JP4036818B2 - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄装置および洗浄方法に関する。特に、主たる洗浄面と反対側から超音波を印加しながら、洗浄面に対して洗浄液を噴射して、洗浄を行なう洗浄装置および洗浄方法に関する。
機器の製造工程において、部品を洗浄する洗浄工程の中には、高い清浄度を確保すべき場合がある。たとえば、液晶表示装置の製造に用いられる液晶用ガラス基板は高い清浄度が必要とされる。高い清浄度が要求される被洗浄基板を洗浄する方法には、洗浄液の中に複数枚の被洗浄基板を1度に浸漬して洗浄するディップ方式、被洗浄基板に向けて洗浄液を噴射して1枚ごとに洗浄する枚葉方式などがある。最近では高い清浄度で洗浄できるとともに、大型の被洗浄基板に対しても安価に洗浄を行なうことができる枚葉方式が多く用いられている。
枚葉方式の装置の1つとして、被洗浄基板の主表面に洗浄液を噴射して衝突させることによって洗浄を行なう装置がある。この装置は、スリット状の噴射口を有するジェットノズルから加圧された洗浄液を被洗浄基板の主表面に噴射して、被洗浄基板の主表面に汚染物として付着している微粒子を洗い流すものである。さらに、被洗浄基板の主表面に洗浄液を噴射するのに加えて、洗浄液に超音波による振動を印加して、被洗浄基板から微粒子を除去する洗浄方法が実用化されている。
図7および図8に特開2002−159922号公報に開示されている超音波洗浄装置を示す。図7は、超音波洗浄装置の概略断面図である。洗浄される被洗浄基板25は、主表面が上側になるように水平に配置される。洗浄装置には、被洗浄基板25を水平方向に平行移動させるための基板送り手段が形成されている。基板送り手段は、被洗浄基板25を搬送するための搬送ローラ30、それぞれの搬送ローラ30を駆動するためのベルト32、搬送ローラ30を回転させるための電動機31を含む。被洗浄基板25は、ベルト32に載せられて、被洗浄基板25の主表面に平行な方向のうち、矢印61に示す向きに運搬される。
被洗浄基板25が運搬される経路の下方には、被洗浄基板25の表裏のうち、本来洗浄されるべき面(本明細書においては「洗浄面」という。)と反対側の面(本明細書においては、「裏面」という。)に対して、超音波が印加された第1洗浄液を噴射するための超音波ノズル1が配置されている。超音波ノズル1の内部には、第1洗浄液を一時的に溜めておくための第1貯留部6が形成されている。第1貯留部6は、超音波ノズル1の内部に形成された空洞である。超音波ノズル1の先端には、第1洗浄液21を被洗浄基板25の裏面に噴射するために、噴射口としてのノズル孔5が形成されている。ノズル孔5は、長手方向を有するように形成され、この長手方向が、被洗浄基板25の幅方向と平行になるように形成されている。
超音波ノズル1の側面には、第1洗浄液が供給されるための第1供給口7が形成されている。第1供給口7には、第1洗浄液供給管2が接続されている。第1洗浄液供給管2の先端には、第1供給タンク3が配置され、第1供給タンク3の内部には第1洗浄液21が貯留されている。第1洗浄液供給管2の途中には、第1ポンプ4が配置されている。第1洗浄液21は、第1ポンプ4が駆動することによって、第1洗浄液供給管2を通って超音波ノズル1に供給される。超音波ノズル1および基板送り手段の下側には、落下してくる洗浄液を集めるためのトレイ28が形成されている。トレイ28の底面には、第1供給タンク3に繋がるように戻り管29が接続されている。
超音波ノズル1から被洗浄基板25の裏面に向かって噴射された第1洗浄液21は、被洗浄基板25の裏面に衝突した後にトレイ28に落下して、戻り管29を通って第1供給タンク3に回収される。第1ポンプ4が駆動することによって、第1供給タンク3に溜められていた第1洗浄液21は、第1洗浄液供給管2を通って超音波ノズル1に供給される。このように、第1洗浄液21は循環して再利用される。
超音波ノズル1には、超音波振動発生手段として、超音波振動子8、吸収ダンパ9、封止板10および電源27が配置されている。電源27が駆動することによって、超音波振動子8から超音波が発振される。吸収ダンパ9は、超音波振動子8の第1貯留部6に向かう側と反対側に配置されている。吸収ダンパ9は、第1貯留部6の反対側に伝播する超音波を吸収して、共振の発生を防止する。封止板10は、超音波振動子8と第1貯留部6との間に配置され、第1洗浄液21に超音波を伝播するとともに、第1洗浄液21が第1貯留部6から超音波振動子8の側に漏洩することを防止する。
被洗浄基板25が運搬される経路の上方には、洗浄面に対して第2洗浄液22を噴射するためのジェットノズル11が配置されている。ジェットノズル11は、先端に細長く開口が形成された噴射口としてのスリットノズル孔15を含む。スリットノズル孔15は、長手方向を有するように形成され、この長手方向が被洗浄基板25の幅方向と平行になるように配置されている。ジェットノズル11の内部には、第2洗浄液22を一時的に溜めておくための第2貯留部16が形成されている。第2貯留部16は、スリットノズル孔15の長手方向に沿うように形成されたジェットノズル11の内部の空洞である。
