JP4036995B2 - 排紙収納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画像形成装置に接続される排紙収納装置、特に、画像形成装置から排紙収納装置内に取り込まれた画像形成用紙を複数のビン部材に分配して収納する排紙収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
簡易印刷装置や複写機等の画像形成装置にはこれらより排紙される画像形成用紙を収納する排紙収納装置が付設される。この種の排紙収納装置としては画像形成用紙を複数のビントレイに分配して収納する排紙収納装置と、画像形成用紙を積載する単一の排紙トレイとを併設し、仕分けモード時には排紙収納装置に、非仕分けモード時には単一の排紙トレイへ画像形成用紙を搬送するように構成される。
ところで、仕分けモードで使用される排紙収納装置は、複数のビン部材を上下に積み重ね状態で配置しておき、給紙装置により搬送されてくるシートを搬送路上より離脱させるシート挿入位置を各ビン部材の受入口に対向させ、同受入口にシートを挿入し、これを各ビン部材に収容する。ここでは、任意のビン部材の受入口と給紙装置の搬送路上のシート挿入位置とを対向させるに当たり、この受入口とシート挿入位置とのいずれか一方を移動させる開口移動方式が採られ、これによって積み重ね状態の複数のビン部材の各々に給紙装置により連続して搬送されてくるシートを各ビン部材に順次収納するようにしている。
【0003】
例えば、特開昭49−99038号公報に開示される類別装置では、シートを搬送路上より離脱させるシート挿入位置を固定状態とし、これと対向する円筒カムを用いて積み重ね状態の複数のビン部材を上下動させる。ここで円筒カムにより上下動される各ビン部材は、順次シート挿入位置に対向され、その際受入口が拡大され、その受入口にはこれと対向するシート挿入位置よりシートが挿入され、各ビン部材にシートを収容するようにしている。
【0004】
特公平3−6104号公報に開示される丁合い装置では、シートを搬送路上より離脱させて偏向させるシート挿入位置が可動状態と成るような構成を採り、しかも、シート挿入位置と対向する円筒カムを回転させることにより積み重ね状態の複数のビン部材に対する円筒カムの位置を上下動させる。この際、円筒カムと対向する一のビン部材は隣合うビン部材の一方側より他方側に移動し、この際一のビン部材あるいは隣合う一方側のビン部材の受入口を拡大し、この受入口にシート挿入位置が対向するようにしておき、これによりシートを受入口に挿入し、各ビン部材にシートを収容するようにしている。この場合、積み重ね状態の複数のビン部材に対して円筒カムが上下動することより比較的積み重ね状態の複数のビン部材の可動域を小さく出来、装置の高さ方向の小型化を図れる。
【0005】
特公昭56−7952号公報に開示される分別装置では、積み重ね状態の複数のビン部材から成るビン部材ユニット側を固定しておき、これに対して垂直の搬送路上を上下動するデフレクタ(偏向爪)集合体を設け、同搬送路上を降下してくるシートを順次変動するシート挿入位置に配置したデフレクタ集合体により搬送路上より偏向させて、一のビン部材の受入口に挿入し、同ビン部材にシートを収容するようにしている。この場合、隣合う各ビン部材の間隔が比較的大きくビン部材ユニット側が大型化するが、ビン部材の受入口を拡大する円筒カム、等を必要としない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭49−99038号公報に開示される類別装置では、3つの縦柱状の円筒カムを同時に回転させ、これらに係合する積み重ね状態の複数のビン部材を上下動させ、シート挿入位置に順次ビン部材の受入口を対向させることより、摺動部や可動部が多く、高速処理を行なう上で問題を生じ易く、その信頼性に問題がある。また、特公昭56−7952号公報に開示される分別装置では、ビン部材ユニット側が大型化し、設置スペースの確保に問題を生じ易い。これに対し特公平3−6104号公報に開示される丁合い装置では、積み重ね状態の複数のビン部材の可動域を小さく出来、装置の小型化を図れるが、給紙装置からのシートをシート挿入位置で偏向させる偏向爪とビン部材の受入口を開閉する開閉用の円筒カムとを連動させ、ビン部材の受入口へシートを確実に挿入する点や高速作動させる点での信頼性が十分でなく、問題があった。
本発明の目的は、偏向爪とビン部材の開閉用の円筒カムとが比較的高速で連動でき、ビン部材の受入口へシートを確実に挿入でき信頼性及び耐久性の高い排紙収納装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、画像形成装置に接続される枠体と、上記枠体内に積み重ね状態で配置された複数のビン部材と、円筒状の主部の上下端縁に当接するビン部材の一方を他方側に移動させる送り相当分回転する毎に同主部の下端縁に当接するビン部材の受入口を拡大させる複数の開閉カムと、上記複数の開閉カムを回転させる開閉カム駆動手段と、を備え、画像形成装置から受け取ったシートを上記複数のビン部材の上記受入口側に対向する垂直搬送部で搬送しながらシート偏向手段により上記開閉カムで上記受入口が拡大されたビン部材に挿入する排紙収納装置において、上記枠体を介して上下方向に摺動可能に支持された昇降枠を有し、上記昇降枠に上記開閉カムが枢支されているとともに、上記昇降枠に上記開閉カム駆動手段が一体に設けられ、上記開閉カムの上下方向の移動が上記昇降枠の摺動によってなされる、という構成を採っている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の排紙収納装置において、上記昇降枠が上記枠体の上記画像形成装置とは反対の側に配置され、上記画像形成装置よりのシートが上記複数のビン部材の下方を通過して上記垂直搬送部へ搬送される、という構成を採っている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1記載の排紙収納装置において、上記複数のビン部材の上記受入口との反対側端部は上記枠体側に固定される各係止片にそれぞれ支持される、という構成を採っている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1記載の排紙収納装置において、上記シート偏向手段は上記昇降枠に枢支される偏向爪と、上記偏向爪を上記垂直搬送部の搬送面に介在させる偏向位置と上記垂直搬送部の搬送面より退避する退避位置とに切り換える爪切り換え手段とを有している、という構成を採っている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4記載の排紙収納装置において、上記偏向爪は上記爪切り換え手段からの切り換え操作力をストローク調整スプリングを介して受ける、という構成を採っている。
【0012】
請求項6の発明は、請求項4記載の排紙収納装置において、上記偏向爪は上記垂直搬送部の搬送面より上記ビン部材の上記受入口に偏向されるシートを検知するシートセンサを有している、という構成を採っている。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1記載の排紙収納装置において、上記開閉カム駆動手段は、上記複数の開閉カムに連結される複数のギヤ列と、同複数のギヤ列を互いに連動させる連結軸と、上記昇降枠に支持され上記連結軸及び上記複数のギヤ列を介し上記複数の開閉カムを連動して回転する駆動源とを有している、という構成を採っている。
【0014】
請求項8の発明は、請求項4記載の排紙収納装置において、上記爪切り換え手段は、上記偏向爪を上記退避位置に弾性付勢するばねを備えるとともに、上記偏向爪を上記退避位置より上記偏向位置に変位させる爪揺動カムを備え、爪揺動カムは上記開閉カム駆動手段によって駆動される、という構成を採っている。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項4,5,6又は8記載の排紙収納装置において、上記爪切り換え手段が、上記偏向爪の枢支軸に設けられている、という構成を採っている。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項6記載の排紙収納装置において、上記シートセンサによるシートの先端検知情報に基づいて、上記開閉カムを回転させる時期を決定する制御手段を有する、という構成を採っている。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の排紙収納装置において、上記シートの先端検知から上記開閉カムを回転させるまでの時間をディレイタイムとし、上記制御手段は、シートサイズ情報に基づいてシートサイズ毎に最適なディレイタイムを選択する、という構成を採っている。
【0018】
請求項12記載の発明は、請求項10記載の排紙収納装置において、上記シートの先端検知から上記開閉カムを回転させるまでの時間をディレイタイムとし、上記制御手段は、シートサイズ情報及びビン部材のビン番号情報に基づいてシートサイズ毎に最適なディレイタイムを選択する、という構成を採っている。
【0019】
請求項13記載の発明は、請求項6記載の排紙収納装置において、上記シートセンサに至るまでのシート搬送過程において少なくとも1つのシート検知センサが設けられ、上記シートセンサ及びシート検知センサからの検知情報に基づいてジャムを判断し且つジャムが発生した場合にはジャム情報を送信する制御手段を有する、という構成を採っている。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の排紙収納装置において、上記制御手段は、上記シートセンサの検知状態が所定時間続いたときは上記偏向爪でジャムが発生したと判断し、ジャム情報を送信する、という構成を採っている。
【0021】
請求項15記載の発明は、請求項4又は5記載の排紙収納装置において、上記垂直搬送部の搬送面が、シート搬送方向と直交するシート幅方向に間隔をおいて並設された複数の無端ベルトによって形成され、これらの無端ベルトの上記垂直搬送部の搬送面の裏面側にはシートの搬送方向両端部を案内可能なガイド板が設けられ、上記偏向爪は上記偏向位置において上記無端ベルト間の隙間に入り込む櫛歯状に形成され、上記偏向爪には上記偏向位置に位置したときの上記ガイド板との接触を緩和し又は非接触状態に保つ緩衝部材が設けられている、という構成を採っている。
【0022】
請求項16記載の発明は、請求項15記載の排紙収納装置において、上記偏向爪の上記ガイド板に対応する部分が上記緩衝部材によって形成されている、という構成を採っている。
請求項17記載の発明は、請求項3記載の排紙収納装置において、上記枠体は上記ビン部材の上記反対側端部よりシート進入方向前方に位置し、上記係止片は上記受入口側に向けて突出している、という構成を採っている。
【0023】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載されている発明では、
画像形成装置に枠体が接続され、この枠体内に複数のビン部材を積み重ね状態で配置し、上記画像形成装置よりのシートを給紙手段により上記複数のビン部材と対向する偏向側搬送面に搬送し、上記ビン部材の周縁部に複数のレール部材を対向配備すると共に同複数のレール部材を上記枠体に縦向きに取付け、上記複数のレール部材に昇降枠を摺動可能に支持し、上記昇降枠に複数の開閉カムをそれぞれ枢支し、その円筒状の主部の上下端縁に当接するビン部材の一方を他方側に移動させる送り相当分回転する毎に同主部の下端縁に当接するビン部材の受入口を拡大させ、上記複数の開閉カムを開閉カム駆動手段により回転させ、上記昇降枠にシート偏向手段を支持し、そのシート偏向手段により上記給紙手段の偏向側搬送面に達したシートを所定のビン部材の受入口に偏向し挿入するようにしている。
【0024】
