(b)のように、定常点灯状態よりもやや低い上限値に設定しておき、安定点灯状態に達するまでの間に上限値を徐々に上昇させるのが望ましい。
【0057】
本実施形態は、図30に示したようにDC−DCコンバータ3の最大の出力電力を入力電圧に応じて調節する構成と併用すれば、電池1の電圧低下に対してより適正な制御が可能になる。また、本実施形態では上限規定回路64に設定する上限値を時間経過に伴って定率で上昇させた例を示したが、図13(a)のように上限値をランプ関数状に上昇させたり、図13(b)のように上限値を複数段階で階段状に上昇させたり、図13(c)のように上限値を折れ線状に上昇させたりするなど、上限値の変化と時間との関係は放電灯6の特性、回路動作の特性、電池1の特性などに応じて適宜に設定することが可能である。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0058】
第3の実施の形態)
本実施形態は、図14に示すように、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32のオン期間におけるスイッチング素子32の端子電圧Vdをスイッチング素子32に流れる電流Iqとして検出するものである。この構成では、スイッチング素子32の端子電圧Vdを検出しているから、スイッチング素子32の温度特性を補償することが必要である。ここにおいて、本実施形態では、DC−DCコンバータ3として、上述した実施形態において示したフライバック型のDC−DCコンバータとは異なる形態のDC−DCコンバータ3を用いているが、フライバック型やフォワード型のDC−DCコンバータ3であっても本実施形態の構成を適用することができる。
【0059】
本実施形態で用いるDC−DCコンバータ3は、電池1の両端間に入力ハーネス2を介して接続した平滑コンデンサ31を備え、平滑コンデンサ31の両端間には、トランス33の1次巻線n1とスイッチング素子32との直列回路が接続される。スイッチング素子32はMOSFETからなり、ドレインがトランス33の1次巻線n1の巻終端に接続される。トランス33の2次巻線n2の巻終端にはダイオード34のアノードが接続され、ダイオード34のカソードはスイッチング素子32のソースに接続される。また、トランス33の1次巻線n1の巻終端と2次巻線n2の巻始端との間にコンデンサ37が接続される。2次巻線n2とコンデンサ37との接続点には、インダクタ38を介して平滑コンデンサ35の負極が接続され、平滑コンデンサ35の正極はスイッチング素子32のソースに接続される。平滑コンデンサ35の正極とインバータ4との間には電流検出用の抵抗36が挿入される。
【0060】
このDC−DCコンバータ3は、定常状態であってコンデンサ37が充電された状態では、スイッチング素子32がオンであるときに電池1(平滑コンデンサ31)からトランス33の1次巻線n1とスイッチング素子32とを通る経路で電流が流れてトランス33に電磁エネルギが蓄積されるとともに、コンデンサ37の電荷がスイッチング素子32と平滑コンデンサ35とインダクタ38とを通る経路で放出され、平滑コンデンサ35が充電される。また、スイッチング素子32がオフになれば、トランス33に蓄積された電磁エネルギが放出されることにより、トランス33の2次巻線n2−ダイオード34−電池1(平滑コンデンサ31)−トランス33の1次巻線n1−コンデンサ37のループ内で電流が流れ、コンデンサ37が充電される。
【0061】
つまり、DC−DCコンバータ3は、電池1を電源としコンデンサ37を負荷とする昇圧チョッパ回路として動作するとともに、コンデンサ37を電源として平滑コンデンサ35を負荷とする降圧チョッパ回路として動作するのであって、スイッチング素子32は昇圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路とに兼用された構成になっている。
【0062】
ところで、制御回路7は、図15に示すように、基本的な構成は図9に示した第1の実施の形態と同様の構成であるが、上限規定回路64の上限値が温度検出回路(温度検出手段)67により検出された温度によって設定される点が異なる。つまり、上述したように、スイッチング素子32のオン時の両端電圧Vdを検出し、スイッチング素子32に流れる電流Iqの代わりに用いるから温度補償が必要であって、この温度補償のために上限規定回路64の上限値をスイッチング素子32の温度に相当する温度によって変化させるのである。また、スイッチング素子32のオン時の両端電圧Vdを電流Iqの代わりに用いるために両端電圧Vdは電流検出回路66に入力され、増幅回路51の出力に相当する電圧になるように調節される。電流検出回路66の出力電圧は電圧重畳回路59により補正され、コンパレータ49の一方の入力となる。
【0063】
