JP2003031393A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

Info

Publication number
JP2003031393A
JP2003031393A JP2001215719A JP2001215719A JP2003031393A JP 2003031393 A JP2003031393 A JP 2003031393A JP 2001215719 A JP2001215719 A JP 2001215719A JP 2001215719 A JP2001215719 A JP 2001215719A JP 2003031393 A JP2003031393 A JP 2003031393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
output
converter
discharge lamp
switching element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001215719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4039014B2 (ja
Inventor
Takashi Kanbara
隆 神原
Yoji Konishi
洋史 小西
Miki Kotani
幹 小谷
Hisafumi Tanaka
寿文 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2001215719A priority Critical patent/JP4039014B2/ja
Publication of JP2003031393A publication Critical patent/JP2003031393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4039014B2 publication Critical patent/JP4039014B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】入力電圧が低下したときの電源チャタリングを
抑制しながらも、放電灯の立ち消えをまねくことなく放
電灯を始動から安定点灯状態に移行させることができる
放電灯点灯装置を提供する。 【解決手段】電池1から入力ハーネス2を介してDC−
DCコンバータ3に電源が供給される。DC−DCコン
バータ3はスイッチング素子32を備え、DC−DCコ
ンバータ3の出力がインバータ4を介して放電灯6に供
給される。制御回路7は、電流検出手段8により検出し
たDC−DCコンバータ3への入力電流に基づいて入力
電流の過大な上昇を抑制するように、スイッチング素子
32のオンデューティを制御することにより、DC−D
Cコンバータ3の入力側から出力側への伝達エネルギを
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用途のように
電圧が比較的不安定な直流電源によって放電灯を点灯さ
せる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のヘッドライトやフォグラ
ンプの光源としてHIDランプが普及してきている。こ
の種の用途の放電灯点灯装置としては、図27に示すよ
うに、カーバッテリのような電池1を電源とするDC−
DCコンバータ3と、DC−DCコンバータ3の出力電
圧を矩形波交番電圧に変換するインバータ4と、HID
ランプ(以下、「放電灯」と略称する)6を始動させる
ための高電圧パルスを印加するイグナイタ5とを備える
構成が一般に採用されている。電池1とDC−DCコン
バータ3とは、ヒューズ21および点灯スイッチ22を
備える入力ハーネス2を介して接続されている。
【0003】DC−DCコンバータ3はフライバック型
であって、電池1の電圧が印加される平滑コンデンサ3
1の両端間に、トランス33の1次巻線n1とMOSF
ETからなるスイッチング素子32との直列回路を接続
し、トランス33の2次巻線n2の両端間にダイオード
34と平滑コンデンサ35との直列回路を接続した構成
を有する。ダイオード34の極性は、スイッチング素子
32のオン時にトランス33に蓄積されたエネルギによ
って、スイッチング素子32のオフ時にダイオード34
を通して平滑コンデンサ35に充電電流を流すことがで
きるように設定されている。図示例では、ダイオード3
4のアノードと接続されている平滑コンデンサ35の一
端が平滑コンデンサ35の低電位側(負極)になる。さ
らに、DC−DCコンバータ3には平滑コンデンサ35
の正極とインバータ4との間に挿入された電流検出用の
抵抗36を備える。
【0004】インバータ4は一般には4個のスイッチン
グ素子からなるブリッジ回路を用い、DC−DCコンバ
ータ3の出力電圧(つまり、平滑コンデンサ35の両端
電圧)を、放電灯6に音響共鳴現象が生じない程度の低
周波で交番する矩形波交番電圧に変換する。
【0005】DC−DCコンバータ3およびインバータ
4は制御回路7により動作が制御される。制御回路7
は、平滑コンデンサ31の両端電圧(DC−DCコンバ
ータ3の入力電圧)を監視しており、点灯スイッチ22
の投入後には、平滑コンデンサ31の両端電圧が所定電
圧(たとえば、9V)に達するとスイッチング素子32
をオンオフさせる。また、制御回路7は、DC−DCコ
ンバータ3の平滑コンデンサ35の両端電圧を低周波の
矩形波交番電圧に変換するようにインバータ4を駆動す
るインバータ制御信号D21,D22を発生する。放電
灯6の点灯前の無負荷状態では、インバータ4が駆動さ
れるとイグナイタ5から高電圧パルスが発生し、放電灯
6の電極間の絶縁破壊によって放電灯6が始動する。制
御回路7では、平滑コンデンサ31の両端電圧だけでは
なく平滑コンデンサ35の両端電圧(DC−DCコンバ
ータ3の出力電圧)および抵抗36の両端電圧も監視し
ている。平滑コンデンサ35の両端電圧は放電灯6に印
加されるランプ電圧に相当し、抵抗36の両端電圧は放
電灯6に流れるランプ電流に相当する。したがって、制
御回路7では平滑コンデンサ35の両端電圧と抵抗36
の両端電圧とによって放電灯6への供給電力(ランプ電
力に相当する)を監視することができ、放電灯6が始動
した後に安定点灯状態に移行すると、供給電力を一定に
保つようにスイッチング素子32のオンオフのタイミン
グを制御することによって放電灯6を安定に点灯させ
る。
【0006】制御回路7のうち平滑コンデンサ35の両
端電圧V2および抵抗36の両端電圧I2を監視してス
イッチング素子32のオンオフを制御するコンバータ制
御信号D1を生成する部分は図28のような構成にな
る。すなわち、電圧V2,I2はそれぞれ反転増幅回路
41,42により増幅され、電圧V2を増幅する反転増
幅回路41の出力は目標電流演算回路43に入力され
る。目標電流演算回路43には出力電力設定回路44か
ら電力の目標値が与えられ、電力の目標値を反転増幅回
路41の出力で除算することにより、電力の目標値に応
じてDC−DCコンバータ3から出力すべき電流値が求
められる(実際には抵抗36の両端電圧に相当する値が
求められる)。この電流値を目標値として反転増幅回路
42の出力との誤差を誤差増幅回路45により求める
と、誤差増幅回路45からは目標値と実際の値との誤差
分に相当する出力が得られるから、発振器46から出力
される一定周波数の三角波ないし鋸歯状波と誤差増幅回
路45との出力をコンパレータ47で比較することによ
り、発振器46から出力された三角波ないし鋸歯状波の
周波数を有し、誤差増幅回路45の出力に対応したパル
ス幅を有するコンバータ制御信号D1を得ることができ
る。すなわち、DC−DCコンバータ3の出力電力が出
力電力設定回路44で設定された電力の目標値に維持さ
れるように、スイッチング素子32のオンオフがPWM
制御される。
【0007】この種の放電灯6として用いられるメタル
ハライドランプや超高圧水銀ランプのように水銀が封入
されたHIDランプは、安定点灯状態では定電圧特性を
示し、安定点灯状態において一定の光量を保つために放
電灯点灯装置には定電力の供給が要求される。また、こ
の種の放電灯6はイグナイタ5からの高電圧パルスによ
り始動した直後には水銀蒸気圧が低くランプ電圧が定格
電圧よりも大幅に低くなっており、短時間で安定点灯状
態に移行させるには発光管の温度を短時間で上昇させる
ことが要求される。そこで、この種の放電灯点灯装置で
は、始動直後にはランプ電流を大きくして放電灯6に投
入する電力を大きくするのが一般的であるが、ランプ電
流が大きくなれば放電灯6の電極の損耗が大きくなるか
ら、定格電流の1.5倍程度のランプ電流を与えるよう
に制御していることが多い。
【0008】いま、イグナイタ5からの高電圧パルスに
よって図29の時刻0において放電灯6を始動させたと
する。図示例では、放電灯6の始動直後には放電灯6の
放電維持のために上限を制限して比較的大きい電流を時
刻taまでの短時間(通常は、1秒以下)流し、その
後、時刻tbまでの一定時間(一般に数秒)は安定点灯
状態でのランプ電力(一般に定格電力であり、図示例で
は35Wに設定してある)よりも大きい定電力(図示例
では45W)をDC−DCコンバータ3から出力する。
こうして放電灯6のアーク放電が維持されるようになれ
ば、安定点灯状態でのランプ電力まで出力電力が徐々に
低減する。図示例においては放電灯6の始動から数十秒
後の時刻tcにおいて安定点灯状態に到達している。図
29に示す動作は放電灯6が冷えた状態での始動を表
し、放電灯6が立ち消えするなどして放電灯6の管壁温
度が高い状態での再始動の際には、図29に示す動作の
途中からの動作になる。上述のような制御によって、放
電灯6の始動から安定点灯状態まで比較的短時間で光量
を立ち上げることができる。
【0009】しかしながら、カーバッテリのような電池
1は電圧が大きく変動するから、電池1の電圧が通常時
よりも大幅に低くなっていることも考えられる。たとえ
ば、通常はDC−DCコンバータ3への入力電圧(平滑
コンデンサ31の両端電圧)が14Vであるのに対して
入力電圧が9Vまで低下していることもある。このよう
に入力電圧が低下しているときに、点灯スイッチ22を
オンにしたとすると、上述した時刻taから時刻tbの
期間のような比較的大きい電力を出力しようとするとき
に、電池1からDC−DCコンバータ3に大きな電流を
供給しなければならず、結果的に平滑コンデンサ31の
両端電圧が低下する。これは、主として、電池1の内部
抵抗および入力ハーネス2のインピーダンス成分による
電圧降下を原因としている。平滑コンデンサ31の両端
電圧が制御回路7に許容された動作可能電圧(たとえ
ば、6V)よりも低下すると、制御回路7がスイッチン
グ素子32をオフにしてDC−DCコンバータ3の動作
を停止させることになる。一方、スイッチング素子32
がオフになれば、平滑コンデンサ31が充電されて平滑
コンデンサ31の両端電圧が上昇するから、制御回路7
はスイッチング素子32を再びオンオフさせることが可
能になる。このように、スイッチング素子32が動作状
態と非動作状態とを交互に繰り返すことになり、いわゆ
る電源チャタリングを生じることになる。このような電
流チャタリングが生じると、インバータ4に十分に大き
い電力を出力することができないから、始動から定常点
灯状態にすみやかに移行しなくなる。
【0010】この問題を解決するために、図30に示す
ように、入力電圧が低下したときには、DC−DCコン
バータ3に許容される最大の出力電力を上述した時刻t
aから時刻tbにおける電力よりも引き下げるように設
定することが考えられている。図示例では入力電圧がV
a以上であれば時刻taから時刻tbにおける出力電力
をDC−DCコンバータ3に許容された最大値(図示例
では45W)とし、入力電圧がVb以下であれば時刻t
aから時刻tbにおける出力電力を最大値よりも十分に
小さい定電力(たとえば、40W)とし、入力電圧がV
bを超えVaよりも小さいときには、出力電力を入力電
圧に応じて制限するのである。
【0011】図30に示すように制御すれば、DC−D
Cコンバータ3の最大出力電力が制限されることによっ
て入力電流も制限されるから、入力ハーネス2での電圧
降下が少なくなり、結果的に平滑コンデンサ31の両端
電圧(入力電圧)の低下によって制御回路7がスイッチ
ング素子32の動作を停止させる可能性が低減され、電
源チャタリングが生じにくくなるのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電池1
が大きく劣化した場合、入力ハーネス2のインピーダン
スが大きい場合、周囲温度が高くDC−DCコンバータ
3やインバータ4での電力変換効率が低い場合などに
は、入力電圧に応じてDC−DCコンバータ3の最大出
力電力を調節するだけでは、入力電流を低減させる効果
が不十分になり、電源チャタリングがほとんど改善され
ないことがある。
【0013】この問題を解決するには入力電圧の低下時
にDC−DCコンバータ3の最大出力電圧をさらに大き
く引き下げることが考えられるが、最大出力電力が大幅
に引き下げられると、放電灯6の始動後において放電を
維持するための電力を確保することができなくなり、結
果的に始動後に安定点灯状態に移行する前に立ち消えし
やすくなるという問題が生じる。
【0014】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、入力電圧が低下したときの電源チャ
タリングを抑制しながらも、放電灯の立ち消えをまねく
ことなく放電灯を始動から安定点灯状態に移行させるこ
とができる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、直流
電源により電力が供給され出力を制御可能なDC−DC
コンバータと、DC−DCコンバータから供給されるエ
ネルギにより点灯する放電灯を含んだ負荷回路とを備
え、DC−DCコンバータへの入力電流の過大な上昇を
抑制するようにDC−DCコンバータの入力側から出力
側への伝達エネルギを制御する入力電流抑制手段を備え
ることを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
DC−DCコンバータへの入力電流を検出する電流検出
手段と、電流検出手段により検出された入力電流が規定
値に達するとスイッチング素子のオンオフの周期を変更
せずにオン期間を低減させる出力調節手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータには所定の周期でオンオ
フ制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−
DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを
大きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流
抑制手段が、DC−DCコンバータの入力電流を検出す
る電流検出手段と、電流検出手段により検出された入力
電流が規定値に達すると前記周期でのスイッチング素子
のオン期間の一部を欠落させてスイッチング素子を間欠
的にオンオフさせる出力調節手段を備えることを特徴と
する。
【0018】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
DC−DCコンバータへの入力電流を検出する電流検出
手段と、電流検出手段により検出された入力電流が規定
値に達するとスイッチング素子のオン期間は変更せずに
オンオフの周期を長くする出力調節手段とを備えること
を特徴とする。
【0019】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段がス
イッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段
と、電流検出手段により検出された電流が規定値に達す
るとスイッチング素子のオンオフの周期を変更せずにオ
ン期間を低減させる出力調節手段とを備えることを特徴
とする。
【0020】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段がス
イッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段
と、電流検出手段により検出された電流が規定値に達す
ると前記周期でのスイッチング素子のオン期間の一部を
欠落させてスイッチング素子を間欠的にオンオフさせる
出力調節手段を備えることを特徴とする。
【0021】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
前記DC−DCコンバータの出力電圧および出力電流を
それぞれ検出するとともに、あらかじめ設定されている
出力電力の目標値と出力電圧とから求めた電流値を出力
電流の目標値として検出された出力電流の誤差を求めて
電流指令値とする指令値設定手段と、スイッチング素子
に流れる電流を検出する電流検出手段と、スイッチング
素子をオンオフさせる周期を設定するとともに電流検出
手段により検出された電流に対応した電圧が電流指令値
よりも低い期間をオン期間とするようにスイッチング素
子への信号を生成する駆動信号生成手段と、指令値設定
手段から出力された電流指令値が上限値を超えるときに
は駆動信号生成手段にこの上限値を電流指令値として与
える上限規定手段とを備えることを特徴とする。
【0022】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、前記上限規定手段により設定される上限値が前記放
電灯の点灯から安定点灯状態に移行するまでの間に経過
時間に伴って上昇するように設定されていることを特徴
とする。
【0023】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、前記上限規定手段により設定される上限値の初期値
を、前記放電灯の初始動時よりも再始動時において高く
設定していることを特徴とする。
【0024】請求項10の発明は、請求項8または請求
項9の発明において、前記電流検出手段が前記スイッチ
ング素子のオン時における両端電圧により前記スイッチ
ング素子に流れる電流を検出し、スイッチング素子の温
度を検出する温度検出手段を設けるとともに、温度検出
手段による検出温度が高いほど前記上限値を高くするよ
うに補正することを特徴とする。
【0025】請求項11の発明は、請求項7ないし請求
項10の発明において、前記DC−DCコンバータの入
力電圧が低いほど出力電力の目標値を低く設定する最大
電力制限手段を備えることを特徴とする。
【0026】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出
力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するイ
ンバータを備え、放電灯の点灯後に放電灯への印加電圧
の極性を少なくとも1回反転させる間に放電灯の定常点
灯状態よりも周期を長くするDCフェーズ期間を設定
し、DCフェーズ期間には最大電力制限手段の出力を用
いないことを特徴とする。
【0027】請求項13の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記上限規定手
段により電流指令値の上限値が制限されたときに、上限
値が制限されていない場合よりも放電灯に印加する電圧
の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更
手段を設けたことを特徴とする。
【0028】請求項14の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記指令値設定
手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段
の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値
を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性
を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を
設けたことを特徴とする。
【0029】請求項15の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印
加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−
DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより
決定され、前記DCフェーズ期間において前記上限規定
手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、規
定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の
極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反
転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする。
【0030】請求項16の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印
加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−
DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより
決定され、前記DCフェーズ期間において前記指令値設
定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手
段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定
値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極
性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転
タイミング変更手段を設けたことを特徴とする。
【0031】請求項17の発明は、請求項12ないし請
求項16の発明において、前記放電灯に印加する電圧の
極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコ
ンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周
波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備える
ことを特徴とする。
【0032】請求項18の発明は、請求項1ないし請求
項11の発明において、前記負荷回路が前記DC−DC
コンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電
灯に印加するインバータを備え、前記放電灯に印加する
電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−
DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオ
フの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を
備えることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
は、図1に示すように、図27に示した従来構成との主
な相違点は、制御回路7においてDC−DCコンバータ
3の入力電流I1を監視する点にある。したがって、D
C−DCコンバータ3には電池1と平滑コンデンサ31
との間にカレントトランスのような電流検出手段8を設
けてある。電流検出手段8により検出された入力電流I
1は制御回路7に入力される。
【0034】制御回路7は、図2に示すように、図28
に示した構成に加えて電流検出手段8で検出した入力電
流I1を増幅する増幅回路51を備え、増幅回路51の
出力は誤差増幅回路52に入力され、あらかじめ設定さ
れた基準電圧Vref1との誤差が出力される。ここ
で、誤差増幅回路45と誤差増幅回路52との出力はそ
れぞれダイオード53,54を介してコンパレータ47
の一方の入力となり、発振器46の出力と比較される。
各ダイオード53,54は、アノードが各誤差増幅回路
45,52の出力端に接続され、カソードがコンパレー
タ47の一方の入力端に共通に接続されている。
【0035】上記構成において、電池1の電圧が低下し
たときには出力電力設定回路44で設定された電力値に
対応する電流値よりも検出された電流I2のほうが小さ
くなるから、誤差増幅回路45の出力は小さくなってコ
ンパレータ47から出力されるコンバータ制御信号D1
のオン期間を長くしようとする。一方、電池1の電圧の
低下によってDC−DCコンバータ3の入力電流I1が
増加するから、入力電流I1に対応する増幅回路51の
出力電圧が基準電圧Vref1を超えるようになり誤差
増幅回路52の出力が大きくなれば、誤差増幅回路45
の出力に優先して誤差増幅回路52の出力がコンパレー
タ47に入力されることになる。つまり、電池1の電圧
が低下すれば、誤差増幅回路45の出力が小さくなり、
誤差増幅回路52の出力が大きくなるのであって両者は
逆方向に変化するから、コンパレータ47には誤差増幅
回路52の出力が入力されることになり、結果的に、発
振器46の出力が誤差増幅回路52の出力を超える期間
が短くなってコンバータ制御信号D1のオン期間が短く
なる。要するに、スイッチング素子32のオンデューテ
ィが小さくなってDC−DCコンバータ3の出力電力が
抑制され入力電流I1が抑制される。つまり、スイッチ
ング素子32のオンデューティが小さくなることによっ
て、DC−DCコンバータ3の入力側から出力側への伝
達エネルギが減少する。このように、主として誤差増幅
回路52、コンパレータ47、発振器46により出力調
節手段が構成される。
【0036】上述のように入力電流I1を制限すること
によって、入力電流I1が過大になることによる入力電
圧の低下を抑制することができ、電源チャタリングの発
生を低減することができる。しかも、入力電流I1の制
限値(つまり、基準電圧Vref1と増幅回路51の出
力との関係)を適正に設定し、入力電流I1が極端に小
さくならないようにしておくことによって、DC−DC
コンバータ3の出力電流および出力電力をできるかぎり
確保することができ、従来構成に比較して出力電力が極
端に小さくなることがなく、放電灯6の立ち消えの発生
を抑制することができる。なお、本実施形態では誤差増
幅回路52を用いたことによって、入力電流I1の変化
に応じてスイッチング素子32のオンデューティが変化
することになるが、誤差増幅回路52に代えてコンパレ
ータを用いるようにすれば、入力電流I1に対応する増
幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref1を超えると
きには、コンパレータ47への入力が一定値になり、結
果的にスイッチング素子32のオンデューティを一定値
に制限することが可能になる。他の構成および動作は従
来構成と同様である。
【0037】(第2の実施の形態)本実施形態は、図3
に示すように、図28に示した従来構成の制御回路7
に、DC−DCコンバータ3の入力電流I1を検出する
電流検出手段8の出力を増幅する増幅回路51と、増幅
回路51の出力を基準電圧Vref2と比較するコンパ
レータ55と、コンパレータ47およびコンパレータ5
5の出力を入力とする論理回路56とを付加したもので
ある。論理回路56は、入力電流I1に相当する増幅回
路51の出力電圧が基準電圧Vref2よりも小さくコ
ンパレータ55の出力がLレベルであるとコンパレータ
47の出力をコンバータ制御信号D1として出力し、コ
ンパレータ55の出力がHレベルであるとコンパレータ
47の出力にかかわらずコンバータ制御信号D1をオフ
にする。ここに、コンバータ制御信号D1にするタイミ
ングは、コンパレータ55の出力がHレベルになった時
点、またはコンパレータ47の出力が次に立ち上がる時
点からとする。この種の論理回路56はRSラッチによ
り構成することができる。つまり、本実施形態の構成で
は入力電流I1はスイッチング素子32のオンオフに応
じて増減するから、コンパレータ55の基準電圧Vre
f2を適宜に設定すれば、スイッチング素子32のオン
オフに同期した矩形波信号を論理回路56に与えること
ができるのであって、コンパレータ47の出力でセッ
ト、コンパレータ57の出力でリセットされるRSラッ
チを論理回路56に用いればよい。
【0038】上述の構成によって、電池1の電圧低下な
どによって入力電流I1が増加すると、コンバータ制御
信号D1の一部が欠落して間欠的に出力されることにな
り、入力電流I1の極端な増加を抑制することができ
る。つまり、コンパレータ55と論理回路8とによって
出力調節手段が構成される。このように、入力電流I1
の増加を抑制することにより、入力電流I1が過大にな
ることによる入力電圧の低下を抑制することができ、電
源チャタリングの発生を低減することができる。しか
も、入力電流I1の制限値を適正に設定し、入力電流I
1が極端に小さくならないようにしておくことによっ
て、DC−DCコンバータ3の出力電流および出力電力
をできるかぎり確保することができ、従来構成に比較し