ここでは、昇降枠に枢支される開閉カムが上下荷重を受けた状態で回転駆動するのに応じ、積み重ね状態で配置される複数のビン部材の内の一のビン部材を隣合うビン部材の一方側より他方側に移動させることにより、複数の開閉カムが昇降枠と共に複数のレール部材に沿って上下方向に移動し、同時に昇降枠に支持されるシート偏向手段をも一体的に上下移動させる。
このため、昇降枠は上下荷重を受けた状態で複数のレール部材に沿って上下動可能に摺接するので、複数の開閉カム自体が上下方向の摺動を行なうことが無く、スムーズに回転し、複数の開閉カムの下端縁が当接するようになるビン部材の受入口を拡大させるべく高速作動でき、これらの耐久性も向上する。しかも、昇降枠上のシート偏向手段と開閉カムの下端縁が当接するビン部材の受入口との相対位置がほぼ一定であるので、昇降枠が上下方向のいずれの位置に移動しても、偏向側搬送面上のシートをシート偏向手段により受入口に向けて偏向する角度が一定となり、確実にそのシートを受入口に案内でき、安定したシート案内機能を確保出来る。
【0025】
ここで、画像形成装置は画像形成された用紙(シート)を排出するものであればよく、孔版印刷機や電子写真複写装置で構成される。
枠体は給紙手段、複数のレール部材、複数のビン部材、昇降枠、複数の開閉カム、開閉カム駆動手段、シート偏向手段、等の排紙収納装置を成す部材を支持するもので、画像形成装置に接続される。もちろん、枠体が画像形成装置側と一体化して製作されたものであってもよい。
複数のビン部材は枠体内に積み重ね状態で配置されるもので、各ビン部材は略皿状を成すように形成される。このビン部材はその一端と隣合う他のビン部材との間を拡大させることにより、その受入口を拡大形成し、この受入口側よりシートを挿入し、収容できるように形成される。
【0026】
給紙手段は画像形成装置よりのシートを複数のビン部材と対向する偏向側搬送面に搬送するもので、単一の給紙手段、例えば、ベルトコンベアと同コンベア上の搬送面にシートを吸着する吸引装置とにより構成することが望ましい。この給紙手段はシートを横向きに搬送する横向き搬送部と、縦向きに搬送する縦向き搬送部との2つの搬送部、或いは、3つ以上の搬送部を組合せて構成しても良く、給紙手段が形成する搬送路の途中に切り換え部を設け、主路と分岐する分岐路側に他のシート収容手段、例えば、複数のビン部材から成る第2のビントレイユニットや大容量排紙トレイを配備するような構成を採ることも出来る。
複数のレール部材はビン部材の周縁部に対向配備されると共に枠体に縦向きで支持されるもので、例えば、その長手方向を上下に向けた状態で上下端を枠体側に結合され、縦枠板や縦柱等、及びそれらの組合せとして形成される。
【0027】
昇降枠は複数のレール部材に摺動可能に支持されるものであればよく、例えばブラケットとして形成され、各レール部材とコロ接触するようローラを取り付けても良く、複数の開閉カム、開閉カム駆動手段、シート偏向手段を支持できるように形成される。
複数の開閉カムは昇降枠にそれぞれ枢支され、円筒状の主部の外周面にビン部材と係合し、回転駆動するのに応じて一のビン部材を隣合うビン部材の一方側より他方側に移動するカム溝が形成されるものであればよい。例えば、各開閉カムはその円筒状の主部の中心線周りに回転可能に昇降枠側に枢支部材を介し枢着される。この円筒状主部の外周面にはその上端と下端との間に連続して螺旋状のカム溝が形成され、このカム溝に摺接するビン部材を円筒状の主部の回転と共に上下方向に摺動変位させるように形成される。
【0028】
開閉カム駆動手段は複数の開閉カムを回転させるもので、例えば、昇降枠に支持される駆動源とその駆動源の回転を複数の開閉カムに伝達する回転伝達手段とで形成される。
シート偏向手段は昇降枠に支持され、この昇降枠に枢支された複数の開閉カムにより受入口を拡大された所定のビン部材に向け給紙手段の偏向側搬送面に達したシートを偏向し挿入する。例えば、シート偏向手段は昇降枠に枢支された偏向爪を備え、この偏向爪が給紙手段の偏向側搬送面上のシートを所定のビン部材の受入口に偏向し挿入できる第一の態様と、この偏向爪を給紙手段上より退避させ給紙手段と非接触状態を保つ第二の態様とに切り換え可能に構成される。
【0029】
請求項1記載の排紙収納装置において、
上記昇降枠が上記枠体の上記画像形成装置とは反対の側に配置され、上記画像形成装置よりのシートが上記複数のビン部材の下方を通過して上記昇降枠側の偏向側搬送面に搬送されるように構成しても良い。ここでは、シートが複数のビン部材の下方を通過し昇降枠側の偏向側搬送面に達し、その上でシートが偏向されてビン部材の受入口に挿入され、シート搬送路が比較的長くなり、しかもビン部材に載置される前までシートの印刷画像が搬送路構成部材側に接することも無い。このため、シート搬送の間にシートの未定着の画像の乾燥を促進し、印刷画像の擦れも無い。特に、画像形成装置が印刷装置である場合のように印刷終了後の乾燥性を特に要求されるものであると、この定着効果が有効となる。
【0030】
請求項1記載の排紙収納装置において、
上記複数のビン部材の上記受入口との反対側端部は上記枠体側に固定される各係止片にそれぞれ支持されるように構成しても良い。この場合、複数のビン部材は一つずつが支持部材である各係止片に独立して支持され、各ビン部材の位置精度を容易に確保出来る。しかも、各係止片が受ける負荷は、積載されるシート重量だけとなり、耐久性の向上及び騒音の低下にもつながる。特に、複数のビン部材の受入口と反対側端にステープラを対設する場合、この複数のビン部材の上下方向の位置精度を確保出来ることより、ステープル作業性を向上出来る。
【0031】
請求項1記載の排紙収納装置において、上記シート偏向手段は昇降枠に枢支される偏向爪と、この偏向爪を上記給紙手段の偏向側搬送面に介在させる偏向位置と上記搬送路より退避する退避位置とに切り換える切り換え手段とを有するように構成しても良い。このようにした場合、昇降枠と一体的に偏向爪及び切り換え手段が上下動するので、切り換え手段が偏向爪を偏向位置に切り換えることにより給紙手段の偏向側搬送面のシートを所定のビン部材の受入口に偏向し、常に確実に挿入でき、切り換え手段が偏向爪を退避位置に切り換えることにより、この偏向爪を給紙手段と非接触状態に保ち、給紙手段及び偏向爪の摺接を防止でき、耐久性を向上させることが出来る。
【0032】
請求項4記載の排紙収納装置において、
上記偏向爪は上記爪切り換え手段からの切り換え操作力をストローク調整スプリングを介して受けるように構成しても良い。この場合、偏向爪が偏向位置に達した際に偏向側搬送面より受ける反力をストローク調整スプリングの圧縮変形により緩衝でき、偏向側搬送面と偏向爪の過度な圧接を防止でき、両者の耐久性を向上させることが出来る。
請求項4記載の排紙収納装置において、
上記偏向爪は上記偏向側搬送面より上記ビン部材の受入口に偏向されるシートを検知するシートセンサを取り付けるように構成しても良い。この場合、偏向爪に1ケのシートセンサを設けることにより、全てのビン部材の受入口にシートが挿入されたのを検知することができ、全てのビン部材側にシートセンサを個々に設ける必要が無く、低コスト化を図れる。
【0033】
請求項1記載の排紙収納装置において、
上記開閉カム駆動手段は、上記複数の開閉カムに連結される複数のギヤ列と、同複数のギヤ列を互いに連動させる連結軸と、上記昇降枠に支持され上記連結軸及び上記複数のギヤ列を介し上記複数の開閉カムを連動して回転する駆動源とを有するように構成しても良い。このようにした場合、昇降枠に支持される駆動源の回転を連結軸及び複数のギヤ列を介し複数の開閉カムに伝達でき、この際複数の開閉カムを確実に安定して回転駆動できる。
請求項4記載の排紙収納装置において、
上記偏向爪を上記退避位置に弾性付勢するばねを備え、上記偏向爪を上記退避位置より上記偏向位置に変位させる爪揺動カムを上記開閉カム駆動手段の連結軸に一体的に取付けるように構成しても良い。このようにした場合、爪揺動カムが開閉カム駆動手段の連結軸に一体的に取付けられ、この爪揺動カムが開閉カム駆動手段と同期して上記偏向爪を上記退避位置より上記ばねの弾性力に抗して上記偏向位置に変位させることができ、開閉カム駆動手段を爪揺動カムの駆動手段としても兼用することが出来、この際開閉カムと偏向爪の駆動タイミングを確実に同期させることが出来、特別の同期制御の必要が無い。しかも、装置の簡素化、軽量化、低コスト化を図れる。
【0034】
請求項4記載の排紙収納装置において、
上記偏向爪の枢支軸に同偏向爪を退避位置と偏向位置とに切り換え変位させる爪切り換え手段を取付けても良い。このようにした場合、開閉カムと偏向爪が独立しており、両者は共に昇降枠に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保出来、レイアウト上の自由度や形状自由度を確保出来る。
【0035】
【実施例】
図1には本発明の適用された第1実施例としての排紙収納装置を示した。この排紙収納装置1は画像形成装置としての孔版印刷装置2に接続される。
ここで排紙収納装置1が接続される孔版印刷装置2は、原稿に応じて予め穿孔された図示しないマスタをドラム状の版胴(図示せず)に巻装し、これにインク供給を行ないつつ回転駆動して、これに画像形成用紙(以後単にシートと呼ぶときがある)を押し付けて印刷を行ない、印刷済の画像形成用紙を排紙部を介し機外へ排出するという周知の構成を採るもので、例えば、孔版印刷装置2の一例は特開平7−309520号公報に開示される。
【0036】
このような孔版印刷装置2は排紙収納装置1と共に同一のフロア4上に載置され、その上で孔版印刷装置2の排紙口3とこれに対向する排紙収納装置1側の排紙部対向位置Zとが位置合わせされ、孔版印刷装置2に排紙収納装置1の枠体20側の一部が接続される。
図1に示すように、排紙収納装置1は、フロア4上の自由な位置に移動できる矩形塔状の枠体20を備え、この枠体20の内部に複数のビン部材(以後ビントレイと呼ぶことがある)6と、孔版印刷装置2よりのシートを複数のビン部材6と対向する偏向側搬送面fに搬送する給紙手段8と、ビン部材6の周縁部に対向配備されると共に枠体20に支持された複数のレール部材9m,9n(図2参照)と、これら複数のレール部材に摺動可能に支持された昇降枠11(図10参照)と、昇降枠11の手前側と奥側半部11a,11b(図3参照)にそれぞれ枢支される円筒状の主部121を有する各開閉カム12と、昇降枠11に支持され一対の開閉カム12を回転させる開閉カム駆動手段13と、昇降枠11に支持され偏向側搬送面fに達したシートを所定のビン部材6の受入口aに偏向し挿入するシート偏向手段14と、枠体20の下部に配備され排紙部対向位置Zからのシートを積載する排紙トレイ15とを収容する。
【0037】
ここで、給紙手段8は排紙部対向位置Z側に上流端が配備され下流端が揺動する第1切り換え部16と、その第1切り換え部が後述の仕分け位置p1(図1に実線で示す位置)にあるとこれに連結される水平搬送部17と、その水平搬送部17の後端に配備される第2切り換え部18と、その第2切り換え部に連結され偏向側搬送面fを成す垂直搬送部19とで構成される。
枠体20はその下部が底枠部201とこれに一体結合され、垂直方向に延出する複数の下縦枠部202及びこれら上端を横方向に連結する複数の中横枠部203とで形成され、その上部が中横枠部203より垂直方向に延出する複数の縦枠部204,205及びこれら上端を横方向に連結する複数の上横枠部206を備える。
【0038】
ここで下縦枠部202の内で右下縦枠部202aは前後一対配備され、その端部が孔版印刷装置2の本体基枠(図示せず)に図示しないブラケットを介し接続される。枠体20の内側上部には複数のビン部材6を備えたビンユニット7と各ビン部材6と対向する偏向側搬送面fにシートを搬送する垂直搬送部19が配設されている。
ビンユニット7は手前側と奥側において図1で左右に配置された複数の縦枠部204,205の間に配備される。各ビン部材6は図4に示すように、平皿状を成し、板金製であるが、これに代えて樹脂製としても良い。なお、複数のビン部材群の外周部を囲む複数の左右縦枠部204,205の間は開放されており、これにより、作業者が排紙収納装置1の前に立つだけで、必要なビン部材6上のシートを容易に取り出せるように構成される。
【0039】
