JP4038243B2 - 固体組成物 - Google Patents
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Description
マイクロカプセル化は、例えば、農薬工業を含む種々の工業において使用される技術である。マイクロカプセル化の技術は、一般的に、油相を形成する、水性媒体中において相対的に水と混合することができない液体の分散またはエマルジョンの形成に関与する。油相は、カプセル化されるべき物質(例えば、水と混合することができない液体の農薬、ならびに、(例えば、加熱により)重合が開始された場合に、油相の液滴を取り囲むポリマー性マイクロカプセル壁を形成する1種以上のモノマー)を含有する。多数の種々のマイクロカプセル化のプロセスが公知である。従って、例えば、カプセル化されるべき物質を形成する水と混合することができない液体の殺虫剤は、融解物として乳化される低融点の固体の農薬であり得、水と混合することができない液体の農薬は、適切な、水と混合することができない溶媒における固体の農薬の溶液であり得る。本明細書中で使用される用語「マイクロカプセル化物質」は、ポリマー性マイクロカプセル殻内に収容される任意の物質を意味する。上記のように、マイクロカプセル化物質は、一般的に、相対的に水と混合することができない物質であり、そして水相においてマイクロカプセルの懸濁液として形成される。
マイクロカプセル化物質は、単純な油−水エマルジョンと比較して多数の利点を有する。例えば、農薬工業において、マイクロカプセル化懸濁液の製剤は、単純なエマルジョンの濃縮製剤と比較して毒性および作業者への曝露を軽減するために使用される。マイクロカプセル化懸濁液の製剤はまた、農薬を制御して放出するために使用され、例えば、放出速度は、マイクロカプセルの壁の厚さおよびポリマー壁の物質の性質により決定される。
上記のように、マイクロカプセル化製剤が製造され、そして水性懸濁液の形態で使用される。例えば、農薬の使用において、懸濁液は一般的に、使用の前に希釈される。しかし、液体製剤よりもむしろ固体製剤の使用における関心が、農薬工業において増大している。なぜなら、このような製剤は、輸送コストの削減、取り扱いがより容易であること、および顧客により受け入れられやすいことの点で利点を有するからである。容器への汚染はまた、乾燥した固体製剤の使用により大幅に減少され得、従って、容器の処分もまた、単純化され得る。しかし、本発明者らは、マイクロカプセル化懸濁液を用いる液体製剤から固体製剤へ転換する従来の方法(例えば、従来の造粒技術)は、失敗することを見出した。なぜなら、これに伴う処理は、マイクロカプセル壁を破裂し、そしてマイクロカプセル化物質を放出する傾向があるからである。従って、大部分のマイクロカプセルが無傷で残存し、そして固体製剤を水に溶解させる場合にマイクロカプセル化物質の懸濁液の再生を可能にする、マイクロカプセル化物質の固体製剤に対する要請がある。
本発明者らは、現在、このような生成物は、マイクロカプセル化物質を含有する、フィルム形成水性媒体のキャスティングにより形成され得ることを見出した。
フィルム形成ポリマーのキャスティング、例えば、ポリマーシートを形成する「テープキャスティング(tape casting)」は、多数の工業において使用され、そしてそれに伴う技術は当業者に公知である。
WO 93/23999において、相入れない作物保護物質を貯蔵し、そして放出するためのパッケージングが開示され、ここで、水溶性ポリマーフィルム内に化学物質が「カプセル化」されている。しかし、高融点の固体、液体、ワックス、顆粒、または粉末の形態であり得る作物保護化学物質は、水中のポリマー溶液に単に添加され、そして乾燥されて、ポリマーフィルム内に懸濁液を形成する。作物保護化学物質を含有する固体のフィルムは、いくつかの取り扱い上の利点(一旦、水に再溶解すると、作物保護化学物質は、水溶液、エマルジョン、または分散の形態に再生される)を提供する一方、マイクロカプセル化生成物の利点を少しも有しない。さらに、液体の作物保護化学物質を含有するポリマーフィルムは、取り扱い特性および安定性に乏しく、そしてこの技術を用いた場合、相対的に低いレベルの液体の作物保護化学物質しか取り込み得ない。
本発明によれば、固体のマイクロカプセル化生成物を生産するプロセスが提供される。これは、(i)フィルム形成ポリマーおよびマイクロカプセル化物質の水性懸濁液を含む、フィルム形成水性媒体を調製する工程、(ii)このように形成された水性媒体を基材上でキャスティングする工程、(iii)キャストの媒体を乾燥して、マイクロカプセル化物質を含有するフィルム形成ポリマーのキャストを形成する工程、を包含する。
マイクロカプセル化物質を含有する、フィルム形成ポリマーのキャストは、好ましくは、乾燥の後に基材から除去され、キャストの、水溶性フィルム形成ポリマー内に含有されるマイクロカプセル化物質を含有する、実質的に乾燥した「キャストテープ」を形成する。
従って、本発明の更なる局面によれば、固体のマイクロカプセル化生成物(例えば、マイクロカプセル化農薬の生成物)が提供される。これは、キャストの、水に可溶なフィルム形成ポリマー内に含有されるマイクロカプセル化物質を含有する。
