JP4032638B2 - 半導体マイクロアクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも2つの部材の熱膨張係数の差を利用して可動エレメントの変位を得る半導体マイクロアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体マイクロアクチュエータとして、例えば特開2000−246676号公報には、シリコンなどからなる略矩形状の枠体である半導体基板と、この半導体基板と接合され外部要因により変位する可動エレメントと、これら半導体基板と可動エレメントの橋渡しをする可撓部によって構成されたものが開示され、前記可撓部は、異なった熱膨張係数を有する少なくとも2つの材料を組み合わせたバイメタル構造で形成されており、この可撓部を加熱することで、金属の熱膨張係数の異なりから、伸び率の少ない金属を内側にして湾曲する。そして、この可撓部が撓むことによって可動エレメントが変位する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の半導体マイクロアクチュエータでは、常温からの温度上昇による可動エレメントの変位は一方向だけであり、加熱後、変位した状態で変位と同方向に何らかの力(圧力等)が働けば、温度を常温に戻しても復元力だけでは変位が元に戻らないことがある。
【0004】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、変位させた可動エレメントを強制的に元の位置に戻すことができる半導体マイクロアクチュエータを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の半導体マイクロアクチュエータは、半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記半導体基板と前記可動エレメントを接合し温度変化により撓んで前記可動エレメントを前記半導体基板の基板面に対して鉛直方向に変位させる第1可撓部と、前記半導体基板と前記可動エレメントを接合し温度変化により撓んで前記可動エレメントを前記第1可撓部とは反対方向に変位させる第2可撓部とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】
この半導体マイクロアクチュエータによると、例えば、第1可撓部を加熱して撓みを利用して前記可動エレメントを前記基板面に対して鉛直方向の一方向に変位させ、第1可撓部の加熱をやめて温度を常温に戻すときに、第2可撓部を加熱して撓みを利用することにより、変位させた前記可動エレメントを強制的に元の位置に戻すことができる。
【0007】
また、請求項2記載の半導体マイクロアクチュエータは、請求項1記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記半導体基板は枠体であり、この半導体基板の枠内において、前記可動エレメントは前記半導体基板の対向する両辺から向かい合うように前記第1可撓部および前記第2可撓部のそれぞれによって十字型に両持支持されており、前記第1可撓部は前記半導体基板と剛性が大きい接合部を介して連結されるとともに、前記可動エレメントとは剛性が小さい接合部を介して連結され、且つ、前記第2可撓部は前記半導体基板と剛性が小さい接合部を介して連結されるとともに、前記可動エレメントとは剛性が大きい接合部を介して連結されており、前記第1可撓部および前記第2可撓部とも撓みの方向性が同じであることを特徴とするものである。
【0008】
この半導体マイクロアクチュエータによると、前記第1可撓部を加熱し温度変化させると、ある一定の方向に湾曲しようとする。このとき、前記第1可撓部においては、前記半導体基板側の接合部の剛性が大きく固定されるので、前記可動エレメント側の接合部が折れ曲がるような形で前記第1可撓部が湾曲することになる。このようにして、前記可動エレメントを変位させる。次に、前記第2可撓部を加熱し温度変化させると、前記第2可撓部は前記第1可撓部と同じ方向に湾曲しようとする。このとき、前記第2可撓部においては、前記可動エレメント側の接合部の剛性が大きく固定されるので、前記半導体基板側の接合部が折れ曲がるような形になり、前記可動エレメントを第1可撓部とは逆方向に変位させる。従って、変位させた前記可動エレメントを強制的に元の位置に戻すことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの構造を示す斜視断面図であり、図2は、本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの構造を示す表面図であり、図3は、本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの動作構造を示す断面図である。
【0010】
この半導体マイクロアクチュエータは、図1に示すように、シリコン等からなる略矩形状の枠体である半導体基板1と、この半導体基板1の内側に梁4を介して接合される可動エレメント2を備えている。この可動エレメント2は、シリコンで形成されており、表面が四角形状に開口し、下方に向かうにつれて幅が狭くなっている中空の四角錐台形状に形成されている。また、梁4は、シリコンからなる四角片状で形成されており、可動エレメント2の表面外周部四辺のそれぞれより外方に延びて半導体基板1と四箇所で接合され、可動エレメント2を支える構造となっている。
【0011】