第2洗浄液22は、ジェットノズル11の第2供給口17から第2貯留部16に供給される。第2供給口17は、第2洗浄液供給管12と接続されている。第2洗浄液供給管12の先端には、第2供給タンク13が配置され、第2供給タンク13の内部には第2洗浄液22が貯留されている。第2洗浄液供給管12の途中には、第2ポンプ14が配置されている。第2洗浄液22は、第2ポンプ14が駆動することによって、第2供給タンク13からジェットノズル11に供給される。第2洗浄液22は、第2ポンプ14の作用によって加圧される。第2洗浄液22は、高圧でスリットノズル孔15からスリット状に噴射される。ジェットノズル11から被洗浄基板25の洗浄面に向かって噴射された第2洗浄液22は、被洗浄基板25の洗浄面の上から落下してトレイ28に集められる。この後、戻り管29を通って第1供給タンク3に溜められ、第1洗浄液として再利用される。
図8に、超音波洗浄装置の主要部の平面図を示す。被洗浄基板25は、矢印61に示す向きに運搬される。超音波ノズル1は、被洗浄基板25の送り方向に垂直な方向に長手方向を有するように形成され、超音波ノズル1のノズル孔5の長手方向の長さは、被洗浄基板25の幅方向の長さよりも長くなるように形成されている。ジェットノズル11は、被洗浄基板25の送り方向に垂直な方向に長手方向を有するように形成されている。ジェットノズル11は、長手方向が被洗浄基板25の幅方向に平行になるように形成され、第2洗浄液22が噴射されるスリットノズル孔の長手方向の長さは、被洗浄基板25の幅方向の長さよりも長くなるように形成されている。
ジェットノズル11は、被洗浄基板25の送り方向に対して超音波ノズル1よりも下流側に配置されている。ジェットノズル11は、第2洗浄液22を被洗浄基板25の送り方向と逆向きに噴射するように配置されている。超音波ノズル1は、第1洗浄液21を鉛直方向のうち上側に噴射するように配置されている。被洗浄基板25は、基板送り手段によって搬送されながら、下側から裏面に超音波が印加された第1洗浄液が噴射される。また、上側から洗浄面に加圧されたスリット状の第2洗浄液22が噴射される。被洗浄基板25は、洗浄中も搬送が継続され、移動しながら洗浄面および裏面が洗浄される。
被洗浄基板25の洗浄面が第2洗浄液で洗浄されると同時に、裏面には超音波が印加された第1洗浄液21が噴射されて、洗浄面の洗浄を促進することができる。また、ジェットノズルと超音波ノズルとを分けて形成している。このため、2つの噴射ノズルは、超音波振動を印加する役割と被洗浄基板の洗浄面の洗浄を行なう役割とをそれぞれ分担することができる。したがって、ジェットノズルに対しては、被洗浄基板の洗浄面から微粒子を除去するための最適の条件で第2洗浄液を噴射することができ、超音波ノズル1は、超音波振動の印加に適した噴射条件で第1洗浄液を噴射することができ、被洗浄基板の洗浄能力を向上することができる。
また、特開2002−66478号公報には、他の超音波洗浄装置が開示されている。この超音波洗浄装置は、洗浄液に超音波振動を付与して、被洗浄基板を搬送しながら洗浄する枚葉方式の洗浄装置であって、超音波振動ユニットが複数形成されているものが開示されている。複数の超音波振動ユニットは、被洗浄基板の送り方向に直交する方向に平行になるように2列に形成されている。これらの超音波振動ユニットは、一方の列に配置されている1つの超音波振動ユニットの略中心に、他方の列に配置されている2つの超音波振動ユニットの端部が位置するように配置されている。この超音波洗浄装置では、超音波が振動板から洗浄液に付与され、被洗浄基板の幅方向における全体にわたって超音波が付与された洗浄液を噴射して、十分な洗浄を行なうことができる。また、それぞれの超音波振動ユニットの内部の振動板には、振動子が1つずつ形成されているので、振動子に不具合が生じるようなときには、不具合が生じた超音波振動ユニットの振動板のみを交換すればよく、メンテナンスが容易でかつランニングコストも低減され、信頼性も容易に持続させることができるというものである。
特開2002−159922号公報(第4−7頁、第1−2図) 特開2002−66478号公報(第5−6頁、第1−2図)
一般的に、超音波振動が印加された洗浄液を用いて、微粒子を被洗浄基板の洗浄面から離脱させることができても、必ずしも被洗浄基板の清浄度の向上が実現するということではない。すなわち、洗浄面の洗浄に使用され、除去された微粒子を含む洗浄液は、被洗浄基板の洗浄面の上側からすみやかに流出せずに、一部が引続き洗浄面の上側に滞留する。特に、被洗浄基板は、送り方向に移動しているので、被洗浄基板に衝突した洗浄液は、被洗浄基板の送り方向の上流側に滞留しやすい。したがって、洗浄液が衝突して除去された微粒子が衝突後の洗浄液に含まれたまま、被洗浄基板の送り方向の上流側に移動して、この後に洗浄面に再付着する機会が多くなる。したがって、送り方向の上流側においては、噴射された洗浄液が衝突する前に微粒子が付着して、被洗浄基板の清浄度が悪くなる傾向がある。