用語「フィルム形成」ポリマーは、水の存在下で、フィルム形成特性を示し得る、任意のポリマーを含む。フィルム形成ポリマーは、一般的に、水溶性であるが、フィルム形成ポリマーが分散(特に、コロイド状分散)の形態、またはゾルの形態、あるいは分散型の物質を含有する溶液の形態で存在する、フィルム形成水性媒体もまた提供し得る。
マイクロカプセル化物質の水性懸濁液およびフィルム形成ポリマーを含有するフィルム形成水性媒体は、そのマイクロカプセル化プロセスの間にフィルム形成ポリマーの取り込み(incorporate)により調製され得る。または、フィルム形成ポリマーは、マイクロカプセル化生成物の予め形成された水性懸濁液内に取り込まれ得る。一般的に、全てのフィルム形成ポリマーの添加は、そのマイクロカプセル化プロセスの間に、相対的に粘稠性のフィルム形成水性媒体を存在させるので、結果として、望ましくない粘稠性の高い媒体を製造しやすく、そしてその結果として生じるカプセル化の問題を提供する。従って、フィルム形成ポリマーを、マイクロカプセル化生成物の予め形成された水性懸濁液に取り込むことは好ましいが、当然、そのように形成されたカプセル化製品に、フィルム形成ポリマーの一部をカプセル化プロセスの間に取り込み、そして残りのフィルム形成ポリマーを取り込むことも可能である。
本発明のプロセスは、一般的に、開始物質として使用されるマイクロカプセル化物質の水性懸濁液の性質に依存せず、そして広範囲のこのような生成物が使用され得る。マイクロカプセル壁を形成するために使用され得る代表的なポリマーには、ポリウレアおよびウレア/ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。ポリウレアは、代表的に、一つ以上のポリイソシアネートの縮合により生成され得るか、またはそれらは、有機ポリイソシアネートと有機アミンとの間の反応により生成され得る。ウレア/ホルムアルデヒド樹脂は、代表的に、エーテル化されたアミノ樹脂の自己縮合により生成される。マイクロカプセル壁ポリマーの他の公知であるタイプには、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、およびポリカーボネートが挙げられる。
マイクロカプセル化物質は、補助剤、および界面活性物質のような添加物を含み得る。
本発明のプロセスは、特に、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤(plant growth regulator)、抗線虫薬、または農薬補助剤のような、固体または液体の農薬生成物を含む、マイクロカプセル化固体生成物の形成に適用可能である。しかし、本発明の範囲は農薬生成物に限定されず、そして任意の適切なマイクロカプセル化生成物に適用され得る。
適切なフィルム形成ポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリビニルアセテート、修飾されたポリビニルピロリドン(例えば、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー)、ポリエチレンオキシド、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマー、水溶性セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)、水溶性ポリアミドまたはポリエステル、アクリル酸のコポリマーおよびホモポリマー、デンプン、天然ゴム(例えば、アルギナート)、デキストリン、ならびにタンパク質(例えば、ゼラチンおよびカゼイン)のような合成ポリマーおよび天然ポリマーの両方を含む。このようなフィルム形成ポリマーの混合物もまた、使用され得る。
キャスト生成物の水中の溶解速度は、多数の因子(特に、フィルム形成ポリマーおよびマイクロカプセル化物質の性質が挙げられる)に依存する。本発明のいくつかの適用において、キャスト生成物が、水に添加した場合に急速に溶解することが所望される。例えば、キャスト生成物が、懸濁されたマイクロカプセル化物質を形成するためにスプレータンク中に溶解することが所望される農薬を含む場合、次いで相対的に急速な溶解が所望される。本発明の別の実施態様では、水に添加しないが、例えば、大気中の水分の影響下、またはマイクロカプセル壁を通り、従って固体の水溶性ポリマーを通る活性物質の緩徐な拡散の結果として、一定の期間にわたりマイクロカプセル化生成物を徐々に放出するキャスト生成物を提供することが所望され得る。この適用の実施例は、例えば、キャストテープの形成であり、これには、家庭に置かれる公衆衛生製品および徐々に放散する殺虫剤または他の活性物質が挙げられる。
