JP2007103883A - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 基板上に滞留する洗浄液を気体の流れを利用して洗浄領域から排除し、基板の表面における洗浄液の流れの速度を減衰させることなく、基板の表面に付着する粒子に対して作用させ、優れた洗浄効果を得ることができる基板洗浄装置を提供する。
【解決手段】 基板洗浄装置1は、基板2の被洗浄面2aを臨んで設けられ、基板2の被洗浄面2aに向けて洗浄液3を吐出する液流ノズル体4と、基板2の被洗浄面2aを臨み、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sに関して上流側に設けられ、基板2の被洗浄面2aに向けて気体5を吐出する気流ノズル体6とを含み、液流ノズル体4から被洗浄面2aに洗浄液3が供給される位置よりも基板搬送方向Sの上流側で、気流ノズル体6から吐出する気体5によって洗浄液3を排除する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板洗浄方法および基板洗浄装置に関する。
半導体基板を用いる電子デバイスの製造、シリコンウエハを用いる太陽電池の製造などを行なう際、シリコンウエハも含めた基板の洗浄が必要不可欠とされている。基板の表面に汚染物が存在することによって、電子デバイス動作の不良、太陽電池の発電効率不良などにつながるからである。したがって、多種多様な基板の洗浄方法が開発されて実用に及んでいる。
たとえば、超音波を印加した超純水、高圧にした超純水などを洗浄液とし、様々な形状をしたノズルが形成されるノズル体から基板に向けて吐出し、基板の表面に作用する物理的な力によって基板の表面に付着している異物を除去する洗浄装置がある。この洗浄装置は、フッ酸、アンモニア水+過酸化水素水、塩酸+過酸化水素水、硫酸+過酸化水素水、オゾン添加水、水素+アンモニア添加水といった薬品または機能水と称されるガス添加超純水を洗浄液として用いる洗浄装置と、併用されることが多く、主に薬品またはガス添加超純水を用いて洗浄した後の洗浄装置として位置づけられることが多い。
また、単に、超音波を印加した超純水、高圧にした超純水などを基板の被洗浄面に向けて吐出させるだけでなく、汚染物となる微粒子を、基板の被洗浄面から確実に流出させることを目的とした種々の先行技術がある。
たとえば、先行技術の1つとして、基板に超音波振動が付与された洗浄液を噴射する第1の洗浄工程と、超音波洗浄された基板に超音波洗浄時の洗浄液よりも圧力の高い洗浄液を噴射する第2の洗浄工程とを備え、超音波振動が付与された洗浄液によって基板との結合力が低下した微粒子を、次いでさらに高圧の洗浄液で除去する基板の洗浄方法が提案されている(特許文献1参照)。
基板に対して超音波振動を付与する洗浄技術においては、超音波振動によって基板に付着している微粒子をリフトオフさせ、次に洗浄液の流れを微粒子に作用させることによって、基板の被洗浄面から微粒子を除去することを可能にしている。除去される微粒子は、おおよそ粒径が1μm以下であるため、基板の被洗浄面から少なくとも1μm上方まで、すなわち基板の被洗浄面近傍に洗浄液の流れがないと、被洗浄面に付着する微粒子を効果的に除去することが難しい。基板の被洗浄面近傍における流れは、境界層流れと称される。境界層流れの速度は、基板の被洗浄面と洗浄液の流れとの相互作用によって、洗浄液の流れの外方空間に臨む表層における速度に比べて、遅くなることが知られている。したがって、洗浄液の流れを利用して効果的に基板から微粒子を除去するには、物理的な作用という観点から見ても、洗浄液の流れの速度、特に境界層流れの速度を一層速くすることが必要である。
しかしながら、特許文献1に開示される技術においては、高圧の洗浄液の流れを用いた微粒子除去の前に、超音波ツールによって超音波振動の付与された洗浄液が供給されるので、高圧の洗浄液を噴射するべき基板の上には、基板端部において作用する洗浄液の表面張力によって、洗浄液が滞留していることになる。したがって、ノズル体から供給される高圧の洗浄液の流れ速度は、基板の表面に滞留している洗浄液によって減衰される。すなわち、基板の被洗浄面近傍を流れる洗浄液の速度はより遅くなり、結果的に微粒子除去効果の低下を招くという問題がある。
また、もう1つの先行技術として、基板の被洗浄面に洗浄液を噴射し、基板の被洗浄面の反対面である裏面に超音波を印加した液体を噴射して、基板を洗浄する洗浄装置が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に開示の技術によれば、被洗浄面に対して噴射する洗浄液によって微粒子を回転移動させながら、裏面から付与する超音波によって微粒子を振動させて被洗浄面から浮上させることができるので、被洗浄面への微粒子の再付着を防止しながら微粒子を除去できるとする。
しかしながら、特許文献2で示した技術においても特許文献1と同様に、微粒子除去のために、基板の被洗浄面へ供給した洗浄液が、基板端部において作用する洗浄液の表面張力によって基板上で滞留し、その洗浄液の滞留が、洗浄液の流れの速度を減衰させるので、結果的に微粒子除去効果の低下を招くという問題がある。
特開平7−6991号公報 特開2005−33092号公報
本発明の目的は、基板上に滞留する洗浄液を気体の流れを利用して洗浄領域から排除し、基板の表面における洗浄液の流れの速度を減衰させることなく、基板の表面に付着する粒子に対して作用させ、優れた洗浄効果を得ることができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することである。
本発明は、予め定める1方向に搬送される基板の一方の面である被洗浄面を洗浄する基板洗浄方法において、
基板の被洗浄面を臨んで洗浄液を吐出する液流ノズル体を設け、
基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して上流側に気体を吐出する気流ノズル体を設け、