各ビン部材6はその横方向長さ、即ち、その受入口a側である入口側端部601と反対の右端部602との間隔は最大積載用紙のサイズ以上に設定されている。このビン部材6の入口側端部601は左縦枠部204側に昇降枠11を介し支持され、右端部602は右縦枠部205に係止片cを介し支持される。
各ビン部材6は入口側端部601においてその両側に突出ピン21を突設し、その先端には段付きローラ状のトラニオン22を枢支している。各突出ピン21は左縦枠部204に上下に長く形成されたピンガイド溝25に摺動可能に嵌合され水平方向のずれを規制されている。各ビン部材6は積み重ね状態で順次配置され、それらの各突出ピン21及びその先端のトラニオン22も上下に積み重ねられるようにして左縦枠部204に支持される。この状態において、上下方向で互いに隣合う各ビン部材6の入口側端部601における上下間隔は極めて小さく設定されている。
【0040】
各ビン部材6の右端部602は手前側と奥側において右縦枠部205に突設される係止片cの上面に変動可能に係止される。ここで、上下方向において互いに隣合う各ビン部材6の間隔はシートの侵入性を阻害するほど狭くなく、又、積層されたシートの未定着の画像に影響を与えるほど圧縮することが無いように適宜設定される。ここでビン部材6は最大積載用紙以上の長さを有し、このため、右端部602における上下方向の間隔はスペーサsや係止片cで比較的小さく設定してよく、この部位における間隔をあえて可変とし、シート挿入時に拡大させる必要も無い。
【0041】
なお、各ビン部材6の右端部602と対向する右縦枠部205側には図示しないガイド機構を介し上下に送り操作されることにより各ビン部材6上のシート束を閉じ処理するステ−プラ−26が装備される。
なお、ステ−プラ−26には積載された用紙を挾みステ−プラ−26へ送る図示しないグリッパーが対設される。このため、ここでは図示しないグリッパーやステ−プラ−26とビン部材6のシート束との間の位置精度はステープル作業を行う上で必要とされる特性値となり、ビン部材6の上下方向の位置精度は重要となる。ここではビン部材6をその支持部材である係止片cで一つずつ支持し、その支持部材の強度を分散させるタイプのブラケットとして設け、ビン部材6の上下方向の位置精度を確保するようにしている。これにより係止片cでの負荷は積載されるシートの重量だけとなり、耐久性の向上及び騒音の低下にもつながる。
【0042】
ビン部材6の右端部602の支持構造は、図18に示すように、右縦枠部205をビン部材6の右端部602を挟むように対向させて支持してもよいが、上述のように、本実施例における排紙収納装置1では左右縦枠部204,205の間から手前に、すなわち、孔版印刷装置2の操作面側に沿う側から手前に引き出してシートを取り出すようになっているため、シート進入方向(矢印M方向)先端部が手前側の右縦枠部205に当たって引き出しを阻害する懸念がある。
そこで、図19に示すように、スペーサsをビン部材6の右端部602からシート進入方向に突出するように形成し、これに対応して右縦枠部205を並置して支持する構成とすれば、右縦枠部205がシート取り出し時の障害とならず、取り出しスペースが拡大されてシートの取り出し作業が容易となる。
【0043】
図4に示すように、各ビン部材6の入口側端部601近傍には斜突壁23が形成される。ここでビン部材6に挿入されたシートはビンユニット7内のエンドフェンス24に衝突した後に、ビン部材6上に落下し、この時、ビン部材6は図1で左方下がりとなっていることからこの斜突壁23の高さはビン部材6に積載されるシートの最大高さより若干高く設定されている。また、この斜突壁23があることによりシート束に後から挿入されるシートの先端が当接することが無いようにでき、多少シートがカールしていてもジャンプさせることができ、積載されたシート束の最上面に後からのシートが順次確実に載置される。各ビン部材6の入口側端部601と反対の右端部602には受入口a側に向かって切欠溝603が形成される。この切欠溝には図示しない送り機構により図1で左右に所定量変動可能なビンユニット7側エンドフェンス24が嵌合しており、これによって受入口a側より挿入されたシートをサイズに応じて所定の位置に停止させ、シート挿入時の衝突壁となると共に積載時におけるずれを防止出来るようにしている。
【0044】
ビン部材6の入口側端部601の周縁部には手前側と奥側に一対の左縦枠部204が対設される。図2に示すように、手前の左縦枠部204には一体的に複数のレール部材としての第1レール9mと第2レール9nとが装着される。手前側の第1レール9mと第2レール9nには昇降枠11の手前側半部11aが、奥側の第1レール9mと第2レール9nには昇降枠11の奥側半部11bが摺動可能に支持される。なお、図7、図10に示すように、手前側半部11aと奥側半部11bとは連結ブラケット11c(図6も参照)及びその両端のL字状ブラケットuを介し一体結合されている。なおL字状ブラケットuは手前及び奥側の左縦枠部204に形成される縦長穴43(図7参照)に遊嵌されるように形成される。
【0045】
図2に示すように、手前側の左縦枠部204に支持される第1レール9mはバー状を成し、その上下端を左縦枠部204の上下横フランジに固着しており、第2レール9nは長片状を成し、その基端を左縦枠部204の折曲縦フランジに溶着している。これら第1レール9mと第2レール9nに支持される昇降枠11の手前側半部11aは略矩形ブラケット状を成し、その左端に前枢支部27が形成され、その右端には横向きピンdを介しガイドローラRを枢着する。前枢支部27は樹脂製の筒状体を成し、第1レール9mに摺動自在に嵌着される。ガイドローラRは第2レール9nと左縦枠部204の縦壁の間にがたなくコロ接触するような形状を成す。昇降枠11の手前側半部11aと一体結合される奥側半部11bは手前側半部と左右対称に形成され、連結ブラケット11cを介し一体結合される両者は手前側と奥側の各第1レール9mと第2レール9nとにガイドされ、がたなく上下動可能である。
【0046】
図2に示すように、昇降枠の手前側半部11aには開閉カム12と、開閉カム12を回転させる開閉カム駆動手段13とが装備される。図7,図9に示すように、開閉カム12は手前側半部11aの上下フランジ部に各軸受部Yを介し枢支される縦向きのカム軸123と、カム軸を介し枢支される円筒状の主部121と、主部121の外周部に形成される螺旋状のカム溝122とを備える。この主部121と対向する手前側半部11aには手前の左縦枠部204と対向するカム受け穴g(図7、図9参照)が形成され、同カム受け穴gはビン部材6側のトラニオン22を嵌合、離脱する開閉カム12及びカムプーリ28をピンガイド溝25側に一部突き出し、遊嵌状態を保てるように形状される。
【0047】
開閉カム12の螺旋状のカム溝122は段付きローラ状のトラニオン22の小径部を摺動自在に嵌合できるように形成される。なお、トラニオン22はその小径部が手前の左縦枠部204に形成されるピンガイド溝25に遊嵌し、大径部がピンガイド溝25の両縁部に係止されるようにその形状が設定されている。このため、トラニオン22はピンガイド溝25により上下方向の移動のみを許容されることより、開閉カム12の回転駆動時にその回転方向に応じて、開閉カム12の上端縁あるいは下端縁に達している一のトラニオン22をカム溝122により他方の上端縁あるいは下端縁側に送り移動することが出来る。尚、ここでは1回転で1つのトラニオン22を開閉カム12の上端縁と下端縁の距離L1だけ上下動させるように設定されるが、この1回転当たりの送り量は適宜設定することが出来る。このような開閉カム12は手前側半部11aと同様に奥側半部11bにも左右対称に装着される。
【0048】
開閉カム駆動手段13は昇降枠11全体に亘り装着される。図3、図7、図9に示すように、その内の手前側半部11aのものは、開閉カム12の上端縁側にカム軸123を介し一体的に結合されるカムプーリ28と、手前側半部11aに支持される駆動モータ29と、駆動モータ29に直結された駆動プーリ30と、この駆動プーリ30とカムプーリ28に掛け渡されるエンドレスの駆動ベルト31と、駆動プーリ30の下端に一体的に形成される傘歯車から成る駆動ギヤ32と、駆動ギヤ32に噛合する傘歯車から成る従動ギヤ33と、この従動ギヤ33の回転軸を成し手前側半部11aの主部に枢支されると共に他端が奥側半部11bの主部に枢支される連結軸34とを備える。なお、開閉カム駆動手段13の内、奥側半部11bのものは、手前側半部11a側の駆動モータ29を排した状態で、左右対称に装備されるという構成を採っている。なお、符号Y1は駆動モータ29に代えて駆動ギヤ32を奥側半部112に枢着する軸受部を示している。
【0049】
開閉カム駆動手段13は駆動モータ29を回転させると傘歯車のギヤ列を介し連結軸34が回転し、手前側半部11aと奥側半部11bの各駆動プーリ30が回転し、この回転が駆動ベルト31を介し各カムプーリ28と一体の開閉カム12に伝えられる。この際、図3、図10に示されたように手前側半部11aと奥側半部11bの開閉カム12が連結軸34の働きで確実に安定して同期回転できる。これにより、両開閉カム12はこれに対向する一のビン部材6の手前側と奥側の各トラニオン22を同時に送り移動でき、開閉カム12の1回転当たり距離L1だけトラニオン22、即ちビン部材6の入口側端部601を上下動させることが出来、隣合う他のビン部材6の入口側端部601との間に距離L1に近い縦幅の受入口aを形成できる。
【0050】
昇降枠11には開閉カム駆動手段13の他にシート偏向手段14が装着されている。図1、図5及び図6に示すように、このシート偏向手段14は偏向側搬送面fに達したシートを開閉カム12により受入口aを拡大させた所定のビン部材6に偏向し、その受入口aに挿入するもので、偏向爪35と、偏向爪35を切り換える爪切り換え手段36とを備える。ここで、昇降枠11の手前側半部11aと奥側半部11bとを結合する連結ブラケット11cに連結軸34と並列に偏向爪35が支持される。偏向爪35は側面視が三角状でバー状の樹脂成形品であり、その両側端より突設された枢支ピン38が連結ブラケット11cの両側の端片111cに枢着されている。偏向爪35は偏向側搬送面fに摺接することが可能な爪先351と、爪先351より延出する下向きの凹状面352と、その後端の端縁353と、端縁353の手前側と奥側に突設される一対の係止片354と、凹状面352を有する凹壁355と、凹壁355より突出する一対の補強片356とを備える。なお、凹壁355の中央部にはシートセンサS1が取り付けられ、その検出端は凹状面352に沿った形状を成し、シートの搬送抵抗となることがないように形成されている。
【0051】
爪切り換え手段36は連結ブラケット11c内に配備された前述の連結軸34と、連結軸34の中央に一体結合される爪揺動カム39と、爪揺動カム39を挟むと共に連結軸34に嵌挿される爪揺動レバー40と、爪揺動レバー40の下端に結合されるストローク調整スプリング41と、同スプリング41に中央部が連結され両端部が偏向爪35側に結合される爪軸42とを備える。
偏向爪35はその揺動端側となる係止片354を爪支持スプリング44を介し連結ブラケット11cに連結し、この爪支持スプリング44の働きで、常時上方に弾性的に回動付勢され、連結ブラケット11c側のストッパ112cに当接することにより退避位置q2に保持される。爪揺動レバー40は一対の分岐レバー部401を備え、両者の下方側が中央結合部403により一体結合されている。一対の分岐レバー部401には連結軸34を遊嵌する長穴402がそれぞれ形成され、各分岐レバー部401の下端縁には爪軸42の両端部を遊嵌する下向き溝404が形成されている。ここで、偏向爪35は同偏向爪が後述する偏向位置q1に保持されその爪先351を偏向側搬送面fに押圧した際に、その反力を爪軸42を介しストローク調整スプリング41が受けて圧縮変位出来る。このため、偏向側搬送面fに爪先351が過度に押圧されることを防止出来、偏向側搬送面f及び爪先351の耐久性を確保できる。
【0052】
