JP2000272808A - シート排出機構 - Google Patents

シート排出機構

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JP2000272808A
JP2000272808A JP11084803A JP8480399A JP2000272808A JP 2000272808 A JP2000272808 A JP 2000272808A JP 11084803 A JP11084803 A JP 11084803A JP 8480399 A JP8480399 A JP 8480399A JP 2000272808 A JP2000272808 A JP 2000272808A
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sheets
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成を複雑にすることなく、排紙トレイにス
タックされたシートの位置ずれを防止することができる
シート排出機構を提供する。 【解決手段】 シート排出部(シート排出機構)81
は、排出にかかるシートの位置を検出する出紙センサ8
2,オフセットトレイ11上のシートを押さえ付けるた
めの整合アームおよびCPUを備えている。CPUは、
出紙センサ82における検出結果に基づいて、出紙ロー
ラ44の搬送力がシートに与えられなくなる時間を検知
し、この時間まで、整合アームによってオフセットトレ
イ11上のシートを押さえ付けるようになっている。従
って、新たに排出されるシートがオフセットトレイ11
上のシートに接触した場合でも、整合アームによる押圧
力により、シートの位置ずれが発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機等の画像形
成装置やシート後処理装置におけるシート排出機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機等の画像形成装置が益々普
及しており、中でもデジタル複写機の開発・発展は目覚
しい。また、これに伴ない、デジタル複写機から排出さ
れるシートに対して、ステープル、パンチ、糊付け(製
本)等の後処理を行うための、シート後処理装置の開発
も盛んに行われている。
【0003】このようなシート後処理装置では、通常、
後処理を施したシートを所定の排出トレイに排出し、ス
タック(積載)するようになっている。しかしながら、
多量のシートを排出トレイにスタックする場合には、ト
レイ上でのシートのスタック性を良好に保つことは困難
である。特に、表面性の悪いシートを用いる場合、排出
にかかるシートが、既にスタックされているシートを押
し出してしまうため、排出トレイ上で位置ずれ(スタッ
クずれ;シートがめくれる、所定位置からずれる等)が
引き起こされてしまうという問題があった。
【0004】この問題を解決するために、特開昭63−
147771号公報には、排出機構としてベルト搬送ロ
ーラを備えたシート積載装置が記載されている。この装
置では、ベルト搬送ローラにおける上側のベルト面によ
って処理済のシートを排出し、その後、下側のベルト面
によって、排出されたシートをトレイ上の所定の整合基
準面に搬送し、この面に当接させておくようになってい
る。すなわち、この装置では、下側のベルト面によって
整合基準面にシートを当接させておくことで、トレイ上
での位置ずれを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シート積載装置では、シートの整合にベルト搬送ローラ
を用いているため、複雑な構成が必要となり、製造コス
トが増大するという問題がある。また、ベルト搬送ロー
ラが排出トレイ上に位置するため、排出にかかるシート
は、整合基準面に到達するまでにローラの周囲をほぼ一
周することになる。従って、この装置では、スタックに
要する速度(シートスタッキング速度)が遅いという問
題もあった。さらに、ベルトによってシートを強制的に
整合基準面に突き当てるため、シートの腰が弱い場合に
は、腰折れ、しわ等が発生しやすいという問題もあっ
た。
【0006】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するためになされたものである。そして、その目的
は、構成を複雑にすることなく、排紙トレイにスタック
されたシートの位置ずれを防止することができるシート
排出機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載のシート排出機構は、所
定の搬送路を介して排紙口から排出されたシートを、排
紙トレイに積層するためのシート排出機構において、搬
送路上のシートに搬送力を与えるシート搬送部と、搬送
路上でのシートの位置を検出するシート検出部と、排紙
トレイに積載されたシートを上から押圧するシート押圧
部と、シート検出部の検出結果に基づいて、シート搬送
部の搬送力がシートに与えられなくなる第1の時刻と、
シートが排紙トレイに積載される第2の時刻とを検知す
るとともに、シート押圧部を制御して、第1の時刻まで
は、排紙トレイに積載されているシートに対する押圧を
行わせ、第1の時刻において、上記シートに対する押圧
を停止させ、第2の時刻以降で、排紙トレイ上のシート
に対する押圧を行わせる制御部とを備えていることを特
徴としている。
【0008】上記のシート排出機構は、複写機等の画像
形成装置や、画像形成装置に設けられたシート後処理装
置における排出機構として機能するものである。従っ
て、上記の排紙口や排紙トレイは、これら画像形成装置
やシート後処理装置に通常備えられているものである。
【0009】そして、上記の構成では、搬送路上のシー
トに搬送力を与えるためのシート搬送部を有している。
このシート搬送部としては、例えば、シートを挟んで互
いに逆方向に回転するローラ対を用いることができる。
【0010】また、上記の構成では、シート検出部によ
って、排紙口に向けて搬送されるシートにおける、搬送
路上での位置を検出するようになっている。このシート
検出部は、例えば、搬送路内に設けられた可倒式アーム
を有するセンサを用いることができる。さらに、上記の
構成では、排出トレイ上のシートを押圧し、その位置ず
れを防止するシート押圧部が備えられている。
【0011】また、これらシート検出部およびシート押
圧部は、制御部によって制御されるようになっている。
そして、特に、上記の構成では、制御部は、シート検出
部の検出結果によって、シート搬送部の搬送力がシート
に与えられなくなる第1の時刻を検知するようになって
いる。また、同様に、制御部は、シートが排紙トレイに
積載される第2の時刻を、シート検出部の検出結果に基
づいて検知する。
【0012】そして、制御部は、この第1の時刻まで、
シート押圧部によって、排紙トレイにあらかじめ積載さ
れているシートを押圧しておく一方、第1の時刻におい
て、シート押圧部による押圧を停止する。
【0013】また、第1の時刻において搬送力が与えら
れなくなったシートは、排紙口から排出されて搬送速度
を失い、第2の時刻において、排紙口の下部に設けられ
た排紙トレイに積載される。そして、制御部は、この第
2の時刻において、停止していたシート押圧部によるシ
ートの押圧を再開する。
【0014】すなわち、上記の構成によれば、シート搬
送部の搬送力がシートに与えられなくなる第1の時刻ま
で、排紙トレイに積載されているシートが、シート押圧
部によって排紙トレイに押し付けられている。これによ
り、上記の構成によれば、新たに排出されたシートによ
って、既にスタックされているシートの位置がずれる、
あるいは、整合状態が乱されることがない。
【0015】また、上記の構成によれば、第1の時刻に
おいて押圧をいったん停止することで、第2の時刻以
降、新たに排出されたシートを、排紙トレイに良好に積
載することが可能となっている。さらに、第2の時刻か
らシートに対する押圧を再開することで、新たに排出さ
れたシートを、既に積載されていたシートとともに排紙
トレイに押し付けることができ、シートの積載動作を良
好に行うことが可能となる。
【0016】さらに、上記の構成は、排紙トレイ上での
シートの位置ずれを防止するために、シートを排紙トレ
イに押し付けるようになっている。従って、位置ずれの
防止のために、排紙トレイ上のシートをベルトによって
所定領域まで搬送する構成に比して、構造を簡単にでき
るとともに、排紙トレイ上における搬送の際に生じる腰
折れ、しわ等の発生を防止できるという効果を奏する。
【0017】なお、制御部は、実験で得られたタイミン
グデータをメモリ等に記憶させておき、このタイミング
データに基づいて第1および第2の時刻を設定するよう
にしてもよい。
【0018】また、シート押圧部、特に、シート押圧部
におけるシートに接する部位は、請求項9に記載のよう
に、摩擦係数の高い材料から構成することが好ましい。
このようにすることで、シートを押圧性を良好とするこ
とができ、シートの位置ずれをさらに良好に防止するこ
とができる。
【0019】また、本発明の請求項2に記載のシート排
出機構は、請求項1に記載の構成において、上記制御部
が、上記第1の時刻までは、排出トレイ上のシートを押
圧することが可能なシート押圧位置までシート押圧部を
位置させておき、第1の時刻において、排紙口と排紙ト
レイとの間から外れた所定の待避位置までシート押圧部
を移動させ、第2の時刻以降で、再び上記シート押圧位
置までシート押圧部を移動させることを特徴としてい
る。
【0020】上記の構成において、シート待避位置と
は、排紙口と排紙トレイとの間における、シートの通過
経路から外れた位置である。従って、上記の構成では、
シート押圧部が、シートの排出および排紙トレイへの積
載における障害とならないようになっている。従って、
上記の構成によれば、シートを排紙トレイ上に円滑に積
載することが可能となり、シートスタッキング速度を減
少させることなく、シートの位置ずれの防止を行うこと
ができる。
【0021】また、本発明の請求項3に記載のシート排
出機構は、請求項1に記載の構成において、排紙トレイ
上のシートを整合するための整合基準面を有し、上記制
御部は、第2の時刻以降で、排紙トレイ上のシートを押
圧しているシート押圧部と整合基準面との間隔を狭める
ことによって、シートを整合基準面に当接させて、シー
トの整合を行うことを特徴としている。
【0022】上記の構成において、整合基準面とは、シ
ートを当接させてその側面を整合するための平坦な面で
あり、例えば、排紙トレイの端部、あるいは排紙トレイ
の近傍に設けられているものである。そして、上記の構
成では、第2の時刻以降、すなわち、新たに積載された
シートを含む、排紙トレイ上の全てのシートがシート押
圧部によって押圧されているときに、制御部が、シート
押圧部と整合基準面との位置を近づけることで、シート
を整合基準面に当接させ、その整合を行うようになって
いる。
【0023】このように、上記の構成によれば、シート
の整合のために、シートの位置ずれを防止する構成、す
なわち、シート押圧部を用いている。従って、シートの
整合のための特別な構成を必要としないので、部品数の
増加や製造コストの上昇を招来することなく、シートの
整合を行うことが可能となっている。
【0024】なお、制御部は、シート押圧部と整合基準
面とを相対的に接近させることができれば、これらシー
ト押圧部と整合基準面とのいずれを移動させてもかまわ
ないが、請求項4に記載のように、シート押圧部を移動
させる方が好ましい。これは、整合基準面よりシート押
圧部の方が移動させ易いためであり、これによって、整
合動作の効率を高めることができる。
【0025】また、本発明の請求項5に記載のシート排
出機構は、請求項1ないし4のいずれかに記載の構成に
おいて、排紙トレイを昇降させる昇降部を有し、上記制
御部は、この昇降部を制御して、第1の時刻までは、シ
ート押圧部によるシートの押圧が可能な第1の位置まで
排紙トレイを上昇させておく一方、第1の時刻におい
て、シート押圧部によるシートの押圧が不可能な第2の
位置まで排紙トレイを下降させ、第2の時刻以降で、第
1の位置まで再び排紙トレイを上昇させることを特徴と
している。
【0026】上記の構成において、昇降部とは、例え
ば、モータやローラ、駆動用ベルト等によって、排紙ト
レイを上下に移動させるものである。そして、上記の構
成によれば、制御部が、シート押圧部によるシートの押
圧状態に合わせて、排紙トレイを昇降させるようになっ
ている。すなわち、制御部は、シート押圧部による押圧
を行うときには昇降トレイを第1の位置まで上昇させる
一方、押圧を行わないときには、昇降トレイを第2の位
置まで下降させるようになっている。従って、上記の構
成によれば、シート押圧部によるシートの押圧動作、お
よび押圧の停止動作を、排紙トレイの移動によって補う
ことができる。これにより、押圧状態の変動を確実に実
現することが可能となる。
【0027】また、本発明の請求項6に記載のシート排
出機構は、請求項5に記載の構成において、上記排紙ト
レイは、上記排紙口側に向けて下降するように傾斜して
いるとともに、上記整合基準面は、排紙トレイの下端部
近傍に設けられており、上記制御部は、第2の時刻以降
における排紙トレイの上昇にともなって、排紙トレイと
相対的に、上記シート押圧部を排紙トレイの下端部に向
けて移動させることを特徴としている。
【0028】上記の構成によれば、排紙トレイが、整合
基準面が設けられた方向に向かって下降するように傾斜
しているため、この上に積載されるシートは、整合基準
面に当接しやすくなっている。さらに、上記の構成によ
れば、第2の時刻以降における排紙トレイの上昇動作を
利用して、排紙トレイと相対的に、シート押圧部を、整
合基準面が設けられている部位に向けて移動させるよう
になっている。これは、例えば、シート押圧部を、シー
トを押圧したまま排紙トレイ上を滑り、その位置の水平
方向成分を排紙口側に変動できるような構成することで
実現される。これにより、上記の構成によれば、請求項
5に記載の構成を実現することが容易となる。
【0029】また、本発明の請求項7に記載のシート排
出機構は、請求項6に記載の構成において、上記シート
押圧部が先端に設けられ、排紙トレイの傾斜方向を含む
鉛直面内で回動可能なアームと、シート押圧部を排紙ト
レイに近づけるようにアームを付勢する付勢部と、シー
ト押圧部を排紙トレイから遠ざけるようにアームを回動
させるアーム駆動部とを備え、上記制御部は、第1の時
刻において、アーム駆動部によりアームを回動させるこ
とでシート押圧部を上記待避位置まで移動させるととも
に、上記昇降部による排紙トレイの下降を開始させ、第
2の時刻においてアーム駆動部によるアームの回動を停
止させ、その後、昇降部による排紙トレイの上昇を開始
することを特徴としている。
【0030】上記の構成では、シート押圧部は、排紙ト
レイの傾斜方向を含む鉛直面内で、排紙トレイ上で回動
可能なアームの先端に設けられている。そして、このア
ームは、スプリングや板バネ等からなる付勢部により、
排紙トレイに向けて下方向に付勢されている。さらに、