基板の被洗浄面に向けて液流ノズル体から洗浄液を吐出するとともに、基板の被洗浄面に向けて気流ノズル体から気体を吐出して基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする基板洗浄方法である。
また本発明は、気流ノズル体は、
液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して上流側で、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に存在する洗浄液に対して気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体は、洗浄液を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
液流ノズル体から吐出される洗浄液の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体は、基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ洗浄液の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が20度以上90度未満になるようにして洗浄液を吐出することを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体は、液流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして洗浄液を吐出することを特徴とする。
また本発明は、気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
気流ノズル体から吐出される気体の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする。
また本発明は、気流ノズル体は、基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が5度以上45度以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、気流ノズル体は、気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体は、洗浄液を吐出する吐出口を有し、気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、
液流ノズル体の吐出口と、気流ノズル体の吐出口との基板搬送方向に関する離隔距離が、10mm以上300mm以下になるようにして、液流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて洗浄液を吐出し、気流ノズル体から基板の洗浄面に向けて気体を吐出して基板を洗浄することを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体から吐出される洗浄液は、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水であることを特徴とする。
また本発明は、液流ノズル体から吐出される洗浄液は、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水に二酸化炭素および/またはアンモニアを溶存させた液体であることを特徴とする。
また本発明は、基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して下流側にもう1つの気流ノズル体をさらに設け、もう1つの気流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて気体を吐出して基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする。
また本発明は、もう1つの気流ノズル体は、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に滞留する洗浄液に対して気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、もう1つの気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
もう1つの気流ノズル体から吐出される気体の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする。
また本発明は、もう1つの気流ノズル体は、基板の搬送方向の上流側から下流側に向け、かつ気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が45度以上85度以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、もう1つの気流ノズル体は、もう1つの気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする。
また本発明は、もう1つの気流ノズル体は、大きさが1μm以上の粒子を含まない空気および/または窒素を吐出することを特徴とする。
また本発明は、予め定める1方向に搬送される基板の一方の面である被洗浄面を洗浄する基板洗浄装置であって、
基板の被洗浄面を臨んで設けられ基板の被洗浄面に向けて洗浄液を吐出する液流ノズル体と、基板の被洗浄面を臨んで設けられ基板の被洗浄面に向けて気体を吐出する気流ノズル体とを含み、
前記いずれかに記載の基板洗浄方法の実施に使用されることを特徴とする基板洗浄装置である。