DC−DCコンバータ3の出力電圧V2および出力電流I2は、それぞれ反転増幅回路41,42に入力され、目標電流演算回路43において出力電力設定回路44で設定した出力電力とDC−DCコンバータ3の出力電圧V2に対応する反転増幅回路41の出力電圧とに基づいて出力電流の目標値が設定される。出力電流の目標値は誤差増幅回路45に入力されてDC−DCコンバータ3の出力電流I2に対応する反転増幅回路42の出力電圧との誤差が求められる。この誤差増幅回路45の出力が上限値を制限する上限規定回路64を通してコンパレータ49の他方の入力になる。ここに、上述したように上限規定回路64の上限値は温度検出回路67により補正される。
【0064】
温度検出回路67は、スイッチング素子32の温度またはスイッチング素子32の温度に相当する温度を検出するように配置され、上限規定回路64における上限値の補正量は、図16に示すように、温度検出回路67で検出された温度が高くなるほど大きくなるように設定されている。ただし、温度と補正量との関係はスイッチング素子32の温度特性に応じて設定される。しかして、上限設定回路64において設定される上限値は、図17に示すように、温度検出回路67で検出された温度が高いほど大きくなり、スイッチング素子32のオン時の両端電圧によりスイッチング素子32に流れる電流Iqを検出する構成を採用しながらも、スイッチング素子32の温度特性が補償され、スイッチング素子32の温度特性によらず電流Iqに対応するようにスイッチング素子32のオンオフを制御することができる。
【0065】
なお、図17に示す例では放電灯6が安定点灯状態に移行した後も温度検出回路67で検出した温度に応じて上限値を補正しているが、安定点灯状態においては過電流に対する保護のみを行えばよく温度補償は必ずしも必要ではないから、図18に示すように、放電灯6が安定点灯状態に移行した後には上限値の温度補正を行わないようにしてもよい。他の構成および動作は第2の実施の形態と同様である。
【0066】
なお、本実施形態の構成は、スイッチング素子32にごく小さい抵抗を直列接続し、抵抗の両端電圧をスイッチング素子32に流れる電流Iqとして検出する場合にも適用可能である。
【0067】
第4の実施の形態)
本実施形態は、上述した各実施形態のいずれかに組み合わせて用いるものであって、放電灯6の点灯状態に応じて、DC−DCコンバータ3の出力電力の最大値を制限する状態と、最大値を制限しない状態とを切り換えるようにしたものである。すなわち、従来構成として説明したように、DC−DCコンバータ3の出力電力の最大値を電池1の電圧に応じて制限する構成を採用すれば、電池1の電圧が低下したときに出力電力を維持するために入力電流が増加してDC−DCコンバータ3の動作が停止してしまうという不都合をある程度は回避することができるが、最大出力電力を大幅に引き下げると放電灯6の始動後に放電を維持するための電力を確保することができなって立ち消えしやすくなるという問題が生じる。そこで、本実施形態では、放電灯6の始動後からアーク放電が持続する状態になるまでは出力電力の最大値を制限せず、アーク放電が維持されるようになってから出力電力の最大値を制限する動作を開始することによって、最大出力電力を引き下げながらも立ち消えを生じにくくしている。
【0068】
つまり、図19に示すように、出力電力設定回路44には、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2の変化に基づいて放電灯6の点灯状態を判別するための点灯状態検出回路44aを設けてあり、点灯状態検出回路44aにおいては、始動(絶縁破壊)、点灯(アーク放電の開始)、安定点灯状態、立ち消えなどを検出することが可能になっている。制御回路7は、点灯状態検出回路44aで検出された放電灯6の点灯状態に応じてDC−DCコンバータ3のスイッチング素子32を制御するのであって、DC−DCコンバータ3の出力電力と始動からの経過時間との関係を規定した電力曲線設定回路44bを通して放電灯6の点灯状態に応じた出力電力の目標値を与えるようにしてある。ここで、通常は電池1の電圧に応じて図29に示したパターンで出力電力の最大値を制限する最大電力制限回路(最大電力制限手段)44cによって出力電力の目標値について最大値を制限しているのであるが、本実施形態では、点灯状態検出回路44aにおいて始動が検出された後から所定の期間については最大値を制限しないように構成してある。つまり、点灯状態検出回路44aにおいて始動が検出された後から所定の期間については、電力曲線設定回路44bの出力を出力電力の目標値とし、上記期間の経過後には最大電力制限回路44cの出力を出力電力の目標値として採用する切換スイッチ44dを設けてある。
【0069】
