JP4035987B2 - 上製本 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気的に監視するシステムに対応した不正持出し防止部材を設けた上製本に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術は、商品に磁性材料を取り付け、その商品を不正(代金を払わないで持ち出す)に持ち出したとき、ある周波数の交番磁場をゲート状の送信と受信アンテナ間に向けて放射し、該アンテナ間に尋問磁場が形成されており、この尋問磁場内に不正持ち出しの商品が通過すると、前記磁性材料から複数の高周波群を含む多数のパルスが発生し、これを受信アンテナを通してコントロール装置に導き、アラーム発生や出入り口を閉鎖する等のシステムが知られている。
前記磁性材料は活性層と呼ばれる高い透磁率/低い保持力を有する磁気層と、失活層と呼ばれる中程度の透磁率/高い保持力を有する層の二重構造になっており、正規に購入した場合は、レジで失活層が磁化され前記磁性材料から複数の高周波群を含む多数のパルスは発生しない。これによって不正持ち出しを防止している。
【0003】
前記磁性材料を商品に取り付ける方法は、薄板状部材の間に磁性材料を保持し、接着剤層を介して剥離紙が設けられたラベルを用いる方法が知られている。
上製本に上記ラベル状磁性材料を取り付けるには、本を醜いものにしてしまうおそれと、見えにくい場所に貼着しようとすると手間もばかにならない。近年ソースターキング(製造段階で磁性材料を取り付ける)用として、安価なラベル状磁性材料が出現してきたので、上製本にどのようにどんな不正持ち出し防止部材を、取り付けるかを鋭意研究し本発明に到ったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決すべく、上製本の表装紙と芯材からなる表紙の背部の内側で、前記芯材の上に不正持ち出し防止部材を組み込んだフォローバック型の上製本を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、表装紙と芯材からなる表紙と中身を接着剤で貼着してある上製本であって、前記表紙の背部の内側で、前記芯材の上に粘着剤/シート部材/粘着剤/二種類の金属または合金からなる磁性材料/シート部材からなる不正持ち出し防止部材を、天地方向に平行に設け、前記防止部材をさらに粘着剤を有する保護シート部材で覆ったことを特徴とするフォローバック型の上製本である。
このような構成としたので、表装紙と芯材からなる表紙と中身を接着剤で貼着するフォローバック型の上製本の背部内側に不正持ち出し部材が目立たず、比較的容易に設けることが可能となる。
【0008】
さらに、前記不正持ち出し防止部材が表紙の背部に、天地方向に平行に設けられていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、本の背部に設けても、本を開閉するときにも抵抗が少なくなり剥れたりしずらくなる。
【0009】
そして、前記不正持ち出し防止部材をさらに粘着剤を有する保護シート部材で覆ったことを特徴とする。
このような構成とすることにより、特に中身と背表紙部に空間があるフォローバック型の上製本において、不正持ち出し防止部材がより強固に設けられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。
初めに、上製本の定義について述べる。並製本と上製本との違いは、中身となる本文頁と表紙の大きさが同じかどうかで判別する。並製本は週刊誌や月間誌で知られているように、中綴じや無線綴じを行ない、中身と表紙を綴じ合わせてから三方断裁を行うので、中身と表紙の大きさが同じになる。これに対して上製本は、印刷された折丁を丁合、糸綴り、均し、駒締め、下固め、仕上げ裁ち、丸身・耳出し、背固め、等を行なった中身に、表紙を接着する表紙くるみという工程で製造される。通常中身より表紙を大きくし、いわゆるチリを有する。また、上製本の表紙は、厚くて硬いものが多い。これは表面の表装紙に芯部材を貼着し折り返して製造するからである。また、上製本の表紙には、一枚もので紙または合成樹脂シートでなるものを使用される。
また、上製本には上記工程中、丸身出しを行なわない角背タイプもある。その他、糸綴りではなくアジロ綴じを行なうものもある。
【0011】
図1は本発明の上製本の斜視説明図である。1は上製本、2は表紙、3は中身、4は不正持ち出し防止部材、5はスピンである。スピンはあってもなくてもよい。表紙2の背部の内側に不正持ち出し防止部材4が設けられているが、外からは見えない。図2は本発明の上製本の斜視説明図である。これは角背タイプである。
【0012】
図3は本発明の上製本の斜視説明図である。丸背タイプで、不正持ち出し防止部材4を表紙と見返しの間に貼着し、外から見えない。図4は図3と同様で角
背タイプである。
【0013】
図5と図6は背固めが終わった中身3の背固め部6に、不正持ち出し防止部材4を保持した表紙2を貼着する状態を示す説明図である。
図7は上製本用表紙2に不正持ち出し防止部材を貼着した状態を示す説明図である。8は表装紙、9は芯材である。表装紙8の裏面に接着剤を塗布し、表表紙、背表紙、裏表紙、各部用の芯材9を所定の位置に配置し、周囲を天地方向に折り曲げ、さらに左右方向に折り曲げ貼着して表紙2を作製する。該表紙2に、天地方向に搬送するコンベアとオートフィーダー及びラベル貼り機でラベル状の不正持ち出し防止部材4を貼り込む。