本発明によれば、予め定める1方向に搬送される基板の一方の面である被洗浄面を洗浄するに際し、基板の被洗浄面を臨んで洗浄液を吐出する液流ノズル体を設け、基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して上流側に気体を吐出する気流ノズル体を設け、基板の被洗浄面に向けて液流ノズル体から洗浄液を吐出するとともに、基板の被洗浄面に向けて気流ノズル体から気体を吐出して基板の被洗浄面を洗浄する。このことによって、液流ノズル体から基板の被洗浄面に対して吐出される洗浄液を、液流ノズル体よりも基板搬送方向上流側に設けられる気流ノズル体から吐出される気体の流れによって、被洗浄面に洗浄液が供給される位置よりも基板搬送方向上流側に形成される洗浄領域から排除することができるので、洗浄液の滞留を防止することができる。したがって、液流ノズル体から被洗浄面に対して吐出される洗浄液の基板表面における流れ(境界層流れ)の速度を減衰させることなく、基板表面に付着する粒子に対して作用させることができるので、粒子の除去を容易にし優れた洗浄効果を発現することが可能になる。
また本発明によれば、気流ノズル体は、液流ノズル体よりも基板搬送方向上流側で、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に存在する洗浄液に対して気体を吐出するので、被洗浄面上における洗浄液の滞留を確実に防止することができる。
また本発明によれば、液流ノズル体は、洗浄液を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状吐出口の幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく形成され、基板幅寸法よりも大きい幅で吐出口から洗浄液が吐出されるので、基板の幅方向全体を確実に洗浄することができる。
また本発明によれば、液流ノズル体は、基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ洗浄液の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が20度以上90度未満になるようにして洗浄液を吐出するので、被洗浄面から洗浄除去された粒子が、洗浄後の被洗浄面に再付着することを防止できる。
また本発明によれば、液流ノズル体は、液流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が50mm以下になるようにして洗浄液を吐出する。このことによって、吐出される洗浄液が吐出口から被洗浄面に達するまでの距離が短く、空気抵抗による洗浄液の吐出速度の減衰がほとんどないので、洗浄液の吐出流速を洗浄に有効利用することができる。
また本発明によれば、気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が基板の幅方向の寸法よりも大きく形成され、基板幅寸法よりも大きい幅で吐出口から気体が吐出されるので、基板の幅方向全体において洗浄液を確実に排除して滞留を防止できる。
また本発明によれば、気流ノズル体は、基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が5度以上45度以下になるようにして気体を吐出する。このことによって、気流ノズル体から吐出される気体の流れが、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面で形成する洗浄液の流れを阻害することなく、被洗浄面上に存在する洗浄液を排除する作用を充分に発揮することができる。
また本発明によれば、気流ノズル体は、気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が50mm以下になるようにして気体を吐出する。このことによって、吐出される気体が吐出口から被洗浄面に達するまでの距離が短く、吐出される気体の速度がほとんど減衰しないので、その流速を洗浄液の排除に有効利用することができる。
また本発明によれば、液流ノズル体の吐出口と、気流ノズル体の吐出口との基板搬送方向に関する離隔距離が10mm以上300mm以下になるようにして、液流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて洗浄液を吐出し、気流ノズル体から洗浄面に向けて気体を吐出するので、液流ノズル体から被洗浄面に洗浄液が供給される位置よりも基板搬送方向上流側に形成される洗浄領域の広さを、洗浄能に合わせて好適に定めることができる。
また本発明によれば、洗浄液には、比抵抗が10MΩ・cm以上の清浄な純水が用いられるので、良好な洗浄効果を発揮することができる。
また本発明によれば、洗浄液には、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水に二酸化炭素および/またはアンモニアを溶存させた液体、いわゆる機能水が用いられるので、洗浄に化学的作用も付加されて一層良好な洗浄効果を発揮することができる。
また本発明によれば、基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して下流側にもう1つの気流ノズル体をさらに設け、もう1つの気流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて気体を吐出するので、液流ノズル体から被洗浄面に向けて吐出され基板搬送方向下流側において被洗浄面の上に存在する洗浄液をも排除し、滞留することを防止できる。
また本発明によれば、もう1つの気流ノズル体は、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に滞留する洗浄液に対して気体を吐出するので、被洗浄面上における洗浄液の滞留を確実に防止することができる。
また本発明によれば、もう1つの気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が基板の幅方向の寸法よりも大きく形成され、基板幅寸法よりも大きい幅で吐出口から気体が吐出されるので、基板の幅方向全体において洗浄液を確実に排除して滞留を防止できる。