て出力電力が極端に小さくなることがなく、放電灯6の
立ち消えの発生を抑制することができる。他の構成およ
び動作は従来構成と同様である。
【0039】(第3の実施の形態)本実施形態も第1お
よび第2の実施の形態と同様に、DC−DCコンバータ
3の入力電流I1を監視することによって、入力電流I
1の大小に応じてコンバータ制御信号D1を制御するも
のである。ただし、本実施形態ではコンパレータ47に
入力する鋸歯状波の波形を入力電流I1に応じて変化さ
せる構成を採用している。具体的には、入力電流I1が
小さいときには図5(a)のように鋸歯状波の1周期内
での休止期間T1を短くし、入力電流I1が大きくなる
と図5(b)のように鋸歯状波の1周期内での休止期間
T1を長くするのである。鋸歯状波のピーク値および半
値幅は入力電流I1に依存しないが、休止期間T1のみ
が入力電流I1に応じて変化するようになっている。し
たがって、第1の実施の形態ではスイッチング素子32
のオンオフの周波数が一定であるのに対して、本実施形
態ではスイッチング素子32のオンオフの周波数は入力
電流I1に応じて変化する。
【0040】すなわち、図4に示すように、入力電流I
1を増幅回路51により増幅して誤差増幅回路52によ
り基準電圧Vref3との誤差を求める。誤差増幅回路
52の出力はV−f変換回路57に入力され、誤差増幅
回路52の出力電圧が大きいほど高い周波数の矩形波信
号に変換される。V−f変換回路57から出力される矩
形波信号はオンデューティが十分に大きい波形であっ
て、RSラッチ61のリセット端子Rに入力される。R
Sラッチ61のセット端子Sには、コンパレータ62の
出力端が接続される。コンパレータ62の一方の入力端
にはコンデンサCsとスイッチング素子Qsとの並列回
路が接続され、さらにコンデンサCsにはスイッチング
素子Qsがオフである間にコンデンサCsに充電電流を
流す定電流源Isが接続される。このコンデンサCsの
両端電圧がコンパレータ47に入力されるのであって、
コンデンサCsの両端電圧が発振器46の出力になる。
スイッチング素子QsはRSラッチ61の出力によりオ
ンオフが制御され、コンパレータ62の他方の入力端に
は基準電圧Vref4が印加される。
【0041】したがって、入力電流I1に対応した増幅
回路51の出力に応じた周波数の矩形波信号の立ち上が
りによってRSラッチ61がリセットされRSラッチ6
1の出力がLレベルになるとスイッチング素子Qsはオ
フになり、コンデンサCsの充電が開始される。この間
には発振器46の出力電圧は時間の経過に伴って上昇す
る。コンデンサCsの両端電圧が基準電圧Vref4に
達すると、コンパレータ62の出力がLレベルからHレ
ベルに立ち上がるからRSラッチ61がセットされ、R
Sラッチ61の出力がHレベルになりスイッチング素子
Qsがオンになる。つまり、コンデンサCsは放電さ
れ、発振器46の出力電圧はゼロになる。ここで、定電
流源Isの出力電流とコンデンサCsの容量と基準電圧
Vref4との関係を適宜に設定することにより、スイ
ッチング素子QsがオフになってからコンデンサCsの
両端電圧が基準電圧Vref4に達してスイッチング素
子Qsがオンになるまでの時間を、V−f変換回路57
から出力される矩形波信号のオン期間よりも短く設定し
てある。また、スイッチング素子Qsがオフになってか
らオンになるまでの時間は、V−f変換回路57から出
力される矩形波信号の最小の周期よりも短くなるように
設定してある。その結果、V−f変換回路57から出力
される矩形波信号の周期が長くなれば、発振器46の出
力の休止期間T1が長くなる。本実施形態では、誤差増
幅回路52、V−f変換回路57、RSラッチ61、コ
ンパレータ62、コンデンサCs、定電流源Is、スイ
ッチ要素Qsなどにより出力調節手段が構成される。
【0042】上述したように、本実施形態では発振器4
6からの出力の休止期間T1を入力電流I1の大きさに
応じて調節し、入力電流I1が大きくなると休止期間T
1を長くすることによって、入力電流I1が増大すれば
DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32のオン
デューティが減少するから、DC−DCコンバータ3の
出力が抑制されることになり、結果的に入力電流I1の
増加が抑制されることになる。つまり、入力電流I1の
増加を抑制することにより、入力電流I1が過大になる
ことによる入力電圧の低下を抑制することができ、電源
チャタリングの発生を低減することができる。本実施形
態では、入力電流I1とV−f変換回路57から出力さ
れる矩形波信号の周波数との対応関係を適正に設定し、
入力電流I1が極端に小さくならないようにしておくこ
とによって、DC−DCコンバータ3の出力電流および
出力電力をできるかぎり確保することができ、従来構成
に比較して出力電力が極端に小さくなることがなく、放
電灯6の立ち消えの発生を抑制することができる。他の
構成および動作は従来構成と同様である。
【0043】(第4の実施の形態)図1に示した第1の
実施の形態ではDC−DCコンバータ3への入力電流I
1を検出していたのに対して、本実施形態は、図6に示
すように、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子
32を通過する電流Iqを検出する電流検出手段9を設
け、電流検出手段9により検出した電流Iqに基づいて
スイッチング素子32のオンオフを制御するものであ
る。電流検出手段9にはここではカレントトランスを用
いている。なお、図6に示すDC−DCコンバータ3
は、図1に示したDC−DCコンバータ3とはトランス
33の2次巻線n2およびダイオード34の極性を変更
してある。この変更によって電流検出用の抵抗36は平
滑コンデンサ35の負極とインバータ4との間に挿入さ
れるが、DC−DCコンバータ3の2次側での基準電位
が変化するだけであって動作は第1の実施の形態とほぼ
同様である。
【0044】電流検出手段9により検出した電流Iqは
スイッチング素子32のオンオフによって断続されるか
ら、図7に示すように、制御回路7では電流検出手段9
により検出された電流を増幅回路51で増幅した後、平
均化回路58によって平均化している。つまり、増幅回
路51の出力電圧の平均電圧を平均化回路58により求
め、この平均電圧を第1の実施の形態と同様に誤差増幅
回路52に入力して基準電圧Vref5との誤差を求め
ている。誤差増幅回路52の出力はダイオード54を通
してコンパレータ47に入力されており、コンパレータ
47には誤差増幅回路45の出力もダイオード53を通
して入力されている。ここにおいて、第1の実施の形態
ではDC−DCコンバータ3の出力電圧を平滑コンデン
サ35の負極側で監視しているから、制御回路7におい
て反転増幅回路41を用いたが、本実施形態では平滑コ
ンデンサ35の正極側でDC−DCコンバータ3の出力
電圧を監視するから、制御回路7において増幅回路(非
反転)48を用いている。
【0045】本実施形態の構成は、電流検出手段9の位
置と平均化回路58を設けた点を除けば、実質的に第1
の実施の形態と同様の構成を有している。また、平均化
回路58から出力される平均電圧は、DC−DCコンバ
ータ3への入力電流I1と等価であるから、本実施形態
の構成は第1の実施の形態と同様に機能し、同様に動作
することになる。
【0046】(第5の実施の形態)本実施形態は、第2
の実施の形態の構成を第4の実施の形態において示した
DC−DCコンバータ3に適用したものであって、図8
のように、電流検出手段9(図6参照)により検出した
スイッチング素子32に流れる電流Iqを増幅回路51
により増幅し、増幅回路51の出力電圧をコンパレータ
55で基準電圧Vref6と比較している。コンパレー
タ55の出力は論理回路56に入力される。また、論理
回路56にはコンパレータ47の出力が入力され、論理
回路56の出力がスイッチング素子32を制御するコン
バータ制御信号D1として用いられる。論理回路56は
第2の実施の形態と同様にRSラッチを用いればよい。
ここに、第4の実施の形態と同様に、DC−DCコンバ
ータ3の出力電圧は増幅回路(非反転)48により増幅
される。要するに、本実施形態の基本的な構成は、電流
検出手段9の位置を除けば第2の実施の形態と同様であ
る。
【0047】この構成によれば、電流Iqに対応する増
幅回路51の出力が基準電圧Vref6以下であれば、
コンパレータ47の出力が論理回路56を通過するか
ら、スイッチング素子32のオンオフはコンパレータ4
7の出力によって制御される。一方、電池1の電圧の低
下などによってスイッチング素子32に流れる電流Iq
が増加し、増幅回路51の出力電圧が基準電圧Vref
6を超えるとコンパレータ55の出力がHレベルにな
り、結果的に、コンパレータ55の出力がHレベルであ
る期間にはコンパレータ47の出力が論理回路56を通
過できなくなる。すなわち、スイッチング素子32がオ
ンになって電流Iqが検出され、電流Iqが規定した値
よりも大きいときにはスイッチング素子32がオフにな
るのであって、電流Iqの立ち上がりの速さに応じてス
イッチング素子32のオン期間が調節されることにな
り、電流Iqが大きいほどスイッチング素子32のオン
期間が短くなる。その結果、スイッチング素子32に流
れる電流IqはDC−DCコンバータ3の入力電流I1
と等価であるから、入力電流I1が増加すればスイッチ
ング素子32のオン期間が短くなってDC−DCコンバ
ータ3の出力が抑制されることになり、第2の実施の形
態と同様に機能する。ここに、電流Iqはトランス33
の1次巻線n1を流れるから、増幅回路51の出力電圧
が基準電圧Vref6を超える場合であっても、スイッ
チング素子32がオンになってからコンパレータ55の
出力がHレベルになるまでの時間は電流Iqの大きさに
応じて変化するのであって、電流Iqがごく大きいとき
にはスイッチング素子32はオンになると瞬時にオフに
なる。本実施形態の他の構成および動作は第2の実施の
形態と同様である。
【0048】(第6の実施の形態)本実施形態は、図9
に示す構成の制御回路7を用いるものであって、DC−
DCコンバータ3については第4の実施の形態と同様の
構成を採用する。つまり、本実施形態ではDC−DCコ
ンバータ3への入力電流I1に相当する電流をスイッチ
ング素子32を流れる電流Iqとして電流検出手段9に
より検出する。制御回路7では、他の実施の形態と同様
に、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2および出力
電流I2をそれぞれ監視し、出力電圧V2を増幅回路
(非反転)48により増幅し、出力電流I2を反転増幅
回路42により増幅する。増幅回路48の出力は目標電
流演算回路43に入力され、出力電力設定回路44にお
いて設定された出力電力の目標値と増幅回路48の出力
とから、出力電力を目標値とするための出力電流の目標
値を求める。出力電流I2に相当する電圧を出力する反
転増幅回路42の出力電圧と目標電流演算回路43で求
めた目標値との誤差が誤差増幅回路45によって求めら
れる。
【0049】本実施形態では、誤差増幅回路45の出力
値の上限を制限するための上限規定回路(上限規定手
段)64が設けられており、上限規定回路64を通して
誤差増幅回路45の出力がコンパレータ49に入力され
る。このコンパレータ49にはスイッチング素子32に
流れる電流に相当する増幅回路51の出力電圧を電圧重
畳回路59に通すことによって生成した電圧も入力さ
れ、上限規定回路64の出力と上限規定回路59の出力
とがコンパレータ49により比較される。コンパレータ
49の出力はRSラッチ65のリセット端子Rに入力さ
れ、RSラッチ65のセット端子Sには発振器63で生
成した一定周波数の矩形波信号が入力される。発振器6
3から出力される矩形波信号はオンデューティを十分に
大きくとってある。
【0050】電圧重畳回路59は、スイッチング素子3
2に電流Iqが流れる期間において(つまり、増幅回路
51の出力電圧が0Vではない期間において)、増幅回
路51の出力電圧に三角波状の電圧を重畳する回路であ
って、増幅回路51の出力電圧が図10にイで示すよう
になるとすれば、電圧重畳回路59の出力電圧は図10
にロで示すようになる。電圧重畳回路59を設けたこと
により、スイッチング素子32のオン後における電流I
qの立ち上がり時間を、電圧重畳回路59を設けない場
合よりも短縮することができる。
【0051】まず、図11に示すように上限規定回路6
4を設けていない構成として動作を説明する。コンパレ
ータ49では誤差増幅回路45の出力電圧と電圧重畳回
路59の出力電圧との大小を比較し、電圧重畳回路59
の出力電圧が誤差増幅回路45の出力電圧よりも大きく
なると出力をHレベルに立ち上げる。したがって、RS
ラッチ65の出力が発振器63からの矩形波信号の立ち
上がりによってHレベルになりスイッチング素子32が
オンになると電圧重畳回路59の出力電圧が上昇し、電
圧重畳回路59の出力電圧が誤差増幅回路45の出力電
圧よりも大きくなるとコンパレータ49の出力がHレベ
ルになってRSラッチ65の出力がLレベルになる。つ
まり、スイッチング素子32のオン期間をスイッチング
素子32に流れる電流Iqの大きさに応じて変化させる
ことが可能になる。その結果、スイッチング素子32に
流れる電流Iqのピーク値を制御することになり、いわ
ゆる電流ピーク値制御が可能になる。ここに、電流Iq
のピーク値の検出値は電圧重畳回路59の出力に相当
し、電流Iqのピーク値の指令値(以下、「電流指令
値」と呼ぶ)は誤差増幅回路45により与えられること
になる。つまり、増幅回路48、反転増幅回路42、目
標電流演算回路43、出力電力設定回路44、誤差増幅
回路45により指令値設定手段が構成される。また、増
幅回路51、電圧重畳回路59、コンパレータ49、R
Sラッチ65、発振器63により駆動信号生成手段が構
成される。
【0052】上述した電流ピーク値制御を行う際に電圧
重畳回路59が存在しないとすると、コンパレータ49
に入力される誤差増幅回路45の出力電圧を増幅回路5
1の出力電圧が超えずにRSラッチ65がリセットされ
ない場合がある。このような場合には、発振器63の出
力の1周期内でスイッチング素子32がオフにならず、
発振器63の出力の次周期で増幅回路51の出力が上昇
することによりスイッチング素子32がオフになること
がある。このような動作ではスイッチング素子32を発
振器63から出力される矩形波信号の周期でオンオフさ
せることができず、スイッチング素子32のオンオフの
周期が矩形波信号の2倍になってしまう。このような現
象を周波数半減現象と呼ぶことがある。これに対して、
コンパレータ49への入力電圧の立ち上がりを補正する
電圧重畳回路59を設けていることによって、発振器6
3から出力される矩形波信号の1周期内でスイッチング