特許文献1に開示された洗浄装置においては、超音波を印加するためのノズルを別に形成したため、被洗浄基板の清浄度を向上することができる。近年では、液晶表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)などのフラットパネルディスプレイの製造工程において、生産性向上のためにいわゆる多面取りが行なわれている。被洗浄基板は大型化する傾向にあり、基板の対角線の長さが2mを越えようとしている。一方で、表示品位の高密度化および高精細化が要求されている。このため、大型化する基板に対しても、基板の表面全体にわたって、サブミクロンレベルのパーティクルを除去することが要求されている。
本発明の目的は、被洗浄基板の洗浄面から除去された微粒子が洗浄面に再付着することを抑制して、洗浄能力の向上を図った洗浄装置および洗浄方法を提供することを目的にする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄装置は、被洗浄基板の一方の表面に対して、超音波が印加された第1洗浄液を噴射するための超音波ノズルと、上記被洗浄基板の他方の表面に対して、第2洗浄液を噴射するためのジェットノズルと、上記超音波ノズルおよび上記ジェットノズルに対して、上記被洗浄基板を相対的に移動させるための基板送り手段とを備え、上記超音波ノズルは、噴射口が長手方向を有し、上記超音波ノズルは、Vの字上または送り方向に傾斜する直線上に並ぶように複数個配置されると共に、それぞれの上記噴射口の長手方向が、上記被洗浄基板の送り方向に垂直になるように配置されており、一の上記超音波ノズルを、隣合う他の上記超音波ノズルに投影したときに、上記一の上記超音波ノズルの略半分が影と重なるように配置されている
上記発明において好ましくは、上記被洗浄基板に衝突した直後の上記第2洗浄液のうち高速主流の流速が、15m/s以上200m/s以下である。この構成を採用することにより、小さな粒径の粒子も除去することができる。また、上記他方の表面に薄膜などが形成されていても、上記薄膜などを傷つけることなく洗浄を行なうことができる。また、上記第2洗浄液と上記被洗浄基板との摩擦によって、静電気が発生することを抑制できる。
上記発明において好ましくは、上記被洗浄基板に対して、上記第2洗浄液が上記ジェットノズルから噴射される方向と上記被洗浄基板の送り方向とのなす角度が、10°以上45°以下である。この構成を採用することにより、上記他方の表面の清浄度が向上するとともに、上記他方の表面に形成されている薄膜などの損傷を防止できる。
上記発明において好ましくは、上記超音波の周波数は、400kHz以上2MHzである。この構成を採用することにより、上記ジェットノズルから噴射された上記第2洗浄液の流れのうち、高速主流の領域に不純物としての上記微粒子を到達させることができ、上記微粒子を上記他方の表面の上方から確実に排除することができる。
上記発明において好ましくは、上記ジェットノズルの噴射口は、長手方向を有するように形成され、上記ジェットノズルの噴射口の長手方向の長さは、上記被洗浄基板の表面に平行で、上記被洗浄基板の送り方向に垂直な方向において、上記被洗浄基板の幅方向の長さよりも長くなっている。この構成を採用することにより、上記ジェットノズルから噴射される上記第2洗浄液を、上記他方の表面全体に対して噴射することができる。
上記発明においては、噴射口が長手方向を有する上記超音波ノズルが2個以上配置され、上記超音波ノズルは、それぞれの上記噴射口の長手方向が、上記被洗浄基板の送り方向に垂直になるように配置され、一の上記超音波ノズルを、隣合う他の上記超音波ノズルに投影したときに、上記一の上記超音波ノズルの略半分が影と重なるように配置されている。この構成を採用することにより、大型の上記被洗浄基板に対しても、小型の上記超音波ノズルを複数個用いて、幅方向全体に上記超音波を印加することができる。
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄方法は、被洗浄基板の一方の表面に対して超音波が印加された第1洗浄液を噴射しながら、他方の表面に対して第2洗浄液を噴射して、上記他方の表面を洗浄する洗浄方法であって、上記被洗浄基板の表面に付着した微粒子の周囲に上記第2洗浄液を浸透させる工程と、上記第2洗浄液の流れによって、上記微粒子を回転移動させる工程と、上記超音波の作用によって上記微粒子を上記被洗浄基板の表面から浮上させる工程とを含む。さらに、上記微粒子をマグヌス効果によって上記被洗浄基板の表面の境界層から離脱させる工程と、上記微粒子を上記第2洗浄液の高速主流によって上記被洗浄基板の上方から離脱させる工程とを含み、上記第1洗浄液は超音波ノズルから噴射され、該超音波ノズルは、噴射口が長手方向を有し、上記超音波ノズルは、Vの字上または第2洗浄液の流れの方向に傾斜する直線上に並ぶように複数個配置されると共に、それぞれの上記噴射口の長手方向が、上記第2洗浄液の流れの方向に垂直になるように配置されており、一の上記超音波ノズルを、隣合う他の上記超音波ノズルに投影したときに、上記一の上記超音波ノズルの略半分が影と重なるように配置されている。この方法を採用することにより、上記被洗浄基板の表面から離脱した微粒子が、上記被洗浄基板に再付着することを抑制して、上記被洗浄基板の清浄度の向上を図ることができる。
