JP4036821B2 - エレベーターシャフト等の目地装置 - Google Patents

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本発明は建物に形成されたエレベーターシャフトや階段室等のシャフトの空間部内に目地部を介して設けられたシャフトの開口部側の目地部を覆うエレベーターシャフト等の目地装置に関する。
従来、エレベーターシャフトの目地装置はエレベーターシャフトの開口部の前方の床目地部を覆う床目地装置と、エレベーターシャフトの開口部側の両側部の躯体に一端部が取付けられ、他端部が建物のエレベーターシャフトの空間部を形成する両壁面に取付けられた伸縮可能な一対の壁用目地装置とで構成している。
このような従来のエレベーターシャフトの目地装置は、エレベーターシャフトの開口部側が前方へ大きく揺れ動いた場合、一対の壁用目地装置がハの字状に回動するため、両端部の床目地プレートとの間に三角形状の隙間が生じ、危険になるという欠点があった。
また、一対の壁用目地装置は伸縮可能で、かつ前後方向の移動に追従できるものでなければならず、構造が複雑で、コスト高になるという欠点があった。
特になし
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、エレベーターシャフト等のシャフトが揺れ動き、周囲の目地部の寸法が変化しても床目地部や両側の壁目地部に隙間が生じるのを確実に阻止することができるとともに、構造が簡単で、容易で安価に設置することができる。エレベーターシャフト等の目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は建物に形成されたエレベーターシャフト等のシャフトの空間部内に目地部を介して設けられたエレベーターシャフト等のシャフトの開口部の上下部の壁面にほぼ水平方向に位置するように取付けられた一対のガイドレールと、この一対のガイドレールに水平方向にスライド移動可能に取付けられた両側部が前記建物の空間部を形成する壁面にローラーを介して前後方向にスライド移動可能な目地パネル支持枠と、この目地パネル支持枠の下部部材に後端部が固定され、先端部が前記シャフトの開口部と対応する部位の建物の床面にスライド移動可能に支持される、該シャフトの開口部の前方の床目地部を覆う床目地パネルと、この床目地パネルの建物の床面に位置する部位をスライド移動可能に覆うカバープレートと、前記目地パネル支持枠の両側部に前記シャフトの両側部の壁目地部を覆うように固定された一対の固定壁目地パネルと、この一対の固定壁目地パネルと重なり合い、かつ中央部方向へスライド移動できるように前記目地パネル支持枠あるいは該一対の固定壁目地パネルに取付けられた一対の可動壁目地パネルと、この一対の可動壁目地パネルを前記壁目地部が広くなると、該壁目地部を覆うようにスライド移動させる一対の可動壁目地パネル作動機構とでエレベーターシャフト等の目地装置を構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)目地パネル支持枠に床用目地パネルと一対の固定壁目地パネル、一対の可動壁目地パネルを取付けているので、シャフトの周囲の目地部が変化するように揺れ動いても、従来のように隙間が生じて危険になるのを確実に阻止することができる。
したがって、安全に使用することができる。
(2)前記(1)によって、一対の可動壁目地パネルを目地パネル支持枠あるいは一対の固定壁目地パネルにスライド移動可能に取付けるだけでよいので、構造が簡単で、安価に設置することができる。
(3)前記(1)によって、免震ビル等の大きな揺れ動きを吸収する部位にでも容易に設置することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
(5)請求項2は、シャフトの開口部側と建物のシャフトの空間部を形成し、両側壁の端部との間の寸法が小さくても簡単に取付けることができる一対のカバー体によって、隙間が生じるのを確実に阻止することができる。
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図9に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は免震ビル等の建物2に形成された階段室やエレベーターシャフト等のシャフト空間部3内に目地部4を介して設けられたシャフト5の開口部6側を伸縮可能に覆う本発明のエレベーターシャフト等の目地装置で、このエレベーターシャフト等の目地装置1は前記シャフト5の開口部6の上下部の躯体5aにほぼ水平方向に位置するように取付けられた一対のガイドレール7、7と、この一対のガイドレール7、7に水平方向にスライド移動可能に取付けられた下部に複数個のローラー8が取付けられ、両側部が前記建物2のシャフト空間部3を形成する壁面2a、2aに前後方向にスライド移動できる複数個のローラー9、9を介して当接する目地パネル支持枠10と、この