本発明者らは、ポリビニルピロリドンが、キャスト生成物の他の成分に依存して、水中で、溶解し、そして一般的に急速に拡散するキャスト生成物を形成するフィルム形成ポリマーとして特に適切であることを見出した。市販されている、フィルム形成の、水溶性または水に分散可能な等級のポリビニルピロリドンは、約8,000〜約1,000,000ダルトン以上の範囲の分子量を有する。好ましい等級のポリビニルピロリドンは、30,000〜360,000、特に40,000〜60,000の範囲の分子量を有する。約30,000以下の分子量を有するポリビニルピロリドンは、相対的に水中で急速に溶解するが、相対的に弱いキャストテープを形成する傾向がある。約60,000以上の分子量を有するポリビニルピロリドンは、相対的に強いが、水中で緩徐にしか溶解しないキャストテープを形成する傾向がある。本発明者らは、異なる分子量のフィルム形成ポリマーの混合物を用いて、良い結果が得られ得ることを見出した。例えば、相対的に高分子量のポリビニルピロリドン(例えば、分子量約40,000〜約80,000のポリビニルピロリドン)、および相対的に低分子量のポリビニルピロリドン(例えば、分子量約8.000〜30,000のポリビニルピロリドン)は、優れた強度と相対的に急速な溶解を組み合わせ得る。相対的に低い分子量のポリビニルピロリドンは、乾燥時のテープ強度を著しく犠牲にすることなく、水と接触したテープ構造体の急速な崩壊を促進するための崩壊剤(disrupter)として作用し得る。
水中で非常に急速に溶解するキャスト生成物を形成するフィルム形成ポリマーはまた、大気から水を吸着する傾向があり得、その結果、表面は接触に対してわずかに粘着性になり得る。表面を、例えば、本明細書中で後に記載するラミネーションにより表面を保護することが可能である。あるいは、ポリマーの分子量の選択により、または、急速に溶解するポリマー(例えば、分子量40,000〜50,000のポリビニルピロリドン)と急速に溶解しないポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース)との混合物を用いることにより、溶解の有利な速度と最小の粘着性(tackiness)との間の、妥協が達せられ得る。一般的に、キャスト生成物(例えば、キャストフィルム)が特定の強度を示すことは特に必要ない。なぜなら、溶解される前に取り扱うのに、十分な一体性(integrity)を単に有すべきだからである。しかし、本発明のキャスト生成物(例えば、キャストフィルム)が、容器(例えば、水溶性の袋状容器として)として使用される場合、相対的に強いポリマー(例えば、ポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル)を用いることが所望され得る。
十分量のフィルム形成ポリマーは、フィルム形成の水性媒体(これは、基材上でのキャスティングのために適切なレオロジー(特に、適切な粘性)を有する水性媒体を意味する)を形成するために使用されるべきである。溶液中のポリマーが不十分な場合、水性媒体は基材から離れ、そして非常に薄いフィルムを形成する傾向がある。一方、非常に多数のポリマーが水性媒体中に存在する場合、それはなめらかに流れず、そして得られたフィルムは自己平坦(self-levelling)および均一ではない。効率的なフィルム形成の水性媒体を提供する最適ポリマー濃度は、使用するポリマーの厳密な性質および等級に依存して変化するが、簡単な日常的な実験により決定され得る。代表的な濃度は、実施例に例証される。従って、例えば、フィルム形成の水性媒体中のフィルム形成ポリマーの濃度は、代表的に、5〜95重量%、例えば、5〜50重量%である。
フィルム形成の水性媒体中のマイクロカプセル化物質に対するフィルム形成ポリマーの比率、従って乾燥したキャスト生成物中のフィルム形成ポリマーの割合は、考えられる特定の適用に依存して広い限度内で変化され得る。十分なフィルム形成ポリマーは、加工可能な、および可撓性の乾燥したキャスト生成物を提供するために使用されるべきである。一般的に、例えば、キャスト生成物がテープキャストのシートである場合、フィルム形成の水性媒体中のマイクロカプセル化物質に対するフィルム形成ポリマーの比率は、約5〜99重量%、例えば、約10〜50重量%であり、その結果、フィルム形成ポリマーの割合は、約0.1〜95重量%、例えば、乾燥したキャストテープ中で約5〜50重量%であり、これはフィルム形成の水性媒体中に存在し得る任意の他の成分の重量に依存する。
キャスト生成物中のマイクロカプセル化物質の濃度は、同様に、広い限度内で変動され得、そして代表的に0.1〜95重量%の範囲である。
約50%の水および約50%の固体の物質を含有する代表的な水性のマイクロカプセル化懸濁液は、一般的に、都合の良い水の割合を提供し、その結果、フィルム形成の水性媒体を形成するための十分なフィルム形成ポリマーの添加は、乾燥したキャスト生成物中でフィルム形成ポリマーの適切な割合を与える。より濃縮されたマイクロカプセル化懸濁液は、一般的に、フィルム形成の水性媒体を提供するために、マイクロカプセル化物質に対して、より少ないフィルム形成ポリマーを必要とし、その結果、乾燥したキャスト生成物中のフィルム形成ポリマーの割合が減少する。逆に、より希釈されたマイクロカプセルの懸濁液は、一般にフィルム形成の水性媒体を提供するために、マイクロカプセル化物質に対してより多くのフィルム形成ポリマーを必要とし、その結果、乾燥したキャスト生成物中のフィルム形成ポリマーの割合が増加する。しかし、マイクロカプセル化懸濁液の希釈または濃縮についての調整はまた、賦形剤の付加、または高分子量のもしくは架橋されたポリマーの使用により行われ得、フィルム形成の水性媒体のために最適なレオロジーの性質を提供する。