このアームは、アーム駆動部の駆動力により、付勢され
ている方向と逆の方向に回動可能となっている。
【0031】そして、制御部は、第1の時刻において、
アーム駆動部を制御して、アームを排紙トレイから遠ざ
けるように回動させ、シート押圧部を、シートの通過経
路から外れた位置である待避位置に移動させる。さら
に、制御部は、第2の時刻において、アーム駆動部によ
る回動を停止する。これにより、アームは、付勢部によ
る付勢力によって、下方向に回動される。その後、制御
部は、排紙トレイを上昇させ、シートをシート押圧部に
押圧させる。
【0032】すると、排紙トレイの上昇にともなって、
シートを押圧しているシート押圧部がアームとともに回
動され、シート押圧部が、シートを押圧したまま排紙ト
レイ上を摺動し、その水平方向成分の位置を、整合基準
面が形成されている排紙口側に変動させる。これによ
り、上記の構成によれば、シート押圧部とともに排紙ト
レイ上を移動したシートを、整合基準面に当接させるこ
とが可能となり、請求項6に記載の構成を実現すること
が容易となる。なお、上記アームの回動支点は、シート
押圧部と排紙トレイ上のシートとの接触部位よりも常に
下方となる位置に形成することが好ましい。また、請求
項8に記載のように、シート押圧部は、アームに対して
回動自在あるいは回動可能に設けられていることが好ま
しい。このようにすれば、シート押圧部を、排紙トレイ
上のシートに均一に接触させることが可能となる。
【0033】また、本発明の請求項10に記載のシート
排出機構は、請求項2に記載の構成において、上記排紙
トレイを水平方向に移動させるトレイ移動部を有し、上
記制御部は、このトレイ移動部を制御して、排紙トレイ
を水平方向に移動させることによって、排紙トレイ上に
おける複数の排出位置にシートが配置されるように設定
されており、上記シート押圧部は、第2の時刻以降、異
なる排出位置に配置された複数のシートにおける互いに
重なる部分を押圧するように設定されていることを特徴
としている。
【0034】上記の構成は、例えば、排紙トレイを水平
方向であって、シートの排出方向に垂直な方向に交互に
移動させながらシートを排出することによって、排紙ト
レイにおける複数の箇所にシートを積層する、いわゆる
オフセット仕分けが可能な構成である。そして、上複数
の排出位置にあるシートにおける互いに重なった部分
を、シート押圧部が押圧するようになっている。
【0035】従って、上記の構成では、オフセット仕分
けを行った場合でも、全てのシートを押圧することが可
能である。これにより、オフセット仕分けを行う場合で
も、新たに排出されたシートによって既にスタックされ
ているシートの位置がずれる、あるいは、整合状態が乱
されることを、防止できるようになっている。
【0036】また、本発明の請求項11に記載のシート
排出機構は、請求項10に記載の構成において、上記制
御部が、排紙トレイが水平方向に移動している間は、上
記シート押圧部を一時的に上記待避位置まで移動させる
ことを特徴としている。
【0037】上記の構成では、オフセット仕分けにおけ
る排紙トレイの移動の際、シート押圧位置にあったシー
ト押圧部が待避位置に移動され、シートの押圧をいった
ん停止するようになっている。そして、シート押圧部
は、排紙トレイの移動の終了後に、再びシート押圧位置
に戻るようになっている。これにより、上記の構成で
は、シート押圧部を移動できるように構成する必要がな
いので、請求項10に記載の構成を容易に実現すること
ができる。
【0038】また、請求項12に記載のシート排出機構
は、請求項10に記載の構成において、上記シート押圧
部が、排紙トレイとともに水平方向に移動可能に設けら
れており、上記制御部が、排紙トレイにおける水平方向
の移動に応じて、シート押圧部を排紙トレイとともに移
動させることを特徴としている。
【0039】この構成では、オフセット仕分けの際、排
紙トレイとともにシート押圧部が移動するようになって
いる。従って、排紙トレイが移動している期間もシート
を押圧できるので、この期間におけるシートの乱れも防
止できる。
【0040】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の第1の
実施形態について以下に説明する。図2は、本実施の形
態にかかるシート後処理装置である、シート後処理装置
1の構成を示す説明図である。この図に示すように、シ
ート後処理装置1は、複写機2のシート排紙口3側に設
置されるものである。
【0041】複写機2は、例えば、プリンタ及びFAX
機能を有するディジタル複写機やディジタルカラー複写
機等の、一般的な複写機等を含む画像形成装置である。
シート後処理装置1は、この複写機2から排出された用
紙やOHP(overhead projector)シート等のシートを
入紙し、ステープル処理等の後処理や、シートの仕分け
処理を行うものである。
【0042】なお、シート後処理装置1がシートに対し
て行う後処理としては、ステープル処理の他に、パンチ
ング処理や、糊付け処理等が考えられるが、本実施の形
態においては、後処理としてステープル処理が行われる
場合を例示する。
【0043】まず、シート後処理装置1の構成について
説明する。シート後処理装置1は、複写機2から排出さ
れたシートを入紙するためのシート入紙口4を備えてい
る。また、シート後処理装置1は、複写機2から、シー
トの排出方向(図2に向かって右方向)へ分離可能(離
接可能)な構造となっている。従って、複写機2および
シート後処理装置1のジャム処理やステープル針の交換
等を、シート後処理装置1を複写機2から分離した状態
で行うことができる。
【0044】また、シート後処理装置1を複写機2に接
続する際には、シート後処理装置1側に装着した傾斜レ
ール61が、複写機2側のガイド部材62に乗るように
なっている。このため、複写機2のシート排紙口3と、
シート後処理装置1のシート入紙口4との高さを、精度
良く揃えることが可能となっている。
【0045】さらに、シート後処理装置1との接続部で
ある、複写機2における側面上方には、本体側フック6
3が設けられている。この本体側フック63により、シ
ート後処理装置1と複写機2とを上方位置で係合するこ
とができるため、これらをさらに安定して接続できるよ
うになっている。
【0046】また、シート後処理装置1では、ステープ
ル処理された多量のシートは、シート排紙口5より排出
されるようになっている。そして、シート排紙口5から
排出されたシートを蓄積するために、オフセットトレイ
(昇降トレイ)11が備えられている。
【0047】このオフセットトレイ11は、昇降動作お
よびオフセット仕分け動作が可能な排紙トレイであり、
下部のオフセットトレイ補強板11aと上部のオフセッ
トトレイ板11bとからなる二重構造になっている。
【0048】オフセットトレイ板11bは、オフセット
モータ54の駆動力により、オフセットトレイ補強板1
1aに対して水平方向に移動できるようになっている。
なお、オフセットトレイ板11bの移動の方向は、シー
トの搬送方向に対しては垂直となる方向である。
【0049】そして、複数部数のシートまたはシート束
が排出されて、これらをオフセット仕分けする場合に
は、これらが1部排出される度に、オフセットトレイ板
11bが左右に交互に移動するようになっている。これ
により、左右に交互にずれた状態で、シートあるいはシ
ート束をオフセットトレイ11上に蓄積することができ
る。従って、特に、ステープル処理が施されない場合
に、シート束の仕分けが極めて容易となる。
【0050】また、オフセットトレイ板11bは、シー
トの排出口5を向いて緩やかに下降する傾斜面となって
いる。これにより、排出されたシートが、オフセットト
レイ11を超えて排出方向に落下することを防止するよ
うになっている。
【0051】また、このオフセットトレイ11は、昇降
装置50によって昇降されるようになっている。この昇
降装置50は、昇降用モータ51,駆動力伝達系52お
よび駆動用ワイヤ53を備えている。そして、昇降用モ
ータ51の駆動力を、ギヤ等で構成される駆動力伝達系
52と駆動用ワイヤ53とによって、オフセットトレイ
11に伝達するようになっている。
【0052】そして、昇降装置50は、オフセットトレ
イ11に向けてシートが排出されるときには、オフセッ
トトレイ11を所定の位置(シート待ち位置)まで下降
させる一方、シートが完全に排出され、オフセットトレ
イ11上にスタックされたときには、所定の位置(シー
ト保持位置)まで上昇させるようになっている。
【0053】なお、これらシート待ち位置およびシート
保持位置は、排出にかかるシートの量、あるいは、オフ
セットトレイ11にスタックされているシートの量に応
じて、後述するシート排出部81のCPUによりその都
度設定される。すなわち、シート保持位置とは、オフセ
ットトレイ11の上部が、あらかじめ規定された高さ
(規定高さ)となるような、オフセットトレイ11の位
置のことである。また、シート待ち位置とは、オフセッ
トトレイ11の上部が、規定高さから所定量だけ下がる
ような、オフセットトレイ11の位置のことである。従
って、これらシート待ち位置およびシート保持位置は、
オフセットトレイ11上のシートの量が多いほど、低い
位置となる。なお、オフセットトレイ11の上部とは、
オフセットトレイ11にシートがスタックされている場
合には、一番上にスタックされているシートのことであ
る。また、シートがスタックされていない場合には、オ
フセットトレイ板11bとなる。
【0054】また、この昇降装置50は、図2には示し
ていないシート排出部81(図1参照)の構成の一部で
ある。このシート排出部81は、オフセットトレイ11
へシートを排出するためのシート排出機構であり、その
詳細な構成については後述する。
【0055】また、図2に示すように、シート後処理装
置1は、シートを排出するための排紙口として、シート
排紙口5の他に、シート排紙口6・7を備えている。そ
して、オフセットトレイ11とは別の排紙トレイとし
て、これらシート排紙口6・7に対応する上固定トレイ
12および下固定トレイ13の2つの固定トレイを有し
ている。
【0056】従って、複写機2が、コピーモード,ファ
ックスモードおよびプリンタモードの3種類の動作モー
ドを有している場合には、動作モードの種類毎に、トレ
イ11〜13を使い分けることができる。
【0057】なお、シート後処理装置1では、シートに
ステープル処理を施さない場合、コピーモード時にはオ
フセットトレイ11が、ファックスモード時には上固定
トレイ12が、プリンタモード時には下固定トレイ13
が、それぞれ排紙トレイとして設定されている。また、
シート後処理装置1では、シートにステープル処理を施
す場合は、複写機2のモードによらず、シート束はオフ
セットトレイ11に出力されるように設定されている。
【0058】また、シート後処理装置1は、ステープル
処理を行うシートをスタックするためのトレイである、
ステープルトレイ10を上部付近に有している。ステー
プルトレイ10では、シート入紙口4を向いている面と
反対側の面(載置面)に、シートがスタックされるよう
になっている。そして、このステープルトレイ10は、
上ステープルトレイ14と下ステープルトレイ15とに
分離された状態で、ほぼ垂直に配置されている。そし
て、これらトレイ14・15との間の隙間部分Gを通し
て、後述するダイレクトパス21から下ステープルトレ
イ15にシートが搬入されるようになっている。
【0059】上ステープルトレイ14および下ステープ
ルトレイ15は、ステープル処理が施されるシート束を
一旦スタックするためのトレイであり、隙間部分Gを挟
んでほぼ垂直方向に延びて形成されている。また、下ス
テープルトレイ15は、シート後処理装置1における搬
送経路の一部を構成するパスとしての機能も有してい
る。
【0060】また、ステープルトレイ10は、図2に示
すように、シート支持台55,パドラー56および整合
板57を有している。シート支持台55は、スタックさ
れた複数のシートの下端を載置・整合するためのもので
あり、下ステープルトレイ15に沿って上下に昇降する
ように形成されている。そして、シート支持台55は、
シートを保持した状態で上下に昇降することによって、
所定のスタック位置,ステープル処理位置(後処理位
置),退避位置および排出位置のいずれかにシート束を
移動させるようになっている。
【0061】すなわち、シート支持台55は、ステープ
ルトレイ10にシートがスタックされつつあるときに
は、シートをスタック位置に位置させる。そして、ステ
ープルトレイ10に所定枚数のシートがスタックされる
と、ステープル処理位置までシート束を下降させるよう
になっている。
【0062】シート束にステープル処理が施された後、
シート支持台55は、シート束を退避位置にまで上昇さ
せる。そして、シート支持台55は、シート束をオフセ
ットトレイ11に排出する際には、所定の排出位置まで
シート束を下降させるようになっている。なお、排出時
のシート束は、後述するオフセットトレイ排出パス27
を通ってオフセットトレイ11へ排出される。
【0063】整合板57は、シート支持台55上に載置
されるシート束を、側面から保持し、シート束の端側を
整合するものである。
【0064】また、パドラー56は、シートをシート支
持台55上に確実に載置するためのものである。すなわ
ち、このパドラー56は、シートに搬送力を与えるため
の羽根部を備えており、下ステープルトレイ15にシー
トが1枚搬送されてくる毎に、図2において反時計回り
方向に回転するようになっている。そして、この回転に
よってシートに下方向への搬送力が与えられるので、シ
ートは確実にシート支持台55上で整合されるようにな
っている。これにより、静電気等によるシート支持台5
5上でのシートの不整合を防止することができる。な
お、パドラー56の羽根部の材料としては、例えば、ゴ
ム等の弾性材料によって形成された可撓性の材料を用い
ることができる。
【0065】また、シート後処理装置1は、ステープラ
ー59を有している。このステープラー59は、シート
にステープル処理を施すためのものであり、ステープル
トレイ10の下方に配置されている。そして、ステープ
ラー59は、ステープル処理位置まで下降されたシート
束に、ステープル処理を施すようになっている。
【0066】また、シート後処理装置1は、ステープル
トレイ10にスタックされたシートを保持するための、
ペーパーガイド70を有している。このペーパーガイド
70は、シートの少なくとも上端部を保持するものであ
り、上側プレート71および下側プレート72の2枚の
プレートによって構成されている。なお、このペーパー
ガイド70は、ジャム処理時等には、手動により所定の
退避位置に移動させることが可能である。
【0067】上記したように、ステープルトレイ10
は、上下方向にほぼ垂直に配置されており、さらに、上
ステープルトレイ14の領域においては、スタックされ
るシートの片面側しか支持しない構造である。このた
め、スタックされたシートがステープルトレイ10と反
対側(図2に向かって右側)に倒れ込むおそれがある。
従って、シート後処理装置1では、ステープルトレイ1
0とペーパーガイド70とによってシートを挟み込むよ