素子32を確実にオンオフさせることが可能になるので
ある。ただし、電圧重畳回路59を設けなくても上述し
た周波数半減現象が生じないように他の回路が設計され
ている場合には、電圧重畳回路63は省略することが可
能である。
【0053】ところで、本実施形態では図9に示すよう
に、上限規定回路64を設けていることによって、コン
パレータ49に入力される電流Iqの電流指令値に上限
が設定されている。その結果、DC−DCコンバータ3
の出力が比較的小さい場合でもDC−DCコンバータ3
の入力電流I1を抑制することが可能になり、電源チャ
タリングの発生を抑制することができる。他の構成およ
び動作は第4の実施の形態と同様である。
【0054】(第7の実施の形態)本実施形態は、図9
に示した第6の実施の形態と同様の構成を有し、第6の
実施の形態では上限規定回路64での上限値の設定が固
定的であるのに対して、本実施形態は上限規定回路64
に設定された上限値を放電灯6の点灯後の時間経過に伴
って変化させるものである。すなわち、放電灯6の始動
後に安定点灯状態に移行するまでの間にはDC−DCコ
ンバータ3の出力が放電灯6の状態に応じて変化するか
ら、上限値を一定値に設定すると、始動直後の期間にお
いてDC−DCコンバータ3の入力電流I1を十分に抑
制できないか、あるいは入力電流I1を抑制しすぎるこ
とによって放電灯6が立ち消えしやすくなる可能性があ
る。そこで、本実施形態では、DC−DCコンバータ3
の出力に基づいて設定される電流Iqの電流指令値の上
限を、放電灯6の始動後から安定点灯状態に移行するま
での間に変化させることによって、この問題を解決して
いる。
【0055】本実施形態では、上限規定回路64により
設定する上限値を、図12(a)に示すように変化させ
る。図12(a)において時刻0は電源投入時を示し、
電源投入から一定時間は上限値を比較的低く設定するこ
とによって、入力電流I1の上昇を抑制し、結果的に電
源チャタリングの発生を抑制している。その後、放電灯
6のアーク放電が開始されてから安定点灯状態に移行す
るまでの間には上限値を徐々に上昇させ、放電灯6が安
定点灯状態に移行すれば、過電流を保護できる程度の上
限値に設定するのである。
【0056】上述した動作によって、電源投入からDC
−DCコンバータ3の出力電力が最大値付近になる期間
においては入力電流I1(もしくは、スイッチング素子
32に流れる電流Iqのピーク値)を抑制し、放電灯6
が始動してから安定点灯状態に移行する期間および安定
点灯状態の期間においては、DC−DCコンバータ3の
出力電力が必要以上に抑制されないように、スイッチン
グ素子32のオンオフのタイミングを制御することが可
能になる。ここにおいて、放電灯6の再始動のさいに
は、図12(b)のように、定常点灯状態よりもやや低
い上限値に設定しておき、安定点灯状態に達するまでの
間に上限値を徐々に上昇させるのが望ましい。
【0057】本実施形態は、図30に示したようにDC
−DCコンバータ3の最大の出力電力を入力電圧に応じ
て調節する構成と併用すれば、電池1の電圧低下に対し
てより適正な制御が可能になる。また、本実施形態では
上限規定回路64に設定する上限値を時間経過に伴って
定率で上昇させた例を示したが、図13(a)のように
上限値をランプ関数状に上昇させたり、図13(b)の
ように上限値を複数段階で階段状に上昇させたり、図1
3(c)のように上限値を折れ線状に上昇させたりする
など、上限値の変化と時間との関係は放電灯6の特性、
回路動作の特性、電池1の特性などに応じて適宜に設定
することが可能である。他の構成および動作は第6の実
施の形態と同様である。
【0058】(第8の実施の形態)本実施形態は、図1
4に示すように、DC−DCコンバータ3のスイッチン
グ素子32のオン期間におけるスイッチング素子32の
端子電圧Vdをスイッチング素子32に流れる電流Iq
として検出するものである。この構成では、スイッチン
グ素子32の端子電圧Vdを検出しているから、スイッ
チング素子32の温度特性を補償することが必要であ
る。ここにおいて、本実施形態では、DC−DCコンバ
ータ3として、上述した実施形態において示したフライ
バック型のDC−DCコンバータとは異なる形態のDC
−DCコンバータ3を用いているが、フライバック型や
フォワード型のDC−DCコンバータ3であっても本実
施形態の構成を適用することができる。
【0059】本実施形態で用いるDC−DCコンバータ
3は、電池1の両端間に入力ハーネス2を介して接続し
た平滑コンデンサ31を備え、平滑コンデンサ31の両
端間には、トランス33の1次巻線n1とスイッチング
素子32との直列回路が接続される。スイッチング素子
32はMOSFETからなり、ドレインがトランス33
の1次巻線n1の巻終端に接続される。トランス33の
2次巻線n2の巻終端にはダイオード34のアノードが
接続され、ダイオード34のカソードはスイッチング素
子32のソースに接続される。また、トランス33の1
次巻線n1の巻終端と2次巻線n2の巻始端との間にコ
ンデンサ37が接続される。2次巻線n2とコンデンサ
37との接続点には、インダクタ38を介して平滑コン
デンサ35の負極が接続され、平滑コンデンサ35の正
極はスイッチング素子32のソースに接続される。平滑
コンデンサ35の正極とインバータ4との間には電流検
出用の抵抗36が挿入される。
【0060】このDC−DCコンバータ3は、定常状態
であってコンデンサ37が充電された状態では、スイッ
チング素子32がオンであるときに電池1(平滑コンデ
ンサ31)からトランス33の1次巻線n1とスイッチ
ング素子32とを通る経路で電流が流れてトランス33
に電磁エネルギが蓄積されるとともに、コンデンサ37
の電荷がスイッチング素子32と平滑コンデンサ35と
インダクタ38とを通る経路で放出され、平滑コンデン
サ35が充電される。また、スイッチング素子32がオ
フになれば、トランス33に蓄積された電磁エネルギが
放出されることにより、トランス33の2次巻線n2−
ダイオード34−電池1(平滑コンデンサ31)−トラ
ンス33の1次巻線n1−コンデンサ37のループ内で
電流が流れ、コンデンサ37が充電される。
【0061】つまり、DC−DCコンバータ3は、電池
1を電源としコンデンサ37を負荷とする昇圧チョッパ
回路として動作するとともに、コンデンサ37を電源と
して平滑コンデンサ35を負荷とする降圧チョッパ回路
として動作するのであって、スイッチング素子32は昇
圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路とに兼用された構成
になっている。
【0062】ところで、制御回路7は、図15に示すよ
うに、基本的な構成は図9に示した第6の実施の形態と
同様の構成であるが、上限規定回路64の上限値が温度
検出回路(温度検出手段)67により検出された温度に
よって設定される点が異なる。つまり、上述したよう
に、スイッチング素子32のオン時の両端電圧Vdを検
出し、スイッチング素子32に流れる電流Iqの代わり
に用いるから温度補償が必要であって、この温度補償の
ために上限規定回路64の上限値をスイッチング素子3
2の温度に相当する温度によって変化させるのである。
また、スイッチング素子32のオン時の両端電圧Vdを
電流Iqの代わりに用いるために両端電圧Vdは電流検
出回路66に入力され、増幅回路51の出力に相当する
電圧になるように調節される。電流検出回路66の出力
電圧は電圧重畳回路59により補正され、コンパレータ
49の一方の入力となる。
【0063】DC−DCコンバータ3の出力電圧V2お
よび出力電流I2は、それぞれ反転増幅回路41,42
に入力され、目標電流演算回路43において出力電力設
定回路44で設定した出力電力とDC−DCコンバータ
3の出力電圧V2に対応する反転増幅回路41の出力電
圧とに基づいて出力電流の目標値が設定される。出力電
流の目標値は誤差増幅回路45に入力されてDC−DC
コンバータ3の出力電流I2に対応する反転増幅回路4
2の出力電圧との誤差が求められる。この誤差増幅回路
45の出力が上限値を制限する上限規定回路64を通し
てコンパレータ49の他方の入力になる。ここに、上述
したように上限規定回路64の上限値は温度検出回路6
7により補正される。
【0064】温度検出回路67は、スイッチング素子3
2の温度またはスイッチング素子32の温度に相当する
温度を検出するように配置され、上限規定回路64にお
ける上限値の補正量は、図16に示すように、温度検出
回路67で検出された温度が高くなるほど大きくなるよ
うに設定されている。ただし、温度と補正量との関係は
スイッチング素子32の温度特性に応じて設定される。
しかして、上限設定回路64において設定される上限値
は、図17に示すように、温度検出回路67で検出され
た温度が高いほど大きくなり、スイッチング素子32の
オン時の両端電圧によりスイッチング素子32に流れる
電流Iqを検出する構成を採用しながらも、スイッチン
グ素子32の温度特性が補償され、スイッチング素子3
2の温度特性によらず電流Iqに対応するようにスイッ
チング素子32のオンオフを制御することができる。
【0065】なお、図17に示す例では放電灯6が安定
点灯状態に移行した後も温度検出回路67で検出した温
度に応じて上限値を補正しているが、安定点灯状態にお
いては過電流に対する保護のみを行えばよく温度補償は
必ずしも必要ではないから、図18に示すように、放電
灯6が安定点灯状態に移行した後には上限値の温度補正
を行わないようにしてもよい。他の構成および動作は第
7の実施の形態と同様である。
【0066】なお、本実施形態の構成は、スイッチング
素子32にごく小さい抵抗を直列接続し、抵抗の両端電
圧をスイッチング素子32に流れる電流Iqとして検出
する場合にも適用可能である。
【0067】(第9の実施の形態)本実施形態は、上述
した各実施形態のいずれかに組み合わせて用いるもので
あって、放電灯6の点灯状態に応じて、DC−DCコン
バータ3の出力電力の最大値を制限する状態と、最大値
を制限しない状態とを切り換えるようにしたものであ
る。すなわち、従来構成として説明したように、DC−
DCコンバータ3の出力電力の最大値を電池1の電圧に
応じて制限する構成を採用すれば、電池1の電圧が低下
したときに出力電力を維持するために入力電流が増加し
てDC−DCコンバータ3の動作が停止してしまうとい
う不都合をある程度は回避することができるが、最大出
力電力を大幅に引き下げると放電灯6の始動後に放電を
維持するための電力を確保することができなって立ち消
えしやすくなるという問題が生じる。そこで、本実施形
態では、放電灯6の始動後からアーク放電が持続する状
態になるまでは出力電力の最大値を制限せず、アーク放
電が維持されるようになってから出力電力の最大値を制
限する動作を開始することによって、最大出力電力を引
き下げながらも立ち消えを生じにくくしている。
【0068】つまり、図19に示すように、出力電力設
定回路44には、DC−DCコンバータ3の出力電圧V
2の変化に基づいて放電灯6の点灯状態を判別するため
の点灯状態検出回路44aを設けてあり、点灯状態検出
回路44aにおいては、始動(絶縁破壊)、点灯(アー
ク放電の開始)、安定点灯状態、立ち消えなどを検出す
ることが可能になっている。制御回路7は、点灯状態検
出回路44aで検出された放電灯6の点灯状態に応じて
DC−DCコンバータ3のスイッチング素子32を制御
するのであって、DC−DCコンバータ3の出力電力と
始動からの経過時間との関係を規定した電力曲線設定回
路44bを通して放電灯6の点灯状態に応じた出力電力
の目標値を与えるようにしてある。ここで、通常は電池
1の電圧に応じて図29に示したパターンで出力電力の
最大値を制限する最大電力制限回路(最大電力制限手
段)44cによって出力電力の目標値について最大値を
制限しているのであるが、本実施形態では、点灯状態検
出回路44aにおいて始動が検出された後から所定の期
間については最大値を制限しないように構成してある。
つまり、点灯状態検出回路44aにおいて始動が検出さ
れた後から所定の期間については、電力曲線設定回路4
4bの出力を出力電力の目標値とし、上記期間の経過後
には最大電力制限回路44cの出力を出力電力の目標値
として採用する切換スイッチ44dを設けてある。
【0069】ここに、切換スイッチ44dを切り換える
タイミングは、点灯状態検出回路44aにおいて始動が
検出された後にインバータ4の出力電圧の極性が2回反
転するまでの期間としてタイミング設定回路44eによ
り規定されている。ここに、インバータ4は放電灯6が
始動した直後においては、安定点灯状態において放電灯
6に印加する交番電圧よりも十分に大きい周期で極性を
反転させるように制御回路7によって制御される。これ
は、放電灯6の始動直後では水銀の蒸気圧が十分に上昇
しておらず、この段階で放電灯6に印加される電圧の極
性が短時間で反転するとアーク放電を維持することがで
きず立ち消えすることが多いからであって、アーク放電
の開始直後には比較的大きい電力を供給するとともに極
性を反転させずに実質的に直流電圧を印加することによ
って電極の温度を迅速に上昇させてアーク放電を維持さ
せるのである。また、この期間においては電極に直流電
圧が印加されることになるから、印加電圧の極性を2回
反転させることによって一方の電極のみが損耗する可能
性を低減することができる。以下では、この期間をDC
フェーズ期間と呼ぶ。つまり、切換スイッチ44dは、
DCフェーズ期間には電力曲線設定回路44bの出力を
出力電力の目標値として選択し、DCフェーズ期間の終
了後には最大電力制限回路44cの出力を出力電力の目
標値として選択するのである。
【0070】本実施形態の構成によれば、放電灯6の始
動後であって放電灯6のアーク放電が安定するまでの間
(DCフェーズ期間)において、電池1の電圧の低下に
伴う出力電力の制限を行わずスイッチング素子32に流
れる電流のピーク値のみを制限することによって、比較
的大きい電力を放電灯6に供給してアーク放電を維持さ
せて立ち消えを防止し、安定点灯状態に移行させること
が可能になる。つまり、電池1の電圧が低下しても放電
灯6の安定点灯状態に移行するまでの間で立ち消えが生
じやすい期間においては出力電力の制限を行わないよう
にしたことにより、電池1の電圧が低下した場合でも放
電灯6の光束を迅速に立ち上げることが可能になる。
【0071】(第10の実施の形態)本実施形態は第6
ないし第8の実施の形態に適用可能な構成であって、放
電灯6を安定点灯状態に移行させるために、第9の実施
の形態において説明したDCフェーズ期間における極性
反転までの時間を調節するようにしたものである。言い
換えると、DCフェーズ期間においては極性反転までの
時間が長いほどアーク放電を維持しやすいから、DC−
DCコンバータ3の出力電力が制限される程度が大きい