ここに、切換スイッチ44dを切り換えるタイミングは、点灯状態検出回路44aにおいて始動が検出された後にインバータ4の出力電圧の極性が2回反転するまでの期間としてタイミング設定回路44eにより規定されている。ここに、インバータ4は放電灯6が始動した直後においては、安定点灯状態において放電灯6に印加する交番電圧よりも十分に大きい周期で極性を反転させるように制御回路7によって制御される。これは、放電灯6の始動直後では水銀の蒸気圧が十分に上昇しておらず、この段階で放電灯6に印加される電圧の極性が短時間で反転するとアーク放電を維持することができず立ち消えすることが多いからであって、アーク放電の開始直後には比較的大きい電力を供給するとともに極性を反転させずに実質的に直流電圧を印加することによって電極の温度を迅速に上昇させてアーク放電を維持させるのである。また、この期間においては電極に直流電圧が印加されることになるから、印加電圧の極性を2回反転させることによって一方の電極のみが損耗する可能性を低減することができる。以下では、この期間をDCフェーズ期間と呼ぶ。つまり、切換スイッチ44dは、DCフェーズ期間には電力曲線設定回路44bの出力を出力電力の目標値として選択し、DCフェーズ期間の終了後には最大電力制限回路44cの出力を出力電力の目標値として選択するのである。
【0070】
本実施形態の構成によれば、放電灯6の始動後であって放電灯6のアーク放電が安定するまでの間(DCフェーズ期間)において、電池1の電圧の低下に伴う出力電力の制限を行わずスイッチング素子32に流れる電流のピーク値のみを制限することによって、比較的大きい電力を放電灯6に供給してアーク放電を維持させて立ち消えを防止し、安定点灯状態に移行させることが可能になる。つまり、電池1の電圧が低下しても放電灯6の安定点灯状態に移行するまでの間で立ち消えが生じやすい期間においては出力電力の制限を行わないようにしたことにより、電池1の電圧が低下した場合でも放電灯6の光束を迅速に立ち上げることが可能になる。
【0071】
第5の実施の形態)
本実施形態は第1ないし第3の実施の形態に適用可能な構成であって、放電灯6を安定点灯状態に移行させるために、第4の実施の形態において説明したDCフェーズ期間における極性反転までの時間を調節するようにしたものである。言い換えると、DCフェーズ期間においては極性反転までの時間が長いほどアーク放電を維持しやすいから、DC−DCコンバータ3の出力電力が制限される程度が大きいほどDCフェーズ期間における極性反転までの時間を延長することによってアーク放電の維持を容易にし、結果的に立ち消えの発生を抑制するものである。
【0072】
すなわち、制御回路7においてDC−DCコンバータ1の出力電力が制限される程度を上限規定回路64の入力と出力との差に基づいて判断するのであって、図20に示すように、上限規定回路64の入力から出力を減算した差を減算回路71により求め、減算回路71の出力を積分回路72により積分することによって、積分回路72の出力によってDC−DCコンバータ1の出力電力の制限の程度を知るのである。積分回路72の出力はコンパレータ73により基準電圧Vref7と比較される。インバータ4を駆動するインバータ制御信号D21,D22を発生させるインバータ駆動回路74は、コンパレータ73の出力がHレベルかLレベルかに応じてDCフェーズ期間における極性反転までの時間を調節する。つまり、インバータ駆動回路74が反転周期変更手段として機能する。
【0073】
具体的には、コンパレータ73の出力がLレベルであって、DC−DCコンバータ3の出力電力の制限の程度が小さいときには、図21に示すように、DCフェーズ期間Tdcにおける極性反転の周期Tcを比較的短くし、コンパレータ73の出力がHレベルであって、DC−DCコンバータ3の出力電力の制限の程度が大きいときには、図22に示すように、DCフェーズ期間Tdcにおける極性反転の周期Tc′をコンパレータ73の出力がLレベルである場合の1.5倍とする(つまり、Tc′=1.5Tc)。
【0074】
本実施形態の構成を採用すれば、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32に流れる電流のピーク値を制限する機能を有する場合において、上限規定回路64の動作によって電流のピーク値が制限されると出力電力が低減されることになるが、このような場合でもDCフェーズ期間Tdcにおいては極性反転までの時間を延長することによってアーク放電を維持しやすくし、結果的にDCフェーズ期間Tdcにおける立ち消えの可能性を低減することが可能になる。
【0075】
なお、本実施形態では上限規定回路64の動作時に放電灯6に印加する電圧の極性を反転させる周期を通常時の1.5倍に設定したが、これは一例であって周期を延長する程度は適宜に設定すればよい。また、放電灯6に印加する電圧の極性を反転させるタイミングは上述のように時間のみで決定するのではなく、放電灯6に与えたエネルギに相当する電流時間積によって決定してもよい。つまり、通常時の1.5倍の電流時間積に達した時点で極性を反転させるなどしてもよい。この場合にインバータ駆動回路74が反転タイミング変更手段として機能する。さらに、上限規定回路64の入力と出力との差は、電池1の電圧を反映しているから入力電圧V1などの他の検出値を用いても同様に動作させることが可能である。