うに保持し、この倒れ込みを防止している。
【0068】また、シート後処理装置1は、その内部
に、シートの種類およびシートに対して施される処理の
組み合わせに応じた、複数のパス(シートの通り道,搬
送パス)を有している。これらのパスは、排出されるシ
ートの用紙サイズ,ステープル処理の有無,反転排出の
要否および排紙トレイ等に応じたものとなっている。シ
ート後処理装置1では、これら複数のパスの中から所望
のパスを組み合わせて1つの搬送経路が形成される。こ
の搬送経路とは、複写機2から入紙されたシートに所望
の処理が施されて排出されるまでの経路のことである。
【0069】図3は、シート後処理装置1における各パ
スを示す説明図である。この図に示すように、これらの
パスは、具体的には、ダイレクトパス21、迂回パス2
2,反転パス23,連絡パス24,上固定トレイ排出パ
ス25,下固定トレイ排出パス26,オフセットトレイ
排出パス27,および下ステープルトレイ15からなっ
ている。また、各パス内には、複数の搬送ローラ47…
が設けられており、これら搬送ローラ47…により、各
パス内でのシートの搬送が行われる。
【0070】ダイレクトパス21は、シート入紙口4か
ら下方向に延びている。そして、反転ローラ42を通し
て、垂直に延びる上ステープルトレイ14と下ステープ
ルトレイ15との間に設けられる隙間部分Gに繋がって
いる。上記したように、この隙間部分Gは、下ステープ
ルトレイ15にシートを搬入するためのシート通紙口で
ある。これにより、ダイレクトパス21および反転ロー
ラ42を通過したシートを、この隙間部分Gを介して下
ステープルトレイ15へ搬送することができる。
【0071】迂回パス22は、シート入紙口4から上方
向に延びており、上ステープルトレイ14の上端部を湾
曲して迂回している。そして、迂回後は、シート後処理
装置1のトレイ側の側面付近を下方向に延びて(迂回パ
ス22b・22c)、さらにオフセットトレイ11の上
部側手前で再び湾曲し、下ステープルトレイ15の下端
部に繋がっている。
【0072】このように、迂回パス22は、シート入紙
口4から下ステープルトレイ15の下端部に繋がるまで
の全区間で、迂回パス22a〜22cの3つの部分に分
割されている。そして、迂回パス22aと迂回パス22
bとの接続部より、上固定トレイ排出パス25が枝分か
れされている。また、迂回パス22bと迂回パス22c
との接続部より、下固定トレイ排出パス26が枝分かれ
されている。
【0073】上固定トレイ排出パス25は、上固定トレ
イ12にシートを排出するためのパスである。また、下
固定トレイ排出パス26は、下固定トレイ13にシート
を排出するためのパスである。
【0074】反転パス23は、ダイレクトパス21の下
端における反転ローラ42の近傍において、ダイレクト
パス21と上ステープルトレイ14および下ステープル
トレイ15の間の隙間部分Gとの接続部付近から、複写
機2側にほぼ鉛直方向に延びている。
【0075】この反転パス23と連絡パス24とは、迂
回パス22に対してシートを一旦スイッチバックさせて
送り込む場合に使用されるパスである。すなわち、この
場合、ダイレクトパス21を搬送されてきたシートは、
下ステープルトレイ15へ搬送されず、反転パス23側
へ導入される。そして、反転パス23に導入されたシー
トは、その後、反転ローラ42の反転により、連絡パス
24から迂回パス22へ送出されるようになっている。
【0076】オフセットトレイ排出パス27は、下ステ
ープルトレイ15の下端部から迂回パス22のさらに下
側を通るように、ほぼ水平に設けられている。そして、
下ステープルトレイ15の下端部より送り出されるシー
トは、このオフセットトレイ排出パス27からオフセッ
トトレイ11上へ排出されるようになっている。
【0077】上記した各パスは、複写機2の動作モード
や搬入されるシートのシートサイズ等に応じて選択さ
れ、この選択により搬送経路が切り替えられる。そし
て、この搬送経路の切り替えは、各パスの分岐点に設け
られたゲートの位置と、搬送ローラの回転方向とを制御
する(切り替える)ことによって行われる。また、各パ
ス内でのシートの搬送も、搬送ローラによって行われ
る。なお、これらの切替え動作については、後に詳細に
説明する。
【0078】また、図2に示すように、シート後処理装
置1には、入紙ローラ41,反転ローラ42,搬送ロー
ラ43,出紙ローラ44〜46および複数の搬送ローラ
47…が設けられている。
【0079】入紙ローラ41は、シート後処理装置1の
シート入紙口4付近に配置されている。この入紙ローラ
41は、シート入紙口4に入紙されたシートをダイレク
トパス21へ搬入するためのものである。
【0080】反転ローラ42は、ダイレクトパス21お
よび反転パス23の端部に配置されている。そして、こ
の反転ローラ42は、回転方向を順逆自在に切り替え可
能に設定されている。
【0081】そして、この反転ローラ42が順回転する
ことにより、ダイレクトパス21から出紙されたシート
が、下ステープルトレイ15あるいは反転パス23のい
ずれかに送り込まれるようになっている。一方、反転ロ
ーラ42が逆回転することにより、反転パス23から出
紙されたシートが、連絡パス24を介して迂回パス22
へと送り込まれるようになっている。
【0082】また、搬送ローラ43は、図2に示すよう
に、ステープルトレイ10の下端部に配置されている。
そして、この搬送ローラ43は、モータの駆動力が伝達
される駆動ローラ43aと、この駆動ローラ43aと接
することで回転する2つの従動ローラ43b・43cと
から構成されている。
【0083】駆動ローラ43aおよび従動ローラ43b
は、シート束を、ステープルトレイ10からオフセット
トレイ排出パス27へ送出する機能を有する。すなわ
ち、これらローラ43a・43bは、この搬送の際に、
シート束を押圧しながら回転するようになっている。ま
た、駆動ローラ43aおよび従動ローラ43cは、迂回
パス22を搬送されてきたシートを、ステープルトレイ
10に送り込む機能を有する。
【0084】また、従動ローラ43bは、駆動ローラ4
3aに対して離接可能に形成されている。そして、シー
ト束がステープラー59へ移動される際には、この移動
の妨げとならないように、従動ローラ43bは、所定の
退避位置に移動するようになっている。
【0085】出紙ローラ44〜46は、オフセットトレ
イ排出パス27、上固定トレイ排出パス25および下固
定トレイ排出パス26のそれぞれの終端部に配置されて
いる搬送ローラである。そして、これら出紙ローラ44
〜46は、各パスのシートをトレイ11〜13に出力さ
せるようになっている。
【0086】搬送ローラ47は、迂回パス22および連
絡パス24内においてシートに搬送力を与えるためのも
のであり、所定の間隔で適宜設けられている。
【0087】なお、搬送ローラ43以外の搬送ローラ
も、モータの駆動力が伝達される駆動ローラと、この駆
動ローラと接することで回転する従動ローラとから構成
されている。
【0088】また、これらの搬送ローラのうち、反転ロ
ーラ42は、順回転および逆回転の2方向に回転する一
方、他の搬送ローラは1方向にのみ回転するようになっ
ている。このため、反転ローラ42を駆動するモータ
と、その他のローラを駆動するモータとを分離して設け
ることが好ましい。
【0089】また、図2に示すように、シート後処理装
置1には、搬送経路の切り替えを行うためのゲートとし
て、入紙ゲート31,反転ゲート32,切替ゲート3
3,切替ゲート34および出紙ゲート35・36が備え
られている。
【0090】図4(a)〜(d)は、ゲート31〜33
の構成および切替え動作を示すための説明図である。こ
れらの図に示すように、入紙ゲート31は、入紙ローラ
41の下流側直後に設けられたゲートである。この入紙
ゲート31は、入紙ローラ41から入紙されたシートの
パスを、ダイレクトパス21あるいは迂回パス22のい
ずれかに切り替えるようになっている。
【0091】反転ゲート32は、反転ローラ42の上流
側に設けられたゲートである。この反転ゲート32は、
反転ローラ42が順回転しているときには、ダイレクト
パス21を開けて連絡パス24を塞ぐ一方、反転ローラ
42が逆回転している時には、ダイレクトパス21を塞
ぎ連絡パス24を開けるようになっている。
【0092】切替ゲート33は、反転ローラ42の下流
側直後に設けられたゲートである。この切替ゲート33
は、反転ローラ42の順回転時に、シートのパスを、下
ステープルトレイ15あるいは反転パス23のいずれか
に切り替えるようになっている。
【0093】切替ゲート34は、下ステープルトレイ1
5の下流側に設けられた切替ゲートである。この切替ゲ
ート34は、下ステープルトレイ15にスタックされた
シートのパスを、オフセットトレイ排出パス27あるい
はステープラー59のいずれかに切り替えるようになっ
ている。
【0094】出紙ゲート35は、迂回パス22に設けら
れたゲートである。この出紙ゲート35は、迂回パス2
2へ送り込まれたシートを、上固定トレイ12に排出さ
せるか否かを切り換えるようになっている。出紙ゲート
36は、出紙ゲート35の下流側に設けられたゲートで
ある。この出紙ゲート36は、出紙ゲート35を通過し
たシートを、下固定トレイ13に出力するか否かを切り
換えるようになっている。
【0095】次に、複写機2の各動作モードに応じた、
シート後処理装置1の動作について説明する。シート後
処理装置1では、複写機2の動作モードや、搬入される
シートのサイズ等に応じて、ゲートや搬送ローラの動作
が制御され、搬送経路が切り替えられる。
【0096】(コピーモード動作)まず、複写機2のコ
ピーモード時に、複写機2から排出される所定枚数のシ
ートからなるシート束を形成し、このシート束を、ステ
ープル処理を施した上で排出する場合について説明す
る。
【0097】ステープル処理を行う場合、シートのサイ
ズがレターサイズ(A4横;縦210mm, 横297 mm)
よりも大きいか、あるいはレターサイズ以下かによっ
て、シート後処理装置1内でのシートの動作および搬送
経路は異なる。
【0098】まず、シートサイズがレターサイズ以下の
場合におけるシート後処理装置1の動作および搬送経路
について説明する。この場合の搬送経路は、図3におい
て、ダイレクトパス21→ステープルトレイ10(下ス
テープルトレイ15のみ)→オフセットトレイ排出パス
27→オフセットトレイ11の順序となる。また、この
場合、入紙ゲート31、反転ゲート32および切替ゲー
ト33は、図4(a)に示すような位置に切り替えられ
ている。
【0099】この場合、複写機2のシート排紙口3から
排出されてきたシートは、シート後処理装置1のシート
入紙口4を通して入紙され、入紙ローラ41によってシ
ート後処理装置1の内部のダイレクトパス21へ搬入さ
れる。その後、ダイレクトパス21を搬送されたシート
は、順回転している反転ローラ42および切替ゲート3
3の誘導によって、ステープルトレイ10の隙間部分G
を通過する。そして、図5(a)に示すように、下ステ
ープルトレイ15の上端部から下ステープルトレイ15
上へシートが次々とスタックされ、シート束Pが形成さ
れてゆく。
【0100】このとき、サイズがレターサイズより小さ
いため、シートは下ステープルトレイ15からはみ出す
ことはない。また、この図に示すように、シートがスタ
ックされる際には、切替ゲート34は、シート束Pがス
テープラー59に送られる位置に切り替えられている。
【0101】そして、シート支持台55に所定枚数のシ
ート束Pが形成されると、図5(b)に示すように、シ
ート支持台55が、シート束Pをステープル処理位置ま
で下降させる。そして、切替ゲート34の誘導により、
シート束Pがステープラー59に移動し、ステープル処
理が行われる。
【0102】ステープラー59によるステープル処理が
終了すると、図5(c)に示すように、シート支持台5
5が上昇し、シート束Pは切替ゲート34よりも高い退
避位置まで戻される。その後、切替ゲート34が、シー
トをオフセットトレイ排出パス27に排出する位置に切
り替わる。
【0103】そして、図5(d)に示すように、シート
支持台55が下降し、切替ゲート34の誘導により、シ
ート束Pがオフセットトレイ排出パス27に搬送され
る。この搬送の際、切替ゲート34の上流側の搬送ロー
ラ43が、シート束Pを押圧しながら回転する。その
後、シート束Pは、出紙ローラ44により、オフセット
トレイ排出パス27を通ってオフセットトレイ11へ排
出される。
【0104】次に、シートサイズがレターサイズよりも
大きい場合のシート後処理装置1の動作および搬送経路
について説明する。この場合の搬送経路は、図3におい
て、ダイレクトパス21→反転パス23→連絡パス24
→迂回パス22→ステープルトレイ10(上ステープル
トレイ14および下ステープルトレイ15)→オフセッ
トトレイ排出パス27→オフセットトレイ11の順序と
なる。また、この場合、入紙ゲート31,反転ゲート3
2および切替ゲート33は、図4(b)に示すような位
置に切り替えられている。
【0105】この場合、複写機2のシート排紙口3から
排出されてきたシートは、シート後処理装置1のシート
入紙口4を通して入紙されると、入紙ローラ41によっ
てシート後処理装置1の内部のダイレクトパス21へ搬
入される。その後、ダイレクトパス21を搬送されたシ
ートは、順回転している反転ローラ42および切替ゲー
ト33の誘導によって、反転パス23へ送り込まれる。
【0106】そして、反転パス23上を搬送されるシー
トの後端部が反転ゲート32を越えると、反転ゲート3
2は、図4(c)に示すように切り替えられる。また、
この切り替えと同時に、反転ローラ42の回転方向が逆
方向に切り替えられる。そして、これらの切り替えによ
り、反転パス23から迂回パス22へシートが送り込ま
れる。
【0107】なお、シートの後端部とは、シートが複写
機2より排紙される際、シートの後端となる部分のこと
である。また、シートが複写機2より排紙される時点で
の先端部をシートの先端部であると定義する。
【0108】このように、シートのサイズが大きい場
合、複写機2より入紙されてきたシートは、反転パス2
3において一旦スイッチバックされた後、後端部を前に
した状態で、連絡パス24を介して迂回パス22へ送り
込まれる。
【0109】迂回パス22へ搬送されたシートは、この
迂回パス22の全周を通って、下ステープルトレイ15
の下端部からステープルトレイ10へ送り込まれ、スタ
ックされる。この送り込みには、搬送ローラ43におけ
る駆動ローラ43aおよび従動ローラ43cが用いられ
る。このとき、シートがレターサイズよりも大きいの
で、ステープルトレイ10にスタックされたシートは、
上ステープルトレイ14および下ステープルトレイ15
の両方に渡って支持された状態となる。
【0110】なお、ステープルトレイ10にスタックさ
れた後の動作に関しては、シートサイズがレターサイズ
以下の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0111】また、上記のように、シートサイズがレタ
ーサイズを超える場合には、シートがステープルトレイ
10へ送り込まれる際、ダイレクトパス21および隙間