目地パネル支持枠10の下部部材10aに後端部が固定され、先端部が前記シャフト5の開口部6と対応する部位の建物2の床面11にスライド移動可能に支持される、該シャフト5の開口部6の前方の床目地部4aを覆う床目地パネル12と、前記目地パネル支持枠10の両側部に前記シャフト5の両側部の壁目地部4b、4bを覆うように固定された一対の固定壁目地パネル13、13と、この一対の固定壁目地パネル13、13と重なり合い、かつ中央部方向へスライド移動できるように、該一対の固定壁目地パネル13、13の背面の上下部寄りの部位にほぼ水平方向に形成された凹部状のガイドレール14、14、14、14にガイドされて移動する複数個のガイドローラー15、15、15、15が取付けられた一対の可動壁目地パネル16、16と、前記シャフト5の両側部の壁目地部4b、4bの一方が広くなるように地震等によって揺れ動くと、該部位の可動壁目地パネル16、16をスライド移動させて壁目地部4b、4bを覆う前記可動壁目地パネル16、16の背面ほぼ中央部に水平方向に取付けられたガイドレール17、17、このガイドレール17、17に沿ってスライド移動する前記シャフト5の両側躯体5b、5bに固定された作動片18、18、この作動片18、18と中央部寄りの前記ガイドレール17、17の端部壁17a、17aとの間に介装された復帰用スプリング19、19とからなる一対の可動壁目地パネル作動機構20、20とで構成されている。
上記構成のエレベーターシャフト等の目地装置1はシャフト5の開口部6が形成された部位の床目地部6aが地震等によって広くなったり、狭くなるように揺れ動いた場合には、図8に示すように目地パネル支持枠10がシャフト空間部3を形成する壁面2a、2aを前後方向にスライド移動するとともに、該目地パネル支持枠10に固定された床目地パネル12の先端部が建物2の床面11上をスライド移動して、その揺れ動きを吸収することができる。
シャフト5が左右の壁目地部4b、4bが地震等によって広くなるように揺れ動いた場合には、図9に示すように目地パネル支持枠10が一対のガイドレール7、7によって左右方向にスライド移動し、壁目地部4b、4bの目地部が広くなる方の可動壁目地パネル16は一対の可動壁目地パネル作動機構20、20のシャフト5の躯体5b、5bに固定された作動片18、18がガイドレール17、17の端部を復帰用スプリング19、19を介して中央部方向へスライド移動させ、壁部分に隙間が生じるのを阻止するように可動壁目地パネル16、16をスライド移動させて、その揺れ動きを吸収する。
揺れ動きが停止した場合には一対の可動壁目地パネル作動機構20、20の復帰用スプリング19、19の付勢力によって、一対の可動壁目地パネル16、16を元の状態に自動的に戻すことができる。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図10ないし図22に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図10ないし図12に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、一対の可動壁目地パネル16A、16Aを目地パネル支持枠10Aに形成された可動壁目地パネルスライド凹部21、21内をスライド移動できるようにした点で、このように引き戸状に設置した一対の可動壁目地パネル16A、16Aを用いて構成したエレベーターシャフト等の目地装置1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図13ないし図15に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、床目地パネル12がスライド移動する凹部22を建物2の床面11に形成するとともに、該凹部22を床目地パネル12がスライド移動できるようにカバープレート23で覆った点で、このように構成したエレベーターシャフト等の目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図16ないし図18に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、建物2の床面11側の壁面2c、2cとシャフト5の開口部6側の躯体5aとの間の寸法が小さい部分に設置された目地パネル支持枠10の両側部にシャフト5が前方に移動した場合に両側部に隙間が生じるのを阻止する一対のカバー体24、24を固定した点で、このような一対のカバー体24、24を用いて構成したエレベーターシャフト等の目地装置1Cにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図19ないし図22に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第4の形態と主に異なる点は、一対のカバー体24、24を一対の固定壁目地パネル13、13と一体あるいは固定的に取付けた点で、このようの構成したエレベーターシャフト等の目地装置1Dにしても、前記本発明を実施するための第4の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、前記本発明を実施する第4、第5の形態では一対のカバー体を伸縮可能な少なくとも2枚以上のスライドカバーを用いて構成したものを用いてもよい。