ここで、爪切り換え手段36の駆動源として開閉カム駆動手段13の連結軸34が兼用されている。この連結軸34には一体的に爪揺動カム39が取付けられる。爪揺動カム39はそのリフトサークルを中央結合部403の湾曲面に当接させることにより爪支持スプリング44の弾性力に抗して偏向爪35を退避位置q2より偏向位置q1に変位させることができる。なお、連結軸34と連動する開閉カム12が一のビン部材6のトラニオン22を隣合う他のビン部材6のトラニオン22と最も離隔させる回転角にある時、即ち、開閉カム12の上端縁と下端縁とにそれぞれ隣合うトラニオン22が当接する時、連結軸34上の爪揺動カム39のリフトサークルが中央結合部403の湾曲面に当接し、偏向爪35を偏向位置q1に保持するように連結軸34における爪揺動カム39の回転角位置が設定される。
【0053】
このように昇降枠11に支持される偏向爪35と開閉カム12とは開閉カム駆動手段13を駆動源として共用出来、装置の簡素化、軽量化、低コスト化を図れ、しかも、連結軸34と偏向爪35と開閉カム12とが連動するので、安定した同期作動が得られる。即ち、爪切り換え手段36が偏向爪35を偏向位置q1に切り換えると同時に開閉カム12が一のビン部材6と隣合う他のビン部材6の両入口側端部601を最も離隔させ、一のビン部材6の下端縁にトラニオン22が当接するビン部材6の受入口aを十分拡大できる。更に、この場合、昇降枠11が上下方向のいずれの位置に移動しても、昇降枠11上の偏向爪35と開閉カム12の下端縁が当接するビン部材6の受入口aとの相対位置がほぼ一定であるので、偏向側搬送面f上のシートを受入口aに向けて偏向する角度が一定となり、シートを確実に安定して偏向し、受入口aに案内でき、挿入できる。
【0054】
しかも、爪切り換え手段36がシート偏向時点に無いと、偏向爪35を偏向位置q1より退避位置q2に切り換え、偏向側搬送面fと非接触状態に保つことができ、給紙手段8の垂直搬送部19及び偏向爪35の摺接を防止でき、耐久性を向上させることが出来る。また、このような偏向爪35は、高速で搬送されてくるシートに対して、ビン部材6への挿入前のブレーキとして作用し、ビン部材6内でのシートの挙動を安定させることができる。しかも、この時、シートの裏面(印刷されていない面)からのみ力が作用するので、印刷画像への擦れ等の影響が少ない。
【0055】
図1に示すように、給紙手段8の一部を成す垂直搬送部19はビンユニット7を成す各ビン部材6の入口側端部601に対設される。図10、図13に示すように、この垂直搬送部19は側面視が矩形を保つ縦向きの矩形フレーム45を備える。この矩形フレーム45はその奥側(図10で上側)部を図示しないヒンジ部材を介し奥側の左縦枠部204に連結され、手前側部(図10で下側)を手前側の左縦枠部204に図示しないジョイント部材を介し連結される。このため、適時にこの矩形フレーム45は手前側の側部を回動端として水平方向に回動可能に形成される。矩形フレーム45はその上下端近傍にそれぞれ図示しない軸受部材を介し枢着される上下ローラ46、47と、上下ローラ46、47に巻き掛けされる複数(ここでは4本)の無端ベルト48と、複数の無端ベルト48の外側に所定間隔を介し対設される吸引ファン49と、同吸引ファンを支持すると共に複数の無端ベルト48側の空間eを外部より隔離する外壁部材50とを備える。
【0056】
ここで各無端ベルト48は合成樹脂又はゴム等の素材によって成形され、その表面に多数の貫通孔h(図13参照)を形成され、吸引ファン49の駆動時にその貫通孔より空気を吸引し、搬送途上にある画像形成用紙を無端ベルト48上の偏向側搬送面fに吸着させる。図2,図13に示すように、上ローラ46は従動ローラとして、下ローラ47は駆動ローラとしてそれぞれ配備されている。下ローラ47の一端部には駆動ギヤ51が一体的に取付られ、これはベルト回転伝達機構52を介して駆動モータ53に連結される。
【0057】
図2、図10及び図13に示すように、無端ベルト48の偏向側搬送面fの裏面側にはシートの搬送方向両端部を案内可能なガイド板500が設けられている。このガイド板500は、無端ベルト48の支持領域からはみ出すシート両端部のカール等を制限するもので、換言すれば、無端ベルト48の設置数の必要最小限化に寄与し、駆動モータ53の小型化、低エネルギー化に寄与するものである。また、中間部を支持されることなく上下方向に延びる無端ベルト48の回転移動時の水平方向の振れを制限し、シートの垂直搬送時の安定化にも寄与する。
【0058】
図1に示すように、ビンユニット7の下部で、複数の下縦枠部202及びこれら上端を連結する複数の中横枠部203とで囲まれた領域内に第1切り換え部16と、水平搬送部17と、第2切り換え部18とが配備される。
図1に示すように、第1切り換え部16は後述の仕分け位置p1(図1に実線で示す位置)にあるとこれに連結される水平搬送部17に連結され、非仕分け位置p2にあると水平搬送部17の直下の排紙トレイ15に向けシートを搬送する。
【0059】
第1切り換え部16は、排紙部対向位置Zで排紙口3よりシートを取り入れ、取入れ方向Xに搬送する。この第1切り換え部16は搬送機能を有する横向きコンベアであり、図11に示すように、手前側と奥側の一対の右下縦枠部202aに支持される。なお、一対の右下縦枠部202aは、その端部が孔版印刷装置2の本体基枠(図示せず)に図示しないブラケットを介し接続される。
第1切り換え部16は一対の右下縦枠部202aに支持される扁平箱状の基台60と、同基台の内部に枢支される駆動プーリ61、従動プーリ62と、これらのプーリの間に巻き掛けされ一部を基台の上面に露呈された無端状の複数(ここでは3本)の無端ベルト63と、基台60の下壁に取付られシートを無端ベルト63上に吸着させる吸引ファン64とで構成される。なお、ここでの両プーリ61,62はチェーン、スプロケット及びモーター等の駆動系(図示せず)により駆動される。
【0060】
無端ベルト63は合成樹脂又はゴム等の部材により成形され、多数の貫通孔hを有し、吸引ファン64の駆動時に基台60内の空気を吸引し、搬送途上にあるシートを無端ベルト63上に吸着させる。
基台60の流入端側(図10において右側端)の外側壁には駆動プーリ61の回転中心と同一中心線に沿って水平方向に枢支ピン65が突設される。この枢支ピン65が一対の右下縦枠部202aに枢支されることにより、無端ベルト63及び基台60の流入端側が常時排紙部対向位置Zに保持され、基台60の流出端側が上下に揺動できる。基台60の流出端側の下壁面(図示せず)には切り換え駆動手段66(図11参照)が連結される。
切り換え駆動手段66は第1切り換え部16の支持位置を切り換えるもので、ここでは、第1切り換え部16を枢支ピン65を中心として選択的に揺動保持するもので、第1切り換え部16を仕分け時に水平搬送部17と対向する仕分け位置(図1の実線位置)p1に、非仕分け時に排紙トレイ15と対向する非仕分け位置(図1の2点鎖線で示す位置)p2に選択的に揺動保持する。
【0061】
この切り換え駆動手段66は基台60の下壁面に突設されるブラケット67と、ブラケット67に枢軸68を介し枢支される一対のピニオン69と、両ピニオンが噛合し手前側と奥側の右下縦枠部202aに形成されたラック70と、枢軸68の中央部に一体的に結合されたウォームホイル71と、このウォームホイルに噛み合うウォーム72と、ウォーム72を駆動するモータ73(図10参照)とにより構成されている。
【0062】
一対のラック70は枢支ピン65の中心線を中心とした扇形状を成すように形成されている。第1切り換え部16の仕分け位置p1及び非仕分け位置p2への揺動は孔版印刷装置2からの信号が図示しない制御手段に入力され、その制御手段からの出力信号がモータ73に入力されることにより行われる。なお、ここで流出端が水平搬送部17と連通する仕分け位置p1に達した際にモータ停止指令を発する第1位置センサ74と、同流出端が排紙トレイと連通する非仕分け位置p2に達した際にモータ停止指令を発する第2位置センサ75が配備される。モータ73は第1、第2位置センサ74,75のモータ停止指令に応じてピニオン69を正転及び逆転し、第1切り換え部16を仕分け位置と非仕分け位置に切り換え保持するように構成される。
【0063】
図1、図10、図12に示すように、第2切り換え部18に連結可能な水平搬送部17は搬送機能を有するコンベアであり、平たい箱状の基台80と、基台80の内部に枢支される一対のプーリ81,82と、これらのプーリの間に巻き掛けされ一部を基台80の上面に露呈された無端ベルト83と、基台80の下壁に取付られ画像形成用紙を無端ベルト83上に吸着させる吸引ファン84とで構成される。両プーリ81,82はチェーン、スプロケット及びモーター等の駆動系(図示せず)により駆動される。ここで基台80は手前側と奥側の中横枠部203に図示しないブラケットを介しほぼ水平に固定される。
水平搬送部17は仕分け位置p1にある第1切り換え部16からのシートを流出端側の第2切り換え部18に搬送出来る。ここでの無端ベルト83も合成樹脂又はゴム等の部材により成形され、多数の貫通孔hを有し、吸引ファン84の駆動時に基台80内の空気を吸引し、搬送途上にある画像形成用紙を無端ベルト83上に吸着させる。
【0064】
図1、図8に示すように、第2切り換え部18は手前側と奥側の下縦枠部202間に亘り配備されるバー状の偏向爪181と、偏向爪181の手前側と奥側端よりそれぞれ突き出し形成され、下縦枠部202側に図示しないブラケットを介し枢支される枢支ピン182と、一方の枢支ピン182に固定されるレバー183と、レバー183の回動端の長穴184にピン185を介し連結されるソレノイド186とで構成される。偏向爪181の上端側には湾曲面でのシ−ト搬送抵抗を低減すべく複数の切欠凹部181aが形成されている。
ここでソレノイド186が非作動時にあると、偏向爪181の爪先xが図1、図8に実線で示す通常位置t1に保持され、通電時にあると2点鎖線で示す重連位置t2に切り換え保持される。ここで爪先xが通常位置t1に保持される場合、水平搬送部17のシートを垂直搬送部19に偏向出来、ここではこの状態に固定される。なお、図1の排紙収納装置1に連続して図示しない第2の排紙収納装置を接続し、同装置内の図示しないビントレイユニットにもシートを仕分けするように構成した場合、ここでの偏向爪181の爪先xをソレノイド186のオン時に重連位置t2に切り換え保持する。この場合、水平搬送部17のシートは図示しない第2の排紙収納装置の排紙部対向位置Z’(図1参照)に向け搬送されることとなる。
【0065】
水平搬送部17の直下に排紙トレイ15が装備される。この排紙トレイ15は第1切り換え部16が非仕分け時に保持されると排紙部対向位置Zからのシートを順次積載する。排紙トレイ15は、図1に示すように、昇降機構90を介して枠体20の下部に支持される。ここでの排紙トレイ15は排紙トレイ本体91と、その本体91上でシート搬送方向下流側端部に立設されたエンドフェンス92と、その両側部に立設された一対のサイドフェンス93とを備えている。手前側と奥側の各サイドフェンス93は実線で示す起立した態位と、図示しない外側に倒伏した態位とをとることができ、また、両サイドフェンス93は互いに内側と外側とに連動して移動するという図示しない周知の構成を備えたものが採用される。このような機能を備えた排紙トレイの一例は特開平7−41238号公報に開示される。
【0066】
次に、上記第1実施例としての排紙収納装置1の動作を説明する。
孔版印刷装置2が周知の製版工程、版付工程を順次行ない、版付工程での画像確認結果が良好であれば、印刷工程が開始される。印刷時において、孔版印刷装置2の図示しない操作盤上で排紙収納装置1を使用する仕分けモードが選択されていないとする。
【0067】
この場合、孔版印刷装置2は非仕分けモードであると判断して、昇降機構90を駆動し、排紙トレイ15を非仕分け基準位置(図1の実線位置)u1に移動させる。同時に、切り換え駆動手段66を第2位置センサ75の信号に応じて