また本発明によれば、もう1つの気流ノズル体は、基板の搬送方向の上流側から下流側に向けて、気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が45度以上85度以下になるようにして気体を吐出する。このことによって、被洗浄面上に存在する洗浄液の排除効果とともに、たとえばもう1つの気流ノズル体よりも基板搬送方向下流側に設けられる液流ノズル体から被洗浄面に向けて吐出される処理液などを遮断し、被洗浄面上に形成される洗浄領域へ処理液が侵入することを阻止できる。
また本発明によれば、もう1つの気流ノズル体は、もう1つの気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして気体を吐出する。このことによって、吐出される気体が吐出口から被洗浄面に達するまでの距離が短く、吐出される気体の速度がほとんど減衰しないので、その流速を洗浄液の排除に有効利用することができる。
また本発明によれば、もう1つの気流ノズル体から、大きさが1μm以上の粒子を含まない空気および/または窒素が吐出されるので、基板の被洗浄面および洗浄液に対する粒子汚染を防止することができる。
また本発明によれば、基板洗浄装置は、本発明に係る基板洗浄方法を用いて基板の被洗浄面を洗浄するので、液流ノズル体から基板の被洗浄面に対して吐出される洗浄液を、液流ノズル体よりもたとえば基板搬送方向上流側に設けられる気流ノズル体から吐出される気体の流れによって、洗浄領域から排除して滞留を防止することができる。このことによって、液流ノズル体から被洗浄面に対して吐出される洗浄液の境界層流れの速度を減衰させることなく、基板の表面に付着する粒子に対して作用させることができるので、粒子の除去を容易にし優れた洗浄効果を発現することのできる基板洗浄装置が提供される。
図1は本発明の実施の第1形態である基板洗浄装置1の構成を簡略化して示す上面図であり、図2は図1に示す基板洗浄装置1の側面図である。
基板洗浄装置1は、不図示の搬送手段の上に略水平に載置され、予め定める1方向(図1および図2の矢符S方向)に搬送される基板2の一方の面である被洗浄面2aを洗浄することに用いられる装置である。基板洗浄装置1は、基板2の被洗浄面2aを臨んで設けられ、基板2の被洗浄面2aに向けて洗浄液3を吐出する液流ノズル体4と、基板2の被洗浄面2aを臨み、液流ノズル体4よりも基板2が搬送される方向Sに関して上流側に設けられ、基板2の被洗浄面2aに向けて気体5を吐出する気流ノズル体6とを含んで構成される。
不図示の搬送手段は、基板2の搬送方向Sに直交する方向である幅方向に回転軸線が延びて回転自在に設けられる複数の搬送ローラと、搬送ローラを回転駆動させる駆動手段とを含む。複数の搬送ローラは、回転頂部を連ねた仮想平面が水平面とほぼ平行になるように配置され、前記回転頂部を連ねた仮想平面が基板2のパスラインを構成する。基板2は、搬送ローラの上に載置され、搬送ローラが回転駆動されることによって、予め定める1方向である矢符Sで示す方向に搬送される。
基板洗浄装置1によって洗浄される基板2としては、ガラス基板、半導体基板、シリコンウエハなどが挙げられる。本実施の形態において、基板2の平面形状は、矩形であるけれども、これに限定されることなく、さらなる多角形状であってもよく、輪郭が曲線で形成されるものであってもよい。
液流ノズル体4は、幅方向に細長く延び、長手方向に垂直な断面形状が略5角形に形成されるたとえば金属製の部材である。液流ノズル体4の寸法は、少なくとも幅方向に延びる長さL1が、基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。
液流ノズル体4は、内部空間を有し、その内部空間にノズルが形成され、さらにノズルの延長上に搬送される基板2を臨んで開口する液流の吐出口4a(この液流ノズル体4の吐出口4aを液流吐出口4aと呼ぶ)が形成される。液流吐出口4aは、幅方向に延びるスリット状に形成され、その幅方向の長さが基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。
液流ノズル体4は、図示を省く配管を介して洗浄液供給源に接続され、洗浄液供給源から圧送して供給される洗浄液3を、その液流吐出口4aから基板2の被洗浄面2aに向けて吐出することができる。前述のように、スリット状の液流吐出口4aの幅方向の長さが、基板2の幅方向寸法L2よりも大きくなるように形成されるので、液流吐出口4aから洗浄液3を基板2の幅方向全体に吐出して洗浄することが可能になり、また基板2が矢符Sで示される方向に搬送されることによって、基板2の被洗浄面2aの全面を洗浄することが可能になる。
本実施形態では、液流吐出口4aの形状は、スリット状に形成されるけれども、これに限定されることなく、他の形状であってもよい。液流吐出口4aの形状は、たとえば複数の円孔を幅方向に配列したものであってもよい。この場合、複数の円孔を幅方向に配列する配列長さは、基板2の幅寸法L2以上の長さになるようにすることが望ましい。
液流ノズル体4の基板2に対する幾何学的配置については、気流ノズル体6の基板2に対する幾何学的配置とともに後述する。
液流ノズル体4から基板2の被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3としては、たとえば、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水、好ましく18MΩ・cm以上の超純水が用いられる。また、洗浄液3としては、上記の純水、超純水に二酸化炭素および/またはアンモニアを溶存させた液体、いわゆる機能水が用いられてもよい。これらの清浄な洗浄液、または清浄でありかつ化学的作用を有する洗浄液が用いられることによって、良好な洗浄効果を発揮することが可能になる。
