JP4150125B2 - 排紙収納装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は画像形成装置に接続される排紙収納装置に関し、特に、画像形成装置から排出された用紙を複数のビントレイに分配して収納する排紙収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷装置や複写機等の画像形成装置に付設される排紙収納装置としては、用紙を複数のビントレイに分配して収納するビンユニットを具備したものが知られている。この排紙収納装置の一例が特開昭54−7936号公報に開示されており、この排紙収納装置は固定されたビンユニットと移動可能な偏向爪を有し、ソート時に偏向爪を移動させて各ビントレイに用紙を分配するように構成されている。偏向爪は移動ユニットと一体的に設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように偏向爪を移動させて各ビントレイに用紙を分配する排紙収納装置は、用紙取入口を固定して各ビントレイを移動させる排紙収納装置に比べ、用紙のソート時間を短くすることができ、画像形成効率を向上させることが可能である。
【0004】
しかし、用紙をビントレイに分配する際に、用紙のサイズやビントレイの位置の違いなどにより用紙搬送時間が変化し、用紙の後端が偏向爪の部分に引っかかって搬送ジャムを引き起こしてしまう場合がある。このとき、上記公報に開示された技術では、移動ユニットと偏向爪とが一体的に設けられているため、ジャム紙の処理を行いにくいという問題点がある。また、長期間使用後に偏向爪を清掃あるいは交換する際に、偏向爪を移動ユニットより取り外すために移動ユニットを分解しなくてはならないために作業性が悪く、さらに装置組立時においても作業効率が低下してしまうという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、ジャム紙の処理や偏向爪の清掃あるいは交換等の作業性を向上させることが可能な排紙収納装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、画像形成装置より排出される用紙を積載する複数のビントレイを有するビンユニットと、前記用紙を前記ビンユニットに向けて搬送する垂直搬送手段と、前記垂直搬送手段によって搬送されてくる前記用紙を前記複数のビントレイのうちの所定のビントレイに向けて偏向して排出させる偏向爪と、前記用紙を受け入れる前記所定のビントレイの受入口を開放させる開放手段と、前記開放手段に開放動作を行わせる駆動手段とを有する排紙収納装置であって、前記偏向爪と前記開放手段とが前記所定のビントレイの変更に伴い一体的に上下動自在であると共に前記偏向爪が前記開放手段に対して着脱可能であり、前記開放手段が前記受入口を開閉させる前記駆動手段に接続された一対の開閉カムを有すると共に前記偏向爪が前記各開閉カムのほぼ中間に配置され、前記偏向爪が前記開放手段に装着された際に、前記駆動手段による回転駆動力を一方の前記開閉カムから他方の前記開閉カムに伝達する駆動力伝達手段を有することを特徴とする。
【0011】
【実施例】
図1は、本発明の第1の実施例としての排紙収納装置を示している。この排紙収納装置1は、画像形成装置としての孔版印刷装置2に接続される。
排紙収納装置1が接続される孔版印刷装置2は、原稿に応じて予め穿孔された図示しないマスタをドラム状の版胴(図示せず)に巻装し、インク供給を行ないつつ版胴を回転駆動してこれに用紙を押し付けて印刷を行ない、印刷済みの用紙を排紙部を介し機外へ排出するという周知の構成を採るもので、例えば、孔版印刷装置2の一例は特開平7−309520号公報に開示されている。
【0012】
排紙収納装置1は、孔版印刷装置2と同一のフロア4上に載置されており、孔版印刷装置2の排紙口3に対向する排紙部対向位置Zが排紙口3に対して位置合わせされ、孔版印刷装置2の装置本体に排紙収納装置1の枠体20の一部が接続される。
【0013】
図1に示すように、排紙収納装置1は、フロア4上の自由な位置に移動可能な矩形塔状の枠体20を備え、枠体20の内部に複数のビントレイ6、孔版印刷装置2から送られた用紙を複数のビントレイ6と対向する用紙搬送面としての偏向側搬送面fに搬送する水平搬送手段8及び垂直搬送手段としての垂直搬送部19、ビントレイ6の周縁部に対向配備されると共に枠体20に支持された複数のレール部材9m,9n(図2参照)、複数のレール部材9m,9nに摺動可能に支持された開放手段としての昇降枠11(図10参照)、昇降枠11の手前側半部11a及び奥側半部11b(図3参照)にそれぞれ枢支される円筒状の主部121を有する各開閉カム12、昇降枠11に支持され一対の開閉カム12を回転させる駆動手段としての開閉カム駆動手段13、昇降枠11に支持され偏向側搬送面fに達した用紙を所定のビントレイ6の受入口aに偏向し挿入する用紙偏向手段14、枠体20の下部に配備され孔版印刷装置2から送られた用紙を積載する排紙トレイ15等を収容している。
【0014】
水平搬送手段8は、排紙部対向位置Z側に上流端が枢支され下流端が揺動する第1切換部16、第1切換部16が後述のソート位置P1(図1に実線で示す位置)にあるときにこれに連結される水平搬送部17、水平搬送部17の後端に配備される第2切換部18等から主に構成され、第2切換部18には偏向側搬送面fを成す垂直搬送部19が連結されている。
【0015】
枠体20は、底枠部201、底枠部201に一体結合され垂直方向に延出する複数の下縦枠部202、これらの上端を横方向に連結する複数の中横枠部203、中横枠部203より垂直方向に延出する複数の縦枠部204,205、これらの上端を横方向に連結する複数の上横枠部206等から主に構成されている。
【0016】
下縦枠部202を構成する右下縦枠部202aは前後一対配備されており、その端部が孔版印刷装置2の図示しない本体基枠に図示しないブラケットを介して接続されている。枠体20の内側上部には、複数のビントレイ6を備えたビンユニット7と、各ビントレイ6と対向する偏向側搬送面fに用紙を搬送する垂直搬送部19とが配設されている。
【0017】
ビンユニット7は、手前側と奥側とにおいて、図1で左右に配置された複数の縦枠部204,205間に配設されている。各ビントレイ6は、図4に示すような平皿状を成し、板金または樹脂で構成されている。複数のビントレイ群の外周部を囲む複数の左右縦枠部204,205間は開放されており、これにより作業者が排紙収納装置1の前に立つだけで、必要なビントレイ6上の用紙を容易に取り出せるように構成されている。
【0018】
各ビントレイ6は、その横方向長さ、すなわち、受入口a側である入口側端部601と右端部602との間隔が最大積載用紙のサイズ以上に設定されている。ビントレイ6の入口側端部601は左縦枠部204に昇降枠11を介して支持されており、右端部602は右縦枠部205に係止片cを介して支持されている。
【0019】
各ビントレイ6は、入口側端部601の両側に突出ピン21を有し、各突出ピン21の先端には突起部としての段付きローラ状のトラニオン22がそれぞれ枢着されている。各突出ピン21は、左縦枠部204に上下に長く形成されたピンガイド溝25に摺動可能に嵌合されており、水平方向へのずれを規制されている。各ビントレイ6は積み重ね状態で順次配置され、各突出ピン21及びその先端のトラニオン22も上下に積み重ねられるようにして左縦枠部204に支持されている。この状態において、上下方向で互いに隣合う各ビントレイ6の入口側端部601での上下間隔は極めて小さく設定されている。
【0020】