駆動し、第1切り換え部16の支持位置を非仕分け位置(図1の2点鎖線で示す位置)p2に切り換え、第1切り換え部16の流出端を排紙トレイ15と対向させ、その状態に保持する。更に、給紙手段8を成す第1切り換え部16の無端ベルト63及び吸引ファン64を駆動する。その上で、孔版印刷装置2は排紙口3から画像面を上にしてシートを排出する。このシートは排紙収納装置1側の排紙部対向位置Zに取り入れられ、第1切り換え部16を経て排紙トレイ15の本体91上に順次積載される。なお、この排紙トレイ15は、その積載枚数に応じて非仕分け基準位置u1より下方の下端位置u2に向け順次降下されるように制御されても良い。また、後述する仕分けモードが選択されている場合で、版付工程におけるいわゆる版付用紙は、この排紙トレイ15に排出されるように制御される。
【0068】
印刷時において、孔版印刷装置2の図示しない操作盤上で排紙収納装置1を使用する仕分けモードが選択されている場合、孔版印刷装置2は仕分けモードであると判断して、切り換え駆動手段66を第1位置センサ74の信号に応じて駆動し、第1切り換え部16の支持位置を仕分け位置(図1の実線で示す位置)p1に切り換え、第1切り換え部16の流出端を水平搬送部17と対向させ、その状態を保持する。更に、孔版印刷装置2は給紙手段8を成す第1切り換え部16、水平搬送部17、垂直搬送部19の各無端ベルト63,83,48及び各吸引ファン64,84、49を駆動する。
【0069】
その上で、孔版印刷装置2は排紙口3から画像形成された第1の原稿に応じたシートを仕分け数だけ順次排出する。画像面を上にして排紙されたシートは排紙収納装置1側の排紙部対向位置Zに順次取り入れられ、第1切り換え部16、水平搬送部17の各無端ベルト63,83及び第2切り換え部18を経て垂直搬送部19の無端ベルト48上の偏向側搬送面fに搬送される。
更に、孔版印刷装置2は1番目のビントレイ6(最下端)に一枚目のシートを仕分けるべく、昇降枠11上の開閉カム12及び偏向爪35を基準位置に切り換え保持する。この基準位置において、開閉カム12は1番目のビントレイ6の手前側と奥側の各トラニオン22の直上に配置され、同時に偏向爪35は爪揺動カム39により退避位置q2より偏向位置q1に切り換え保持される。
【0070】
この状態で一枚目のシートが偏向側搬送面fに沿って上昇してくると、そのシートは偏向爪35により偏向側搬送面fより離され、偏向され、そのシートは開閉カム12の直下にトラニオン22を当接させる1番目のビントレイ6の受入口aに挿入され、即ち、給紙手段8及びシート偏向手段14により排紙部対向位置Zに順次取り入れられるシートはUターンされ、画像面を下向きにした状態で載置される。なお、この時、予め検出済のシートサイズに応じビントレイユニット7側のエンドフェンス24がその位置を切り換え保持しており、これによって受入口a側より挿入されたシートをそのサイズに応じて所定の位置で衝突させることができる。
【0071】
この一枚目のシートが1番目のビントレイ6の受入口aに挿入されると後述するシートセンサS1(図5参照)からのシ−ト後端検知信号を受けてビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モータ29を駆動し、手前側と奥側の両開閉カム12を一回転させるがこの一回転の中で1番目のビントレイ6のトラニオン22の上に2番目のビントレイ6のトラニオン22が距離L1だけ相対的に下方に移動する。この時、2番目のビントレイ6のトラニオン22は両開閉カム12のカム溝122に沿って下方に移動して、1番目のビントレイ6のトラニオン22の真上に重なり、それ以上下方には移動出来ないため、今度は昇降枠11と共に両開閉カム12及び偏向爪35が上方に移動し、ちょうど一回転した時に両開閉カム12はその下端縁が2番目のビントレイ6のトラニオン22と当接する位置に達する。これにより、2番目のビントレイ6の入口側端部601を拡大させ、同時に偏向爪35を爪揺動カム39により偏向位置q1に切り換え保持する。この状態で二枚目のシートが偏向爪35に達すると、そこで偏向され、開閉カム12の下端縁にトラニオン22を当接させる2番目のビン部材6の受入口aに挿入される。この二枚目のシートが2番目のビン部材6に挿入されると、以下、一枚目の時と同様に作動が継続する。仕分け数のビン部材6の受入口aに仕分け数のシートが挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モータ29を仕分け数の分だけ逆回転させた後に停止させ、最下端である前述の基準位置で待機状態に入る。
【0072】
このようなシート仕分け作動中に偏向爪35の端縁353に近い側の凹状面352内に配置された反射型の光学センサであるシートセンサS1がシート検知作動する。なお、このシートセンサS1は、シートの搬送の抵抗となることがないように装着されている。このシートセンサS1により、孔版印刷装置2より所定のビン部材6にシートが挿入される毎にこのシートを確実に認識できる。孔版印刷装置2の制御系は所定時間内にシートを検知出来なかったり、シートを検知しっぱなしになった時にはシート搬送ジャムが発生したと判断し、印刷動作を停止させると共に、その旨を表示させる。これにより全てのビン部材6側にシートが挿入されたことを検知するシートセンサS1を設ける必要が無く、偏向爪35に1ケだけ設ければ、これらビン部材6へのシート挿入の検知が可能である。
【0073】
これと平行して、第2の原稿の製版工程が行われる。そして、孔版印刷装置2が排紙口3から画像形成された第2の原稿に応じたシートを仕分け数だけ順次排出する。なお、この時の版付用紙は前述したように排紙トレイ15に排出するように制御される。この場合もシートは偏向爪35により偏向側搬送面fより離され、偏向され、そのシートは待機状態で受入口aを拡大したままのビン部材6に一枚目のシートを画像面を下向きにして、先のシートの上に積載される。その受入口aに一枚目のシートが挿入されて、上述と同様に偏向爪35に設けられたシートセンサS1によりシ−ト後端が検知されるとビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モータ29を第1の原稿の時と同様にされ、手前側と奥側の両開閉カム12を回転し、下から2番目のビン部材6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させる。
【0074】
これにより、昇降枠11と共に両開閉カム12及び偏向爪35が上方に移動し、両開閉カム12の下端縁が下から2番目のビン部材6のトラニオン22と当接する状態に達する。この時、下から2番目のビン部材6の受入口aを拡大させ、同時に偏向爪35を爪揺動カム39により退避位置q2より偏向位置q1に切り換え保持する。この状態で二枚目のシートが偏向爪35に達すると、そこで偏向され、開閉カム12の下端縁がトラニオン22と当接する下から2番目のビン部材6の受入口aに挿入され、先のシートの上に積載される。この二枚目のシートが下から2番目のビン部材6に挿入されると、以下、一枚目の時と同様に作動が継続する。この後、仕分け数分の最上部のビン部材6の受入口aに仕分け数のシートが挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モータ29を前述と同様に制御し、第3の原稿に応じたシートの搬入を待つ待機状態に入る。
【0075】
このようにして、仕分けモードが選択されている場合、印刷数のビン部材6に対し、第1の原稿より所定数までの原稿に応じて画像形成されたシートが順次仕分けして積載され、その印刷終了後、各ビン部材6上に積載された原稿数分のシート束が左縦枠部204と右縦枠部205の間より操作者により手前側に順次取り出されることとなる。なお、場合により、印刷終了後、各ビン部材6上の各シート束がステープラ26によりステープル処理され、その上で取り出されることとしても良い。
また、この実施例では開閉カム12を最下端にした位置を基準位置として、昇降枠11を下から上へ移動させながら仕分け動作を行うようにしたが、これはトラニオン22が上から下へ移動することとなり、これによりビン部材6は上から下へ移動するため、負荷が軽減されて高速に対応しやすいからである。したがって、この効果を望まないならば、開閉カム12を最上端にした位置を基準位置として昇降枠11を上から下へ移動させるようにしてもよい。もちろん、原稿毎に開閉カム12を基準位置に戻さずに、上から下へ移動させた後は、次の原稿は下から上へ移動させるようにしてもよい。
【0076】
上述のように、第1実施例の排紙収納装置1では、開閉カム駆動手段13を駆動することにより昇降枠11に開閉カム12とその駆動手段である開閉カム駆動手段13を取付けて一体的に上下移動させるので、開閉カム12の回転を受ける軸受部Yと昇降枠11側の上下方向のスライドを受ける前枢支部27とが分離独立しており、各軸受が受ける荷重が低減し、ビン開閉操作時の高速化が容易と成り、しかも、耐久性も向上する。また、加工性においても、容易化され、精度も向上する。
更に、図1の第1実施例における開閉カム駆動手段13は、開閉カム12の駆動源として機能すると同時に、シート偏向手段14の偏向爪35を切り換える爪切り換え手段36の駆動源としても機能出来、装置の簡素化、軽量化低コスト化を図れる。しかも、同一駆動源により回転する連結軸34により開閉カム12と偏向爪35が駆動するので、開閉カム12の下端縁に対向しているビン部材6の受入口aを拡大する時点と、偏向爪35を偏向位置q1に切り換える時点を容易に同期させることが出来、特に同期制御をすることも無く、この点でも装置の簡素化を図れる。
【0077】
図1の第1実施例における排紙収納装置1では、開閉カム駆動手段13の連結軸34が開閉カム12と偏向爪35を共に駆動するように構成されていたが、これに代えて、図14乃至図16に示すように、偏向爪35aを独自の爪切り換え手段36aで切り換えるように構成しても良い。第2実施例としての排紙収納装置1aは図1の装置と比べ開閉カム駆動手段13aと、シート偏向手段14aが相違する点以外は同様の構成を採ることより、ここでは、同一部材に同一符号を付し、重複説明を略す。
【0078】
図14に示すように、開閉カム駆動手段13aは、図3の開閉カム駆動手段13と比べ連結軸34aに爪揺動カム39を装備しない点以外は同様に構成されることよりその説明を略す。ここで、昇降枠の手前側半部11aと奥側半部11bに亘り枢支される連結軸34aの回転は、手前側半部11aと奥側半部11bに装備される図示しない各駆動ギヤ、駆動プーリ、駆動ベルト、カムプーリ(図3と同一)を介し各開閉カム12に伝えられる。
これにより、両開閉カム12は1回転当たり距離L1だけ一のビン部材6の手前側と奥側の各トラニオン22を同時に上下方向に相対的に送り移動し、ビン部材6の入口側端部601を上下動させる。この開閉カム12との相対的な上下動により新たに開閉カム12の下端縁に対向したビン部材6の受入口aを拡大することとなる。
【0079】
一方、両開閉カム12と同時に上下動するシート偏向手段14aは、偏向側搬送面fに達したシートを開閉カム12により受入口aを拡大させているビン部材6に偏向し、その受入口aに挿入するもので、偏向爪35aと同偏向爪を切り換える爪切り換え手段36aを備える。図16に示すように、昇降枠の手前側半部11aと奥側半部11bとを結合する連結ブラケット11cは連結軸34aを遊嵌する長枠状に形成され、しかも、連結軸34aと並列に偏向爪35aを回動可能に支持する。偏向爪35aには爪切り換え手段36aが装着される。偏向爪35aはその両側端に突設されると共に連結ブラケット11cの両側の端片111cに枢着される枢支ピン38aと、偏向側搬送面fに摺接可能な爪先351と、爪先351より延出する下向きの凹状面352と、その後端の端縁353と、端縁353の手前側と奥側に突設される一対の係止片354と、各係止片354を連結ブラケット11cの上側に、即ち爪先351を偏向側搬送面fより離隔させるよう弾性付勢する爪支持スプリング44とを備える。
【0080】