前述のように、気流ノズル体6が、基板2の被洗浄面2aを臨み、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sに関して上流側であって、液流ノズル体4から吐出されて基板2の被洗浄面2aに存在する洗浄液3に対して気体5を吐出することができる位置に設けられる。気流ノズル体6は、幅方向に細長く延び、長手方向に垂直な断面形状が略5角形に形成されるたとえば金属製の部材である。気流ノズル体6の寸法は、少なくとも幅方向に延びる長さL3が、基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。
気流ノズル体6は、内部空間を有し、その内部空間にノズルが形成され、さらにノズルの延長上に搬送される基板2を臨んで開口する気体の吐出口6a(この気流ノズル体6の吐出口6aを気流吐出口6aと呼ぶ)が形成される。気流吐出口6aは、幅方向に延びるスリット状に形成され、その幅方向の長さが基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。なお、この気流ノズル体6の気流吐出口6aの形状もスリット状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
気流ノズル体6は、図示を省く配管を介して高圧ガスボンベと圧力/流量調整弁などから構成される気体供給源に接続され、気体供給源から供給される気体5を、その気流吐出口6aから基板2の被洗浄面2aに向けて吐出することができる。前述のように、スリット状の気流吐出口6aの幅方向の長さが、基板2の幅方向寸法L2よりも大きくなるように形成されるので、気流吐出口6aから気体5を基板2の幅方向全体に吐出し、液流ノズル体4から吐出されて被洗浄面2aの上に存在する洗浄液3を、基板2の幅方向にわたって排除することができる。
気流ノズル体6から吐出される気体5として、本実施の形態では、大きさが1μm以上の粒子を含まない空気および/または窒素が用いられる。このような清浄な気体を使用することによって、洗浄液3および基板2の被洗浄面2aの微粒子汚染を防ぐことが可能となる。
以下、液流ノズル体4および気流ノズル体6の基板2に対する幾何学的配置、ならびに液流ノズル体4と気流ノズル体6との配置について説明する。図3は、液流ノズル体4および気流ノズル体6の配置を示す拡大側面図である。
液流ノズル体4は、液流ノズル体4の液流吐出口4aと基板2の被洗浄面2aとの離隔距離D1が50mm以下、望ましくは10mmになるように配置して設けられる。離隔距離D1を50mm以下に設定することによって、吐出される洗浄液3が液流吐出口4aから被洗浄面2aに達するまでの距離が短くなり、空気抵抗による洗浄液3の吐出速度の減衰がほとんど起こらないので、洗浄液3の吐出流速を洗浄に有効利用することができる。
また、液流ノズル体4は、基板2の搬送方向Sの下流側から上流側に向けて洗浄液3を吐出し、洗浄液3が吐出される方向と基板2の被洗浄面2aとの成す角度αが20度以上90度未満、望ましくは45度程度になるように設けられる。
角度αが20度未満では、吐出される洗浄液3が被洗浄面2aに衝突して境界層流れを形成する作用が充分に発現されない。角度αが90度以上では、液流ノズル体4から被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3の形成する流れが、洗浄液3が被洗浄面2aに衝突する位置から基板搬送方向下流側にも強く作用するようになるので、洗浄液3によって被洗浄面2aから一旦除去された粒子が、被洗浄面2aに再付着するおそれがある。
気流ノズル体6は、気流ノズル体6の気流吐出口6aと基板2の被洗浄面2aとの離隔距離D2が50mm以下、望ましくは10mmになるように配置して設けられる。離隔距離D2を50mm以下に設定することによって、気流吐出口6aから吐出される気体5が、気流吐出口6aから被洗浄面2aに達するまでの距離が短くなり、吐出される気体5の速度がほとんど減衰しないので、その流速を洗浄液3の排除に有効利用することができる。
また、気流ノズル体6は、基板2の搬送方向Sの下流側から上流側に向けて気体5を吐出し、気体5が吐出される方向と基板2の被洗浄面2aとの成す角度βが5度以上45以下、好ましくは15度以上25度以下になるように設けられる。角度βが5度未満では、被洗浄面2a上に存在する洗浄液3を排除する作用を充分に発揮することができない。角度βが45度を超えると、気流ノズル体6から吐出される気体5の流れが、液流ノズル体4から吐出されて基板2の被洗浄面2aで形成する洗浄液3の流れを阻害するおそれがある。
液流ノズル体4と気流ノズル体6とは、液流吐出口4aと気流吐出口6aとの基板搬送方向Sに関する離隔距離L4が、10mm以上300mm以下、好ましくは10mm以上150mm以下となるように互いの配置が定められて設けられる。
離隔距離L4が10mm未満では、液流ノズル体4から吐出された洗浄液3が被洗浄面2a上で形成する境界層流れが、液流ノズル体4から吐出された洗浄液3が被洗浄面2aに対して衝突する位置の直近で、気流ノズル体6から吐出される気体5によって撹乱されるので、境界層流れの作用で被洗浄面2aから粒子を除去することができる領域である洗浄領域Rを広くとることができない。
一方、離隔距離L4が300mmを超えると、液流ノズル体4と気流ノズル体6との間で被洗浄面2a上に存在する洗浄液3が境界層流れの速度を減衰させてしまうおそれがあり、気体5を吐出して洗浄液3を排除することの効果が充分に発揮されなくなるとともに、装置が基板搬送方向へいたずらに長くなり大型化する。したがって、離隔距離L4は、10mm以上300mm以下に設定されるのが良い。
以下、本発明の実施の態様である基板洗浄方法について説明する。基板2は、基板洗浄装置1において、次のように洗浄される。基板2は、搬送ローラ上に略水平に載置され、搬送ローラの回転によって矢符S方向に搬送される。この基板2の被洗浄面2aに向けて、前述のように配置される液流ノズル体4から洗浄液3を吐出するとともに、気流ノズル体6から気体5を吐出して基板2の被洗浄面2aを洗浄する。