ほどDCフェーズ期間における極性反転までの時間を延
長することによってアーク放電の維持を容易にし、結果
的に立ち消えの発生を抑制するものである。
【0072】すなわち、制御回路7においてDC−DC
コンバータ1の出力電力が制限される程度を上限規定回
路64の入力と出力との差に基づいて判断するのであっ
て、図20に示すように、上限規定回路64の入力から
出力を減算した差を減算回路71により求め、減算回路
71の出力を積分回路72により積分することによっ
て、積分回路72の出力によってDC−DCコンバータ
1の出力電力の制限の程度を知るのである。積分回路7
2の出力はコンパレータ73により基準電圧Vref7
と比較される。インバータ4を駆動するインバータ制御
信号D21,D22を発生させるインバータ駆動回路7
4は、コンパレータ73の出力がHレベルかLレベルか
に応じてDCフェーズ期間における極性反転までの時間
を調節する。つまり、インバータ駆動回路74が反転周
期変更手段として機能する。
【0073】具体的には、コンパレータ73の出力がL
レベルであって、DC−DCコンバータ3の出力電力の
制限の程度が小さいときには、図21に示すように、D
Cフェーズ期間Tdcにおける極性反転の周期Tcを比
較的短くし、コンパレータ73の出力がHレベルであっ
て、DC−DCコンバータ3の出力電力の制限の程度が
大きいときには、図22に示すように、DCフェーズ期
間Tdcにおける極性反転の周期Tc′をコンパレータ
73の出力がLレベルである場合の1.5倍とする(つ
まり、Tc′=1.5Tc)。
【0074】本実施形態の構成を採用すれば、DC−D
Cコンバータ3のスイッチング素子32に流れる電流の
ピーク値を制限する機能を有する場合において、上限規
定回路64の動作によって電流のピーク値が制限される
と出力電力が低減されることになるが、このような場合
でもDCフェーズ期間Tdcにおいては極性反転までの
時間を延長することによってアーク放電を維持しやすく
し、結果的にDCフェーズ期間Tdcにおける立ち消え
の可能性を低減することが可能になる。
【0075】なお、本実施形態では上限規定回路64の
動作時に放電灯6に印加する電圧の極性を反転させる周
期を通常時の1.5倍に設定したが、これは一例であっ
て周期を延長する程度は適宜に設定すればよい。また、
放電灯6に印加する電圧の極性を反転させるタイミング
は上述のように時間のみで決定するのではなく、放電灯
6に与えたエネルギに相当する電流時間積によって決定
してもよい。つまり、通常時の1.5倍の電流時間積に
達した時点で極性を反転させるなどしてもよい。この場
合にインバータ駆動回路74が反転タイミング変更手段
として機能する。さらに、上限規定回路64の入力と出
力との差は、電池1の電圧を反映しているから入力電圧
V1などの他の検出値を用いても同様に動作させること
が可能である。
【0076】(第11の実施の形態)本実施形態は、図
23(a)(b)に示すように、インバータ4から放電
灯6に印加する電圧の極性を反転させる際に、極性が反
転する前後の一定期間Thにおいて、図23(c)に示
すように、DC−DCコンバータ3のスイッチング素子
32をオンオフさせる周波数を通常時よりも高くするも
のである。この制御は発振器63の出力周波数を調節す
ればよい。すなわち、発振器63が周波数変更手段とし
て機能する。このように、スイッチング素子32のオン
オフの周波数を高くすればDC−DCコンバータ3から
インバータ4に供給するエネルギを一時的に上昇させる
ことができ、放電灯6への印加電圧の極性反転時におい
て放電灯6に供給するエネルギを一時的に高め、結果と
して極性反転時における放電灯6の立ち消えを抑制する
ことが可能になる。
【0077】ここにおいて、スイッチング素子32のオ
ンオフの周波数を高めるタイミングは、放電灯6への印
加電圧の極性反転と同時でもよいが、極性反転の前から
周波数を高めるようにするほうが、立ち消えの防止効果
が高くなる。また、図15に示した第8の実施の形態の
ように電圧重畳回路59を備える場合には、スイッチン
グ素子32のオンオフの周波数が上昇した分だけ重畳分
が減少し、結果的にDC−DCコンバータ3の出力の増
大により高い効果が得られる。また、本実施形態の技術
は、上述したDCフェーズ期間において採用すれば、立
ち消えの防止効果が高くなる。ただし、本実施形態の技
術は上述したいずれの実施形態においても適用可能であ
る。
【0078】(第12の実施の形態)本実施形態は、図
24に示すように、図14および図15に示した第8の
実施の形態の構成を基本として、図19に示した第9の
実施の形態の技術を付加したものである。また、本実施
形態では、制御回路7の主要部分はマイコン80によっ
て構成されている。本実施形態の基本的な構成は上述し
た各実施形態と同様であるから、以下では主として相違
点について説明する。
【0079】本実施形態では、スイッチング素子32の
オン時の両端電圧を電流検出・電圧重畳回路81に入力
し、スイッチング素子32を通過する電流Iqに対応し
た電圧を相当する電圧に三角波状の電圧を加算した電圧
を電流検出・電圧重畳回路81から出力する。したがっ
て、電流検出・電圧重畳回路81は電流検出回路66お
よび電圧重畳回路59の機能を備える。すなわち、電流
検出・電圧重畳回路81は、制御回路7の電源Vr1
(たとえば、12V)の両端間に接続した抵抗R2とコ
ンデンサC1とスイッチ要素Q3との直列回路を有して
おり、抵抗R2とコンデンサC1との接続点と電源Vr
1の負極との間には2個のダイオードD13,D14と
スイッチ要素Q2との直列回路を接続してある。ダイオ
ードD13,D14は順方向に接続され、抵抗R2とコ
ンデンサC3との接続点にダイオードD13のアノード
が接続される。また、電流検出・電圧重畳回路81はト
ランジスタQ1を備え、トランジスタQ1のコレクタ−
ベースに抵抗R2が接続され、エミッタ−ベースにはコ
ンデンサC1と抵抗R1との直列回路が接続される。つ
まり、抵抗R1の一端はスイッチ要素Q3に接続され
る。また、コンデンサC1と抵抗R1との接続点にはダ
イオードD11のアノードが接続され、このダイオード
D11のカソードがスイッチング素子32のドレインに
接続される。トランジスタQ1のエミッタはダイオード
D12を介してコンパレータ49に接続される。ダイオ
ードD12のカソードとコンパレータ49との接続点に
は抵抗R3の一端が接続され、この抵抗R3の他端は電
源Vr1の負極に接続される。上述したスイッチ要素Q
2,Q3はスイッチング素子32のオフ時にオンになる
ように、スイッチング素子32に同期してオンオフが制
御される。この構成については後述する。
【0080】しかして、スイッチング素子32のオフ時
にはスイッチ要素Q2,Q3がオンであるから、コンデ
ンサC1の両端がダイオードD13,D14およびスイ
ッチ要素Q2,Q3を介して短絡されることにより、コ
ンデンサC1の電荷が放電される。この状態では、トラ
ンジスタQ1はオフであって、コンパレータ49の入力
はLレベルになっている。また、スイッチ要素Q1,Q
2を理想スイッチとみなせば、トランジスタQ1のベー
ス電位は直列接続された2個のダイオードD13,D1
4の順方向電圧降下に相当する電圧になる。
【0081】一方、スイッチング素子32のオン時には
スイッチ要素Q2,Q3がオフであって、コンデンサC
1は電源Vr1から抵抗R2−コンデンサC1−ダイオ
ードD11−スイッチング素子32の経路で充電され
る。ここで、コンデンサC1と抵抗R1との接続点の電
位は、スイッチング素子32のオン時の両端電圧にダイ
オードD11の順方向電圧降下を加算した電位であり、
抵抗R1の両端間の電位差は抵抗R2とコンデンサC1
との接続点の電位からトランジスタQ1のベース−エミ
ッタ降下電圧を減算した電位になるから、抵抗R1とト
ランジスタQ1のエミッタとの接続点の電位は、スイッ
チング素子32の端子電圧VdにコンデンサC1の両端
電圧を加算し、ダイオードD11やトランジスタQ1に
よる一定の電圧降下分を減算した電位になる。また、コ
ンデンサC1の両端電圧はコンデンサC1と抵抗R2と
により決定される時定数によって時間経過とともに上昇
するから、結局、コンパレータ49の一方の入力端には
スイッチング素子32のオン時の両端電圧に三角波状の
電圧を加算した電圧が入力されることになる。
【0082】コンパレータ49の他方の入力端には、ス
イッチング素子32を流れる電流Iqの電流指令値が入
力される。この目標値は、DC−DCコンバータ3の出
力電圧V2および出力電流I2に基づいてマイコン80
で設定される。すなわち、DC−DCコンバータ3の出
力電圧V2および出力電流I2は、それぞれ反転増幅器
41,42を通してマイコン80に入力され、マイコン
80の内部においてA/D変換された後、出力電力の目
標値と放電灯6の点灯状態とスイッチング素子32の温
度とに基づいて設定される。ここにおいて、放電灯6の
点灯状態は、DC−DCコンバータ3の出力電圧V2に
基づいて放電灯6の点灯状態(アーク放電への移行)が
検出された時点からの時間経過によって、擬似的に検出
される。つまり、点灯状態検出回路44aは、抵抗R1
1とスイッチ要素Q4とコンデンサC11との直列回路
を制御回路7の電源Vr2の両端間に接続するととも
に、コンデンサC11に抵抗R12を並列接続した構成
を有する。DC−DCコンバータ3の出力電圧V2に基
づいてマイコン80が放電灯6の点灯を検出すると、ス
イッチ要素Q4がオンになってコンデンサC11が充電
される。ここで、コンデンサC11の両端電圧はマイコ
ン80に入力され、マイコン80の内部においてA/D
変換される。コンデンサC11の両端電圧は放電灯6が
点灯してからの時間経過に対応するから、放電灯6の始
動後から安定点灯状態に移行するまでの放電灯6の点灯
状態に対応した制御が可能になる。
【0083】また、スイッチング素子32の温度は、抵
抗R13とサーミスタThとの直列回路を制御回路7の
電源Vr3に接続した構成の温度検出回路67において
検出される。抵抗R13とサーミスタThとの接続点の
電位はマイコン80に入力され、マイコン80の内部に
おいてA/D変換される。サーミスタThはスイッチン
グ素子32の温度に相当する温度を検出するように配置
されており、マイコン80では、マイコン80により実
現されている上限規定回路64の上限値をスイッチング
素子32の温度に対応させて補正することができる。
【0084】上述のようにして、マイコン80の内部で
はスイッチング素子32を流れる電流Iqの電流指令値
が入力され、コンパレータ49では電流指令値と電流検
出・電圧重畳回路81の出力とが比較される。コンパレ
ータ49の出力はRSラッチ65のリセット端子Rに入
力され、RSラッチ65のセット端子Sにはマイコン8
0で生成された所定周期の矩形波信号が入力される。こ
のRSラッチ65の出力によってスイッチング素子32
のオンオフを制御するのであって、RSラッチ65の反
転出力をスイッチ要素Q2,Q3のオンオフの制御に用
いることによって、上述したようにスイッチング素子3
2のオン時にスイッチ要素Q2,Q3をオフにするよう
に制御することができるのである。
【0085】以上説明したように、本実施形態は制御回
路7における出力電力設定回路44、目標電流演算回路
43、誤差増幅回路45、上限規定回路64、発振器6
3、電力曲線設定回路44b、最大電力制限回路44
c、切換スイッチ44d、タイミング設定回路44eの
機能がマイコン80により実現されているものである
が、実質的な動作は第8の実施の形態および第9の実施
の形態を組み合わせたものになる。
【0086】以下では、本実施形態に用いるマイコン8
0の主な動作を説明する。図25に示すように、点灯ス
イッチ22が投入されて電池1から電源が供給される
と、まずマイコン80の初期化が行われる(S1)。次
に、DC−DCコンバータ3の入力電圧V1が取り込ま
れ、規定電圧(たとえば、9V)以上に達していれば
(S2)、放電灯6を点灯する動作が開始される。次
に、点灯状態検出回路44aおよび温度検出回路67の
状態を検出し(S3,S4)、その後、イグナイタ5を
動作させる無負荷制御を行う(S5)。イグナイタ5の
動作が開始されると、イグナイタ5から発生した高電圧
パルスによって放電灯6の電極間で絶縁破壊されたか否
かの点灯判別が行われ(S6)、規定した時間内に点灯
が検出されなければ(S7)、回路動作を停止させる処
理が行われる(S8)。
【0087】一方、放電灯6の点灯が検出されると(S
6)、放電灯6の点灯状態に対応した電力曲線と目標電
力とが設定される(S9)。ここで、DCフェーズ期間
か否かが判別され(S10)、DCフェーズ期間であれ
ば入力電流に対する最大出力電力を規制せず、DCフェ
ーズ期間でなければ最大出力電力を制限する(S1
1)。また、DC−DCコンバータ3の出力電圧と目標
電力とに基づいて出力電流の目標値を設定し(S1
2)、出力電流の検出値と目標値との誤差を求める(S
13)。この誤差が電流指令値になるから、電流指令値
の上限値を設定するとともに(S14)、電流指令値と
上限値とを比較し(S15)、最終的な電流指令値を決
定する(S16)。ここに、上限値については適宜に温
度補正を行う。
【0088】この時点でDCフェーズ期間であれば(S
17)、出力電流の検出値と目標値との誤差の累積値を
求めて所定値と比較し(S18)、所定値以上であれば
DCフェーズ期間における電流時間積に対するしきい値
を大きくする(たとえば、通常時の1.5倍にする)
(S19)。また、DCフェーズ期間におけるDC−D
Cコンバータ3の出力電流について電流時間積を求めて
しきい値と比較し(S20)、しきい値に達すると放電
灯6に印加する電圧の極性が反転するようにインバータ
4の出力反転フラグをオンにする(S21)。出力反転
フラグがオンであることは電流時間積がしきい値以上に
達したことを意味する。
【0089】DCフェーズ期間ではないか、DCフェー
ズ期間であってインバータ4の極性を判定させるか、電
流時間積がしきい値に達していないかのいずれかの場合
には、放電灯6の点灯が維持されているか否かをDC−
DCコンバータ3の出力電圧に基づいて検出し、点灯が
維持されていれば(S22)、入力電圧V1を監視し、
入力電圧V1が規定電圧(たとえば、6V)以上であれ
ば(S23)、ステップS9に戻って上述の動作を繰り
返す。また、点灯が維持されていなければ、回路動作を
停止させる処理を行い(S24)、点灯スイッチ22の
投入から規定時間に達していなければ(S25)、ステ
ップS1からの処理を繰り返す。また、ステップS22
において入力電圧V1が規定電圧よりも低いと判断され
たときにも回路動作を停止させる処理を行い(S2
6)、ステップS1からの処理を繰り返す。
【0090】図23に示した第11の実施の形態のよう
に、インバータ4から放電灯6に印加する電圧の極性を