図15、図16に示すように、爪切り換え手段36aは、連結ブラケット11cの上壁部111に図示しないブラケットを介し一体的に取付られる爪ソレノイド95と、同上壁部111より下方に延出し、爪ソレノイド95を挾むように配備される一対の下向きブラケット112と、この両ブラケット112の下端側に枢支されるレバー114と、このレバーの一端に設けられ爪ソレノイド95のピン96と係合する長穴113と、レバー114の他端に枢支されるローラ115と、凹状面352を有する凹壁355より突出する一対のリブ356間にピン116を介し枢着された揺動折曲板117と、凹壁355に下端が支持され上端側が揺動折曲板117の揺動端をローラ115に向けて押圧するストローク調整スプリング118とを備える。しかもこの凹壁355の背面側にはシートセンサS1が支持され、その検出端は凹状面352に沿った形状を成し、シートの搬送抵抗となることがないように形成されている。
【0081】
ここで爪ソレノイド95は非通電(オフ)時に爪支持スプリング44と共同し偏向爪35aを退避位置q2に保持し、通電(オン)時に爪支持スプリング44の弾性力に抗して偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。偏向爪35aが偏向位置q1にある時、偏向爪35aの爪先351は偏向側搬送面fに押圧するが、その反力は偏向爪35aよりストローク調整スプリング118を経て、揺動折曲板117を介し爪ソレノイド95に支持されるレバー114側に達する。このため、ここでの反力はストローク調整スプリング118により緩衝され、過度に爪先351が偏向側搬送面fに押圧されることを防止出来、爪先351及び偏向側搬送面fの耐久性を確保出来る。
このような第2実施例としての排紙収納装置1aは、その動作が第1実施例の排紙収納装置1と比べ、開閉カム駆動手段13aと爪切り換え手段36aの動作が相違する点以外は同様のため、ここでは、重複説明を略す。
【0082】
ここで、孔版印刷装置2が非仕分けモードであると、第1実施例の排紙収納装置1と同一の動作がなされる。一方、仕分けモードが選択されていると孔版印刷装置2は、第1切り換え部16の支持位置を仕分け位置(図1の実線で示す位置)p1に切り換え、その上で、孔版印刷装置2は給紙手段8を駆動する。ここで孔版印刷装置2からのシートは排紙部対向位置Zを経て、第1切り換え部16、水平搬送部17の各無端ベルト63,83を経て、垂直搬送部19の無端ベルト48上の偏向側搬送面fに搬送される。
この時、孔版印刷装置2は基準位置にある1番目のビン部材6(最下端)に一枚目のシートを仕分けるべく、昇降枠11上の開閉カム12が基準位置に切り換え保持されている。この基準位置において開閉カム12の下端縁は1番目のビン部材6の手前側と奥側の各トラニオン22上に配置され、同時に爪ソレノイド95を通電(オン)し、偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。
【0083】
この状態で一枚目のシートが偏向側搬送面fに沿って上昇してくると、偏向爪35aにより偏向され、そのシートは1番目のビン部材6の受入口aに挿入され、画像面を下向きにした状態で載置される。この時、予め検出済のシートサイズに応じビントレイユニット7側のエンドフェンス24がその位置を切り換え保持している。
【0084】
この一枚目のシートが1番目のビン部材6の受入口aに挿入されるとシートセンサS1からの検知信号を受けて、ビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aを駆動し、開閉カム12を一回転させ、2番目のビン部材6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させ、両開閉カム12の下端縁を2番目のビン部材6のトラニオン22に当接させ、そのビン部材6の受入口aを拡大させる。一方、ビン駆動信号に応じて爪ソレノイド95は一旦オフされ、偏向爪35aを退避位置q2に保持し、設定経過時間(昇降枠11の上昇時間)後、再度爪ソレノイド95は通電(オン)され、偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。
【0085】
この状態で二枚目のシートが偏向爪35aに達すると、そこで偏向され、開閉カム12の下端縁がトラニオン22と当接する2番目のビン部材6の拡大された受入口aに挿入される。この二枚目のシートが2番目のビン部材6に挿入されると、以下、一枚目の時と同様に作動が継続する。仕分け数分のビン部材6の受入口aに仕分け数のシートが挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aの駆動モータ29の回転を制御し、爪ソレノイド95をオフして偏向爪35aを退避位置q2に保持し、両開閉カム12を基準位置に戻し、同位置で待機状態に入る。
【0086】
次に、孔版印刷装置2が第2の原稿に応じたシートを仕分け数だけ順次排出する。この時点で爪ソレノイド95がオンされ、偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。これによりシートは偏向爪35aにより偏向され、そのシートは待機状態で受入口aを拡大したままの最下端のビン部材6に一枚目のシートを画像面を下向きにして、先のシートの上に積載される。最下端のビン部材6の受入口aに一枚目のシートが挿入されて、シートセンサS1に正常に検知されると、上述と同様にビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aの駆動モータ(図3の駆動モータ29参照)を第1の原稿の時と同様に制御し、手前側と奥側の両開閉カム12を一回転し、下から2番目のビン部材6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させる。これにより、両開閉カム12の下端縁が下から2番目のビン部材6のトラニオン22に当接する状態に達し、同ビン部材6の受入口aを拡大させる。
【0087】
一方、ビン駆動信号に応じて爪ソレノイド95は一旦オフされ偏向爪35aを退避位置q2に保持し、設定経過時間(昇降枠11の上昇時間)の後、再度爪ソレノイド95は通電され、偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。この状態で二枚目のシートが偏向爪35aに達すると、このシートは偏向され、開閉カム12の下端縁にトラニオン22を当接する下から2番目のビン部材6の受入口aに挿入され、先のシートの上に積載され、以下、一枚目の時と同様に作動が継続する。仕分け数分のシートが順次仕分けされ、仕分け数分の最上部のビン部材6の受入口aにシートが挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aを制御し、爪ソレノイド95をオフして偏向爪35aを退避位置q2に保持し、第3の原稿に応じたシートの搬入を待つ基準位置での待機状態に入る。
【0088】
このように、仕分けモードが選択されている場合、印刷部数分のビン部材6に対し、第1の原稿より所定数までの原稿に応じて画像形成されたシートが順次仕分けして積載され、その印刷終了後、各ビン部材6上に積載された原稿数分のシート束が操作者により順次取り出される。場合により、印刷終了後、各ビン部材6上の各シート束がステープラ26によりステープル処理され、その上で取り出されることとしても良い。
上述のように、図14の第2実施例の排紙収納装置1aでは開閉カム12が開閉カム駆動手段13aに駆動操作され、シート偏向手段14aの偏向爪35aが爪切り換え手段36aの爪ソレノイド95に切り換え操作され、両者はシートセンサS1の検知信号によって制御されるビン駆動信号に同期して駆動している。この場合、開閉カム駆動手段13aと爪切り換え手段36aが独立しており、開閉カム12と偏向爪35aは共に昇降枠11に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保出来、より安定してシートを偏向し受入口aに挿入できるように開閉カム12や偏向爪35aの装着位置や形状を調整出来る。
【0089】
この第2実施例の排紙収納装置1aは第1実施例の装置1と同様に、開閉カム12の回転を受ける軸受部Yと昇降枠11側の上下方向のスライドを受ける前枢支部27とが分離独立しており、ビン開閉操作時の高速化、装置の耐久性を向上出来るという効果を得られる。特に、爪切り換え手段36aがシート偏向時点に無いと、偏向爪35aを偏向位置q1より退避位置q2に切り換えるという操作を爪ソレノイド95で行なうので、偏向爪35aを偏向側搬送面fと非接触状態に保つことができ、給紙手段8の垂直搬送部19及び偏向爪35aの摺接を低減でき、耐久性を向上させることが出来、特に、レイアウト上の自由度が増す。
【0090】
なお、図15、図16に示したように、上述の第2実施例の排紙収納装置1aで用いる爪切り換え手段36aは、爪ソレノイド95の切り換え操作力を、レバー114、揺動折曲板117、ストローク調整スプリング118を介し偏向爪35aに伝える構成を採っていたが、これに代えて、偏向爪35aの枢支軸38aに図示しないレバーを固着し、これに図示しないリンク機構を介し直接爪切り換え手段としての爪ソレノイド95等を連結するという構成を採ってもよく、この場合も、開閉カム12と偏向爪35aが独立して動作でき、両者は共に昇降枠に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保出来、レイアウト上の自由度や形状自由度を確保出来る。
【0091】
上述の第1、第2実施例の各排紙収納装置1,1aはビンユニット7に対し、単一の昇降枠11,11aを対設し、同昇降枠に設けた開閉カム12で順次所定のビン部材の受入口aの拡大操作を行い、同受入口と対向する単一の偏向爪35,35aでシートの偏向を行っていたが、これに代えて、図17に示すように、上下に所定間隔を保持して複数(ここでは2個)配備した昇降枠11A、11Bにそれぞれ開閉カム12と偏向爪35を支持させ、各々の昇降枠は図1の装置のものと同様の開閉カム12と偏向爪35を支持するものとして構成される。この場合、下側の昇降枠11Bの開閉カム12にはトラニオン22を介してその上の全ビン部材6及び上側の昇降枠11A側の重量が加わるが、上下所定数隔てて配備され受入口aを拡大された2ヵ所のビン部材6A,6Bに交互にシートを収納することが出来る。このため各昇降枠11A、11B上の開閉カム12の切り換えに許される時間が、図1の装置の場合と比較し約2倍となり、装置の高速化を図ることが容易と成るという効果が得られる。
【0092】
上記各実施例では、シートセンサS1によるシートの後端検知信号に基づいて開閉カム12を回転させている。これは、指定されたビン部材6内にシートが完全に入り込んでから次のビン部材6へ移動させるという考えに基づくものであるが、この制御方式の場合、孔版印刷装置2の印刷速度の高速化に対応できない。
すなわち、シート搬送間距離が短くなってもこれに合わせて開閉カム12の回転時期を早めることができないからである。このため、高速印刷機能を有する孔版印刷装置2の印刷速度をわざわざ遅くしなければならないという不合理を生じる。
そこで、本実施例では、孔版印刷装置2の高速化を生かせる排紙収納装置の提供を目的とする。なお、基本構成は上記排紙収納装置1,1aのいずれでもよいが、排紙収納装置1aを用いた場合を説明し、且つ、重複説明は省略して特徴点のみを説明する(以下の他の実施例において同じ)。
【0093】
本実施例では、偏向爪35aがシートを拘束している訳ではなく、また、開閉カム12の回転に伴うビン部材6の受入口の閉動作中であってもシートの進入には何ら支障がないということに着目し、シートの後端が偏向爪35aで検知されない状態であってもシートの指定ビン部材6への収容に影響がない状態に達したら開閉カム12を回転させて印刷速度(画像形成速度)の高速化に対応することとしたものである。
これを実現するために、シートセンサS1によるシートの先端検知情報に基づいて開閉カム12の回転開始時期を決定することとした。シートセンサS1によるシートの先端検知信号を基準にし、これから一定時間(msec)遅らせて開閉カム12を回転させるもので、この遅らせる時間をディレイタイム(delay time)と呼ぶこととする。ディレイタイムはシートの搬送方向のサイズによって異なる。