各ビントレイ6の右端部602は、手前側と奥側とにおいて右縦枠部205に突設される係止片cの上面にそれぞれ変動可能に係止されている。上下方向において互いに隣合う各ビントレイ6の間隔は、用紙の侵入性を阻害するほど狭くなく、また、積層された用紙の未定着の画像に影響を与えるほど圧縮することが無いように適宜設定されている。ビントレイ6は積載可能最大用紙サイズ以上の長さを有しているため、右端部602における上下方向の間隔はスペーサsや係止片cで比較的小さく設定してよく、この部位における間隔をあえて可変として用紙挿入時に拡大させる必要もない。
【0021】
なお、各ビントレイ6の右端部602と対向する右縦枠部205には、図示しないガイド機構を介し上下に送り操作されることにより各ビントレイ6上の用紙束を閉じ処理するステ−プラ−26が装備されている。ステ−プラ−26には、積載された用紙を挾みステ−プラ−26へ送る図示しないグリッパーが対設されており、このため図示しないグリッパー及びステ−プラ−26とビントレイ6上の用紙束との間の位置精度はステープル作業を行う上で必要とされる特性値となり、ビントレイ6の上下方向の位置精度は重要となる。ここではビントレイ6をその支持部材である係止片cで一つずつ支持し、その支持部材の強度を分散させるタイプのブラケットとして設け、ビントレイ6の上下方向の位置精度を確保するようにしている。これにより係止片cでの負荷は積載される用紙の重量だけとなり、耐久性の向上及び騒音の低下にもつながる。
【0022】
ビントレイ6の右端部602の支持構造は、図18(a),(b)に示すように、右端部602を挟むように右縦枠部205を対向配置して支持してもよいが、上述のように本実施例における排紙収納装置1では、左右縦枠部204,205の間から手前側に用紙を引き出して取り出す構成となっているため、用紙の進入方向(図に矢印Mで示す)先端部が手前側の右縦枠部205に接触して引き出しを阻害する懸念がある。そこで、図19(a),(b)に示すように、スペーサーsを右端部602から用紙進入方向下流側に向けて突出するように配置し、これに対応して右縦枠部205を並設して係止片cにより支持する構成とすれば、右縦枠部205が用紙引き出し時に干渉せず、引き出しスペースが拡大されて用紙の引き出し作業が容易化される。
【0023】
図4に示すように、各ビントレイ6の入口側端部601近傍には衝突壁23が形成されている。ビントレイ6に挿入された用紙はビンユニット7内のエンドフェンス24に衝突した後にビントレイ6上に落下し、このときビントレイ6が図1で左方下がりとなっていることから、衝突壁23の高さはビントレイ6に積載される用紙の最大高さより若干高く設定されている。また、この衝突壁23があることにより用紙束に後から挿入される用紙の先端が当接することが防止でき、用紙が多少カールしていてもジャンプさせることができ、積載された用紙束の最上面に後からの用紙が順次確実に載置される。各ビントレイ6の入口側端部601と反対の右端部602には受入口a側に向かって切欠溝603が形成されている。切欠溝603には、図示しない送り機構により図1で左右に所定量変動可能なエンドフェンス24が嵌合しており、これによって受入口a側より挿入された用紙をサイズに応じて所定の位置に停止させ、用紙挿入時の衝突壁となると共に積載時におけるずれを防止している。
【0024】
ビントレイ6の入口側端部601の周縁部には、手前側と奥側とに一対の左縦枠部204が対設されている。図2に示すように、手前の左縦枠部204には複数のレール部材としての第1レール9mと第2レール9nとが一体的に装着されている。手前側の第1レール9mと第2レール9nとには昇降枠11の手前側半部11aが、奥側の第1レール9mと第2レール9nとには昇降枠11の奥側半部11bがそれぞれ摺動可能に支持されている。
【0025】
図7、図10に示すように、手前側半部11aと奥側半部11bとはそれぞれの両端にS字状ブラケットu1を有しており、両者は両端にブラケットuを有する連結ブラケット11c(図6も参照)によって一体的に結合される。S字状ブラケットu1は手前側及び奥側の左縦枠部204に形成された縦長穴43(図7参照)に遊嵌されている。この手前側半部11a及び奥側半部11bと連結ブラケット11cの連結状態については後述する。
【0026】
図2に示すように、手前側の左縦枠部204に支持された第1レール9mはバー状を成し、その上下端を左縦枠部204の上下横フランジに固着されている。第2レール9nは長片状をなし、その基端を左縦枠部204の折曲縦フランジに溶着されている。第1レール9mと第2レール9nとに支持される昇降枠11の手前側半部11aはほぼ矩形ブラケット状をなし、その左端に前枢支部27が形成され、その右端には横向きピンdを介してガイドローラRが枢着されている。前枢支部27は樹脂製の筒状体をなし、第1レール9mに摺動自在に嵌着されている。ガイドローラRは、第2レール9nと左縦枠部204の縦壁との間にがたなくコロ接触されている。昇降枠11の手前側半部11aと一体結合される奥側半部11bは手前側半部11aと左右対称に形成されており、連結ブラケット11cを介して接続される両者は手前側及び奥側の各第1レール9mと第2レール9nとにガイドされ、がたなく上下動可能に設けられている。
【0027】
図2に示すように、昇降枠の手前側半部11aには、開閉カム12及び開閉カム12を回転させて昇降枠11にビントレイ6の開閉動作を行わせる、駆動手段としての開閉カム駆動手段13が配設されている。図7,図9に示すように、開閉カム12は手前側半部11aの上下フランジ部に各軸受部Yを介して枢支される縦向きのカム軸123と、カム軸123を介して枢支される円筒状の主部121と、主部121の外周部に形成された螺旋溝であるカム溝122とを備えている。主部121と対向する手前側半部11aには、手前の左縦枠部204と対向するカム受け穴g(図7、図9参照)が形成されており、カム受け穴gはビントレイ6側のトラニオン22を嵌合、離脱する開閉カム12及びカムプーリ28をピンガイド溝25側に一部突き出し、遊嵌状態を保てるように形状されている。
【0028】
カム溝122は、段付きローラ状のトラニオン22の小径部を摺動自在に嵌合できるように形成されている。なお、トラニオン22はその小径部が手前の左縦枠部204に形成されるピンガイド溝25に遊嵌し、大径部がピンガイド溝25の両縁部に係止されるようにその形状が設定されている。このため、トラニオン22はピンガイド溝25により上下方向の移動のみを許容されることより、開閉カム12の回転駆動時にその回転方向に応じて、開閉カム12の上端縁あるいは下端縁に達している1つのトラニオン22をカム溝122により他方の上端縁あるいは下端縁側に送り移動することができる。なお、ここでは1回転で1つのトラニオン22を開閉カム12の上端縁と下端縁との間の距離L1だけ上下動させるように設定したが、この1回転当たりの送り量は適宜設定することが可能である。このような開閉カム12は手前側半部11aと同様に奥側半部11bにも左右対称に装着されている。
【0029】
開閉カム駆動手段13は、昇降枠11の全体にわたって装着されている。図3、図7、図9に示すように、そのうちの手前側半部11aのものは、開閉カム12の上端縁側にカム軸123を介して一体的に結合されるカムプーリー28、手前側半部11aに支持される駆動モーター29、駆動モーター29に直結された駆動プーリー30、駆動プーリー30とカムプーリー28との間に掛け渡されるエンドレスの駆動ベルト31、駆動プーリー30の下端に一体的に形成される傘歯車から成る駆動ギヤ32、駆動ギヤ32に噛合する傘歯車から成る従動ギヤ33、従動ギヤ33の回転軸をなし手前側半部11aの主部及びS字状ブラケットu1に枢支されると共に他端にギヤ55を有するギヤ軸56等を備えている。なお、開閉カム駆動手段13のうち、奥側半部11bのものは、手前側半部11a側の駆動モータ29を排した状態で、左右対称に装備されるという構成を採っている。符号Y1は駆動モータ29に代えて駆動ギヤ32を奥側半部112に枢着する軸受部を示している。
【0030】