フィルム形成ポリマーは、固体としてまたは粘稠性の水性濃縮物として水性のマイクロカプセルの懸濁液に添加され得る。いずれにしても、撹拌は均一な混合を確保するために必要とされる。撹拌は、マイクロカプセル壁が破裂するので強くないべきであるが、本発明者らは、相対的に高剪断の(high-shear)撹拌器であっても、大部分の従来のマイクロカプセル化生成物について問題なく使用され得ることを見出した。混合の間の通気が不利であると判断される場合、混合の強度が減少され得るか、もしくは消泡剤(anti-foam)が添加され得るか、または使用前にフィルム形成の水性媒体を脱気のために放置し得る。しかし、本発明者らは、水性のフィルム形成媒体の通気は必ずしも不利でないこと、および水性のフィルム形成媒体から次の処理段階までを通して続けられる通気は、改良された溶解速度を有し、部分的に気泡を有する(foamed)乾燥したキャスト生成物を提供し得ることを見出した。
所望であれば、他の成分が、フィルム形成の水性媒体に添加され得る。従って、例えば、特にキャスト生成物がキャストテープ(フィルム)である場合に、キャスト生成物の可撓性を改良するための可塑剤を含有することが望ましい。適切な可塑剤には、グリセロール、C2〜C6のグリコールおよびポリグリコール(例えば、ポリエチレングリコール)、ジアルキルフタレート(例えば、ジオクチルフタレート)、ソルビトール、ならびにトリエタノールアミン、またはこれらの混合物が挙げられる。生成物の可撓性を改良することに加えて、可塑剤はまた、乾燥したキャスト生成物の水中の分散速度において有利な効果を有し得る。可塑剤の割合は、好ましくは0〜80重量%の範囲内、例えば、フィルム形成ポリマーに関して5〜30重量%である。
界面活性剤は、乾燥したキャスト生成物の水中の分散速度を高め、かつ、キャストされる基材に対するフィルム形成の水性媒体の表面張力特性にも影響を与えるために、フィルム形成の水性媒体に添加され得る。従って、例えば、プラスティックの基材が使用される場合、例えば、湿潤剤(wetter)が、基材の濡れを確保するために添加され得る。濡れたキャストフィルムの表面張力を変更する界面活性物質もまた添加され得、そして乾燥時に、フィルムがキャストされる基材の面において収縮を最小にしながら厚みを減少することを確保する。多種多様な界面活性物質がこれらの目的のために使用され得、そして適切な実施例が当業者に考えられる。固体の界面活性物質は、キャスト生成物中において相対的に高い充填率(loading)で存在し得、そして例えば、最終的な適用における補助特性を提供するために(例えば、農薬の使用のための散布液中の湿潤剤として)使用され得る。
上記のようにフィルム形成の水性媒体の通気は必ずしも不利ではないが、フィルム形成の水性媒体の混合中に過剰な通気を防止するために、消泡剤が添加され得る。
充填されたプラスティック生成物に通常関連する特性を有する、対応して充填された乾燥したキャスト生成物を提供するために、所望であれば、不活性の賦形剤が添加され得る。適切な賦形剤は、シリカ、雲母、セルロース繊維(例えば、木材繊維)、珪藻土、およびウレアのような有機または無機の物質が挙げられる。一般的に、不活性な賦形剤の使用は、乾燥した、低コストの、そして容易に加工されるテープを提供する。しかし、不活性な賦形剤を含有するテープは、一般的に、対応する賦形剤を用いないテープよりも溶解が遅い。
所望であれば、粘稠性補助剤(viscosity aid)が、フィルム形成の水性媒体の粘稠性を改変するために(例えば、一次キャストされる場合に、濡れたフィルムの厚み内での、任意のマイクロカプセル化生成物の沈降を最小化するため)添加され得る。適切な粘稠性改変補助剤(viscosity-modifying aid)には、アルギナート、デンプン、ゼラチン、天然ゴム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、シリカ、および粘土が挙げられる。
基材上でのフィルム形成の水性媒体のキャスティングは、テープキャスティングのような従来の技術を用いて行われ得る。テープキャスティングにおいて、基材上でフィルムが形成され、厚みは、「ドクターナイフ」(これは、基材の表面とドクターナイフの刃との間の予め決定した空間を規定する)のような装置を用いて必要とされる厚みに調整される。基材は、都合良く平坦な平面の表面であるが、所望であれば、フィルムの表面の適切な対応するパターニングを提供するために凹凸を有し得る。同様に、「ドクターナイフ」は、フィルムのトップ表面上に対応するパターニングを提供するために外形づけられた(contoured)刃を有し得る。極端には、分散したペレットまたは錠剤が乾燥時に形成されるために、基材は、フィルム形成の水性媒体がキャストされる一つまたはそれ以上のウェルを含み得る。