反転させる前後において、DC−DCコンバータ3のス
イッチング素子32のオンオフの周波数を変化させる場
合には、図26に示すような割込処理を行う。ここで
は、インバータ4の動作周波数はマイコン80が管理し
ているから、極性が反転するタイミングはタイマによっ
て知ることができる。そこで、タイマによる割り込みを
行い、図26のような処理を行うことによって、インバ
ータ4を制御するインバータ制御信号D21,D22の
反転のタイミングを制御するとともに、極性の反転の前
後において周波数を高くするように制御する。なお、図
26においてAはDCフェーズ期間における極性の反転
回数を計数するためのカウンタであり、Tαは所定値に
設定される。
【0091】
【発明の効果】請求項1の発明は、直流電源により電力
が供給され出力を制御可能なDC−DCコンバータと、
DC−DCコンバータから供給されるエネルギにより点
灯する放電灯を含んだ負荷回路とを備え、DC−DCコ
ンバータへの入力電流の過大な上昇を抑制するようにD
C−DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネル
ギを制御する入力電流抑制手段を備えるものであり、直
流電源の電圧が低下した場合でも電源チャタリングの発
生を抑制することができ、また直流電源の電圧が低下し
たときであってもDC−DCコンバータの出力電力をで
きるだけ確保して放電灯の立ち消えを抑制することがで
きる。
【0092】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
DC−DCコンバータへの入力電流を検出する電流検出
手段と、電流検出手段により検出された入力電流が規定
値に達するとスイッチング素子のオンオフの周期を変更
せずにオン期間を低減させる出力調節手段とを備えるも
のであり、直流電源の電圧低下に伴ってDC−DCコン
バータの入力電流が増加したときにはスイッチング素子
のオン期間を低減することによって、電池から放電灯へ
の伝達エネルギを比較的大きくとることができるから、
電源チャタリングの発生を抑制することができ、またD
C−DCコンバータの出力電力をできるだけ確保して放
電灯の立ち消えを抑制することができる。
【0093】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータには所定の周期でオンオ
フ制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−
DCコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを
大きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流
抑制手段が、DC−DCコンバータの入力電流を検出す
る電流検出手段と、電流検出手段により検出された入力
電流が規定値に達すると前記周期でのスイッチング素子
のオン期間の一部を欠落させてスイッチング素子を間欠
的にオンオフさせる出力調節手段を備えるものであり、
直流電源の電圧低下に伴ってDC−DCコンバータの入
力電流が増加したときにはスイッチング素子を間欠的に
オンオフさせることによって、電池から放電灯への伝達
エネルギを比較的大きくとることができるから、電源チ
ャタリングの発生を抑制することができ、またDC−D
Cコンバータの出力電力をできるだけ確保して放電灯の
立ち消えを抑制することができる。
【0094】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
DC−DCコンバータへの入力電流を検出する電流検出
手段と、電流検出手段により検出された入力電流が規定
値に達するとスイッチング素子のオン期間は変更せずに
オンオフの周期を長くする出力調節手段とを備えるもの
であり、直流電源の電圧低下に伴ってDC−DCコンバ
ータの入力電流が増加したときにはスイッチング素子の
オンオフの周期を長くすることによって、電池から放電
灯への伝達エネルギを比較的大きくとることができるか
ら、電源チャタリングの発生を抑制することができ、ま
たDC−DCコンバータの出力電力をできるだけ確保し
て放電灯の立ち消えを抑制することができる。
【0095】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段がス
イッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段
と、電流検出手段により検出された電流が規定値に達す
るとスイッチング素子のオンオフの周期を変更せずにオ
ン期間を低減させる出力調節手段とを備えるものであ
り、直流電源の電圧低下に伴ってスイッチング素子に流
れる電流が増加したときにはスイッチング素子のオン期
間を低減させることによって、電池から放電灯への伝達
エネルギを比較的大きくとることができるから、電源チ
ャタリングの発生を抑制することができ、またDC−D
Cコンバータの出力電力をできるだけ確保して放電灯の
立ち消えを抑制することができる。
【0096】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段がス
イッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段
と、電流検出手段により検出された電流が規定値に達す
ると前記周期でのスイッチング素子のオン期間の一部を
欠落させてスイッチング素子を間欠的にオンオフさせる
出力調節手段を備えるものであり、直流電源の電圧低下
に伴ってスイッチング素子に流れる電流が増加したとき
にはスイッチング素子を間欠的にオンオフさせることに
よって、電池から放電灯への伝達エネルギを比較的大き
くとることができるから、電源チャタリングの発生を抑
制することができ、またDC−DCコンバータの出力電
力をできるだけ確保して放電灯の立ち消えを抑制するこ
とができる。
【0097】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記DC−DCコンバータにはオンオフ制御されか
つオンデューティが大きいほど前記DC−DCコンバー
タの入力側から出力側への伝達エネルギを大きくするス
イッチング素子が設けられ、前記入力電流抑制手段が、
前記DC−DCコンバータの出力電圧および出力電流を
それぞれ検出するとともに、あらかじめ設定されている
出力電力の目標値と出力電圧とから求めた電流値を出力
電流の目標値として検出された出力電流の誤差を求めて
電流指令値とする指令値設定手段と、スイッチング素子
に流れる電流を検出する電流検出手段と、スイッチング
素子をオンオフさせる周期を設定するとともに電流検出
手段により検出された電流に対応した電圧が電流指令値
よりも低い期間をオン期間とするようにスイッチング素
子への信号を生成する駆動信号生成手段と、指令値設定
手段から出力された電流指令値が上限値を超えるときに
は駆動信号生成手段にこの上限値を電流指令値として与
える上限規定手段とを備えるものであり、電流指令値に
上限値を設定することによってDC−DCコンバータの
出力が所定出力に達しない場合でも入力電流を抑制して
電源チャタリングの発生を抑制することができる。
【0098】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、前記上限規定手段により設定される上限値が前記放
電灯の点灯から安定点灯状態に移行するまでの間に経過
時間に伴って上昇するように設定されているものであ
り、放電灯の点灯状態に応じて電流指令値の上限値を適
正に設定することができる。つまり、DC−DCコンバ
ータの入力電流を必要以上に抑制する可能性を低減する
ことができ、とくに始動直後において放電灯が立ち消え
しやすい期間において上限値を適正に設定することによ
り、放電灯を安定点灯に導きやすくし、かつ安定点灯状
態では過電流の保護が可能な程度の比較的高い上限値を
設定することができる。
【0099】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、前記上限規定手段により設定される上限値の初期値
を、前記放電灯の初始動時よりも再始動時において高く
設定しているものであり、初始動時と再始動時との放電
灯の状態に合わせて上限値を適正に設定することができ
る。
【0100】請求項10の発明は、請求項8または請求
項9の発明において、前記電流検出手段が前記スイッチ
ング素子のオン時における両端電圧により前記スイッチ
ング素子に流れる電流を検出し、スイッチング素子の温
度を検出する温度検出手段を設けるとともに、温度検出
手段による検出温度が高いほど前記上限値を高くするよ
うに補正するものであり、スイッチング素子の両端電圧
によってスイッチング素子の通過電流を検出するから、
DC−DCコンバータの入力電流に相当する情報を簡易
に得ることができる。また、温度検出手段を設けて温度
補償を行うから、入力電流を適正に検出することができ
る。
【0101】請求項11の発明は、請求項7ないし請求
項10の発明において、前記DC−DCコンバータの入
力電圧が低いほど出力電力の目標値を低く設定する最大
電力制限手段を備えるものであり、入力電圧が低いとき
には出力電力を制限することによって入力電流を抑制す
る効果が高くなる。
【0102】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、前記負荷回路が前記DC−DCコンバータの出
力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印加するイ
ンバータを備え、放電灯の点灯後に放電灯への印加電圧
の極性を少なくとも1回反転させる間に放電灯の定常点
灯状態よりも周期を長くするDCフェーズ期間を設定
し、DCフェーズ期間には最大電力制限手段の出力を用
いないものであり、放電灯が立ち消えしやすいDCフェ
ーズ期間には比較的大きい電力を供給することによって
立ち消えの可能性を低減することができる。
【0103】請求項13の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記上限規定手
段により電流指令値の上限値が制限されたときに、上限
値が制限されていない場合よりも放電灯に印加する電圧
の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更
手段を設けたものであり、放電灯に供給できるエネルギ
が比較的小さいときに電圧の極性を反転することによる
立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやす
くなる。
【0104】請求項14の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記指令値設定
手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手段
の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定値
を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極性
を反転させるまでの時間を延長する反転周期変更手段を
設けたものであり、放電灯に供給できるエネルギが比較
的小さいときに電圧の極性を反転することによる立ち消
えを抑制し、結果的に安定点灯状態に移行しやすくな
る。
【0105】請求項15の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印
加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−
DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより
決定され、前記DCフェーズ期間において前記上限規定
手段により電流指令値の上限値が制限されたときに、規
定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の
極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反
転タイミング変更手段を設けたものであり、放電灯に供
給できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反
転することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯
状態に移行しやすくなる。
【0106】請求項16の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記DCフェーズ期間において前記放電灯に印
加する電圧の極性を反転させるタイミングが前記DC−
DCコンバータの出力電流の電流時間積の大きさにより
決定され、前記DCフェーズ期間において前記指令値設
定手段から出力される前記電流指令値と前記上限規制手
段の出力との差の積分値が規定値を超えたときに、規定
値を超えていない場合よりも放電灯に印加する電圧の極
性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定する反転
タイミング変更手段を設けたものであり、放電灯に供給
できるエネルギが比較的小さいときに電圧の極性を反転
することによる立ち消えを抑制し、結果的に安定点灯状
態に移行しやすくなる。
【0107】請求項17の発明は、請求項12ないし請
求項16の発明において、前記放電灯に印加する電圧の
極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコ
ンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周
波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備える
ものであり、放電灯に印加される電圧の極性が反転する
ときにDC−DCコンバータからの供給エネルギを大き
くすることによって、極性の反転時における立ち消えの
可能性を抑制することができる。
【0108】請求項18の発明は、請求項1ないし請求
項11の発明において、前記負荷回路が前記DC−DC
コンバータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電
灯に印加するインバータを備え、前記放電灯に印加する
電圧の極性が反転する際の所定期間において前記DC−
DCコンバータにおける前記スイッチング素子のオンオ
フの周波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を
備えるものであり、放電灯に印加される電圧の極性が反
転するときにDC−DCコンバータからの供給エネルギ