【0076】
第6の実施の形態)
本実施形態は、図23(a)(b)に示すように、インバータ4から放電灯6に印加する電圧の極性を反転させる際に、極性が反転する前後の一定期間Thにおいて、図23(c)に示すように、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32をオンオフさせる周波数を通常時よりも高くするものである。この制御は発振器63の出力周波数を調節すればよい。すなわち、発振器63が周波数変更手段として機能する。このように、スイッチング素子32のオンオフの周波数を高くすればDC−DCコンバータ3からインバータ4に供給するエネルギを一時的に上昇させることができ、放電灯6への印加電圧の極性反転時において放電灯6に供給するエネルギを一時的に高め、結果として極性反転時における放電灯6の立ち消えを抑制することが可能になる。
【0077】
ここにおいて、スイッチング素子32のオンオフの周波数を高めるタイミングは、放電灯6への印加電圧の極性反転と同時でもよいが、極性反転の前から周波数を高めるようにするほうが、立ち消えの防止効果が高くなる。また、図15に示した第3の実施の形態のように電圧重畳回路59を備える場合には、スイッチング素子32のオンオフの周波数が上昇した分だけ重畳分が減少し、結果的にDC−DCコンバータ3の出力の増大により高い効果が得られる。また、本実施形態の技術は、上述したDCフェーズ期間において採用すれば、立ち消えの防止効果が高くなる。ただし、本実施形態の技術は上述したいずれの実施形態においても適用可能である。
【0078】
第7の実施の形態)
本実施形態は、図24に示すように、図14および図15に示した第3の実施の形態の構成を基本として、図19に示した第4の実施の形態の技術を付加したものである。また、本実施形態では、制御回路7の主要部分はマイコン80によって構成されている。本実施形態の基本的な構成は上述した各実施形態と同様であるから、以下では主として相違点について説明する。
【0079】
本実施形態では、スイッチング素子32のオン時の両端電圧を電流検出・電圧重畳回路81に入力し、スイッチング素子32を通過する電流Iqに対応した電圧を相当する電圧に三角波状の電圧を加算した電圧を電流検出・電圧重畳回路81から出力する。したがって、電流検出・電圧重畳回路81は電流検出回路66および電圧重畳回路59の機能を備える。すなわち、電流検出・電圧重畳回路81は、制御回路7の電源Vr1(たとえば、12V)の両端間に接続した抵抗R2とコンデンサC1とスイッチ要素Q3との直列回路を有しており、抵抗R2とコンデンサC1との接続点と電源Vr1の負極との間には2個のダイオードD13,D14とスイッチ要素Q2との直列回路を接続してある。ダイオードD13,D14は順方向に接続され、抵抗R2とコンデンサC3との接続点にダイオードD13のアノードが接続される。また、電流検出・電圧重畳回路81はトランジスタQ1を備え、トランジスタQ1のコレクタ−ベースに抵抗R2が接続され、エミッタ−ベースにはコンデンサC1と抵抗R1との直列回路が接続される。つまり、抵抗R1の一端はスイッチ要素Q3に接続される。また、コンデンサC1と抵抗R1との接続点にはダイオードD11のアノードが接続され、このダイオードD11のカソードがスイッチング素子32のドレインに接続される。トランジスタQ1のエミッタはダイオードD12を介してコンパレータ49に接続される。ダイオードD12のカソードとコンパレータ49との接続点には抵抗R3の一端が接続され、この抵抗R3の他端は電源Vr1の負極に接続される。上述したスイッチ要素Q2,Q3はスイッチング素子32のオフ時にオンになるように、スイッチング素子32に同期してオンオフが制御される。この構成については後述する。
【0080】
しかして、スイッチング素子32のオフ時にはスイッチ要素Q2,Q3がオンであるから、コンデンサC1の両端がダイオードD13,D14およびスイッチ要素Q2,Q3を介して短絡されることにより、コンデンサC1の電荷が放電される。この状態では、トランジスタQ1はオフであって、コンパレータ49の入力はLレベルになっている。また、スイッチ要素Q1,Q2を理想スイッチとみなせば、トランジスタQ1のベース電位は直列接続された2個のダイオードD13,D14の順方向電圧降下に相当する電圧になる。
【0081】
一方、スイッチング素子32のオン時にはスイッチ要素Q2,Q3がオフであって、コンデンサC1は電源Vr1から抵抗R2−コンデンサC1−ダイオードD11−スイッチング素子32の経路で充電される。ここで、コンデンサC1と抵抗R1との接続点の電位は、スイッチング素子32のオン時の両端電圧にダイオードD11の順方向電圧降下を加算した電位であり、抵抗R1の両端間の電位差は抵抗R2とコンデンサC1との接続点の電位からトランジスタQ1のベース−エミッタ降下電圧を減算した電位になるから、抵抗R1とトランジスタQ1のエミッタとの接続点の電位は、スイッチング素子32の端子電圧VdにコンデンサC1の両端電圧を加算し、ダイオードD11やトランジスタQ1による一定の電圧降下分を減算した電位になる。また、コンデンサC1の両端電圧はコンデンサC1と抵抗R2とにより決定される時定数によって時間経過とともに上昇するから、結局、コンパレータ49の一方の入力端にはスイッチング素子32のオン時の両端電圧に三角波状の電圧を加算した電圧が入力されることになる。