液流ノズル体4から被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3は、基板2の被洗浄面2a上を基板搬送方向下流側から上流側へ向って流れ、基板2の幅方向端部および搬送方向上流側端部から流出するとともに落下して回収容器などに回収される。しかしながら、被洗浄面2a上の洗浄液3には表面張力が作用するので、被洗浄面2a上をある程度の距離だけ流過して流れる速度が遅くなると表面張力の作用によって滞留するという現象が発生する。この被洗浄面2a上で滞留する洗浄液3は、液流ノズル体4から被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3の流れを妨げて流速を低下させるように作用する。
したがって、液流ノズル体4から被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3の流れ(図1中矢符7で示す)のみによって、基板2の被洗浄面2aに付着する粒子の除去を行おうとすると、被洗浄面2a上で液流ノズル体4よりも基板搬送方向S上流側で滞留する洗浄液によって洗浄液3の流れの速度が低下し、充分に洗浄除去することができないという状態が生じる。
そこで本発明では、上記のように、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sの上流側に気流ノズル体6を設け、液流ノズル体4から供給される洗浄液3が被洗浄面2aに対して衝突する位置よりも基板搬送方向上流側において滞留するおそれのある洗浄液3を排除することによって、液流ノズル体4から被洗浄面2aに対して吐出された洗浄液3の流れの速度を低下させることなく、洗浄液3の流れによって被洗浄面2aに付着する粒子を除去洗浄できる領域である洗浄領域Rを充分に広く確保する。このように充分広く確保される洗浄領域Rにおいては、境界層流れの速度を減衰させることなく、基板2の被洗浄面2aに付着する粒子に対して作用させることができるので、粒子の除去を容易にし優れた洗浄効果を発揮することが可能になる。
気流ノズル体6から気体5を被洗浄面2aに向けて吐出しても、なお、被洗浄面2a上の洗浄領域Rよりも基板搬送方向上流側に洗浄液3が滞留する液溜領域Qの形成されることがある。これは、気流ノズル体6から吐出される気体5の吐出圧力を過大にすると、洗浄液3の飛散等の問題があるので、吐出圧力をこれらの問題が生じない範囲に設定せざるを得ず、適当な範囲の吐出圧力の場合、被洗浄面2a上においてある程度の距離だけ洗浄液3の排除能を発揮すると、気体5の圧力が低下し洗浄液3の表面張力の作用の方が強くなるので、洗浄領域Rの基板搬送方向上流側に液溜領域Qが形成されるものである。液溜領域Qが形成される場合であっても、液流ノズル体4から被洗浄面2aに向けて吐出される洗浄液3によって形成される洗浄領域Rが充分に広く、洗浄領域R内において境界層流れが妨げられることがなければ、洗浄効果の低下にはならない。
図4は本発明の実施の第2形態である基板洗浄装置10の構成を簡略化して示す上面図であり、図5は図4に示す基板洗浄装置10の側面図である。本実施形態の基板洗浄装置10は、実施の第1形態の基板洗浄装置1に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
基板洗浄装置10において注目すべきは、基板2の被洗浄面2aを臨み、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sに関して下流側であって、液流ノズル体4から吐出されて基板2の被洗浄面2aに存在する洗浄液3に対して気体11を吐出する位置に設けられ、基板2の被洗浄面2aに向けて気体11を吐出するもう1つの気流ノズル体12をさらに含むことである。本実施の形態においては、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sに関して上流側に設けられる気流ノズル体6を第1気流ノズル体6と呼び、液流ノズル体4よりも基板搬送方向Sに関して下流側に設けられるもう1つの気流ノズル体12を第2気流ノズル体12と呼ぶ。
基板洗浄装置10は、実施の第1形態で示す基板洗浄装置1における洗浄工程の後に、さらに基板のウエット処理工程を行う構成を具備したときの本発明の一例を示すものである。ただし、ここでいうウエット処理とは、純水リンス処理として説明をするが、たとえば第2の洗浄液による洗浄処理工程であってもよい。したがって、基板洗浄装置10には、第2気流ノズル体12のさらに基板搬送方向下流側に純水リンスツール13が設けられる。
第2気流ノズル体12は、幅方向に細長く延び、長手方向に垂直な断面形状が略5角形に形成されるたとえば金属製の部材である。第2気流ノズル体12の寸法は、少なくとも幅方向に延びる長さL5が、基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。
第2気流ノズル体12は、内部空間を有し、その内部空間にノズルが形成され、さらにノズルの延長上に搬送される基板2を臨んで開口する気体の吐出口12a(この第2気流ノズル体12の吐出口12aを第2気流吐出口12aと呼ぶ)が形成される。第2気流吐出口12aは、幅方向に延びるスリット状に形成され、その幅方向の長さが基板2の幅寸法L2よりも大きくなるように形成される。なお、この第2気流ノズル体12の第2気流吐出口12aの形状もスリット状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
第2気流ノズル体12は、図示を省く配管を介して高圧ガスボンベと圧力/流量調整弁などから構成される気体供給源に接続され、気体供給源から供給される気体11を、その第2気流ノズル口12aから基板2の被洗浄面2aに向けて吐出することができる。スリット状の第2気流吐出口12aの幅方向の長さが、基板2の幅方向寸法L2よりも大きくなるように形成されるので、第2気流吐出口12aから気体11を基板2の幅方向全体に吐出することができる。