【0014】
図8は図7のA−A断面説明図である。不正持ち出し防止部材4は比率的に拡大表示してある。不正持ち出し防止部材4は粘着剤11、第一の磁性部材12と第二の磁性部材13とからなる磁性材料14、シート部材10とから構成されている。
【0015】
第一の磁性部材12として好ましい材料としては、アモルファス合金であり、保磁力は0.1〜1.0エルステッドのものが挙げられる。組成としては、Fe、Co、NIのうち少なくとも1種を65原子%以上含むものが挙げられる。アモルファス形成を促進する元素として、B、P、C、Si、Al、Ga、Zr、Nb、Taから選ばれる少なくとも1種の元素を10原子%以上35原子%以下含むことが好ましい。
例えば、Fe−Si系、Fe−Cr-Co-Ni-Mo系、Co-Si-Mn-Fe系等が使用できる。また、上記に他の金属を含有してもよい。
【0016】
第二の磁気部材として好ましい材料は、保磁力が10〜1000エルステッドでFe-Co-Mn-Si系、Cu-Ni-Fe系、Cu-Ni-Co系、Pt-Co系あるいはステンレス等が使用できる。
【0017】
シート部材10としては、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム等が使用できる。その他に透明性を要求しなければ紙部材でもよい。
【0018】
図9は図7の不正持ち出し防止部材4の上を覆って、粘着剤を有する保護部材16を貼着し、さらに剥離防止を強化したものである。これは特にフォローバックタイプの上製本(中身と表紙の背部が接着してないタイプ)に有効である。
【0019】
図10の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は磁性材料14の異なる例である。
(イ)は第一の磁性部材12として薄い箔と第二の磁性部材13として小さい孔が多数明いている薄い箔の組み合わせである。(ロ)は第一の磁性部材12として細い針金状部材と第二の磁性部材13として該針金状部材の外側を覆う薄膜層の構成である。(ハ)は第一の磁性部材12としてアモルファスワイヤーと第二の磁性部材13としてスレンレスの小さい薄板片とから構成されている。(ニ)は第一の磁性部材12としてアモルファスワイヤーと第二の磁性部材13として細長状薄板片とから構成されている。これらは第一の磁性部材と第二の磁性部材を重ね合わせて図8の断面説明図に示すように、シート部材に挟み込んで用いることが好ましい。
【0020】
【実施例】
図7に示すような上製本の表紙2にラベル貼り機で不正持ち出し防止部材4を貼着し、図5のように上製本製本ラインで中身と表紙2を貼着した。不正持ち出し防止部材4のサイズは長さ30mm、幅6mm、厚さ0.2mmの図10(ハ)のタイプを用いた。このようにして図1に示すような本発明の上製本を得た。これを市販の磁気検知ゲートにて、テストしたところ不正持ち出し想定では検知し、不活性処理を行なったところ検知しなくなり、当初の性能を発揮した。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、表装紙と芯材からなる表紙と中身を接着剤で貼着するフォローバック型の上製本の背部内側に不正持ち出し部材が目立たず、比較的容易に設けることが可能となる。
【0024】
さらに、本の背部に設けても、本を開閉するときにも抵抗が少なくなり剥れたりしずらくなる。
【0025】
そして、特に中身と背表紙部に空間があるフォローバック型の上製本において、不正持ち出し防止部材がより強固に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の上製本を示す斜視説明図である。
【図2】本発明の上製本を示す斜視説明図である。
【図3】本発明の上製本を示す斜視説明図である。
【図4】本発明の上製本を示す斜視説明図である。
【図5】背固めが終わった中身の背固め部に、不正持ち出し防止部材を保持した表紙を貼着する状態を示す説明図である。
【図6】背固めが終わった中身の背固め部に、不正持ち出し防止部材を保持した表紙を貼着する状態を示す説明図である。
【図7】上製本用表紙に不正持ち出し防止部材を貼着した状態を示す説明図である。
【図8】図7のA−A断面説明図である。
【図9】図7の不正持ち出し防止部材の上を覆って、粘着剤を有する保護部材を貼着した状態を示す説明図である。
【図10】(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は本発明に用いる磁性材料の種類を示す説明図である。
【符号の説明】
1…上製本 2…表紙 3…中身 4…不正持ち出し防止部材 5…スピン
6…背固め部 7…花ぎれ 8…表装紙 9…芯材 10…シート部材 11…粘着剤 12…第一の磁性部材 13…第二の磁性部材 14…磁性材料 15…接着剤 16…保護部材
Claims (1)
- 表装紙と芯材からなる表紙と中身を接着剤で貼着してある上製本であって、
前記表紙の背部の内側で、前記芯材の上に
粘着剤/シート部材/粘着剤/二種類の金属または合金からなる磁性材料/シート部材からなる不正持ち出し防止部材を、天地方向に平行に設け、
前記防止部材をさらに粘着剤を有する保護シート部材で覆った
ことを特徴とするフォローバック型の上製本。
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