【0094】
本実施例における排紙収納装置は、図20に示すように、制御手段502を有している。ここでの制御手段502は、CPU,I/Oインターフェース,ROM,RAM等を含めたマイクロコンピュータとしての概念を指す。制御手段502のROMには、予め実験等により得られたシートサイズ毎のディレイタイムが格納されている。制御手段502は、シートセンサS1の検知情報に基づき、タイマ504、爪切り換え手段36aの爪ソレノイド95、開閉カム駆動手段13aの駆動モータ29等を制御する。
【0095】
次に、図21のフローチャートに基づいて、本実施例におけるディレイタイム制御を説明する。
制御手段502は、排紙収納装置自体が有する図示しないシートサイズ検知手段又はシートサイズ設定手段、あるいは画像形成装置(孔版印刷装置2)から直接又は画像形成装置に接続されたパーソナルコンピュータ等からの指定によって画像形成装置を経由して出力されたシートサイズ信号を受信すると(S1)、受信したシートサイズに対応したディレイタイムをROMから抽出し、タイマ504にセットする(S2)。
次に、画像形成装置からの排紙コマンドの受信をチェックし(S3)、排紙コマンドを受信した場合には爪ソレノイド95をオンして偏向爪35aを偏向位置に位置付ける(S4)。
【0096】
次に、シートセンサS1がオン(先端検知)したかどうかをチェックし(S5)、検知した場合にはタイマ504を作動させる(S6)。次にタイマ504からの信号に基づいてディレイタイムが消化(経過)したかどうかをチェックし(S7)、消化した場合には爪ソレノイド95をオフして偏向爪35aを退避位置に位置付ける(S8)。次いで開閉カム12の1回転指令を出して駆動モータ29を駆動する(S9)。
開閉カム12が回転している間は待ち時間となり(S10)、次の排紙コマンドに備える。
【0097】
このディレイタイム制御によれば、シート偏向手段14aによる偏向動作時間を必要最小限に止めて開閉カム12を回転させることができるので、高速印刷化に対応することができる。
この種の排紙収納装置では、ビン部材6の受入口が完全に閉じる構成とはなっていないが、仮に閉じる構成であったとしても上記ディレイタイムの概念を導入した制御によれば、シートの後端がビン部材6に入った直後にほとんど時間差無く受入口が閉じる究極的なタイミング動作を得ることも可能となる。
【0098】
ところで、サイズが同じシートでも、ビン部材6の位置によってシートのビン部材6への進入速度や、偏向爪35aを抜けてからの失速率が異なる。これは、指定されたビン部材6の位置によってシートが受ける水平搬送部17や垂直搬送部19の抵抗度(拘束度)が異なるからである。
そこで、シートサイズとビン番号の複合条件下におけるシートサイズ毎の最適ディレイタイムを実験等により決定して予めROMに格納し、制御手段502はシートサイズ信号と、画像形成装置から送信されるビン番号信号に基づいて最適なディレイタイムを抽出してセットする制御方式とすることもできる。
この制御方式によれば、シートの実際挙動に対応したものとなり、ディレイタイム制御におけるシートジャムの発生率を低くすることができる。
【0099】
次に、図22乃至図25に基づいて、シートジャムが発生した場合にジャム発生位置をオペレータに正確に知らせることができる実施例について説明する。
図22に示すように、第1切り換え部16の下流側にシート検知センサS3が設けられ、水平搬送部17の下流側にシート検知センサS2が設けられている。
図23に示すように、シート検知センサS2及びシート検知センサS3の検知信号は制御手段506に入力されるようになっている。制御手段506は、上記実施例における制御手段502と同様の構成である。
【0100】
次に、図24及び図25のフローチャートに基づいて、本実施例におけるジャム検知動作を説明する。
まず、制御手段506は、画像形成装置(孔版印刷装置2)からの排紙コマンドが受信されたかどうかをチェックし(S1)、受信後は水平搬送系での搬送がスムーズに流れた場合、シート検知センサS3のオンを確認するとともに(S2)、シート検知センサS2のオンを確認する(S3)。
シート検知センサS2のオン信号を受信したら、シート検知センサS2とシートセンサS1間のジャム検知時間をタイマ504にセットして作動させる(S4)。次に、シートセンサS1のオンをチェックし(S5)、オンとならない場合にはジャム検知時間の消化か否かをタイマ504からの信号により判断する(S6)。
【0101】
ジャム検知時間の消化が確認された場合には、制御手段506はシート検知センサS2とシートセンサS1間のジャムフラグをRAMのフラグエリアにセットし(S7)、画像形成装置の制御手段508(図23)へジャム情報を送信する(S8)。制御手段508は、印刷を停止させるとともに、ジャムをオペレータに知らせるべく画像形成装置の操作パネル510に出力する。この場合、シート検知センサS2とシートセンサS1間のジャム、すなわち搬送ジャムであることが判るように出力する。
【0102】
S5において、シートセンサS1がオンした場合には、タイマ504をリセットし(S9)、所定時間としての爪居残りジャム検知時間をタイマ504にセットして動作させる(S10)。次に、シートセンサS1のオフをチェックし(S11)、オフになったらタイマ504をリセットする(S12)。これは、シートが正常にビン部材6へ排出されたことを意味する。爪居残りとは、偏向爪35aにシートが引っ掛かって進まない状態をいう。
S11において、シートセンサS1がオフにならない場合には、爪居残りジャム検知時間の消化か否かをタイマ504からの信号により判断する(S13)。
爪居残りジャム検知時間の消化が確認された場合には、制御手段506は爪居残りジャムフラグをRAMのフラグエリアにセットし(S14)、画像形成装置の制御手段508(図23)へジャム情報を送信する(S15)。制御手段508は、印刷を停止させるとともに、ジャムをオペレータに知らせるべく画像形成装置の操作パネル510に出力する。この場合、爪居残りジャムであることが判るように出力する。
【0103】
図17に示す例のように、ビンユニットの上にさらにビンユニットを重ねてビン数を増やした構成の場合には、図22に二点鎖線で示すように、さらにシート検知センサS4、シート検知センサS5、シート検知センサS6を設け、これらの検知信号も加味してジャム位置を特定する制御とすればよい。
【0104】
上記各実施例では、偏向爪35,35aの爪先を無端ベルト48の表面に接触させて搬送されてくるシートの先端を掬い上げる構成としたが、図26に示すように、爪先を無端ベルト48の内方に入り込ませる構成とすることもできる。無端ベルト48との位置関係は、図28及び図29に示す状態となる。
本実施例における偏向爪35cは、図27に示すように、爪先351の部分に無端ベルト48が入り込む切欠部512が形成されており、全体として櫛歯状に形成されている。この形状により、各爪先351は偏向爪35cの偏向位置において無端ベルト48間の隙間に入り込む。図27では爪切り換え手段36aは省略している。
【0105】
このように、偏向爪35cを櫛歯状として爪先351を無端ベルト48の表面(偏向側搬送面f)より潜り込ませるようにすれば、シートの掬い上げは確実となり、爪先351の尖端精度を上げる必要もない。
ところで、上述のように無端ベルト48の裏面側(内方側)に位置するガイド板500は、その機能上、無端ベルト48の回転移動を阻害しない範囲でできるだけ無端ベルト48に接近している方が望ましいが、反面、偏向爪35cとの接触が問題となる。偏向爪35cは頻繁に揺動され、ガイド板500との接触により早期に損耗するおそれがあるからである。
【0106】
本実施例ではこの問題に対応すべく、図26に示すように、各爪先351の裏面側に緩衝部材としてのマイラー514を固定している。マイラー514の存在によってガイド板500と爪先351との接触はソフト接触となり、ストローク調整スプリング118で吸収できない衝撃が緩和され、衝突音の低減が図れる。マイラー514は滑らかな表面を有しているので、図30に示すように、爪先351の搬送面側に固定してもシートを良好に案内できる。
緩衝部材としては、マイラー514の他に、例えば図31に示すようにスポンジ516を採用してもよい。
また、図32に示すように、ガイド板500に対応する部分である爪先を緩衝部材としてのゴム358で形成し、これを偏向爪本体部360に固定する構成としてもよい。
【0107】
上述のところにおいて、排紙収納装置は孔版印刷装置2に連結されていたが、これに代えて、電子写真複写装置の排紙部に連結されるという構成を採っても良く、この場合も、上述と同様の作用効果が得られる。
【0108】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、昇降枠に枢支される開閉カムが上下荷重を受けた状態で回転駆動するのに応じ、この開閉カムがビン部材と相対的に上下方向に移動し、この際に昇降枠は上下荷重を受けた状態で複数のレール部材に沿って上下動可能に摺接するので、ここでの開閉カム自体が上下方向の摺動を行なうことが無く、スムーズに各ビン部材を高速で移動させるべく回転でき、耐久性も向上する。しかも、昇降枠上の複数の開閉カムが回転駆動するのに応じて開閉カムの下端縁が対向する一のビン部材の受入口を昇降枠に対しほぼ一定位置において拡大形成でき、昇降枠が上下方向のいずれの位置に移動しても、シート偏向手段により偏向側搬送面上のシートを受入口に向けて偏向した際に確実にシートを受入口に案内でき、安定したシート案内機能を確保出来る。
【0109】
請求項2の発明によれば、シートが複数のビン部材の下方を通過し昇降枠側の偏向側搬送面に達しその上で偏向されてビン部材の受入口に挿入され、この場合、シート搬送路が比較的長くなり、しかもビン部材に載置される前までシートの画像を搬送路構成部材側に接することも無い。このため、シート搬送の間にシートの未定着の画像の乾燥を促進し、印刷画像への擦れも無い。
請求項3の発明によれば、複数のビン部材は一つずつが支持部材である各係止片に独立して支持され、各ビン部材の位置精度を容易に確保出来る。しかも、各係止片が受ける負荷は、積載されるシート重量だけとなり、耐久性の向上及び騒音の低下にもつながる。
【0110】
請求項4の発明によれば、昇降枠と一体的に偏向爪及び爪切り換え手段が上下動するので、爪切り換え手段が偏向爪を偏向位置に切り換えることにより給紙手段の偏向側搬送面のシートを所定のビン部材の受入口に偏向し、常に確実に挿入でき、爪切り換え手段が偏向爪を退避位置に切り換えることにより、この偏向爪を給紙手段と非接触状態に保ち、給紙手段及び偏向爪の摺接を防止でき、耐久性を向上させることが出来る。
請求項5の発明によれば、偏向爪が偏向位置に達した際に偏向側搬送面より受ける反力をストローク調整スプリングの弾性変形により緩衝でき、偏向側搬送面と偏向爪の過度な圧接を防止でき、両者の耐久性を向上させることが出来る。
【0111】
請求項6の発明によれば、偏向爪に1個のシートセンサを設けることにより、全てのビン部材の受入口にシートが挿入されたのを検知することができ、全てのビン部材側にシートセンサを個々に設ける必要が無く、低コスト化を図れる。
【0112】
請求項7の発明によれば、昇降枠に支持される駆動源の回転を連結軸及び複数のギヤ列を介し複数の開閉カムに伝達でき、この際複数の開閉カムを確実に安定して回転駆動できる。
請求項8の発明によれば、爪揺動カムが開閉カム駆動手段の連結軸に一体的に取付けられ、この爪揺動カムが開閉カム駆動手段と同期して上記偏向爪を上記退避位置より上記ばねの弾性力に抗して上記偏向位置に変位させることができ、開閉カム駆動手段を爪揺動カムの駆動手段としても兼用することが出来、この際開閉カムと偏向爪の駆動タイミングを確実に同期させることが出来、特別の同期制御の必要が無い。しかも、装置の簡素化、軽量化、低コスト化を図れる。