を大きくすることによって、極性の反転時における立ち
消えの可能性を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図2】同上の要部ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す要部ブロック
図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す要部ブロック
図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図7】同上の要部ブロック図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す要部ブロック
図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態を示す要部ブロック
図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】比較例を示す要部ブロック図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態を示し、(a)は
初始動時の動作説明図、(b)は再始動時の動作説明図
である。
【図13】同上の他の動作例を示す動作説明図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図15】同上の要部ブロック図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】本発明の第9の実施の形態を示す要部ブロッ
ク図である。
【図20】本発明の第10の実施の形態を示す要部ブロ
ック図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】本発明の第11の実施の形態を示す動作説明
図である。
【図24】本発明の第12の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図25】同上の動作説明図である。
【図26】同上の動作説明図である。
【図27】従来例を示す回路図である。
【図28】同上の要部ブロック図である。
【図29】同上の動作説明図である。
【図30】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 電池 2 入力ハーネス 3 DC−DCコンバータ 4 インバータ 5 イグナイタ 6 放電灯 7 制御回路 8 電流検出手段 9 電流検出手段 21 ヒューズ 22 点灯スイッチ 31 平滑コンデンサ 32 スイッチング素子 33 トランス 34 ダイオードD 35 平滑コンデンサ 36 抵抗 37 コンデンサ 38 インダクタ 41 反転増幅回路 42 反転増幅回路 43 目標電流演算回路 44 出力電力設定回路 44a 点灯状態検出回路 44b 電力曲線設定回路 44c 最大電力制限回路 44d 切換スイッチ 44e タイミング設定回路 45 誤差増幅回路 46 発振器 47 コンパレータ 48 増幅回路 49 コンパレータ 51 増幅回路 52 誤差増幅回路 53,54 ダイオード 55 コンパレータ 56 論理回路 57 V−f変換回路 58 平均化回路 59 電圧重畳回路 61 RSラッチ 62 コンパレータ 63 発振器 64 上限規定回路 65 RSラッチ 66 電流検出回路 67 温度検出回路 71 減算回路 72 積分回路 73 コンパレータ 74 インバータ駆動回路 80 マイコン 81 電流検出・電圧重畳回路 Cs コンデンサ Is 定電流源 Qs スイッチ要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 幹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 田中 寿文 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA12 AA13 BA03 BB01 CA16 DA00 DD03 DE02 DE04 EA06 EB04 EB05 EB07 EB10 GA02 GB18 GC04 HA10 HB03 5H730 AS11 BB23 BB43 BB57 DD01 EE02 EE07 FD01 FD11 FD31 FD41 FF02 FG03 FG04 FG05 FG22 XX02 XX13 XX22 XX33

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源により電力が供給され出力を制
    御可能なDC−DCコンバータと、DC−DCコンバー
    タから供給されるエネルギにより点灯する放電灯を含ん
    だ負荷回路とを備え、DC−DCコンバータへの入力電
    流の過大な上昇を抑制するようにDC−DCコンバータ
    の入力側から出力側への伝達エネルギを制御する入力電
    流抑制手段を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記DC−DCコンバータにはオンオフ
    制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−D
    Cコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大
    きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑
    制手段が、DC−DCコンバータへの入力電流を検出す
    る電流検出手段と、電流検出手段により検出された入力
    電流が規定値に達するとスイッチング素子のオンオフの
    周期を変更せずにオン期間を低減させる出力調節手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装
    置。
  3. 【請求項3】 前記DC−DCコンバータには所定の周
    期でオンオフ制御されかつオンデューティが大きいほど
    前記DC−DCコンバータの入力側から出力側への伝達
    エネルギを大きくするスイッチング素子が設けられ、前
    記入力電流抑制手段が、DC−DCコンバータの入力電
    流を検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出
    された入力電流が規定値に達すると前記周期でのスイッ
    チング素子のオン期間の一部を欠落させてスイッチング
    素子を間欠的にオンオフさせる出力調節手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記DC−DCコンバータにはオンオフ
    制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−D
    Cコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大
    きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑
    制手段が、DC−DCコンバータへの入力電流を検出す
    る電流検出手段と、電流検出手段により検出された入力
    電流が規定値に達するとスイッチング素子のオン期間は
    変更せずにオンオフの周期を長くする出力調節手段とを
    備えることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装
    置。
  5. 【請求項5】 前記DC−DCコンバータにはオンオフ
    制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−D
    Cコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大
    きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑
    制手段がスイッチング素子に流れる電流を検出する電流
    検出手段と、電流検出手段により検出された電流が規定
    値に達するとスイッチング素子のオンオフの周期を変更
    せずにオン期間を低減させる出力調節手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 前記DC−DCコンバータにはオンオフ
    制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−D
    Cコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大
    きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑
    制手段がスイッチング素子に流れる電流を検出する電流
    検出手段と、電流検出手段により検出された電流が規定
    値に達すると前記周期でのスイッチング素子のオン期間
    の一部を欠落させてスイッチング素子を間欠的にオンオ
    フさせる出力調節手段を備えることを特徴とする請求項
    1記載の放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 前記DC−DCコンバータにはオンオフ
    制御されかつオンデューティが大きいほど前記DC−D
    Cコンバータの入力側から出力側への伝達エネルギを大
    きくするスイッチング素子が設けられ、前記入力電流抑
    制手段が、前記DC−DCコンバータの出力電圧および
    出力電流をそれぞれ検出するとともに、あらかじめ設定
    されている出力電力の目標値と出力電圧とから求めた電
    流値を出力電流の目標値として検出された出力電流の誤
    差を求めて電流指令値とする指令値設定手段と、スイッ
    チング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、ス
    イッチング素子をオンオフさせる周期を設定するととも
    に電流検出手段により検出された電流に対応した電圧が
    電流指令値よりも低い期間をオン期間とするようにスイ
    ッチング素子への信号を生成する駆動信号生成手段と、
    指令値設定手段から出力された電流指令値が上限値を超
    えるときには駆動信号生成手段にこの上限値を電流指令
    値として与える上限規定手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 前記上限規定手段により設定される上限
    値が前記放電灯の点灯から安定点灯状態に移行するまで
    の間に経過時間に伴って上昇するように設定されている
    ことを特徴とする請求項7記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 前記上限規定手段により設定される上限
    値の初期値を、前記放電灯の初始動時よりも再始動時に
    おいて高く設定していることを特徴とする請求項8記載
    の放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】 前記電流検出手段が前記スイッチング
    素子のオン時における両端電圧により前記スイッチング
    素子に流れる電流を検出し、スイッチング素子の温度を
    検出する温度検出手段を設けるとともに、温度検出手段
    による検出温度が高いほど前記上限値を高くするように
    補正することを特徴とする請求項8または請求項9記載
    の放電灯点灯装置。
  11. 【請求項11】 前記DC−DCコンバータの入力電圧
    が低いほど出力電力の目標値を低く設定する最大電力制
    限手段を備えることを特徴とする請求項7ないし請求項
    10のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  12. 【請求項12】 前記負荷回路が前記DC−DCコンバ
    ータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印
    加するインバータを備え、放電灯の点灯後に放電灯への
    印加電圧の極性を少なくとも1回反転させる間に放電灯
    の定常点灯状態よりも周期を長くするDCフェーズ期間
    を設定し、DCフェーズ期間には最大電力制限手段の出
    力を用いないことを特徴とする請求項11記載の放電灯
    点灯装置。
  13. 【請求項13】 前記DCフェーズ期間において前記上
    限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたとき
    に、上限値が制限されていない場合よりも放電灯に印加
    する電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転
    周期変更手段を設けたことを特徴とする請求項12記載
    の放電灯点灯装置。
  14. 【請求項14】 前記DCフェーズ期間において前記指
    令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上限
    規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたとき
    に、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する
    電圧の極性を反転させるまでの時間を延長する反転周期
    変更手段を設けたことを特徴とする請求項12記載の放
    電灯点灯装置。
  15. 【請求項15】 前記DCフェーズ期間において前記放
    電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前
    記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大き
    さにより決定され、前記DCフェーズ期間において前記
    上限規定手段により電流指令値の上限値が制限されたと
    きに、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加す
    る電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設
    定する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とす
    る請求項12記載の放電灯点灯装置。