処理の間にフィルム形成の水性媒体中に含有されるマイクロカプセルが破裂するいかなる傾向をも最小化するために、適用される機械的な力は相対的に軽微であることが、このようなテープキャスティング技術の特有の利点である。一般的に、関与する機械的な力が、マイクロカプセルを相対的にほとんど破裂しないような力で提供される、任意のキャスティング技術が使用され得る。商業的な実施では、貯蔵器からフィルム形成媒体(この場合、懸濁されたマイクロカプセル化物質を含有する、水性のフィルム形成媒体)を供給すること、および例えば、基材としての移動ベルト(moving belt)の使用、または貯蔵器および静止した基材に対する結合されたドクターブレードの移動により連続的にフィルムを形成することは普通である。商業的実施では、金属基材を使用することは通常都合が良いが、所望であれば、プラスティックの基材も使用され得る。
キャスト媒体は、大気条件下で乾燥され得るが、高い温度でさらに都合良く乾燥され得る。乾燥温度の上限は、マイクロカプセル化物質の性質および温度感受性に依存する。しかし、一般的に、室温〜100℃、例えば、40〜60℃の温度でキャスト媒体を乾燥すれば十分である。乾燥処理は、乾燥中に微量な水の全ておよび本当にわずかな量の残りの水を必ずしも取り除かず、キャスト生成物は有利な可塑性の効果を有し得ることが理解される。0.1〜20重量%の範囲である代表的な水のレベルが、乾燥したキャスト生成物中において予測される。加熱は、例えば、キャスト媒体をオーブンまたは加熱した空間に通過させることにより、または熱を基材に加えることにより達成され得る。一旦、キャスト媒体が乾燥されると、それは次の使用のために基材から取り除かれ得る。
キャスト生成物(例えば、キャストテープ)の厚みは、所望の適用に従って広い限度の間で変化され得る。代表的に、キャストテープの厚みは、所望される可撓性および他の特徴に依存して約0.04mm〜5mmの間で変化する。乾燥したテープは、切断されまたは変形され、多種多様な形状およびデザイン(例えば、円板、薄片、小片、管、およびらせんを含む)を含み得る。テープは切断されて、例えば、希釈した農薬の散布の形成を単純化する、所定の計量された用量の活性成分を提供し得る。テープはまた、表面積を増加するために打ち出され、波形を付けられ、またはパターニングされ得、そしてまた、プリントされた情報(例えば、生成物および安全の情報)を有し得る。
特定の適用について、キャストの乾燥した生成物の表面を保護することが所望され得る。例えば、乾燥したキャスト生成物の表面に、または表面上に位置するマイクロカプセルの層を損傷から保護することが所望され得る。あるいは、表面の特定の「粘着性」を提供し、そして非粘着性の仕上げによりいくつかの適用に対して適切に保護される、急速に拡散するフィルム形成ポリマーの使用が所望され得る。キャスト生成物の表面は、マイクロカプセル化生成物を含まず、そしてフィルム形成ポリマーと同一または異なる、水溶性ポリマー層でのラミネーションまたは同時キャスティングにより、容易に保護され得る。あるいは、キャストの乾燥した生成物は、同一または異なる水溶性ポリマーから作製され得た、水溶性バッグ内に収納され得る。
本発明は、以下の実施例により例示され、ここで、他に述べないかぎり、全ての部およびパーセンテージは重量で表される。
実施例1
この実施例は、マイクロカプセル化懸濁液の形態の除草剤アセトクロル(acetochlor)に基づくキャストテープの形成の例示である。
ポリビニルピロリドン(1.5g、分子量44,000)、グリセロール(0.15g)、界面活性物質(0.05g;SYNPERONIC NP15-ノニルフェノールエトキシレート(ノニルフェノール1モルあたりエチレンオキシド15モルを含む))、および消泡剤(MSA、Dow Chemicalsより供給)を、10gのアセトクロル40 CS(約50重量%の水の中においてポリウレア壁中に約36重量%のカプセル化したアセトクロルを含有する、穀類の除草剤カプセル懸濁液)に添加した。SYNPERONICは、Imperial Chemical Industriesの商標である。
混合物を、マグネチックスターラーを用いて15〜30分間にわたり均質になるまで撹拌し、粘稠性のスラリーを得た。高剪断条件下のスラリーのレオロジーは以下であった:-
見かけの粘度(mPas、D 300s-1、25℃) 512
収量(Pa、Casson) 0.373
粘稠性のフィルム形成媒体を、刃の高さを1mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム(ポリエチレンテレフタレート)上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で15〜20分間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
テープキャスト生成物は、74.0%のマイクロカプセル化アセトクロル生成物(72%が活性成分)、22.3%のポリビニルピロリドン、2.2%のグリセロール、0.7%の界面活性物質、および0.7%の消泡剤を含有した。テープは、0.42mmの厚みを有し、優れた強度および可撓性を示した。それを、水中で急速に分散して、マイクロカプセル化懸濁液を形成し、マイクロカプセル構造が顕微鏡試験下で、基本的に影響を受けていないことを観測した。以下の標準試験により測定した拡散時間は、109秒であった。