【0082】
コンパレータ49の他方の入力端には、スイッチング素子32を流れる電流Iqの電流指令値が入力される。この目標値は、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2および出力電流I2に基づいてマイコン80で設定される。すなわち、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2および出力電流I2は、それぞれ反転増幅器41,42を通してマイコン80に入力され、マイコン80の内部においてA/D変換された後、出力電力の目標値と放電灯6の点灯状態とスイッチング素子32の温度とに基づいて設定される。ここにおいて、放電灯6の点灯状態は、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2に基づいて放電灯6の点灯状態(アーク放電への移行)が検出された時点からの時間経過によって、擬似的に検出される。つまり、点灯状態検出回路44aは、抵抗R11とスイッチ要素Q4とコンデンサC11との直列回路を制御回路7の電源Vr2の両端間に接続するとともに、コンデンサC11に抵抗R12を並列接続した構成を有する。DC−DCコンバータ3の出力電圧V2に基づいてマイコン80が放電灯6の点灯を検出すると、スイッチ要素Q4がオンになってコンデンサC11が充電される。ここで、コンデンサC11の両端電圧はマイコン80に入力され、マイコン80の内部においてA/D変換される。コンデンサC11の両端電圧は放電灯6が点灯してからの時間経過に対応するから、放電灯6の始動後から安定点灯状態に移行するまでの放電灯6の点灯状態に対応した制御が可能になる。
【0083】
また、スイッチング素子32の温度は、抵抗R13とサーミスタThとの直列回路を制御回路7の電源Vr3に接続した構成の温度検出回路67において検出される。抵抗R13とサーミスタThとの接続点の電位はマイコン80に入力され、マイコン80の内部においてA/D変換される。サーミスタThはスイッチング素子32の温度に相当する温度を検出するように配置されており、マイコン80では、マイコン80により実現されている上限規定回路64の上限値をスイッチング素子32の温度に対応させて補正することができる。
【0084】
上述のようにして、マイコン80の内部ではスイッチング素子32を流れる電流Iqの電流指令値が入力され、コンパレータ49では電流指令値と電流検出・電圧重畳回路81の出力とが比較される。コンパレータ49の出力はRSラッチ65のリセット端子Rに入力され、RSラッチ65のセット端子Sにはマイコン80で生成された所定周期の矩形波信号が入力される。このRSラッチ65の出力によってスイッチング素子32のオンオフを制御するのであって、RSラッチ65の反転出力をスイッチ要素Q2,Q3のオンオフの制御に用いることによって、上述したようにスイッチング素子32のオン時にスイッチ要素Q2,Q3をオフにするように制御することができるのである。
【0085】
以上説明したように、本実施形態は制御回路7における出力電力設定回路44、目標電流演算回路43、誤差増幅回路45、上限規定回路64、発振器63、電力曲線設定回路44b、最大電力制限回路44c、切換スイッチ44d、タイミング設定回路44eの機能がマイコン80により実現されているものであるが、実質的な動作は第3の実施の形態および第4の実施の形態を組み合わせたものになる。
【0086】
以下では、本実施形態に用いるマイコン80の主な動作を説明する。図25に示すように、点灯スイッチ22が投入されて電池1から電源が供給されると、まずマイコン80の初期化が行われる(S1)。次に、DC−DCコンバータ3の入力電圧V1が取り込まれ、規定電圧(たとえば、9V)以上に達していれば(S2)、放電灯6を点灯する動作が開始される。次に、点灯状態検出回路44aおよび温度検出回路67の状態を検出し(S3,S4)、その後、イグナイタ5を動作させる無負荷制御を行う(S5)。イグナイタ5の動作が開始されると、イグナイタ5から発生した高電圧パルスによって放電灯6の電極間で絶縁破壊されたか否かの点灯判別が行われ(S6)、規定した時間内に点灯が検出されなければ(S7)、回路動作を停止させる処理が行われる(S8)。
【0087】