部分Gではなく、迂回パス22が利用されるようになっ
ているが、これは以下の理由による。
【0112】すなわち、ダイレクトパス21を用いてシ
ートをステープルトレイ10に送り込むと、ダイレクト
パス21内で搬送ジャムが引き起こされる。これは、シ
ートの搬送方向における長さが長すぎるために、隙間部
分Gから出紙されると、シートの先端がシート支持台5
5に到達しても、後端部がこの隙間部分Gを通過できな
いためである。従って、この場合には、迂回パス22を
介してシートがステープルトレイ10へ送り込まれるよ
うになっている。
【0113】また、迂回パス22へシートを送り込む前
に、反転パス23においてスイッチバックを行うのは以
下の理由による。すなわち、コピーモードでは、複写機
2からは、シートが最終ページから排出されてくる。こ
のため、シートにステープル処理を施す場合、ステープ
ルトレイ10上では、シートはフェイスアップの状態で
スタックされることが好ましい。フィエスアップの状態
とは、画像形成面が表を向いた状態のことである。
【0114】しかしながら、複写機2より排出されてく
るシートを、迂回パス22を通して直接にステープルト
レイ10に送り込むと、フェイスダウンの状態でスタッ
クされてしまう。このため、シート後処理装置1では、
シートを迂回パス22へ送り込む前に、反転パス23に
て一旦スイッチバックを行い、ステープルトレイ10上
でシートがフェイスアップの状態でスタックされるよう
にしている。
【0115】次に、複写機2のコピーモード時に、ステ
ープル処理を施さずにシートを排出する場合について説
明する。この場合、搬送経路はシートのサイズによら
ず、図3において、ダイレクトパス21→ステープルト
レイ10(下ステープルトレイ15のみ)→オフセット
トレイ排出パス27→オフセットトレイ11の順序とな
る。
【0116】すなわち、この場合、複写機2から搬入さ
れてくるシートは、下ステープルトレイ15上でスタッ
クされる必要はなく、1枚毎にオフセットトレイ11上
に排出される。従って、このとき、シート支持台55は
下降状態で維持されている。また、切替ゲート34は、
シートをオフセットトレイ排出パス27に送り込む排出
位置、すなわち、図5(d)に示す位置に維持されてい
る。
【0117】(ファックスモードおよびプリンタモード
動作)次に、複写機2がファックスモードおよびプリン
タモードである場合の、複写機2の動作および搬送経路
について説明する。まず、シートにステープル処理を施
さない場合について説明する。なお、この場合、シート
後処理装置1から排出されるシートは、ファックスモー
ド時には上固定トレイ12に、プリンタモード時には下
固定トレイ13にそれぞれ排出される。
【0118】上記したように、複写機2では、コピーモ
ード時には最終ページから排紙が開始されるので、シー
ト後処理装置1では、オフセットトレイ11上に、フェ
イスアップでシートを排出するようになっている。一
方、複写機2では、ファックスモードおよびプリンタモ
ード時には、先頭ページから排紙が開始される。このた
め、シート後処理装置1において、コピーモードと同様
にフェイスアップでシートが排出されると、トレイ12
・13上でページの順序が逆になってしまう。
【0119】従って、ファックスモードおよびプリンタ
モードでは、トレイ12・13への排出の前に、シート
を一度スイッチバックさせ、フェイスダウンで排出する
ようになっている。
【0120】すなわち、シートにステープル処理を施さ
ない場合のファックスモード時の搬送経路は、図3にお
いて、ダイレクトパス21→反転パス23→連絡パス2
4→迂回パス22a→上固定トレイ排出パス25→上固
定トレイ12の順序となる。また、プリンタモード時の
搬送経路は、図3において、ダイレクトパス21→反転
パス23→連絡パス24→迂回パス22a→迂回パス2
2b→下固定トレイ排出パス26→下固定トレイ13の
順序となる。
【0121】このように、ファックスモードおよびプリ
ンタモードでは、複写機2から入紙されたシートは、一
旦、反転パス23へ送られ、ここでスイッチバックされ
た後、迂回パス22へ送られるようになっている。な
お、このスイッチバックの動作は、レターサイズ以上の
シートをステープル処理する場合のコピーモード動作と
同様である。
【0122】そして、迂回パス22へ送り込まれたシー
トは、迂回パス22の途中から上固定トレイ12または
下固定トレイ13に排出される。すなわち、ファックス
モード時には、出紙ゲート35が切り替わることによっ
て、シートは迂回パス22から上固定トレイ排出パス2
5に入り、出紙ローラ45によって上固定トレイ12へ
排出される。一方、プリンタモード時には、出紙ゲート
36が切り替わることによって、シートは迂回パス22
から下固定トレイ排出パス26に入り、出紙ローラ46
によって下固定トレイ13へ排出される。
【0123】次に、シートにステープル処理を施す場合
について説明する。上記と同様に、この場合にも、複写
機2においては、先頭ページから印刷・排出が開始され
る。従って、ステープルトレイ10上では、シートはフ
ェイスダウンでスタックされることが好ましい。
【0124】このため、シートは、サイズに関わらず、
シート入紙口4から迂回パス22に直接送り込まれ、ス
テープルトレイ10に搬送される。これは、ダイレクト
パス21を用いて、シートを直接下ステープルトレイ1
5へ送り込むと、シートをフェイスダウンでスタックす
ることができないためである。
【0125】従って、この場合の搬送経路は、図3にお
いて、迂回パス22→ステープルトレイ10(下ステー
プルトレイ15のみ、または上ステープルトレイ14お
よび下ステープルトレイ15)→オフセットトレイ排出
パス27→オフセットトレイ11の順序となる。また、
この場合、入紙ゲート31は、図4(d)に示すように
切り替えられている。
【0126】なお、シートが迂回パス22に送り込まれ
てから、ステープルトレイ10に搬送され、ステープル
処理後にオフセットトレイ11に排出されるまでの動作
は、レターサイズ以上のシートをステープル処理する場
合のコピーモード動作と同様である。
【0127】次に、複写機2が大容量のメモリを有して
おり、全ページの画像データをこのメモリに保管し、最
終ページからプリントして排出することが可能である場
合について説明する。
【0128】この場合、ステープル処理を行うときに
は、シートの搬送経路はコピーモード時と同様となる。
従って、シートのサイズがレターサイズ以下であれば、
搬送経路は、ダイレクトパス21→ステープルトレイ1
0(下ステープルトレイ15のみ)→オフセットトレイ
排出パス27→オフセットトレイ11の順序となる。
【0129】一方、シートのサイズがレターサイズ以上
であれば、搬送経路は、ダイレクトパス21→反転パス
23→連絡パス24→迂回パス22→ステープルトレイ
10(上ステープルトレイ14および下ステープルトレ
イ15)→オフセットトレイ排出パス27→オフセット
トレイ11の順序となる。また、各ローラやゲートの切
替動作も、コピーモード時と同様となる。
【0130】また、この場合、ステープル処理を行わな
いときでも、シートをスイッチバックさせる必要はな
い。従って、入紙ゲート31は、図4(d)に示す位置
に切り替えられている。そして、複写機2より入紙され
るシートは、反転パス23を介することなく、シート入
紙口4から直接迂回パス22へ送り込まれ、上固定トレ
イ12または下固定トレイ13に排出される。
【0131】なお、複写機2がメモリを有していても、
メモリに記憶される画像データがメモリの記憶容量を超
えてしまう場合もある。このような場合は、複写機2は
先頭ページからシート排出を行うため、シート後処理装
置1の動作は、複写機2がメモリを有しない場合と同様
となる。
【0132】次に、シート後処理装置1の特徴点であ
る、シート排出部(シート排出機構)81について詳細
に説明する。図1は、シート排出部81の構成を示す説
明図である。この図に示すように、シート排出部81
は、上記した昇降装置50に加えて、出紙センサ82,
最上面位置規定部84およびトレイ下限センサ88を備
えている。さらに、シート排出部81は、図1には示し
ていないCPU83(制御部;図6参照)を有してい
る。
【0133】まず、シート排出部81の各構成について
説明する。図6は、シート排出部81の制御形態を示す
ブロック図である。この図に示すように、CPU83
は、後述する出紙センサ82,上限センサ86およびト
レイ下限センサ88等の検知機構から所定の検知信号を
取得して、ソレノイド85および昇降装置50といった
駆動機構に制御信号を伝達するものであり、シート排出
部81の全動作を制御する中枢部としての機能を有す
る。
【0134】また、出紙センサ(シート検出部)82
は、オフセットトレイ(排紙トレイ)11に向けてシー
ト排紙口(排紙口)5から排出されつつあるシートの位
置を、オフセットトレイ排出パス27上で検出するもの
である。図1に示すように、この出紙センサ82は、ア
ーム82aとセンサ本体82bとからなるものであり、
オフセットトレイ排出パス27に、出紙ローラ(シート
搬送部)44よりも上流側に設けられている。
【0135】アーム82aは、オフセットトレイ排出パ
ス27に設けられた隙間部分(図示せず)に挿入された
アームである。そして、一方の端部が回動軸82cに取
り付けられ、これによってセンサ本体82bと接続され
ている。回動軸82cは、出紙ローラ44の各々の回転
軸44a1 ・44b1 と平行な回動軸である。アーム8
2aは、この回動軸82cを軸(支点)として、オフセ
ットトレイ排出パス27上で、図中A−B方向に回動で
きるようになっている。
【0136】また、アーム82aは、図示しないスプリ
ングにより、常にA方向に力を受けている(付勢されて
いる)。このため、初期状態(シートの搬送が開始され
ていない状態)では、図1に示すように、オフセットト
レイ排出パス27に対してほぼ垂直な方向を向いてい
る。このように、アーム82aは、初期状態では、オフ
セットトレイ排出パス27上を搬送されるシートPと接
触する位置(シート検知位置)に配置されるようになっ
ている。
【0137】また、アーム82aは、搬送にかかるシー
トPと接触すると、シートPに押されて、回動軸82c
を軸としてB方向に回動され、図9に示すように、シー
トPの搬送における障害とならない位置に回避するよう
になっている。また、シートPがアーム82a上を完全
に通過すると、アーム82aは、スプリングから受ける
力(付勢力)によりA方向に回動し、図1に示すシート
検知位置に復帰するようになっている。
【0138】なお、スプリングの付勢力は弱いため、排
出されるシートPが腰の弱いものであっても、アーム8
2aは、シートPの搬送力によって確実にB方向に回動
される。このため、アーム82aは、シートPの搬送に
おける障害とはならない。
【0139】センサ本体82bは、オフセットトレイ排
出パス27の下部に設けられており、アーム82aの回
動状態に基づいて、オフセットトレイ排出パス27を搬
送されるシートがあるか否かを検知するものである。そ
して、センサ本体82bは、検知結果に応じた検知信号
を生成して、CPU83に送信する機能も有している。
【0140】すなわち、センサ本体82bは、アーム8
2aがB方向に回動し始めたことを検出してON状態と
なり、オフセットトレイ排出パス27にシートPがある
ことを認識し、シート有りを示す信号(シート検知信
号)をCPU83に送信する。また一方、センサ本体8
2bは、アーム82aがA方向に回動し始めたことを検
出してOFF状態となり、シートPがアーム82a上を
通過し、オフセットトレイ排出パス27上にないことを
認識する。そして、シートなしを示す信号(シート非検
知信号)を、CPU83に送信する。
【0141】最上面位置規定部84は、オフセットトレ
イ排出パス27からオフセットトレイ11に排出された
シートを、後述する整合アーム89により上側から押さ
え付ける(押圧する)ことにより、オフセットトレイ1
1上でのシートの位置ずれ(スタックずれ)を防止する
とともに、新たにスタックされたシートの整合を行うも
のである。また、最上面位置規定部84は、整合アーム
89によってシートを適切に押さえ付けるために、オフ
セットトレイ11がシート保持位置にあるか否かを示す
検知信号をCPU83に出力する機能も有している。
【0142】この最上面位置規定部84は、図1に示す
ように、筐体94内に、ソレノイド85,上限センサ8
6および満杯検知アクチュエータ87を備えた構成であ
る。また、図7は、この最上面位置規定部84の構成を
より詳細に示すための説明図である。さらに、図8は、
最上面位置規定部84を、オフセットトレイ11側(図
7の右側)から示す説明図である。
【0143】図7に示すように、ソレノイド(アーム駆
動部)85は、上下に移動可能なソレノイド先端部85
aを備えている。そして、ソレノイド85は、CPU8
3からの制御信号に基づいて、ソレノイド先端部85a
の位置を変動させ、後述する満杯検知アクチュエータ8
7に駆動力を与える機能を有している。すなわち、ソレ
ノイド85は、制御信号によってON状態となると、ソ
レノイド先端部85aを内部に引き込む(図7において
下側に移動させる)一方、OFF状態となると、ソレノ
イド先端部85aを外部へ突出させる(図7において上
側に移動させる)ようになっている。
【0144】満杯検知アクチュエータ87は、ソレノイ
ド85の駆動力によって、オフセットトレイ11のシー
トを整合する機能を有している。図7に示すように、こ
の満杯検知アクチュエータ87は、整合アーム89,回
動軸部90およびソレノイド連接部91から構成されて
いる。回動軸部90は、整合アーム89,ソレノイド連
接部91および後述する遮光部92の回動支点としての
機能を有するものである。すなわち、図7および図8に
示すように、回動軸部90は、回転軸44a1 ・44b
1 と平行な、シャフト状(円柱形状)の回転軸であり、
その両端が、筐体94に設けられた軸受け(図示せず)
に支えられている。
【0145】整合アーム(アーム)89は、オフセット
トレイ11にスタックされたシートを整合するためのア
ームである。また、整合アーム89は、整合されたシー
トの位置ずれを防止するために、シートをオフセットト
レイ11(オフセットトレイ板11b)に押さえ付けて
おく機能も有する。整合アーム89は、図7に示すよう
に、一方の端部が、オフセットトレイ11上のシートを
押さえ付けるためのシート押圧部89aとなっている。
また、他方の端部89b(図8参照)は、回動軸部90
に固定されている。
【0146】また、出紙ローラ44の下方には、整合ア
ーム89の回動範囲を制御するためのストッパー95が
設けられている。これにより、整合アーム89は、所定
範囲を超えてF方向に回動できないようになっている。
【0147】ソレノイド連接部91は、ソレノイド85
の駆動力を整合アーム89に伝達するためのものであ
る。図7に示すように、ソレノイド連接部91は、一方
の端部91aがスプリング(付勢部)93を介して筐体
94に連結されているとともに、他方の端部91bが回
動軸部90に固定され、整合アーム89に対してほぼ垂