一片の四角のテープ(重量150mg±2mg)をメッシュのバスケット中へ置き、ガラスビーカー(600ml)中に含まれた水道水(500ml、20℃±1℃)中で懸濁させることにより、テープの分散時間を標準試験により測定した。水を、2インチの撹拌棒を用いて400rpmで撹拌した。テープの完全な分解に要した時間に注目した。
実施例2〜4
実施例1の手順を、製剤のグリセロール含量を0.15gから0.25gに増量すること、ならびにポリビニルピロリドンを2.5gのカルボキシメチルセルロース(実施例2)、AGRIMER VA6(ビニルアセテート/ビニルピロリドンのコポリマー(モル比60/40)AGRIMERは、ISP(Great Britain)Co Ltd.の商標である)(実施例3)、および2.5gのAGRIMER AL 10(10%のブチル化を伴うアルキル化されたビニルピロリドンコポリマー)(実施例4)によりフィルム形成ポリマーとして置換したことを除き、反復した。フィルム形成媒体の正確なフィルム形成特性を得るために、カルボキシメチルセルロースの場合において、5gの水を添加し、そしてAGRIMER AL 10の場合においては、2.5gの水を添加した。
各場合において、優れたテープを形成した。標準方法により測定した拡散時間は、140秒(実施例2)、169秒(実施例3)、158秒(実施例4)であった。カルボキシメチルセルロースに基づいたテープは、優れた低い表面粘着性を有した。
実施例5
アセトクロル 40 CS(20g)、グリセロール可塑剤(0.3g)、SYNPERONIC NP15(0.1g)および消泡剤(0.1g)を用いて、これに、ポリビニルピロリドン(2g)およびカルボキシメチルセルロース(1g)の混合物からなるフィルム形成ポリマーを添加して、実施例1の手順を反復した。更なる水(2g)を添加し、正確なフィルム形成のレオロジーを提供した。得られたテープは、良好な強度および可撓性および相対的に低い粘着性を有した。
実施例6
ポリビニルピロリドン(1.5g)およびカルボキシメチルセルロース(1.5g)の混合物からなるフィルム形成ポリマーを用いて、実施例5の手順を反復した。得られたテープは、優れた強度および可撓性および相対的に低い粘着性を有した。
実施例7
ポリビニルピロリドン(3g)からなるフィルム形成ポリマーおよび分子量200のポリエチレングリコール(0.3g)からなる可塑剤を用いて、実施例5の手順を反復した。得られたテープは、優れた強度および可撓性を有した。
実施例8〜11
表1に示した重量のアセトクロル 40CS、ポリビニルピロリドン(分子量40,000)、グリセロール可塑剤、界面活性剤(SYNPERONIC NP 15)、および消泡剤を用いて、実施例1の手順を反復した。さらなる水は、添加しなかった。得られたテープは全て、優れた強度および可撓性を有した。
実施例12
アセトクロル 40CS(20g)、ポリビニルピロリドン(3g)、グリセロール(0.3g)、消泡剤MSAおよびMORWET D425粉末(0.05g)(アルキル化されたナフタレンスルホン酸のナトリウム塩から構成される固体の界面活性物質)を用いて、実施例1の手順を反復した。
得られたテープは、良好な強度および可撓性および相対的に低い粘着性を有した。標準方法を用いて測定した場合、テープは177秒で拡散した。
実施例13
ポリマーの混合の間に0.75gのマイカの賦形剤(Micro-Mica W1、Norwegian Talc Ltd)を添加することを除き、同一量のポリビニルピロリドン(分子量44,000)、グリセロール、界面活性剤、消泡剤、およびアセトクロル 40CSを用いて、実施例1の通常の手順を反復した。スラリーを、11.3mmの刃の高さでキャストした。
得られたテープは、厚さ0.56mm、強く、可撓性で、表面粘着性が低く、そして標準方法を用いて測定した場合、244秒で拡散した。
実施例14
実施例1に従って生産されたアセトクロルテープの混合/拡散の特性を、ALLMAN 100リットル噴霧器を用いて評価した。
タンクを、50リットルまで水で満たした(温度11℃)。4barの操作圧力で水を再循環/撹拌しながら、136gのテープをタンクに添加した。次いで、タンクを100リットルまで満たし、そして噴霧を開始した。タンク内の水のレベルが100、75、50、25、および3リットルの場合に、噴霧サンプルを試験した。
噴霧中にノズルの封鎖は起こらず、試験した噴霧サンプルは基本的に色が均一であり、噴霧が完了した後にタンクの底部にテープの残留物は存在しなかった。
実施例15
ポリビニルピロリドン(分子量44,000-3g)、グリセロール(0.3g)、SYNPERONIC NP15(0.1g)、および消泡剤MSA(0.1g)を、20gのICON 10CS(約70重量%の水の中においてポリウレア壁中にカプセル化した約10重量%の活性成分ラムダシハロトリンを含有する、殺虫剤のカプセル懸濁液)に添加した。ICONは、Zeneca Limitedの商標である。混合物を、マグネチックスターラーを用いて15〜30分間にわたり均質になるまで撹拌し、粘稠性のスラリーを得た。