一方、放電灯6の点灯が検出されると(S6)、放電灯6の点灯状態に対応した電力曲線と目標電力とが設定される(S9)。ここで、DCフェーズ期間か否かが判別され(S10)、DCフェーズ期間であれば入力電流に対する最大出力電力を規制せず、DCフェーズ期間でなければ最大出力電力を制限する(S11)。また、DC−DCコンバータ3の出力電圧と目標電力とに基づいて出力電流の目標値を設定し(S12)、出力電流の検出値と目標値との誤差を求める(S13)。この誤差が電流指令値になるから、電流指令値の上限値を設定するとともに(S14)、電流指令値と上限値とを比較し(S15)、最終的な電流指令値を決定する(S16)。ここに、上限値については適宜に温度補正を行う。
【0088】
この時点でDCフェーズ期間であれば(S17)、出力電流の検出値と目標値との誤差の累積値を求めて所定値と比較し(S18)、所定値以上であればDCフェーズ期間における電流時間積に対するしきい値を大きくする(たとえば、通常時の1.5倍にする)(S19)。また、DCフェーズ期間におけるDC−DCコンバータ3の出力電流について電流時間積を求めてしきい値と比較し(S20)、しきい値に達すると放電灯6に印加する電圧の極性が反転するようにインバータ4の出力反転フラグをオンにする(S21)。出力反転フラグがオンであることは電流時間積がしきい値以上に達したことを意味する。
【0089】
DCフェーズ期間ではないか、DCフェーズ期間であってインバータ4の極性を判定させるか、電流時間積がしきい値に達していないかのいずれかの場合には、放電灯6の点灯が維持されているか否かをDC−DCコンバータ3の出力電圧に基づいて検出し、点灯が維持されていれば(S22)、入力電圧V1を監視し、入力電圧V1が規定電圧(たとえば、6V)以上であれば(S23)、ステップS9に戻って上述の動作を繰り返す。また、点灯が維持されていなければ、回路動作を停止させる処理を行い(S24)、点灯スイッチ22の投入から規定時間に達していなければ(S25)、ステップS1からの処理を繰り返す。また、ステップS22において入力電圧V1が規定電圧よりも低いと判断されたときにも回路動作を停止させる処理を行い(S26)、ステップS1からの処理を繰り返す。
【0090】
図23に示した第6の実施の形態のように、インバータ4から放電灯6に印加する電圧の極性を反転させる前後において、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32のオンオフの周波数を変化させる場合には、図26に示すような割込処理を行う。ここでは、インバータ4の動作周波数はマイコン80が管理しているから、極性が反転するタイミングはタイマによって知ることができる。そこで、タイマによる割り込みを行い、図26のような処理を行うことによって、インバータ4を制御するインバータ制御信号D21,D22の反転のタイミングを制御するとともに、極性の反転の前後において周波数を高くするように制御する。なお、図26においてAはDCフェーズ期間における極性の反転回数を計数するためのカウンタであり、Tαは所定値に設定される。
【0091】
【発明の効果】
請求項1の発明の構成によれば、直流電源の電圧が低下した場合でも電源チャタリングの発生を抑制することができ、また直流電源の電圧が低下したときであってもDC−DCコンバータの出力電力をできるだけ確保して放電灯の立ち消えを抑制することができる。また、電流指令値に上限値を設定することによってDC−DCコンバータの出力が所定出力に達しない場合でも入力電流を抑制して電源チャタリングの発生を抑制することができる。
【0098】
請求項2の発明の構成によれば、放電灯の点灯状態に応じて電流指令値の上限値を適正に設定することができる。つまり、DC−DCコンバータの入力電流を必要以上に抑制する可能性を低減することができ、とくに始動直後において放電灯が立ち消えしやすい期間において上限値を適正に設定することにより、放電灯を安定点灯に導きやすくし、かつ安定点灯状態では過電流の保護が可能な程度の比較的高い上限値を設定することができる。
【0099】
請求項3の発明の構成によれば、初始動時と再始動時との放電灯の状態に合わせて上限値を適正に設定することができる。
【0100】
請求項4の発明の構成によれば、スイッチング素子の両端電圧によってスイッチング素子の通過電流を検出するから、DC−DCコンバータの入力電流に相当する情報を簡易に得ることができる。また、温度検出手段を設けて温度補償を行うから、入力電流を適正に検出することができる。
【0101】
請求項5の発明の構成によれば、入力電圧が低いときには出力電力を制限することによって入力電流を抑制する効果が高くなる。
【0102】
請求項6の発明の構成によれば、放電灯が立ち消えしやすいDCフェーズ期間には比較的大きい電力を供給することによって立ち消えの可能性を低減することができる。
【0103】
請求項7の発明の構成によれば、放電灯に供給できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反転することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやすくなる。