本発明によれば、被洗浄基板に微粒子が再付着することを抑制して、被洗浄基板の清浄度が向上する洗浄装置および洗浄方法を提供することができる。
(実施の形態1)
(装置の構成)
図1から図3を参照して、本発明に基づく実施の形態1における洗浄装置および洗浄方法について説明する。
図1は、本実施の形態における洗浄装置のうち、主要部の概略断面図である。本実施の形態における洗浄装置は、部材の互いの位置関係を除いて、図7および図8に示した従来の技術に基づく洗浄装置と同様である。すなわち、被洗浄基板25は、基板送り手段によって、主表面が水平となるように運搬される。基板送り手段は、搬送ローラ30、電動機およびベルト32を含み、超音波ノズル1およびジェットノズル11に対して、被洗浄基板25を相対的に移動できるように形成されている。被洗浄基板25は、搬送ローラ30の上側に配置され、電動機が駆動することによって、矢印61の向きに搬送される。被洗浄基板25の搬送経路の下側には、超音波が印加された第1洗浄液を噴射するための超音波ノズル1が配置されている。超音波ノズル1は、鉛直方向のうち上向きに第1洗浄液を噴射するように配置されている。被洗浄基板25の搬送経路の上側には、被洗浄基板25の洗浄面75に対して第2洗浄液を噴射するためのジェットノズル11が配置されている。ジェットノズル11は、被洗浄基板25の送り方向に対向する向きに第2洗浄液を噴射するように配置されている。
超音波ノズル1から噴射される第1洗浄液は、第1衝突点71を中心に被洗浄基板25と衝突する。ジェットノズル11から噴射される第2洗浄液は、第2衝突点72を中心に被洗浄基板25に衝突する。第1衝突点71は、超音波ノズル1の断面におけるノズル孔5の幅方向の中央に対応する位置である。また、第2衝突点72は、ジェットノズル11の断面におけるスリットノズル孔15の中央に対応する位置である。超音波ノズル1は、第2衝突点72より被洗浄基板25の送り方向における上流側に第1衝突点が位置するように配置されている。
本実施の形態における超音波ノズル1のノズル孔5の幅D1は、約10mmであり、ジェットノズル11のスリットノズル孔15の幅D2は、0.02mmである。本実施の形態における洗浄装置は、第1衝突点71と第2衝突点72との距離73が、20mm以上200mm以下になるように形成されている。また、ジェットノズル11から噴射される第2洗浄液の流速が15m/s以上150m/sになるように、第2ポンプの吐出圧力およびスリットノズル孔15の幅D2が調整されている。また、印加する超音波は、周波数が400kHz以上2MHz以下になるように形成されている。
本実施の形態においては、被洗浄基板25に対して、第2洗浄液がジェットノズル11から噴射される方向と被洗浄基板25の送り方向とのなす角度(被洗浄基板25の洗浄面75に対して、ジェットノズル11から噴射された第2洗浄液が衝突する角度)は、10°以上45°以下になるように形成されている。本明細書においては、この角度を「傾斜角度」という。また、ジェットノズル11のスリットノズル孔15は、図1の紙面に垂直な方向に長手方向を有するように形成され、スリットノズル孔15の長手方向の長さは、被洗浄基板25の幅方向の長さより長くなっている。超音波ノズルのノズル孔5は、被洗浄基板25の裏面76に平行で、被洗浄基板25の送り方向に垂直な方向において、被洗浄基板25の幅方向の長さより長くなっている。
(作用・効果、洗浄方法)
次に、本発明に基づく洗浄装置の作用と効果、また、本発明に基づく洗浄方法について説明する。図2は、被洗浄基板に付着している微粒子に対する超音波の作用を説明する拡大断面図である。図2(a)は、超音波が作用する前の状態を示す拡大断面図であり、図2(b)は、超音波が作用したときの拡大断面図である。図2(a)に示すように、被洗浄基板25の洗浄面75には、除去すべき微粒子33が付着している。被洗浄基板25が搬送され、微粒子33が、第2洗浄液22に接触すると、微粒子33が第2洗浄液22の中に浸漬する。この段階では、微粒子33の周りの洗浄面75の近傍には、第2洗浄液22が完全に浸透していない空間74が存在する。さらに被洗浄基板25が運搬されると、超音波ノズルから噴射された第1洗浄液を通じて、超音波振動が裏面76に伝播する。超音波振動は、被洗浄基板25を通じて、第2洗浄液22に伝播される。図2(b)に示すように、第2洗浄液22に超音波振動が伝播することによって、微粒子33の周り全体に第2洗浄液22が浸透する。すなわち、微粒子33の表面全体を第2洗浄液22が完全に覆うようになる。微粒子33は、第2洗浄液22のせん断流、第2洗浄液22の超音波振動、および被洗浄基板25の超音波振動によって、洗浄面75との付着力が弱められ、矢印62に示すように、洗浄面75から離脱する。