粘稠性のフィルム形成スラリーを、刃の高さを1mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で15〜20分間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
テープキャスト生成物は、62%のマイクロカプセル化ICON生成物(その約32%が活性成分)、32%のポリビニルピロリドン、3.3%のグリセロール、11.1%の界面活性物質、および1.1%の消泡剤を含有した。テープは、0.34mmの厚みを有し、優れた強度および可撓性を示した。水中で分散して、マイクロカプセル化懸濁液を形成した場合に、マイクロカプセル構造が顕微鏡試験下で、基本的に影響を受けていないことを観測した。標準方法を用いて測定したテープの分散時間は、346秒であった。
実施例16
ポリビニルピロリドン(分子量44,000-5g)、グリセロール(0.5g)、SYNPERONIC NP15(0.1g)、および消泡剤MSA(0.1g)を、20gのODRAM CS(約50重量%の水の中においてアミノプラスト壁中にカプセル化した約48重量%の活性成分モリネートを含有する、除草剤のカプセル懸濁液)に添加した。ODRAMは、Zeneca Incの商標である。混合物を、マグネチックスターラーを用いて15〜30分間にわたり均質になるまで撹拌し、粘稠性のスラリーを得た。
粘稠性のフィルム形成スラリーを、刃の高さを1mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で15〜20分間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
テープキャスト生成物は、74%のマイクロカプセル化ODRAM生成物(その約96%が活性成分)、22%のポリビニルピロリドン、3.7%のグリセロール、0.4%の界面活性物質、および0.4%の消泡剤を含有した。テープは、0.58mmの厚みを有し、優れた強度および可撓性を示した。テープは、20℃の水に30分間浸した場合に分散せず、活性成分の徐放のための非分散性テープとしての使用に適切であった。
実施例17
ポリビニルピロリドン(分子量44,000-5g)、グリセロール(0.5g)、SYNPERONIC NP15(0.1g)、および消泡剤MSA(0.1g)を、20gのFUSILADE CS(約40重量%の水の中においてポリウレア壁(壁物質15%)中にカプセル化した約48重量%の活性成分フルアジホップ-P-ブチルを含有する、除草剤のカプセル懸濁液)に添加した。FUSILADEは、Zeneca Limitedの商標である。混合物を、マグネチックスターラーを用いて15〜30分間にわたり均質になるまで撹拌し、粘稠性のスラリーを得た。
粘稠性のフィルム形成スラリーを、刃の高さを1mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で15〜20分間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
キャストテープ生成物は、62%のマイクロカプセル化FUSILADE生成物(その約89%が活性成分)、34%のポリビニルピロリドン、3.4%のグリセロール、0.7%の界面活性物質、および0.7%の消泡剤を含有した。テープは、0.76mmの厚みを有し、優れた強度および可撓性を示した。テープを、水中で分散して、マイクロカプセル化懸濁液を形成し、マイクロカプセル構造が顕微鏡試験下で、基本的に影響を受けていないことを観察した。標準方法により測定したテープの分散時間は、636秒であった。
実施例18
分子量8000(5.8g)および57,000(2.8g)のポリビニルピロリドンポリマーの混合物を、38.5gのKARATE 25CS製剤(約50重量%の水の中においてポリウレア壁中にカプセル化した約23重量%の活性成分ラムダシハロトリンを含有する、殺虫剤のマイクロカプセル懸濁液)に添加し、マグネチックスターラーを用いて全てのポリマーが溶解するまで撹拌した。KARATEは、Zeneca Limitedの商標である。Morwet EFW(Witcoからのアニオン性ナフタレンスルフェート湿潤剤、0.2g),ソルビトール(2.5g)、およびシリコーン消泡剤(0.15g)を添加し、15分以上撹拌し、完全な分散を確保した。
得られた粘稠性のフィルム形成スラリーを、刃の高さを1.2mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で2時間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
乾燥したテープは、63%のマイクロカプセル化KARATE生成物(その約46%が活性成分ラムダシハロトリン)、28%のポリビニルピロリドンポリマー、0.6%の界面活性物質、8%のソルビトール、および0.4%の消泡剤を含有した。テープは、0.52mmの厚みを有した。水中で分散し、マイクロカプセル化懸濁液を形成した場合、カプセル壁が顕微鏡試験下で、基本的に影響を受けていないことを観察した。標準方法を用いて測定したテープの分散時間は、420秒であった。