第2気流ノズル体12から吐出される気体11として、本実施の形態では、大きさが1μm以上の粒子を含まない空気および/または窒素が用いられる。このような清浄な気体を使用することによって、洗浄液3および基板2の被洗浄面2aの微粒子汚染を防ぐことが可能となる。
純水リンスツール13は、幅方向に基板2の幅方向寸法L2よりも長い長さを有するように細長く延びる管状の部材であり、基板2の被洗浄面2aを臨む側に、スリット状または円孔が複数個幅方向に配列された純水吐出口13aが形成される。純水リンスツール13は、不図示の配管を介して純水供給源に接続され、純水供給源から供給される純水14を、基板2の被洗浄面2aに向けて吐出することができる。純水リンスツール13から吐出される純水14としては、たとえば、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水、好ましくは18MΩ・cm以上の超純水が用いられる。
以下、第2気流ノズル体12の基板2に対する幾何学的配置について説明する。図6は、第2気流ノズル体12の配置を示す拡大側面図である。第2気流ノズル体12は、第2気流ノズル体12の第2気流吐出口12aと基板2の被洗浄面2aとの離隔距離D3が、50mm以下、望ましくは10mmになるように配置して設けられる。離隔距離D3を50mm以下に設定することによって、第2気流吐出口12aから吐出される気体11が、第2気流吐出口12aから被洗浄面2aに達するまでの距離が短くなり、吐出される気体11の速度がほとんど減衰しないので、その流速を洗浄液3の排除および純水リンスツール13から被洗浄面2aに吐出される純水14が洗浄領域Rへ流入することの阻止に有効利用することができる。
また第2気流ノズル体12は、基板搬送方向Sの上流側から下流側に向け、かつ気体11の吐出方向と基板12の被洗浄面2aとの成す角度γが、45度以上85度以下、好ましくは70度以上85度以下になるようにして設けられる。角度γが45度未満では、純水リンスツール13から被洗浄面2aに対して供給される純水14に対する排除作用が強くなり過ぎるので、純水14によるリンス効果が充分に得られないおそれがある。一方、角度γが85度を超えると、被洗浄面2a上の洗浄液3の排除および純水リンスツール13から被洗浄面2aに吐出される純水14が洗浄領域Rへ流入することの阻止効果が充分得られなくなる。
以下、本発明のもう1つの実施態様である基板洗浄方法について説明する。基板洗浄装置10においては、先の基板洗浄装置1と同様に、基板2は、搬送ローラ上に略水平に載置され、搬送ローラの回転によって矢符S方向に搬送され、この基板2の被洗浄面2aに向けて、液流ノズル体4から洗浄液3を吐出するとともに、第1気流ノズル体6から気体5を吐出して基板2の被洗浄面2aを洗浄する。したがって、洗浄領域Rにおいては、実施の第1形態の基板洗浄装置1と同様な粒子除去効果が得られる。
しかしながら、基板2の洗浄を行った後、たとえば洗浄液3によって除去された粒子が洗浄液3の中に含まれたままである場合、基板2へ粒子が再付着することが考えられる。そこで本実施形態の基板洗浄装置10では、粒子を含んだ洗浄液3を、純水リンスツール13から被洗浄面2aに対して吐出される純水14で置換することによって、粒子の再付着を防止する。
純水リンスツール13から基板2の被洗浄面2aに対して純水14が供給される際、洗浄領域Rへ純水14が流入すると、液流ノズル体4から被洗浄面2aに供給され、被洗浄面2a上で形成される洗浄液3の流れが妨げられることになり、洗浄領域Rにおける粒子除去効果が低下することになる。そこで、基板洗浄装置10では、基板搬送方向Sに関して、純水リンスツール13と液流ノズル体4との間に、第2気流ノズル体12を配置し、第2気流ノズル体12から被洗浄面2aに向けて吐出する気体11によって、純水14の洗浄領域Rへの流入を防止するとともに、被洗浄面2aの上に存在する洗浄液3を排除する。このことによって、洗浄液3の流れは、純水14の流入によって妨げられることがないので、良好な粒子除去効果を保つことができる。
さらに、第2気流ノズル体12は、液流ノズル体4と純水リンスツール13との間であって、望ましくは純水リンスツール13から供給される純水14が基板2の被洗浄面2aに衝突する位置よりも少しだけ液流ノズル体4に寄った側の位置に、第2気流ノズル体12から吐出された気体11が当たるように配置されることによって、純水14が液流ノズル体4側に流込まない効果を高くすることができる。
本発明の実施の第1形態である基板洗浄装置1の構成を簡略化して示す上面図である。 図1に示す基板洗浄装置1の側面図である。 液流ノズル体4および気流ノズル体6の配置を示す拡大側面図である。 本発明の実施の第2形態である基板洗浄装置10の構成を簡略化して示す上面図である。 図4に示す基板洗浄装置10の側面図である。 第2気流ノズル体12の配置を示す拡大側面図である。
符号の説明
1,10 基板洗浄装置
2 基板
3 洗浄液
4 液流ノズル体
5,11 気体
6 気流ノズル体
12 もう1つの気流ノズル体
13 純水リンスツール
14 純水

Claims (18)

  1. 予め定める1方向に搬送される基板の一方の面である被洗浄面を洗浄する基板洗浄方法において、
    基板の被洗浄面を臨んで洗浄液を吐出する液流ノズル体を設け、
    基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して上流側に気体を吐出する気流ノズル体を設け、
    基板の被洗浄面に向けて液流ノズル体から洗浄液を吐出するとともに、基板の被洗浄面に向けて気流ノズル体から気体を吐出して基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする基板洗浄方法。