さらに、この半導体マイクロアクチュエータは、梁4の表面に薄膜5が設けられている。この薄膜5は、梁4を構成する材料(本実施形態の場合はシリコン)の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を持つものであればよく、アルミニウムやニッケル等が用いられる。また、この薄膜5と熱膨張係数の異なるシリコンからなる梁4とによって、バイメタル構造を形成してなる可撓部3を備えている。この可撓部3は、可動エレメント2を挟んで略十字形状になっており、説明の便宜上、図2において、可動エレメント2を挟んで半導体基板1の対向する両辺から横方向に接合されている可撓部3を第1可撓部31、可動エレメント2を挟んで半導体基板の対向する両辺から縦方向に接合されている可撓部3を第2可撓部32とする。なお、第1可撓部31および第2可撓部32ともに同様のバイメタル構造となっており、撓みの方向性が同じになっている。また、梁4には、梁4を加熱するための加熱手段として拡散抵抗等を備えた電熱回路6が設けられている。この電熱回路6は、第1可撓部31および第2可撓部32を別々に加熱することができる。
【0012】
また、この半導体マイクロアクチュエータは、半導体基板1および可動エレメント2と可撓部3とを接合する部分に、ポリイミドからなる熱絶縁機能を有する接合部7を備えている。この接合部7は、一つの梁4に半導体基板1側と可動エレメント2側の二箇所に設けられている。半導体基板1の横方向において、第1可撓部31と半導体基板1の対向する両辺との接合部71の剛性が大きく、第1可撓部31と可動エレメント2の対向する両辺との接合部72の剛性が小さくなっている。また、半導体基板1の縦方向において、第2可撓部32と半導体基板1の対向する両辺との接合部73の剛性が小さく、第2可撓部32と可動エレメント2の対向する両辺との接合部74の剛性が大きくなっている。接合部7に剛性差をつける手段として、例えば、ポリイミドの厚みを変える方法がある。ここでは、接合部71のポリイミドの厚みを40μmとし、接合部72のポリイミドの厚みを20μmとし、接合部73のポリイミドの厚みを20μmとし、接合部74のポリイミドの厚みを40μmとしている。なお、ここでの厚みとは、半導体基板1および可動エレメント2と梁4を接合するためにポリイミドを充填している部分の厚みである。また、接合部7に剛性差をつける別の手段として、剛性の異なる材料で接合部7を形成してもよい。
【0013】
次に、この半導体マイクロアクチュエータの動作について、主に図3を参照して説明する。この半導体マイクロアクチュエータは、第1可撓部31を構成する梁4を加熱し温度変化させると、シリコンからなる梁4とアルミニウムやニッケル等からなる薄膜5との熱膨張係数の違いから、第1可撓部31は、伸び率の少ないシリコンからなる梁4を内側にして湾曲しようとする。このとき、第1可撓部31において、半導体基板1側の接合部71は、剛性が大きいことに起因して固定され、剛性が小さい可動エレメント2側の接合部72が折れ曲がるような形で、第1可撓部31が湾曲することになる。従って、可動エレメント2は、半導体基板1の基板面に対して鉛直方向下向きに変位するのである。次に、第1可撓部31の加熱をやめて温度を常温に戻し、可動エレメント2の変位を元の位置に戻すときには、第2可撓部32を構成する梁4を加熱し温度変化させる。第2可撓部32は、第1可撓部31と同様のバイメタル構造であることから、第1可撓部31と同じ方向に湾曲しようとする。このとき、第2可撓部32において、可動エレメント2側の接合部74は、剛性が大きいことに起因して固定され、剛性が小さい半導体基板1側の接合部73が折れ曲がるような形になり、可動エレメント2を持ち上げるようにして第2可撓部32が湾曲することになる。従って、可動エレメント2は、半導体基板1の基板面に対して鉛直方向上向きに変位するのである。このようにして、変位させた可動エレメント2を強制的に元の位置に戻すことができる。
【0014】
なお、本発明の半導体マイクロアクチュエータは、半導体マイクロバルブや半導体マイクロリレーにも応用できるものである。
【0015】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の半導体マイクロアクチュエータによれば、可動エレメントを半導体基板面に対して鉛直反対方向に変位させる第1可撓部および第2可撓部を備えているので、温度を常温に戻しても復元力だけでは変位が元に戻らない場合等においても、変位させた可動エレメントを強制的に元の位置に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの構造を示す斜視断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの構造を示す表面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る半導体マイクロアクチュエータの動作構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 可動エレメント
3 可撓部
31 第1可撓部
32 第2可撓部
7 接合部

Claims (2)

  1. 半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記半導体基板と前記可動エレメントを接合し温度変化により撓んで前記可動エレメントを前記半導体基板の基板面に対して鉛直方向に変位させる第1可撓部と、前記半導体基板と前記可動エレメントを接合し温度変化により撓んで前記可動エレメントを前記第1可撓部とは反対方向に変位させる第2可撓部とを備えたことを特徴とする半導体マイクロアクチュエータ。
  2. 前記半導体基板は枠体であり、この半導体基板の枠内において、前記可動エレメントは前記半導体基板の対向する両辺から向かい合うように前記第1可撓部および前記第2可撓部のそれぞれによって十字型に両持支持されており、
    前記第1可撓部は前記半導体基板と剛性が大きい接合部を介して連結されるとともに、前記可動エレメントとは剛性が小さい接合部を介して連結され、
    且つ、前記第2可撓部は前記半導体基板と剛性が小さい接合部を介して連結されるとともに、前記可動エレメントとは剛性が大きい接合部を介して連結されており、
    前記第1可撓部および前記第2可撓部とも撓みの方向性が同じであることを特徴とする請求項1記載の半導体マイクロアクチュエータ。
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