連結ブラケット11cは、図3、図20に示すように、その両側端部にギヤ55と噛合するギヤ57を有しており、各ギヤ57は連結ブラケット11cの両側板に設けられた図示しない軸受部材によって回転自在に支持された連結軸34の両端に取り付けられている。さらに、連結ブラケット11cの両側部には前述したブラケットuが取り付けられ、その下方には後述する偏向爪35が揺動可能に取り付けられている。
【0031】
手前側半部11a及び奥側半部11bと連結ブラケット11cとは、図20に示すように、ギヤ55とギヤ57とを噛合させ、ギヤ57の支軸である連結軸34をS字状ブラケットu1に形成された溝部に落とし込み、かつ、S字状ブラケットu1とブラケットuとを重ね合わせた状態で、S字状ブラケットu1とブラケットuとを揺動自在に結合する段付きネジ58によって接続される。接続時において、各ギヤ57及び連結軸34によって駆動力伝達手段が構成される。
【0032】
開閉カム駆動手段13は、駆動モータ29を回転させると手前側半部11a側の駆動プーリー30が回転すると共に、傘歯車のギヤ列を介してギヤ軸56が回転する。ギヤ軸56の回転駆動力はギヤ55、ギヤ57、連結軸34、奥側半部11b側のギヤ57、ギヤ軸56を介して傘歯車のギヤ列に伝達され、奥側半部11b側の各駆動プーリー30が回転する。各駆動プーリー30の回転が各駆動ベルト31を介して各カムプーリー28と一体の各開閉カム12に伝えられ、各開閉カム12が回転駆動される。この際に、図3、図10に示すように、手前側半部11a及び奥側半部11bの開閉カム12が連結軸34の働きで確実に安定して同期回転でき、これにより各開閉カム12は、これに対向する1つのビントレイ6の手前側と奥側の各トラニオン22を同時に送り移動することができ、開閉カム12の1回転当たりの距離L1(図2参照)だけトラニオン22、すなわちビントレイ6の入口側端部601を上下動させることができ、隣合う他のビントレイ6の入口側端部601との間に距離L1に近い縦幅の受入口aを形成することができる。
【0033】
昇降枠11には、開閉カム駆動手段13の他に用紙偏向手段14が装着されている。図1、図5及び図6に示すように、用紙偏向手段14は偏向側搬送面fに達した用紙を開閉カム12により受入口aを拡大させた所定のビントレイ6に偏向させて挿入するものであり、偏向爪35及び偏向爪35を切り換える爪切換手段36を有している。偏向爪35は連結ブラケット11cに連結軸34と並列に支持されている。偏向爪35は側面視が三角状でバー状の樹脂成形品であり、その両側端より突設された枢支ピン38が連結ブラケット11cの両側の端片111cに枢着されている。偏向爪35は、偏向側搬送面fに摺接することが可能な爪先351と、爪先351より延出する下向きの凹状面352と、その後端の端縁353と、端縁353の手前側と奥側に突設される一対の係止片354と、凹状面352を有する凹壁355と、凹壁355より突出する一対の補強片356とを備えている。凹壁355の中央部には用紙センサーS1が取り付けられており、用紙センサーS1の検出端は凹状面352に沿った形状をなし、用紙の搬送抵抗となることがないように形成されている。
【0034】
爪切換手段36は、連結ブラケット11c内に配備された連結軸34、連結軸34の中央に一体結合される爪揺動カム39、爪揺動カム39を挟むと共に連結軸34に嵌挿される爪揺動レバー40、爪揺動レバー40の下端に結合されるストローク調整スプリング41、同スプリング41に中央部が連結され両端部が偏向爪35側に結合される爪軸42とを有している。
【0035】
偏向爪35は、揺動端側となる係止片354を、爪支持スプリング44を介して連結ブラケット11cに連結されており、爪支持スプリング44の働きで常時上方に弾性的に回動付勢され、通常は連結ブラケット11cに設けられたストッパー112cに当接することにより爪先351が偏向側搬送面fより離間した退避位置q2に保持されている。爪揺動レバー40は一対の分岐レバー部401を有しており、各分岐レバー部401の下方側が中央結合部403により一体結合されている。一対の分岐レバー部401には連結軸34を遊嵌する長穴402がそれぞれ形成されており、各分岐レバー部401の下端縁には爪軸42の両端部を遊嵌する下向き溝404が形成されている。偏向爪35は、後述するガイド位置としての偏向位置q1に保持されその爪先351を偏向側搬送面fに押圧した際に、その反力を爪軸42を介してストローク調整スプリング41が受けて圧縮変位可能に構成されている。このため、偏向側搬送面fに爪先351が過度に押圧されることを防止することができ、爪先351の耐久性を確保することができる。
【0036】
爪切り換え手段36の駆動源として連結軸34が用いられている。連結軸34には爪揺動カム39が一体的に取付けられている。爪揺動カム39は、そのリフトサークルを中央結合部403の湾曲面に当接させることにより、爪支持スプリング44の弾性力に抗して偏向爪35を退避位置q2より偏向位置q1に変位させることができる。なお、連結軸34と連動する開閉カム12が1つのビントレイ6のトラニオン22を隣合う他のビントレイ6のトラニオン22と最も離隔させる回転角にあるとき、すなわち開閉カム12の上端縁と下端縁とにそれぞれ隣合うトラニオン22が当接するとき、連結軸34上の爪揺動カム39のリフトサークルが中央結合部403の湾曲面に当接し、偏向爪35を偏向位置q1に保持するように連結軸34における爪揺動カム39の回転角位置が設定されている。
【0037】
このように、昇降枠11に支持される偏向爪35と開閉カム12とは開閉カム駆動手段13を駆動源として共用でき、装置の簡素化、軽量化、低コスト化を図れ、しかも連結軸34と偏向爪35と開閉カム12とが連動するので、安定した同期作動が得られる。すなわち、爪切り換え手段36が偏向爪35を偏向位置q1に切り換えると同時に開閉カム12が1つのビントレイ6と隣合う他のビントレイ6の両入口側端部601を最も離隔させ、1つのビントレイ6の下端縁にトラニオン22が当接するビントレイ6の受入口aを十分拡大することができる。さらに、この場合、昇降枠11が上下方向のいずれの位置に移動しても、昇降枠11上の偏向爪35と開閉カム12の下端縁が当接するビントレイ6の受入口aとの相対位置がほぼ一定であるので、偏向側搬送面f上の用紙を受入口aに向けて偏向する角度が一定となり、用紙を確実に安定して偏向し、受入口aに案内でき、挿入できる。
【0038】
また、このような偏向爪35は、高速で搬送されてくる用紙に対して、ビントレイ6への挿入前のブレーキとして作用し、ビントレイ6内での用紙の挙動を安定させることができる。しかも、このとき、用紙の裏面(印刷されていない面)からのみ力が作用するので、印刷画像への擦れ等の影響が抑えられる。
【0039】
図1に示すように、垂直搬送部19は、ビンユニット7をなす各ビントレイ6の入口側端部601に対設されている。図10、図13に示すように、垂直搬送部19は側面視が矩形の筐体としての矩形フレーム45を備えており、矩形フレーム45はその奥側(図10で上側)部を図示しないヒンジ部材を介し奥側の左縦枠部204に連結され、手前側部(図10で下側)を手前側の左縦枠部204に図示しないジョイント部材を介し連結される。このため、適時にこの矩形フレーム45は手前側の側部を回動端として水平方向に回動可能に形成されている。
【0040】
矩形フレーム45は、その上下端近傍の部位にそれぞれ図示しない軸受部材を介し枢着される上下ローラ46、47、上下ローラ46、47に巻き掛けられた複数(ここでは4本)の無端ベルト48、複数の無端ベルト48の外側に所定間隔を介し対設される吸引ファン49、吸引ファン49を支持すると共に複数の無端ベルト48側の空間eを外部より隔離する外壁部材50等を備えている。
【0041】