【0104】
請求項8の発明の構成によれば、放電灯に供給できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反転することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやすくなる。
【0105】
請求項9の発明の構成によれば、放電灯に供給できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反転することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやすくなる。
【0106】
請求項10の発明の構成によれば、放電灯に供給できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反転することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやすくなる。
【0107】
請求項11の発明の構成によれば、放電灯に印加される電圧の極性が反転するときにDC−DCコンバータからの供給エネルギを大きくすることによって、極性の反転時における立ち消えの可能性を抑制することができる。
【0108】
請求項12の発明の構成によれば、放電灯に印加される電圧の極性が反転するときにDC−DCコンバータからの供給エネルギを大きくすることによって、極性の反転時における立ち消えの可能性を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1を示す回路図である。
【図2】 同上の要部ブロック図である。
【図3】 参考例2を示す要部ブロック図である。
【図4】 参考例3を示す要部ブロック図である。
【図5】 同上の動作説明図である。
【図6】 参考例4を示す回路図である。
【図7】 同上の要部ブロック図である。
【図8】 参考例5を示す要部ブロック図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態を示す要部ブロック図である。
【図10】 同上の動作説明図である。
【図11】 比較例を示す要部ブロック図である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態を示し、(a)は初始動時の動作説明図、(b)は再始動時の動作説明図である。
【図13】 同上の他の動作例を示す動作説明図である。
【図14】 本発明の第3の実施の形態を示す回路図である。
【図15】 同上の要部ブロック図である。
【図16】 同上の動作説明図である。
【図17】 同上の動作説明図である。
【図18】 同上の動作説明図である。
【図19】 本発明の第4の実施の形態を示す要部ブロック図である。
【図20】 本発明の第5の実施の形態を示す要部ブロック図である。
【図21】 同上の動作説明図である。
【図22】 同上の動作説明図である。
【図23】 本発明の第6の実施の形態を示す動作説明図である。
【図24】 本発明の第7の実施の形態を示す回路図である。
【図25】 同上の動作説明図である。
【図26】 同上の動作説明図である。
【図27】 従来例を示す回路図である。
【図28】 同上の要部ブロック図である。
【図29】 同上の動作説明図である。
【図30】 同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 電池
2 入力ハーネス
3 DC−DCコンバータ
4 インバータ
5 イグナイタ
6 放電灯
7 制御回路
8 電流検出手段
9 電流検出手段
21 ヒューズ
22 点灯スイッチ
31 平滑コンデンサ
32 スイッチング素子
33 トランス
34 ダイオードD
35 平滑コンデンサ
36 抵抗
37 コンデンサ
38 インダクタ
41 反転増幅回路
42 反転増幅回路
43 目標電流演算回路
44 出力電力設定回路
44a 点灯状態検出回路
44b 電力曲線設定回路
44c 最大電力制限回路
44d 切換スイッチ
44e タイミング設定回路
45 誤差増幅回路
46 発振器
47 コンパレータ
48 増幅回路
49 コンパレータ
51 増幅回路
52 誤差増幅回路
53,54 ダイオード
55 コンパレータ
56 論理回路
57 V−f変換回路
58 平均化回路
59 電圧重畳回路
61 RSラッチ
62 コンパレータ
63 発振器
64 上限規定回路
65 RSラッチ
66 電流検出回路
67 温度検出回路
71 減算回路
72 積分回路
73 コンパレータ
74 インバータ駆動回路
80 マイコン
81 電流検出・電圧重畳回路
Cs コンデンサ
Is 定電流源
Qs スイッチ要素

Claims (12)