図3に、本発明に基づく洗浄方法および洗浄装置の作用と効果を説明する概略断面図を示す。被洗浄基板25は、矢印61に示す向きに運搬されながら、第2洗浄液22が噴射される。第2洗浄液22は、被洗浄基板25の洗浄面75に衝突した後に、被洗浄基板25の洗浄面75に平行な向きの流れとなる。第2洗浄液22の流速は、矢印78のように、洗浄面75で0m/sになり、洗浄面75から離れるに従って、急激に大きくなる。さらに、洗浄面75から一定距離離れると、流速がほぼ一定になる。領域80は、被洗浄基板25からの距離によって、流速が急激に変化する境界層であり、領域81は、流速がほぼ一定である高速主流が形成されている領域である。境界層の厚さは、流れのレイノルズ数の平方根に反比例し、たとえば、高速主流の流速が150m/sの場合、第2洗浄液22が、被洗浄基板25と衝突する位置から10mm離れた位置での境界層の厚さは、3〜4μmとなる。
サブミクロンの微粒子33は、境界層の厚さよりも小さいので、矢印65に示すように、境界層の第2洗浄液のせん断応力によって回転モーメントが働き回転する。洗浄面75を微粒子33が移動するときには、滑り移動と回転移動とが考えられる。滑り摩擦係数と転がり摩擦係数とを比較すると、転がり摩擦係数は、滑り摩擦係数の1/1000〜1/10000であり、桁違いに小さい。このため、被洗浄基板25に大きな接触面積で付着して、滑り移動が困難な微粒子も容易に回転移動する。このように、微粒子33は、矢印66に示すように、洗浄面75に沿って回転移動する。
被洗浄基板25の下方に配置された超音波ノズル1から1MHz程度の周波数を含む超音波が印加された第1洗浄液21が被洗浄基板25の裏面に噴射されることによって、矢印62に示すように、微粒子33が洗浄面75から離脱する。
微粒子33と被洗浄基板25との間に作用する付着力は、分子間力(ファンデルワールス力)が支配的である。分子間力は、分子間の距離の二乗に反比例して減少するので、微粒子33の浮上する距離が僅かであっても、微粒子33と被洗浄基板25との分子間力は急激に減少する。たとえば、粒径0.5μmの微粒子33に対して、周波数1MHzの超音波を7.5W/cm2の出力で印加すると、微粒子33は振動加速度を有する外力を受けて、約20nmだけ洗浄面75から浮上する。この浮上によって、分子間力は、約1/1000に減少するので、微粒子33の移動は極めて容易になる。
境界層の内部で回転しながら浮上した微粒子33において、微粒子33の上部における第2洗浄液22の流れ方向は、微粒子33の回転方向と同じである。これに対し、微粒子33の下部における第2洗浄液22の流れ方向は、微粒子33の回転方向と逆向きになる。したがって、微粒子33の下側の第2洗浄液22の流速は、上側の流速よりも遅くなる。この結果、ベルヌーイの定理によって、微粒子33の下側の圧力は、上側の圧力よりも高くなる。微粒子33は、この上下の圧力差によって、矢印68に示すように揚力が生じて浮上を続け、領域80に示す境界層から高速主流の領域81に移動する。このように、流れの中を回転しながら移動する粒子に対して揚力が働く現象を「マグヌス効果」という。マグヌス効果は、野球において、ピッチャーがボールに回転を与えながら投げると、ボールが進行方向に対して垂直な方向に徐々に曲がっていくことと同じ原理である。
高速主流の領域81に到達した微粒子33は、矢印69に示すように、高速主流の流れにしたがって領域81の内部を流れる。高速主流は、内部全体にわたって第2洗浄液22の上側の表面流速とほぼ同じ速度を有しており、高速で流れている。低速の境界層を離脱した微粒子33は、高速主流の流れに乗って高速で被洗浄基板25の上方から被洗浄基板25の外側に排出される。この際、微粒子33は高速で移動するため、洗浄面75には再付着しない。
このように、洗浄面75に付着した微粒子の周囲に第2洗浄液を浸透させる工程と、第2洗浄液の流れによって微粒子を回転移動させる工程と、超音波の作用によって微粒子を被洗浄基板の表面から浮上させる工程と、微粒子をマグヌス効果によって被洗浄基板の表面の境界層から離脱させる工程と、微粒子を第2洗浄液の高速主流によって、被洗浄基板の上方から離脱させる工程とを含むことによって、被洗浄基板の洗浄面から除去された微粒子が洗浄面に再付着することを抑制して、洗浄能力が向上した洗浄方法を提供することができる。一般の超音波洗浄においても、微粒子に超音波を印加すると微粒子はその振動力によって浮上するが、その浮上時間は瞬間的であり長時間持続しない。このため、一旦浮上した微粒子も、洗浄面に再付着する可能性が高い。一方で、本発明に基づく洗浄方法では、高速の噴流で回転移動している微粒子を超音波の作用で浮上させ、さらに、マグヌス効果によって微粒子に揚力を与えることができるため、再付着することを抑制できる。また、微粒子を被洗浄基板の上方から排除する主流の流れは高速であり、被洗浄基板に再付着する可能性は非常に小さい。このように、高速ジェット流れと超音波振動との相乗効果によって被洗浄基板の洗浄力が向上して、サブミクロンの微粒子も除去することが可能である。
次に、図1を用いて、ジェットノズル11と超音波ノズル1との位置関係について説明する。ジェットノズル11から噴射された第2洗浄液は、被洗浄基板25と衝突後、被洗浄基板25の上側の主表面に沿って流れる。本発明では、第2洗浄液のせん断流によって、微粒子を回転移動させ、回転移動している微粒子に対して超音波を印加する必要がある。第1衝突点71と第2衝突点72との距離73が小さすぎると第2洗浄液の流れが安定せず、超音波ノズル1からの超音波の作用を十分に生かすことができない。すなわち、被洗浄基板25に付着する微粒子が回転移動するための助走距離が小さくなる。