各無端ベルト48は合成樹脂又はゴム等の素材によって成形され、その表面に多数の貫通孔hを形成され、吸引ファン49の駆動時に貫通孔hより空気を吸引し、搬送途上にある用紙を無端ベルト48上の偏向側搬送面fに吸着させる。図2、図13に示すように、上ローラ46は従動ローラとして、下ローラ47は駆動ローラとしてそれぞれ配備されており、下ローラ47の一端部には駆動ギヤ51が一体的に取付られ、これはベルト回転伝達機構52を介して駆動モータ53に連結される。
【0042】
図2、図10、図13に示すように、無端ベルト48の偏向側搬送面fの裏面側には、用紙の搬送方向両端部を案内可能なガイド板500が設けられている。ガイド板500は、無端ベルト48の支持領域からはみ出す用紙両端部のカール等を制限するもので、無端ベルト48の設置数の節約に寄与し、駆動モーター53の小型化及び消費電力の節減に寄与するものである。また、中間部を支持されることなく上下方向に延びる無端ベルト48の回転移動時における水平方向での振動を制限し、用紙の垂直搬送時における安定化にも寄与する。
【0043】
図1に示すように、ビンユニット7の下部であって、複数の下縦枠部202及びこれら上端を連結する複数の中横枠部203とで囲まれた領域内には、第1切換部16、水平搬送部17、第2切換部18が配設されている。
【0044】
第1切換部16は、後述するソート位置P1(図1に実線で示す位置)に位置決めされたときに水平搬送部17に連結され、ノンソート位置P2に位置決めされたときに水平搬送部17の直下に配設された排紙トレイ15に向けて用紙を搬送する。
【0045】
第1切換部16は、排紙部対向位置Zで排紙口3より用紙を取り入れ、取入方向Xに搬送する。第1切換部16は搬送機能を有する横向きコンベアであり、図11に示すように、手前側と奥側との一対の右下縦枠部202aに支持されている。一対の右下縦枠部202aは、その端部が孔版印刷装置2の図示しない本体基枠に図示しないブラケットを介して接続されている。
【0046】
第1切換部16は、一対の右下縦枠部202aに支持される扁平箱状の基台60と、基台60の内部に枢支される駆動プーリー61及び従動プーリー62と、各プーリー61,62に巻き掛けられ一部を基台60の上面に露呈した複数(ここでは3本)の無端ベルト63と、基台60の下壁に取付られ用紙を無端ベルト63上に吸着させる吸引ファン64とから主に構成されている。各プーリー61,62は、チェーン、スプロケット及びモーター等の図示しない周知の駆動系により駆動される。
【0047】
無端ベルト63は合成樹脂又はゴム等の部材により成形されており、多数の貫通孔hを有している。吸引ファン64は駆動時に基台60内の空気を吸引し、搬送途上にある用紙を無端ベルト63上に吸着させる。
【0048】
基台60の流入端側(図10において右側端)の外側壁には、駆動プーリー61の回転中心と同軸の枢支ピン65が突設されている。この枢支ピン65が一対の右下縦枠部202aに枢支されることにより、無端ベルト63及び基台60の流入端側が常時排紙部対向位置Zに保持され、基台60の流出端側が上下に揺動可能に構成されている。基台60の流出端側の下壁面(図示せず)には切換駆動手段66(図11参照)が配設されている。
【0049】
切換駆動手段66は、第1切換部16の支持位置を切り換えるものであり、第1切換部16を枢支ピン65を中心として選択的に揺動保持し、第1切換部16をソート時に水平搬送部17と対向するソート位置(図1の実線位置)P1に、ノンソート時に排紙トレイ15と対向するノンソート位置(図1の2点鎖線で示す位置)P2に選択的に揺動保持する。
【0050】
切換駆動手段66は、基台60の下壁面に突設されるブラケット67、ブラケット67に枢軸68を介し枢支される一対のピニオン69、両ピニオン69が噛合する手前側及び奥側の右下縦枠部202aに形成されたラック70、枢軸68の中央部に一体的に結合されたウォームホイール71、ウォームホイール71に噛み合うウォーム72、ウォーム72を駆動するモーター73(図10参照)等から主に構成されている。
【0051】
一対のラック70は、枢支ピン65の中心線を中心とした扇形状をなすように形成されている。第1切換部16のソート位置P1及びノンソート位置P2への揺動は、孔版印刷装置2からの信号が図示しない制御手段に入力され、その制御手段からの出力信号がモーター73に入力されることにより行われる。また、枠体20の内部には、流出端が水平搬送部17と連通するソート位置P1に達した際にモータ停止指令を発する第1位置センサー74、流出端が排紙トレイ15と連通するノンソート位置P2に達した際にモータ停止指令を発する第2位置センサー75が配設されている。モーター73は、第1位置センサー74及び第2位置センサー75のモーター停止指令に応じてピニオン69を正転あるいは逆転させ、第1切換部16をソート位置P1とノンソート位置P2とに選択的に切り換え保持する。
【0052】
図1、図10、図12に示すように、第2切換部18に連結可能な水平搬送部17は搬送機能を有するコンベアであり、箱状の基台80、基台80の内部に枢支される一対のプーリー81,82、各プーリー81,82間に巻き掛けられ一部を基台80の上面に露呈された複数の無端ベルト83、基台80の下壁に取付られ用紙を無端ベルト83上に吸着させる吸引ファン84等から主に構成されている。両プーリー81,82は、チェーン、スプロケット及びモーター等の図示しない周知の駆動系により駆動される。基台80は、手前側及び奥側の中横枠部203に図示しないブラケットを介してほぼ水平に固定されている。
【0053】
水平搬送部17は、ソート位置P1にある第1切換部16からの用紙を流出端側の第2切換部18に搬送する。無端ベルト83も合成樹脂又はゴム等の部材により成形されており、多数の貫通孔hを有している。吸引ファン84は、駆動時に基台80内の空気を吸引して搬送途上にある用紙を無端ベルト83上に吸着させる。
【0054】
図1、図8に示すように、第2切換部18は手前側及び奥側の下縦枠部202間にわたり配備されるバー状の偏向爪181、偏向爪181の手前側と奥側端よりそれぞれ突き出して形成され下縦枠部202側に図示しないブラケットを介して枢支される枢支ピン182、一方の枢支ピン182に固定されるレバー183、レバー183の回動端の長穴184にピン185を介し連結されるソレノイド186等から主に構成されている。偏向爪181の上端側には、湾曲面での用紙搬送抵抗を低減させる複数の切欠凹部181aが形成されている。
【0055】
ソレノイド186のオフ時において偏向爪181の爪先xは図1に実線で示す通常位置t1に保持され、ソレノイド186のオン時において爪先xは図1に2点鎖線で示す重連位置t2に切り換え保持される。爪先xが通常位置t1に保持される場合、水平搬送部17の用紙を垂直搬送部19に偏向し、本実施例ではこの状態に固定される。なお、図1の排紙収納装置1に連続して図示しない第2の排紙収納装置を接続し、同装置内の図示しないビンユニットにも用紙を仕分けするように構成した場合、偏向爪181の爪先xをソレノイド186のオン時に重連位置t2に切り換え保持する。この場合、水平搬送部17の用紙は図示しない第2の排紙収納装置の排紙部対向位置Z’(図1参照)に向けて搬送されることとなる。
【0056】
水平搬送部17の直下方には排紙トレイ15が配設されている。排紙トレイ15は、第1切換部16がノンソート位置P2に保持されると、排紙部対向位置Zから搬送される用紙を順次積載する。排紙トレイ15は、図1に示すように、昇降機構90を介して枠体20の下部に支持されており、図1に符号u1で示す上限位置と符号u2で示す下限位置との間を上下動自在に設けられている。排紙トレイ15は、排紙トレイ本体91、排紙トレイ本体91の用紙搬送方向下流側端部に立設されたエンドフェンス92、エンドフェンス92の両側部に立設された一対のサイドフェンス93を備えている。各サイドフェンス93は、実線で示すように起立した態位と外側に向けて倒伏した態位とをとることができ、また、各サイドフェンス93は互いに内側と外側とに連動して移動可能な図示しない周知の構成を備えたものが採用されている。このような機能を備えた排紙トレイの一例が特開平7−41238号公報に開示されている。