直となるように配置されている。さらに、ソレノイド連
接部91における両端部91a・91bの間には、ソレ
ノイド先端部85aが接続されている。
【0148】すなわち、ソレノイド連接部91では、ス
プリング93における伸縮の範囲内で、端部91aの移
動が可能となっている。従って、ソレノイド先端部85
aが上下に移動した場合には、ソレノイド連接部91
は、回動軸部90を支点としてG−H方向に回動され
る。そして、このソレノイド連接部91の回動にともな
って回動軸部90も回動されるため、回動軸部90に一
端が固定されている整合アーム89も、E−F方向に回
動される。
【0149】なお、図7に示すように、ソレノイド連接
部91とスプリング93との連結は、ソレノイド連接部
91の端部91aに設けられた凸部が、スプリング93
の端部93aと係合することによりなされている。ま
た、ソレノイド連接部91とソレノイド先端部85aと
の接続(軸通)は、ソレノイド連接部91の端部91b
に(回動軸部90近傍に)設けられた軸通部91cと、
ソレノイド先端部85aとが連結されることによりなさ
れている。また、スプリング93と筐体94とは、スプ
リング93の端部と、筐体94に設けられた取り付け部
材により、連結されている。
【0150】ここで、この整合アーム89の状態(姿
勢)について詳細に説明する。図7に示すように、ソレ
ノイド連接部91は、スプリング93により、上方向、
すなわち、G方向に常に引っ張られている。従って、ソ
レノイド85がOFF状態の場合(ソレノイド先端部8
5aが突出している場合)、整合アーム89は、常にF
方向の力を受けている。
【0151】また、上記したように、オフセットトレイ
11は、シートの排出過程において、シート待ち位置お
よびシート保持位置のいずれかに位置するように設定さ
れている。さらに、上記したように、オフセットトレイ
11がシート保持位置近傍にある場合には、その上部が
あらかじめ規定された高さ(規定高さ)となる一方、オ
フセットトレイ11がシート待ち位置にある場合には、
その上部が、規定高さから所定量だけ下がった状態とな
っている。また、オフセットトレイ11の上部とは、オ
フセットトレイ11にシートがスタックされている場合
には、一番上にスタックされているシートのことであ
る。また、シートがスタックされていない場合には、オ
フセットトレイ板11bとなる。
【0152】そして、シート排出部81では、ソレノイ
ド85がOFF状態の場合であって、オフセットトレイ
11がシート待ち位置にあるときには、整合アーム89
に設けられたシート押圧部89aが、規定高さ近傍にあ
るオフセットトレイ11の上部に接するように形成され
ている。さらに、オフセットトレイ11がシート待ち位
置近傍にあるときには、その上部にシート押圧部89a
が接しないようになっている。
【0153】従って、ソレノイド85がOFF状態の場
合であって、オフセットトレイ11がシート保持位置近
傍にあるときには、図9に示すように、整合アーム89
は、オフセットトレイ11の上部にやや押し上げられた
状態となる。一方、オフセットトレイ11がシート待ち
位置近傍まで下降している場合には、図11に示すよう
に、整合アーム89は、スプリング93の付勢力によ
り、ストッパー95に当接するまで回動した状態とな
る。
【0154】また、ソレノイド85がON状態の場合
(ソレノイド先端部85aがソレノイド85の内部に引
き込まれた場合)には、ソレノイド連接部91が回動軸
部90を軸として回動するため、図10に示すように、
整合アーム89はE方向に大きく回動された状態とな
り、オフセットトレイ11の位置によらず、シート押圧
部89aとオフセットトレイ11の上部とは接しないよ
うになっている。
【0155】このように、整合アーム89の状態、すな
わち、整合アーム89の姿勢は、ソレノイド先端部85
aおよびオフセットトレイ11の位置により、3通りに
分類することができる。そこで、以下では、図11に示
すような、オフセットトレイ11がシート保持位置にな
く、シート押圧部89aがオフセットトレイ11の上部
に接していない状態の整合アーム89の姿勢を、過回動
姿勢とする。また、図9に示すような、オフセットトレ
イ11がシート保持位置にあり、整合アーム89がオフ
セットトレイ11の上部に押し上げられている状態の整
合アーム89の姿勢を、シート押圧姿勢とする。さら
に、図10に示すような、オフセットトレイ11がシー
ト保持位置にあり、シート押圧部89aがオフセットト
レイ11の上部に接していない場合の整合アーム89の
姿勢を、待避姿勢と称する。
【0156】次に、上限センサ86について説明する。
上限センサ86は、オフセットトレイ11および整合ア
ーム89によるシートの整合および位置ずれの防止を確
実に実現させるために、オフセットトレイ11がシート
保持位置にあるか否かを示す検知信号を、CPU83に
出力するものである。
【0157】図7および図8に示すように、この上限セ
ンサ86は、筐体94の上部に位置する発光部86aお
よび受光部86bと、整合アーム89の近傍に配置され
た遮光部92とから構成されている。
【0158】遮光部92は、板形状を有する部材であ
り、遮光部92の板面と回動軸部90とが垂直となるよ
うに、その下端部が回動軸部90に固定されている。ま
た、遮光部92は、その下端部に設けられた凹型の係合
部92aにより、ソレノイド連接部91の端部91bに
設けられた軸通部91cと係合されている。これによ
り、遮光部92は、ソレノイド先端部85aの上下移動
に連動して、回動軸部90,ソレノイド連接部91およ
び整合アーム89と、一体的にE−F方向に回動するよ
うになっている。また、図8に示すように、遮光部92
は、回動する際、その上端部が発光部86aと受光部8
6bとの間を通過するようになっている。
【0159】発光部86aは、受光部86bに向けて所
定波長の光を照射するものであり、受光部86bは、そ
の光を受光するものである。さらに、受光部86bは、
発光部86aからの光を受けた場合には、光検知信号を
CPU83に出力する一方、光を受けない場合には、光
非検知信号を出力するように設定されている。
【0160】そして、図9および図10に示すように、
整合アーム89がシート押圧姿勢あるいは待避姿勢とな
っている場合には、遮光部92が発光部86aと受光部
86bとの間に位置するため、受光部86bは発光部8
6aからの光を受けることはない。一方、図11に示す
ように、整合アーム89がシート押圧姿勢よりF方向に
回動した状態にある場合には、遮光部92もF方向に回
動され、発光部86a・受光部86bの間から外れる。
このため、受光部86bは発光部86aからの光を受け
るようになる。
【0161】従って、受光部86bの受光状態および出
力する信号の種類は、ソレノイド85がOFF状態にあ
る場合には、オフセットトレイ11の位置に依存するこ
とになる。すなわち、この場合、オフセットトレイ11
がシート保持位置にないときには、整合アーム89はシ
ート押圧姿勢よりF方向に回動されているため、発光部
86aからの光は、受光部86bへと届く。従って、受
光部86bは、CPU83に対して光検知信号を出力
し、この信号が、オフセットトレイ11がシート保持位
置にないことを示す検知信号となる。一方、オフセット
トレイ11がシート保持位置にあれば、整合アーム89
はシート押圧姿勢となるため、発光部86aからの光
は、受光部86bには届かない。従って、受光部86b
は、CPU83に対して光非検知信号を出力し、この信
号が、オフセットトレイ11がシート保持位置にあるこ
とを示す検知信号となる。
【0162】最後に、図1に示したトレイ下限センサ8
8について説明する。トレイ下限センサ88は、オフセ
ットトレイ11が所定の限度位置まで下降した場合に、
これを検知し、より以上の下降動作が行われることのな
いように、CPU83に、下降限界検知信号を伝達する
ものである。なお、オフセットトレイ11が所定の限度
位置まで下降した場合とは、オフセットトレイ11上に
シートが満載された場合のことである。
【0163】次に、CPU83の制御による、シート排
出部81における動作について説明する。図12は、シ
ート排出部81の動作の流れを示すフローチャートであ
る。複写機2が動作する前、すなわち、初期状態では、
シート排出部81は、図1に示すような状態となってい
る。すなわち、出紙センサ82におけるアーム82aは
シート検知位置に、オフセットトレイ11はシート保持
位置にそれぞれ配置されている。また、ソレノイド85
はOFF状態となっており、ソレノイド先端部85aが
外部へ突出した状態となっている。従って、整合アーム
89は、シート押圧姿勢に配置されている。
【0164】このように、初期状態では、整合アーム8
9は、シート押圧部89aによって、オフセットトレイ
11に押し上げられた状態となっている。また、発光部
86aからの光は、遮光部92によって遮られているた
め、受光部86bには届いていない。
【0165】そして、CPU83は、図12に示すよう
に、複写機2のコピースタートキー(図示せず)がON
となり、複写機2が動作し始めたことを確認すると(S
1)、後述するタイマーT1およびタイマーT2を、そ
れぞれ後述するt1・t2にセットする(S2)。
【0166】このタイマーT1は、センサ本体82bが
ON状態となってから、オフセットトレイ11をシート
待ち位置へ下降させ始めるまでの待機時間であり、シー
ト排出部81では、出紙ローラ44からのシートPへの
搬送力が絶たれるまでの時間、すなわち、シートPの後
端が出紙ローラ44を通過する時間に設定されている。
また、タイマーT1は、センサ本体82bがON状態と
なってから、ソレノイド85をON状態とするまでの待
ち時間も兼ねている。なお、シート排出部81では、こ
のタイマーT1は、排出にかかるシートPのサイズや枚
数(ステープル枚数)により、S2においてCPU83
が適宜決定(予測)する時間(t1)となっている。
【0167】S2の後、図9に示すように、オフセット
トレイ排出パス27を搬送されてきたシートPがアーム
82aを回動すると、センサ本体82bがON状態とな
り、シート検出信号がCPU83に送信される。CPU
83は、この信号に基づいてタイマーT1をONとし
(S3・S4)、そのt1後、すなわち、シートPの後
端が出紙ローラ44を通過した瞬間に(S5)、昇降装
置50を制御してオフセットトレイ11をシート待ち位
置に下降させる。また、同時に、ソレノイド85をON
状態として、ソレノイド先端部85aを内部に引き込
み、整合アーム89を待避姿勢とする(S6)。これに
より、シート排出部81は、図10に示すような状態と
なる。なお、このとき、整合アーム89と共に遮光部9
2も回動するが、発光部86aは、依然、遮光部92に
よって遮光されている。
【0168】一方、シートPの後端がアーム82aの先
端部を通過し、アーム82aがシート検知位置に戻り始
める(A方向に回動し始める)と、出紙センサ82は、
OFF状態となり、CPU83に、シートPがアーム8
2a上を通過したことを示すシート非検出信号を送信す
る。すると、図12に示すように、CPU83は、この
信号を確認し(S7)、タイマーT2をスタートさせる
(S8)。
【0169】このタイマーT2は、センサ本体82bが
ON状態となってから、ソレノイド85をOFF状態と
するまでの待機時間である。シート排出部81では、排
出にかかるシートPのサイズや枚数(ステープル枚数)
により、S2においてCPU83が適宜決定(予測)す
る時間(t2)となっている。なお、タイマーT2とし
て設定される時間は、シートPがオフセットトレイ11
上に完全にスタックされるまでに要する以上の時間であ
ればよい。
【0170】そして、S8からt2後(S9)、シート
Pがオフセットトレイ11上にスタックされた状態にお
いて、CPU83は、ソレノイド85をOFF状態とす
る(S10)。これにより、図11に示すように、ソレ
ノイド85の内部に引き込まれていたソレノイド先端部
85aが、外部に突出される。また、このとき、オフセ
ットトレイ11がシート待ち位置にあるため、整合アー
ム89は、オフセットトレイ11に接することなくF方
向に回動され、ストッパー95に受け止められて過回動
姿勢となる。
【0171】そして、この整合アーム89の回動に伴
い、遮光部92もF方向に回動され、発光部86a・受
光部86bの間から外れる。従って、受光部86bは、
発光部86aからの光を受けるようになり、CPU83
に対して光検知信号を出力する(上限センサOFF;S
11)。
【0172】この信号を受信すると、CPU83は、昇
降装置50を制御して、オフセットトレイ11を上昇さ
せる(S12)。そして、図13に示すように、このオ
フセットトレイ11の上昇によって、オフセットトレイ
11上のシートPが整合アーム89のシート押圧部89
aと接触しはじめ、整合アーム89および遮光部92が
E方向に回動される。
【0173】そして、オフセットトレイ11がシート保
持位置まで到達すると、整合アーム89が、オフセット
トレイ11上のシートPを押し付けた状態でシート押圧
姿勢となり、さらに、遮光部92が発光部86a・受光
部86bの間に入る。従って、受光部86bは、光を受
けられなくなるため、光非検出信号をCPU83に伝達
する(上限センサON;S13)。
【0174】CPU83は、この信号に基づいて、オフ
セットトレイ11がシート保持位置にまで上昇したこと
を確認し、昇降装置50を制御して、オフセットトレイ
11の上昇を停止させる(S14)。
【0175】なお、オフセットトレイ11が上昇してい
る間、図14に示すように、シートPには、整合アーム
89(シート押圧部89a)により、オフセットトレイ
11(オフセットトレイ板11b)に垂直な力f1と、
同じく平行な力f2とが作用する。この力f2は、整
合アーム89の回転支点である回動軸部90が、シート
押圧部89aとオフセットトレイ11との接触部位より
下方に位置し、シートPとシート押圧部89aとの間
の摩擦力が、シートPとオフセットトレイ板11bとの
間の摩擦力より大きく、さらに、オフセットトレイ板
11bが傾斜しているために生じる力である。
【0176】従って、シートPは、シート押圧部89a
から作用される力f2に引かれて、シート後処理装置1
の外壁に設けられた所定の整合基準面Mに引き寄せられ
る。そして、この面によって、シートPの側面が整合さ
れる。なお、力f2は十分に小さいので、シートPが整
合基準面Mに当接した状態で作用した場合には、シート
押圧部89aがシートP上を滑るようになるため、シー
トPが歪められてしまうことはない。
【0177】その後、CPU83は、次に処理すべきシ
ートが排出されてくるか否かを、所定の基準で判断する
(ジョブ終了?;S15)。そして、CPU83は、S
15においてシートの排出が終了したと判断した場合に
は、処理を終了する。一方、さらにシートが排出されて
くると判断した場合には、S2に戻り、図13,図15
および図16に示すように、次に排出されるシートP1
(およびシートP2)に対する排出処理を行う。
【0178】すなわち、図15および図16に示すよう
に、CPU83は、シートP1がアーム82aをB方向