本発明はエレベーターシャフト等の目地装置を製造する産業、および設置する産業で利用される。
本発明を実施するための最良の第1の形態の横断面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の縦断面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の一部破断正面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地パネル支持枠の取付け状態の説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の固定壁目地パネルの説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の可動壁目地パネルの説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の可動壁目地パネル作動機構の説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の前後方向の動作説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の左右方向の動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の横断面図。 本発明を実施するための第2の形態の縦断面図。 本発明を実施するための第2の形態の可動壁目地パネルの取付け状態の説明図。 本発明を実施するための第3の形態の横断面図。 本発明を実施するための第3の形態の縦断面図。 本発明を実施するための第3の形態の前後方向の動作説明図。 本発明を実施するための第4の形態の横断面図。 本発明を実施するための第4の形態の縦断面図。 本発明を実施するための第4の形態の前後方向の動作説明図。 本発明を実施するための第5の形態の横断面図。 本発明を実施するための第5の形態の縦断面図。 本発明を実施するための第5の形態のカバー体の取付け状態を示す説明図。 本発明を実施するための第5の形態の前後方向の動作説明図。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D:エレベーターシャフト等の目地装置、
2:建物、 3:シャフト空間部、
4:目地部、 5:シャフト、
6:開口部、 7:ガイドレール、
8:ローラー、 9:ローラー、
10、10A:目地パネル支持枠、
11:床面、 12:床目地パネル、
13:固定壁目地パネル、 14:ガイドレール、
15:ガイドローラー、
16、16A:可動壁目地パネル、
17:ガイドレール、 18:作動片、
19:復帰用スプリング、
20:可動壁目地パネル作動機構、
21:可動壁目地パネルスライド凹部、
22:凹部、 23:カバープレート、
24:カバー体。

Claims (2)

  1. 建物に形成されたエレベーターシャフト等のシャフトの空間部内に目地部を介して設けられたエレベーターシャフト等のシャフトの開口部の上下部の壁面にほぼ水平方向に位置するように取付けられた一対のガイドレールと、この一対のガイドレールに水平方向にスライド移動可能に取付けられた両側部が前記建物の空間部を形成する壁面にローラーを介して前後方向にスライド移動可能な目地パネル支持枠と、この目地パネル支持枠の下部部材に後端部が固定され、先端部が前記シャフトの開口部と対応する部位の建物の床面にスライド移動可能に支持される、該シャフトの開口部の前方の床目地部を覆う床目地パネルと、この床目地パネルの建物の床面に位置する部位をスライド移動可能に覆うカバープレートと、前記目地パネル支持枠の両側部に前記シャフトの両側部の壁目地部を覆うように固定された一対の固定壁目地パネルと、この一対の固定壁目地パネルと重なり合い、かつ中央部方向へスライド移動できるように前記目地パネル支持枠あるいは該一対の固定壁目地パネルに取付けられた一対の可動壁目地パネルと、この一対の可動壁目地パネルを前記壁目地部が広くなると、該壁目地部を覆うようにスライド移動させる一対の可動壁目地パネル作動機構とからなることを特徴とするエレベーターシャフト等の目地装置。
  2. 目地パネル支持枠あるいは一対の固定壁目地パネルには建物の空間部を形成する両壁面に沿うように形成された一対のカバー体が設けられていることを特徴とする請求項1記載のエレベーターシャフト等の目地装置。
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