【0057】
以下、上述した排紙収納装置1の動作を説明する。
孔版印刷装置2が周知の製版工程、版付け工程を順次行ない、版付け工程での画像確認結果が良好であれば印刷工程が開始される。先ず、印刷時において、孔版印刷装置2の図示しない操作パネル上で用紙を仕分けするソートモードが選択されていない場合、すなわちノンソートモードの場合を説明する。
【0058】
孔版印刷装置2はノンソートモードであると判断して昇降機構90を駆動し、排紙トレイ15を上限位置u1に移動させると同時に、切換駆動手段66を第2位置センサー75の信号に応じて駆動し、第1切換部16の支持位置をノンソート位置P2に切り換え、第1切換部16の流出端を排紙トレイ15と対向させた状態で保持させる。その後、第1切換部16の無端ベルト63及び吸引ファン64を駆動し、その上で孔版印刷装置2は排紙口3から画像面を上にして用紙を排出する。用紙は排紙部対向位置Zから排紙収納装置1内に取り入れられ、第1切換部16を経て排紙トレイ15上に順次積載される。なお、排紙トレイ15は、その積載枚数に応じて上限位置u1より下方の下限位置u2に向け順次降下されるように昇降機構90の作動を制御される構成としてもよい。また、後述するソートモードが選択されている場合で、版付け工程におけるいわゆる版付け用紙は、この排紙トレイ15に排出されるように制御される。
【0059】
印刷時において、孔版印刷装置2の図示しない操作パネル上で用紙を仕分けるソートモードが選択されている場合、孔版印刷装置2はソートモードであると判断して、切換駆動手段66を第1位置センサー74の信号に応じて駆動し、第1切換部16の支持位置をソート位置P1に切り換え、第1切換部16の流出端を水平搬送部17と対向させた状態で保持させる。さらに、孔版印刷装置2は第1切換部16、水平搬送部17、垂直搬送部19の各無端ベルト63,83,48及び各吸引ファン64,84、49を駆動する。
【0060】
その後、孔版印刷装置2は排紙口3から画像形成された第1の原稿に応じた用紙を仕分け数だけ順次排出する。画像面を上にして排出された用紙は排紙部対向位置Zから排紙収納装置1内に順次取り入れられ、第1切換部16、水平搬送部17の各無端ベルト63,83及び第2切換部18を経て垂直搬送部19の無端ベルト48上の偏向側搬送面fに搬送される。
【0061】
さらに、孔版印刷装置2は1番目(最下段)のビントレイ6に1枚目の用紙を仕分けるべく、昇降枠11上の開閉カム12及び偏向爪35を基準位置に切り換え保持する。この基準位置において、開閉カム12は1番目のビントレイ6の手前側と奥側との各トラニオン22の直上に配置され、偏向爪35は爪揺動カム39により退避位置q2より偏向位置q1に切り換え保持される。
【0062】
この状態で1枚目の用紙が偏向側搬送面fに沿って上昇してくると、用紙は偏向爪35により偏向側搬送面fより離されて偏向され、開閉カム12の直下にトラニオン22を当接させる1番目のビントレイ6の受入口aに挿入される。すなわち、水平搬送手段8及び用紙偏向手段14により排紙部対向位置Zに順次取り入れられる用紙はUターンされ、画像面を下向きにした状態で載置される。このとき、孔版印刷装置2側で予め検出された用紙サイズに応じてエンドフェンス24がその位置を切り換えられており、受入口a側より挿入された用紙はそのサイズに応じた所定の位置でエンドフェンス24に衝突し、各ビントレイ6上での用紙の載置が安定して行われる。
【0063】
1枚目の用紙が1番目のビントレイ6の受入口aに挿入されると、用紙センサS1(図5参照)からの検知信号を受けてビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モーター29を駆動し、手前側及び奥側の両開閉カム12を1回転させるが、この1回転中に1番目のビントレイ6のトラニオン22の上に2番目のビントレイ6のトラニオン22が距離L1だけ相対的に下方に移動する。2番目のビントレイ6のトラニオン22は両開閉カム12のカム溝122に沿って下方に移動し、1番目のビントレイ6のトラニオン22の真上に重なり、それ以上下方には移動できなくなる。すると、昇降枠11と共に両開閉カム12及び偏向爪35が上方に移動し、丁度1回転した時に両開閉カム12はその下端縁が2番目のビントレイ6のトラニオン22と当接する位置に達する。これにより、2番目のビントレイ6の入口側端部601を拡大させ、同時に偏向爪35を爪揺動カム39により偏向位置q1に切り換え保持する。この状態で2枚目の用紙が偏向爪35に達すると用紙はそこで偏向され、開閉カム12の下端縁にトラニオン22を当接させた2番目のビントレイ6の受入口aに挿入される。この2枚目の用紙が2番目のビントレイ6に挿入されると、以下、1枚目のときと同様の動作が継続される。ビントレイ6の受入口aに仕分け数の用紙が挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モーター29を仕分け数の分だけ逆回転させた後に停止させ、最下端である前述の基準位置で待機状態に入る。
【0064】
上述の昇降枠11の上下動時において、手前側半部11a及び奥側半部11bと連結ブラケット11cとが段付きネジ58によって揺動可能に取り付けられているので、駆動経路中における伝達部材(ギヤ、ベルト、プーリー等)のバックラッシュ等のがたつきにより、駆動側が先に移動してしまいギヤあるいは軸受部に多大な負荷がかかることを防止でき、機械精度及び耐久性を向上させることができる。
【0065】
このようなソート動作中に、偏向爪35の端縁353に近い側の凹状面352内に配置された反射型の光学センサーである用紙センサーS1が用紙を検知して作動し、この用紙センサーS1の働きにより、孔版印刷装置2より所定のビントレイ6に挿入される用紙を確実に認識することができる。孔版印刷装置2の制御系は、用紙センサーS1が所定時間内に用紙を検知できなかった場合、あるいは用紙を検知し続けた場合に用紙搬送ジャムが発生したと判断し、印刷動作を停止させると共にその旨を表示させる。これにより、全てのビントレイ6に用紙センサーS1を設ける必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。
【0066】
これと並行して、第2の原稿の製版工程が行われる。製版工程後、版付け工程を経て印刷工程が行われ、孔版印刷装置2は排紙口3から画像形成された第2の原稿に応じた用紙を仕分け数だけ順次排出する。版付け用紙は、前述したように排紙トレイ15に排出するように制御される。この場合も用紙は偏向爪35により偏向側搬送面fより剥離された後に偏向され、待機状態で受入口aを拡大したビントレイ6に1枚目の用紙を画像面を下向きにして、先の用紙の上に積載される。受入口aに1枚目の用紙が挿入され、上述と同様に偏向爪35に設けられた用紙センサーS1により用紙が検知されると、ビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モーター29を第1の原稿の時と同様に駆動し、手前側及び奥側の両開閉カム12を回転させ、下から2番目のビントレイ6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させる。
【0067】