に回動させ始めてからt1後、すなわち、シートP1が
出紙ローラ44を通過したときに、昇降装置50および
ソレノイド85を制御して、オフセットトレイ11の下
降と、整合アーム89のE方向への回動とを開始させる
(S1〜S6)。そして、CPU83は、アーム82a
がA方向に回動され始めてからt2後、すなわち、シー
トP1がオフセットトレイ11におけるシートP上にス
タックされた後に、オフセットトレイ11をシート保持
位置まで上昇させる(S7〜14)。これにより、整合
アーム89および整合基準面Mによって、シートPと同
様に、シートP1の側面が整合される。
【0179】そして、シートの排出が繰り返され、オフ
セットトレイ11上にスタックされるシートが増大する
と、オフセットトレイ11のシート保持位置およびシー
ト待ち位置は徐々に下降する。そして、オフセットトレ
イ11のシート待ち位置が、所定の限度位置にまで下降
した場合には、トレイ下限センサ88がこれを検知し、
下降限界検知信号をCPU83に伝達する。
【0180】CPU83は、この信号に基づいて、次の
排出動作時にはオフセットトレイ11が下降不可能であ
ること、および、現時点でオフセットトレイ11が満杯
であることを認識する。そして、CPU83は、満杯検
知信号(オフセットトレイ11が満杯であることを示す
信号)を、複写機2のモニタ部(図示せず)等に送信
し、モニタ表示によってオペレーターにその旨を認識さ
せる。
【0181】以上のように、シート排出部81では、新
たに排出されるシートがオフセットトレイ排出パス27
上を搬送されていることをアーム82aによって検知す
るようになっている。そして、このシートが出紙ローラ
44を通過するまで、すなわち、シートに搬送力が作用
しなくなるまで、オフセットトレイ11上に既にスタッ
クされているシートを、整合アーム89(シート押圧部
89a)によって押さえ付けておくようになっている。
そして、シートが出紙ローラ44を通過した瞬間に、オ
フセットトレイ11をシート待ち位置まで下降させると
ともに、整合アーム89をE方向に回動させて待避姿勢
とし、シート押圧部89aをオフセットトレイ11上の
シートから離すようになっている。
【0182】すなわち、シート排出部81では、オフセ
ットトレイ11にスタックされているシートは、新たに
排出されたシートに搬送力が加わらなくなるまで、シー
ト押圧部89aによってオフセットトレイ11に押し付
けられている。これにより、新たに排出されたシートに
よって、既にスタックされているシートの位置がずれ
る、あるいは、整合状態が乱されることがない。
【0183】また、シート排出部81では、オフセット
トレイ11上に新たにスタックされたシートを整合アー
ム89によって押さえ付けるために、オフセットトレイ
11を整合アーム89に向けて上昇させるようになって
いる。そして、この上昇の際、整合アーム89とシート
との摩擦力によって、オフセットトレイ11上でシート
を滑らせて整合基準面Mに引き寄せることで、シートの
側面を整合するようになっている。
【0184】これにより、排出時におけるシートの状態
によらず、オフセットトレイ11上のシートを確実に整
合することが可能となる。さらに、シート排出部81で
は、シートの整合のために、シートの位置ずれを防止す
る構成、すなわち、整合アーム89およびオフセットト
レイ11を用いている。従って、シートの整合のための
特別な構成を必要としないので、部品数の増加や製造コ
ストの上昇を招来することなく、シートの整合を行うこ
とが可能となっている。
【0185】さらに、シート排出部81では、シートの
後端が出紙ローラ44を通過したときに整合アーム89
を待避姿勢とするので、整合アーム89がシート排出に
おける経路上に位置することがない。従って、整合アー
ム89がシート排出の障害となることがなく、シートを
オフセットトレイ11上にスムーズにスタックすること
が可能となっている。これにより、シートスタッキング
速度を減少させることなく、シートの整合、および、位
置ずれの防止を行うことができる。また、シート排出部
81では、オフセットトレイ11の上部に整合アーム8
9(シート押圧部89a)が押し上げられ、整合アーム
89がシート押圧姿勢となったときに、上限センサ86
の検知により、オフセットトレイ11の上昇が停止され
るようになっている。これにより、スタックされている
シート量によらず、オフセットトレイ11上の上部を規
定高さとすることが可能となっている。さらに、シート
排出部81では、シートの位置ずれを防止する構成であ
る整合アーム89の回動状態に基づいて、オフセットト
レイ11の上部における高さ位置を検出するようになっ
ている。従って、オフセットトレイ11の上部の位置を
検出するための構成を最小限とすることができるので、
部品点数を減少させるとともに、製造コストの低下を実
現することが可能となる。
【0186】なお、本実施の形態では、タイマーT1
を、出紙ローラ44からのシートへの搬送力が絶たれた
ときとしている。しかしながら、これに限らず、タイマ
ーT1を、シート排紙口5からシートが排出されるまで
の時間に設定するようにしてもよい。
【0187】また、本実施の形態では、シート排出部8
1が、シート後処理装置1に設けられているとしてい
る。しかしながら、これに限らず、シート排出部81
を、複写機2等の画像形成装置に設けるようにしてもよ
い。
【0188】また、本実施の形態では、シート押圧部8
9aが、整合アーム89の端部であるとしている。しか
しながら、これに限らず、これらを別々の部材から構成
するようにしてもよい。この場合、シート押圧部89a
として、摩擦係数の高い材料を用いることが好ましい。
このようにすることで、シートとの摩擦力を高め、シー
トの整合をより良好に行うことが可能となる。また、シ
ート押圧部89aをオフセットトレイ11上のシートに
均一に接触させるために、シート押圧部89aと整合ア
ーム89とを回動支軸(回転支点)によって結合させ、
シート押圧部89aを整合アーム89に対して回動自在
とするようにしてもよい。
【0189】また、本実施の形態では、整合アーム89
(シート押圧部89a)が、満杯検知アクチュエータ8
7内の構成となっているが、これらは別々に構成されて
いてもよい。また、オフセットトレイ11が昇降できる
場合には、シート後処理装置1の全体を覆うキャビをも
って、整合アーム89あるいはシート押圧部89aとし
てもよい。
【0190】また、本実施の形態では、オフセットトレ
イ11が、CPU83の制御により昇降するとしている
が、オフセットトレイ11は固定式(あるいは反固定
式)であってもよい。この場合には、オフセットトレイ
11上のシートを整合するために、整合アーム89を、
オフセットトレイ11上を摺動(あるいは回動)する構
成とすることが好ましい。
【0191】また、本実施の形態では、整合基準面M
が、シート後処理装置1の外壁に設けられているとして
いるが、整合基準面Mの位置はこれに限らない。整合基
準面Mは、例えば、オフセットトレイ11における、シ
ート排紙口5側の端部に形成されていてもよい。
【0192】また、本実施の形態では、CPU83は、
出紙ローラ44の搬送力がシートに与えられなくなった
ときに、オフセットトレイ11をシート待ち位置まで下
降させるとしている。そして、この位置は、排出にかか
るシートの量、あるいは、オフセットトレイ11に既に
スタックされているシートの量に応じて、CPU83が
その都度設定するようになっている。しかしながら、こ
れに限らず、CPU83は、出紙ローラ44の搬送力が
シートに与えられなくなったときに、一度に排出される
シートの量に応じて設定される所定時間だけ、オフセッ
トトレイ11を下降させるようにしてもよい。
【0193】また、本実施の形態では、シートにステー
プル処理を施さない場合、コピーモード時にはオフセッ
トトレイ11が、ファックスモード時には上固定トレイ
12が、プリンタモード時には下固定トレイ13が、そ
れぞれ排紙トレイとして設定されているとしているが、
シート後処理装置1におけるモードと排紙トレイとの組
み合わせはこれに限らない。各モードと排紙トレイとの
組み合わせは、ユーザの所望の組み合わせとすることが
できる。
【0194】また、シート排出部81は、オフセットト
レイ11、上出紙ローラ44aおよび下出紙ローラ44
bからなる出紙ローラ44、昇降装置50を含む構成で
あるということもできる。また、最上面位置規定部84
は、CPU83と、ソレノイド85と、上限センサ86
と、満杯検知アクチュエータ87とから構成され、満杯
検知アクチュエータ87の整合アーム89の位置に基づ
いて、オフセットトレイ11上のシート最上面の高さ位
置を規定する機能を有していてもよい。さらに、ストッ
パー95は、出紙ローラ44下方におけるシート後処理
装置1の内面に設けられていてもよい。また、オフセッ
トモータ54は、昇降装置50の一部として構成される
ようにしてもよい。
【0195】また、遮光部92は、上限センサ86の一
部ではなく、満杯検知アクチュエータ87の一部として
構成してもよい。また、遮光部92は、板状であって、
面積の一番広い面が回動軸部90に対して垂直となるよ
うに、その側面の一部が回動軸部90に固定されるよう
になっていてもよい。さらに、遮光部92は、係合部9
2bと、整合アーム89の側部に位置する扇部とから構
成されていると表現することもできる。
【0196】また、整合アーム89におけるシート押圧
姿勢を、シート押圧部89aがオフセットトレイ11上
のシートに当接して、シートの最上面を検知するような
整合アーム89の位置としてもよい。また、整合アーム
89における待避姿勢を、オフセットトレイ11に積載
されるシートの通過域から外れるように、整合整合アー
ム89がE方向に回動したときの位置としてもよい。
【0197】また、図14において、シート押圧部89
aと最上面シートとの接触部は、オフセットトレイ板1
1b上を左側に移動していくので、力f1によって、摩
擦力f2が、オフセットトレイ上のシートPを整合基準
面側Mに引く方向に働くようにしてもよい。
【0198】また、一般に、出紙ローラ44のような搬
送手段の搬送力が作用しているときには、排出にかかる
シートは、排紙トレイ上に既にスタックされているシー
トの位置をずらすに足る十分な力を有している。しかし
ながら、搬送手段の搬送力が作用せず、重力や慣性力に
より移動しているときには、排出にかかるシートは、排
紙トレイ上のシートの位置をずらすだけの力は有してい
ない。特に、シート後処理装置1のように、出紙ローラ
44がオフセットトレイ11にシートを排出する際に、
シートの腰折れが生じてシートがオフセットトレイ11
上で丸まったり反転したりしないように、出紙ローラ4
4によって搬送方向に直角な方向にシートを波打たせて
いる場合、あるいは、シート排紙口5側が下方となるよ
うにオフセットトレイ11が傾斜している場合には、こ
の傾向は強く表れる。
【0199】〔実施の形態2〕本発明の第2の実施形態
について説明する。本実施の形態では、オフセットトレ
イ11がオフセット動作を行う場合における、シート排
出部81の動作について説明する。
【0200】実施の形態1に示したように、オフセット
トレイ11は、オフセットトレイ補強板11aと、この
オフセットトレイ補強板11aの上部に取り付けられた
オフセットトレイ板11bとの二重構造となっている。
さらに、オフセットトレイ板11bは、オフセットトレ
イ補強板11aに対して水平移動可能となるように取り
付けられている。従って、オフセットトレイ補強板11
aの下部に取り付けられたオフセットモータ54が駆動
されることにより、オフセットトレイ板11bが、シー
トの搬送方向に対して垂直となる方向に、水平に往復移
動するようになっている。
【0201】すなわち、図17および図18に示すよう
に、オフセットトレイ補強板11aには、複数のギヤお
よびクランクから構成される仕分け駆動部101が内蔵
されている。この図に示すように、仕分け駆動部(トレ
イ移動部)101は、大ギヤ102と、この大ギヤ10
2に軸支された連結板103を有している。さらに、こ
の連結板103の他端には、オフセットステイ104が
水平移動自在に設けられている。また、オフセットステ
イ104には、オフセットトレイ板11bが取り付けら
れている。そして、この構成では、オフセットモータ5
4が駆動されると、複数のギヤを介して大ギヤ102が
回転駆動され、これによって、連結板103を介して、
オフセットステイ104およびオフセットトレイ板11
bが水平移動されるように設定されている。
【0202】このような構成を有するシート後処理装置
1では、複数部数のシートをオフセット仕分けする場合
に、シートが1部ずつ排出される度に、オフセットトレ
イ板11bを左右に交互に移動させるようになってい
る。これにより、図19に示すように、オフセットトレ
イ板11b上においては、排出されたシート(シート
束)Pを、左右に交互にずれた第1の排出位置G1およ
び第2の排出位置G2に蓄積できるようになっている。
【0203】なお、以下では、第1の排出位置G1にシ
ートが排出されるようなオフセットトレイ板11bの位
置を、第1のトレイ位置とする。同様に、第2の排出位
置G2にシートが排出されるようなオフセットトレイ板
11bの位置を、第2のトレイ位置とする。
【0204】また、シート後処理装置1では、オフセッ
トトレイ板11bのトレイ位置によらず、各排出位置G
1・G2の重複部分G3の一部を、図7等に示した整合
アーム89が押圧できるようになっている。この重複部
分G3は、各排出位置G1・G2におけるシートが、互
いに重なる部分である。従って、シート後処理装置1で
は、オフセット仕分けが行われる場合には、整合アーム
89が、2つの位置にあるシートを同時に押さえ付ける
ことが可能となっている。
【0205】次に、シートに対してオフセット仕分けを
行う場合における、シート後処理装置1の動作について
説明する。なお、以下の説明では、オフセットトレイ板
11bにおける初期状態の位置は、第1のトレイ位置で
あるとする。
【0206】図20は、この場合におけるシート後処理
装置1の動作の流れを示すフローチャートである。この
図に示すように、この場合の動作は、図12に示した動
作とS1〜S14まで同一である。そして、シートがオ
フセットトレイ板11b上の第1の排出位置G1に排出
され、押圧された状態となった(S14)後に、CPU
83が、一部のシートの排出が終了したか否かを判断す
るようになっている(S21)。
【0207】そして、CPU83は、終了していないと
判断した場合にはS2に戻る。一方、終了したと判断し
た場合には、CPU83は、ソレノイド85をON状態
として、ソレノイド先端部85aを内部に引き込み、整
合アーム89を待避姿勢とする(S22)。次に、CP
U83は、オフセットモータ54を駆動して、オフセッ
トトレイ板11bを第2のトレイ位置に水平移動させ
(S23)、この移動が終了した後、ソレノイド85を
OFF状態とする(S24)。これにより、整合アーム
89が、オフセットトレイ板11b上のシートを押し付
けた状態で、シート押圧姿勢となる。
【0208】次に、CPU83は、続いて処理すべきシ