実施例19
分子量8000(5.8g)および57,000(2.8g)のポリビニルピロリドンポリマーの混合物を、31.5gのKARATE 25CS製剤に添加し、マグネチックスターラーを用いて全てのポリマーが溶解するまで撹拌した。Morwet EFW(0.2g)および7.0gのマイクロタルク賦形剤(平均粒子サイズが約7μmである水化ケイ酸マグネシウム)を添加し、全ての粉末が完全に分散するまで撹拌した。ソルビトール(2.5g)、およびシリコーン消泡剤(0.15g)を最終的に混合し、15分以上撹拌し、完全な分散を確保した。
粘稠性のフィルム形成スラリーを、刃の高さを1.2mmに定めた「ドクターブレード」を用いて基材であるポリマーフィルム上でテープキャストした。キャストテープを、50℃に維持したオーブン内で2時間乾燥し、次いで互いに密着したテープとして基材から剥がした。
乾燥したテープは、47%のマイクロカプセル化KARATE生成物(その約46%が活性成分ラムダシハロトリン)、25%のポリビニルピロリドンポリマー、0.6%の界面活性物質、20%のマイクロタルク賦形剤、7%のソルビトール、および0.4%の消泡剤を含有した。テープは、0.53mmの厚みを有した。水中で分散し、マイクロカプセル化懸濁液を形成した場合、カプセル壁が顕微鏡試験下で、基本的に影響を受けていないことを観察した。標準方法を用いて測定したテープの分散時間は、620秒であった。
実施例20
実施例1のキャストテープの除草剤の効力を、調製したキャストテープからのマイクロカプセル化製剤の効力に対して比較した。実施例1のキャストテープおよび対応するマイクロカプセル化製剤を、水中で分散して原液を提供した。ここで、原液を希釈し、雑草類(weed species)のwooly cupgrass、broadleaf signalgrass、shattercane、giant faxtail、white proso millet、watergrass、large crabgrass、およびredroot pigweedに適用した。二種の製剤を、活性成分が各々10、20、40、80、および160g/haの割合でそれぞれ適用し、そして本発明のテープキャスト製剤と対応する液体の分散したマイクロカプセル化生成物製剤との間に有為な除草の違いを検出しなかった。
Claims (9)
- マイクロカプセル化固体農薬を含むマイクロカプセル化農薬の徐放のための、水中で分散する組成物を生産する方法であり、以下の工程:
(i)フィルム形成ポリマーおよびマイクロカプセル化物質の水性懸濁液を含む、フィルム形成用水性媒体を調製する工程であって、該フィルム形成ポリマーが、30,000〜360,000の範囲の分子量であるポリビニルピロリドンを含む、工程;
(ii)このように形成した該水性媒体を、基材上にキャスティングする工程;および
(iii)該キャスティングされた水性媒体を乾燥し、該マイクロカプセル化物質を含有する該フィルム形成ポリマーのキャストを形成する工程、
を包含する、方法。 - 前記フィルム形成ポリマーが、分子量40,000〜80,000のポリビニルピロリドンおよび分子量8,000〜30,000のポリビニルピロリドンの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記フィルム形成ポリマーが、分子量40,000〜50,000のポリビニルピロリドンおよびカルボキシメチルセルロースを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記フィルム形成用水性媒体中の前記フィルム形成ポリマーの濃度が5〜50重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記フィルム形成用水性媒体中に可塑剤が存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記フィルム形成用水性媒体中に界面活性剤、粘稠性補助剤、消泡剤、または不活性な賦形剤が存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記キャスティングされた水性媒体が40℃〜60℃の温度で乾燥される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法により調製される、マイクロカプセル化固体農薬を含むマイクロカプセル化農薬の徐放のための組成物。
- 水溶性フィルム形成ポリマーのキャスト内にマイクロカプセル化物質を含有する、マイクロカプセル化固体農薬を含むマイクロカプセル化農薬の徐放のための、水中で分散する組成物であって、該フィルム形成ポリマーが、30,000〜360,000の範囲の分子量であるポリビニルピロリドンを含む、マイクロカプセル化固体農薬を含むマイクロカプセル化農薬の徐放のための組成物。
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