  1. 直流電源により電力が供給され出力を制御可能なDC−DCコンバータと、DC−DCコンバータから供給されるエネルギにより点灯する放電灯を含んだ負荷回路とを備え、DC−DCコンバータへの入力電流の過大な上昇を抑制するようにDC−DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを制御する入力電流抑制手段を備え、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段は、前記DC−DCコンバータの出力電圧および出力電流をそれぞれ検出するとともに、あらかじめ設定されている出力電力の目標値と出力電圧とから求めた電流値を出力電流の目標値として検出された出力電流の誤差を求めて電流指令値とする指令値設定手段と、前記スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記スイッチング素子をオンオフさせる周期を設定するとともに前記電流検出手段により検出された電流に対応した電圧が電流指令値よりも低い期間をオン期間とするように前記スイッチング素子への信号を生成する駆動信号生成手段と、前記指令値設定手段から出力された電流指令値が上限値を超えるときには前記駆動信号生成手段にこの上限値を電流指令値として与える上限規定手段とを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記上限規定手段により設定される上限値が前記放電灯の点灯から安定点灯状態に移行するまでの間に経過時間に伴って上昇するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記上限規定手段により設定される上限値の初期値を、前記放電灯の初始動時よりも再始動時において高く設定していることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記電流検出手段が前記スイッチング素子のオン時における両端電圧により前記スイッチング素子に流れる電流を検出し、スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段を設けるとともに、温度検出手段による検出温度が高いほど前記上限値を高くするように補正することを特徴とする請求項2または請求項3記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記DC−DCコンバータの入力電圧が低いほど出力電力の目標値を低く設定する最大電力制限手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するインバータを備え、放電灯の点灯後に放電灯への印加電圧の極性を少なくとも1回反転させる間に放電灯の定常点灯状態よりも周期を長くするDCフェーズ期間を設定し、DCフェーズ期間には最大電力制限手段の出力を用いないことを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記DCフェーズ期間において前記上限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、上限値が制限されていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を設けたことを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
  8. 前記DCフェーズ期間において前記指令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を設けたことを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
  9. 前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより決定され、前記DCフェーズ期間において前記上限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
  10. 前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさによ り決定され、前記DCフェーズ期間において前記指令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
  11. 前記放電灯に印加する電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備えることを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  12. 前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するインバータを備え、前記放電灯に印加する電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
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