これにより、昇降枠11と共に両開閉カム12及び偏向爪35が上方に移動し、両開閉カム12の下端縁が下から2番目のビントレイ6のトラニオン22と当接する状態となる。このとき、下から2番目のビントレイ6の受入口aが拡大され、同時に偏向爪35が爪揺動カム39により退避位置q2から偏向位置q1に切り換え保持される。この状態で2枚目の用紙が偏向爪35に達すると、用紙はそこで偏向され、開閉カム12の下端縁がトラニオン22と当接する下から2番目のビントレイ6の受入口aに挿入されて先の用紙の上に積載される。2枚目の用紙が下から2番目のビントレイ6に挿入されると、以下、1枚目のときと同様の動作が継続される。この後、仕分け数分の最上部のビントレイ6の受入口aに用紙が挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13の駆動モーター29を前述と同様に制御し、第3の原稿に応じた用紙の搬入を待つ待機状態に入る。
【0068】
このように、ソートモードが選択されている場合、ビントレイ6に対して第1から所定数までの原稿に応じて画像形成された用紙が順次仕分けして積載され、印刷終了後に各ビントレイ6上に積載された原稿数分の用紙束が左縦枠部204と右縦枠部205との間より作業者によって手前側に順次取り出されることとなる。なお、場合により、印刷終了後に各ビントレイ6上の各用紙束がステープラ26によりステープル処理され、その上で取り出されることとしても良い。
【0069】
また、この実施例では、開閉カム12を最下端にした位置を基準位置として、昇降枠11を下から上へ移動させながら仕分け動作を行うようにしたが、これはトラニオン22が上から下へ移動することとなり、これによりビントレイ6は上から下へ移動するため、負荷が軽減されて高速に対応しやすいからである。従って、この効果を望まないのであれば、開閉カム12を最上端にした位置を基準位置として昇降枠11を上から下へ移動させるように構成してもよい。もちろん、原稿毎に開閉カム12を基準位置に戻さずに上から下へ移動させた後は、次の原稿は下から上へ移動させるようにしてもよい。
【0070】
上述のように、第1の実施例における排紙収納装置1では、開閉カム駆動手段13を駆動することにより昇降枠11に開閉カム12と偏向爪35とを取り付けて一体的に上下移動させるので、ビントレイの位置決め精度を向上させることができる。また、段付きネジ58を取り外すことにより昇降枠11に対して偏向爪35を簡単に取り外すことができるので、ジャム紙の処理や偏向爪の清掃あるいは交換等の作業を簡単に行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【0071】
また、昇降枠11の上下動時において、手前側半部11a及び奥側半部11bと連結ブラケット11cとが段付きネジ58によって揺動可能に取り付けられているので、駆動経路中における伝達部材のがたつきにより駆動側が先に移動してしまいギヤあるいは軸受部に多大な負荷がかかることを防止でき、機械精度及び耐久性を向上させることができる。
【0072】
さらに、図1の第1実施例における開閉カム駆動手段13は、開閉カム12の駆動源として機能すると同時に、用紙偏向手段14の偏向爪35を切り換える爪切り換え手段36の駆動源としても機能するため、装置の簡素化、軽量化及び低コスト化を図ることができる。しかも、同一駆動源により回転する連結軸34により開閉カム12と偏向爪35とが駆動するので、開閉カム12の下端縁に対向しているビントレイ6の受入口aを拡大する時点と、偏向爪35を偏向位置q1に切り換える時点とを容易に同期させることができ、特に同期制御をすることもなく、この点でも装置の簡素化を図ることができる。
【0073】
第1の実施例における排紙収納装置1では、連結軸34が開閉カム12と偏向爪35を共に駆動するように構成したが、これに代えて、図14ないし図16に示すように、偏向爪35aを独自の爪切換手段36aで切り換えるように構成してもよい。第2の実施例としての排紙収納装置1aは、排紙収納装置1と比べ、用紙偏向手段14aを用いた点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0074】
両開閉カム12と同時に上下動する用紙偏向手段14aは、偏向側搬送面fに達した用紙を開閉カム12により受入口aを拡大させているビントレイ6に偏向し、その受入口aに挿入するもので、偏向爪35aと、偏向爪35aを切り換える爪切換手段36aとを備えている。
【0075】
図16に示すように、昇降枠11の手前側半部11aと奥側半部11bとを結合する連結ブラケット11cは、連結軸34aを回転自在に支持すると共に、連結軸34aと並列に偏向爪35aを回動可能に支持している。連結軸34aは、連結軸34と比較すると昼間部に爪揺動カム39を有していない点においてのみ相違しており、その両端にギヤ57を有している。
【0076】
偏向爪35aには爪切換手段36aが装着される。偏向爪35aは、その両側端に突設されると共に連結ブラケット11cの両側の端片111cに枢着される枢支ピン38aと、ガイド板54に当接可能な爪先351と、爪先351より延出する下向きの凹状面352と、その後端の端縁353と、端縁353の手前側と奥側とに突設される一対の係止片354と、各係止片354を連結ブラケット11cの上側、すなわち爪先351を偏向側搬送面fより離隔させる向きに付勢する爪支持スプリング44とを備える。
【0077】
図15、図16に示すように、爪切換手段36aは、連結ブラケット11cの上壁部111に図示しないブラケットを介して一体的に取り付られる爪ソレノイド95、上壁部111より下方に延出し爪ソレノイド95を挾むように配備される一対の下向きブラケット112、両ブラケット112の下端側にそれぞれ枢支されるレバー114、レバー114の一端に設けられ爪ソレノイド95のピン96と係合する長穴113、レバー114の他端に枢支されるローラー115、凹状面352を有する凹壁355より突出する一対のリブ356間にピン116を介し枢着された揺動折曲板117、凹壁355に下端が支持され上端側が揺動折曲板117の揺動端をローラー115に向けて押圧するストローク調整スプリング118等を有している。凹壁355の背面側には用紙センサーS1が支持されており、その検出端は凹状面352に沿った形状を成し、用紙の搬送抵抗となることがないように形成されている。
【0078】
爪ソレノイド95は、オフ時に爪支持スプリング44と協働して偏向爪35aを退避位置q2に保持し、オン時に爪支持スプリング44の付勢力に抗して偏向爪35aを偏向位置q1に切り換え保持する。偏向爪35aが偏向位置q1にあるとき、偏向爪35aの爪先351は偏向側搬送面fに当接するが、その反力は偏向爪35aよりストローク調整スプリング118を経て揺動折曲板117を介し爪ソレノイド95に支持されるレバー114側に達する。従って、ここでの反力はストローク調整スプリング118により緩衝され、過度に爪先351が偏向側搬送面fに押圧されることを防止でき、爪先351の耐久性を確保することができる。
【0079】
このような第2実施例としての排紙収納装置1aは、その動作が第1実施例の排紙収納装置1と比べ、開閉カム駆動手段13aと爪切り換え手段36aの動作が相違する点以外は同様のため、ここでは重複説明を省略する。
【0080】
孔版印刷装置2がノンソートモードであると、排紙収納装置1と同一の動作がなされる。一方、ソートモードが選択されていると孔版印刷装置2は、第1切換部16の支持位置をソート位置P1に切り換え、その上で、孔版印刷装置2は水平搬送手段8を駆動する。孔版印刷装置2から排出された用紙は、排紙部対向位置Zを経て第1切換部16、水平搬送部17の各無端ベルト63,83を経由し、垂直搬送部19の無端ベルト48上の偏向側搬送面fに搬送される。
【0081】
このとき、孔版印刷装置2は基準位置にある1番目のビントレイ6に1枚目の用紙を仕分けるべく、昇降枠11上の開閉カム12が基準位置に切り換え保持されている。この基準位置において、開閉カム12の下端縁は1番目のビントレイ6の手前側及び奥側の各トラニオン22上に配置され、同時に爪ソレノイド95がオンされて偏向爪35aが偏向位置q1に切り換え保持される。これにより、爪先351が凹部54aに係合して偏向爪35aが所定位置に位置決めされる。