【0113】
請求項9の発明によれば、開閉カムと偏向爪が独立しており、両者は共に昇降枠に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保出来、レイアウト上の自由度や形状自由度を確保出来、装置の簡素化をも図れる。
【0114】
請求項10の発明によれば、シートの先端検知情報に基づいて開閉カムを回転させることとしたので、開閉カムの回転開始時期をシートサイズに対応した無駄のないものとすることができ、画像形成装置の高速化に対応できる。
また、偏向爪に設けられるシートセンサを用いるので、開閉カムの駆動制御を簡単に且つ確実に行うことができる。
【0115】
請求項11の発明によれば、シートサイズに対応した最適なディレイタイムに基づいて開閉カムを回転させることとしたので、開閉カムの回転開始時期をシートサイズに対応した無駄のないものとすることができ、画像形成装置の高速化に対応できる。
【0116】
請求項12の発明によれば、シートサイズ及びビン番号に対応した最適なディレイタイムに基づいて開閉カムを回転させることとしたので、ディレイタイム制御の精度を高めることができる。
【0117】
請求項13の発明によれば、偏向爪に設けられるシートセンサと、偏向爪までの搬送経路に設けられるシート検知センサの信号によりジャムを検知する構成としたので、ジャムの発生位置を正確に知ることができ、オペレータによる無駄なジャム位置探しを無くすことができる。
【0118】
請求項14の発明によれば、シートセンサの検知状態が所定時間続いたときは偏向爪でジャムが発生したと判断することとしたので、ジャムの発生位置を正確に知ることができ、オペレータによる無駄なジャム位置探しを無くすことができる。
【0119】
請求項15の発明によれば、偏向爪を無端ベルト間の隙間に入り込む櫛歯状とするとともに、無端ベルトの裏面に位置するガイド板に接触する部分には緩衝部材を設ける構成としたので、シートの搬送面からの掬い上げ機能を向上させることができるとともに、ガイド板との接触による爪先の損傷を防止することができる。しかも、衝突音の低減につながる。
【0120】
請求項16の発明によれば、偏向爪の先端部を緩衝部材で形成する構成としたので、別部材としての緩衝部材を付加することなく緩衝機能を得ることができる。
請求項17記載の発明によれば、シート進入方向と略直交するシート幅方向からのシート取出しにおいて、枠体がシート取出時の障害とならないので、取出スペースが拡大されてシートの取出作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された排紙収納装置の概略正面断面図である。
【図2】図1の排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の部分切欠正面図である。
【図3】図1の排紙収納装置の開閉カム駆動手段の概略側面図である。
【図4】図1の排紙収納装置のビン部材の拡大斜視図である。
【図5】図1の排紙収納装置の偏向爪の拡大斜視図である。
【図6】図1の排紙収納装置の偏向爪の部分切欠断面図である。
【図7】図1の排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の拡大部分正面図である。
【図8】図1の排紙収納装置の第2切り換え部の拡大斜視図である。
【図9】図1の排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の拡大部分側面図である。
【図10】図1の排紙収納装置の水平搬送部及び垂直搬送部の要部切欠平面図である。
【図11】図1の排紙収納装置の第1切り換え部の拡大斜視図である。
【図12】図1の排紙収納装置の水平搬送部の拡大斜視図である。
【図13】図1の排紙収納装置の垂直搬送部の側面からの部分切欠断面図である。
【図14】本発明の第2実施例の排紙収納装置の概略正面断面図である。
【図15】図14の排紙収納装置の偏向爪の拡大斜視図である。
【図16】図14の排紙収納装置の偏向爪の部分切欠断面図である。
【図17】図1の排紙収納装置の変形例として使用される左縦枠部及び昇降枠の部分切欠正面図である。
【図18】ビン部材の右端部の支持構造を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図19】ビン部材の右端部の支持構造の変形例を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図20】他の実施例における制御ブロック図である。
【図21】図20の実施例におけるディレイタイム制御動作を示すフローチャートである。
【図22】他の実施例におけるシートセンサ及びシート検知センサの配置図である。
【図23】図22の実施例における制御ブロック図である。
【図24】図22の実施例におけるジャム検知動作を示すフローチャートで、その一部である。
【図25】図22の実施例におけるジャム検知動作を示すフローチャートで、その残部である。
【図26】他の実施例におけるシート偏向手段の概要断面図である。
【図27】図26の実施例における偏向爪の概要斜視図である。
【図28】図26の実施例における偏向爪と無端ベルトとの位置関係を示す上方から見た概要断面図である。
【図29】図26の実施例における偏向爪と無端ベルトとの位置関係を示す側方から見た概要断面図である。
【図30】緩衝部材の変形例を示す要部正面図である。
【図31】緩衝部材の他の変形例を示す要部正面図である。
【図32】緩衝部材のさらに他の変形例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1,1a 排紙収納装置
2 孔版印刷装置
6 ビン部材
601 入口側端部
8 給紙手段
9m 第1レール
9n 第2レール
11 昇降枠
11a 手前側半部
11b 奥側半部
12 開閉カム
121 主部
13,13a 開閉カム駆動手段
14,14a シート偏向手段
20 枠体
204 左縦枠部
22 トラニオン
34,34a 連結軸
35,35a 偏向爪
36,36a 爪切り換え手段
95 爪ソレノイド
a 受入口
f 偏向側搬送面
X 取入れ方向
Z 排紙部対向位置
S1 シートセンサ
502,506 制御手段
S2,S3 シート検知センサ
48 無端ベルト
500 ガイド板
514 緩衝部材としてのマイラー
516 緩衝部材としてのスポンジ
358 緩衝部材としてのゴム

Claims (17)

  1. 画像形成装置に接続される枠体と、上記枠体内に積み重ね状態で配置された複数のビン部材と、円筒状の主部の上下端縁に当接するビン部材の一方を他方側に移動させる送り相当分回転する毎に同主部の下端縁に当接するビン部材の受入口を拡大させる複数の開閉カムと、上記複数の開閉カムを回転させる開閉カム駆動手段と、を備え、画像形成装置から受け取ったシートを上記複数のビン部材の上記受入口側に対向する垂直搬送部で搬送しながらシート偏向手段により上記開閉カムで上記受入口が拡大されたビン部材に挿入する排紙収納装置において、
    上記枠体を介して上下方向に摺動可能に支持された昇降枠を有し、上記昇降枠に上記開閉カムが枢支されているとともに、上記昇降枠に上記開閉カム駆動手段が一体に設けられ、上記開閉カムの上下方向の移動が上記昇降枠の摺動によってなされることを特徴とする排紙収納装置。
  2. 請求項1記載の排紙収納装置において、
    上記昇降枠が上記枠体の上記画像形成装置とは反対の側に配置され、上記画像形成装置よりのシートが上記複数のビン部材の下方を通過して上記垂直搬送部へ搬送されることを特徴とする排紙収納装置。
  3. 請求項1記載の排紙収納装置において、
    上記複数のビン部材の上記受入口との反対側端部は上記枠体側に固定される各係止片にそれぞれ支持されることを特徴とする排紙収納装置。
  4. 請求項1記載の排紙収納装置において、
    上記シート偏向手段は上記昇降枠に枢支される偏向爪と、上記偏向爪を上記垂直搬送部の搬送面に介在させる偏向位置と上記垂直搬送部の搬送面より退避する退避位置とに切り換える爪切り換え手段とを有していることを特徴とする排紙収納装置。
  5. 請求項4記載の排紙収納装置において、
    上記偏向爪は上記爪切り換え手段からの切り換え操作力をストローク調整スプリングを介して受けることを特徴とする排紙収納装置。
  6. 請求項4記載の排紙収納装置において、
    上記偏向爪は上記垂直搬送部の搬送面より上記ビン部材の上記受入口に偏向されるシートを検知するシートセンサを有していることを特徴とする排紙収納装置。
  7. 請求項1記載の排紙収納装置において、
    上記開閉カム駆動手段は、上記複数の開閉カムに連結される複数のギヤ列と、同複数のギヤ列を互いに連動させる連結軸と、上記昇降枠に支持され上記連結軸及び上記複数のギヤ列を介し上記複数の開閉カムを連動して回転する駆動源とを有していることを特徴とする排紙収納装置。
  8. 請求項4記載の排紙収納装置において、
    上記爪切り換え手段は、上記偏向爪を上記退避位置に弾性付勢するばねを備えるとともに、上記偏向爪を上記退避位置より上記偏向位置に変位させる爪揺動カムを備え、爪揺動カムは上記開閉カム駆動手段によって駆動されることを特徴とする排紙収納装置。
  9. 請求項4,5,6又は8記載の排紙収納装置において、
    上記爪切り換え手段が、上記偏向爪の枢支軸に設けられていることを特徴とする排紙収納装置。
  10. 請求項6記載の排紙収納装置において、
    上記シートセンサによるシートの先端検知情報に基づいて、上記開閉カムを回転させる時期を決定する制御手段を有することを特徴とする排紙収納装置。
  11. 請求項10記載の排紙収納装置において、
    上記シートの先端検知から上記開閉カムを回転させるまでの時間をディレイタイムとし、上記制御手段は、シートサイズ情報に基づいてシートサイズ毎に最適なディレイタイムを選択することを特徴とする排紙収納装置。
  12. 請求項10記載の排紙収納装置において、
    上記シートの先端検知から上記開閉カムを回転させるまでの時間をディレイタイムとし、上記制御手段は、シートサイズ情報及びビン部材のビン番号情報に基づいてシートサイズ毎に最適なディレイタイムを選択することを特徴とする排紙収納装置。
  13. 請求項6記載の排紙収納装置において、
    上記シートセンサに至るまでのシート搬送過程において少なくとも1つのシート検知センサが設けられ、上記シートセンサ及びシート検知センサからの検知情報に基づいてジャムを判断し且つジャムが発生した場合にはジャム情報を送信する制御手段を有することを特徴とする排紙収納装置。
  14. 請求項13記載の排紙収納装置において、
    上記制御手段は、上記シートセンサの検知状態が所定時間続いたときは上記偏向爪でジャムが発生したと判断し、ジャム情報を送信することを特徴とする排紙収納装置。
  15. 請求項4又は5記載の排紙収納装置において、
    上記垂直搬送部の搬送面が、シート搬送方向と直交するシート幅方向に間隔をおいて並設された複数の無端ベルトによって形成され、これらの無端ベルトの上記垂直搬送部の搬送面の裏面側にはシートの搬送方向両端部を案内可能なガイド板が設けられ、上記偏向爪は上記偏向位置において上記無端ベルト間の隙間に入り込む櫛歯状に形成され、上記偏向爪には上記偏向位置に位置したときの上記ガイド板との接触を緩和し又は非接触状態に保つ緩衝部材が設けられていることを特徴とする排紙収納装置。
  16. 請求項15記載の排紙収納装置において、
    上記偏向爪の上記ガイド板に対応する部分が上記緩衝部材によって形成されていることを特徴とする排紙収納装置。
  17. 請求項3記載の排紙収納装置において、
    上記枠体は上記ビン部材の上記反対側端部よりシート進入方向前方に位置し、上記係止片は上記受入口側に向けて突出していることを特徴とする排紙収納装置。
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