ートが排出されてくるか否かを、所定の基準で判断する
(S15)。そして、CPU83は、S15においてシ
ートの排出が終了したと判断した場合には、処理を終了
する。また、さらにシートが排出されてくると判断した
場合にはS1に戻り、そのシートに対する排出動作を行
う。この排出では、S23においてオフセットトレイ板
11bが第2のトレイ位置に移動されているため、シー
トは、オフセットトレイ板11bにおける第2の排出位
置G2に排出される。
【0209】以上のように、シート後処理装置1では、
図19に示すように、シート(シート束)Pを、左右に
ずれた第1の排出位置G1および第2の排出位置G2に
蓄積できるようになっている。従って、シートあるいは
シート束の仕分けを極めて容易に実現できるようになっ
ている。
【0210】さらに、シート後処理装置1では、2つの
排出位置G1・G2の重複部分G3を整合アーム89が
押圧するようになっているため、これら2つの排出位置
G1・G2にあるシートを同時に押さえ付けることがで
きる。従って、オフセット仕分けを行う場合でも、新た
に排出されたシートによって、既にスタックされている
シートの位置がずれる、あるいは、整合状態が乱される
ことを防止することが可能となっている。
【0211】なお、本実施の形態では、シート排出部8
1における整合アーム89が、オフセットトレイ板11
bが移動する際にはいったん待避姿勢となり、移動が完
了した後に再びシート押圧姿勢となるとしているが、シ
ート排出部81の構成はこれに限らない。例えば、整合
アーム89を、オフセットトレイ板11bとともに水平
方向に移動するようにしてもよい。
【0212】図21は、整合アーム89が水平移動可能
に構成されたシート排出部81の構成を示す説明図であ
る。この図に示すように、このシート排出部81は、整
合アーム89を水平方向に移動させるアーム移動部96
を備えている。このアーム移動部96は、図示しないモ
ータ,ギアおよびレール等を備えており、整合アーム8
9を、最上面位置規定部84ごと水平方向(図面に垂直
な方向)に移動させるように設定されている。
【0213】この構成における動作は、図20に示した
動作において、S22およびS24を削除したものとな
る。そして、CPU83は、S23において、オフセッ
トモータ54とともにアーム移動部96を制御して、オ
フセットトレイ板11bとともに最上面位置規定部84
を移動させるように設定されている。この構成では、最
上面位置規定部84が移動しない構成に比して、アーム
移動部96が増えた分だけ構造が複雑になる。しかしな
がら、オフセットトレイ板11bが移動している期間も
シートを押圧できるので、このときのシートの乱れを防
止できるという効果を奏する。
【0214】なお、本発明は、以下の第1〜第10のシ
ート積載装置として表現することもできる。すなわち、
第1のシート積載装置は、シートを積載するシート受容
手段と、上記シート受容手段の搬送方向直上流に配置さ
れて、上記シート受容手段にシートを搬送するシート搬
送手段と、上記シート受容手段上に積載した最上位シー
ト面に対して接触状態又は上記シート受容手段上に積載
した最上位シート面に対して非接触状態となるシート押
さえ部材とを有し、上記シート押さえ部材は、上記シー
ト搬送手段からの搬送力がシートに作用した状態で上記
シート受容手段上をシートが搬送されているときに、上
記接触状態にあり、上記シート搬送手段からの搬送力が
シートに作用しない状態で上記シート受容手段上をシー
トが移動しているときに、上記非接触状態にある構成で
ある。
【0215】この第1のシート積載装置では、スタック
済みシートを移動しないよう押さえているので、シート
排出部から排出されるシートに押されることでスタック
済みシートのスタックずれが生じず、シートが排出部か
ら排出されるシートと最上位のシートとの聞に間隙を形
成して排出されたシートのスタックを阻害せず、シート
の腰折れ等が生じることもない。
【0216】また、第2のシート積載装置は、上記第1
のシート積載装置の構成において、上記シート押さえ部
材の上記非接触状態時に、上記シート搬送手段から送り
出されたシートが上記シート受容手段上に積載されるま
での間に通過する空間外に、上記シート押さえ部材が待
避する構成である。この第2のシート積載装置では、搬
送手段を兼ねるシートを押さえる部材がシート受容手段
上に突出していない。従って、シート受容手段上に整合
されるシートの移動距離が少なくて済み、単位時間当た
りのシート搬送枚数が増加する。また、シート受容手段
を形成する部材を短くできる。
【0217】また、第3のシート積載装置は、上記第1
のシート積載装置の構成において、上記シート受容手段
は、上記シート受容手段上に積載されたシートを整合す
るための整合基準面を有し、上記シート受容手段上に積
載された最上位シートと上記シート押さえ部材との相対
運動が、上記整合基準面側にシートを移動する運動方向
成分を有する構成である。この第3のシート積載装置で
は、シート排出部から排出されたシートがシート受容手
段に載置された際、整合基準面に対してずれていても、
載置されたシートを整合基準面側にシートを移動できる
ので、受容手段上に積載されたシートの整合性を保つこ
とができる。
【0218】また、第4のシート積載装置は、上記第3
のシート積載装置の構成において、上記整合基準面側に
シートを移動する運動方向成分を有する上記相対運動
は、上記シート押さえ部材の運動によるとともに、上記
シート押さえ部材が運動するときに通過する空間は、上
記シート搬送手段のシート搬送面と上記シート受容手段
上に積載した最上位シート面との間に挟まれる構成であ
る。この第4のシート積載装置では、シート受容手段の
動作速度に比して格段に動作速度を速くすることが可能
なシートを押さえる部材の運動により、シート押さえお
よび整合をするようになっている。従って、シートを押
さえる部材が運動する際に、シートの搬送に制限が加わ
らないので、単位時間当たりに積載可能なシートの枚数
を増大することができる。
【0219】また、第5のシート積載装置は、上記第4
のシート積載装置の構成において、上記シート受容手段
は、昇降可能であり、上記シート押さえ部材は、支点を
中心に回動可能、かつ、当該回動支点が最上位シートと
上記シート押さえ部材との接触点または面よりも下方と
なるように配置されており、上記整合基準面側にシート
を移動する運動方向成分を有する上記相対運動は、上記
シート受容手段の上記シート押さえ部材に向かう上昇運
動により生じる構成である。この第5のシート積載装置
では、大容量積載を可能とするために昇降可能としたシ
ート受容手段の上昇運動をシートの整合に利用するの
で、シートを押さえる部材を駆動するためのソレノイド
等の動力源を別途必要とせず、その分装置を小型化でき
る。
【0220】また、第6のシート積載装置は、上記した
第1あるいは第3のシート積載装置の構成において、上
記シート押さえ部材における最上位シート面に対する接
触部が、上記シート押さえ部材の他の部分に対して回動
自在に形成されている構成である。この第6のシート積
載装置では、上記第1のシート積載装置の効果に加え
て、シートを押さえる部材のシート押さえ部が自由に回
転することにより、積載されたシートの積載の角度に合
わせてシート押さえ部が沿い、シートに対する接触面積
が大きく取れ、排出中のシートにより、スタック済みの
シートのスタックずれを防止する効果を高める。
【0221】また、第7のシート積載装置は、上記第1
のシート積載装置の構成において、上記シート押さえ部
材の最上位シート面との接触部を、高摩擦部材で形成し
た構成である。この第7のシート積載装置では、上記第
1のシート積載装置の効果に加えて、シートを押さえる
部材のシート押さえ部として、積載されるシートに対し
て高い摩擦係数を持ちえる部材を形成することにより、
排出中のシートにより、スタック済みシートのスタック
ずれを防止する効果を高める。
【0222】また、第8のシート積載装置は、上記第2
のシート積載装置の構成において、上記シート受容手段
において、シート受容手段がオフセット動作を行う場
合、シートが受容手段に載置された後、シートを押さえ
る部材が待機位置から復帰するのを、オフセット動作が
終了するまで遅延させる構成である。この第8のシート
積載装置では、シートを押さえる部材が、オフセット動
作時には積載されたシート上面から待避する。これによ
り、積載されたシートがオフセット動作により乱される
のを防止できる。
【0223】また、第9のシート積載装置は、上記第1
のシート積載装置の構成において、上記シート受容手段
は、昇降動作およびオフセット動作の両方を有し、上記
シート押さえ手段は、上記シート受容手段の昇降動作時
に一体的に移動せず、上記シート受容手段のオフセット
動作時に一体的に移動可能に構成されている構成であ
る。この第9のシート積載装置では、シート受容手段が
昇降動作及びオフセット動作の両方を行う場合、シート
押さえ部材がオフセットトレイのオフセット動作と一体
的に移動することにより、オフセットによるシートのス
タックずれを防止しつつ、シート排出によるスタックず
れも防ぐことができる。
【0224】また、本発明における第10のシート後処
理装置は、所定の搬送路を介して排紙口から排出された
シートを、排紙トレイに積層するためのシート排出機構
において、搬送路上でのシートの位置を検出するシート
検出部と、排紙トレイに積載されたシートを上から押圧
するシート押圧部と、シート検出部の検出結果に基づい
て、搬送中のシートが排紙口から排出される第3の時刻
と、このシートが排紙トレイに積載される第4の時刻と
を予測するとともに、シート押圧部を制御して、第3の
時刻までは、排紙トレイに積載されているシートに対す
る押圧を行わせ、第3の時刻において、上記シートに対
する押圧を停止させ、第4の時刻以降で、排紙トレイ上
の全シートに対する押圧を行わせる制御部とを備えてい
る構成である。上記の構成によれば、シートが排出口か
ら排出される第3の時刻まで、排紙トレイに積載されて
いるシートが、シート押圧部によって排紙トレイに押し
付けられている。これにより、上記の構成によれば、新
たに排出されたシートによって、既にスタックされてい
るシートの位置がずれる、あるいは、整合状態が乱され
ることがないという効果を奏する。
【0225】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
のシート排出機構は、所定の搬送路を介して排紙口から
排出されたシートを、排紙トレイに積層するためのシー
ト排出機構において、搬送路上のシートに搬送力を与え
るシート搬送部と、搬送路上でのシートの位置を検出す
るシート検出部と、排紙トレイに積載されたシートを上
から押圧するシート押圧部と、シート検出部の検出結果
に基づいて、シート搬送部の搬送力がシートに与えられ
なくなる第1の時刻と、シートが排紙トレイに積載され
る第2の時刻とを検知するとともに、シート押圧部を制
御して、第1の時刻までは、排紙トレイに積載されてい
るシートに対する押圧を行わせ、第1の時刻において、
上記シートに対する押圧を停止させ、第2の時刻以降
で、排紙トレイ上のシートに対する押圧を行わせる制御
部とを備えている構成である。
【0226】上記の構成によれば、シート搬送部の搬送
力がシートに与えられなくなる第1の時刻まで、排紙ト
レイに積載されているシートが、シート押圧部によって
排紙トレイに押し付けられている。これにより、上記の
構成によれば、新たに排出されたシートによって、既に
スタックされているシートの位置がずれる、あるいは、
整合状態が乱されることがないという効果を奏する。
【0227】さらに、上記の構成は、排紙トレイ上での
シートの位置ずれを防止するために、シートを排紙トレ
イに押し付けるようになっている。従って、位置ずれの
防止のために、排紙トレイ上のシートをベルトによって
所定領域まで搬送する構成に比して、構造を簡単にでき
るとともに、排紙トレイ上における搬送の際に生じる腰
折れ、しわ等の発生を防止することができるという効果
を奏する。
【0228】また、シート押圧部は、請求項9に記載の
ように、摩擦係数の高い材料から構成することが好まし
い。このようにすることで、シートを押圧性を良好とす
ることができ、シートの位置ずれをさらに良好に防止す
ることができる。
【0229】また、本発明の請求項2に記載のシート排
出機構は、請求項1に記載の構成において、上記制御部
が、上記第1の時刻までは、排出トレイ上のシートを押
圧することが可能なシート押圧位置までシート押圧部を
位置させておき、第1の時刻において、排紙口と排紙ト
レイとの間から外れた所定の待避位置までシート押圧部
を移動させ、第2の時刻以降で、再び上記シート押圧位
置までシート押圧部を移動させる構成である。
【0230】上記の構成において、シート待避位置と
は、排紙口と排紙トレイとの間における、シートの通過
経路から外れた位置である。従って、上記の構成では、
シート押圧部が、シートの排出および排紙トレイへの積
載における障害とならないようになっている。従って、
上記の構成によれば、請求項1の効果に加えて、シート
を排紙トレイ上に円滑に積載することが可能となり、シ
ートスタッキング速度を減少させることなく、シートの
位置ずれの防止を行うことができるという効果を奏す
る。
【0231】また、本発明の請求項3に記載のシート排
出機構は、請求項1に記載の構成において、排紙トレイ
上のシートを整合するための整合基準面を有し、上記制
御部は、第2の時刻以降で、排紙トレイ上のシートを押
圧しているシート押圧部と整合基準面との間隔を狭める
ことによって、シートを整合基準面に当接させて、シー
トの整合を行う構成である。
【0232】上記の構成では、第2の時刻以降、すなわ
ち、排紙トレイに新たに積載されたシートを含む全ての
シートがシート押圧部によって押圧されているときに、
制御部が、シート押圧部と整合基準面との位置を近づけ
ることで、シートを整合基準面に当接させ、その整合を
行うようになっている。このように、上記の構成によれ
ば、シートの整合のために、シートの位置ずれを防止す
る構成、すなわち、シート押圧部を用いている。従っ
て、シートの整合のための特別な構成を必要としないの
で、請求項1の効果に加えて、部品数の増加や製造コス
トの上昇を招来することなく、シートの整合を行うこと
が可能となるという効果を奏する。
【0233】なお、制御部は、シート押圧部と整合基準
面とを相対的に接近させることができれば、これらシー
ト押圧部と整合基準面とのいずれを移動させてもかまわ
ないが、請求項4に記載のように、シート押圧部を移動
させる方が好ましい。これは、整合基準面よりシート押
圧部の方が移動させ易いためであり、これによって、整
合動作の効率を高めることができる。
【0234】また、本発明の請求項5に記載のシート排
出機構は、請求項1ないし4のいずれかに記載の構成に
おいて、排紙トレイを昇降させる昇降部を有し、上記制
御部は、この昇降部を制御して、第1の時刻までは、シ
ート押圧部によるシートの押圧が可能な第1の位置まで
排紙トレイを上昇させておく一方、第1の時刻におい
て、シート押圧部によるシートの押圧が不可能な第2の