【0082】
この状態で1枚目の用紙が偏向側搬送面fに沿って上昇してくると、用紙は偏向爪35aにより偏向側搬送面fよりすくい上げられて偏向される。偏向された用紙は1番目のビントレイ6の受入口aに挿入され、画像面を下向きにした状態で載置される。このとき、予め検出済の用紙サイズに応じてエンドフェンス24がその位置を切り換え保持されている。
【0083】
1枚目の用紙が1番目のビントレイ6の受入口aに挿入されると、用紙センサーS1からの検知信号を受けてビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aを駆動して開閉カム12を1回転させ、2番目のビントレイ6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させ、両開閉カム12の下端縁を2番目のビントレイ6のトラニオン22にそれぞれ当接させ、そのビントレイ6の受入口aを拡大させる。一方、ビン駆動信号に応じて爪ソレノイド95が一旦オフされて偏向爪35aは退避位置q2に保持され、設定時間(昇降枠11の上昇時間)が経過した後、再度爪ソレノイド95がオンされて偏向爪35aが偏向位置q1に切り換え保持される。
【0084】
この状態で2枚目の用紙が偏向爪35aに達すると、用紙はそこで偏向され、開閉カム12の下端縁がトラニオン22と当接する2番目のビントレイ6の拡大された受入口aに挿入される。2枚目の用紙が2番目のビントレイ6に挿入されると、以下、1枚目のときと同様の動作が継続される。ビントレイ6の受入口aに仕分け数の用紙が挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aの駆動モーター29の回転を制御し、爪ソレノイド95をオフして偏向爪35aを退避位置q2に保持した状態で両開閉カム12を基準位置に戻し、同位置で待機状態に入る。
【0085】
次に、孔版印刷装置2が第2の原稿に応じた用紙を仕分け数だけ順次排出する。この時点で爪ソレノイド95がオンされ、偏向爪35aが偏向位置q1に切り換え保持される。これにより用紙は偏向爪35aにより偏向され、待機状態で受入口aを拡大したままの最下端のビントレイ6に画像面を下向きにして、先の用紙の上に積載される。最下端のビントレイ6の受入口aに1枚目の用紙が挿入されて用紙センサーS1により正常に検知動作が行われると、上述と同様にビン送りを許容するビン駆動信号が出力され、この信号に応じて孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aの駆動モーター(図3の駆動モータ29参照)を第1の原稿のときと同様に制御し、手前側及び奥側の両開閉カム12を1回転させ、下から2番目のビントレイ6のトラニオン22を距離L1だけ相対的に下方に移動させる。これにより、両開閉カム12の下端縁が下から2番目のビントレイ6のトラニオン22に当接する状態に達し、同ビントレイ6の受入口aを拡大させる。
【0086】
一方、ビン駆動信号に応じて爪ソレノイド95が一旦オフされて偏向爪35aは退避位置q2に保持される。設定時間(昇降枠11の上昇時間)が経過した後に再度爪ソレノイド95がオンされ、偏向爪35aは偏向位置q1に切り換え保持される。この状態で2枚目の用紙が偏向爪35aに達すると、用紙は偏向されて開閉カム12の下端縁にトラニオン22を当接する下から2番目のビントレイ6の受入口aに挿入され、先の用紙の上に積載される。以下、1枚目のときと同様の動作が継続される。仕分け数分の用紙が順次仕分けされ、仕分け数分の最上部のビントレイ6の受入口aに用紙が挿入されると、孔版印刷装置2は開閉カム駆動手段13aを制御し、爪ソレノイド95をオフして偏向爪35aを退避位置q2に保持して、第3の原稿に応じた用紙の搬入を待つ基準位置での待機状態に入る。
【0087】
このように、ソートモードが選択されている場合、印刷部数分のビントレイ6に対し、第1から所定数までの原稿に応じて画像形成された用紙が順次仕分けして積載され、印刷終了後に各ビントレイ6上に積載された原稿数分の用紙束が作業者により順次取り出される。場合により、印刷終了後に各ビントレイ6上の各用紙束がステープラー26によりステープル処理され、その上で取り出されることとしても良い。
【0088】
上述のように、第2の実施例における排紙収納装置1aでは、開閉カム12が開閉カム駆動手段13aに駆動操作され、用紙偏向手段14aの偏向爪35aが爪切換手段36aの爪ソレノイド95に切り換え操作され、両者は用紙センサーS1の検知信号によって制御されるビン駆動信号に同期して駆動している。この場合、開閉カム駆動手段13aと爪切換手段36aが独立しており、開閉カム12と偏向爪35aは共に昇降枠11に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保でき、より安定して用紙を偏向し受入口aに挿入できるように開閉カム12や偏向爪35aの装着位置や形状を調整できる。
【0089】
第2の実施例における排紙収納装置1aは、第1の実施例における排紙収納装置1と同様に、ビントレイの位置決め精度を向上させることができると共に、ジャム紙の処理や偏向爪の清掃あるいは交換等の作業を簡単に行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【0090】
また、昇降枠11の上下動時において、手前側半部11a及び奥側半部11bと連結ブラケット11cとが段付きネジ58によって揺動可能に取り付けられているので、駆動経路中における伝達部材のがたつきにより駆動側が先に移動してしまいギヤあるいは軸受部に多大な負荷がかかることを防止でき、機械精度及び耐久性を向上させることができる。
【0091】
なお、図15、図16に示したように、第2の実施例における排紙収納装置1aで用いられる爪切換手段36aは、爪ソレノイド95の切り換え操作力を、レバー114、揺動折曲板117、ストローク調整スプリング118を介し偏向爪35aに伝える構成を採っていたが、これに代えて、偏向爪35aの枢支ピン38aに図示しないレバーを固着し、これに図示しないリンク機構を介し直接爪切換手段としての爪ソレノイド95等を連結するという構成を採ってもよく、この場合も、開閉カム12と偏向爪35aとが独立して動作でき、両者は共に昇降枠に支持されるが、相対的な位置の自由度を比較的容易に確保でき、レイアウト上の自由度や形状自由度を確保することができる。
【0092】
上記各実施例で示した各排紙収納装置1,1aは、ビンユニット7に対し単一の昇降枠11,11aを対設し、同昇降枠11に設けた開閉カム12で順次所定のビントレイの受入口aを拡大させ、受入口aと対向する単一の偏向爪35,35aで用紙の偏向を行う構成としたが、これに代えて、図17に示すように、上下に所定間隔を保持した状態で複数(ここでは2個)の昇降枠11A、11Bを設け、各昇降枠11A,11Bに排紙収納装置1と同様の構成で開閉カム12と偏向爪35とを支持させる構成としてもよい。この場合、下側の昇降枠11Bの開閉カム12には、トラニオン22を介してその上の全ビントレイ6及び上側の昇降枠11A側の重量が加わるが、上下に所定の間隔を有して配備され受入口aを拡大された2ヵ所のビントレイ6A,6Bに交互に用紙を収納することができる。このため、各昇降枠11A、11B上の開閉カム12の切り換えに要する時間が排紙収納装置1の場合と比較して約2分の1となり、装置の高速化を図ることが容易となるという効果が得られる。
【0093】