  2. 気流ノズル体は、
    液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して上流側で、液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に存在する洗浄液に対して気体を吐出することを特徴とする請求項1記載の基板洗浄方法。
  3. 液流ノズル体は、洗浄液を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
    液流ノズル体から吐出される洗浄液の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする請求項1または2記載の基板洗浄方法。
  4. 液流ノズル体は、
    基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ洗浄液の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が20度以上90度未満になるようにして洗浄液を吐出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  5. 液流ノズル体は、
    液流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして洗浄液を吐出することを特徴とする請求項3または4記載の基板洗浄方法。
  6. 気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
    気流ノズル体から吐出される気体の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  7. 気流ノズル体は、
    基板の搬送方向の下流側から上流側に向け、かつ気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が5度以上45度以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする請求項6記載の基板洗浄方法。
  8. 気流ノズル体は、
    気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする請求項6または7記載の基板洗浄方法。
  9. 液流ノズル体は、洗浄液を吐出する吐出口を有し、
    気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、
    液流ノズル体の吐出口と、気流ノズル体の吐出口との基板搬送方向に関する離隔距離が、10mm以上300mm以下になるようにして、液流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて洗浄液を吐出し、気流ノズル体から基板の洗浄面に向けて気体を吐出して基板を洗浄することを特徴とする請求項1または2記載の基板洗浄方法。
  10. 液流ノズル体から吐出される洗浄液は、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  11. 液流ノズル体から吐出される洗浄液は、比抵抗が10MΩ・cm以上の純水に二酸化炭素および/またはアンモニアを溶存させた液体であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  12. 基板の被洗浄面を臨み、液流ノズル体よりも基板が搬送される方向に関して下流側にもう1つの気流ノズル体をさらに設け、もう1つの気流ノズル体から基板の被洗浄面に向けて気体を吐出して基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  13. もう1つの気流ノズル体は、
    液流ノズル体から吐出されて基板の被洗浄面に滞留する洗浄液に対して気体を吐出することを特徴とする請求項12記載の基板洗浄方法。
  14. もう1つの気流ノズル体は、気体を吐出する吐出口を有し、吐出口がスリット状に形成され、スリット状に形成される吐出口の基板搬送方向に直交する方向である幅方向の寸法が、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
    もう1つの気流ノズル体から吐出される気体の幅が、基板の幅寸法よりも大きくなるようにして基板の被洗浄面を洗浄することを特徴とする請求項12または13に記載の基板洗浄方法。
  15. もう1つの気流ノズル体は、
    基板の搬送方向の上流側から下流側に向け、かつ気体の吐出方向と基板の被洗浄面との成す角度が45度以上85度以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする請求項14記載の基板洗浄方法。
  16. もう1つの気流ノズル体は、
    もう1つの気流ノズル体の吐出口と基板の被洗浄面との離隔距離が、50mm以下になるようにして気体を吐出することを特徴とする請求項14または15記載の基板洗浄方法。
  17. もう1つの気流ノズル体は、
    大きさが1μm以上の粒子を含まない空気および/または窒素を吐出することを特徴とする請求項12〜16のいずれか1つに記載の基板洗浄方法。
  18. 予め定める1方向に搬送される基板の一方の面である被洗浄面を洗浄する基板洗浄装置であって、
    基板の被洗浄面を臨んで設けられ基板の被洗浄面に向けて洗浄液を吐出する液流ノズル体と、基板の被洗浄面を臨んで設けられ基板の被洗浄面に向けて気体を吐出する気流ノズル体とを含み、
    前記請求項1〜17のいずれか1つに記載の基板洗浄方法の実施に使用されることを特徴とする基板洗浄装置。
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