逆に、距離73が大き過ぎると、第2洗浄液の主流の流速が遅くなってしまい、微粒子が被洗浄基板25に再付着する可能性が大きくなる。また、距離73が大きいと、第2洗浄液の噴流に対して、超音波ノズル1からの超音波が同時に作用しない部分が大きくなる。すなわち、被洗浄基板25は図1において矢印61の向きに運搬されるため、被洗浄基板25の前側の一部分は、ジェットノズル11から噴射される第2洗浄液が衝突して、初めて被洗浄基板の上面に第2洗浄液が広がり、超音波ノズル1からの超音波の作用を受けることができる。したがって、被洗浄基板25の前側の端面から距離73の部分は、超音波ノズル1からの超音波の作用を十分に受けることができず、この部分においては、主にジェットノズル11から噴射される第2洗浄液のみによって洗浄される。このことを考慮すると、距離73は短い方が好ましい。
上記のことから、距離73は設定すべき範囲があり、この距離73は、20mm以上200mm以下である。この構成を採用することにより、被洗浄基板25の上面で第2洗浄液の流れが安定し、微粒子を確実に高速のせん断流に含めることができる。また、微粒子が被洗浄基板25に再付着することを抑制することができ、さらに、被洗浄基板の送り方向の前側における超音波が作用しない部分を小さくすることができる。
微粒子33の粒径が小さくなるのに反比例して、被洗浄基板25への付着力は増大する。また、微粒子を回転移動させる第2洗浄液の流れによるせん断応力は、速度勾配に比例する。したがって、被洗浄基板25上の第2洗浄液の流速が速くなるほど境界層におけるせん断応力は大きくなり洗浄力は向上する。粒径の小さい微粒子を除去するためには、被洗浄基板に衝突する第2洗浄液の流速を上げる必要がある。粒径が3μm以上の微粒子を除去する能力を有するためには、被洗浄基板の表面における第2洗浄液の流速は15m/s以上である。さらに、サブミクロン以上の微粒子を除去する場合は、被洗浄基板の表面における第2洗浄液の流速は100m/s以上が好ましい。
第2洗浄液の流速が速くなると、洗浄力が向上する反面、被洗浄基板25を第2洗浄液の流れの抵抗に逆らって搬送することが困難になる。また、被洗浄基板25の洗浄面に薄膜などが形成されている場合、この薄膜などが傷つくおそれがある。また、第2洗浄液と被洗浄基板25との摩擦力によって静電気が発生する。静電気は、第2洗浄液のせん断方向における流速が速いほど、または水の純度(比抵抗)が高いほど発生する量が大きい。第2洗浄液の流速が速くなると、このような問題が生じるが、実際の洗浄実験を行なった結果、第2洗浄液の流速が200m/s以下では、被洗浄基板の搬送、洗浄面に形成された薄膜の損傷および静電気に関する問題は生じない。以上のことから、ジェットノズルから噴射される第2洗浄液が被洗浄基板に衝突した直後の流速は、15m/s以上200m/s以下であることが好ましい。
図1において、被洗浄基板25に対して第2洗浄液がジェットノズル11から噴射される方向と被洗浄基板25の送り方向とのなす角度は、洗浄力に影響を与える。傾斜角度を大きくした場合は、第2洗浄液が被洗浄基板25に衝突する際の衝撃力を大きくすることができて洗浄力が向上する。しかし、衝突後の被洗浄基板25の洗浄面を流れる流速は遅くなってしまう。また、傾斜角度θを大きくすると、被洗浄基板25に損傷を与える可能性がある。特に、被洗浄基板25の洗浄面75に薄膜が形成されている場合などは、この薄膜を傷つけるおそれがある。被洗浄基板に剥がれやすいITO(Indium Tin Oxide)膜を形成したものに対して、傾斜角度θを変化させながら第2洗浄液を衝突させて洗浄を行なう実験を行なった。この実験によって得られた知見から、傾斜角度θは10°以上45°以下であることが好ましい。この傾斜角度を採用することによって、被洗浄基板に損傷を与えずに、高い洗浄力で被洗浄基板を洗浄することができる。
第1洗浄液に印加される超音波の周波数は、1MHzが好まれて用いられている。超音波の周波数が低過ぎると、微粒子や第2洗浄液を振動させる効果が十分に発揮されない。超音波による振動加速度は、周波数の二乗に比例する。したがって、周波数が、たとえば1MHzの半分の500kHzになると、振動加速度は1/4に減少してしまい、この結果、洗浄力が大幅に低下する。このように、超音波によって微粒子や第2洗浄液などを振動させる効果を考慮すると、超音波の周波数は、少なくとも400kHz以上であることが好ましく、1MHz以上であることがより好ましい。逆に、超音波振動の周波数が大きくなるほど振動加速度が大きくなるため、微粒子の除去能力が高くなる。しかし、周波数が大き過ぎると、生じるキャビテーションによって被洗浄基板の洗浄面を損傷するおそれがあり、周波数は2MHz以下であることが好ましい。