上記各実施例では、偏向爪35,35aの爪先351を無端ベルト48の表面である偏向側搬送面fに接触させて搬送されてくる用紙の先端をすくい上げる構成としたが、図21に示すように、爪先351を無端ベルト48の内方に入り込ませる構成としてもよい。無端ベルト48と爪先351との位置関係は図23、図24に示す状態となる。この変形例における偏向爪35cは、図22に示すように、爪先351に無端ベルト48が入り込む切欠部512が形成されており、全体として櫛歯状に形成されている。この形状により、各爪先351は偏向爪35cが偏向位置q1に置かれたときに無端ベルト48の隙間に入り込む。なお、図27では爪切換手段36aの図示を省略している。
【0094】
このように、偏向爪35cを櫛歯状として爪先351を無端ベルト48の表面より潜り込ませる構成とすれば、用紙のすくい上げが確実に行われ、爪先351の尖端精度を向上させる必要がなくなる。
ところで、無端ベルト48の裏面側(内方側)に位置するガイド板500は、その機能上、無端ベルト48の回転移動を阻害しない範囲でできるだけ無端ベルト48に接近している方が望ましいが、反面、偏向爪35cとの接触が問題となる。偏向爪35cは頻繁に揺動され、ガイド板500との接触により早期に損耗する虞があるからである。
【0095】
この問題点を解決するため、図21に示すように、各爪先351の裏面側に緩衝部材としてのマイラー514を固定する構成を採用してもよい。マイラー514によりガイド板500と爪先351との接触が緩和され、ストローク調整スプリング118で吸収できない衝撃が緩和されることにより衝突音の低減を図ることができる。マイラー514の表面は滑らかであるので、図25に示すように、爪先351の搬送面側に固定しても用紙を良好に案内することができる。緩衝部材としてはマイラー514の他、例えば図26に示すスポンジ516を採用してもよい。また、図27に示すように、ガイド板500に対応する部分である爪先を緩衝部材としてのゴム358で形成し、これを偏向爪本体部360に固定する構成としてもよい。
【0096】
上記各実施例及び変形例において、排紙収納装置は孔版印刷装置2に連結されていたが、これに代えて、電子写真複写装置の排紙部に連結されるという構成を採っても良く、この場合も、上述と同様の作用効果を得ることができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動手段を駆動することにより開放手段に開閉カムと偏向爪とを取り付けて一体的に上下移動させるので、ビントレイの位置決め精度を向上させることができる。また、開放手段に対して偏向爪35を簡単に着脱することができるので、ジャム紙の処理や偏向爪の清掃あるいは交換等の作業を簡単に行うことができ、作業効率を向上させることができる。さらに、開放手段の上下動時において、開放手段と駆動力伝達手段とが揺動可能に取り付けられているので、駆動経路中における伝達部材のがたつきにより駆動側が先に移動してしまいギヤあるいは軸受部に多大な負荷がかかることを防止でき、機械精度及び耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の概略正面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠を説明する部分切欠正面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の開閉カム駆動手段を示す概略側面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置のビントレイの拡大斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の偏向爪を示す拡大斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の偏向爪を説明する部分切欠断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の拡大部分正面図である。
【図8】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の第2切り換え部を説明する拡大斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の拡大部分側面図である。
【図10】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の水平搬送部及び垂直搬送部を示す要部切欠平面図である。
【図11】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の第1切換部を示す拡大斜視図である。
【図12】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の水平搬送部を示す拡大斜視図である。
【図13】本発明の第1の実施例に用いられる排紙収納装置の垂直搬送部を説明する部分切欠側断面図である。
【図14】本発明の第2の実施例に用いられる排紙収納装置の概略正面断面図である。
【図15】本発明の第2の実施例に用いられる排紙収納装置の偏向爪を示す拡大斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施例に用いられる排紙収納装置の偏向爪を説明する部分切欠断面図である。
【図17】本発明の変形例に用いられる排紙収納装置の左縦枠部及び昇降枠の部分切欠正面図である。
【図18】本発明の第1及び第2の実施例に用いられるビントレイ右端部の支持構造を示す(a)平面図(b)正面図である。
【図19】本発明の第1及び第2の実施例の変形例に用いられるビントレイ右端部の支持構造を示す(a)平面図(b)正面図である。
【図20】本発明の第1及び第2の実施例に用いられる手前側半部及び奥側半部と連結ブラケットとの接続態様を説明する部分斜視図である。
【図21】本発明の他の実施例に用いられる偏向爪を説明する部分切欠断面図である。
【図22】本発明の他の実施例に用いられる偏向爪を説明する斜視図である。
【図23】本発明の他の実施例に用いられる偏向爪と無端ベルトとの位置関係を説明する要部切欠平面図である。
【図24】本発明の他の実施例に用いられる偏向爪と無端ベルトとの位置関係を説明する部分切欠側断面図である。
【図25】本発明の変形例に用いられる緩衝部材を示す図である。
【図26】本発明の他の変形例に用いられる緩衝部材を示す図である。
【図27】本発明のさらに他の変形例に用いられる緩衝部材を示す図である。
【符号の説明】
1,1a 排紙収納装置
2 画像形成装置(孔版印刷装置)
6 ビントレイ
7 ビンユニット
11 開放手段(昇降枠)
12 開閉カム
13 駆動手段(開閉カム駆動手段)
19 垂直搬送手段(垂直搬送部)
22 突起部(トラニオン)
35,35a,35c 偏向爪
122 螺旋溝(カム溝)
q1 ガイド位置(偏向位置)
q2 退避位置
Claims (1)
- 画像形成装置より排出される用紙を積載する複数のビントレイを有するビンユニットと、前記用紙を前記ビンユニットに向けて搬送する垂直搬送手段と、前記垂直搬送手段によって搬送されてくる前記用紙を前記複数のビントレイのうちの所定のビントレイに向けて偏向して排出させる偏向爪と、前記用紙を受け入れる前記所定のビントレイの受入口を開放させる開放手段と、前記開放手段に開放動作を行わせる駆動手段とを有する排紙収納装置であって、
前記偏向爪と前記開放手段とが前記所定のビントレイの変更に伴い一体的に上下動自在であると共に前記偏向爪が前記開放手段に対して着脱可能であり、前記開放手段が前記受入口を開閉させる前記駆動手段に接続された一対の開閉カムを有すると共に前記偏向爪が前記各開閉カムのほぼ中間に配置され、前記偏向爪が前記開放手段に装着された際に、前記駆動手段による回転駆動力を一方の前記開閉カムから他方の前記開閉カムに伝達する駆動力伝達手段を有することを特徴とする排紙収納装置。
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