位置まで排紙トレイを下降させ、第2の時刻以降で、第
1の位置まで再び排紙トレイを上昇させる構成である。
【0235】上記の構成によれば、制御部が、シート押
圧部によるシートの押圧状態に合わせて、排紙トレイを
昇降させるようになっている。従って、上記の構成によ
れば、シート押圧部によるシートの押圧動作、および押
圧の停止動作を、排紙トレイの移動によって補うことが
できる。これにより、請求項1ないし4の効果に加え
て、押圧状態の変動を確実に実現することが可能となる
という効果を奏する。
【0236】また、本発明の請求項6に記載のシート排
出機構は、請求項5に記載の構成において、上記排紙ト
レイは、上記排紙口側に向けて下降するように傾斜して
いるとともに、上記整合基準面は、排紙トレイの下端部
近傍に設けられており、上記制御部は、第2の時刻以降
における排紙トレイの上昇にともなって、排紙トレイと
相対的に、上記シート押圧部を排紙トレイの下端部に向
けて移動させる構成である。
【0237】上記の構成によれば、排紙トレイが、整合
基準面が設けられた方向に向かって下降するように傾斜
しているため、この上に積載されるシートは、整合基準
面に当接しやすくなっている。
【0238】さらに、上記の構成によれば、第2の時刻
以降における排紙トレイの上昇動作を利用して、排紙ト
レイと相対的に、シート押圧部を、整合基準面が設けら
れている部位に向けて移動させるようになっている。こ
れにより、上記の構成によれば、請求項5の効果に加え
て、請求項5に記載の構成を実現することが容易となる
という効果を奏する。
【0239】また、本発明の請求項7に記載のシート排
出機構は、請求項6に記載の構成において、上記シート
押圧部が先端に設けられ、排紙トレイの傾斜方向を含む
鉛直面内で回動可能なアームと、シート押圧部を排紙ト
レイに近づけるようにアームを付勢する付勢部と、シー
ト押圧部を排紙トレイから遠ざけるようにアームを回動
させるアーム駆動部とを備え、上記制御部は、第1の時
刻において、アーム駆動部によりアームを回動させるこ
とでシート押圧部を上記待避位置まで移動させるととも
に、上記昇降部による排紙トレイの下降を開始させ、第
2の時刻においてアーム駆動部によるアームの回動を停
止させ、その後、昇降部による排紙トレイの上昇を開始
する構成である。
【0240】上記の構成によれば、第2の時刻以降、排
紙トレイの上昇にともなって、シートを押圧しているシ
ート押圧部がアームとともに回動され、シート押圧部
が、シートを押圧したまま排紙トレイ上を摺動し、その
水平方向成分の位置を、整合基準面が形成されている排
紙口側に変動させる。これにより、上記の構成によれ
ば、シート押圧部とともに排紙トレイ上を移動したシー
トを、整合基準面に当接させることが可能となり、請求
項6の効果に加えて、請求項6に記載の構成を実現する
ことが容易となる。また、請求項8に記載のように、シ
ート押圧部は、アームに対して回動自在あるいは回動可
能に設けられていることが好ましい。このようにすれ
ば、シート押圧部を排紙トレイ上のシートに均一に接触
させることが可能となる。
【0241】また、本発明の請求項10に記載のシート
排出機構は、請求項2に記載の構成において、上記排紙
トレイを水平方向に移動させるトレイ移動部を有し、上
記制御部は、このトレイ移動部を制御して、排紙トレイ
を水平方向に移動させることによって、排紙トレイ上に
おける複数の排出位置にシートが配置されるように設定
されており、上記シート押圧部は、第2の時刻以降、異
なる排出位置に配置された複数のシートにおける互いに
重なる部分を押圧するように設定されている構成であ
る。
【0242】上記の構成では、オフセット仕分けを行っ
た場合でも、全てのシートを押圧することが可能であ
る。これにより、請求項2の効果に加えて、オフセット
仕分けを行う場合でも、新たに排出されたシートによっ
て既にスタックされているシートの位置がずれる、ある
いは、整合状態が乱されることを、防止できるという効
果を奏する。
【0243】また、本発明の請求項11に記載のシート
排出機構は、請求項10に記載の構成において、上記制
御部が、排紙トレイが水平方向に移動している間は、上
記シート押圧部を一時的に上記待避位置まで移動させる
構成である。
【0244】上記の構成では、オフセット仕分けにおけ
る排紙トレイの移動の際、シート押圧位置にあったシー
ト押圧部が待避位置に移動され、シートの押圧をいった
ん停止するようになっている。そして、シート押圧部
は、排紙トレイの移動の終了後に、再びシート押圧位置
に戻るようになっている。これにより、上記の構成で
は、請求項10の効果に加えて、シート押圧部を移動で
きるように構成する必要がないので、請求項10に記載
の構成を容易に実現できるという効果を奏する。
【0245】また、請求項12に記載のシート排出機構
は、請求項10に記載の構成において、上記シート押圧
部が、排紙トレイとともに水平方向に移動可能に設けら
れており、上記制御部が、排紙トレイにおける水平方向
の移動に応じて、シート押圧部を排紙トレイとともに移
動させる構成である。
【0246】この構成では、オフセット仕分けの際、排
紙トレイとともにシート押圧部が移動するようになって
いる。従って、請求項10の効果に加えて、排紙トレイ
が移動している期間もシートを押圧できるので、この期
間におけるシートの乱れも防止できるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシート排出部の構
成を示す説明図である。
【図2】図1に示したシート排出部が備えられたシート
後処理装置の構成を示す説明図である。
【図3】図2に示したシート後処理装置のパスを示す説
明図である。
【図4】図4(a)は、図2に示したシート後処理装置
の入紙ゲート,反転ゲートおよび切替ゲートの切り替え
状態を示す説明図であって、レターサイズ以下のシート
に対してステープル処理を行う場合の説明図であり、図
4(b)は、同じく複写機から入紙されるシートが反転
パスへ送り込まれる場合の説明図であり、図4(c)
は、同じく反転パスへ送り込まれたシートが一旦スイッ
チバックされた後、連絡パスを介して迂回パスへ送り込
まれる場合の説明図であり、図4(d)は、同じく複写
機から入紙されるシートが直接迂回パスへ送り込まれる
場合の説明図である。
【図5】図5(a)は、図2に示したシート後処理装置
におけるステープル処理を示す説明図であって、下ステ
ープルトレイに、シート束がスタックされた状態を示す
説明図であり、図5(b)は、同じくシート支持台が下
降して、シート束にステープル処理が行われている状態
を示す説明図であり、図5(c)は、同じくステープル
処理されたシート束がシート支持台にて上昇移動した状
態を示す説明図であり、図5(d)は、同じくステープ
ル処理されたシート束がオフセットトレイへ排出される
状態を示す説明図である。
【図6】図1に示したシート排出部の制御形態を示すブ
ロック図である。
【図7】図1に示したシート排出部に備えられた最上面
位置規定部の構成をより詳細に示すための説明図であ
る。
【図8】図7に示した最上面位置規定部を、オフセット
トレイ側から示す説明図である。
【図9】シートが出紙ローラを通過している際の、シー
ト排出部の状態を示す説明図である。
【図10】シートが出紙ローラから排出されたときの、
シート排出部の状態を示す説明図である。
【図11】排出されたシートがオフセットトレイにスタ
ックされたときの、シート排出部の状態を示す説明図で
ある。
【図12】図1に示したシート排出部の動作の流れを示
すフローチャートである。
【図13】シートをスタックしたオフセットトレイが上
昇し、整合アームに接触し始めたときのシート排出部の
状態を示す説明図である。
【図14】オフセットトレイにスタックされたシートに
与えられる、整合アームからの力を示す説明図である。
【図15】オフセットトレイにシートがスタックされて
いる場合に、別のシートが出紙ローラを通過している際
の、シート排出部の状態を示す説明図である。
【図16】オフセットトレイにシートがスタックされて
いる場合に、別のシートが出紙ローラから排出されたと
きの、シート排出部の状態を示す説明図である。
【図17】オフセットトレイに内蔵されている仕分け駆
動部の構成を一部破断して示す平面図である。
【図18】オフセットトレイに内蔵されている仕分け駆
動部の構成を一部破断して示す正面図である。
【図19】オフセットトレイにおける左右にずれた2つ
の排出位置にシートが蓄積された状態を示す説明図であ
る。
【図20】オフセット仕分けが行われる場合における、
図1に示したシート排出部の動作の流れを示すフローチ
ャートである。
【図21】整合アームが水平移動可能に構成された場合
のシート排出部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シート後処理装置 5 シート排紙口(排紙口) 11 オフセットトレイ(排紙トレイ) 11a オフセットトレイ補強板 11b オフセットトレイ板 44 出紙ローラ(シート搬送部) 81 シート排出部(シート排出機構) 82 出紙センサ(シート検出部) 83 CPU(制御部) 84 最上面位置規定部 85 ソレノイド(アーム駆動部) 86 上限センサ 87 満杯検知アクチュエータ 88 トレイ下限センサ 89 整合アーム(アーム) 89a シート押圧部 90 回動軸部 91 ソレノイド連接部 92 遮光部 93 スプリング(付勢部) 94 筐体 95 ストッパー 101 仕分け駆動部(トレイ移動部) P シート,シート束

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の搬送路を介して排紙口から排出され
    たシートを、排紙トレイに積層するためのシート排出機
    構において、 搬送路上のシートに搬送力を与えるシート搬送部と、 搬送路上でのシートの位置を検出するシート検出部と、 排紙トレイに積載されたシートを上から押圧するシート
    押圧部と、 シート検出部の検出結果に基づいて、シート搬送部の搬
    送力がシートに与えられなくなる第1の時刻と、シート
    が排紙トレイに積載される第2の時刻とを検知するとと
    もに、 シート押圧部を制御して、第1の時刻までは、排紙トレ
    イに積載されているシートに対する押圧を行わせ、第1
    の時刻において、上記シートに対する押圧を停止させ、
    第2の時刻以降で、排紙トレイ上のシートに対する押圧
    を行わせる制御部とを備えていることを特徴とするシー
    ト排出機構。
  2. 【請求項2】上記制御部は、上記第1の時刻までは、排
    出トレイ上のシートを押圧することが可能なシート押圧
    位置までシート押圧部を位置させておき、 第1の時刻において、排紙口と排紙トレイとの間から外
    れた所定の待避位置までシート押圧部を移動させ、 第2の時刻以降で、再び上記シート押圧位置までシート
    押圧部を移動させることを特徴とする請求項1に記載の
    シート排出機構。
  3. 【請求項3】排紙トレイ上のシートを整合するための整
    合基準面を有し、 上記制御部は、第2の時刻以降で、排紙トレイ上のシー
    トを押圧しているシート押圧部と整合基準面との間隔を
    狭めることによって、シートを整合基準面に当接させ
    て、シートの整合を行うことを特徴とする請求項1に記
    載のシート排出機構。
  4. 【請求項4】上記制御部は、シート押圧部と整合基準面
    との間隔を狭める際に、シート押圧部を整合基準面の方
    向に移動させることを特徴とする請求項3に記載のシー
    ト排出機構。
  5. 【請求項5】排紙トレイを昇降させる昇降部を有し、 上記制御部は、この昇降部を制御して、 第1の時刻までは、シート押圧部によるシートの押圧が
    可能な第1の位置まで排紙トレイを上昇させておく一
    方、第1の時刻において、シート押圧部によるシートの
    押圧が不可能な第2の位置まで排紙トレイを下降させ、
    第2の時刻以降で、第1の位置まで再び排紙トレイを上
    昇させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載のシート排出機構。
  6. 【請求項6】上記排紙トレイは、上記排紙口側に向けて
    下降するように傾斜しているとともに、上記整合基準面
    は、排紙トレイの下端部近傍に設けられており、 上記制御部は、第2の時刻以降における排紙トレイの上
    昇にともなって、排紙トレイと相対的に、上記シート押
    圧部を排紙トレイの下端部に向けて移動させることを特
    徴とする請求項5に記載のシート排出機構。
  7. 【請求項7】上記シート押圧部が先端に設けられ、排紙
    トレイの傾斜方向を含む鉛直面内で回動可能なアーム
    と、 シート押圧部を排紙トレイに近づけるようにアームを付
    勢する付勢部と、 シート押圧部を排紙トレイから遠ざけるようにアームを
    回動させるアーム駆動部とを備え、 上記制御部は、第1の時刻において、アーム駆動部によ
    りアームを回動させることでシート押圧部を上記待避位
    置まで移動させるとともに、上記昇降部による排紙トレ
    イの下降を開始させ、 第2の時刻においてアーム駆動部によるアームの回動を
    停止させ、その後、昇降部による排紙トレイの上昇を開
    始することを特徴とする請求項6に記載のシート排出機
    構。
  8. 【請求項8】上記シート押圧部は、上記アームに回動自
    在に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の
    シート排出機構。
  9. 【請求項9】上記シート押圧部は、摩擦係数の高い材料
    から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    シート排出機構。
  10. 【請求項10】上記排紙トレイを水平方向に移動させる
    トレイ移動部を有し、 上記制御部は、このトレイ移動部を制御して、排紙トレ
    イを水平方向に移動させることによって、排紙トレイ上
    における複数の排出位置にシートが配置されるように設
    定されており、 上記シート押圧部は、第2の時刻以降、異なる排出位置
    に配置された複数のシートにおける互いに重なる部分を
    押圧するように設定されていることを特徴とする請求項
    2に記載のシート排出機構。
  11. 【請求項11】上記制御部は、排紙トレイが水平方向に
    移動している間は、上記シート押圧部を一時的に上記待
    避位置まで移動させることを特徴とする請求項10に記
    載のシート排出機構。
  12. 【請求項12】上記シート押圧部が、排紙トレイととも
    に水平方向に移動可能に設けられており、 上記制御部が、排紙トレイにおける水平方向の移動に応
    じて、シート押圧部を排紙トレイとともに移動させるこ
    とを特徴とする請求項10に記載のシート排出機構。
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