本実施の形態における洗浄装置は、ジェットノズル11のスリットノズル孔15が長手方向を有するように形成され、この長手方向の長さは、被洗浄基板25の表面に平行で、被洗浄基板25の送り方向に垂直な方向において、被洗浄基板25の幅方向の長さよりも長くなっている。この構成を採用することによって、被洗浄基板25の幅方向全体において、第2洗浄液を衝突させることができ、被洗浄基板25の洗浄面全体を1度の運搬で均一に洗浄することができる。また、被洗浄基板25の送り方向の下流側の端面や送り方向に平行な端面も同時に洗浄することができる。
また、超音波ノズル1の噴射口は、被洗浄基板25の表面に平行で被洗浄基板の送り方向に垂直な方向において、被洗浄基板25の幅方向の長さよりも長くなっている。この構成を採用することによって、被洗浄基板25の送り方向に垂直な方向全体に対して、超音波を印加することができ、1度の洗浄で被洗浄基板の洗浄面を均一に洗浄することができる。また、被洗浄基板25の裏面も洗浄することができ、さらに、被洗浄基板25の端面も同時に洗浄することができる。
(実施の形態2)
図4から図6を参照して、本発明に基づく実施の形態2における洗浄装置および洗浄方法について説明する。
図4は、本実施の形態における第1の洗浄装置の概略断面図である。被洗浄基板25が送り手段によって矢印61の向きに搬送され、洗浄面に対してジェットノズル11から第2洗浄液22が噴射され、裏面に対して超音波ノズルから超音波が印加された第1洗浄液21が噴射されることは実施の形態1と同様である。超音波ノズルは、第2衝突点より被洗浄基板25の送り方向の上流側に第1衝突点が位置するように配置されていることも実施の形態1と同様である。本実施の形態における洗浄装置は、裏面に第1洗浄液を噴射するための超音波ノズルが2個配置されている。
本実施の形態においては、超音波ノズル1aと超音波ノズル1bとの2個の超音波ノズルが、それぞれのノズル孔5aの長手方向とノズル孔5bの長手方向とが互いに平行になるように配置されている。ノズル孔5a,5bのそれぞれの長手方向の長さは、被洗浄基板25の送り方向に垂直な被洗浄基板25の幅方向の長さよりも長くなるように形成されている。それぞれの超音波ノズル1a,1bは、それぞれの電源27a,27bに接続されている。第1洗浄液21は、第1供給タンク3から第1洗浄液供給管2を通じて、それぞれの第1供給口7a,7bに供給される。
図5に、本実施の形態における第1の洗浄装置の主要部の拡大断面図を示す。ジェットノズル11のスリットノズル孔15の幅D2や超音波ノズル1a,1bのノズル孔5a,5bの幅D1については、実施の形態1と同様である。第2洗浄液が被洗浄基板25に衝突するときの傾斜角度θについても実施の形態1と同様である。
本実施の形態においては、第1衝突点71aと第2衝突点72との距離73aおよび第1衝突点71bと第2衝突点72との距離73bは、それぞれ20mm以上200mm以下になるように配置されている。被洗浄基板25には、第1衝突点71aと第1衝突点71bとの2回にわたって超音波が印加されて洗浄が行なわれる。このため、微粒子を除去する能力が向上して、被洗浄基板25を洗浄する能力が向上する。すなわち、実施の形態1における洗浄装置よりも洗浄力をさらに向上させることができる。
図6に、本実施の形態における第2の洗浄装置および第3の洗浄装置を示す。第2の洗浄装置および第3の洗浄装置は、それぞれ5個の超音波ノズル1を備えている。それぞれの超音波ノズル1は、ノズル孔が長手方向を有するように形成されている。図6は、複数の超音波ノズル1と被洗浄基板25との位置関係を説明する平面図である。第2の洗浄装置および第3の洗浄装置においては、それぞれのノズル孔の長手方向が被洗浄基板25の送り方向である矢印61の向きに垂直になるように配置されている。それぞれのノズル孔の長手方向は、互いに平行になるように配置されている。
また、1つの超音波ノズル1を隣り合う他の超音波ノズル1に投影したときに、他の超音波ノズルのほぼ半分が影になるように配置されている。それぞれのノズル孔は、被洗浄基板25の搬送の方向である矢印61の向きと逆向きに第2洗浄液を噴射できるように形成されている。また、それぞれの超音波ノズル1は、第1洗浄液の第1衝突点とそれぞれの第2洗浄液の第2衝突点との距離が20mm以上200mm以下になるように配置されている。
第2の洗浄装置においては、図6(a)に示すように、被洗浄基板25の送り方向である矢印61の方向に、一列に並ぶように超音波ノズル1が形成されている。これに対し第3の洗浄装置は、図6(b)に示すように、超音波ノズル1を下側から見たときにVの字を描くように配置されている。
第2の洗浄装置および第3の洗浄装置は共に、被洗浄基板25の送り方向である矢印61の向きに垂直な幅方向全体に対して、超音波を印加した第1洗浄液を噴射することができる。また、隣り合う1つの超音波ノズルに他の超音波ノズルを投影したときに、1つの超音波ノズルのほぼ半分が他の超音波ノズルの影となるように配置されていることによって、被洗浄基板25の洗浄面のほぼ全体に対して、第1洗浄液が2回噴射されることになり、被洗浄基板を十分に洗浄することができる。すなわち、超音波を印加した洗浄の実効処理時間が2倍になる
このような複数の超音波ノズルを有する構成を採用することによって、対角線の長さが1mを越える大型の被洗浄基板に対しても、本発明を適用することができる。また、大型の被洗浄基板に対しては、その全幅に対応した長尺の超音波ノズルを製作することは困難であり、たとえ製作することができたとしても、非常に高額な製造装置になる。しかし、本発明を適用することによって、安価な洗浄装置を容易に形成することができる。
上記以外の洗浄装置の構成、作用、効果および洗浄方法については実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明に基づく実施の形態1における洗浄装置の主要部の概略断面図である。 (a)および(b)は、微粒子に第2洗浄液が浸透する様子を説明した拡大断面図である。 本発明に基づく洗浄方法の工程を説明する概略図である。 本発明に基づく実施の形態2における第1の洗浄装置の概略断面図である。 本発明に基づく実施の形態2における第1の洗浄装置の主要部の拡大断面図である。 本発明に基づく実施の形態2における第2の洗浄装置および第3の洗浄装置の説明図である。 従来の技術に基づく洗浄装置の概略断面図である。 従来の技術に基づく洗浄装置の概略平面図である。
符号の説明
1,1a,1b 超音波ノズル、2 第1洗浄液供給管、3 第1供給タンク、4 第1ポンプ、5,5a,5b ノズル孔、6 第1貯留部、7,7a,7b 第1供給口、8 超音波振動子、9 吸収ダンパ、10 封止板、11 ジェットノズル、12 第2洗浄液供給管、13 第2供給タンク、14 第2ポンプ、15 スリットノズル孔、16 第2貯留部、17 第2供給口、21 第1洗浄液、22 第2洗浄液、25 被洗浄基板、27,27a,27b 電源、28 トレイ、29 戻り管、30 搬送ローラ、31 電動機、32 ベルト、33 微粒子、61,62,65,66,68,69,78 矢印、71,71a,71b 第1衝突点、72 第2衝突点、73,73a,73b 距離、74 空間、75 洗浄面、76 裏面、80,81 領域、θ 傾斜角度、D1,D2 幅。

Claims (6)

  1. 被洗浄基板の一方の表面に対して、超音波が印加された第1洗浄液を噴射するための超音波ノズルと、
    前記被洗浄基板の他方の表面に対して、第2洗浄液を噴射するためのジェットノズルと、
    前記超音波ノズルおよび前記ジェットノズルに対して、前記被洗浄基板を相対的に移動させるための基板送り手段とを備え、
    前記超音波ノズルは、噴射口が長手方向を有し、
    前記超音波ノズルは、Vの字上または送り方向に傾斜する直線上に並ぶように複数個配置されると共に、それぞれの前記噴射口の長手方向が、前記被洗浄基板の送り方向に垂直になるように配置されており、
    一の前記超音波ノズルを、隣合う他の前記超音波ノズルに投影したときに、前記一の前記超音波ノズルの略半分が影と重なるように配置されている、洗浄装置。
  2. 前記被洗浄基板に衝突した直後の前記第2洗浄液のうち高速主流の流速が、15m/s以上200m/s以下である、請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記被洗浄基板に対して、前記第2洗浄液が前記ジェットノズルから噴射される方向と前記被洗浄基板の送り方向とのなす角度が10°以上45°以下である、請求項1に記載の洗浄装置。
  4. 前記超音波の周波数は、400kHz以上2MHzである、請求項1に記載の洗浄装置。
  5. 前記ジェットノズルの噴射口は、長手方向を有するように形成され、
    前記ジェットノズルの噴射口の長手方向の長さは、前記被洗浄基板の表面に平行で、前記被洗浄基板の送り方向に垂直な方向において、前記被洗浄基板の幅方向の長さより長くなっている、請求項1に記載の洗浄装置。
  6. 被洗浄基板の一方の表面に対して超音波が印加された第1洗浄液を噴射しながら、他方の表面に対して第2洗浄液を噴射して、前記他方の表面を洗浄する洗浄方法であって、
    前記被洗浄基板の表面に付着した微粒子の周囲に前記第2洗浄液を浸透させる工程と、
    前記第2洗浄液の流れによって前記微粒子を回転移動させる工程と、
    前記超音波の作用によって前記微粒子を前記被洗浄基板の表面から浮上させる工程と、
    前記微粒子をマグヌス効果によって前記被洗浄基板の表面の境界層から離脱させる工程と、
    前記微粒子を前記第2洗浄液の高速主流によって、前記被洗浄基板の上方から離脱させる工程と、を含み、
    前記第1洗浄液は超音波ノズルから噴射され、該超音波ノズルは、噴射口が長手方向を有し、
    前記超音波ノズルは、Vの字上または第2洗浄液の流れの方向に傾斜する直線上に並ぶように複数個配置されると共に、それぞれの前記噴射口の長手方向が、前記第2洗浄液の流れの方向に垂直になるように配置されており、
    一の前記超音波ノズルを、隣合う他の前記超音波ノズルに投影したときに、前記一の前記超音波ノズルの略半分が影と重なるように配置されている、洗浄方法。
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