  16. 【請求項16】 前記DCフェーズ期間において前記放
    電灯に印加する電圧の極性を反転させるタイミングが前
    記DC−DCコンバータの出力電流の電流時間積の大き
    さにより決定され、前記DCフェーズ期間において前記
    指令値設定手段から出力される前記電流指令値と前記上
    限規制手段の出力との差の積分値が規定値を超えたとき
    に、規定値を超えていない場合よりも放電灯に印加する
    電圧の極性を反転させるまでの電流時間積を大きく設定
    する反転タイミング変更手段を設けたことを特徴とする
    請求項12記載の放電灯点灯装置。
  17. 【請求項17】 前記放電灯に印加する電圧の極性が反
    転する際の所定期間において前記DC−DCコンバータ
    における前記スイッチング素子のオンオフの周波数を他
    の期間よりも高くする周波数変更手段を備えることを特
    徴とする請求項12ないし請求項16のいずれか1項に
    記載の放電灯点灯装置。
  18. 【請求項18】 前記負荷回路が前記DC−DCコンバ
    ータの出力を矩形波交番電圧に変換して前記放電灯に印
    加するインバータを備え、前記放電灯に印加する電圧の
    極性が反転する際の所定期間において前記DC−DCコ
    ンバータにおける前記スイッチング素子のオンオフの周
    波数を他の期間よりも高くする周波数変更手段を備える
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか
    1項に記載の放電灯点灯装置。
JP2001215719A 2001-07-16 2001-07-16 放電灯点灯装置 Expired - Fee Related JP4039014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001215719A JP4039014B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 放電灯点灯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001215719A JP4039014B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 放電灯点灯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003031393A true JP2003031393A (ja) 2003-01-31
JP4039014B2 JP4039014B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=19050305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001215719A Expired - Fee Related JP4039014B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 放電灯点灯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4039014B2 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216264A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Ushio Inc 放電ランプ点灯装置
JP2006221888A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Ushio Inc 放電ランプ点灯装置
JP2006351281A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Matsushita Electric Works Ltd 放電灯点灯装置、照明器具及び照明システム
JP2007151247A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Toyota Motor Corp 電力供給装置
JP2007244087A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源装置
WO2008023476A1 (fr) * 2006-08-23 2008-02-28 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lampe à décharge à haute tension, appareil d'éclairage et équipement d'illumination
JP2008192491A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Taiyo Yuden Co Ltd ランプ駆動制御装置および方法およびこれに組み込まれる信号処理回路および液晶バックライト駆動装置
WO2008151933A1 (de) * 2007-06-12 2008-12-18 Robert Bosch Gmbh Geschalteter spannungswandler mit prädiktiver modellbasierter transistorsteuerung
JP2011113642A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 点灯装置、高輝度放電灯点灯装置、半導体光源点灯装置及びそれを搭載した前照灯並びに車輌
JP2011147232A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2011147229A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2011147231A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2013094046A (ja) * 2011-10-06 2013-05-16 Ricoh Co Ltd スイッチングレギュレータ及び電子機器
WO2013076753A1 (ja) * 2011-11-21 2013-05-30 三菱電機株式会社 光源点灯装置
JP2015053792A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 ブラザー工業株式会社 電源システム、スイッチング電源、及び電源システムを含む装置
CN110580076A (zh) * 2019-09-24 2019-12-17 华南理工大学 一种用于超高压汞灯的降压电路及控制方法
JP2020053391A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 点灯装置、照明装置、及び移動体

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4581714B2 (ja) * 2005-02-01 2010-11-17 ウシオ電機株式会社 放電ランプ点灯装置
JP2006216264A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Ushio Inc 放電ランプ点灯装置
JP2006221888A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Ushio Inc 放電ランプ点灯装置
JP2006351281A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Matsushita Electric Works Ltd 放電灯点灯装置、照明器具及び照明システム
JP4687264B2 (ja) * 2005-06-14 2011-05-25 パナソニック電工株式会社 放電灯点灯装置、照明器具及び照明システム
JP2007151247A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Toyota Motor Corp 電力供給装置
JP4692244B2 (ja) * 2005-11-25 2011-06-01 トヨタ自動車株式会社 電力供給装置
JP2007244087A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源装置
WO2008023476A1 (fr) * 2006-08-23 2008-02-28 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lampe à décharge à haute tension, appareil d'éclairage et équipement d'illumination
US8395327B2 (en) 2006-08-23 2013-03-12 Panasonic Corporation High-pressure discharge lamp lighting device and lighting fixture using the same
JP2008192491A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Taiyo Yuden Co Ltd ランプ駆動制御装置および方法およびこれに組み込まれる信号処理回路および液晶バックライト駆動装置
WO2008151933A1 (de) * 2007-06-12 2008-12-18 Robert Bosch Gmbh Geschalteter spannungswandler mit prädiktiver modellbasierter transistorsteuerung
JP2011113642A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 点灯装置、高輝度放電灯点灯装置、半導体光源点灯装置及びそれを搭載した前照灯並びに車輌
JP2011147232A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2011147231A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2011147229A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 直流電源装置
JP2013094046A (ja) * 2011-10-06 2013-05-16 Ricoh Co Ltd スイッチングレギュレータ及び電子機器
WO2013076753A1 (ja) * 2011-11-21 2013-05-30 三菱電機株式会社 光源点灯装置
JP2015053792A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 ブラザー工業株式会社 電源システム、スイッチング電源、及び電源システムを含む装置
JP2020053391A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 点灯装置、照明装置、及び移動体
JP7320750B2 (ja) 2018-09-25 2023-08-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 点灯装置、照明装置、及び移動体
CN110580076A (zh) * 2019-09-24 2019-12-17 华南理工大学 一种用于超高压汞灯的降压电路及控制方法
CN110580076B (zh) * 2019-09-24 2024-05-03 华南理工大学 一种用于超高压汞灯的降压电路及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4039014B2 (ja) 2008-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003031393A (ja) 放電灯点灯装置
JP4581714B2 (ja) 放電ランプ点灯装置
JP4873371B2 (ja) 高圧放電灯点灯装置、プロジェクタ及び高圧放電灯の点灯方法
WO2010050432A1 (ja) 照明点灯装置、放電灯点灯装置、及びこれを用いた車両用前照灯点灯装置
JP5194467B2 (ja) 高圧放電灯点灯装置、プロジェクタ及び高圧放電灯の点灯方法
US8115405B2 (en) High pressure discharge lamp lighting device and luminaire using same
KR20070007727A (ko) 방전등 점등 회로
JP2006344495A (ja) 放電ランプ点灯装置
JP2008234995A (ja) 放電管点灯装置及び半導体集積回路
JP2006221888A (ja) 放電ランプ点灯装置
JP2005019141A (ja) 放電灯点灯装置
JP2004342465A (ja) 高圧放電灯点灯装置及び光源装置
JP2010108649A (ja) 放電灯点灯装置及び照明器具
JP3760476B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2010010074A (ja) 放電灯点灯装置
JP2003036992A (ja) 放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を用いたシステム
US8164270B2 (en) Discharge lamp lighting circuit
JP5903635B2 (ja) 放電灯点灯装置及びそれを用いた前照灯
JP2005197181A (ja) 放電灯点灯装置、照明装置、プロジェクタ
US7626341B2 (en) Discharge lamp lighting apparatus
JP2004303507A (ja) 無停電電源装置及び放電灯点灯装置
JP5030021B2 (ja) 高圧放電灯点灯装置及び光源装置並びにその制御方法
JP4281633B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP4752136B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2004303515A (ja) 放電灯点灯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071029

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees